JP3035105U - 筆箱その他の小物入れにおける磁石保持機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】磁石が見えないように磁石収納室に収納し、見
映えを良くする。磁石部分をユニット化し、ユニット化
されたものを磁石収納室に組み込むことができるように
する。 【解決手段】ケース本体１の磁石収納室1b内に、方形枠
状の磁石ホルダー５で周囲が囲まれている磁石２を嵌め
込む。磁石ホルダー５に形成した係止爪5aを、磁石収納
室1bの外壁付近に形成した係止孔1cに係止する。そし
て、この磁石２の両面に２枚の磁性板2a，2aを当接し、
両磁性板2a，2aの上下両端部を磁石ホルダー５の方形枠
から露出させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ケース本体に形成された収納部を覆うことができる表版の蓋部側に 取り付けた磁性金具をケース本体側に配置した磁石の磁力で吸着させることによ り、蓋部でケース本体の収納部を閉じるようにした小物入れに用いる磁石保持機 構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ケース本体側に磁石を、前記ケース本体の収納部を覆うことができる表版の蓋 部側に磁性金具を取り付け、この磁性金具を前記磁石の磁力で吸着させることに より、前記蓋部でケース本体の収納部を閉じるようにした小物入れは、筆箱など で広く知られている。 以前から存在するこのような形式の小物入れにおいては、例えば図３に示すよ うに、両面に２枚の磁性板2a',2a' を当接させた状態で磁石2'がケース本体1'の 磁石収納室1b' 内に収納されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような収納形態の場合には、磁石2'が外から直接見えるから見映えが良く ない。また、磁石2'の両側に２枚の磁性板2a',2aを位置させなければならず、そ れらがずれないようにするのが以外と厄介であるのみならず、これらを磁石収納 室1b' 内に組み込みにくいという欠点もある。特に、ケース本体1'に２つの収納 部1a',1a' が背中合わせに形成されている場合には、その表裏両側から磁石2'が 見える形にならざるを得ず、見映えが非常に悪い。 本考案は、２つの収納部が背中合わせに形成されているケース本体に取り付け た場合でも磁石収納室内に組み込まれている磁石がどこからも見えないようにす るとともに、磁石部分をユニット化し、ユニット化されたものを磁石収納室に組 み込むことができるようにしたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案では、背中合わせに２つの収納部1a，1aを有 するケース本体１に上下に貫通する磁石収納室1bを形成し、該磁石収納室1b内に 方形枠状の磁石ホルダー５で周囲が囲まれている磁石２を嵌め込むとともに、該 磁石２の両面に２枚の磁性板2a，2aを当接し、両磁性板2a，2aの上下両端部を前 記磁石ホルダー５の方形枠から露出させる。 このようにすると、磁石がどこからも見えないようにすることができるので、 磁石部分の見映えが非常に良い。また、磁石部分をユニット化することができ、 ユニット化された部品をケース本体１の磁石収納室1b内に簡単に組み込むことが できる。 また、磁石収納室1b内に組み込まれている磁石ホルダー５と磁石２の両面に当 接せしめられている２枚の磁性板2a，2aをその両側から、すなわち、ケース本体 １の上からでも下からでも均等に見えるようにすることができる。

【０００５】 前記磁石収納室1bの外壁付近に係止孔1cを形成する一方、前記磁石ホルダー５ に係止爪5aを形成し、前記磁石収納室1b内に磁石２とともに嵌め込んだ磁石ホル ダー５の係止爪5aを前記係止孔1cに係止しておくとよい。 このようにすると、磁石ホルダー５がケース本体１の所定位置に固定され、磁 石収納室1b内の磁石２、磁石ホルダー５、磁性板2aなどユニット化された各部品 が妄りに動くようなことがない。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の好ましい実施の形態を図１、図２に基いて詳細に説明する。 ここに示すケース本体１は硬質合成樹脂材料で成型されたもので、図２に詳示 するように背中合わせに２つの収納部1a，1aが形成されており、両収納部1a，1a に鉛筆、定規その他の小物を収納することができるようになっている。 このケース本体１の所定位置には、図２の上下方向に貫通する磁石収納室1bが 形成されている。そして、この磁石収納室1b内には、図２に示すように、方形枠 状の磁石ホルダー５で周囲が囲まれている磁石２を嵌め込むとともに、該磁石２ の両面に２枚の磁性板2a，2aを当接し、両磁性板2a，2aの上下両端部を前記磁石 ホルダー５の方形枠から露出させてある。

【０００７】 このようにすると、磁石部分をユニット化することができ、ユニット化された 部品をケース本体１の磁石収納室1b内に簡単に組み込むことができる。また、磁 石２はどこからも見えることがない。 そして、磁石収納室1b内に組み込まれている磁石ホルダー５と磁石２の両面に 当接せしめられている２枚の磁性板2a，2aをその両側から、すなわち、ケース本 体１の上からでも下からでも均等に見えるようにすることができる。

【０００８】 ここに示す場合にあっては、図１に示すように、方形枠状の磁石ホルダー５の 上下の枠部分を両側から対称的なコ字状に切り欠き、この切欠部5b，5bに磁石２ の両面に当接させてある磁性板2a，2aを嵌め込んである。なお、両磁性板2a，2a の上下両端縁は、図２に示すように、磁石ホルダー５の上下両端面と面一になる ように配置してある。

【０００９】 また、ここに示す場合にあっては、図２に示すように、前記磁石収納室1bの外 壁付近に係止孔1cが、前記磁石ホルダー５に係止爪5aがそれぞれ形成してあり、 前記磁石収納室1b内に磁石２とともに嵌め込んだ磁石ホルダー５の係止爪5aを前 記係止孔1cに係止してある。 このようにすると、磁石ホルダー５がケース本体１の所定位置に固定され、磁 石収納室1b内の磁石２、磁石ホルダー５、磁性板2aなどユニット化された各部品 が妄りに動くようなことがない。

【００１０】

【考案の効果】

請求項１記載の磁石保持機構を用いれば、磁石が見えないようにすることがで きるので、磁石部分の見映えを特に良くすることができる効果がある。また、磁 石部分をユニット化することができ、ユニット化された部品をケース本体の磁石 収納室内に簡単に組み込むことができる効果がある。 そして、磁石収納室内に組み込まれている磁石ホルダーと磁石の両面に当接せ しめられている２枚の磁性板をその両側から均等に見えるようにすることができ る効果もある。

【００１１】 請求項２記載の磁石保持機構を用いれば、磁石ホルダーがケース本体の所定位 置に固定され、磁石収納室内の磁石、磁石ホルダー、磁性板などユニット化され た各部品が妄りに動くようなことがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を筆箱に応用した場合の一例を示す平面
図で、蓋部を開けた状態を示す。

【図２】磁石収納部分のみの拡大断面図で、一部を断面
しない形で示す。

【図３】従来の場合における磁石収納部分のみの平面図
である。

【符号の説明】

１─ケース本体、1a─収納部、1b─磁石収納室、1c─係
止孔、２─磁石、2a─磁性板、３─表版、3a─蓋部、４
─磁性金具、５─磁石ホルダー、5a─係止爪、5b─切欠
部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】背中合わせに２つの収納部1a，1aを有する
   ケース本体１に上下に貫通する磁石収納室1bを形成し、
   該磁石収納室1b内に方形枠状の磁石ホルダー５で周囲が
   囲まれている磁石２を嵌め込むとともに、該磁石２の両
   面に２枚の磁性板2a，2aを当接し、両磁性板2a，2aの上
   下両端部を前記磁石ホルダー５の方形枠から露出させた
   ことを特徴とする、筆箱その他の小物入れにおける磁石
   保持機構。
2. 【請求項２】前記磁石収納室1bの外壁付近に係止孔1cを
   形成する一方、前記磁石ホルダー５に係止爪5aを形成
   し、前記磁石収納室1b内に磁石２とともに嵌め込んだ磁
   石ホルダー５の係止爪5aを前記係止孔1cに係止したこと
   を特徴とする請求項１記載の筆箱その他の小物入れにお
   ける磁石保持機構。