JP3034295B2 - 機械翻訳方法及び機械翻訳装置 - Google Patents

機械翻訳方法及び機械翻訳装置

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JP3034295B2
JP3034295B2 JP2292181A JP29218190A JP3034295B2 JP 3034295 B2 JP3034295 B2 JP 3034295B2 JP 2292181 A JP2292181 A JP 2292181A JP 29218190 A JP29218190 A JP 29218190A JP 3034295 B2 JP3034295 B2 JP 3034295B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、自動翻訳を実行する機械翻訳方法及び機
械翻訳装置に関する。
(従来の技術) コンピュータを利用して入力原文を自動的に翻訳する
機械翻訳装置では一般に、基本的には入力原文を形態素
解析や構文解釈などして語・句などの文法的役割を決定
し、その結果に基づいて翻訳辞書により訳語・句を見出
だし、これを所定の訳文規則に従って結合することによ
り訳文を得るように構成されている。
このような機械翻訳処理の中で重要な技術は、原単語
・句に対して複数の訳語・句が存在する場合に、それら
の中から最もユーザに適した訳語・句を選択する訳語・
句選択の技術である。
ところが従来の機械翻訳装置では、複数の訳語・句候
補からユーザに適した訳語・句を選択するために、以下
のような処理を行っていた。
例えば、原文「speak English」の「English」の訳
語候補としては、「英国人」、「英語」などがある。し
かしながら、「speak」の訳語は「話す」であり、この
単語「話す」は、目的語として言語名を要求する。そこ
で、この知識をコンピュータに格納しておき、翻訳時に
参照することにより、「English」の訳語としては、
「英語」を選択するという処理を行っていた。
このような方法を用いる際の問題点は、計算機に格納
しなければならない知識が膨大過ぎて、入力する手間が
膨大なものとなり、またそれを記憶するためにも膨大な
メモリが必要になるという点である。
さらに、次のような問題点もあった。例えば、「use
screens」の「screen」の訳語候補としては、「画
面」、「スクリーン」などがある。ここで、これらの訳
語の使い分けは、ユーザの文書で、どちらを用いるかと
いうことに依存している。したがって、不特定多数のユ
ーザの好みに関わるような知識を前もってシステムに格
納しておくことは、一般に不可能である。
そこで、従来の機械翻訳装置では、この問題点を解決
す目的で、このような複数の訳語・句が存在する場合に
は、ユーザにその候補を列挙、提示し、ユーザ自身に訳
語・句を選択させる方式をとっていた。
ところが、この方式にも次のような問題点があった。
つまり、ユーザが各単語ごとに訳語選択の処理を行なわ
なければならず、この訳語選択の回数は1万回を超える
こともあり、ユーザにとって非常に大きな負担を課する
ことになっていた。
(発明が解決しようとする課題) 以上のように従来の機械翻訳装置では、次のような問
題点があった。訳語・句選択の情報には、一般的な知識
と、文書またはユーザに依存した知識とがあるが、一般
的な知識は、入力の手間と、入力された知識を格納する
ためのメモリが共に膨大なものとなり、現実的にはその
すべてを入力して記憶することは不可能である。また不
特定多数のユーザに依存した知識を前もって入力してお
くことも、そのユーザの知識分野や技術分野を一定のも
のに特定ができないために、一般に不可能である。
そこで、ユーザ自身に訳語・句の選択を行わせる方式
をとることにすると、訳語・句選択の操作は各単語・句
ごとに行うものであるために、操作回数が1万回を超え
るような場合も起こり、選択操作のために膨大な時間が
かかる問題点があった。
この発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、訳語・句の学習機能を備えさせることによ
り、従来、ユーザが単語・句ごとに行なっていた選択操
作を必要とせず、ユーザの負担が大幅に軽減でき、能率
良く翻訳処理できる機械翻訳方法及び機械翻訳装置を提
供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明の機械翻訳方法は、翻訳処理に使用する知識
情報を翻訳辞書部に予め収容し、翻訳対象となる原文の
内容と関連のある内容の既存の目的言語文書を関連文書
格納部に予め格納しておき、前記翻訳辞書部の知識情報
を用いて前記原文の翻訳処理を実行すると共に、前記原
文の単語・句に対して複数の訳語・句候補が存在する場
合に、これらの各訳語・句候補が前記関連文書格納部に
格納された前記目的言語文書中に存在するかどうかを検
索し、検索した結果、前記目的言語文書中に該当する訳
語・句候補が存在する場合には、その訳語・句候補を優
先度情報部に登録し、この優先度情報部に登録された訳
語・句候補を、優先度情報部に登録されていない訳語・
句候補よりも優先的に前記原文の単語・句の訳語として
採用することを特徴とする。
(作用) この発明の機械翻訳方法では、翻訳処理に使用する知
識情報を翻訳辞書部に予め収容し、翻訳対象となる原文
の内容と関連のある内容の既存の目的言語文書を関連文
書格納部に予め格納しておき、翻訳辞書部の知識情報を
用いて原文の翻訳処理を実行すると共に、これらの各訳
語・句候補が前記関連文書格納部に格納された前記目的
言語文書中に存在するかどうかを検索し、検索した結
果、前記目的言語文書中に該当する訳語・句候補が存在
する場合には、その訳語・句候補を優先度情報部に登録
し、この優先度情報部に登録された訳語・句候補を、優
先度情報部に登録されていない訳語・句候補よりも優先
的に前記原文の単語・句の訳語として採用する。
こうして、複数の訳語・句が存在するような原語・句
に対してもユーザの意図する分野で用いられている訳語
・句に絞って自動的に訳出し、能率的に自動翻訳を行
う。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説する。
第1図はこの発明の一実施例としての英日機械翻訳装
置を示している。この機械翻訳装置は、キーボードから
なる入力部1と、原文としてキー入力された英文を記憶
する原文記憶部2と、入力英文に対する訳文としての日
本語文を記憶する訳文記憶部3と、この装置全体の制御
を行なう編集制御部4と、翻訳処理を実行する翻訳部5
と、翻訳処理に利用する知識情報を収容した翻訳辞書部
6と、原文や訳文などの表示を制御する表示制御部7
と、原文や訳文などの表示を行なう表示部8と、原文や
訳文などを清書してハードコピーとして出力するための
印刷部9とを備えている。
さらに、この発明の特徴として、フロッピーディスク
やハードディスクなどの外部記憶装置あるいは内部のRA
Mなどで構成され、翻訳対象となる原文の内容と関連の
ある内容の既存の目的言語文書を入力して格納する関連
文書格納部10と、この関連文書格納部10に格納されてい
る関連文書の中に用いられている各種の単語・句を検索
する検索部11とを備えている。
翻訳辞書部6には、活用・変化辞書6a、単語・熟語辞
書6b、解析文法6c、変換文法6d、生成文法6e、形態素生
成文法6fなどの知識が含まれている。
第2図は、入力部1のキー配列を示すものであり、入
力部1は英文入力用の文字キーに加えて、次のような各
種キーをも備えている。
翻訳指示キー:100 編集キー: 101〜106 機能キー: 110〜117 カーソルキー:130〜133 その他のキー 上記の編集キー101〜107のうち、挿入キー101は、そ
の操作によりカーソル位置の前に文字を挿入するための
ものであり、削除キー102は、その操作によりカーソル
が指示している範囲の文字列を削除するためのものであ
り、また移動キー103は、その操作によりカーソルが指
示している範囲を移動するためのものである。さらに、
取消しキー104は、その操作により上記の挿入キー101、
削除キー102、移動キー103などの効果を無効にするため
のものである。
さらに、係り受けキー105は、その操作により、補助
情報を用いて、カーソルが指示している語句の他の係り
受け候補を表示させるためのものである。
また、機能キー110〜117のうち、訳語表示キー110
は、その操作により訳文中の語に対してその訳語を表示
させるためのものであり、辞書表示キー111は、その操
作により原文中の語に対して辞書を表示させるためのも
のであり、辞書登録キー112は、その操作により新語・
熟語の登録を行うためのものである。さらに、辞書削除
キー113は、その操作により辞書登録されている新語・
熟語の削除を行なうためのものである。さらに、部分訳
キー114は、その操作により翻訳が失敗したときにその
部分訳を表示させるためのものである。
また、カーソルキーは、カーソルをそれぞれ各方向に
移動させるカーソル移動キー130、カーソルが移動する
単位を切換える単位切換えキー131、各表示領域間にカ
ーソルを移動させるための領域間移動キー132、カーソ
ルのサイズを文字単位に縮小または語単位に拡大するた
めの拡大縮小キー133などで構成されている。
第3図は、表示部8の画面のレイアウトを示してい
る。入力原文は画面左側の原文表示領域81に表示され
る。翻訳処理の結果得られた訳文は画面右側の訳文表示
領域82に、その原文と対応する位置に表示される。また
画面上部には、編集領域83が設けられていて、各種編集
に必要な情報を表示するために用いられる。
次に、上記の構成の機械翻訳装置の動作について説明
する。
第4図は、編集制御部4による対話翻訳処理の流れを
示すフローチャートであり、対話翻訳処理では、原文の
入力と対応する訳文の編集作業をオペレータが適宜に行
なう。
ステップS1〜S5において、入力部1から何らかのキー
入力があるか、あるいは翻訳語5から翻訳完了信号を受
けているかを監視しており、何らかのキー入力があった
場合に、それに対応する処理を行なう。
例えば、オペレータが機能キー110〜117のいずれかを
操作した場合、ステップS5によりこれを検知し、ステッ
プS12でその機能キーに対応した処理を行なう。またオ
ペレータが編集キー101〜106のいずれかを操作した場
合、ステップS4によりこれを検知し、ステップS11でそ
の編集キーに対応した処理を行なう。さらにオペレータ
がカーソルキー130〜133のいずれか、あるいはその他の
制御キーを操作した場合、ステップS1〜S5を介してステ
ップS13でキー操作に対応したカーソルの移動のための
処理やその他のキー操作に対応した処理を行なう。
そしてオペレータが、第2図に示す文字キーを操作し
て原文を入力すると、ステップS3で各文字キーが検知さ
れた後、対応する文字コードが順次、原文記憶部2に格
納されていく(ステップS8)。また、この入力原文は、
表示制御部7を介して表示部8の原文表示領域81に表示
される(ステップS9)。
なお、原文入力の途中で訂正、挿入、削除などの入力
編集が必要な場合には、カーソルキーにより所望の編集
箇所へカーソルを移動した後、挿入キー101、削除キー1
02などの編集キーを用いてそれらの操作を行なう。
オペレータが任意の時点、例えば、1文の入力が終了
した時点で翻訳指示キー100を押すと、ステップS2でこ
のキーが検知され、編集制御部4は翻訳部5に対して原
文記憶部2内の原文を供給し、翻訳処理の開始を指示す
る(ステップS10)。
第5図は、翻訳部5における翻訳処理の流れを示すフ
ローチャートであり、翻訳部5は編集制御部4から翻訳
処理の開始信号を受けると、このフローチャートに従っ
て翻訳処理を実行する。
ステップS51の形態素解析では、入力原文に対して翻
訳辞書部6の活用・変化辞書6aを用いて語尾などに変化
がある単語を、その基本形に変換する。
ステップS52の辞書検索では、入力原文を構成する単
語ごとに単語・熟語辞書6bを検索し、その品詞や訳語・
句などの情報を求める。
ステップS53の解析制御では、訳文の候補を次の構文
解析ステップS54に送る処理を行なう。ステップS54の構
文解析では、解析文法6cに従って訳文候補の構文を解析
し、英語の構造を生成する。ここで、解析に失敗した場
合には、解析制御ステップS53に戻る。
ステップS55の構造変換では、変換文法6dに従って英
語の構造を日本語の構造に変換する。ここで、棄却され
た場合には、構文解析ステップS54に戻る。
ステップS56の構文生成では、生成文法6eに従って日
本語の構造から日本語の語順を決定し、単語列に変換す
る。
ステップS57の形態素生成では、形態素生成文法6fに
従って単語の語形などを変化させて翻訳文を完成させ
る。
なお、これらの一連の処理の各々を開始した時点で、
翻訳部5はその開始信号を編集制御部4に出力し、また
翻訳完了時点でも翻訳完了信号を編集制御部4に出力す
る。
再び第4図において、編集制御部4はステップS1で上
記の翻訳完了信号を検知すると、ステップS7に進み、翻
訳部5から得られた訳文候補および補助情報を表示制御
部7に送り、訳文を表示させる(ステップS7)。
表示制御部7は、この訳文候補を表示部8の訳文表示
領域82内において原文表示領域81内の入力原文と左右対
応する位置に表示させると共に、補助情報がある場合に
は、その訳語を高輝度または反転表示することによりオ
ペレータがその旨識別できるように表示させる。
この状態から、編集キー101〜107のいずれかの操作が
あると、編集制御部4はステップS4でこれを検知し、こ
の時、カーソルで指示されている語または句に対して各
キーに対応した編集処理を行なう(ステップS11)。
例えば、挿入キー101の操作により、カーソル位置の
前に文字を挿入することができ、削除キー102の操作に
より、カーソルが指示している範囲の文字列を削除する
ことができ、移動キー103の操作により、カーソルが指
示している範囲を移動することができる。さらに取消し
キー104の操作により、上記の挿入キー101、削除キー10
2、移動キー103などの効果を無効にすることができる。
さらに、係り受けキー105の操作により、補助情報を用
いて、カーソルが指示している語句の他の係り受け候補
を表示させることができる。
また、機能キー110〜117の操作により、次のような機
能を実現することができる。訳語表示キー110の操作に
より、訳文中の語に対してその訳語を表示できる。辞書
表示キー111の操作により、原文中の語に対して辞書を
表示できる。辞書登録キー112の操作により、新語・熟
語の登録ができる。辞書削除キー113の操作により、辞
書登録されている新語・熟語の削除を行なうことができ
る。さらに、部分訳キー114の操作により、翻訳が失敗
したときにその部分訳を表示させることができる。
したがって、オペレータは原文の入力と、その訳文の
編集処理とを適宜行ないながら、対話的に訳文を得るこ
とができる。しかしながら、これらの一連の操作では複
数の訳語・句が存在する単語・句に対していずれの訳語
・句を選択するかをオペレータが逐一、選択操作しなけ
ればならないために、翻訳が長くなるとその選択操作回
数も膨大なものとなって煩わしいものとなる。
そこで、この実施例では、第6図に示すフローチャー
トに従って、オペレータがあらかじめ原文の専門分野や
技術分野に関連のある内容の既存の目的言語文書を関連
文書格納部10に登録しておき(ステップS61)、この関
連文書格納部10に格納されている関連文書中から検索部
11において訳語・句の検索を行ない、該当する訳語・句
を見出だす時には、その訳語・句を優先して訳出するよ
うにしながら自動翻訳を行なっていくのである(ステッ
プS62)。
以下、この処理動作について、さらに詳しく説明す
る。
英語の原文書として第7図に示すようなコンピュータ
マニュアルを翻訳する場合、この文書に関連のある既存
の目的言語文書としての日本語文書として、第8図に示
すようなコンピュータマニュアルを用いる。この日本語
文書はフロッピーディスクやハードディスクに保存され
ており、これをこの機械翻訳装置の関連文書格納部10に
通常のコピー手段によりコピーして格納しておく。
以下、この関連文書格納部10の関連文書を検索部11に
よって検索しながら訳語・句候補を決定する処理動作
は、第9図に示すフローチャートに従う。
例えば、第7図に示す英文中に現れる「terminal」の
単語には、第10図に示すような複数の訳語候補が存在す
る(ステップs91)。これらの訳語候補のうち、「端末
装置」、「端末」、「ターミナル」はコンピュータ技術
に関連する単語であるという情報は、後述する第1レベ
ルの知識として、あらかじめ翻訳辞書部6の単語・熟語
辞書6bの中に各単語ごとに付加してある。また「displa
y」に対しても、複数の訳語が存在するが、同様の情報
が付加してある。
そこで、ユーザが、この機械翻訳装置を使用する場合
には、コンピュータ関係の文書の翻訳である旨をあらか
じめ指示しておくことにより、第1レベルの知識を用い
て、第11図に示すように訳語候補がコンピュータ関係の
単語に絞り込まれる(ステップS93)。
次に、このようにして絞り込まれた各訳語候補に対し
て、各候補が第6図のステップS61で入力した既存の目
的言語文書中に出現するかどうかを、ステップS94〜S91
0において検索し、出現していた訳語候補は訳語出現リ
ストに登録する。いまの場合、第10図に示した訳語候補
のうち、第8図の既存の関連文書の中に出現するもの
は、「端末」であり、この候補が訳語出現リストに登録
されることになる。
この後、ステップS911では、訳語出現リストに訳語が
登録されているかどうか判定し、該当する訳語がないな
らば、後述する第2レベルの知識で訳語を決定する(ス
テップS912)。しかしながら、ステップS911で訳語リス
トに登録された訳語候補が存在するならば、ステップS9
13,S914により、「terminal」の訳語として、「端末」
を優先して訳出することになる。
同様にして、英語の「display」に関しても、コンピ
ュータ関係ということで、第11図に示すように第2レベ
ルの辞書を用いて訳語候補を「表示」、「表示装置」、
「ディスプレイ」に絞り込み、続いて、ステップS94〜S
914の手順に従って、最終的に「ディスプレイ」を訳語
として優先して訳出する。
なお、ここで辞書の第1レベルの知識として、第9図
のフローチャートではコンピュータ関係の用語であると
いう知識を用いたが、この知識としては、他に次のよう
なものがある。例えば、「take」の訳語としては、目的
語が「taxi」や「bus」のような乗り物の場合には「乗
る」と訳し、目的語が「bath」の場合には「入る」と訳
すようなルールも含む。つまり、このレベルの知識は、
ユーザの文書、ユーザの好みに依存しない一般的な知識
を意味している。
また、第9図のステップS93〜S913で複数の訳語候補
が既存の目的言語文書中に出現し、そのために訳語候補
を1つに絞り込めない場合もあるが、このような場合に
第2レベルの知識により訳語の優先を行なう(ステップ
S915)。この第2レベルの知識は一般的なものではな
く、システムの好みに関わる知識であり、例えば、「te
rminal」の訳語として「端末装置」、「端末」、「ター
ミナル」の順で優先させる知識である。したがって、関
連文書格納部10に格納された既存の目的言語文書中に
「端末装置」、「端末」が混在して出現しているような
場合、「端末装置」を優先させて訳出し、オペレータの
操作により次候補の「端末」を選択処理するようにす
る。
こうして得られた最終的な翻訳結果は第12図に示すよ
うなものとなり、「terminal」に対しては「端末」を、
「display」に対しては「ディスプレイ」を訳語として
優先させて訳出していることが分かる。
なお、この発明は上記の実施例に限定されることはな
く、検索部11による検索方式として、登録された既存の
関連文書全体を検索するのではなく、関連文書格納部10
において、登録時に前もって出現単語のリストを作成し
ておき、このリストをハッシュやバイナリーサーチの手
段で検索する一般的な方式とすることもできる。また、
検索時のマッチングも、形態変化を吸収した形で行なう
一般的な方式を採用することができ、その場合には、例
えば、文書中の「表示している」、「表示した」、「表
示される」などをすべて訳語候補の「表示する」とマッ
チするものとして扱うようにする。
さらに、上記の実施例では英日機械翻訳について説明
したが、どの言語からどの言語に翻訳するかは特に限定
されることはない。また、上記の技術的な原理は機械翻
訳装置に限らず、ワードプロセッサにおいても利用する
ことができ、現在作成しようとしている文書の内容に関
連した内容の既存の文書を格納しておき、新たに作成す
る文書について、既存の文書中の用語情報をかな漢字変
換候補の決定の際に参照するようにすることができる。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、翻訳使用している原
文書の内容と関連する内容の既存の目的言語文書をあら
かじめ格納しておき、複数の訳語・句が存在する場合に
は、この目的言語文書を検索して複数の訳語・句の内の
いずれかに該当する訳語・句が存在するかどうか判定
し、該当する訳語・句が見出だされる場合にはその語・
句を優先して訳語・句とするようにしているため、原文
の内容に即した適切な語・句を用いた翻訳ができるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のブロック図、第2図は上
記実施例における入力部の平面図、第3図は上記実施例
の表示部の正面図、第4図は上記実施例の編集制御部の
動作を示すフローチャート、第5図は上記実施例の翻訳
部の動作を示すフローチャート、第6図は上記実施例の
翻訳部における関連文書格納処理動作を示すフローチャ
ート、第7図は上記実施例で翻訳を実行する原文として
の英語文例を示す説明図、第8図は上記実施例で翻訳を
実行する際に前もって格納しておく目的言語の関連文書
例を示す説明図、第9図は上記実施例の詳しい翻訳処理
動作を示すフローチャート、第10図は上記実施例におけ
る複数の訳語候補を例示する説明図、第11図は上記実施
例における辞書の第1レベルの知識により絞り込まれた
訳語候補を例示する説明図、第12図は上記実施例による
翻訳結果を示す説明図である。 1……入力部、2……原文記憶部 3……訳文記憶部、4……編集制御部 5……翻訳部、6……翻訳辞書部 7……表示制御部、8……表示部 9……印刷部、10……関連文書格納部 11……検索部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 真家 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平4−65763(JP,A) 特開 昭63−236165(JP,A) 特開 昭63−94369(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/27 - 17/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】翻訳処理に使用する知識情報を翻訳辞書部
    に予め収容し、 翻訳対象となる原文の内容と関連のある内容の既存の目
    的言語文書を関連文書格納部に予め格納しておき、 前記翻訳辞書部の知識情報を用いて前記原文の翻訳処理
    を実行すると共に、 前記原文の単語・句に対して複数の訳語・句候補が存在
    する場合に、これらの各訳語・句候補が前記関連文書格
    納部に格納された前記目的言語文書中に存在するかどう
    かを検索し、 検索した結果、前記目的言語文書中に該当する訳語・句
    候補が存在する場合には、その訳語・句候補を優先度情
    報部に登録し、 この優先度情報部に登録された訳語・句候補を、優先度
    情報部に登録されていない訳語・句候補よりも優先的に
    前記原文の単語・句の訳語として採用する、 ことを特徴とする機械翻訳方法。
  2. 【請求項2】翻訳処理に使用する知識情報を予め収容し
    た翻訳辞書部と、 翻訳対象となる原文の内容と関連のある内容の既存の目
    的言語文書を予め格納した関連文書格納部と、 前記翻訳辞書部の知識情報を用いて前記原文の翻訳処理
    を実行すると共に、 前記原文の単語・句に対して複数の訳語・句候補が存在
    する場合に、これらの各訳語・句候補が前記関連文書格
    納部に格納された前記目的言語文書中に存在するかどう
    かを検索し、 検索した結果、前記目的言語文書中に該当する訳語・句
    候補が存在する場合には、その訳語・句候補を優先度情
    報部に登録し、 この優先度情報部に登録された訳語・句候補を、優先度
    情報部に登録されていない訳語・句候補よりも優先的に
    前記原文の単語・句の訳語として採用する翻訳部と、 を備えたことを特徴とする機械翻訳装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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