JP3034222U - 包装箱の中仕切 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】一枚のブランクから収納部と耐圧強度に優れる
台座部との組立が可能な包装箱の中仕切を提供する。 【解決手段】収納部は、縦長矩形状の底面板１と、罫線
に従い折曲起立された左右一対の側面板２と、罫線に従
い下方へ折曲される左右一対の折り返し板３と、から構
成され、一方台座部は、底面板の前端に罫線に従い上方
へ折曲起立された台座正面板４と、罫線に従い前方へ延
出するように折曲された左右一対の台座側面板５と、罫
線に従う内方への折曲により内端同士が略々突き合わせ
状態となる左右一対の台座上面板６と、台座上面板の突
き合わせ端から突成された左右一対の係止舌片７と、か
ら構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 本考案は、包装箱の中仕切、特に日本酒の１.８リットル入り瓶などのように 頚部から肩部にかけてなめらかな曲線を描く飲料入り瓶の包装に適用して有用な 中仕切に関する。

【０００２】

【従来の技術】

本出願人は先に瓶本体部の収納部と瓶の頚部を下側から支える台座部とを備え ていて、収納部の組立に追従して台座部を組み立てることが出来る中仕切を提案 した（例えば実開平６−７１４１８号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本出願人提案の上記中仕切は、台座部が収納部の組立に追従するので台座部の 組立の手数を省くことが出来るが、この追従組立式はどうしても台座部の組立強 度特に耐圧強度に乏しくなるという問題点があった。

【０００４】 この場合、収納部と台座部とを別体構成となし、個別に組み立てるようにすれ ば、耐圧強度に優れる台座部の組立は可能になるかもしれないが、別体構成では 、原紙の消費量が増大するばかりでなく組立に手数がかかることになり、好まし い解決策でない。

【０００５】 本考案は原紙を打ち抜いて得られる一枚のブランクから収納部と耐圧強度に優 れる台座部とを組み立てることが出来るこの種中仕切を提供することを目的とし てなされたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、日本酒,洋酒等のような飲料入り瓶の包装に適用される平面縦長矩 形状の包装箱内に装入セットして使用する中仕切であって、展開組立自在な瓶本 体部の収容部と該収容部の前端側に接続していて瓶頚部を下側から支えるための 展開組立自在な台座部とを備え、上記収納部は、 縦長矩形状の底面板と、 該底面板の左右両側辺に罫線を介し連成していて該罫線に従い折曲起立された 左右一対の側面板と、 該側面板の上辺に罫線を介し連成していて該罫線に従い下方へ折曲され、この 下方折曲状態に於いて上記包装箱の左右側壁の内面に添接される左右一対の折り 返し板と、 から構成され、一方台座部は、 上記収納部の底面板の前端に罫線を介し連成されていて該罫線に従い上方へ折 曲起立された台座正面板と、 該台座正面板の両側辺に罫線を介し連成していて該罫線に従い前方へ延出する ように折曲された左右一対の台座側面板と、 該台座側面板の上辺に罫線を介し連成されていて該罫線に従う内方への折曲に より内端同士が略々突き合わせ状態となる左右一対の台座上面板と、 該台座上面板の突き合わせ端から前後に位置をずらして外方に向け突成された 左右一対の係止舌片と、 から構成され、 台座正面板は包装箱の左右側壁間の間隔に略々相当する左右幅を有していると 共に上端に瓶頚部を下側より支えるための下向き凹入の支承部を備え、 台座側面板の前方への延出長さは、収納部の前後長さとの和が包装箱の前後長 さに略々等しくなるように設定されている、 ことを特徴とする包装箱の中仕切に係る。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の一実施形態を添付図面に基づき説明すると次の通りである。

【０００８】 本考案中仕切のブランクは、原紙を図１の展開図の通り打ち抜くことにより得 られ、該ブランクは収納部組立用部イと台座組立用部ロとの２つのゾーンに分か れている。

【０００９】 収納部組立用部イは、飲料入り瓶例えば日本酒入りの１.８リットル瓶Ａ（図 参照）の本体部Ａ₁を収納するための部分を組み立てるためのものであり、縦長 矩形状の底面板１と、該底面板１の左右両側辺に罫線ａ₁,ａ₁、ａ₂,ａ₂を介し順 次連成された左右一対の側面板２,２及び折り返し板３,３とから構成され、これ ら側面板２,２及び折り返し板３,３を罫線ａ₁,ａ₁、ａ₂,ａ₂に基づき順次折り曲 げることにより、図２に示すように溝型の収納部イ′を組み立てることが出来る 。

【００１０】 この場合、底面板１の左右幅を包装箱Ｂ（図４参照）の左右側壁Ｂ₁,Ｂ₁間の 間隔よりも少し狭くしておけが、組立状態に於いて左右側面板２,２が外方へ少 し傾斜するので、瓶Ａの収納時に瓶本体部Ａ₁にフィットさせるのに都合がよい 。

【００１１】 一方、台座組立用部ロは、上記底面板１の前端に罫線ａ₃を介し連成された台 座正面板４と、該正面板４の左右両側辺に罫線ａ₄,ａ₄を介し連成された左右一 対の台座側面板５,５と、該台座側面板５,５の上辺に罫線ａ₅,ａ₅を介し連成さ れた左右一対の台座上面板６,６とを備えている。

【００１２】 図１の状態から台座正面板４を罫線ａ₃に従い折曲起立し、次ぎに台座側面板 ５,５を罫線ａ₄,ａ₄に従い前方に向け直角に折曲し、次ぎに台座上面板６,６を 罫線ａ₅,ａ₅に従い内方へ直角に折曲することにより、図３に示すように台座部 ロ′を組み立てることが出来る。尚、図３では台座上面板６,６を水平位置まで 折り曲げた状態を示したが、実際に使用する時は図４に示すように水平位置を超 えて斜め下向きの位置まで折曲される。

【００１３】 台座正面板４の上辺は下方に凹入し瓶頚部Ａ₂の支承部４ａを形成している。

【００１４】 台座上面板６,６は台座正面板４の左右幅の略々１／２に相当する左右幅を有 し、水平折り曲げ状態に於いて、内端同士が略々突き当たっている。内端同士を 突き当たり状態で拘束するために、突き合わせ状態で前後方向に係合する係止舌 片７,７が該上面板６,６の内端から前後に位置をずらして外方に向け突成されて いる。

【００１５】 台座部ロ′を包装箱Ｂ内に隙間なしに装入セットすることを可能とするために 、台座正面板４の左右幅は包装箱Ｂの左右側壁Ｂ₁,Ｂ₁の左右間隔と略々等しく なるように設定され、またその高さは包装箱Ｂ内に収まる範囲で比較的高く、例 えば図示の例では、包装箱Ｂの側壁Ｂ₁上端より少し手前で終結するような高さ に設定されている。因みに、収納部イ′の深さは包装箱Ｂの深さの１／２程度あ ればよい。

【００１６】 台座部ロ′の前後方向の有効長さＬ₁（図３参照）は、台座側面板５,５の前方 への延出長さに等しい。従ってこの延出長さを、収納部イ′の有効長さＬ₂との 和が包装箱Ｂの前後方向の有効長さＬ（図４参照）に等しくなるように設定して おくことにより、有効長さＬと同じ有効長さの中仕切（Ｌ₁＋Ｌ₂）が得られる。

【００１７】 図２,３に示すように、収納部イ′と台座部ロ′とを組み立てた後に、これを 包装箱Ｂ内にセットすることにより中仕切として使用できる。この使用状態に於 いては図５に示すように収納部イ′内に於いて瓶Ａの本体部Ａ₁を収納保持でき 、また瓶Ａの頚部Ａ₂を台座部ロ′とりわけ台座正面板４の上端の支承部４ａに 於いて下側からしっかりと支えることが出来る。

【００１８】 この場合、図示のように上面板６,６から後方に向け張り出し部８,８を形成し ておけば、瓶の肩部Ａ₃から瓶頚部Ａ₂にかけてこれらとの間に隙間が発生するこ とが無くなり、体裁の良い包装が可能となる。また瓶の収まりを良くするために 、台座上面板６,６の前後方向の中程から張り出し部７,７の後端にかけて、対向 内端を瓶肩部Ａ₃に沿う傾斜辺９,９に形成しておくことが好ましい。張り出し部 ８,８の後方への延出長は原紙からの打ち抜きで形成することを可能とするため に台座正面板４の左右幅の１／２に以下に制限される。

【００１９】

【考案の効果】

本考案によれば 一枚のブランクから収納部及び台座部を組み立てることが出 来るので、原紙の消費量が少なくて済む上に組立作業も比較的簡単容易であり、 しかも台座部は包装箱を縦断する方向に起立する正面板を備え、該正面板によっ て瓶の頚部を下側からしっかりと支えることが出来、耐圧強度のよい台座部の組 立が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態を示す展開図である。

【図２】展開状態から、収納部を組み立てた状態を示す
斜視図である。

【図３】同、台座部を組み立てた状態を示す斜視図であ
る。

【図４】包装箱内への装入セット時の状況を示す斜視図
である。

【図５】瓶の包装状態を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 底面板 ２ 側面板 ３ 折り返し板 ４ 台座正面板 ５ 台座側面板 ６ 台座上面板 ７ 係止舌片 ８ 張り出し部 ９ 傾斜辺

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】日本酒,洋酒等のような飲料入り瓶の包装
   に適用される平面縦長矩形状の包装箱内に装入セットし
   て使用する中仕切であって、展開組立自在な瓶本体部の
   収容部と該収容部の前端側に接続していて瓶頚部を下側
   から支えるための展開組立自在な台座部とを備え、上記
   収納部は、 縦長矩形状の底面板と、 該底面板の左右両側辺に罫線を介し連成していて該罫線
   に従い折曲起立された左右一対の側面板と、 該側面板の上辺に罫線を介し連成していて該罫線に従い
   下方へ折曲され、この下方折曲状態に於いて上記包装箱
   の左右側壁の内面に添接される左右一対の折り返し板
   と、から構成され、一方台座部は、 上記収納部の底面板の前端に罫線を介し連成されていて
   該罫線に従い上方へ折曲起立された台座正面板と、 該台座正面板の両側辺に罫線を介し連成していて該罫線
   に従い前方へ延出するように折曲された左右一対の台座
   側面板と、 該台座側面板の上辺に罫線を介し連成されていて該罫線
   に従う内方への折曲により内端同士が略々突き合わせ状
   態となる左右一対の台座上面板と、 該台座上面板の突き合わせ端から前後に位置をずらして
   外方に向け突成された左右一対の係止舌片と、から構成
   され、 台座正面板は包装箱の左右側壁間の間隔に略々相当する
   左右幅を有していると共に上端に瓶頚部を下側より支え
   るための下向き凹入の支承部を備え、 台座側面板の前方への延出長さは、収納部の前後長さと
   の和が包装箱の前後長さに略々等しくなるように設定さ
   れている、ことを特徴とする包装箱の中仕切。
2. 【請求項２】左右の台座上面板が、台座部の組立状態を
   基準に台座正面板の左右幅の１／２の長さを超えない範
   囲で後方へ延出する張り出し部を備えていることを特徴
   とする請求項１記載の中仕切。
3. 【請求項３】台座部の組立て状態に於いて、台座上面板
   の内端同士は前後方向の前端から中程迄の間に於いて略
   々突き合わせ状態を保持し、この突き合わせ部分に於い
   て係止舌片が前後に位置をずらして係合し、この中程か
   ら張り出し部の後端にかけては、対向内端が傾斜辺から
   構成されていて、この傾斜辺の対向内端の間に後方に向
   け漸進的に拡がる間隔が形成されていることを特徴とす
   る請求項２記載の中仕切。