JP3033978B2 - 画像領域識別装置 - Google Patents

画像領域識別装置

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JP3033978B2
JP3033978B2 JP2132567A JP13256790A JP3033978B2 JP 3033978 B2 JP3033978 B2 JP 3033978B2 JP 2132567 A JP2132567 A JP 2132567A JP 13256790 A JP13256790 A JP 13256790A JP 3033978 B2 JP3033978 B2 JP 3033978B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、デジタル複写機、フアクシミリ、スキヤナ
などに適用される画像領域識別装置に係り、特に入力画
像の各領域が網点処理されたものか否かを自動的に識別
する点に特徴のある画像領域識別装置に関する。
〔従来の技術〕
例えば、デジタル複写機においては、CCD(チヤージ
・カツプルド・デバイス)イメージセンサ等を用いて原
稿像を微小領域、即ち、画素ごとに読み取り、イメージ
センサの出力に得られるアナログ電気信号をA/D(アナ
ログ/デジタル)変換し、得られるデジタル信号に各種
処理を施した後、その信号を記録装置に与えてコピー画
像を得ている。
ところで、この種の装置に用いられる記録装置では、
各記録画素ごとに濃度レベルを変えるのが難しいため、
記録/非記録の二値的または多値的な記録を行うのが一
般的である。しかしながら、原稿には写真等の中間調画
像も含まれることがあるので、中間調画像を再現する必
要がある。二値または多値記録を行う記録装置を用いて
中間調表現を行う方法としては、従来よりデイザ法、濃
度パターン法、サブマトリクス法、誤差拡散法等々が提
案されており、これらの方法を用いれば、中間調画像を
再現できる。
ところが、中間調処理を行う場合、原稿像濃度が写真
のように緩やかに変化する場合には比較的好ましいコピ
ー像が得られるが、原稿像濃度が文字のように二値的に
変化する場合には、コピー像の輪郭がぼけて文字が読み
づらくなつたり、原稿地肌の汚れがコピー像に現れたり
して、コピー品質が著しく低下する。
文字等の原稿像に対しては、中間調処理を行わずに、
単純な二値または多値処理を行えば、好ましいコピーが
得られる。従つて、中間調処理の有無を指定するスイツ
チを設ければ、原稿の種別に応じたオペレータの判断に
よつて、好ましいコピーモードが選択できる。
ところが、例えばパンフレツトのように、1つの原稿
中に、写真のような中間調画像と文字のように二値画像
とが混在する場合もかなりある。このような場合、二値
または多値モードを選択すれば写真の品質が低下する
し、中間調モードを選択すれば文字の品質が低下する。
ところで、この種のデジタル複写装置においてはもう
1つの不都合がある。即ち、ラインセンサ等を用いて画
像を小さな画素単位で読取る場合、原稿上の濃度変化に
周期性があると、その周期(ピツチ)と画像読取センサ
の配列ピツチ(サンプリング周期)との干渉によつて、
記録画像上にモアレが生じることがある。例えば、原稿
において網点印刷が行なわれている場合、その画像上の
濃度変化には周期性があるので、この濃度変化の周期と
読取りセンサのサンプリング周期との干渉によつてモア
レが生じる。
例えば、画像読取センサの分解能が400dpiの場合であ
れば、その分解能に近い密度の網点印刷、即ち、133線
(約10.5画素/mm)〜200線(約16画素/mm)の範囲の密
度の場合に、読取信号にモアレが発生し易い。勿論、他
の密度の場合でもモレアが発生するが、前記密度の場合
に特に発生が著しく、それによる信号の変動幅が大き
い。
網点印刷自体は、一種の疑似中間調表現であり、画素
単位の濃度変化は1/0(記録/非記録)の二値的なもの
である。網点印刷においては、網点のピツチ変化や網点
の大きさの変化によつて画素集合の全体を見た場合の平
均濃度を多段に変化させ、これによつて中間調濃度を表
現している。従つて、モアレの問題を考えなければ、網
点印刷の原稿像をコピーする場合には、信号を二値的に
処理することにより、記録画像に網点画像を再現し、好
ましいコピーを行うことができる。しかし実際には、特
定の密度で網点印刷された原稿像に対しては、上述のよ
うにモアレが発生するため、著しくコピー品質が低下す
る。
一方、画像読取信号を中間調処理して二値または多値
信号に変換する場合、処理の過程で複数画素の濃度の平
均化、しきい値レベルの変更等々を行うため、結果的に
コピー画像にモアレが発生しないか、または影響が小さ
くなる。この場合、コピー画像の濃度は網点によつて疑
似中間調表現されるが、コピー上の網点は原稿上の網点
を直接再現したものではなく、複写機特有の中間調処理
によつて生成される網点である。
従つて、網点印刷された画像あるいはデジタル複写機
によつて網点処理でコピーされた画像が原稿である場合
には、画素単位では二値記録であるが、中間調処理を行
う複写モードを選択する方が好ましい。
また前述のように、文字部は単純二値または多値、網
点部はデイザ法等の中間調処理を行えばよく、そのた
め、領域分割を行う方法も考えられる。例えば、特開昭
63−279665号公報に示されたように、網点領域を検出
し、網点領域は中間調処理、その他は単純二値化をおこ
なえば、文字と網点写真部を良好な画像として出力させ
ることができる。
特開昭63−279665号公報で示された網点領域検出方式
では、入力画像情報の二次元配列パターンを予め定めた
パターンと比較して、記録ドツトおよび非記録ドツトの
検出を行い、その検出結果に基づいて入力画像情報が網
点パターンか否かを識別する。
網点処理された画像においては、記録ドツト(例えば
黒画素)と非記録ドツト(例えば白画素)とが所定のピ
ツチおよび間隔で交互に繰り返し配列されている。従つ
てある位置に存在する記録画素と、その周囲に存在する
非記録画素とが所定の配列パターンである状態、または
ある位置に存在する非記録画素と、その周囲に存在する
記録画素とが所定の配列パターンである状態が繰り返し
現れる場合には、その画素が網点処理されたものと見做
し得る。つまり、注目画素を順次移動し、各々の注目画
素について、それとその周囲の画素とでなる二次元領域
の画像情報を、予め定めた記録ドツト検出パターンおよ
び非記録ドツト検出パターンと比較することにより、入
力画像が網点パターンか否かを識別し得る。
しかしながら、網点処理された画像をイメージスキヤ
ナで実際に読み取ると、画像の濃度に応じて、読み取ら
れた信号の画像パターンが大きく変わり、網点の識別に
誤りを生じることが多い。即ち、網点印刷においては、
濃度を所定小領域内の網点状記録ドツトの面積の大小で
表現しているので、画像濃度が変わると、網点の形状が
大きく変わる。特に網点濃度が50%の近傍にあると、網
点を構成する記録ドツト(例えば黒画素)または非記録
ドツト(例えば白画素)が隣同士つながつて連続的にな
ることがあるので、このような場合には、黒ドツトと白
ドツトのいずれも検出できないことが多い。
画像情報を記録画素レベルと非記録画素レベルとに二
値化する際のしきい値レベルを調整すると、網点濃度が
50%の場合の識別エラーを減少できる。しかしその場
合、網点濃度が50%より高い場合または低い場合に識別
エラーが増加する。
そこで、少なくとも2種類のしきい値を設定し、記録
ドツトを検出する回路と非記録ドツトを検出する回路と
で、互いに異なるしきい値で二値化された画像情報を参
照し、記録ドツトの検出結果と非記録ドツトの検出結果
の両者に基づいて網点パターンを識別する。
網点画像の場合、イメージスキヤナで読み取られた信
号は、一般に第14図に示すようになる。これをみると、
信号の山の高さ、谷の深さおよびデユーテイが、濃度に
応じて変化しているのが分かる。
ここで、濃度レベルが50%の信号に着目すると、画像
の位置によつて、信号の山の高さおよび谷の深さが変化
しているのが分かる。
濃度50%の信号をしきい値TH1で二値化する場合、最
初の部分Paでは、山がTH1より大きく谷がTH1より小さい
ので、二値化された信号には、山が記録画素、谷が非記
録画素として現れ、後の部分Pbでは、山と谷のいずれも
TH1より大きいので、二値化された信号には、非記録画
素は現れない。即ち、TH1で二値化すると、最初の部分P
aでは、記録画素と非記録画素の配列パターンから網点
(記録ドツト)を検出可能であるが、後の部分Pbからは
網点が検出できない。
また、この信号をしきい値TH2で二値化する場合、最
初の部分Paでは、山と谷のいずれもTH2より小さいの
で、二値化された信号には記録画素が現れず、後の部分
Pbでは、山がTH2より大きく谷がTH1より小さいので、二
値化された信号に、山が記録画素、谷が非記録画素とし
て現れる。従つて、TH2で二値化すると、最初の部分Pa
からは網点を検出できないが、後の部分Pbでは、記録画
素と非記録画素との配列パターンから網点(非記録ドツ
ト)を検出し得る。
つまり、記録ドツトで構成される網点を検出する場合
にしきい値TH1を利用し、非記録ドツトで構成される網
点を検出する場合にしきい値TH2を利用すれば、濃度が5
0%の網点画像であつても、記録ドツトと非記録ドツト
のいずれか一方の網点は検出される。濃度が20%のよう
に低い場合には、しきい値TH1により記録ドツトの網点
が検出されるし、濃度が80%のように高い場合には、し
きい値TH2により非記録ドツトの網点が検出される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上記従来技術では、二値化スレツシユレ
ベル付近の濃度の文字、線画等は、二値化後、線の途切
れが発生しやすくなり網点の核となりやすかつた。また
複数のスレツシユレベルを設けているため、回路が複雑
になるという欠点があつた。
また、所定領域n×mのマトリクス領域内に1個以上
の網点が存在していれば、n×mのマトリクス内を網点
ブロツクと見做していたが、n×mのマトリクス内に1
個以上とした場合、例えば文字の一部分や地肌の汚れを
一つのドツトとして検出し、それを網点領域とし誤判定
することが多い。
さらに、網点ブロツク(1個以上の網点が存在してい
た場合)の単位ごとに主走査2個、副走査2個の、2×
2の網点ブロツク領域で3個以上網点とした場合、2×
2の網点ブロツクを網点エリアとしていたが、上述のご
とく文字の一部分や地肌の汚れを一つのドツトとして検
出してしまい、それを網点領域に誤判定する場合があ
り、改良すべき点があつた。
さらに、モアレによる誤検出対策としては、一度網点
としたら領域を主走査し、上記網点ブロツクを3ブロツ
クまで網点領域としているが、モアレの発生状態は均一
ではなく、主走査3ブロツクのエリアと限定されるもの
ではない。さらに無条件に主走査3ブロツクを網点領域
と見做すため、エリア精度が劣化し、網点画像近辺にあ
る文字、線画等を網点として見做し易くなり、画質劣化
を招くといつた不具合があつた。
本発明は上記従来技術の欠点を解消し、網点パターン
マツチング法による網点エリア検出の際、モアレによる
誤検出エリアの低減を図ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、網点画素を検出する網点画素検出手段と、
前記網点画素検出手段により検出された網点画素に基づ
いて所定のエリアが網点エリアか否かを検出する網点エ
リア検出手段と、前記網点エリア検出手段により検出さ
れた網点エリアにより囲まれる閉領域を網点領域として
検出する網点領域検出手段とを備えたことを特徴とす
る。
〔作用〕
本発明では、検出された網点エリアにより囲まれる閉
領域を網点領域として検出し、そうでない領域は網点領
域として検出しないことにより、網点領域でない領域を
モアレにより網点領域と誤検出することを防止する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第2図に、本発明を実施する一形式のデジタル複写機
の機構部の構成を示す。第2図を参照すると、この複写
機は、装置上方に配置されたスキヤナ1と装置下方に配
置されたプリンタ2で構成されている。
26が、原稿を載置するコンタクトガラスである。スキ
ヤナ1は、コンタクトガラス26上に載置される原稿の像
を走査しながら読み取る。副走査は機械的であり、電気
モータMTの駆動によつて、スキヤナに備わつたキヤリツ
ジが第2図の左右方向に移動する。原稿からの反射光
が、各種ミラーおよびレンズを介して、固定された像読
取センサ10に結像される。像読取センサ10は、CCDライ
ンセンサであり、第2図においては紙面に垂直な方向
に、5000個の読取セルが1列に配列されている。この例
では、コピー倍率が1.0のときに原稿像の1mmあたり16画
素の分解能になる。主走査は、この像読取センサ10の内
部に備わるCCDシフトレジスタによつて電気的に行われ
る。主走査の方向は、読取セルの配列方向、即ち、第2
図においては紙面に垂直な方向である。原稿像をスキヤ
ナ1で読み取つて得られる信号は、各種処理を施された
後、プリンタ2に送られる。プリンタ2では、その信号
に応じて二値的に記録を行う。
プリンタ2には、レーザ書込ユニツト25、感光体ドラ
ム3、帯電チヤージヤ24、現像器12、転写チヤージヤ1
4、分離チヤージヤ15、定着器23等々が備わつている。
このプリンタ2は、従来より知られている一般のレーザ
プリンタと比べて格別に異なる部分はないので、動作だ
け簡単に説明する。
感光体ドラム3は、第2図においては時計方向に回転
する。そしてその表面が、帯電チヤージヤ24の付勢によ
つて一様に高電位に帯電する。この帯電した面に、記録
する画像に応じた二値信号によつて変調されたレーザ光
が照射される。レーザ光は、機械的な走査によつて、感
光体ドラム3上を主走査方向に繰り返し走査する。感光
体ドラム3の帯電した面は、レーザ光の照射を受けると
電位が変化する。従つて、レーザ光の変化、即ち、記録
する像に応じた電位分布が、感光体ドラム3の表面に生
じる。この電位分布が静電潜像である。この静電潜像が
形成された部分が、現像器12を通ると、その電位に応じ
てトナーが付着し、静電潜像がトナー像、即ち、可視像
に現像される。この可視像は、給紙カセツト4または5
から感光体ドラム3に送り込まれる転写紙に重なり、転
写チヤージヤ14の付勢によつて転写紙に転写する。像が
転写された転写紙は、定着器23を通つて排紙トレー22に
排紙される。
第3図に、第2図のデジタル複写機の電気回路の構成
を示す。第3図を参照すると、スキヤナ1には、像読取
センサ10、走査制御部20、増幅器30、A/D(アナログ/
デジタル)変換器40、中間調処理部55、2値化処理部6
5、領域判定部70、操作制御部80、出力制御部90、モー
タドライバMD等々が備わつている。
走査制御部20は、プリンタ2との信号のやりとり、主
走査制御、副走査制御および各種タイミング信号の生成
を行う。各種タイミング信号は、走査タイミングに同期
するように生成される。各種状態信号、プリントスター
ト信号、コピー倍率信号等々が、プリンタ2から走査制
御部20に送られる。走査制御部20は、走査同期信号、状
態信号等々をプリンタ2に送出する。モータMTを駆動す
ることにより、スキヤナ1を機械的に走査し副走査を行
う。
像読取センサ10は、一般のCCDラインセンサと同様
に、多数の読取セル、CCDシフトレジスタ等々を備えて
いる。走査制御部20が副走査同期信号を出力すると、像
読取センサ10の多数の読取セルに蓄積された信号が、CC
Dシフトレジスタの各ビツトに一気に転送される。その
後、主走査パルス信号に同期して、CCDシフトレジスタ
の信号シフトが行われ、該レジスタに保持された画像信
号が、シリアル信号として、1画素分ずつその出力端子
に現れる(第3図のa:以下、画像信号から生成される信
号は括弧でくくつて示す)。
増幅器30は、画像信号(a)の増幅、ノイズ除去等々
を行う。A/D変換器40は、アナログ画像信号を6ビツト
のデジタル信号に変換する。なお、図面には示されてい
ないが、A/D変換器40で得られたデジタル信号は、シエ
ーデイング補正、地肌除去、白黒変換等々の従来より知
られている各種像処理を受けた後で6ビツト、即ち、64
階調のデジタル画像信号(b)として出力される。この
デジタル画像信号(b)は、メデイアンフイルタ50、MT
F補正部60に印加される。
メデイアンフイルタ50で処理されたデジタル画像信号
(c)は、中間調処理部55へ印加される。この中間調処
理部55は、6ビツトのデジタル画像信号(c)をサブマ
トリクス法によつて中間調情報を含む二値信号(e)に
変換する回路である。
サブマトリクス法による中間調処理を行う回路は公知
であり、この実施例においては特別な回路を用いていな
いので、具体的な構成および動作は省略する。なお、サ
ブマトリクス法以外に、デイザ法、濃度パターン法によ
る中間調処理を行つてもよい。
また、メデイアンフイルタ50は、n×mのマトリクス
内の画像情報を平滑化させ、前述したような網点画像の
モアレを低減する効果を持つため必要となる。またメデ
イアンフイルタ50に関する回路も公知であり、この実施
例においては特別な回路を用いていないので、具体的な
構成および動作は省略する。
さらに、MTF補正部60で処理されたデジタル画像信号
(d)は、二値化処理部受65、領域判定部70へ印加され
る。二値化処理部65では、MTF補正された入力画像信号
を予め定められた固定しきい値レベルと比較し、それら
の大小に応じた二値信号(f)を出力する。従つて、こ
こで行う処理は単純な二値化処理であり、信号(f)に
は、原稿像の中間濃度の情報は含まれない。
また、ここで中間調処理部55および二値化処理部65に
おいて、プリンタ出力か白/黒二値の場合を想定してい
るため、前述のような説明となつたが、プリンタ2が三
値または四値等の多値プリンタであれば、中間調処理部
55では多値デイザ法、二値化処理部65では多段のスレツ
シユレベルを持つ単純多値化による多値出力となる。な
お、多値デイザ法および単純多値化等は、本発明におい
て重要なポイントではなく、さらに公知技術を似て実施
できるため、具体的な構成および動作は省略する。
領域判定部70は、後述するように、原稿画像が網点情
報を含むか否かを判定する回路であり、その判定結果に
応じた二値信号(g)を出力制御部90に出力する。
操作制御部80は、操作ボード上のモードキーの操作に
応じたモード信号(i)を出力制御部90に与える。
出力制御部90は、操作制御部80から与えられるモード
信号(i)と領域判定部70から与えられる二値信号
(g)とに応じて、中間調処理部55が出力する二値画像
信号(e)、二値化処理部65が出力する二値画像信号
(f)または所定レベルの信号(白レベル)を、選択的
に出力する。この信号(a)がプリンタ2に記録信号と
して与えられる。プリンタ2は、この二値信号に応じて
レーザ光を変調し、記録を行う。
第1図に、第3図に示す領域判定部70の構成を示す。
なお、この図は網点領域検出ブロツク図でもある。
第1図の入力画像データDaは、前述した第3図のMTF
補正部60からの補正データ(d)と同じである。
領域判定部70へMTF補正信号を入力させるのは、第4
図に示すごとく入力データのままではCCDピツチと網点
とのピツチの位相差で網点を解像しない場合があるから
である。
つまり、第4図の濃度20%では、入力原稿網点濃度で
濃度の高い網点と濃度の低い網点があり、濃度50%では
中間濃度部に網点の濃淡が現れるが、ここでも網点の濃
淡の比が大きい場合と小さい場合があり、さらに濃度80
%では、網点の白の核の部分の濃度が薄い場合または濃
い場合もある。
後述するように、本実施例では、網点かどうかの判定
基準を設けるうえで、この網点の黒の核または白の核が
存在しているか否かにより判定しているため、網点の濃
度情報が非常に重要なポイントとなつている。
そのため本実施例では、入力データに、予め定められ
たMTFの補正を行うことを第1の特徴とする。
つまり、前述したように、入力網点ピツチとCCD10の
読取ピツチの位相差によつて生じる、網点の核濃度と周
辺濃度の差が余りない場合も想定し、MTFの補正をか
け、第4図(b)のMTF後のデータに示すように、網点
の核濃度と周辺濃度の濃度差を拡げることにより、後述
の網点検出をし易くし、検出精度の向上を図る。
また、第5図はMTFの補正の一例であり、主、副走査
時、3×3のマトリクス内に対応する画素に対し、図に
示すような重み係数により補正を行う。
なお、この係数は一例であり、他の係数でもよく、ま
たモード倍率等により変更可能なものとする。
第5図に示されたMTF係数を設定するためのブロツク
図を第6図に示す。図において、61a,61cは、FIFO(フ
アーストイン・フアーストアウト)メモリであり、主走
査方向、1ライン遅延用であり、2個使用しているた
め、2ラインの遅延を実現させ、現ラインと合わせ、3
ラインデータを同一時間軸上に存在させる。また、F/F
(フリツプ・フロツプ)61b,61d,61e,61fにより各ライ
ンの主走査方向遅延を実現させている。
この構成により、第5図に示されたマトリクスの係数
に対応する画像データが、同一時間軸上に存在し得る。
つまり、第5図のM1に対応する画像データは第6図b
であり、M2に対応する画像データは第6図aであり、M3
に対応する画像データは第6図cであり、M4に対応する
画像データは第6図eであり、M5に対応する画像データ
は第6図dである。
また、論理回路61gでaとbのデータの和a+b、論
理回路61hでdとeのデータの和d+e、論理回路61iで
(a+b)と(d+e)の和(a+b+d+e)を実現
し、論理回路61kでcと1ビツトシフト入力して2倍に
した2cとの和3×cを実現し、さらに、(a+b+d+
e)を反転回路61jを通し、論理回路61kで−(a+b+
d+e)を1ビツトシフト入力して−(a+b+d+
e)/2と3×cの和を取ることで3×c−(a+b+d
+e)/2を得て(論理回路61l)、第5図の係数によ
る、MTFの補正を実現している。この3×c−(a+b
+d+e)/2が、第3図のMTF補正部60のd出力とな
り、領域判定部70へ入力される。
後述する領域判定部70では、MTF補正信号dに基づき
注目画素の濃度と、周辺画素の濃度の濃度差による濃度
パターンマツチング法を述べているが、特開昭63−2796
65号公報のように、入力画像情報を、あるしきい値で二
値化し、二値化後の信号による入力画像情報でも、MTF
の補正信号を入力させることにより、前述のごとく網点
の濃度振幅は広がり、濃度差を検出しやすい。また2値
化する上でも、黒ドツト、白ドツトを出力しやすくなる
効果がある。
第1図に基づき網点領域検出について述べる。各ブロ
ツクの詳細説明は後述するため、ここでは概略を説明す
る。
まず、網点かどうかを判定するため、画像データのあ
るエリアを同一時間軸上に存在させることが必要とな
る。
なお、ここでスキヤナ2の主走査方向を示すためにX
の信号を用い、副走査方向を示すためにYの信号を用い
る。よつて、Y方向遅延回路71およびX方向遅延回路72
により、あるエリアを同一時間軸上に存在させる。
また、次段の白レベル検出回路73、黒レベル検出回路
74は、網点の白の核または黒の核を検出するもので、注
目画素が網点の核かどうかを判定するため、周辺画素と
の濃度差を検出し、ある一定以上の濃度差があれば、白
または黒の網点の核とし、この網点核の状態が定められ
た規定のパターンと一致しているかどうかの判定をパタ
ーンマツチング回路75で行い、網点の検出を行う。
そして、定められたn×mのエリアに網点が1個以上
存在する場合、n×mのエリアを網点ブロツクとする網
点ブロツク検出回路(1)76と、n×mのエリアに網点
が2個以上存在する場合、n×mのエリアを網点ブロツ
クとする網点ブロツク検出回路(2)77とを設け、さら
に網点ブロツクの複数ブロツクのうちで2点以上網点検
出ブロツク、1点以上網点検出ブロツク、網点が存在し
ないブロツクが、ある一定の割合で存在しているとき、
前述の複数網点ブロツクを網点エリアにする網点エリア
検出回路78を設ける。また、網点エリアから出力された
信号を基にモアレによつて生じる誤検出の低減を図るた
めに、網点エリア連結回路79が設けてある。
Y方向遅延回路71について説明する。
Y方向遅延回路71は第7図に示すように、メモリ101
〜104にて構成される。なお、この回路は一例であり、
パターン・マツチングに使用するパターンの最大サイズ
により回路は異なる。また第8図にはタイミングを示
す。以下これらを用いてY方向遅延回路71について説明
する。
まず、第9図を用いてタイミング関係を制御する制御
信号について説明する。図中Aは原稿を表しており、制
御信号は副走査方向(Y方向)の有効原稿幅を表す信号
FGATE、主走査方向(X方向)の有効原稿幅を表す信号L
GATE、主走査方向の読み取りの同期を取る信号LSYNC、
および図には示していないが、システム全体の基準信号
CLKからなる。つまり図において原稿情報はLSYNCに同期
して主走査方向に1ラインずつ読み取られ、FGATE、LGA
TEがともに“H"のとき有効データとなる。そして読み取
られた画像データはCLKに同期して1画素ずつCCD10から
出力される。
第8図において、FGATEが“H"になつた後、最初のLSY
NCに同期して読み取られた画像データは。LGATEが“H"
の期間を1ライン目の有効画像データD1としてCLKに同
期して1画素ずつメモリ1101に記憶される。そして次の
LSYNCに同期して得られた2ライン目の画像データD
2は、やはりメモリ101に記憶されるが、その際に、既に
メモリ101に記憶されていた1ライン目の画像データD1
はCLKに同期して、1画素ずつメモリ102に1ライン分遅
延された画像データとして記憶される。
以下3ライン目、4ライン目……と走査して画像デー
タD3,D4……を得ると、メモリ103,104で遅延していき、
5ライン目を読み取つたときに、メモリ101〜104の各出
力は、メモリ104の出力がD1、メモリ103の出力がD2、メ
モリ102の出力がD3、メモリ101の出力がD4となり、これ
と現在読み取つた5ライン目の画像データD5と合わせて
5ライン分の画像データが同一時間に得られる。
次にX方向遅延回路72について説明する。
X方向遅延回路72は第10図に示すように5つのブロツ
クからなり、各ブロツクがそれぞれ5個のフリツプ・フ
ロツプ群(111〜115,116〜120,121〜125,126〜130,131
〜135)にて構成される。なお、この回路は一例であ
り、パターン・マツチングに使用するパターンの最大サ
イズにより回路は異なる。各ブロツクは、それぞれY方
向遅延回路71により得られた5ライン分の画像データD
b1〜Db5を処理するものであり、同じ動作をするので画
像データDb1を処理するブロツクについてのみ説明す
る。また第11図には回路の動作のタイミングを示す。
以下これらの図を用いてX方向遅延回路72について説
明する。
第11図において、5ライン目の画像データを読み取る
と、メモリ104からCLKに同期して、1画素ずつ1ライン
目の画像データD1が出力される。そして、1ライン目の
1画素目の画像データD1-1がフリツプ・フロツプ111に
入力されると、フリツプ・フロツプ111にラツチされ、
その値が記憶される。そして2画素目の画像データD1-2
が入力されると、フリツプ・フロツプ111はその値を記
憶するが、その際既に記憶していた1画素目の画像デー
タD1-1はCLKに同期して、1画素分遅延されたデータと
してフリツプ・フロツプ112に記憶される。
以下、3画素目、4画素目……の画像データD1-3,D
1-4……が入力されると、フリツプ・フロツプ113〜115
で遅延していき、6画素目の画像データが入力される
と、フリツプ・フロツプ111〜115の各出力は、フリツプ
・フロツプ115の出力がD1-1、フリツプ・フロツプ114の
出力がD1-2、フリツプ・フロツプ113の出力がD1-3、フ
リツプ・フロツプ112の出力がD1-4、フリツプ・フロツ
プ111の出力がD1-5となり、これと現在入力されてきた
6画素目の画像データD1-6と合わせて、同一ライン内の
6画素分の画像データが同一時間に得られる。
従つて、5つのブロツクを合わせると第12図に示すよ
うに5ライン×6画素、合計30画素分の画像データDc1
〜Dc30が同一時間に得られる。
X方向遅延回路72より5ライン×6画素、合計30画素
の画像データDc1〜Dc30が得られるが、このうちの数画
素を用いてパターン・マツチングを行い、網点を検出す
る。
第13図(a)〜(e)は、パターン・マツチングに使
用するパターンの例であり、それぞれ丸印を付けた画素
Dc15が現在注目している注目画素であり、実線の四角形
で囲まれた画素が周辺画素となる。例えば、同図(a)
のパターンにおいては、注目画素はDc15であり、周辺画
素はDc2〜Dc5,Dc7,Dc12,Dc13,Dc18,Dc19,Dc24,Dc26〜D
c29の14画素である。そしてパターン・マツチングは注
目画素と周辺画素の関係が、 (i)注目画素の濃度が全ての周辺画素の濃度よりもあ
る一定の濃度以上高い場合、 (ii)注目画素の濃度が全ての周辺画素の濃度よりもあ
る一定の濃度以上低い場合、 をパターンにマツチしていると見做して、その注目画素
を網点として検出する。なお、上述のある一定の濃度を
以下重みと呼ぶ。
第16図に20%,80%の濃度の網点と各網点を簡単にす
るためAの部分で一次元的に見た場合の濃度分布を示
す。そして上記(i)の場合には第16図中の部分、つ
まり網点そのものを網点として検出し、上記(ii)の場
合には第16図中の部分、つまり網点と網点で囲まれた
部分を網点として検出する。
上記のごとく網点は、濃度の高い、つまり一定面積の
黒の面積比率が高い場合、白の核が存在しており、濃度
の低い、つまり白の面積比率が高い場合、黒の核が存在
し得る。
ここで、網点検出を行う上で第14図に示すごとく網点
画像の入力データを、複数のスレツシユレベルで二値化
し、その各々の二値化パターンが、網点パターンとマツ
チングしているか否かにより、網点の検出を行うパター
ンマツチングでは第15図に示すごとく、二値化スレツシ
ユレベル周辺の文字、線画情報は、画像自体の濃度ム
ラ、搬送ムラ等による機械的ノイズ、照明および前述し
たCCD10のピツチムラ等により、文字、線画濃度情報は
均一ではなく、入力画像の濃度のムラが生じ、二値化後
のデータは黒の途切れが発生してしまう。この黒の途切
れが網点パターンとマツチングすれば、誤検出となる。
つまり本実施例においては、上記欠点を補正するもの
であり、多少の濃度ムラが生じても、濃度差レベルは網
点に比較し、十分小さいものであるため、ある程度の濃
度差を、注目画素と周辺画素に持たせた濃度差パターン
マツチングにより、上記欠点を補い、誤検出を低減でき
る。
また、この濃度差は、網点の濃度(面積率)によつて
変化させることもないため、回路自体の構成も比較的容
易となる効果を奏する。
以下第13図(a)に示すパターンの場合を、白レベル
検出回路73および黒レベル検出回路74について説明す
る。
黒レベル検出回路74では前記(i)の場合について、
白レベル検出回路73では前記(ii)の場合について、そ
れぞれ周辺画素に対する注目画素の重み付けを行い、重
み付けをした注目画素(重み付き注目画素)と周辺画素
との大小関係を判定する。
第13図(a)のパターンを用いた場合の黒レベル検出
回路74を第17図に示す。黒レベル検出回路74は、減算器
161および比較器162〜175にて構成される。なお、この
回路は一例であり、パターン等により構成は変わる。減
算器161では、注目画素の周辺画素に対する重み付けを
行う。つまり、注目画素データDcob15と周辺画素データ
(この場合Dc2〜Dc5,Dc7,Dc12,Dc13,Dc18,Dc19,Dc24,D
c26〜Dc29の14画素の濃度の大小関係に応じて、信号De1
〜De14を得る。
ここで信号De1〜De14は(重み付き注目画素データ)
>(周辺画素データ)のとき“H"となり、それ以外のと
きは“L"となる。
次に第13図(a)のパターンを用いた場合の白レベル
検出回路73を第18図に示す。白レベル検出回路73は、加
算器141および比較器142〜155にて構成される。なお、
この回路は一例であり、パターン等により構成は変わ
る。加算器141では注目画素の周辺画素に対する重み付
けを行うが、白レベル検出回路73では黒レベル検出回路
74とは逆に注目画素データDc15に重みデータD0Wを加え
て重み付き注目画素データDc0W15を生成し、比較器142
〜155へ出力する。なおこの重みデータD0Wは任意に設定
できる。そして比較器142〜155では、黒レベル検出回路
74と同様に、重み付き注目画素と周辺画素の濃度の大小
関係に応じて、信号Dd1〜Dd14を得る。ここで信号Dd1
Dd14は黒レベル検出回路74とは逆に(重み付き注画素デ
ータ)<(周辺画素データ)のとき“H"となり、それ以
外のときは“L"となる。
なお、パターン・マツチングは単一パターンのみでな
く複数パターンを用いてもよく、その際は各パターンに
応じた第17図、第18図に類似した黒レベル検出回路74お
よび白レベル検出回路73を一例として第19図のように、
並列に配置することにより実現できる。
次にパターン・マツチング回路について説明する。
第13図(a)のパターンを用いた場合のパターン・マ
ツチング回路の一例を第20図に示す。パターン・マツチ
ング回路75は、ANDゲート181,182およびORゲート183に
て構成される。なお、この回路は一例であり、パターン
等により構成は変わる。白レベル検出回路73より得られ
た信号Dd1〜Dd14は、(重み付き注画素データ)<(周
辺画素データ)のとき“H"となり、それ以外のときは
“L"となる。従つてANDゲート181に信号Dd1〜Dd14を入
力して、信号Dd1〜Dd14が全て“H"のとき、つまり注目
画素が全ての周辺画素に対して、ある重み以上濃度が低
いとき、パターンにマツチしているので、その注目画素
を網点と判定し、信号Dawを“H"とする。逆に信号Dd1
Dd14のうち1つでも“L"のときはパターンにマツチして
いないので、その注目画素を非網点と判定し、信号Daw
を“L"とする。同様にして黒レベル検出回路74より得ら
れた信号De1〜De14をANDゲート182に入力し、信号De1
De14が全て“H"のときは注目画素が、全ての周辺画素に
対してある重み以上濃度が高いので、パターンにマツチ
していることになる。したがつて、その注目画素を網点
と判定し、信号Dabを“H"とする。また逆に信号De1〜D
e14のうち、1つでも“L"のときはパターンにマツチし
ていないので、その注目画素を非網点と判定し、信号D
abを“L"とする。そして信号Daw,DabはORゲート183に入
力され、信号Daw,Dabのうちのいずれか一方が“H"のと
き、つまりいずれか一方のパターンとマツチし、その注
目画素が網点と検出されたときは、その注目画素を最終
的に網点とし、信号Dfを“H"とする。また信号Daw,Dab
が両方とも“L"のときは、その注目画素は最終的に非網
点とし、信号Dfを“L"とする。
なお、パターンを複数使用してパターン・マツチング
を行う場合は、一例として第19図に示すように複数の黒
レベル検出回路74a〜74cおよび白レベル検出回路73a〜7
3cに対応したANDゲートを設け、パターンにマツチして
いるかどうか(注目画素が網点か非網点か)を判定し、
その出力をORゲートに入力して、各パターンのうち1つ
でもその注目画素を網点と判定した場合には、その注目
画素を最終的に網点と判定し、いずれのパターンでもそ
の注目画素を非網点と検出した場合には、その注目画素
を最終的に非網点と判定するようにすれば実現できる。
網点ブロツク検出回路(1)76および網点ブロツク検
出回路(2)77について説明する。
網点ブロツク検出回路(1)76および網点ブロツク検
出回路(2)77では、複数画素からなるブロツク中に網
点画素が1画素存在するブロツク(網点ブロツク1)、
同じく複数画素存在するブロツク(網点ブロツク2)を
それぞれ検出する。
従来の技術では、このような網点ブロツク化を行う際
に、そのブロツク中に1画素でも網点画素が存在する場
合、そのブロツクを網点ブロツクとして領域化を行つて
きたが、この場合、ノイズ等により1画素でも非網点画
素を網点画素と誤認識すると、そのブロツク全体を網点
ブロツクとして誤認識してしまう欠点が存在したことは
前述の通りである。
第21図に、100線、濃度50%の網点画像を前述の400dp
iで読み取つた場合の画像データを示す。図中ハツチン
グしたところが網点であり、画像データの上および左の
1〜16の数字は各画素に対応する。この図より明らかな
ように、適当な大きさのサイズのブロツク、例えば8×
8画素をブロツクとすると、4〜5個の網点が存在して
いるので、ブロツク中に複数の網点画素が存在する場合
に、そのブロツクを網点ブロツクとすると、前述のよう
な欠点を防ぐことができる。但し、モアレ等の影響によ
り網点画素が検出しずらくなつている場合、ブロツク中
に複数画素存在する場合に、そのブロツクを網点ブロツ
クとすると、逆に網点画像部を非網点画像部と誤認識し
てしまう欠点が生じるので、本実施例においては、ブロ
ツク中に1画素でも網点画素が存在する場合と、ブロツ
ク中に複数網点画素が存在する場合をそれぞれ網点ブロ
ツク1、網点ブロツク2として検出し、以後の処理に使
用する。
第22図に、網点ブロツク検出回路(1)76および網点
ブロツク検出回路(2)77の構成を示す。網点ブロツク
検出回路(1)76は、主走査方向網点ブロツク検出回路
(1)201でブロツクの主走査方向に網点画素が存在す
るかしないかを検出し、副走査方向網点ブロツク検出回
路(1)203により、ブロツクの副走査方向に網点画素
が存在するラインが1ラインでも存在するときに、その
ブロツクを網点ブロツク1として検出する。
網点ブロツク検出回路(2)77は、主走査方向網点ブ
ロツク検出回路(1)201により、ブロツクの主走査方
向に網点画素が存在するかしないかを検出し、副走査方
向網点ブロツク検出回路(2)204により、網点画素の
存在するラインが所定の複数ライン存在するとき、その
ブロツクを網点ブロツク2として検出する。また、主走
査方向網点ブロツク検出回路(2)202により、ブロツ
クの主走査中に網点画素が所定の複数画素存在するかし
ないかを検出し、副走査方向網点ブロツク検出回路
(1)205により、ブロツクの副走査方向に網点画素が
所定の複数画素存在するラインが1ラインでも存在する
とき、そのブロツクを網点ブロツク2として検出する。
そしていずれか一方で、そのブロツクが網点ブロツク2
として検出された場合に、そのブロツクを網点ブロツク
2として検出する。
以下各部の詳細を、ブロツクのサイズを主走査方向8
画素×副走査方向8ラインとし、ブロツク中2画素以上
網点画素が存在するときに、網点ブロツク2とする場合
について説明する。
主走査方向網点ブロツク検出回路(1)201について
説明する。
主走査方向網点ブロツク検出回路(1)201は、第23
図に示すように、8進カウンタ210、フリツプ・フロツ
プ211〜213、ANDゲート214,215、ORゲート216およびNAN
Dゲート217にて構成される。なお、この回路は一例であ
り、ブロツクのサイズにより回路は異なる。
また、第25図にはこの回路の動作のタイミングの一例
を示す。なお、図中の〜の信号は、第23図中の〜
の各位置に対応する。また第25図のCLKの上の数字は
画素に対応する。
以下、これらの図を用いて、主走査方向網点ブロツク
検出回路(1)201について説明する。
主走査方向網点ブロツク検出回路(1)201では、ブ
ロツクの主走査方向8画素中に網点画素が存在するかし
ないかを検出する。8進カウンタ210のQA〜QCの各出力
は、基準信号CLKが入力される度に第25図のように順次
出力を変えていくので、これをANDゲート214に入力する
ことにより、フリツプ・フロツプ211の出力,は8
クロツク毎に“H"または“L"になる。ここで例えば、2
画素目が網点と判定され、信号Dfが“H"になつている場
合、ANDゲート215の出力の状態にかかわらず、ORゲー
ト216の出力が“H"となるので、次のCLKの立上がりで
この信号がラツチされ、フリツプ・フロツプ212の出力
が“H"となる。そして信号とをANDゲート215に入
力することにより、ANDゲート215の出力は“H"とな
り、この信号がORゲート216に入力されるので、以下
信号Dfの状態にかかわらず、信号は“H"となり、信号
も“H"となる。そして9画素目にくると信号が“L"
になるので、信号Dfが“L"のとき信号は“L"となり、
次のCLKの立上がりでこの信号がラツチされ、信号が
“L"となる。信号とCLKをNANDゲート217に入力するこ
とにより、NANDゲート217の出力は第25図のようにな
り、この信号をフリツプ・フロツプ213のクロツクに
入力することにより、信号の立上がりで信号がラツ
チされるので、フリツプ・フロツプ213の出力は信号
が“H"のとき、つまり8画素中に網点が存在したとき
は“H"となり、逆に信号が“L"、つまり8画素中に網
点が存在しなかつたとき“L"となる。
以下、9画素目〜16画素目まで8画素中には網点画素
が2個存在する場合を、また17画素目から24画素目まで
は網点画素が存在しない場合のタイミングの例を示す。
主走査方向網点ブロツク検出回路(2)202について
説明する。
主走査方向網点ブロツク検出回路(2)202は、第24
図に示すように、8進カウンタ220,221、フリツプフロ
ツプ222〜224、デイレイ225,226、ANDゲート227,228、O
Rゲート229,230およびNANDゲート231にて構成される。
なお、この回路は一例であり、ブロツクのサイズにより
回路は異なる。また、第26図には、この回路の動作のタ
イミングの一例を示す。なお、第26図中の〜の信号
は第24図中の〜の各位置に対応する。また、第26図
のCLKの上の数字は画素に対応する。
以下、これらの図を用いて主走査方向網点ブロツク
(2)202について説明する。
主走査方向網点ブロツク検出回路(2)202では、ブ
ロツクの主走査方向8画素中に網点画素が2画素以上存
在するかしないかを検出する。8進カウンタ220のQA〜Q
Cの各出力は、基準信号CLKが入力される度に第26図のよ
うに順次出力が変わるので、これらをANDゲート227に入
力することにより、フリツプ・フロツプ222の出力,
は8クロツク毎に“H"または“L"になる。ここで例え
ば、3画素目と6画素目が網点と判定され、信号Df
“H"になつている場合、信号DfとCLKの反転信号をANDゲ
ート228に入力することにより、ANDゲート228の出力
は信号Dfが“H"のときにCLKの反転信号が出力される。
そしてこの信号を8進カウンタ221のクロツクに入力
すると、最初の信号が“H"となつたときは、8進カウ
ンタ221のQB,QC出力はともに“L"なので、この2つの信
号をORゲート230に入力して得られたORゲート230の出力
も“L"となるが、信号が2回目に“H"となつたとき
は、8進カウンタ221のQB出力が“H"となるので、信号
が“H"となる。そしてこの次のCLKの立上がりでこの
信号がラツチされるので、フリツプ・フロツプ223の
出力も“H"となる。これ以後8進カウンタ221がクリ
アされるまではQB出力が“H"の状態を保つので、信号
も“H"の状態を保つ。そして信号とCLKをNANDゲート2
31に入力することにより、NANDゲート231の出力は第2
6図のようになり、この信号をフリツプ・フロツプ224
のクロツクに入力することにより、信号の立上がりで
信号がラツチされるので、フリツプ・フロツプ224の
出力は信号が“H"のとき、つまり8画素中網点画素
が2画素以上存在したときは“H"となり、信号が“L"
のとき、つまり8画素中網点画素が1画素しか存在しな
かつたとき、または網点画素が存在しなかつたときは
“L"となる。8進カウンタ221のクリアは信号をデイ
レイ225に入力して、得られた信号と信号をORゲー
ト229に入力して得られる。ORゲート229の出力をさら
にデイレイ226に入力し、遅延させた信号を8進カウ
ンタ221のクリア端子(CR)に入力することにより行
う。
以下、9画素目〜16画素目は、網点画素が1画素存在
する場合を、また17画素目から24画素目までは網点画素
が存在しない場合のタイミングの例を示す。
副走査方向網点ブロツク検出回路(1)(符号203ま
たは205;以下203として表示する)について説明する。
副走査方向網点ブロツク検出回路(1)203は、第27
図に示すように、8進カウンタ240、メモリ241、ORゲー
ト242、ANDゲート243およびNANDゲート244にて構成され
る。なお、この回路は一例であり、ブロツクのサイズに
より回路は異なる。
また第28図には、この回路の動作のタイミングの一例
を示す。なお、第28図中の〜の信号は第27図中の
〜の各位置での信号と対応する。また第28図の1/8CLK
の上の数字はブロツクに対応する。以下これらの図を用
いて副走査方向網点ブロツク検出回路(1)203につい
て説明する。
副走査方向網点ブロツク検出回路(1)203では、主
走査方向網点ブロツク検出回路(1)201または主走査
方向網点ブロツク検出回路(2)202により、ブロツク
の主走査8画素中に網点画素が存在するかしないか、ま
たは網点画素が2画素以上存在するかしないかを検出し
た後に、ブロツクの副走査8ライン中1ラインでも網点
画素が存在するという検出結果が存在したときに、その
ブロツクを網点ブロツク1として検出し、また8ライン
中1ラインでも網点画素が2画素以上存在するという検
出結果が存在したときに、そのブロツクを網点ブロツク
2として検出する。
まず網点ブロツク1の検出について説明する。8進カ
ウンタ240は、LSYNCが入力される度に順次カウント・ア
ツプしていく。そして、このQA〜QC出力をNANDゲート24
4に入力することにより、信号を得る。まず、8進カ
ウンタ240の出力が7の場合、QA〜QCの各出力は“H"と
なるので、信号は“L"となる。そして主走査方向網点
ブロツク検出回路(1)203の検出結果の信号(=
Dg1)が、今1ブロツク目と4ブロツク目に網点画素が
存在し“H"となつたとすると、メモリ241の出力がど
のような状態であつても、信号が“L"なので、ANDゲ
ート243の出力は“L"となる。そして信号と信号
をORゲート242に入力し、信号を得る。次に次のライ
ンに進み、カウンタ240の出力が0の場合、信号は
“H"となる。そして信号が今2ブロツク目と4ブロツ
ク目が“H"になつたとすると、メモリ241の出力は、
前ラインでORゲート242の出力信号を1/8CLKでラツチ
した信号であり、前ラインの信号で1ブロツク目と4
ブロツク目が“H"であつた信号が保持されている。そし
て信号が“H"なので、信号は信号がそのまま出力
された信号となり、従つてORゲート242からの出力は
1,2,4ブロツク目が“H"の信号となる。
以下同様に進み、カウンタの出力が6の場合、信号
は“H"となる。そして信号が今3ブロツク目が前の7
ラインも含めて初めて“H"になつたとすると、信号が
“H"なので、信号はメモリ241で保持していた信号
がそのまま出力された信号となり、従つて信号は、1
〜4ブロツク目が“H"の信号となる。そしてこの信号
が1/8CLKでラツチされ、次のラインでのメモリ241から
の出力となるので、結局ブロツクの副走査方向8ライ
ン中1ラインでも信号が、“H"、すなわち、ブロツク
の主走査8画素中に網点画素が存在するという検出結果
になると、それを保持し続けて、そのブロツクを網点ブ
ロツク1として検出し、“H"の信号を出力する。
逆に8ライン中全ての信号が“L"、すなわち、網点画
素が存在しないという検出結果になると、それを保持し
続けそのブロツクを非網点ブロツクとして“L"の信号を
出力する。そして次のラインに進み、カウンタ240の出
力が再び7になると、信号が“L"になるので、メモリ
241の出力は保持されなくなり、クリアされる。
網点ブロツク2の検出については、信号をDh1にす
るだけで、動作は網点ブロツク1の検出と同様である。
副走査方向網点ブロツク検出回路(2)204について
説明する。
副走査方向網点ブロツク検出回路(2)204は第29図
に示すように、メモリ250、ANDゲートブロツク251およ
びORゲート252にて構成される。さらにANDゲートブロツ
ク251は、第31図に示すように複数のANDゲート260〜287
にて構成される。なお、これらの回路は一例であり、他
の構成にしてもよい。
また第30図には、この回路のメモリ250の出力までの
動作のタイミングを、また第32図には、ANDゲートブロ
ツク251からORゲート252の出力までの動作の一例を示
す。
以下、これらの図を用いて副走査方向網点ブロツク検
出回路(2)204について説明する。
主走査方向網点ブロツク検出回路(1)201によりブ
ロツクの主走査方向8画素中に網点画素が存在するかど
うかを検出した信号Dg1をメモリ250のDIN1に入力し、D
OUT1の出力をDIN2にフイードバツクして入力し、以下同
様にDOUT2の出力をDIN3の入力に、DOUT3の出力をDIN4
入力に、というように出力を次の入力にフイードバツク
してやると、主走査方向網点ブロツク検出回路(1)20
1からの1ライン目の検出信号Dg1-1をまずDIN1に入力
し、次に2ライン目の検出信号Dg1-2を入力すると、D
OUT1の出力をDIN2に入力しているので、DOUT2の出力か
らはDg1-1が1ライン分遅延して出力される。
以下、3ライン目、4ライン目、……の検出信号D
g1-3,Dg1-4,……を順次入力し、8ライン目の検出信号D
g1-8を入力すると、DOUT1の各出力信号Dg11〜Dg18
は1ライン目〜8ライン目の検出信号Dg1-1〜Dg1-8とな
り、ブロツクの副走査方向8ライン分の信号が得られる
ことになる。次に信号Dg11〜Dg18をANDゲートブロツク2
51に入力すると、ANDゲートブロツク251では第31図に示
すように、信号Dg11〜Dg18の各2つの信号の入力のAND
を取つているので、第32図に示すように、信号Dg11が1,
3,4,7,11,12ブロツク目で、信号Dg12が2,3,4,6,8,9,12
ブロツク目で、主走査8画素中網点画素が存在して“H"
になり、信号Dg13〜Dg18には網点画素が存在せず常に
“L"だつたとすると、ANDゲートブロツク251からの出力
信号Dh11〜Dh38は、信号Dh12が信号Dg11,Dg12と3,4,12
ブロツク目でともに“H"ということは、3,4,12ブロツク
中に少なくとも2画素以上網点画素が存在していること
を示しているので、3,4,12ブロツク目を網点ブロツク2
として検出し“H"とする。その他の信号は2ラインでと
もに“H"となるブロツクが存在しないので、網点ブロツ
ク2として検出できず、“L"となる。そして信号Dh11
Dh38をORゲート252に入力すると、信号Dh12の3,4,12ブ
ロツク目が“H"なので、3,4,12ブロツク目を網点ブロツ
ク2として検出して“H"を出力する。
第33図ないし第36図は、前述の回路より得られた1点
網点ブロツク情報DG、2点網点ブロツク情報DHを基に、
第37図に示す計6つのブロツク(以下エリアと言う)の
DG,DHにより、網点エリアであるかを判定する回路の具
体的な一例を示すブロツク図である。また、第38図,第
39図は上記網点エリアであるかを判定する回路の動作を
示すタイミングチヤートである。
以下、これらの図を基に説明を行う。
第33図ないし第36図において、300,330はFIFORAM(フ
アーストイン・フアーストアウト・ラム)、301,302は
多入力D−F/F、303〜317,319〜325は多入力AND素子、3
18,326,327,329,333は多入力OR素子、328はAND素子、33
1はOR素子、332はシフト・レジスタである。
第38図において、前述の回路より、LGATE,1/8LGATE,1
/8CLK,IN・DG,IN・DH(第33図のDG,DHに入力される1点
または2点網点ブロツク情報)が入力される。上段の5
つの信号(LGATE,1/8LGATE,IN・DG,IN・DH,1/8CLK)のI
N・DG,IN・DHのDATGn,DATHnの部分を詳細に示した信号
がその下段の信号である。IN・DGは1点網点ブロツク情
報データ、nライン目の8ピクセルごとに1,2,3……10,
11,12,13……n、すなわち、DATGn−1,DATGn−2,DATGn
−3,DATGn−4,……DATGn−10,DATGn−11,DATGn−12,…
…nとする。IN・DH(2点網点ブロツク情報データ)も
同様にDATHn−1,DATHn−2,DATHn−3,DATHn−4,……DATH
n−10,DATHn−11,DATHn−12,DATHn−13とする。FIFORAM
300はリード・ライトCLKを1/8CLKとし、ライト・リセツ
ト信号、リード・リセツト信号を1/8LGATEとしている。
すなわち、DIN1端子から入力されたデータをDATGn−1
とすると、同一時間上に1つ前の1/8LGATEが“H"になつ
たとき書き込んだ値、すなわち、nライン目より8ライ
ン目のデータ〔DATG(n−8)−1〕を1/8CLKに同期し
て、読み出しを順次行う。
よつてDG23,DH23,DG13,DH13なるタイミングの信号を
得られる。またDG23,DH23,DG13,DH13は多入力D−F/F30
1により、1/8CLKをクロツクとし。DG22,DH22,DG12,DH12
なるタイミングの信号を得る。さらにDG22,DH22,DG12,D
H12は同じく、多入力D−F/F302により、DG21,DH21,DG1
1,DH11を得る。これで第37図に示すエリアの各ブロツク
の1点,2点網点情報DG,DHが同一時間上に出力され、次
段の網点エリア判定回路へと入力される。これは第38図
に示すタイミング上では、IN・DG,IN・DHにnライン目
で1/8LGATEが“H"になつてから8ピクセル単位計算し、
3番目のDATGn−3,DATHn−3が入力されたとき、 DG23,DH23からはnライン目より8ライン前で1/8LGAT
Eが“H"になつてから3番目のDATG(n−8)−3,DATH
(n−8)−3、 DG22,DH22からは、その1/8CLK1個分前(1/8LGATEが
“H"になつてから2番目)のDATG(n−8)−2,DATH
(n−8)−2、 DG21,DH21からは同様に1/8LGATEが“H"になつてから
1番目のDATG(n−8)−1,DATH(n−8)−1、 DG13,DH13からはnライン目より、16ライン前で1/8LG
ATEが“H"になつてから3番目のDATG(n−16)−3,DAT
H(n−16)−3、 DG12,DH12からはDATG(n−16)−2,DATH(n−16)
−2、 DG11,DH11からはDATG(n−16)−1,DATH(n−16)
−1、 が各々得られることから理解される。
第34図、第35図は、上記第33図で同一時間上に得られ
た第37図のエリアの各ブロツクの1点、2点網点情報D
G,DHを基に、ある条件が成立すればそのエリアを網点エ
リアと判定する回路を示すブロツク図である。
上記のある条件とは、第37図のエリアにおいて以下の
通りである。
1)2点網点情報DHが4つ“H"で、かつ1点網点情報DG
が1つ以上“H"のとき。
2)2点網点情報DHが5つ以上“H"であるとき。
そして、1),2)のいずれかが満足すれば、そのエリ
アを網点エリアとする。上記条件は一例であり、DH,DG
の個数は勿論システムにより可変できる。
前述のごとく網点ブロツク内に存在する網点検出信号
は、複数個存在する。つまり、網点エリア検出部で網点
ブロツク6個をDH、つまり2点網点検出とすればよい
が、網点原稿はCCD10による読取ピツチとの位相差によ
り、モアレが発生する。このモアレにより網点ブロツク
が実際網点画像であるにもかかわらず、複数の網点検出
がなされないことがある。
また、例えば文字の一部分や地肌の汚れを1つのドツ
トとして検出し、それを網点領域に誤判定することがあ
る。
よつて前述のごとく網点ブロツクを1点以上網点検出
のみにすると、上記誤判定が多くなり、さらに網点ブロ
ツク2点以上網点検出のみにすると、上記モアレにより
網点エリアを検出できなくなる。そのため、1点網点お
よび2点網点検出ブロツクの組み合わせ、さらには網点
検出がないブロツクとの組み合わせにより、上記欠点を
改善するものである。
第34図の多入力AND素子303〜317は、各2点網点情報D
H11〜DH13,DH21〜DH23の中から、4つずつ全ての組み合
わせを選び、前述の条件1)の2点網点情報が4つ“H"
になるかを示し、その情報を次段の回路へ伝える。そし
てB41〜B49,B410〜B415は、多入力OR素子327の入力とな
り、いずれか1つでも“H"になるかの情報をAND素子328
の一方の入力へ、また他方の入力に多入力OR素子318よ
り1点網点情報DG11〜DG13,DG21〜DG23その中の1つ以
上の“H"があるかを多入力OR素子329に伝えている。よ
つてAND素子328の出力は条件1)が当てはまることにな
る。
次に、多入力AND素子320〜325は、2点網点情報DH11
〜DH13,DH21〜DH23の中から5つずつ全ての組み合わせ
を選び、多入力OR素子326に出力し、それらのうち1つ
でも“H"があるかを多入力OR素子329に伝えている。多
入力AND素子319は、2点網点情報DH11〜DH13,DH21〜DH2
3の全てが“H"であるかを多入力OR素子329に伝える。以
上のことは条件の2)に当てはまる。
よつて多入力OR素子329からは、条件1)または2)
が当てはまつたときは“H"、そうでなかつたときは“L"
というAMI信号が出力される。
第36図は、第37図のエリアが網点エリアであつたら
(AMI信号が“H"のとき)、その全てのデータ、8(ピ
クセル)×8(ライン)を網点領域とする回路のブロツ
ク図である。ここで第39図のタイミング・チヤートを参
照しながら、説明を行う。
1/8CLK、1/8LGATE、LGATEを基準とし、画像データDAT
・INが第39図のようになつているとする。ここでDATn−
1は、nライン目でLGATEの立上がりから数え、8ピク
セル単位で1番目の画像データを表している。さらにAM
Inはnライン目の前述の回路より検出された網点エリア
情報、AMI(n−8)は(n−8)ライン目、AMI(n−
16)は(n−16)ライン目の網点エリア情報のことであ
り、各々第39図に記したタイミングの信号を得たものと
する。
FIFORAM330は、リード・ライトCLKを1/8CLK、ライト
・リセツト信号を1/8LGATE、リード・リセツト信号をLG
ATEとすることで、1/8LGATEが“H"のときに書き込んだ
網点エリア情報を、LGATEが“H"になつたとき、1ライ
ン前に書き込まれた網点エリア情報を1/8CLKに同期しな
がら、順次読み出す。
第39図において、AMInは画像データDATn−1と、DAT
(n+1)−3のとき“H"で、AMI(n−8),AMI(n
−16)は第39図に記した画像データの範囲内では、全て
“L"であつたとする。FIFORAM330のDOUT1,DOUT2端子か
らは画像データDATn−1に対応する部分のみ“H"で、後
は“L"という信号を出力する。OR素子331はOR出力とい
う信号を出力し、これがシフト・レジスタ332へと伝え
られ、さらにOR素子331の出力と、シフト・レジスタ332
のQ1,Q2出力(1回ラツチと2回ラツチ)とのORを、多
入力OR素子333で取られることにより、Bなる信号を得
る。
これは画像データ、DATn−1,DATn−2,DATn−3,DAT
(n−8)−1,DAT(n−8)−2,DAT(n−8)−3の
エリアにおいて、DATn−1のブロツクのみ網点エリア情
報が“H"であるのを、エリア全体に対応する網点エリア
情報を“H"とすることになる。
例えば最終段で、本実施例で使用したFIFORAM、多入
力D−F/F等で遅延された分、画像データも同様に遅延
させ、網点エリア情報を制御信号とし、例えば、文字処
理を施した画像データと中間調処理を施した画像データ
を、セレクタ等を用いることで、文字、中間調の分離を
行うことができる。また、本発明の具体的な実施例の説
明では、第37図のエリアを網点判定エリアとしたが、そ
のエリアの大きさを、その装置の入・出力特性や対象原
稿の特性等により可変し、判定エラーを低減するよう
に、本実施例を基に容易に応用することもできる、また
網点エリアを判定する条件も、前述の理由により可変
し、判定エラーの低減を図ることもできる。
次に、本発明の詳細について述べる。
第40図は本発明の要部である網点エリア連結回路79部
分の回路ブロツク図、第41図、第42図は網点の上下部を
検出する場合のタイミングを示す説明図、第43図は網点
画像とその検出領域の関係を示す説明図である。
第43図によつて本発明の効果を説明する。網点原稿は
線数またはCCD100の読取り方向に対する網点の読取り角
度によりモアレの発生状態は一様ではない。つまり、前
述のごとく網点の検出精度およびモアレ対策等を施して
もまだモアレによる誤検出が発生することがあり、この
モアレに対する有効な防止手段が無かつた。
本発明は上記欠点を改良するものである。なお、第43
図で、(a)は網点原画像、(b)は網点エリア検出後
におけるモアレの発生状態、(c)は本発明によつてモ
アレ防止による網点エリアの連結を行つた処理をそれぞ
れ示す。
次に、第40図の回路ブロツクの説明を行う。ここでf
19は第1図の網点エリア検出回路78による検出後のDiと
等価であり、f25は網点エリア連結回路79の出力Djと、
また第3図の領域判定部70からの出力gと等価である。
まず、網点の上部を検出する場合を説明する。第40図
に示入力すf19としてラインの網点領域を入力する。
この時メモリ455からは前ラインの網点領域が出力さ
れる。このメモリ455から出力された網点エリアがメモ
リ456のリードクロツクとなり、前ラインにおける第
1の網点Aの後端アドレス〔220〕、第2の網点Bの後
端アドレス〔420〕が出力される。つまり、メモリ456は
網点の発生アドレスを記憶するメモリである。メモリ45
6より出力される第1、第2の網点A,Bの後端アドレスは
前ラインの網点の先端部(網点Aではアドレス〔12
0〕、網点Bではアドレス〔320〕)でアドレスが発生
し、原ラインのカウンタ457とのアドレスをコンパレー
タ458で比較し、このコンパレータ458は両者が一致した
場合に信号を出力する。このコンパレータ458の出力とL
GATEとをANDゲート459でアンドをとり、この出力をD−
F/F460のリセツトに入力する。ここでD−F/F460のセツ
ト信号は前ラインの網点領域である。前ラインの網点は
メモリ461で記憶された信号がセツト信号となるためで
ある。ここで、このリセツト信号は現ラインの後端の
網点領域外にあることはない。つまり、前ラインと現
ラインは、網点がある程度以上の幅(ここでは8ピク
セル以上)があることから、網点の幅で必ずつながつて
いるためである。よつてこのf19の前ラインの網点の
セツト信号と前ラインのリセツト信号により、網点エ
リアが検出される。さらに、ORゲート462で網点エリア
が作られる。ここでf19より入力される網点エリア信号
をインバータ466で反転させた反転信号で、カウンタ457
の現ラインの網点の後端アドレスをF/F463でラツチす
る。このF/F463のラツチ信号をメモリ456にライトす
る。このラツチタイミングは、ORゲート462からの網点
エリア信号をインバータ464で反転した信号を数画素分
シフト465でシフトした信号であり、つまり、1個目の
網点の後端アドレスをメモリに記憶させ、メモリからは
前ラインの網点の後端を前ラインの網点の先端に出
力するようにしている。このため、前述したごとくコン
パレータ458の出力が必ず前ラインの後端部に出力す
る。このように本実施例では、網点の上部で網点が広が
つていく場合は、従来の網点エリア検出信号と同じであ
るが、網点が狭まつていく場合、従来の不具合を解消す
るものである。
次に、網点が狭くなつた場合の検出を説明する。f19
として現ラインが第40図に示す回路に入力される。同
様にメモリ455からは前ラインの網点と前々のライン
の網点エリアとのオアが出力される。メモリ456から
前ラインの網点エリア(第1の網点A、第2の網点
B)の先端からアドレスが発生する(網点Aではアドレ
ス〔240〕、網点Bではアドレス〔440〕)。ここで、カ
ウンタ457のカウント値とメモリ456のアドレスとの値
が、コンパレータ458で一致した時、コンパレータ458か
ら信号が発生する。前ラインの網点f19の先端部とコ
ンパレータ458から得られる前ラインの網点の後端部
信号より前ラインの網点領域がD−F/F460から発生さ
れる。この時、前述のカウンタ457のカウント値(網点
アドレス値)を、現ラインの網点の後端でF/F463より
ラツチし、このラツチにより得られたアドレス値をORゲ
ート462より得られた現ラインの網点と前ラインの
網点エリアの後端でアドレス値を記憶する。よつて、複
数個の網点が主走査方向に平行に並んだ場合で網点領域
が副走査方向に狭くなつていても、従来のごとく誤検出
エリアの発生がなく、網点領域が得られる。ただし、出
力される網点領域は、現ラインよりも1ライン遅れた
前ラインの網点領域であるため、適合する画像とする
には1ライン分遅延する必要がある。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、検出された網点エリ
アにより囲まれる閉領域を網点領域として検出し、そう
でない領域は網点領域として検出しないことにより、網
点領域でない領域をモアレにより網点領域と誤検出する
ことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る網点領域検出回路の全
体を示すブロツク図、第2図はデジタル複写機の概略構
成図、第3図はスキヤナの電気的構成図、第4図は入力
データと補正後データの波形図、第5図はMTF補正の一
例の説明図、第6図はMTF係数設定の回路構成を示すブ
ロツク図、第7図はY方向遅延回路図、第8図はY方向
遅延回路のタイミングチヤート、第9図はタイミング関
係を制御する制御信号についての説明図、第10図はX方
向遅延回路図、第11図はX方向遅延回路のタイミングチ
ヤート、第12図はX方向遅延回路によつて得られる画像
データを示す説明図、第13図はパターンマツチングに使
用するパターンを示す説明図、第14図はイメージスキヤ
ナで読取られた網点画像の信号波形図、第15図は従来例
のパターンマツチング方式の説明図、第16図は網点とそ
の濃度分布を示す説明図、第17図は黒レベル検出回路の
ブロツク図、第18図は白レベル検出回路のブロツク図、
第19図は黒レベル検出回路と白レベル検出回路を並列に
配置した例を示す図、第20図はパターンマツチング回路
の一例を示すブロツク図、第21図は100線、濃度50%の
網点画像を400dpiで読取つた場合の画像データを示す説
明図、第22図は網点ブロツク検出回路の一例を示すブロ
ツク図、第23図、第24図は主走査方向網点ブロツク検出
回路の一例を示すブロツク図、第25図は第23図に示す回
路のタイミングチヤート、第26図は第24図に示す回路の
タイミングチヤート、第27図は副走査方向網点ブロツク
検出回路(1)の一例を示すブロツク図、第28図は第27
図に示す回路のタイミングチヤート、第29図は副走査方
向網点ブロツク検出回路(2)の一例を示すブロツク
図、第30図は第29図のメモリの動作タイミングチヤー
ト、第31図は第29図のANDゲートブロツクの一例を示す
回路図、第32図は第31図に示す回路のタイミングチヤー
ト、第33図、第34図、第35図、第36図は網点エリアを判
定する回路の一例を示すブロツク図、第37図は6つのブ
ロツク(エリア)を示す図、第38図、第39図は網点エリ
ア判定回路のタイミングチヤート、第40図は本発明の要
部である網点エリア連結回路79部分の回路ブロツク図、
第41図、第42図は網点の上下部を検出する場合のタイミ
ングを示す説明図、第43図は網点画像とその検出領域の
関係を示す説明図である。 71……Y方向遅延回路、72……X方向遅延回路、73……
白レベル検出回路、74……黒レベル検出回路、75……パ
ターン・マツチング回路、76……網点ブロツク検出回路
(1)、77……網点ブロツク検出回路(2)、78……網
点エリア検出回路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−279665(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】網点画素を検出する網点画素検出手段と、 前記網点画素検出手段により検出された網点画素に基づ
    いて所定のエリアが網点エリアか否かを検出する網点エ
    リア検出手段と、 前記網点エリア検出手段により検出された網点エリアに
    より囲まれる閉領域を網点領域として検出する網点領域
    検出手段と、 を備えた画像領域識別装置。
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