JP3149137B2 - 画像領域識別装置 - Google Patents

画像領域識別装置

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JP3149137B2
JP3149137B2 JP27345691A JP27345691A JP3149137B2 JP 3149137 B2 JP3149137 B2 JP 3149137B2 JP 27345691 A JP27345691 A JP 27345691A JP 27345691 A JP27345691 A JP 27345691A JP 3149137 B2 JP3149137 B2 JP 3149137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル複写機、フア
クシミリ、スキヤナなどに適用される画像領域識別装置
に係り、特に入力画像の各領域が網点処理されたものか
否かを自動的に識別する点に特徴のある画像領域識別装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、デジタル複写機においては、C
CD(チヤージ・カツプルド・デバイス)イメージセン
サ等を用いて原稿像を微小領域、即ち、画素ごとに読み
取り、イメージセンサの出力に得られるアナログ電気信
号をA/D(アナログ/デジタル)変換し、得られるデ
ジタル信号に各種処理を施した後、その信号を記録装置
に与えてコピー画像を得ている。
【0003】ところで、この種の装置に用いられる記録
装置では、各記録画素ごとに濃度レベルを変えるのが難
しいため、記録/非記録の二値的または多値的な記録を
行うのが一般的である。しかしながら原稿には写真等の
中間調画像も含まれることがあるので、中間調画像を再
現する必要がある。二値または多値記録を行う記録装置
を用いて中間調表現を行う方法としては、従来よりデイ
ザ法、濃度パターン法、サブマトリクス法、誤差拡散法
等々が提案されており、これらの方法を用いれば、中間
調画像を再現できる。
【0004】ところが、中間調処理を行う場合、原稿像
濃度が写真のように緩やかに変化する場合には比較的好
ましいコピー像が得られるが、原稿像濃度が文字のよう
に二値的に変化する場合には、コピー像の輪郭がぼけて
文字が読みづらくなつたり、原稿地肌の汚れがコピー像
に現れたりして、コピー品質が著しく低下する。文字等
の原稿像に対しては、中間調処理を行わずに、単純な二
値または多値処理を行えば、好ましいコピーが得られ
る。従つて、中間調処理の有無を指定するスイツチを設
ければ、原稿の種別に応じたオペレータの判断によつ
て、好ましいコピーモードが選択できる。
【0005】ところが、例えばパンフレツトのように、
1つの原稿中に、写真のような中間調画像と文字のよう
な二値画像とが混在する場合もかなりある。このような
場合、二値または多値モードを選択すれば写真の品質が
低下するし、中間調モードを選択すれば文字の品質が低
下する。
【0006】ところで、この種のデジタル複写装置にお
いてはもう1つの不都合がある。即ち、ラインセンサ等
を用いて画像を小さな画素単位で読取る場合、原稿上の
濃度変化に周期性があると、その周期(ピツチ)と画像
読取センサの配列ピツチ(サンプリング周期)との干渉
によつて、記録画像上にモアレが生じることがある。例
えば、原稿において網点印刷が行われている場合、その
画像上の濃度変化には周期性があるので、この濃度変化
の周期と読取センサのサンプリング周期との干渉によつ
てモアレが生じる。
【0007】例えば、画像読取センサの分解能が400
dpiの場合であれば、その分解能に近い密度の網点印
刷、即ち、133線(約10.5画素/mm)〜200
線(約16画素/mm)の範囲の密度の場合に、読取信
号にモアレが発生し易い。勿論、他の密度の場合でもモ
アレが発生するが、前記密度の場合に特に発生が著し
く、それによる信号の変動幅が大きい。網点印刷自体
は、一種の疑似中間調表現であり、画素単位の濃度変化
は1/0(記録/非記録)の二値的なものである。網点
印刷においては、網点のピツチ変化や網点の大きさの変
化によつて画素集合の全体を見た場合の平均濃度を多段
に変化させ、これによつて中間調濃度を表現している。
従つて、モアレの問題を考えなければ、網点印刷の原稿
像をコピーする場合には、信号を二値的に処理すること
により、記録画像に網点画像を再現し、好ましいコピー
を行うことができる。しかし実際には、特定の密度で網
点印刷された原稿像に対しては、上述のようにモアレが
発生するため、著しくコピー品質が低下する。
【0008】一方、画像読取信号を中間調処理して二値
または多値信号に変換する場合、処理の過程で複数画素
の濃度の平均化、しきい値レベルの変更等々を行うた
め、結果的にコピー画像にモアレが発生しないか、また
は影響が小さくなる。この場合、コピー画像の濃度は網
点によつて疑似中間調表現されるが、コピー上の網点は
原稿上の網点を直接再現したものではなく、複写機特有
の中間調処理によつて生成される網点である。従つて、
網点印刷された画像あるいはデジタル複写機によつて網
点処理でコピーされた画像が原稿である場合には、画素
単位では二値記録であるが、中間調処理を行う複写モー
ドを選択する方が好ましい。
【0009】また前述のように、文字部は単純二値また
は多値、網点部はデイザ法等の中間調処理を行えばよ
く、そのため、領域分割を行う方法も考えれられる。例
えば、特開昭63−279665号公報に示されたよう
に、網点領域を検出し、網点領域は中間調処理、その他
は単純二値化をおこなえば、文字と網点写真部を良好な
画像として出力させることができる。特開昭63−27
9665号公報で示された網点領域検出方式では、入力
画像情報の二次元配列パターンを予め定めたパターンと
比較して、記録ドツトおよび非記録ドツトの検出を行
い、その検出結果に基づいて入力画像情報が網点パター
ンか否かを識別する。
【0010】網点処理された画像においては、記録ドツ
ト(例えば黒画素)と非記録ドツト(例えば白画素)と
が所定のピツチおよび間隔で交互に繰り返し配列されて
いる。従つてある位置に存在する記録画素と、その周囲
に存在する非記録画素とが所定の配列パターンである状
態、またはある位置に存在する非記録画素と、その周囲
に存在する記録画素とが所定の配列パターンである状態
が繰り返し現れる場合には、その画素が網点処理された
ものと見做し得る。つまり、注目画素を順次移動し、各
々の注目画素について、それとその周囲の画素とでなる
二次元領域の画像情報を、予め定めた記録ドツト検出パ
ターンおよび非記録ドツト検出パターンと比較すること
により、入力画像が網点パターンか否かを識別し得る。
【0011】しかしながら、網点処理された画像をイメ
ージスキヤナで実際に読み取ると、画像の濃度に応じ
て、読み取られた信号の画像パターンが大きく変わり、
網点の識別に誤りを生じることが多い。即ち、網点印刷
においては、濃度を所定小領域内の網点状記録ドツトの
面積の大小で表現しているので、画像濃度が変わると、
網点の形状が大きく変わる。特に網点濃度が50%の近
傍にあると、網点を構成する記録ドツト(例えば黒画
素)または非記録ドツト(例えば白画素)が隣同士つな
がつて連続的になることがあるので、このような場合に
は、黒ドツトと白ドツトのいずれも検出できないことが
多い。
【0012】画像情報を記録画素レベルと非記録画素レ
ベルとに二値化する際のしきい値レベルを調整すると、
網点濃度が50%の場合の識別エラーを減少できる。し
かしその場合、網点濃度が50%より高い場合または低
い場合に識別エラーが増加する。そこで、少なくとも2
種類のしきい値を設定し、記録ドツトを検出する回路と
非記録ドツトを検出する回路とで、互いに異なるしきい
値で二値化された画像情報を参照し、記録ドツトの検出
結果と非記録ドツトの検出結果の両者に基づいて網点パ
ターンを識別する。
【0013】網点画像の場合、イメージスキヤナで読み
取られた信号は、一般に図14に示すようになる。これ
をみると、信号の山の高さ、谷の深さおよびデユーテイ
が、濃度に応じて変化しているのが分かる。ここで、濃
度レベルが50%の信号に着目すると、画像の位置によ
つて、信号の山の高さおよび谷の深さが変化しているの
が分かる。
【0014】濃度50%の信号をしきい値TH1 で二値
化する場合、最初の部分Paでは、山がTH1 より大き
く谷がTH1 より小さいので、二値化された信号には、
山が記録画素、谷が非記録画素として現れ、後の部分P
bでは、山と谷のいずれもTH1 より大きいので、二値
化された信号には、非記録画素は現れない。即ち、TH
1 で二値化すると、最初の部分Paでは、記録画素と非
記録画素の配列パターンから網点(記録ドツト)を検出
可能であるが、後の部分Pbからは網点が検出できな
い。
【0015】また、この信号をしきい値TH2 で二値化
する場合、最初の部分Paでは、山と谷のいずれもTH
2 より小さいので、二値化された信号には記録画素が現
れず、後の部分Pbでは、山がTH2 より大きく谷がT
1 より小さいので、二値化された信号に、山が記録画
素、谷が非記録画素として現れる。従つて、TH2 で二
値化すると、最初の部分Paからは網点を検出できない
が、後の部分Pbでは、記録画素と非記録画素との配列
パターンから網点(非記録ドツト)を検出し得る。
【0016】つまり、記録ドツトで構成される網点を検
出する場合にしきい値TH1 を利用し、非記録ドツトで
構成される網点を検出する場合にしきい値TH2 を利用
すれば、濃度が50%の網点画像であつても、記録ドツ
トと非記録ドツトのいずれか一方の網点は検出される。
濃度が20%のように低い場合には、しきい値TH1
より記録ドツトの網点が検出されるし、濃度が80%の
ように高い場合には、しきい値TH2 により非記録ドツ
トの網点が検出される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術では、二値化スレツシユレベル付近の濃度の文字、
線画等は、二値化後、線の途切れが発生しやすくなり網
点の核となりやすかつた。また複数のスレツシユレベル
を設けているため、回路が複雑になるという欠点があつ
た。また、所定領域n×mのマトリクス領域内に1個以
上の網点が存在していれば、n×mのマトリクス内を網
点ブロツクと見做していたが、n×mのマトリクス内に
1個以上とした場合、例えば文字の一部分や地肌の汚れ
を一つのドツトとして検出し、それを網点領域とし誤判
定することが多い。
【0018】さらに、網点ブロツク(1個以上の網点が
存在していた場合)の単位ごとに主走査2個、副走査2
個の、2×2の網点ブロツク領域で3個以上網点とした
場合、2×2の網点ブロツクを網点エリアとしていた
が、上述のごとく文字の一部分や地肌の汚れを一つのド
ツトとして検出してしまい、それを網点領域に誤判定す
る場合があり、改良すべき点があつた。
【0019】本発明は上記従来技術の欠点を解消し、網
点領域の検出率の向上と網点領域外の誤検出の低減を図
ることができる画像領域識別装置を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は、入力画像に
おいて、注目画素濃度情報と周辺画素濃度情報との濃度
情報の差が予め定められた値以上あるか否かを判別する
濃度差検出手段と、前記濃度情報の差を切り換える濃度
差切換手段と、前記濃度差検出手段により得られた検出
信号を参照し、その二次元配列パターンを予め定められ
た記録ドツトおよび非記録ドツト検出パターンと比較
し、その結果を出力する記録ドツト/非記録ドツト検出
手段と、所定の二次元領域ごとに前記記録ドツト/非記
録ドツト検出手段が出力する情報の数の有無を識別する
網点パターン識別手段とを備えることにより達成され
る。
【0021】
【作用】画像の種別に応じた好ましい処理を行う様、原
稿上の各々の領域について中間調画像か二値画像かを自
動的に判別し、特に文字等の画像か網点かをモアレ等に
より網点が解像しにくくなつている場合にも検出できる
ようにするため、前の所定領域の識別結果が網点である
と識別された場合には、次の所定領域のパターンマツチ
ングを行う際に通常よりも小さな濃度差に切り換える。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図2に、本発明を実施する一形式のデジタル複写
機の機構部の構成を示す。図2を参照すると、この複写
機は、装置上方に配置されたスキヤナ1と装置下方に配
置されたプリンタ2で構成されている。26が、原稿を
載置するコンタクトガラスである。スキヤナ1は、コン
タクトガラス26上に載置される原稿の像を走査しなが
ら読み取る。副走査は機械的であり、電気モータMTの
駆動によつて、スキヤナに備わつたキヤリツジが図2の
左右方向に移動する。原稿からの反射光が、各種ミラー
およびレンズを介して、固定された像読取センサ10に
結像される。像読取センサ10は、CCDラインセンサ
であり、図2においては紙面に垂直な方向に、5000
個の読取セルが1列に配列されている。この例では、コ
ピー倍率が1.0のときに原稿像の1mmあたり16画
素の分解能になる。主走査は、この像読取センサ10の
内部に備わるCCDシフトレジスタによつて電気的に行
われる。主走査の方向は、読取セルの配列方向、即ち、
図2においては紙面に垂直な方向である。原稿像をスキ
ヤナ1で読み取つて得られる信号は、各種処理を施され
た後、プリンタ2に送られる。プリンタ2では、その信
号に応じて二値的に記録を行う。
【0023】プリンタ2には、レーザ書込ユニツト2
5、感光体ドラム3、帯電チヤージヤ24、現像器1
2、転写チヤージヤ14、分離チヤージヤ15、定着器
23等々が備わつている。このプリンタ2は、従来より
知られている一般のレーザプリンタと比べて格別に異な
る部分はないので、動作だけ簡単に説明する。感光体ド
ラム3は、図2においては時計方向に回転する。そして
その表面が、帯電チヤージヤ24の付勢によつて一様に
高電位に帯電する。この帯電した面に、記録する画像に
応じた二値信号によつて変調されたレーザ光が照射され
る。レーザ光は、機械的な走査によつて、感光体ドラム
3上を主走査方向に繰り返し走査する。感光体ドラム3
の帯電した面は、レーザ光の照射を受けると電位が変化
する。従つて、レーザ光の変化、即ち、記録する像に応
じた電位分布が、感光体ドラム3の表面に生じる。この
電位分布が静電潜像である。この静電潜像が形成された
部分が、現像器12を通ると、その電位に応じてトナー
が付着し、静電潜像がトナー像、即ち、可視像に現像さ
れる。この可視像は、給紙カセツト4または5から感光
体ドラム3に送り込まれる転写紙に重なり、転写チヤー
ジヤ14の付勢によつて転写紙に転写する。像が転写さ
れた転写紙は、定着器23を通つて排紙トレー22に排
紙される。
【0024】図3に、図2のデジタル複写機の電気回路
の構成を示す。図3を参照すると、スキヤナ1には、像
読取センサ10、走査制御部20、増幅器30、A/D
(アナログ/デジタル)変換器40、中間調処理部5
5、2値化処理部65、領域判定部70、操作制御部8
0、出力制御部90、モータドライバMD等々が備わつ
ている。走査制御部20は、プリンタ2との信号のやり
とり、主走査制御、副走査制御および各種タイミング信
号の生成を行う。各種タイミング信号は、走査タイミン
グに同期するように生成される。各種状態信号、プリン
トスタート信号、コピー倍率00等々が、プリンタ2か
ら走査制御部20に送られる。走査制御部20は、走査
同期信号、状態信号等々をプリンタ2に送出する。モー
タMTを駆動することにより、スキヤナ1を機械的に走
査し副走査を行う。
【0025】像読取センサ10は、一般のCCDライン
センサと同様に、多数の読取セル、CCDシフトレジス
タ等々を備えている。走査制御部20が副走査同期信号
を出力すると、像読取センサ10の多数の読取セルに蓄
積された信号が、CCDシフトレジスタの各ビツトに一
気に転送される。その後、主走査パルス信号に同期し
て、CCDシフトレジスタの信号シフトが行われ、該レ
ジスタに保持された画像信号が、シリアル信号として、
1画素分ずつその出力端子に現れる(図3のa:以下、
画像信号から生成される信号は括弧でくくつて示す)。
【0026】増幅器30は、画像信号(a)の増幅、ノ
イズ除去等々を行う。A/D変換器40は、アナログ画
像信号を6ビツトのデジタル信号に変換する。なお、図
面には示されていないが、A/D変換器40で得られた
デジタル信号は、シエーデイング補正、地肌除去、白黒
変換等々の従来より知られている各種画像処理を受けた
後で6ビツト、即ち、64階調のデジタル画像信号
(b)として出力される。このデジタル画像信号(b)
は、メデイアンフイルタ50、MTF補正部60に印加
される。
【0027】メデイアンフイルタ50で処理されたデジ
タル画像信号(c)は、中間調処理部55へ印加され
る。この中間調処理部55は、6ビツトのデジタル画像
信号(c)をサブマトリクス法によつて中間調情報を含
む二値信号(e)に変換する回路である。サブマトリク
ス法による中間調処理を行う回路は公知であり、この実
施例においては特別な回路を用いていないので、具体的
な構成および動作は省略する。なお、サブマトリクス法
以外に、デイザ法、濃度パターン法による中間調処理を
行つてもよい。
【0028】また、メデイアンフイルタ50は、n×m
のマトリクス内の画像情報を平滑化させ、前述したよう
な網点画像のモアレを低減する効果を持つため必要とな
る。またメデイアンフイルタ50に関する回路も公知で
あり、この実施例においては特別な回路を用いていない
ので、具体的な構成および動作は省略する。さらに、M
TF補正部60で処理されたデジタル画像信号(d)
は、二値化処理部65、領域判定部70へ印加される。
二値化処理部65では、MTF補正された入力画像信号
を予め定められた固定しきい値レベルと比較し、それら
の大小に応じた二値信号(f)を出力する。従つて、こ
こで行う処理は単純な二値化処理であり、信号(f)に
は、原稿像の中間濃度の情報は含まれない。
【0029】また、ここで中間調処理部55および二値
化処理部65において、プリンタ出力か白/黒二値の場
合を想定しているため、前述のような説明となつたが、
プリンタ2が三値または四値等の多値プリンタであれ
は、中間調処理部55では多値デイザ法、二値化処理部
65では多段のスレツシユレベルを持つ単純多値化によ
る多値出力となる。なお、多値デイザ法および単純多値
化等は、本発明において重要なポイントではなく、さら
に公知技術を以て実施できるため、具体的な構成および
動作は省略する。
【0030】領域判定部70は、後述するように、原稿
画像が網点情報を含むか否かを判定する回路であり、そ
の判定結果に応じた二値信号(g)を出力制御部90に
出力する。操作制御部80は、操作ボード上のモードキ
ーの操作に応じたモード信号(i)を出力制御部90に
与える。出力制御部90は、操作制御部80から与えら
れるモード信号(i)と領域判定部70から与えられる
二値信号(g)とに応じて、中間調処理部55が出力す
る二値画像信号(e)、二値化処理部65が出力する二
値画像信号(f)または所定レベルの信号(白レベル)
を、選択的に出力する。この信号(a)がプリンタ2に
記録信号として与えられる。プリンタ2は、この二値信
号に応じてレーザ光を変調し、記録を行う。
【0031】図1に、図3に示す領域判定部70の構成
を示す。なお、この図は網点領域検出ブロツク図でもあ
る。図1の入力画像データDaは、前述した図3のMT
F補正部60からの補正データ(d)と同じである。領
域判定部70へMTF補正信号を入力させるのは、図4
に示すごとく入力データのままではCCDピツチと網点
とのピツチの位相差で網点を解像しない場合があるから
である。
【0032】つまり、図4の濃度20%では、入力原稿
網点濃度で濃度の高い網点と濃度の低い網点があり、濃
度50%では中間濃度部に網点の濃淡が現れるが、ここ
でも網点の濃淡の比が大きい場合と小さい場合があり、
さらに濃度80%では、網点の白の核の部分の濃度が薄
い場合または濃い場合もある。後述するように、本実施
例では、網点かどうかの判定基準を設けるうえで、この
網点の黒の核または白の核が存在しているか否かにより
判定しているため、網点の濃度情報が非常に重要なポイ
ントとなつている。
【0033】そのため本実施例では、入力データに、予
め定められたMTFの補正を行うことを第1の特徴とす
る。つまり、前述したように、入力網点ピツチとCCD
10の読取ピツチの位相差によつて生じる、網点の核濃
度と周辺濃度の差が余りない場合も想定し、MTFの補
正をかけ、図4(b)のMTF後のデータに示すよう
に、網点の核濃度と周辺濃度の濃度差を拡げることによ
り、後述の網点検出をし易くし、検出精度の向上を図
る。
【0034】また、図5はMTFの補正の一例であり、
主、副走査時、3×3のマトリクス内に対応する画素に
対し、図に示すような重み係数により補正を行う。な
お、この係数は一例であり、他の係数でもよく、またモ
ード倍率等により変更可能なものとする。
【0035】図5に示されたMTF係数を設定するため
のブロツク図を図6に示す。図において、61a,61
cは、FIFO(フアーストイン・フアーストアウト)
メモリであり、主走査方向、1ライン遅延用であり、2
個使用しているため、2ラインの遅延を実現させ、現ラ
インと合わせ、3ラインデータを同一時間軸上に存在さ
せる。また、F/F(フリツプ・フロツプ)61b,6
1d,61e,61fにより各ラインの主走査方向遅延
を実現させている。この構成により、図5に示されたマ
トリクスの係数に対応する画像データが、同一時間軸上
に存在し得る。
【0036】つまり、図5のM1に対応する画像データ
は図6のbであり、M2に対応する画像データは図6の
aであり、M3に対応する画像データは図6のcであ
り、M4に対応する画像データは図6のeであり、M5
に対応する画像データは図6のdである。また、論理回
路61gでaとbのデータの和a+b、論理回路61h
でdとeのデータの和d+e、論理回路61iで(a+
b)と(d+e)の和(a+b+d+e)を実現し、論
理回路61kでcと1ビツトシフト入力して2倍にした
2cとの和3×cを実現し、さらに、(a+b+d+
e)を反転回路61jを通し、論理回路61kで−(a
+b+d+e)を1ビツトシトフ入力して−(a+b+
d+e)/2と3×cの和を取ることで3×c−(a+
b+d+e)/2を得て(論理回路61l)、図5の係
数による、MTFの補正を実現している。この3×c−
(a+b+d+e)/2が、図3のMTF補正部60の
d出力となり、領域判定部70へ入力される。
【0037】後述する領域判定部70では、MTF補正
信号dに基づき注目画素の濃度と、周辺画素の濃度の濃
度差による濃度パターンマツチング法を述べているが、
特開昭63−279665号公報のように、入力画像情
報を、あるしきい値で二値化し、二値化後の信号による
入力画像情報でも、MTFの補正信号を入力させること
により、前述のごとく網点の濃度振幅は広がり、濃度差
を検出しやすい。また2値化する上でも、黒ドツト、白
ドツトを出力しやすくなる効果がある。
【0038】図1に基づき網点領域検出について述べ
る。各ブロツクの詳細説明は後述するため、ここでは概
略を説明する。まず、網点かどうかを判定するため、画
像データのあるエリアを同一時間軸上に存在させること
が必要となる。なお、ここでスキヤナ2の主走査方向を
示すためにXの信号を用い、副走査方向を示すためにY
の信号を用いる。よつて、Y方向遅延回路71およびX
方向遅延回路72により、あるエリアを同一時間軸上に
存在させる。
【0039】また、次段の白レベル検出回路73、黒レ
ベル検出回路74は、網点の白の核または黒の核を検出
するもので、注目画素が網点の核かどうかを判定するた
め、周辺画素との濃度差を検出し、ある一定以上の濃度
差があれば、白または黒の網点の核とし、この網点核の
状態が定められた規定のパターンと一致しているかどう
かの判定をパターンマツチング回路75で行い、網点の
検出を行う。そして、網点ブロツク検出回路76では定
められたn×mのエリアに網点が1個以上存在する場
合、n×mのエリアを網点領域として検出する。そし
て、レベル差選択回路77では網点ブロツク検出回路7
6の検出結果に応じて白レベル検出回路73、黒レベル
検出回路74で検出する注目画素と周辺画素との濃度差
を選択する。
【0040】Y方向遅延回路71について説明する。Y
方向遅延回路71は図7に示すように、メモリ101〜
104にて構成される。なお、この回路は一例であり、
パターン・マツチングに使用するパターンの最大サイズ
により回路は異なる。また図8にはタイミングを示す。
以下これらを用いてY方向遅延回路71について説明す
る。
【0041】まず、図9を用いてタイミング関係を制御
する制御信号について説明する。図中Aは原稿を表して
おり、制御信号は副走査方向(Y方向)の有効原稿幅を
表す信号FGATE、主走査方向(X方向)の有効原稿
幅を表す信号LGATE、主走査方向の読み取りの同期
を取る信号LSYNC、および図には示していないが、
システム全体の基準信号CLKからなる。つまり図にお
いて原稿情報はLSYNCに同期して主走査方向に1ラ
インずつ読み取られ、FGATE、LGATEがともに
“H”のとき有効データとなる。そして読み取られた画
像データはCLKに同期して1画素ずつCCD10から
出力される。
【0042】図8において、FGATEが“H”になつ
た後、最初のLSYNCに同期して読み取られた画像デ
ータは、LGATEが“H”の期間を1ライン目の有効
画像データD1 としてCLKに同期して1画素ずつメモ
リ101に記憶される。そして次のLSYNCに同期し
て得られた2ライン目の画像データD2 は、やはりメモ
リ101に記憶されるが、その際に、既にメモリ101
に記憶されていた1ライン目の画像データD1 はCLK
に同期して、1画素ずつメモリ102に1ライン分遅延
された画像データとして記憶される。以下3ライン目、
4ライン目 と走査して画像データD3 ,D4
得ると、メモリ103,104で遅延していき、5ライ
ン目を読み取つたときに、メモリ101〜104の各出
力は、メモリ104の出力がD1 、メモリ103の出力
がD2 、メモリ102の出力がD3 、メモリ101の出
力がD4 となり、これと現在読み取つた5ライン目の画
像データD5 と合わせて5ライン分の画像データが同一
時間に得られる。
【0043】次にX方向遅延回路72について説明す
る。X方向遅延回路72は図10に示すように5つのブ
ロツクからなり、各ブロツクがそれぞれ5個のフリツプ
・フロツプ群(111〜115,116〜120,12
1〜125,126〜130,131〜135)にて構
成される。なお、この回路は一例であり、パターン・マ
ツチングに使用するパターンの最大サイズにより回路は
異なる。各ブロツクは、それぞれY方向遅延回路71に
より得られた5ライン分の画像データDb 1 〜Db 5
処理するものであり、同じ動作をするので画像データD
b 1 を処理するブロツクについてのみ説明する。また図
11には回路の動作のタイミングを示す。
【0044】以下これらの図を用いてX方向遅延回路7
2について説明する。図11において、5ライン目の画
像データを読み取ると、メモリ104からCLKに同期
して、1画素ずつ1ライン目の画像データD1 が出力さ
れる。そして、1ライン目の1画素目の画像データD
1 - 1 がフリツプ・フロツプ111に入力されると、フ
リツプ・フロツプ111にラツチされ、その値が記憶さ
れる。そして2画素目の画像データD1 - 2 が入力され
ると、フリツプ・フロツプ111はその値を記憶する
が、その際既に記憶していた1画素目の画像データD
1 - 1 はCLKに同期して、1画素分遅延されたデータ
としてフリツプ・フロツプ112に記憶される。
【0045】以下、3画素目、4画素目 の画像データ
1 - 3 ,D1 - 4 が入力されると、フリツプ・フロ
ツプ113〜115で遅延していき、6画素目の画像デ
ータが入力されると、フリツプ・フロツプ111〜11
5の各出力は、フリツプ・フロツプ115の出力がD
1 - 1 、フリツプ・フロツプ114の出力がD1 - 2
フリツプ・フロツプ113の出力がD1 - 3 、フリツプ
・フロツプ112の出力がD1 - 4 、フリツプ・フロツ
プ111の出力がD1 - 5 となり、これと現在入力され
てきた6画素目の画像データD1 - 6 と合わせて、同一
ライン内の6画素分の画像データが同一時間に得られ
る。従つて、5つのブロツクを合わせると第12図に示
すように5ライン×6画素、合計30画素分の画像デー
タDC 1 〜DC 30 が同一時間に得られる。X方向遅延
回路72より5ライン×6画素、合計30画素の画像デ
ータDC 1 〜DC 3 0 が得られるが、このうちの数画素
を用いてパターン・マツチングを行い、網点を検出す
る。
【0046】図13(a)〜(e)は、パターン・マツ
チングに使用するパターンの例であり、それぞれ丸印を
付けた画素Dc 1 5 が現在注目している注目画素であ
り、実線の四角形で囲まれた画素が周辺画素となる。例
えば、同図(a)のパターンにおいては、注目画素はD
c 1 5 であり、周辺画素はDc 2 〜Dc 5 ,Dc 7
C1 2 ,DC 1 3 ,Dc 1 8 , Dc 1 9 , Dc 2 4 , D
c 2 6 〜Dc 2 9 の14画素である。そしてパターン・
マツチングは注目画素と周辺画素の関係が、(i)注目
画素の濃度が全ての周辺画素の濃度よりもある一定の濃
度以上高い場合、(ii)注目画素の濃度が全ての周辺画
素の濃度よりもある一定の濃度以上低い場合、をパター
ンにマツチしていると見做して、その注目画素を網点と
して検出する。なお、上述のある一定の濃度を以下重み
と呼ぶ。
【0047】図16に20%,80%の濃度の網点と各
網点を簡単にするためAの部分で一次元的に見た場合の
濃度分布を示す。そして上記(i)の場合には図16中
の部分、つまり網点そのものを網点として検出し、上
記(ii)の場合には図16中の部分、つまり網点と網
点で囲まれた部分を網点として検出する。上記のごとく
網点は、濃度の高い、つまり一定面積の黒の面積比率が
高い場合、白の核が存在しており、濃度の低い、つまり
白の面積比率が高い場合、黒の核が存在し得る。
【0048】ここで、網点検出を行う上で図14に示す
ごとく網点画像の入力データを、複数のスレツシユレベ
ルで二値化し、その各々の二値化パターンが、網点パタ
ーンとマツチングしているか否かにより、網点の検出を
行うパターンマツチングでは図15に示すごとく、二値
化スレツシユレベル周辺の文字、線画情報は、画像自体
の濃度ムラ、搬送ムラ等による機械的ノイズ、照明およ
び前述したCCD10のピツチムラ等により、文字、線
画濃度情報は均一ではなく、入力画像の濃度のムラが生
じ、二値化後のデータは黒の途切れが発生してしまう。
この黒の途切れが網点パターンとマツチングすれば、誤
検出となる。
【0049】つまり本実施例においては、上記欠点を補
正するものであり、多少の濃度ムラが生じても、濃度差
レベルは網点に比較し、十分小さいものであるため、あ
る程度の濃度差を、注目画素と周辺画素に持たせた濃度
差パターンマツチングにより、上記欠点を補い、誤検出
を低減できる。また、この濃度差は、網点の濃度(面積
率)によつて変化させることもないため、回路自体の構
成も比較的容易となる効果を奏する。
【0050】以下図13(a)に示すパターンの場合
を、白レベル検出回路73および黒レベル検出回路74
について説明する。黒レベル検出回路74では前記
(i)の場合について、白レベル検出回路73では前記
(ii)の場合について、それぞれ周辺画素に対する注目
画素の重み付けを行い、重み付けをした注目画素(重み
付き注目画素)と周辺画素との大小関係を判定する。
【0051】図13(a)のパターンを用いた場合の黒
レベル検出回路74を図17に示す。黒レベル検出回路
74は、減算器161および比較器162〜175にて
構成される。なお、この回路は一例であり、パターン等
により構成は変わる。減算器161では、注目画素の周
辺画素に対する重み付けを行う。つまり、注目画素デー
タDc o b 1 5 と周辺画素データ(この場合Dc 2 〜D
c 5 ,Dc 7 , c 12 , c 1 3 , c 1 8 ,
c 1 9 , c 2 4 , c 2 6 〜Dc 2 9 の14画素の濃
度の大小関係に応じて、信号De 1 〜De 1 4 を得る。
ここで信号De 1 〜De 1 4 は(重み付き注目画素デー
タ)>(周辺画素データ)のとき“H”となり、それ以
外のときは“L”となる。
【0052】次に図13(a)のパターンを用いた場合
の白レベル検出回路73を図18に示す。白レベル検出
回路73は、加算器141および比較器142〜155
にて構成される。なお、この回路は一例であり、パター
ン等により構成は変わる。加算器141では注目画素の
周辺画素に対する重み付けを行うが、白レベル検出回路
73では黒レベル検出回路74とは逆に注目画素データ
c 1 5 に重みデータDO W を加えて重み付き注目画素
データDc O W 1 5 を生成し、比較器142〜155へ
出力する。なおこの重みデータDO W は任意に設定でき
る。そして比較器142〜155では、黒レベル検出回
路74と同様に、重み付き注目画素と周辺画素の濃度の
大小関係に応じて、信号Dd 1 〜Dd 1 4 を得る。ここ
で信号Dd 1 〜Dd 1 4 は黒レベル検出回路74とは逆
に(重み付き注画素データ)<(周辺画素データ)のと
き“H”となり、それ以外のときは“L”となる。な
お、パターン・マツチングは単一パターンのみでなく複
数パターンを用いてもよく、その際は各パターンに応じ
た図17、図18に類似した黒レベル検出回路74およ
び白レベル検出回路73を一例として図19のように、
並列に配置することにより実現できる。
【0053】次にパターン・マツチング回路について説
明する。図13(a)のパターンを用いた場合のパター
ン・マツチング回路の一例を図20に示す。パターン・
マツチング回路75は、ANDゲート181,182お
よびORゲート183にて構成される。なお、この回路
は一例であり、パターン等により構成は変わる。白レベ
ル検出回路73より得られた信号Dd 1 〜Dd 14 は、
(重み付き注画素データ)<(周辺画素データ)のとき
“H”となり、それ以外のときは“L”となる。従つて
ANDゲート181に信号Dd 1 〜Dd 14 を入力し
て、信号Dd 1 〜Dd 1 4 が全て“H”のとき、つまり
注目画素が全ての周辺画素に対して、ある重み以上濃度
が低いとき、パターンにマツチしているので、その注目
画素を網点と判定し、信号Da w を“H”とする。逆に
信号Dd 1 〜Dd 1 4 のうち1つでも“L”のときはパ
ターンにマツチしていないので、その注目画素を非網点
と判定し、信号Da wを“L”とする。同様にして黒レ
ベル検出回路74より得られた信号De 1 〜De 1 4
ANDゲート182に入力し、信号De 1 〜De 1 4
全て“H”のときは注目画素が、全ての周辺画素に対し
てある重み以上濃度が高いので、パターンにマツチして
いることになる。したがつて、その注目画素を網点と判
定し、信号Da b を“H”とする。また逆に信号De 1
〜De 1 4 のうち、1つでも“L”のときはパターンに
マツチしていないので、その注目画素を非網点と判定
し、信号Da b を“L”とする。そして信号Da w ,
a b はORゲート183に入力され、信号Da w ,
a b のうちのいずれか一方が“H”のとき、つまりいず
れか一方のパターンとマツチし、その注目画素が網点と
検出されたときは、その注目画素を最終的に網点とし、
信号Df を“H”とする。また信号Da w ,Da b が両
方とも“L”のときは、その注目画素は最終的に非網点
とし、信号Df を“L”とする。
【0054】なお、パターンを複数使用してパターン・
マツチングを行う場合は、一例として図19に示すよう
に複数の黒レベル検出回路74a〜74cおよび白レベ
ル検出回路73a〜73cに対応したANDゲートを設
け、パターンにマツチしているかどうか(注目画素が網
点か非網点か)を判定し、その出力をORゲートに入力
して、各パターンのうち1つでもその注目画素を網点と
判定した場合には、その注目画素を最終的に網点と判定
し、いずれのパターンでもその注目画素を非網点と検出
した場合には、その注目画素を最終的に非網点と判定す
るようにすれば実現できる。
【0055】網点ブロツク検出回路76について説明す
る。網点ブロツク検出回路76では、複数画素からなる
ブロツク中に網点画素が1画素でも存在する時にそのブ
ロツクを網点領域として識別し、またその差をレベル差
選択回路(濃度差切換回路)77に出力する。図21
に、網点ブロツク検出回路76の構成を示す。網点ブロ
ツク検出回路76は、主走査方向網点ブロツク検出回路
201でブロツクの主走査方向に網点画素が存在するか
しないかを検出し、副走査方向網点ブロツク検出回路2
02により、ブロツクの副走査方向に網点画素が存在す
るラインが1ラインでも存在するときに、そのブロツク
を網点ブロツクとして検出する。
【0056】以下、ブロツクのサイズを主走査方向8画
素×副走査方向8ラインとして主走査方向網点ブロツク
検出回路201および副走査方向網点ブロツク検出回路
202について説明する。主走査方向網点ブロツク検出
回路201について説明する。主走査方向網点ブロツク
検出回路201は、図22に示すように、8進カウンタ
210、フリツプ・フロツプ211〜213、ANDゲ
ート214,215、ORゲート216およびNAND
ゲート217にて構成される。なお、この回路は一例で
あり、ブロツクのサイズにより回路は異なる。
【0057】また、図23にはこの回路の動作のタイミ
ングの一例を示す。なお、図中の〜の信号は、図2
2中の〜の各位置に対応する。また図23のCLK
の上の数字は画素に対応する。以下、これらの図を用い
て、主走査方向網点ブロツク検出回路201について説
明する。主走査方向網点ブロツク検出回路201では、
ブロツクの主走査方向8画素中に網点画素が存在するか
しないかを検出する。8進カウンタ210のQA 〜QC
の各出力は、基準信号CLKが入力される度に図23の
ように順次出力を変えていくので、これをANDゲート
214に入力することにより、フリツプ・フロツプ21
1の出力,は8クロツク毎に“H”または“L”に
なる。
【0058】ここで例えば、2画素目が網点と判定さ
れ、信号Df が“H”になつている場合、ANDゲート
215の出力の状態にかかわらず、ORゲート216
の出力が“H”となるので、次のCLKの立上がりで
この信号がラツチされ、フリツプ・フロツプ212の出
力が“H”となる。そして信号とをANDゲート
215に入力することにより、ANDゲート215の出
力は“H”となり、この信号がORゲート216に
入力されるので、以下信号Df の状態にかかわらず、信
号は“H”となり、信号も“H”となる。そして9
画素目にくると信号が“L”になるので、信号Df
“L”のとき信号は“L”となり、次のCLKの立上
がりでこの信号がラツチされ、信号が“L”となる。
【0059】信号とCLKをNANDゲート217に
入力することにより、NANDゲート217の出力は
図23のようになり、この信号をフリツプ・フロツプ
213のクロツクに入力することにより、信号の立上
がりで信号がラツチされるので、フリツプ・フロツプ
213の出力は信号が“H”のとき、つまり8画素
中に網点が存在したときは“H”となり、逆に信号が
“L”、つまり8画素中に網点が存在しなかつたとき
“L”となる。以下、9画素目〜16画素目まで8画素
中には網点画素が2個存在する場合を、また17画素目
から24画素目までは網点画素が存在しない場合のタイ
ミングの例を示す。
【0060】副走査方向網点ブロツク検出回路202に
ついて説明する。副走査方向網点ブロツク検出回路20
2は、図24に示すように、8進カウンタ240、メモ
リ241、ORゲート242、ANDゲート243およ
びNANDゲート244にて構成される。なお、この回
路は一例であり、ブロツクのサイズにより回路は異な
る。
【0061】また図25には、この回路の動作のタイミ
ングの一例を示す。なお、図25中の〜の信号は図
24中の〜の各位置での信号と対応する。また図2
5の1/8CLKの上の数字はブロツクに対応する。以
下これらの図を用いて副走査方向網点ブロツク検出回路
202について説明する。副走査方向網点ブロツク検出
回路202では、主走査方向網点ブロツク検出回路20
1により、ブロツクの主走査8画素中に網点画素が存在
するかしないかを検出した後に、ブロツクの副走査8ラ
イン中1ラインでも網点画素が存在するという検出結果
が存在したときに、そのブロツクを網点ブロツクとして
検出する。
【0062】8進カウンタ240は、LSYNCが入力
される度に順次カウント・アツプしていく。そして、こ
のQA 〜QC 出力をNANDゲート244に入力するこ
とにより、信号を得る。まず、8進カウンタ240の
出力が7の場合、QA 〜QC の各出力は“H”となるの
で、信号は“L”となる。そして主走査方向網点ブロ
ツク検出回路201の検出結果の信号(=Dg 1
が、今1ブロツク目と4ブロツク目に網点画素が存在し
“H”となつたとすると、メモリ241の出力がどの
ような状態であつても、信号が“L”なので、AND
ゲート243の出力は“L”となる。そして信号と
信号をORゲート242に入力し、信号を得る。次
に次のラインに進み、カウンタ240の出力が0の場
合、信号は“H”となる。
【0063】そして信号が今2ブロツク目と4ブロツ
ク目が“H”になつたとすると、メモリ241の出力
は、前ラインでORゲート242の出力信号を1/8
CLKでラツチした信号であり、前ラインの信号で1
ブロツク目と4ブロツク目が“H”であつた信号が保持
されている。そして信号が“H”なので、信号は信
号がそのまま出力された信号となり、従つてORゲー
ト242からの出力は1,2,4ブロツク目が“H”
の信号となる。以下同様に進み、カウンタの出力が6の
場合、信号は“H”となる。そして信号が今3ブロ
ツク目が前の7ラインも含めて初めて“H”になつたと
すると、信号が“H”なので、信号はメモリ241
で保持していた信号がそのまま出力された信号とな
り、従つて信号は、1〜4ブロツク目が“H”の信号
となる。そしてこの信号が1/8CLKでラツチさ
れ、次のラインでのメモリ241からの出力となるの
で、結局ブロツクの副走査方向8ライン中1ラインでも
信号が“H”、すなわち、ブロツクの主走査8画素中
に網点画素が存在するという検出結果になると、それを
保持し続けて、そのブロツクを網点ブロツクとして検出
し、“H”の信号を出力する。
【0064】逆に8ライン中全ての信号が“L”、すな
わち、網点画素が存在しないという検出結果になると、
それを保持し続けそのブロツクを非網点ブロツクとして
“L”の信号を出力する。そして次のラインに進み、カ
ウンタ240の出力が再び7になると、信号が“L”
になるので、メモリ241の出力は保持されなくな
り、クリアされる。
【0065】なお、本実施例においては、ブロツク中1
画素でも網点画素が存在する場合にそのブロツクを網点
として領域化を行つてきたが、この場合ノイズ等により
1画素でも非網点画素を網点画素と誤認識するとそのブ
ロツク全体を誤認識してしまう欠点が存在するので、ブ
ロツク中複数の網点画素が存在する時にそのブロツクを
網点ブロツクとして検出することにより誤検出を低減す
ることも可能である。
【0066】レベル差選択回路について説明する。レベ
ル差選択回路77の一例を図26に示す。また図27に
タイミングチヤートの一例を示す。以下これらの図を用
いてレベル差選択回路77について説明する。レベル差
選択回路77は、セレクタ250と遅延回路251によ
り構成される。遅延回路251では網点ブロツク検出回
路201の前ブロツクでの検出結果を遅延しセレクタ2
50の選択信号とし、セレクタ250で次ブロツクでの
白レベルおよび黒レベル検出回路73,74で使用する
重みデータを切り換える。
【0067】切り換えは図27に示すように、遅延され
た検出結果DG ′が“H”の時は前ブロツクは網点領域
と認識されているので、次のブロツクではパターンマツ
チングの重みデータDo M を大きい方の重みデータD
o H とする。これは、通常網点領域は1mm角とかの狭
い領域ではなく、広い範囲で存在するので、1度網点領
域と検出した時には次のブロツクも網点領域である可能
性が高いので、重みを下げ検出しやすくするものであ
る。
【0068】これにより、モアレ等により網点が充分に
解像しない場合も1度検出されれば次のブロツクからは
検出しやすくなるため、検出率の向上が図れる。なお、
本実施例では重みデータを大小2種類としたが3種類以
上の重みデータを切り換えるようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】請求項1および2記載の発明によれば、
前の所定領域の識別結果が網点であると識別された場合
には、次の所定領域のパターンマツチングを行う際に通
常よりも小さな濃度差に切り換えることにより、モアレ
等により網点が解像しにくくなつている場合にも検出率
の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る網点領域検出回路の全体
ブロツク図である。
【図2】デジタル複写機の概略構成図である。
【図3】スキヤナの電気的構成図である。
【図4】入力データと補正後データの波形図である。
【図5】MTF補正の一例の説明図である。
【図6】MTF係数設定の回路構成を示すブロツク図で
ある。
【図7】Y方向遅延回路図である。
【図8】Y方向遅延回路のタイミングチヤートである。
【図9】タイミング関係を制御する制御信号についての
説明図である。
【図10】X方向遅延回路図である。
【図11】X方向遅延回路のタイミングチヤートであ
る。
【図12】X方向遅延回路によつて得られる画像データ
を示す説明図である。
【図13】パターンマツチングに使用するパターンを示
す説明図である。
【図14】イメージスキヤナで読み取られた網点画像の
信号波形図である。
【図15】従来例のパターンマツチング方式の説明図で
ある。
【図16】網点とその濃度分布を示す説明図である。
【図17】黒レベル検出回路のブロツク図である。
【図18】白レベル検出回路のブロツク図である。
【図19】黒レベル検出回路と白レベル検出回路を並列
に配置した例を示す説明図である。
【図20】パターンマツチング回路の一例を示すブロツ
ク図である。
【図21】網点ブロツク検出回路の一例を示すブロツク
図である。
【図22】主走査方向網点ブロツク検出回路の一例を示
すブロツク図である。
【図23】図22に示す回路のタイミングチヤートであ
る。
【図24】副走査方向網点ブロツク検出回路の一例を示
すブロツク図である。
【図25】図24に示す回路のタイミングチヤートであ
る。
【図26】レベル差選択回路の一例を示すブロツク図で
ある。
【図27】レベル差選択回路のタイミングチヤートであ
る。
【符号の説明】
71 Y方向遅延回路 72 X方向遅延回路 73 白レベル検出回路 74 黒レベル検出回路 75 パターン・マツチング回路 76 網点ブロツク検出回路 77 レベル差選択回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像において、注目画素濃度情報と
    周辺画素濃度情報との濃度情報の差が予め定められた値
    以上あるか否かを判別する濃度差検出手段と、前記濃度
    情報の差を切り換える濃度差切換手段と、前記濃度差検
    出手段により得られた検出信号を参照し、その二次元配
    列パターンを予め定められた記録ドツトおよび非記録ド
    ツト検出パターンと比較し、その結果を出力する記録ド
    ツト/非記録ドツト検出手段と、所定の二次元領域ごと
    に前記記録ドツト/非記録ドツト検出手段が出力する情
    報の数の有無を識別する網点パターン識別手段とを備え
    たことを特徴とする画像領域識別装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記濃度差切換
    手段は、前記網点パターン識別手段の識別結果が所定の
    二次元領域中に前記記録ドツト/非記録ドツト検出手段
    の出力する情報があると識別した時は、濃度情報の差を
    小さなものに切り換え、逆に前記網点パターン識別手段
    の識別結果が所定の二次元領域中に前記記録ドツト/非
    記録ドツト検出手段の出力する情報がないと識別した時
    は、濃度情報の差を大きなものに切り換えることを特徴
    とする画像領域識別装置。
JP27345691A 1991-09-26 1991-09-26 画像領域識別装置 Expired - Fee Related JP3149137B2 (ja)

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