JP3033820B2 - コンクリート管施工装置 - Google Patents

コンクリート管施工装置

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JP3033820B2
JP3033820B2 JP9021621A JP2162197A JP3033820B2 JP 3033820 B2 JP3033820 B2 JP 3033820B2 JP 9021621 A JP9021621 A JP 9021621A JP 2162197 A JP2162197 A JP 2162197A JP 3033820 B2 JP3033820 B2 JP 3033820B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中を掘削しなが
ら掘削穴の内周に生コンクリートを打設してコンクリー
ト管を順次施工するためのコンクリート管施工装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のコンクリート管施工に関
する技術は例えば特公平5−11197号公報に開示さ
れている。この技術は地中を掘削しながら進行できる掘
削ヘッドの後端部に対し、同心状に配置した円筒形状の
内型枠及び外型筒がそれぞれ一体的に結合されている。
したがって内型枠及び外型筒は掘削ヘッドによって掘ら
れた掘削穴内に位置することとなり、これらの内型枠と
外型筒との間の空間に生コンクリートを打設すること
で、掘削穴の内周部にコンクリート管を施工することが
できる。そこで掘削ヘッドの掘削、進行と内型枠と外型
との間への生コンクリートの打設とを繰り返すことに
より、コンクリート管が地中に連続して埋設された状態
となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の掘削ヘッドを内
型枠及び外型筒と共に進行させては、これらの内型枠と
外型筒との間の空間に生コンクリートを打設してコンク
リート管を順次施工するには、生コンクリートが乾燥に
よって所定の状態に硬化するまでの時間を短縮する必要
がある。ところで生コンクリートには、その流動性を実
用レベルに確保するなどの理由により、硬化に必要な水
分(セメント量の約25%)よりもはるかに多くの水分
を含ませている。このような生コンクリートを前記の従
来技術では自然乾燥によって硬化させているので、所定
の硬化状態が得られるまでに長時間を要し、結果的には
コンクリート管施工の作業能率が低下する。
【0004】本発明の第1の目的は、掘削ヘッドを進行
させるときの反力を打設されたばかりの生コンクリート
に作用させ、生コンクリートに含まれている余分の水分
を排出して生コンクリートの硬化を促進し、コンクリー
ト管施工の作業能率を向上することである。本発明の第
2の目的は、余分の水分を排出するために生コンクリー
トに作用する力が過大になることを避け、生コンクリー
トの硬化に必要な水分を確保してコンクリート管の性状
を適正に保持することである。本発明の第3の目的は、
内型枠及び外型筒を進行させるときに生コンクリート端
面を押えておき、打設されたばかりの生コンクリートが
崩れるのを防止することである。本発明の第4の目的
は、打設されたばかりのコンクリート管を地中からの水
や土砂の浸入から適正に保護することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、コンクリ
ート管施工装置において、内型枠は複数個の水抜き孔を
有するとともに掘削ヘッドと一体的に連結され、外型筒
は掘削ヘッドの進行方向に関して内型枠と相対的に移動
可能であり、またこの外型筒に対して一体的に結合され
た反力受け体と前記掘削ヘッドとは伸縮機構によって連
結され、この伸縮機構を伸長させることで掘削ヘッドを
内型枠と共に進行させたときの反力を内型枠と外型筒
の間の空間に打設されたばかりの生コンクリートに対し
前記反力受け体を通じて作用させ、伸縮機構を縮小させ
ることで外型筒を反力受け体と共に掘削ヘッド側に引き
寄せるようにしたことを特徴とする。そこで前記伸縮機
構を伸長させて掘削ヘッドを内型枠と共に進行させる
と、そのときの反力によって生コンクリートが圧縮さ
れ、この生コンクリートに含まれている余分の水分が内
型枠の各水抜き孔から排出される。これによって生コン
クリートの硬化が促進され、コンクリート管施工の作業
能率が向上する。
【0006】第2の発明は、第1の発明のコンクリート
管施工装置において、前記反力受け体には施工済みのコ
ンクリート管内に埋め込まれる補強材に対して通常では
スライド可能なストッパー機構が設けられ、このストッ
パー機構は内型枠と外型筒との間の空間に打設されたば
かりの生コンクリートに作用する反力が所定荷重以上に
なったときに前記補強材に対して反力受け体をロックす
るようになっていることを特徴とする。これにより、掘
削ヘッドを内型枠と共に進行させたときの反力によって
生コンクリートに作用する過大な荷重は前記補強材で受
けられることとなる。したがって生コンクリートの硬化
に必要な水分までも排出されることが防止され、適正な
コンクリート管が施工される。
【0007】第3の発明は、第1の発明のコンクリート
管施工装置において、前記反力受け体に加圧機構が設け
られ、この加圧機構は反力受け体が外型筒と共に掘削ヘ
ッド側に引き寄せられている間も前記内型枠及び外型筒
の間の空間に打設されたばかりの生コンクリートの端面
を加圧し続けるような作動が可能となっていることを特
徴とする。これによって掘削ヘッドを内型枠と共に進行
させているときはもちろん、その後に前記伸縮機構を縮
小させて反力受け体を外型筒と共に掘削ヘッド側に引き
寄せている間も前記加圧機構によって生コンクリートの
端面は加圧されており、打設されたばかりの生コンクリ
ートが崩れることがない。
【0008】第4の発明は、第1の発明のコンクリート
管施工装置において、前記掘削ヘッドの進行によってシ
ート収納部から繰り出される筒状の保護シートにより前
記コンクリート管の外周面を連続して覆うように構成さ
れていることを特徴とする。これにより、打設されたば
かりのコンクリート管を保護シートによって地中からの
水や土砂の浸入から適正に保護することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1,2
を説明する。 〔実施の形態1〕実施の形態1について図1〜図8を参
照して説明する。図1〜3はコンクリート管施工装置を
表した断面図である。図1で示されている円筒形の掘削
ヘッド10は、その内部に設けられたモーター12によ
り、減速機14を通じて掘削ブレード(図示外)の駆動
軸16が回転駆動されるようになっている。この掘削ヘ
ッド10の内部には、装置の後方から給水管18及び排
水管19が導かれており、前記掘削ブレードの回転によ
って掘削された土石が給水管18から供給される水と混
合され、排水管19を通じて装置の後方へ排出される構
成となっている。したがって例えば一つの縦穴(マンホ
ール)から別の縦穴に向かって掘削ヘッド10により地
中を掘削し、かつ掘削された土石を装置の後方へ排出し
ながら掘削ヘッド10を進行させれば、コンクリート管
を埋設施工するための掘削穴(横穴)が掘られることと
なる。
【0010】図1,2で示すように掘削ヘッド10の後
端寄りの内部には筒状リテーナ20が固定されている。
この筒状リテーナ20の外周と掘削ヘッド10の内周と
の間の空間は、円筒状の保護シート24が折り畳んで収
納されたシート収納部22になっている。また筒状リテ
ーナ20の後端部外周には、後で説明するシールドシリ
ンダ56のピストンロッド56bが結合される支持リン
グ26が固定されている。なお掘削ヘッド10の後端部
には、この掘削ヘッド10と同径の円筒状に形成された
ケーシング28が屈折継手(図示外)によって結合され
ており、前記筒状リテーナ20の後端部にはケーシング
28の内部に位置する連結用内筒30が屈折継手31に
よって結合されている。
【0011】前記連結用内筒30の後端部には、この連
結用内筒30と同径の円筒状に形成された内型枠34が
連結されている。この内型枠34は、図3で示すように
長手方向に関して分割された複数個(4個)の筒状パー
ツからなり、各パーツの相互間及び連結用内筒30と内
型枠34との間はそれぞれ屈折継手38によって結合さ
れている。しかも内型枠34には、その内外に貫通した
複数個の水抜き孔36が形成されている。
【0012】図2で示すように前記連結用内筒30の外
周上にはリング形状の反力受け体44が設けられ、この
反力受け体44の外周面には円筒形状の外型筒40の前
端部分が結合されている。図2,3から明らかなように
外型筒40は前記ケーシング28と内型枠34との間に
位置しており、内型枠34と外型筒40との間には環状
の空間42が構成されている。この空間42は生コンク
リートを打設するためのもので、図3には前記掘削ヘッ
ド10によって掘削された掘削穴の内周に対してすでに
打設されたコンクリート66(コンクリート管)が示さ
れている。
【0013】つまり前記空間42の長さが生コンクリー
トの一回の打設スパンS(図3)である。そしてケーシ
ング28及び外型筒40のそれぞれの後端部は空間42
の後端部よりも少し後方に位置しているだけであるが、
内型枠34の後端部は空間42の後端部から打設スパン
Sの三倍分の寸法だけ後方に位置している。
【0014】前記反力受け体44はその内周面がテフロ
ン樹脂などでコーティングされており、前記連結用内筒
30の外周面に沿って軸線方向へ円滑に移動できるよう
になっている。したがって外型筒40は掘削ヘッド10
の進行方向に関して内型枠34と相対的に移動すること
ができる。
【0015】また図2で示すように前記反力受け体44
と空間42との間にはリング形状の加圧部材45が設け
られている。この加圧部材45は内型枠34(連結用内
筒30)及び外型筒40(反力受け体44)のそれぞれ
に対して相対的に軸線方向へ移動可能であり、かつ内型
枠34(連結用内筒30)の外周面及び外型筒40の内
周面に対してシール性を保持した構造になっている。
【0016】図2で示すようにケーシング28の内部に
は、シールドシリンダ56と加圧シリンダ58とが設け
られている。シールドシリンダ56は、そのチューブ5
6aの端部が前記反力受け体44に結合され、かつピス
トンロッド56bの端部が前記支持リング26に結合さ
れている。つまりこのシールドシリンダ56は、掘削ヘ
ッド10の側と反力受け体44とを連結した「伸縮機
構」として機能する。一方、前記加圧シリンダ58はそ
のチューブ58aが反力受け体44に固定され、ピスト
ンロッド58bの先端部が前記加圧部材45に結合され
ている。この加圧部材45と加圧シリンダ58とによ
り、前記空間42に打設された生コンクリートに対する
「加圧機構」が構成されている。
【0017】図4は図2のA−A線断面図、図5は同じ
く図2のB−B線断面図、図6は図3のC−C線断面図
である。図4で示すように前記シールドシリンダ56は
周方向の四箇所に等間隔で配置されており、加圧シリン
ダ58は周方向の二箇所に配置されている。また図3,
6で示すように内型枠34の内側には、装置の後方から
前記空間42へ生コンクリートを供給するためのコンク
リート供給管60が配置されている。
【0018】さらに図1〜5で示すようにケーシング2
8の内周部には、前記筒状リテーナ20の前側から外型
筒40の外側を通ってケーシング28及び外型筒40の
後端部まで導かれたグラウト供給管64が設けられてい
る。このグラウト供給管64に対しても内型枠34の内
側に配置されるパイプなどを通じて装置の後方からグラ
ウトが供給されるようになっている。なお図3,6で明
らかなように内型枠34は、その径を縮小あるいは拡大
させることが可能な調整クランプ37を備えている。
【0019】図3,6で示すように、すでに打設された
コンクリート66の内部には周方向の八箇所において補
強材48がそれぞれ軸線方向に連続して埋め込まれてい
る。この補強材48は、一回の打設スパンSとほぼ同じ
長さのパイプ材を前記連結用内筒30に形成されている
取入れ口32(図2)からこの連結用内筒30の外側に
入れ、前記反力受け体44及び加圧部材45の各貫通孔
から前記空間42に差し込んだ状態で生コンクリートを
打設することで順次施工される。
【0020】図7は前記反力受け体44に対する補強材
48の挿通箇所を拡大して表した断面図、図8は図7の
左側面図である。これらの図面で示すように反力受け体
44には、外周テーパコーン面を有する二つ割りのチャ
ック爪52を利用したストッパー機構50が設けられて
いる。
【0021】前記補強材48は反力受け体44の貫通孔
内周に位置するガイドパイプ46に沿って軽くスライド
できるように挿通されているので、通常での反力受け体
44は補強材48に対して軸線方向へ自由にスライドで
きる。しかし反力受け体44に対して掘削ヘッド10の
進行方向とは逆方向(図7の右方向)に加わる力が所定
荷重以上になると、前記ストッパー機構50のチャック
爪52がテーパコーン面の作用によって補強材48の外
周面に強く押付けられ、反力受け体44が補強材48に
対してロックされる。
【0022】つづいてコンクリート管の施工について説
明する。ただし施工作業はすでに進んでおり、図3,6
で示すように掘削穴の内周にはコンクリート66が前記
補強材48を埋め込みながら順次打設されている。なお
このコンクリート66の外周面は図2で示す前記シート
収納部22からケーシング28と外型筒40との間を通
って繰り出された保護シート24で覆われ、さらに保護
シート24と掘削穴の内周との隙間には前記グラウト供
給管64を通じて供給されるグラウト68が注入されて
いる。
【0023】さらに施工を進めるには、すでに説明した
ように連結用内筒30の外側スペースから反力受け体4
4及び加圧部材45の各貫通孔に対して図2で示すよう
に新たな補強材48Aを差し込み、その端部を前記空間
42内において一回前の補強材48Bの端部に接続す
る。つづいて前記コンクリート供給管60から空間42
の中に生コンクリートを供給して充満させた後、前記の
各シールドシリンダ56を制御して一斉に伸長させる。
これによって掘削ヘッド10が地中を掘削しつつ一回の
打設スパンS(図3)と対応する距離だけ進行したら掘
削ヘッド10の掘削駆動を停止させる。
【0024】前記掘削ヘッド10の進行によって前記ケ
ーシング28、連結用内筒30及び内型枠34も共に進
行する。このときに保護シート24が前記のように繰り
出され、かつこの保護シート24と掘削穴の内周との隙
間に前記グラウト供給管64からグラウト68が注入さ
れる。なおこれらの進行時においては、前記ケーシング
28の外周下面が装置全体の重量を受けながら掘削穴の
内周に接して摺動するが、前記保護シート24はこのケ
ーシング28の内周と前記外型筒40の外周との間に位
置しているため、装置の進行によって保護シート24に
損傷を与えることがなく、この保護シート24による後
述の防水機能が適正に維持される。
【0025】このように外型筒40を残して掘削ヘッド
10を含む装置全体を進行させることにより、この進行
のための反力は前記反力受け体44及び加圧部材45を
通じて空間42の生コンクリートに作用する。これによ
って生コンクリートは空間42内で圧縮され、これに含
有している余分の水分が内型枠34の各水抜き孔36か
ら排出されて生コンクリートの硬化が促進される。ま
た、前記圧縮によって生コンクリートが外方へはみださ
ないように、外型筒40が生コンクリートを防護してい
る。
【0026】なお進行のための反力が高まって生コンク
リートに作用する荷重、つまり反力受け体44に対して
図7の右方向に加わる荷重が所定値以上になると、すで
に説明したように前記ストッパー機構50の機能によっ
て反力受け体44が補強材48に対してロックされる。
したがって生コンクリートに過大な圧縮力が作用するこ
とは防止され、コンクリートの硬化に必要な水分(セメ
ント量の約25%)が確保される。
【0027】つぎに前記の各シールドシリンダ56を一
斉に収縮させると同時に、前記の両加圧シリンダ58を
共に伸長させる。この結果、前記反力受け体44及び外
型筒40はシールドシリンダ56の収縮によって掘削ヘ
ッド10の側へ引き寄せられて進行するが、前記加圧部
材45は加圧シリンダ58の伸長によって空間42内の
生コンクリートの端面を加圧し続けている。このため打
設されたばかりの生コンクリートの端部が外型筒40の
進行時に崩れるといったことが防止される。
【0028】前記外型筒40が進行し終えたら前記の両
加圧シリンダ58を共に収縮させ、前記加圧部材45を
反力受け体44の側に引き寄せると、内型枠34及び外
型筒40の間には新たなコンクリート打設用の空間が構
成される。これによってコンクリート管施工の一工程が
完了し、この工程を繰り返すことによって地中にコンク
リート66(コンクリート管)が連続して埋設される。
【0029】前記コンクリート66の外周は前記保護シ
ート24で覆われるので、コンクリート66の内部に地
中から水や土砂が浸入せず、コンクリート66の硬化が
妨げられたり、性状が悪化するといったことを防止でき
る。また施工の終了時には、内型枠34の外径を前記調
整クランプ37の操作によって縮小させることにより、
この内型枠34をコンクリート66の中から容易に取出
すことができる。
【0030】なお図2で明らかなように前記筒状リテー
ナ20と反力受け体44との間のスパンは比較的大き
く、この間における前記ケーシング28と連結用内筒3
0との補強が必要となる場合がある。この要求に対して
は例えば連結用内筒30にケーシング28の内周面に接
触して転がる車輪などを支持することにより、ケーシン
グ28と連結用内筒30との間の径方向の補強を行うこ
とができる。
【0031】さらに施工によっては鉄筋を要するような
大径のコンクリート管を対象とする場合がある。この場
合には、前記のように各シールドシリンダ56を伸長さ
せて掘削ヘッド10を進行させる際に、前記屈折継手3
8による連結用内筒30と内型枠34との結合を外して
おき、掘削ヘッド10と共にケーシング28及び連結用
内筒30のみを進行させる。この後、すでに説明したよ
うに反力受け体44及び外型筒40を進行させ、かつ前
記加圧部材45を反力受け体44の側に引き寄せた状態
で、外型筒40の内側の新たなコンクリート打設用空間
となるべき箇所に所定の鉄筋を配置する。つづいて前記
内型枠34を図示外のシリンダの作動を利用して進行さ
せ、鉄筋が組まれたコンクリート打設用の空間を構成し
てそこに生コンクリートを打設すればよい。
【0032】〔実施の形態2〕実施の形態2について図
9〜図13を参照して説明する。本実施の形態2は実施
の形態1の一部を変更したものであるからその変更部分
について詳述し、実施の形態1と同一もしくは実質的に
同一構成と考えられる部分には同一符号を付して重複す
る説明は省略する。前記形態1の構成においてケーシン
グ28と連結用内筒30との補強が必要とされる場合に
は、ケーシング28と連結用内筒30との間の径方向の
隙間とくに下端部における隙間が小さく変化しやすく、
これにより保護シート24がその繰り出し時に破損する
ことが予測されることに鑑み、本形態は前記保護シート
24の破損を防止することを目的として改良したもので
ある。
【0033】図9はコンクリート管施工装置を掘削ヘッ
ド10を省略して表した断面図である。図9において、
ケーシング28は、長手方向に関して分割された複数個
(3個)の筒状パーツからなり、各パーツの相互間はそ
れぞれ屈折継手によって結合されている。これによりケ
ーシング28がカーブをきって進行することができる。
なお継手の結合部分において、図示はしないが、湧き水
や土砂が隙間を通じてケーシング28内に入らないよう
なシール構造がとられている。
【0034】図10は図9のD−D線断面図、図11は
図9のE−E線断面図、図12は図9のF−F線断面図
である。連結用内筒30は、図9,11に示すように、
シールドシリンダ56及び加圧シリンダ58を間にして
二重管構造をなす内筒部30aと外筒部30bとが一体
的に結合されてなる。ところで内筒部30aは、図11
で示すように円周方向に関して分割された複数枚(8
枚)の帯板状パーツからなる。
【0035】しかして前記シート収納部22における内
筒部30aの各パーツ部分は、シート収納部22の開閉
可能な蓋板部(符号30cを付す)として分断されてい
る。図9に示すように蓋板部30cの前後両端部のうち
の一方が当該固定側パーツ部分にヒンジ手段30dを介
して回動可能に取り付けられ、他方が当該固定側パーツ
部分に配置されたロック機構30eによってロック及び
ロック解除されるようになっている。この蓋板部30c
の開閉操作により、シート収納部22内の保護シート2
4がなくなった場合、新しい保護シート24をシート収
納部22内に容易にセットすることができる。このとき
新旧の保護シート24が接ぎ合わせられる。
【0036】図9に示すように、前記連結用内筒30の
外筒部30bの下部箇所には、転動ローラー70が図示
されないベアリングを介して回転可能に設けられてい
る。この転動ローラー70は、連結用内筒30の軸方向
に沿って列状に配置されている。転動ローラー70は、
保護シート24の底部上面に対向しており、保護シート
24の引出しに伴って転動することにより、後述するレ
ール材72,74と協動して引出し時の保護シート24
に余計な摩擦が加わらないようにしている。
【0037】また図13によく示すように、前記転動ロ
ーラー70が当たる保護シート24表裏面には、ステン
レス製の帯板材からなる上下のレール材72,74が重
合状に繰り出されるようになっている。各レール材7
2,74は、連結用内筒30の最下部の蓋板部30cに
設けられた前後の軸受部75,76に巻き取り状態でセ
ットされており、前側にセツトされた下レール材74
は、シート収納部22に回転可能に配置されたガイドロ
ーラー78を介して保護シート24とケーシング28と
の間に繰り出され、また後側にセットされた上レール材
72は、保護シート24と転動ローラー70との間に繰
り出される。なおケーシング28及び連結用内筒30に
は、各レール材72,74が転動ローラー70の列から
外れないように案内するガイド手段(図示省略)が取り
付けられる。また上レール材72は、連結用内筒30の
外筒部30bの後端部に開けられたガイド孔30fを通
してコンクリート66の面に添わされる。
【0038】また本形態における外型筒40は、図9,
12に示すように連結用内筒30の外筒部30b内に摺
動可能に嵌挿されている。また連結用内筒30と連結さ
れた内型枠34は、多数の小孔が開けられた網状鉄板か
らなり、前記小孔による水抜き孔36が設けられてい
る。なおその内型枠34より後方の内型枠34には水抜
き孔36は設けられていない。
【0039】また、コンクリート供給管60の先端部に
設けられたコンクリート注入口バルブ62は、コンクリ
ート供給管60の軸回りに180°旋回可能に設けられ
ており、そのバルブ62の注入口をコンクリート打設時
には図9,12に示すように図示上向きにおき、コンク
リートの打設が終わると同時に180°旋回して下向き
とし、コンクリート供給管60内のコンクリートの残部
(残コンともいう)を内型枠34内に排出することがで
きる。またグラウト供給管64には、ケーシング28が
カーブをきってもそれに対応してたわむことができるよ
うに、ポリエチレン管等の合成樹脂製管材が使用され
る。
【0040】従って、本形態によると、掘削ヘッド10
の進行によって前記ケーシング28、連結用内筒30及
び内型枠34が共に進行し、保護シート24が繰り出さ
れる際に、その保護シート24の下端部の表裏面に両レ
ール材72,74が添うように繰り出され、かつその上
レール材72に転動ローラー70が当接して接触回転す
る。これにより、ケーシング28と連結用内筒30との
間の径方向の隙間が小さくなることを防止するととも
に、その隙間が小さくなることによる保護シート24の
繰り出し時の破損を防止することができ、また保護シー
トをスムーズに繰り出すことができる。
【0041】なお本形態においても、必要があれば実施
の形態1の場合と同様にして鉄筋を配置し、コンクリー
ト管に埋設することができる。また鉄筋に代えてピアノ
線を使用することが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のコンクリート管施工装置の前方
部を表した断面図。
【図2】同じくコンクリート管施工装置の中間部を表し
た断面図。
【図3】同じくコンクリート管施工装置の後方部を表し
た断面図。
【図4】図2のA−A線断面図。
【図5】図2のB−B線断面図。
【図6】図3のC−C線断面図。
【図7】ストッパー機構を拡大して表した断面図。
【図8】図7の左側面図。
【図9】実施の形態2のコンクリート管施工装置を表し
た断面図。
【図10】図9のD−D線断面図。
【図11】図9のE−E線断面図。
【図12】図9のF−F線断面図。
【図13】コンクリート管施工装置の部分拡大断面図。
【符号の説明】
10 掘削ヘッド 34 内型枠 36 水抜き孔 40 外型筒 42 空間 44 反力受け体 48 補強材 50 ストッパー機構 56 シールドシリンダ(伸縮機構) 58 加圧シリンダ(加圧機構)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中を掘削しながら進行させることが可
    能な筒形状の掘削ヘッドと、互いに同心状に配置された
    筒形状で、かつ掘削ヘッドの進行に追従する内型枠及び
    外型筒とを備え、掘削ヘッドを進行させては内型枠及び
    外型筒の間の空間に生コンクリートを打設することによ
    り、地中にコンクリート管を連続して施工するコンクリ
    ート管施工装置であって、前記内型枠は複数個の水抜き
    孔を有するとともに前記掘削ヘッドと一体的に連結さ
    れ、前記外型筒は掘削ヘッドの進行方向に関して内型枠
    と相対的に移動可能であり、またこの外型筒に対して一
    体的に結合された反力受け体と前記掘削ヘッドとは伸縮
    機構によって連結され、この伸縮機構を伸長させること
    で掘削ヘッドを内型枠と共に進行させたときの反力を内
    型枠と外型筒との間の前記空間に打設されたばかりの生
    コンクリートに対し前記反力受け体を通じて作用させ、
    伸縮機構を縮小させることで外型筒を反力受け体と共に
    掘削ヘッド側に引き寄せるようにしたことを特徴とする
    コンクリート管施工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンクリート管施工装置
    において、前記反力受け体には施工済みのコンクリート
    管内に埋め込まれる補強材に対して通常ではスライド可
    能なストッパー機構が設けられ、このストッパー機構は
    内型枠と外型筒との間の空間に打設されたばかりの生コ
    ンクリートに作用する反力が所定荷重以上になったとき
    に前記補強材に対して反力受け体をロックするようにな
    っていることを特徴としたコンクリート管施工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のコンクリート管施工装置
    において、前記反力受け体に加圧機構が設けられ、この
    加圧機構は反力受け体が外型筒と共に掘削ヘッド側に引
    き寄せられている間も前記内型枠及び外型筒の間の空間
    に打設されたばかりの生コンクリートの端面を加圧し続
    けるような作動が可能となっていることを特徴としたコ
    ンクリート管施工装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のコンクリート管施工装置
    において、前記掘削ヘッドの進行によってシート収納部
    から繰り出される筒状の保護シートにより前記コンクリ
    ート管の外周面を連続して覆うように構成されているこ
    とを特徴としたコンクリート管施工装置。
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