JP3033739B2 - 静電気保護回路 - Google Patents

静電気保護回路

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JP3033739B2
JP3033739B2 JP10228361A JP22836198A JP3033739B2 JP 3033739 B2 JP3033739 B2 JP 3033739B2 JP 10228361 A JP10228361 A JP 10228361A JP 22836198 A JP22836198 A JP 22836198A JP 3033739 B2 JP3033739 B2 JP 3033739B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主としてLSI
等に用いられ、静電気放電に対する電源端子あるいは入
出力端子の保護に用いて好適な静電気保護回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】静電破壊からLSI等を保護するため
に、半導体で構成される保護回路が入力部または出力部
に設けられる。図7は従来用いられている静電気放電に
対する保護回路(特開平6−151744号)の構成を
示す。この静電気保護回路はPMOSFET・Q4、N
MOSFET・Q5、抵抗R2、抵抗R3から構成され
ている。PMOSFET・Q4のゲートおよびソースは
電源端子1に接続され、ドレインは入力端子INに接続
される。NMOSFET・Q5のゲートおよびソースは
接地端子2に接続され、ドレインは入力端子INに接続
される。抵抗R2は電源端子1とPMOSFET・Q4
のバックゲートに接続される。抵抗R3はNMOSFE
T・Q5のバックゲートと接地端子2に接続される。
【0003】MOSFETにはソースをエミッタ、バッ
クゲートをベース、ドレインをコレクタとする寄生ラテ
ラルバイポーラトランジスタが寄生する。この静電気保
護回路は、PMOSFET・Q4およびNMOSFET
・Q5に寄生する前記の寄生ラテラルバイポーラトラン
ジスタのベース・エミッタ間の抵抗を大きくするため
に、抵抗R2を電源端子1とPMOSFET・Q4のバ
ックゲートに、抵抗R3をNMOSFET・Q5のバッ
クゲートと接地端子2に挿入している。このベース・エ
ミッタ間の抵抗を大きくし、PMOSFET・Q4およ
びNMOSFET・Q5に寄生する寄生ラテラルバイポ
ーラトランジスタをONし易くすることでスナップバッ
クさせ、寄生ラテラルバイポーラトランジスタのエミッ
タとコレクタ間の耐圧でクランプし、静電気を放電させ
て内部回路の保護を実現している。
【0004】以下に、2重拡散法による高耐圧MOSF
ETを用いて図7に示す静電気保護回路を実現しようと
した場合について述べる。図8は、2重拡散法による高
耐圧NMOSFETの構造の断面図である。この図に示
すように、P ̄ ̄基板12の上にN ̄ ̄ウェル3が形成
され、前記N ̄ ̄ウェル3の中にP ̄ ̄ウェル4が形成
される。前記P ̄ ̄ウェル4の表面には、ソースとなる
N+拡散領域5と、フィールド酸化膜6を介してバック
ゲートとなるP+拡散領域7とが形成される。前記N ̄
 ̄ウェル3の表面には、ドレインとなるN+拡散領域8
が前記P ̄ ̄ウェル4と前記N ̄ ̄ウェル3の接合部か
らフィールド酸化膜6を介し、離して形成される。さら
に、前記N ̄ ̄ウェル3および前記P ̄ ̄ウェル4上に
おいて、絶縁層9を介してゲート電極10が形成され
る。2重拡散法による高耐圧NMOSFET構造では、
このようにして高耐圧を実現しており、ドレイン接合を
濃度の薄いN ̄ ̄ウェル3と濃度の薄いP ̄ ̄ウェル4
で形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】2重拡散法による高耐
圧NMOSFETの高耐圧を上記の製造方法により実現
しているために、前記のドレイン接合が静電気によって
強くバイアスされた場合でも強電界状態とはならずイン
パクト・イオン化を起こさない。従って、図8に示すエ
ミッターをN+拡散領域5,ベースをP+拡散領域7、
コレクターをN+拡散領域8とする寄生ラテラルバイポ
ーラトランジスタ11のベース電流は発生しない。図7
に示す、従来の静電気保護回路を構成するMOSFET
・Q5を2重拡散法による高耐圧NMOSFETを用い
て実現する場合に、バックゲートと接地端子2の間に抵
抗R3を挿入しても寄生ラテラルバイポーラトランジス
タ11がONすることは無く、スナップバックを起こさ
ないので静電気に対する保護能力が低下するという問題
がある。
【0006】この発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、本発明の目的は、スナップバックを起こしにくい
高耐圧MOSFET でも確実にスナップバックを起さ
せることによって静電気放電にたいする保護能力の高い
静電気保護回路を提供する事にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、静電破壊から半導体集
積回路の内部回路を保護する静電気保護回路において、
高電位の端子にドレインを接続し、低電位の端子にソー
スを接続した第1のMOSFETと、前記第1のMOS
FETのゲートにアノードが接続され、前記低電位の端
子にカソードが接続されたダイオードと、前記高電位の
端子と前記第1のMOSFETのバックゲートとの間に
前記第1のMOSFETとは別に設けた第1の半導体素
子と、前記第1のMOSFETのバックゲートと前記低
電位の端子の間に前記第1のMOSFETとは別に設け
た第2の半導体素子とを具備し、前記第1の半導体素子
のカソードは前記高電位の端子に接続され、前記第1の
半導体素子のアノードは前記第1のMOSFETのバッ
クゲートに接続され、前記第2の半導体素子のカソード
は前記低電位の端子に接続され、前記第2の半導体素子
のアノードは前記第1のMOSFETのバックゲートに
接続され、前記第1のMOSFETのゲートと前記第1
のMOSFETのバックゲートとの間を短絡したことを
特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の静電気保護回路において、前記第1、第2の半導体素
子を各々ダイオードとしたことを特徴としている。請求
項3に記載の発明は、静電破壊から半導体集積回路の内
部回路を保護する静電気保護回路において、高電位の端
子にドレインが接続され、低電位の端子にソースが接続
され、二重拡散法によって構成された第1のMOSFE
Tと、前記高電位の端子と前記第1のMOSFETのバ
ックゲートとの間に前記第1のMOSFETとは別に設
けた第1の半導体素子と、前記第1のMOSFETのバ
ックゲートと前記低電位の端子の間に前記第1のMOS
FETとは別に設けた第2の半導体素子とを具備し、前
記第1の半導体素子のカソードは前記高電位の端子に接
続され、前記第1の半導体素子のアノードは前記第1の
MOSFETのバックゲートに接続され、前記第2の半
導体素子のカソードは前記低電位の端子に接続され、前
記第2の半導体素子のアノードは前記第1のMOSFE
Tのバックゲートに接続され、前記第1のMOSFET
のゲートと前記低電位の端子との間を短絡したことを特
徴とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、静電破壊から半
導体集積回路の内部回路を保護する静電気保護回路にお
いて、高電位の端子にドレインを接続し、低電位の端子
にソースを接続した第1のMOSFETと、前記高電位
の端子と前記第1のMOSFETのバックゲートとの間
に前記第1のMOSFETとは別に設けた第1の半導体
素子と、前記第1のMOSFETのバックゲートと前記
低電位の端子の間に前記第1のMOSFETとは別に設
けた第2の半導体素子とを具備し、前記第1のMOSF
ETは、第1導電型の基板の上に第2導電型のウエルが
形成され、第2導電型のウエルの中に第1導電型のウエ
ルが形成されてなり、前記第1のMOSFETのドレイ
ンは前記第2導電型のウエルの表面に形成され、前記第
1のMOSFETのソースは前記第1導電型のウエルの
表面に形成されてなることを特徴とするMOSFETで
あり、前記第1の半導体素子のカソードは前記高電位の
端子に接続され、前記第1の半導体素子のアノードは前
記第1のMOSFETのバックゲートに接続され、前記
第2の半導体素子のカソードは前記低電位の端子に接続
され、前記第2の半導体素子のアノードは前記第1のM
OSFETのバックゲートに接続され、前記第1のMO
SFETのゲートと前記低電位の端子との間を短絡した
ことを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、静電破壊から半
導体集積回路の内部回路を保護する静電気保護回路にお
いて、高電位の端子にドレインを接続し、低電位の端子
にソースを接続した第1のMOSFETと、前記高電位
の端子と前記第1のMOSFETのバックゲートとの間
に前記第1のMOSFETとは別に設けた第1の半導体
素子と、前記第1のMOSFETのバックゲートと前記
低電位の端子の間に前記第1のMOSFETとは別に設
けた第2の半導体素子とを具備し、前記第1のMOSF
ETは、P型基板の上にN型のウエルが形成され、N型
のウエルの中にP型のウエルが形成されてなり、前記第
1のMOSFETのドレインは前記N型のウエルの表面
に形成され、前記第1のMOSFETのソースは前記P
型のウエルの表面に形成されてなることを特徴とするM
OSFETであり、前記第1の半導体素子のカソードは
前記高電位の端子に接続され、前記第1の半導体素子の
アノードは前記第1のMOSFETのバックゲートに接
続され、前記第2の半導体素子のカソードは前記低電位
の端子に接続され、前記第2の半導体素子のアノードは
前記第1のMOSFETのバックゲートに接続され、前
記第1のMOSFETのゲートと前記低電位の端子との
間を短絡したことを特徴とする。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項3〜請求
項5のいずれかの項に記載の静電気保護回路において、
前記第1、第2の半導体素子を各々ダイオードとしたこ
とを特徴とする。
【0012】請求項7に記載の発明は、請求項3〜請求
項5のいずれかの項に記載の静電気保護回路において、
前記第1のMOSFETのゲートと前記低電位の端子の
間を、短絡に代え抵抗接続したことを特徴とする。請求
項8に記載の発明は、請求項3〜請求項5のいずれかの
項に記載の静電気保護回路において、前記第2の半導体
素子に代えて、ドレインおよびバックゲートを前記第1
のMOSFETのバックゲートに接続し、ソースおよび
ゲートを前記低電位の端子に接続した第2のMOSFE
Tにより構成したことを特徴とする請求項9に記載の
発明は、請求項3〜請求項5のいずれかの項に記載の静
電気保護回路において、前記第1のMOSFETのゲー
トと前記低電位の端子の間を、短絡に代えてダイオード
を介して接続し、さらに、前記第1のMOSFETのゲ
ートを同MOSFETのバックゲートに接続したことを
特徴とする。 請求項10に記載の発明は、請求項3〜請
求項5のいずれかの項に記載の静電気保護回路におい
て、前記第1の半導体素子に代えて、ソースおよびゲー
トを前記高電位の端子に接続し、ドレインを前記第1の
MOSFETのバックゲートに接続した第3のMOSF
ETにより構成したことを特徴とする。 請求項11に記
載の発明は、高電位の電源端子と信号入力端子との間お
よび前記信号入力端子と低電位の接地端子との間に各
々、請求項1〜請求項10のいずれかの項に記載の静電
気保護回路を挿入したことを特徴とする静電気保護回路
である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照してこの
発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の
第1の実施形態による静電気保護回路の構成を示す回路
図である。図1に示すように、本実施形態の静電気保護
回路は、内部回路を静電破壊から保護するための保護用
のMOSFET・Q1と、該MOSFET・Q1のバッ
クゲートと電源端子1を接続するダイオードD1と、前
記MOSFET・Q1のバックゲートと接地端子2を接
続するダイオードD2から構成されている。前記MOS
FET・Q1はNチャンネルMOSFETであり、ドレ
インは電源端子1に、ゲートおよびソースは接地端子2
に接続されている。前記ダイオードD1はカソードが電
源端子1に、アノードが前記NMOSFET・Q1のバ
ックゲートに接続されている。そして、前記ダイオード
D2はアノードが前記NMOSFET・Q1のバックゲ
ートに、カソードが接地端子2に接続されている。
【0014】図1に示す、電源端子1に静電気が印加さ
れると、先ずダイオードD1の逆方向バイアスが逆耐圧
より高くなるために、ダイオードD1がアバランシェ・
ブレークダウンを起こし、NMOSFET・Q1のバッ
クゲートの電位が接地電位GNDに対しダイオードD2
のフォワード電圧VFだけ高くなる。従って、図8に示
すソース領域5をエミッター,バックゲート領域7をベ
ース,ドレイン領域8をコレクターとする寄生ラテラル
バイポーラトランジスタ11がONの状態になり、確実
にスナップバックを起す。そして、一気にドレイン・ソ
ース間耐圧BVdsを下げこの耐圧BVdsでクランプ
することで、静電気は接地回路へ放電され内部回路が保
護される。
【0015】以下に、クランプする状態でのドレイン・
ソース間耐圧BVdsについて述べる。ドレイン・ソー
ス間耐圧BVdsは次の第(1)式で表される。
【0016】 BVds=BVbd/(1+hFE)0.2 ・・・(1) ここに、 BVds: ドレイン・ソース間耐圧 BVbd: バックゲート・ドレイン間耐圧 hFE : 寄生ラテラルバイポーラトランジスタの電
流増幅率
【0017】2重拡散法による高耐圧MOSFETにお
いては、一般的に、バックゲート・ドレイン間耐圧BV
bdは60Vであり、前記寄生ラテラルバイポーラトラ
ンジスタ11の電流増幅率hFEは50である。これら
の数値を用いて数1によりドレイン・ソース間耐圧BV
dsを求めると23Vとなる。このように、電源端子1
に静電気が印加されると、ドレイン・ソース間耐圧BV
dsが23Vでクランプし、静電気を接地端子2へ放電
して内部回路を保護する。
【0018】図2は、本発明の第2の実施の形態を示す
回路図である。図2に示す実施の形態は、図1に示す、
静電気保護回路を構成するNMOSFET・Q1のゲー
トと接地端子2の間に抵抗R1を設けたことを特徴とす
る。該抵抗R1は、接地端子2に静電気が印加された場
合に発生する、ゲート酸化膜における消費電力を低減す
る。通常、ゲート酸化膜の場合5MV/cmの電界が印
加され、ゲート酸化膜での消費電力が約2μJの時にゲ
ート破壊が起きる。前記抵抗R1を設け、静電気が印加
された場合に発生するゲート酸化膜における消費電力を
前記ゲート破壊が起きる電力より下げることによって、
静電気保護回路の耐静電気放電の能力を向上することが
できる。
【0019】図3は、本発明の第3の実施の形態を示す
回路図である。図3に示す実施の形態は、図1に示す、
静電気保護回路を構成するNMOSFET・Q1のゲー
トと接地端子2の間にダイオードD3を設け、さらに、
該ダイオードD3のアノードを前記NMOSFET・Q
1のバックゲートに接続したことを特徴とする。
【0020】図3に示す静電気保護回路は、第1の実施
形態における静電気保護回路の動作と同様に、電源端子
1に静電気が印加されると、先ず、ダイオードD1の逆
方向バイアスが逆耐圧より高くなり、ダイオードD1が
アバランシェ・ブレークダウンを起こす。それによっ
て、NMOSFET・Q1のゲートの電位が接地電位G
RDに対しダイオードD3のフォワード電圧VFだけ高
くなる。通常、NMOSFETは電源電圧の約半分の電
圧がゲートとソースの間にバイアスされた時にスナップ
バック開始電圧が最小となる。NMOSFET・Q1の
ゲートと接地端子2の間にダイオードD3を設けること
によって、上記のように、静電気が印加された時に、ダ
イオードD3のフォワード電圧VFだけ前記NMOSF
ET・Q1のゲートとソース間のバイアス電圧が持ち上
がり、スナップバック開始電圧が下がる。前記NMOS
FET・Q1のスナップバック電圧を下げることによっ
て、スナップバックはより低い電圧で起こり、静電気保
護回路の保護能力が向上する。
【0021】図4は、本発明の第4の実施の形態を示す
回路図である。図4に示す実施の形態は、図1に示す静
電気保護回路を構成する第1のNMOSFET・Q1の
バックゲートと接地端子2の間に第2のNMOSFET
・Q2を設けたことを特徴とする。第2のNMOSFE
T・Q2は第1のNMOSFET・Q1と同じ構造であ
り、ドレインとバックゲートが第1のNMOSFET・
Q1のバックゲートに接続され、ソースとゲートが接地
端子2に接続される。
【0022】上記のように、第2のNMOSFET・Q
2のドレインとバックゲートが接続されている回路は、
図8に示すソース領域5をエミッター,バックゲート領
域7をベース,ドレイン領域8をコレクターとする寄生
ラテラルバイポーラトランジスタ11のコレクタとベー
スをショートすることになり、ダイオードと等価な回路
を構成する。従って、第1のNMOSFET・Q1のバ
ックゲートと接地端子2の間に寄生ラテラルバイポーラ
トランジスタによるダイオード回路を挿入したことにな
り、より確実にスナップバックさせることができ、静電
破壊に対する保護能力を向上できる。
【0023】図5は、本発明の第5の実施の形態を示す
回路図である。図5に示す実施の形態は、図4に示す第
4の実施の形態におけるダイオードD1をPMOSFE
T・Q3に置き換えたことを特徴とする。該PMOSF
ET・Q3のソースおよびゲートが電源端子1に接続さ
れ、ドレインがNMOSFET・Q1のバックゲートに
接続されている。電源端子1に静電気が印加されると、
前記PMOSFET・Q3のドレイン・ソース間耐圧お
よびゲート・ドレイン間オバーラップ容量を介して、瞬
時にNMOSFET・Q1のバックゲートの電位が接地
電位GRDに対しもち上がる。NMOSFET・Q1の
バックゲートの電位が上がることによって、寄生ラテラ
ルバイポーラトランジスタがONの状態になり、NMO
SFET・Q1はより短い動作時間でスナップバックに
突入できる。従って、瞬時に印可される静電気に対応で
きる、十分に速い動作速度をもつ静電気保護回路を実現
できる。
【0024】図1〜図5に示す実施の形態では電源端子
の保護回路として説明したが、本発明は電源回路の保護
に限られるものではなく、入力端子の保護回路として用
いることができる。図6は、本発明の第6の実施の形態
を示す回路図で、入力端子の保護回路として用いる静電
気保護回路を示す。図6に示すように、この静電気保護
回路は、電源端子1と入力端子INの間に第1の静電気
保護回路を、入力端子INと接地端子2の間に第2の静
電気保護回路を備えていることを特徴としている。第1
と第2の静電気保護回路の構成は、図1に示す第1の実
施の形態の構成と同じである。このように、入力端子I
Nと電源端子1にそれぞれ前記静電気保護回路を備える
ことによって、入力端子INまたは電源端子1に静電気
が印加された時の静電破壊から内部回路が保護される。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スナップバックを起こしにくい高耐圧MOSFETでも
確実にスナップバックを起こさせることが可能となり、
これにより、保護能力が高い静電気保護回路を提供する
ことができる。また、請求項3に記載の発明によれば、
抵抗を挿入することで保護用のMOSFETのゲートの
酸化膜における消費電力を下げるようにしたので、さら
に静電気保護能力を高めることができる。また、請求項
4に記載の発明によれば、静電気が印加された時に、ゲ
ートおよびバックゲートの電位がダイオードの順方向電
圧分持ち上がり、この結果、保護用のMOSFETの動
作がより確実になる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図2】 この発明の第2の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図3】 この発明の第3の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図4】 この発明の第4の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図5】 この発明の第5の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図6】 この発明の第6の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図7】 従来の静電気保護回路の構成を示す回路図で
ある。
【図8】 2重拡散法による高耐圧NMOSFETの構
造図である。
【符号の説明】
1 電源端子 2 接地端子 D1,D2,D3 ダイオード R1 抵抗 Q1、Q2 NMOSFET Q3 PMOSFET
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/088 H01L 27/04 H01L 29/78

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電破壊から半導体集積回路の内部回路
    を保護する静電気保護回路において、 高電位の端子にドレインを接続し、低電位の端子にソー
    スを接続した第1のMOSFETと、前記第1のMOSFETのゲートにアノードが接続さ
    れ、前記低電位の端子にカソードが接続されたダイオー
    ドと、 前記高電位の端子と前記第1のMOSFETのバックゲ
    ートとの間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第
    1の半導体素子と、 前記第1のMOSFETのバックゲートと前記低電位の
    端子の間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第2
    の半導体素子とを具備し、 前記第1の半導体素子のカソードは前記高電位の端子に
    接続され、前記第1の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、 前記第2の半導体素子のカソードは前記低電位の端子に
    接続され、前記第2の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、前記第1のMOSFETのゲートと前記第1のMOSF
    ETのバックゲートとの間を短絡した ことを特徴とする
    静電気保護回路。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2の半導体素子は各々ダイ
    オードである請求項1に記載の静電気保護回路。
  3. 【請求項3】 静電破壊から半導体集積回路の内部回路
    を保護する静電気保護回路において、 高電位の端子にドレインが接続され、低電位の端子にソ
    ースが接続され、二重拡散法によって構成された第1の
    MOSFETと、 前記高電位の端子と前記第1のMOSFETのバックゲ
    ートとの間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第
    1の半導体素子と、 前記第1のMOSFETのバックゲートと前記低電位の
    端子の間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第2
    の半導体素子とを具備し、 前記第1の半導体素子のカソードは前記高電位の端子に
    接続され、前記第1の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、 前記第2の半導体素子のカソードは前記低電位の端子に
    接続され、前記第2の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、 前記第1のMOSFETのゲートと前記低電位の端子と
    の間を短絡したことを特徴とする 静電気保護回路。
  4. 【請求項4】 静電破壊から半導体集積回路の内部回路
    を保護する静電気保護回路において、 高電位の端子にドレインを接続し、低電位の端子にソー
    スを接続した第1のMOSFETと、 前記高電位の端子と前記第1のMOSFETのバックゲ
    ートとの間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第
    1の半導体素子と、 前記第1のMOSFETのバックゲートと前記低電位の
    端子の間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第2
    の半導体素子とを具備し、 前記第1のMOSFETは、第1導電型の基板の上に第
    2導電型のウエルが形成され、第2導電型のウエルの中
    に第1導電型のウエルが形成されてなり、前記第1のM
    OSFETのドレインは前記第2導電型のウエルの表面
    に形成され、前記第1のMOSFETのソースは前記第
    1導電型のウエルの表面に形成されてなることを特徴と
    するMOSFETであり、 前記第1の半導体素子のカソードは前記高電位の端子に
    接続され、前記第1の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、 前記第2の半導体素子のカソードは前記低電位の端子に
    接続され、前記第2の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、 前記第1のMOSFETのゲートと前記低電位の端子と
    の間を短絡したことを特徴とする 静電気保護回路。
  5. 【請求項5】 静電破壊から半導体集積回路の内部回路
    を保護する静電気保護回路において、 高電位の端子にドレインを接続し、低電位の端子にソー
    スを接続した第1のMOSFETと、 前記高電位の端子と前記第1のMOSFETのバックゲ
    ートとの間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第
    1の半導体素子と、 前記第1のMOSFETのバックゲートと前記低電位の
    端子の間に前記第1のMOSFETとは別に設けた第2
    の半導体素子とを具備し、 前記第1のMOSFETは、P型基板の上にN型のウエ
    ルが形成され、N型のウエルの中にP型のウエルが形成
    されてなり、前記第1のMOSFETのドレインは前記
    N型のウエルの表面に形成され、前記第1のMOSFE
    Tのソースは前記P型のウエルの表面に形成されてなる
    ことを特徴とするMOSFETであり、 前記第1の半導体素子のカソードは前記高電位の端子に
    接続され、前記第1の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、 前記第2の半導体素子のカソードは前記低電位の端子に
    接続され、前記第2の半導体素子のアノードは前記第1
    のMOSFETのバックゲートに接続され、 前記第1のMOSFETのゲートと前記低電位の端子と
    の間を短絡したことを特徴とする 静電気保護回路。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2の半導体素子は各々ダイ
    オードである請求項3〜請求項5のいずれかの項に記載
    静電気保護回路。
  7. 【請求項7】 前記第1のMOSFETのゲートと前記
    低電位の端子の間を、短絡に代え抵抗接続したことを特
    徴とする請求項3〜請求項5のいずれかの項に記載の
    電気保護回路。
  8. 【請求項8】 前記第2の半導体素子に代えて、ドレイ
    ンおよびバックゲートを前記第1のMOSFETのバッ
    クゲートに接続し、ソースおよびゲートを前記低電位の
    端子に接続した第2のMOSFETにより構成したこと
    を特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかの項に記載
    静電気保護回路。
  9. 【請求項9】 前記第1のMOSFETのゲートと前記
    低電位の端子の間を、短絡に代えてダイオードを介して
    接続し、さらに、前記第1のMOSFETのゲートを同
    MOSFETのバックゲートに接続したことを特徴とす
    る請求項3〜請求項5のいずれかの項に記載の静電気保
    護回路。
  10. 【請求項10】 前記第1の半導体素子に代えて、ソー
    スおよびゲートを前記高電位の端子に接続し、ドレイン
    を前記第1のMOSFETのバックゲートに接続した第
    3のMOSFETにより構成したことを特徴とする請求
    項3〜請求項5のいずれかの項に記載の静電気保護回
    路。
  11. 【請求項11】 高電位の電源端子と信号入力端子との
    間および前記信号入力端子と低電位の接地端子との間に
    各々、請求項1〜請求項10のいずれかの項に記載の静
    電気保護回路を挿入したことを特徴とする静電気保護回
    路。
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