JP3033529B2 - 真空用ゲートバルブ - Google Patents

真空用ゲートバルブ

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JP3033529B2
JP3033529B2 JP17286597A JP17286597A JP3033529B2 JP 3033529 B2 JP3033529 B2 JP 3033529B2 JP 17286597 A JP17286597 A JP 17286597A JP 17286597 A JP17286597 A JP 17286597A JP 3033529 B2 JP3033529 B2 JP 3033529B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空用ゲートバル
ブに関し、特に、半導体の製造などに用いる真空処理装
置の真空チャンバに取付けて好適とされる、真空と大気
を分離するゲートバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】図3(a)及び図3(b)は、この種の
従来のゲートバルブの正面図と側断面図である。なお、
図3に示すゲートバルブは、特開平5−272662号
公報に従来例として記載された構成に相当する。図3に
おいて、フランジ(チャンバ)21は、弁座となり、物
品(この場合ウェハー)を通過させる窓となる開口22
を有する。弁体23は、バルブ開の時に開口22の側方
(図では上方)に位置し、バルブを閉とする時に弁棒2
4の閉作動により開口22上に移動し、Oリング25の
介在により開口22を気密に閉塞する。
【0003】弁棒24は、先端を開口22に向けてフラ
ンジ21と平行に(図では開口2中央の上方で上下方向
に)配置されて、上記閉作動が開口22に近づく軸方向
移動であり、先端に弁体23の端部を軸支して弁体23
を揺動可能に支持している。この揺動により、弁体23
は、開口22を閉塞する主面が、フランジ21の面から
傾斜して離れたり、フランジ21の面に平行になりなが
ら近接したりすることができる。
【0004】また、弁体23には、弁棒24の側方とな
る両側端に外側に突出する爪26が配置されており、そ
の爪26は、フランジ21に対し固定的に設けられた案
内溝27に案内されて弁棒24の作動に伴い弁体23に
上記の揺動を与える。これらの作動はアクチュエータ2
8によって行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、閉
作動方向の移動の際、チャンバ内の弁棒に付けられた爪
26が案内溝に案内されて接触動作するため、動作が繰
り返し行われることで、接触部分からパーティクルが生
じ、これが半導体ウェハー上につくことで膜質欠陥を生
じる原因となる。
【0006】したがって、本発明は、上記従来技術の問
題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、真空
処理装置の真空チャンバに設けて物品の出し入れ窓を構
成するゲートバルブにおいて、真空チャンバ内で弁体と
Oリング以外の接触動作をなくし、ゴミの発生を低減
し、膜質欠陥が生じさせないゲートバルブを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の真空用ゲートバルブは、チャンバの外に設
けられたアクチュエータと、前記アクチュエータの上方
に取り付けられ前記アクチュエータの進行方向に平行な
溝が作られた第1のカムと、前記アクチュエータの進行
方向にに対し所定の角度を持った溝が作られた第2のカ
ムと、前記第1及び第2のカムの溝に適合したカムフォ
ロアを具備したシャフトと 前記シャフトの上部に接合
し前記チャンバ内に設けられる弁体と、前記第1、第2
のカムに対し前記シャフトが引き上げられるよう接合さ
れた弾性部材と、前記シャフトの上昇を制限するための
ストッパと、前記シャフトに結合し、前記チャンバ内を
真空に保つためのベローズと、を有し、前記弾性部材と
前記アクチュエータとが互いに異なる軸上に配設されて
なる。本発明において、前記弾性部材は、引っ張りバネ
により構成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に説明する。本発明の真空用ゲートバルブは、その好ま
しい実施の形態において、チャンバ(図1の1)の外に
設けられ、一軸方向動作するアクチュエータ(図1の2
a、2b)と、アクチュエータの端部側において接合さ
れ、一軸方向動作だけに拘束されるスライダ(図1の
3)と、スライダ(図1の3)に接合されアクチュエー
タの動作方向に沿って平行な溝が設けられた第1のカム
(図1の4a、4b)と、スライダに接合され前記アク
チュエータの動作方向に沿って所定の角度を持った溝が
設けられた第2のカム(図1の5a、5b)と、第1、
第2のカムの各溝に係合する第1、及び第2のカムフォ
ロア(図1の6a、6b及び6c、6d)と、アクチュ
エータの移動方向に移動自在とされこの移動方向と直角
方向に溝が設けられ第3のカム(図1の7)と、前記第
3のカムの前記溝に係合する第3のカムフォロア(図1
の6e、6f)と、第1、第2、第3のカムフォロアと
接合したシャフト支持板(図1の8a、8b)と、シャ
フト支持板と接合したシャフト(図1の9a、9b)
と、チャンバ(図1の1)内に設けられ前記シャフト
(図1の9a、9b)と接合してなる弁体(図1の1
0)と、スライダ(図1の3)と第3のカム(図1の
7)の間に設けられ、これらを引っ張る方向に付勢する
弾性部材(図1の11a、11b)と、アクチュエータ
(図1の2a、2b)と前記チャンバ(図1の1)と接
合するベース(図1の12)と、チャンバと前記シャフ
トと接合するベローズ(図1の13a、13b)と、ベ
ース(図1の12)と接合し第3のカム(図1の7)の
上昇動作を拘束するストッパ(図1の14)と、を含
む。
【0009】本発明の実施の形態では、弁体の開口の閉
塞動作を行う際に、チャンバ外のアクチュエータが一軸
方向に移動(上昇)し、前記スライダも上昇し、前記弾
性部材により第3のカムも上昇し、且つ、前記第3のカ
ムの溝と係合する第3のカムフォロアも連動して上昇し
これに伴いシャフト支持体及びシャフト及び弁体も上昇
し、アクチュエータが更に上昇を続けた際に第3のカム
が前記ストッパと当接して移動を停止し、その際、弁体
はチャンバの開口と対向して位置し(図2(c)参
照)、アクチュエータが更に上昇を続けると、アクチュ
エータに接合したスライダ、第1、第2のカム(図2
(b)の4b、5b)は、上昇するが、第1、第2のカ
ムフォロアは上昇せず、このため、第2のカムフォロア
(図2(b)の6d)が第2のカム(図2の5b)との
傾きを持った溝をベース(図2の12)方向に移動し、
シャフト(図2の9b)及び弁体(図2の10)が回転
し、弁体はチャンバの開口(図1の15)に近接して取
り付けられたOリング(図2の16)を押圧して開口を
気密に閉塞する。
【0010】以上により、チャンバ内で弁体とOリング
以外の動作接触がなくなるため、パーティクル発生せ
ず、半導体ウェハーに膜質欠陥を生じさせることがな
い。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例の真空用ゲート
バルブの正面図である。図2は、本発明の一実施例の真
空用ゲートの側面図であり、図2(a)は、バルブ開
時、図2(b)は上昇時、図2(c)はバルブ閉時の側
面図である。
【0013】図1及び図2を参照すると、本実施例は、
(イ)チャンバ1の外に設けられ、図で上下動作するア
クチュエータ2a、2bと、(ロ)アクチュエータ2
a、2bのシャフト端部で接合され、上下動作だけに拘
束するスライダ3と、(ハ)スライダ3上に接合され上
下方向に平行な溝(案内溝)が設けられた第1のカム4
a、4bと、(ニ)上下方向に対して所定の角度(傾
き)を持った溝(案内溝)が設けられた第2のカム5
a、5bと、(ホ)第1のカム4a、4bの溝に適合し
た第1のカムフォロア6a、6bと、(ヘ)第2のカム
5a、5bの溝に適合した第2のカムフォロア6c、6
dと、(ト)上下方向に移動可能で上下方向と直角な溝
が作られた第3のカム7と、(チ)第3のカムの溝に適
合した第3のカムフォロア6e、6fと、(リ)第1、
第2、第3のカムフォロア6a、6c、6eと接合した
第1のシャフト支持板8aと、(ヌ)第1、第2、第3
のカムフォロア6b、6d、6fと接合した第2のシャ
フト支持板8bと、(ル)第1のシャフト支持板8aと
接合した第1のシャフト9aと、(ヲ)第2のシャフト
支持板8bと接合した第2のシャフト9bと、(ワ)第
1のシャフト9a及び第2のシャフト9bと接合した弁
体10と、(カ)スライダ3と第3のカム7の間に張ら
れた引っ張りバネ11a、11bと、(ヨ)アクチュエ
ータ2a、2bと、スライダ3の可動部の案内レール
(不図示)と、チャンバ1と、接合するベース(基部)
12と、(タ)チャンバ1、第1のシャフト9a、第2
のシャフト9bと接合したベローズ13a、13bと、
(レ)ベース12と接合し、第3のカム7の上昇動作を
拘束するストッパ(ここではネジよりなる)14と、を
備えて構成される。
【0014】スライダ3と、第1のカム4a、4bと、
第2のカム5a、5bは互いに接合されている。またア
クチュエータ2a、2bは、例えばエアシリンダ等で構
成される。
【0015】次に本実施例の動作について説明する。
【0016】アクチュエータ2a、2bが同期して上昇
すると、スライダ3が上昇し、引っ張りバネ11a、1
1bにより、力が第3のカム7に伝わり、第3のカム7
が上昇する。第3のカム7には、上下方向と直角な溝が
設けられているので、第1のカムフォロア6a、6b、
第1のシャフト支持板8a、第2のシャフト支持板8
b、第1のシャフト9a、第2のシャフト9b、弁体1
0が上昇する。
【0017】さらにアクチュエータ2a、2bを同期し
て上昇させると、第3のカム7がストッパ14に当た
り、弁体10は上昇しなくなる。
【0018】さらにアクチュエータ2a、2bが同期し
て上昇すると、スライダ3と第1のカム4a、4b、第
2のカム5a、5bだけ上昇し、引っ張りバネ11a、
11bは伸びる。
【0019】第1のカムフォロア6a、6b、第2のカ
ムフォロア6c、6dは、上昇せずに、第1のカム4
a、4b、第2のカム5a、5bが上昇するため、第1
のカムフォロア6a、6bは、そのままの位置で、第2
のカムフォロア6c、6dはベース12方向に移動す
る。このため、弁体10は、図2(b)、図2(c)に
示すように、図で反時計方向に回転する。すなわち、第
2のカムフォロア6c、6dが、第2のカム5a、5b
の角度を持った案内溝に沿ってベース12方向に移動し
た際、第2のカムフォロア6c、6dに接合した第1、
第2のシャフト支持板8a、8bが図で反時計方向に第
1のカムフォロア6a、6bを軸に所定角傾き、これに
伴い、第1、第2のシャフト9a、9bも傾き、弁対1
0がチャンバ1の内壁に当接するように移動する。
【0020】以上により、弁体10はチャンバ1の開口
15の上下に取り付けられたOリング16を押しつけ、
開口15を気密に閉塞する。
【0021】次にアクチュエータ2a、2bが同期して
下降すると、始め、引っ張りバネ11a、11bに付勢
力が残留しているため、引っ張りバネ11a、11bが
伸び、スライダ3は下降するが、弁体10、シャフト9
a、9bは下降しない。
【0022】このため、第1のカム4a、4b、第2の
カム5a、5bの働きにより、弁体10は、開口15よ
り離れる。
【0023】引っ張りバネ11a、11bが戻りきり、
第3のカム7がストッパ14より離れると、弁体10、
第2のシャフト9a、9bは、アクチュエータ2a、2
bと共に下降し始め、初期状態に戻る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
真空内で弁体とOリング以外の接触動作を行うことな
く、気密に開口を閉塞することが可能としたことによ
り、パーティクルの発生をなくし、これによって半導体
ウェハーの膜質欠陥を防ぎ、歩留まり及び生産性を向上
することができるという効果を奏する。
【0025】また、本発明によれば、アクチュエータを
シャフトの進行方向の向きに配置したことにより、全体
の長さを短くできること、及び、引っ張りバネを利用
し、シャフトなどの重さを初張力を利用して引っ張るこ
とにより、アクチュエータの駆動力を小さくすることが
できるため、装置のコンパクト化を達成する、という効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施例の側断面図である。
【図3】従来のゲートバルブの構成を示す図であり、
(a)は正面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 チャンバ 2 アクチュエータ 3 スライダ 4a 第1のカム 5a 第2のカム 6a、6b 第1のカムフォロア 6c、6d 第2のカムフォロア 6e、6f 第3のカムフォロア 7 第3のカム 8 シャフト支持板 9 シャフト 10 弁体 11 引っ張りバネ 12 ベース 13 ベローズ 14 ストッパ 15 開口 16 Oリング 21 フランジ 22 開口 23 弁体 24 弁棒 25 Oリング 26 爪 27 案内溝 28 アクチュエータ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チャンバの外に設けられ、一軸方向動作す
    るアクチュエータと、 前記アクチュエータの端部側において接合され、一軸方
    向動作だけに拘束されるスライダと、 前記スライダに接合され前記アクチュエータの動作方向
    に対し平行な案内溝が設けられた第1のカムと、 前記スライダに接合され前記アクチュエータの動作方向
    に対し所定の角度を持った案内溝が設けられた第2のカ
    ムと、 前記第1、及び第2のカムの前記各溝に案内され及び係
    合する第1、第2のカムフォロアと、 前記アクチュエータの移動方向に移動自在とされ前記移
    動方向と直角方向に溝が設けられ第3のカムと、 前記第3のカムの前記溝に係合する第3のカムフォロア
    と、 前記第1、第2、第3のカムフォロアと接合したシャフ
    ト支持板と、 前記シャフト支持板と接合したシャフトと、 前記チャンバ内に設けられ前記シャフトと接合してなる
    弁体と、 前記スライダと前記第3のカムとの間に配設され、これ
    らを引っ張る方向に付勢する弾性部材と、 前記アクチュエータ、前記スライダのレール部、及び前
    記チャンバと接合するベースと、 前記チャンバと前記シャフトと接合するベローズと、 前記ベースと接合し前記第3のカムの移動動作を拘束す
    るストッパと、 を含み、前記弾性部材と前記アクチュエータとが互いに
    異なる軸上に配設されてなることを特徴とするゲートバ
    ルブ。
  2. 【請求項2】前記弁体が、前記チャンバの開口を閉塞す
    るに際して、前記アクチュエータの前記チャンバ方向に
    移動に伴い前記スライダも移動し、 前記弾性部材により前記第3のカムも前記アクチュエー
    タの移動に向きに沿って移動し、且つ、前記第3のカム
    の溝と前記アクチュエータの移動方向に対して係合する
    第3のカムフォロアも連動して前記アクチュエータの移
    動の向きに沿って移動し、これに伴い、前記シャフト支
    持体、前記シャフト、及び前記弁体も前記アクチュエー
    タの移動の向きに沿って移動し、 前記アクチュエータが更に前記方向に移動を続けた際に
    前記第3のカムが前記ストッパと当接してその移動を停
    止し、この際、前記弁体はチャンバの開口と対向して位
    置し、 前記アクチュエータが更に前記方向に移動を続けると、
    前記アクチュエータに接合した前記スライダと、前記第
    1、及び第2のカムとは前記弾性部材に付勢力に抗して
    前記アクチュエータの移動に向きに沿って移動するが、
    前記第1、及び第2のカムフォロアは前記アクチュエー
    タの移動に向きに沿って移動せず、このため、前記第2
    のカムフォロアが前記第2のカムの傾きを持った前記案
    内溝を前記ベース方向に移動して前記シャフト及び前記
    弁体が回転し、前記弁体は前記チャンバの開口付近に取
    り付けられたOリングを押圧して前記開口を気密に閉塞
    する、ことを特徴とする請求項1記載のゲートバルブ。
  3. 【請求項3】チャンバの外に設けられたアクチュエータ
    と、 前記アクチュエータの上方に取り付けられ前記アクチュ
    エータの進行方向に平行な溝を備えた第1のカムと、 前記アクチュエータの進行方向に対し所定の角度を持っ
    た溝を備えた第2のカムと、 前記第1及び第2のカムの溝に適合したカムフォロアを
    具備したシャフトと、 前記シャフトの上部に接合し前記チャンバ内に設けられ
    る弁体と、 前記第1、第2のカムに対し前記シャフトが引き上げら
    れるように接合された弾性部材と、 前記シャフトの上昇を制限するためのストッパと、 前記シャフトに結合し、前記チャンバ内を真空に保つた
    めのベローズと、 を有し、前記弾性部材と前記アクチュエータとが互いに
    異なる軸上に配設されてなることを特徴とする真空用ゲ
    ートバルブ。
  4. 【請求項4】前記弾性部材が、引っ張りバネにより構成
    されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    一に記載のゲートバルブ
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