JP3033443U - ブロック組立式焼却炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、市販している標準型のコンクリ
ートブロックを使って組み立てる小型のゴミ焼却炉に関
するもので、コンクリートブロックの接合面をセメント
にて接着せず上面と底面の金属枠で挟み込んで固定し、
組立と分解と運搬等を容易にするものであります。 【構成】 中空四角柱状に積み重ねたコンクリートブロ
ック３の底面に凹状で金属枠の下ベース枠１を、上面に
は逆凹状かＬ状で金属枠の上ベース枠４を組み合わせた
ブロック組立式焼却炉。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、市販しているコンクリートブロックを使って組み立てる小型のゴ ミ焼却炉に関するものであり、コンクリートブロック接合部をセメントにて接着 せず、上面と底面を金属枠で挟み込んで固定し、組立と分解と運搬を容易にする とともに良好な通気性により燃焼効率を促進させ、且つ破損した各々のコンクリ ートブロックを交換し部分的なメンテナンスを可能とするものであります。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コンクリートブロックを使った本格的な焼却炉はあまり見受けられない が製作するとすれば、コンクリートブロック接合部のセメントによる接着や鉄筋 の入れ込みを余儀なくされた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の焼却炉は一体式か大塊での分割式が一般的であり、一部が破損しても全 部の取り替えを余儀なくされたし、分割式の焼却炉であっても大塊であるため、 組立、分解、運搬等が困難であった。また簡単な焼却炉をコンクリートブロック だけで作ろうとする場合は設置面の平面度が必要であるし、積み重ねにはセメン トでの接着、および鉄筋の入れ込み等が必要であり、誰もが簡単に作ることが出 来なかったし、多分の時間と費用が必要であったし、勿論分解、解体等も容易で はなかったし、再利用もできなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、これらの課題を解決するためのもので、いまその構成を図面により 説明すると、 （イ）中空四角柱状に積み重ねたコンクリートブロック３の底面に凹状金属 枠の下ベース枠１を組み合わせる。 （ロ）下ベース枠１の底部は表側のみコンクリートブロック３の一段分の高 さの構成とする。 （ハ）下ベース枠１は中空四角柱状に積み重ねるコンクリートブロック３の 底面、側周、内周を枠する構成とする。 （ニ）中空四角柱状に積み重ねたコンクリートブロック３の上面に四角形で 逆凹状かＬ状とした金属枠の上ベース枠４を組み合わせる。 （ホ）上ベース枠４は中空四角柱状に積み重ねるコンクリートブロック３の 上面、側周あるいは内周を枠する構成とする。 以上のような基本組み合わせ構成であり、その他の付帯構成を説明すると、 （ニ）中空四角柱状に積み重ねたコンクリートブロック３の内部の下位にロ ストル２を有する。 （ホ）上ベース枠４の中側に投入口扉６と煙突７とその煙突締め付け金具９ 等を組み合わせる天井部５を有する。 （ヘ）上ベース枠４と下ベース枠１の各コーナー部に本体締め付け金具８を 設ける場合もある。 （ト）ロストル２の上段後部に生ゴミ用ロストル１０を設ける場合もある。 以上のような組み合わせ構成とする。

【０００５】

【作 用】

次に本考案の作用を述べる、金属製で凹状の下ベース枠１にコンクリートブロ ック３を嵌め込み積み重ねると、地上が若干凹凸していても下ベース枠１のコン クリートブロック３の設置面は平坦であるし、凹状の側内面でコンクリートブロ ック３を挟み込むため、安定したポジションでの積み重ねが出来る作用であり、 且つ上側より四角形で逆凹状かＬ状の上ベース枠４を被せることにより、上と下 から中空四角柱状に積み重なったセメントブロック３を挟み込んだ状態となるた め頑強な構造となり、セメントによる接着や鉄筋の入れ込みが不用となる。即ち コンクリートブロック３の段積み接合部の巾は標準型で百ミリ以上であり、滑り 摩擦も大きいため小型焼却炉への適用には十分な強度である。但し、コンクリー トブロック３を高く積み重ねる場合、地震が多い地域、お子さんがいる家庭等、 より安全性を必要とする場合は上ベース枠４と下ベース枠１の各コーナー部を締 め付け金具８で固定する作用である。またコンクリートブロック３の接合部をセ メントにて接着しないため、微小の間隙により炉内の通気性が良くなり燃焼効率 を向上させる作用でもある。

【０００６】 付帯構成の作用を簡単に説明すると、 下ベース枠１の中上にロストル２を表側より差し込み、中空四角柱状に積み重 ねたコンクリートブロック３の上面内側に天井部５を嵌め込み、その上に煙突締 め付け金具９を介してコンクリートブロック製の煙突７を積み重ね煙突締め付け 金具９で固定するし、ゴミは投入口扉６を開けて中に入れて着火し焼却するし、 灰は表側のロストル２の下部空間よりかき出す作用であるし、生ゴミを生ゴミ用 ロストル１０に置き下段の普通ゴミを燃焼させれば、その燃焼熱で生ゴミを乾燥 させ焼却する作用でもある。

【０００７】

【実施例】

なお、本考案の実施に当たって次の如きことができる。 （イ）表側のコンクリートブロック３は積み重ねないで下位の部分のみロス トル２と一体とした防火カバー１５とする。 （ロ）天井部の一部を取り外し式の鉄板焼き用鉄板１１とする。 （ニ）上ベース枠４の上に生ゴミ用ロストル１０とそれを囲うカバー枠１２ を有し、そのサイドに生ゴミ用ロストル１０の反転用ハンドル１４を有し、最上 に煙突ユニット１３を有する。

【０００８】

【実施例の作用】

本考案の実施例に当たっては次の作用が出来る。 （イ）生ゴミを焼却する場合いはロストル２上の燃焼室に可燃ゴミを入れ、 上段の生ゴミ用ロストル１０上に生ゴミを置き、可燃ゴミを燃焼させると、その 燃焼熱で上段の生ゴミが乾燥し可燃ゴミに変化する、その時点で反転用ハンドル １４を反転させ下段の燃焼室に落として焼却してしまう作用である。 （ロ）鉄板焼きを行う場合は上ベース枠４上の前側に鉄板焼き用鉄板１１を セットし、後部には煙突ユニット１３のみをセットし、ロストル２上で炭を燃や し鉄板焼き用鉄板１１の上で肉等を焼く作用である。尚、鉄板焼き用鉄板１１の 代わりに金網をセットすればバーベキューもできるし、釜をセットすれば竃とし ても使用できる。

【０００９】

【考案の効果】

市販の標準コンクリートブロックで誰もが簡単に安価で組み立てられるため 焼却炉の普及を促進しゴミ削減に多大なる貢献をなすものであります。即ちセメ ントでの接着が不用であるため組立分解が容易であり、運搬等にも優位であるし 、メンテナンスにおいても破損ブロックのみの取り替えにより部分的な修理がで きるため経済的にも有効でありますし、性能的にも通気性があるため燃焼効率が 良いし、安全性においてもブロック自体が中空型であるため表面温度が高くなら ず火傷等も防止できるし、また付帯備品と組み合わせると生ゴミの焼却ができま すし、焼き肉、バーベキュー、竃等多岐の活用ができ、且つ自分の好みの大きさ に組立られるため大変楽しめるマルチ型の焼却炉でもあります。

【図面の簡単な説明】

【図１】付帯構成を含む本考案の焼却炉の斜視図

【図２】本考案の実施例の斜視図

【符号の説明】

１は下ベース枠 ２はロストル ３はコンクリートブロック ４は上ベース枠 ５は天井部 ６は投入口扉 ７は煙突 ８は本体締め付け金具 ９は煙突締め付け金具 １０は生ゴミ用ロストル １１は鉄板焼き用鉄板 １２はカバー枠 １３は煙突ユニット １４は反転用ハンドル １５は防火カバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中空柱状に積み重ねるコンクリートブロッ
   クの底面と上面に金属枠を組み合わせたブロック組立式
   焼却炉。