JP3033428U - シート状パック - Google Patents

シート状パック

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JP3033428U
JP3033428U JP1996007507U JP750796U JP3033428U JP 3033428 U JP3033428 U JP 3033428U JP 1996007507 U JP1996007507 U JP 1996007507U JP 750796 U JP750796 U JP 750796U JP 3033428 U JP3033428 U JP 3033428U
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大蔵 守金
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被膜形成に要する時間が短く
かつ非常に柔軟性を有していてどのような形状にも沿わ
せることができ、さらにケアに伴う煩わしさを解消した
シート状パックを提供するにある。 【構成】 柔軟なシート状基材(1a)と該
シート状基材(1a)の一方の表面側に担持される被膜形成
性化粧料(2a)とからなり、上記柔軟なシート状基材(1a)
の少なくとも被膜形成性化粧料担持側表層部を連続気泡
層とし、ここに被膜形成性化粧料を含浸させて同化粧料
含浸層(4a)とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はピールオフタイプのシート状パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
ピールオフタイプのパックは、皮膚表面に被膜を形成して皮脂を吸収したり皮 膚に緊張を与えかつ血行をよくすると共に、その後この被膜を皮膚から剥がすこ とにより垢や角栓等を除去することができるもので、エモリエント効果及び清浄 効果が期待できるものである。 このようなピールオフタイプのパックとしては、従来、ゼリー状、ペースト状 のものが汎用されていたが、最近では、被膜の強度、被膜形成時間の短縮化、ケ アに伴う手の汚れや煩雑さの減少等の観点から、シート状パックが考案されてい る。
【0003】 上記ピールオフタイプのシート状パックとしては、例えば、特開平7−330 575号公報に開示されているものを挙げることができる。 このシート状パックは、被膜形成性化粧料と透湿性基材からなるもので、透湿 性基材の内部全体に被膜形成性化粧料が含浸されていることを特徴とするもので ある。
【0004】 上記シート状パックは、手軽に使用できかつ短時間に被膜形成が完了しさらに 膜強度が高くて皮膚表面での剥がれ残りが無く、またケアに伴う手の汚れ等が極 端に少なくされている点で好ましいものではある。
【0005】 しかしながら、上記シート状パックにおける透湿性基材には、天然繊維、合成 繊維ことに疎水性繊維等からなる種々の布や紙、セロファン、疎水性のプラスチ ックフィルム等が使用されているので、実際に皮膚表面に被膜形成を図るときに は、これらの透湿性基材の有する剛性の為に、曲率を有しかつ異形な皮膚表面に 沿わせることが難しく、小さな面積にしか適用できなく、一度のケアに数枚を要 することにもなり、また曲率の大きい部分では皮膚面に貼着されなくて効果がな くまた貼着時に違和感が残る、という問題がある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
そこで本考案の解決しようとする課題は、被膜形成に要する時間が短くかつ非 常に柔軟性を有していてどのような形状にも沿わせることができ、さらにケアに 伴う煩わしさを解消したシート状パックを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かくして本願『請求項1』にかかる考案によれば、『柔軟なシート状基材(1a) と該シート状基材(1a)の一方の表面側に担持される被膜形成性化粧料(2a)とから なり、上記柔軟なシート状基材(1a)の少なくとも被膜形成性化粧料担持側表層部 (4a)は連続気泡層に構成されてここに被膜形成性化粧料(2a)が含浸されているこ とを特徴とするシート状パック(A)』が提供される。
【0008】 また、本願『請求項2』にかかる考案によれば、『ポリウレタンフォームシー ト(1b)と該ポリウレタンフォームシート(1b)の一方の表面側に担持される被膜形 成性化粧料(2b)とからなり、上記ポリウレタンフォームシート(1b)の被膜形成性 化粧料担持側表層部は連続気泡層(1b1)に構成されてここに被膜形成性化粧料(2b )が含浸されており、他方の表層部は独立気泡層(1b2)に構成されていることを特 徴とするシート状パック(B)』が提供される。
【0009】 さらに、本願『請求項3』にかかる考案によれば、『ポリウレタンフォームシ ート(1c)と該ポリウレタンフォームシート(1c)の一方の表面側に担持される被膜 形成性化粧料(2c)とからなり、上記ポリウレタンフォームシート(1c)の被膜形成 性化粧料担持側表層部は連続気泡層(1c1)に構成されてここに被膜形成性化粧料( 2c)が含浸されると共に、他方の表層部は独立気泡層(1c2)に構成されかつ該独立 気泡層(1c2)には上記連続気泡層(1c2)に連通する多数の細孔(1c3)が穿設されて なることを特徴とするシート状パック(C)』が提供される。
【0010】 またさらに、本願『請求項4』にかかる考案によれば、『連続気泡からなるポ リウレタンフォームシート(1d1)と非発泡弾性樹脂シート(1d2)との積層体からな るシート状基材(1d)と、上記ポリウレタンフォームシート(1d1)に含浸・担持さ れる該被膜形成性化粧料(2d)とからなることを特徴とするシート状パック(D)』 が提供される。
【0011】 さらにまた、本願『請求項5』にかかる発明によれば、『連続気泡からなるポ リウレタンフォームシート(1e1)と非発泡弾性樹脂シート(1e2)との積層体からな るシート状基材(1E)と、上記ポリウレタンフォームシート(1e1)に含浸・担持さ れる該被膜形成性化粧料(2e)とからなり、上記非発泡弾性樹脂シート(1e2)には 上記ポリウレタンフォームシート(1e1)に連通する多数の細孔(1e3)が穿設されて いることを特徴とするシート状パック(E)』が提供される。
【0012】 本願『請求項1』にかかるシート状パック(A)によれば、被膜形成性化粧料(2a )は柔軟なシート状基材(1a)に担持されているので、どのような曲率を有する部 位にも被膜形成性化粧料(2a)を沿わせることができる。 また、被膜形成性化粧料(2a)はシート状基材(1a)の表層部に含浸されているの で、膜強度が強固になる。 さらに、上記シート状基材(1a)を適宜の厚さに構成しかつ被膜形成性化粧料(2 a)をシート状基材(1a)の一方の表層部に含浸されるようにシート基材(1a)の厚み 方向に局在させれば、シート状基材(1a)の被膜形成性化粧料担持側表層部(4a)に は手で触れる事なく適用部位に被膜を形成することができると共に、適用部位に 存在する余分の水分を吸水することができる。
【0013】 本願『請求項2』にかかるシート状パック(B)によれば、シート状基材(1b)は ポリウレタンフォームシートによって構成されているので、十分な柔軟性及び弾 性を有しており、パック部位がどのような曲率を有していても十分に沿わせるこ とができると共に、弾性によりパック部位に緊張を与えることができる。
【0014】 本願『請求項3』にかかるシート状パック(C)によれば、全体に通気性・透水 性を有することとなり、水分蒸発を促して被膜が形成され易くまたパック面の反 対側から水や水性化粧料を添加する事もできる。
【0015】 本願『請求項4』にかかるシート状パック(D)によれば、シート状基材(1d)の ポリウレタンフォームシート(1d1)側に吸水させても非発泡弾性樹脂シート(1d2) 側には被膜形成性化粧料(2d)は移動しないこととなる。
【0016】 本願『請求項5』にかかるシート状パック(E)によれば、積層体からなるシー ト状基材(1d)の全体に通気性・透水性を有することとなり、水分を非発泡樹脂シ ート(1d2)側へ移動させ易く、従って被膜が形成され易く、またこの非発泡弾性 樹脂シート(1d2)側から水や水性化粧料を添加する事もできる。
【0017】
【考案の実施の形態】
本考案に用いられる柔軟なシート上記基材(1a)〜(1e)は、厚み:0.5〜5.0mm、 引っ張り強度:0.5kg/cm2≦、伸び率:60%≦、密度:15〜120kg/m2等の物性を 有し、その連続気泡層はセル数:15〜100個/25mm程度を有するものが好適なもの として挙げられるが、別段これに限定されない。
【0018】 上記柔軟なシート状基材(1a)〜(1e)としてポリウレタンフォームシートを用い るときは、ポリエステル系のものが好ましい。
【0019】 本願『請求項4』又は『請求項5』にかかるシート状パック(D)(E)において、 ポリウレタンフォームシート(1d1)(1e1)に積層される非発泡弾性樹脂シート(1d2 )(1e2)としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられ る。
【0020】 本願『請求項3』又は『請求項5』において、多数の細孔(1c3)(1e3)は、例え ばニードル孔が好ましいが、別段これに限定されない。
【0021】 本考案のシート状パック(A)〜(E)に用いられる被膜形成性化粧料(2a)〜(2e)と しては、従来ピールオフタイプのパックに使用されているものをそのまま用いる 事ができ、また使用に際しては、十分な水の存在下では流動性が付与されかつ乾 燥状態では被膜が形成され得るのであれば、いずれの形態で用いられてもよい。
【0022】 上記被膜形成性化粧料は、被膜形成剤及び化粧料から主として構成される。 上記被膜形成剤としては、例えば、プルラン、ポリビニルアルコール、変性ポ バール、アクリル酸、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン等が好適なものと して挙げられるがこれらに限定されない。 また上記被膜形成剤には増粘剤が適宜加えられていてもよい。該増粘剤として は、例えば、カルボキシメチルセルロース、ペクチン、ゼラチン、キサンタンガ ム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン等が挙げ られる。
【0023】 上記被膜形成性化粧料を特に角栓除去用化粧料に構成する場合は、膜強度の高 い被膜を形成できしかもその中に角栓を強固に取り込むことができる被膜形成剤 が選択される。このような被膜形成剤としては、一般に、カルボキシル基、スル ホン酸基、硫酸残基、硝酸残基、アミノ基、アンモニウム基等を有する高分子化 合物が好ましく、例えばアクリル酸や変性ポバールが挙げられるが、皮膚面への 安全性を考慮して天然のものがより好ましく、本願『請求項6』に示すように、 被膜形成剤としてプルランを主成分とするものが好適に用いられる。
【0024】 また上記被膜形成性化粧料に配合される化粧料としては、保湿剤、油分等公知 のものが挙げられる。 上記保湿剤としては、例えば、エチレングリコールの他、ジエチレングリコー ル、トリエチレングリコール等のポリエチレングリコール類、プロピレングリコ ールの他、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のポリプロピ レングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、その他のポリグリセリン類、ソ ルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトトール等の糖アルコール類 、グルコース、フラクトース、ガラクトース糖の単糖類、マルトース、ラクトー ス糖の多糖類糖が挙げられるが、別段これらに限定されない。
【0025】 また、油分としてはいわゆるエモリエント成分として知られているものが相当 し、例えば、スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素、オリーブ油、ホホバ油 、ヤシ油等の天然油、イソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート等 のエステル類、シリコーン油、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸等 が挙げられる。
【0026】 さらに、上記被膜形成性化粧料には、美白成分、消炎成分、色素、顔料、界面 活性剤、殺菌剤、防腐剤等が適宜添加されていてもよい。
【0027】 実施例1 図1は、本願『請求項1』にかかるシート状パックの一例の要部概略断面図で ある。 同図のシート状パック(A)は、シート状基材(1a)と該シート状基材(1a)に担持 された被膜形成性化粧料層(2a)と、該被膜形成性化粧料層(2a)の外面に設けられ る剥離可能な保護フィルム(3a)から主として構成されている。 上記シート状基材(1a)は、厚さ2mm程度のポリウレタンフォームから構成され ており、全体に連続気泡を有するものである。 被膜形成性化粧料層(2a)は上記シート状基材(1a)の一方の表面に担持されてお り、かつこの表層部の連続気泡層内にも含浸されている。 また、保護フィルム(3a)は、例えばポリエステルフィルムから構成されている ものである。
【0028】 上記被膜形成性化粧料層(2a)を構成する化粧料溶液は以下の配合に基づいて調 製されている。 なお、本例の化粧料溶液は、角栓除去用被膜形成性化粧料溶液に調製されてい る例である。 《配合》 ポリビニルアルコール 8.0% プルラン 12.0% メチルパラベン 0.1% ポリビニルピロリドン 5.0% ソルビトール70%液 3.0% グリセリン 2.0% ポリオキシエチレンソルビタンオレート〔20E.O〕 0.5% タルク 0.5% 精製水 68.9% 《調製法》 被膜形成性成分であるポリビニルアルコール、プルラン、ポリビニルピロリド ンを適量な精製水に撹拌機を用いて均一に液状化させ、次いで残りの精製水にタ ルク、グリセリン、ソルビトール、ポリオキシエチレンソルビタンオレート〔20 E.O〕、メチルパラベンを加えてよく撹拌し、これを前者に加えてさらに良く撹 拌して均一な被膜形成性化粧料を得た。
【0029】 上記シート状パック(A)は、例えば以下のようにして製造することができるが 、これに限定されるものではない。 すなわち、一方にシート状基材(1a)を巻回したシート状基材供給ローラを用意 し、他方に剥離可能な保護フィルム(3a)を巻回した剥離フィルム供給ローラを用 意する。 そしてこれらの供給ローラの後段に上記シート状基材(1a)の厚みよりも若干狭 い間隙に設定された1対のローラを設定し、この1対のローラ間隙を通じて前記 各供給ローラから供給されるシート状基材(1a)及び保護フィルム(3a)を重ねて引 きだし、これをその後段に設けられた熱風乾燥炉内を通過させた後、巻き取りロ ーラによって巻き取って行く。
【0030】 上記のようにして供給される保護フィルムのシート状基材(1a)との対向面に、 1対のローラ間隙を通過する前段において前記で調製されたを角栓除去用被膜形 成性化粧料溶液を流延する。 このようにすれば、1対のローラ間隙を通過する際に、上記化粧料溶液はシー ト状基材(1a)内に所定深さまで含浸されることとなり、その後上記溶液の水分が 蒸発されてシート状基材(1a)の一方の表面側に所定深さの含浸層(4a)を形成して 担持された被膜形成性化粧料層(2a)が形成されることとなる。
【0030】 以上のようにして、シート状基材(1a)の一方の表面層に角栓除去用被膜形成性 化粧料層(2a)が含浸・担持されかつこの表面層外面が保護フィルム(3a)によって 被覆された形態の本発明のシート状パック(A)が得られることとなる。
【0031】 以上のようにして得られたシート状パック(A)は、適用部位に適合する大きさ ・形状に適宜カットされて用いられる。 まず、皮膚の適用部位に指で一様に薄く水または化粧水を塗布し、この上から 、上記カットされたシート状パック(A)から保護フィルム(3a)を剥離して露呈さ れた被膜形成性化粧料層(2a)を圧し当てる。 この場合、該パック(A)のシート状基材(1a)は非常に柔軟な素材であるので適 用象部位がどのような曲率を有していても、ピッタリと沿わせることができる。 またこのようにピッタリと沿うので、水分は毛細管現象により上記シート状パ ック(A)の連続気泡層に速やかに吸い込まれ、余分な水分はシート状パック(A)の 内部の連続気泡層を移動して外部に放散される。
【0032】 一方、含浸・担持されている被膜形成性化粧料層(2a)は接触した水分によって 溶解されて皮膚表面に接触するが、水分移動が早いので、溶解された被膜形成性 化粧料成分は速やかに被膜を形成する。 しかも、この被膜形成性化粧料中には、プルランが含まれているので膜強度及 び接着強度の強い被膜が形成される上、この被膜はシート状基材内の連続気泡層 とも強い結合形成しているので、さらに膜強度が補強されることとなる。 従って、シート状基材(1a)の一端をもって適用部位から引き剥がす際、形成さ れた被膜はシート状基材(1a)に所定深さまで強固に結合しているので、皮膚への 剥がれ残しを生ずることなく、皮膚から完全に剥離することができる。 また、皮膚との接着強度が強いので、角栓等を確実に除去する事ができる。 さらに、上記被膜形成性化粧料層(2a)はシート状基材(1a)の該化粧料非担持側 にはほとんど浸出しないようにできるので、指はほんの少し水に濡れるだけで、 被膜形成性化粧料に触れずにケアできることとなる。
【0033】 実施例2 図2は、本願『請求項2』にかかるシート状パックの一例の要部概略断面図で ある。 同図に示すシート状パック(B)は、シート状基材を以下のように変更する以外 は、実施例1と同様に実施した。
【0034】 すなわち、本例のシート状基材(1b)は、ポリエステル系ウレタンフォームシー トを用いているが、角栓除去用被膜形成性化粧料層(2b)を含浸・担持する部分は 連続気泡層(1b1)に、含浸・担持しない部分を独立気泡層(1b2)にそれぞれ構成し た点が実施例1のものとは異なる。 なお、(3b)は剥離可能な保護フィルムである。
【0035】 従って、実施例1と同等の技術的効果を奏するのに加えて、例えば上記した方 法で上記被膜形成性化粧料溶液を含浸させる場合、1対のローラ間隙を狭くして 押圧・含浸を強くしても、シート状基材(1b)の独立気泡層(1b2)側には該化粧料 溶液は浸出しないこととなる。
【0036】 実施例3 図3は、本願『請求項3』にかかるシート状パックの一例の要部概略断面図で ある。 同図に示すシート状パック(C)は、シート状基材を以下のように変更する以外 は、実施例2と同様である。 すなわち、本例のシート状基材(1c)の角栓除去用被膜形成性化粧料層(2c)を含 浸・担持する部分は連続気泡層(1c1)に、含浸・担持しない部分を独立気泡層(1c 2)に構成すると共に、この独立気泡層(1c2)において、多数のニードル孔(1c3)を 連続気泡層(1c1)に連通するように穿設している点が異なる。 なお、このニードル孔(1c3)は、例えば実施例1で説明した製造工程において 、化粧料を含浸させる1対のローラのシート状基材側のドラム面に、多数のニー ドルを植設したものを用いれば、ニードル孔の穿孔と化粧料の含浸とが同時にで きて好ましい態様である。しかしながら、これに限定されるものではない。
【0037】 このように構成しておくことにより、実施例1及び2における技術的効果以外 に、被膜形成時の水分の移動・放散を一層速めることができると共に、化粧料非 含浸面から他の化粧水を浸潤させることができる。
【0038】 実施例4 図4は、本願『請求項4』にかかるシート状パックの一例の要部概略断面図で ある。 同図に示すシート状パック(D)は、シート状基材を以下のように変更する以外 は、実施例1と同様である。 すなわち、本例のシート状基材(1d)は、連続気泡からなるポリウレタンフォー ムシート(1d1)と非発泡弾性樹脂シート(例えば、ポリ塩化ビニルシート)(1d2) とをホットメルト方式によりラミネートして積層一体化されている。
【0039】 従って、この構成も実施例2と同様、被膜形成性化粧料溶液を含浸させる場合 、1対のローラ間隙を狭くして押圧・含浸を強くしても、シート状基材(1d)の非 発泡弾性樹脂シート(1d2)側には該化粧料溶液は浸出しないこととなる。
【0040】 実施例5 図5は、本願『請求項5』にかかるシート状パックの一例の要部概略断面図で ある。 同図に示すシート状パック(E)は、シート状基材を以下のように変更する以外 は、実施例4と同様である。 すなわち、本例のシート状基材(1e)を、連続気泡からなるポリウレタンフォー ムシート(1e1)と非発泡弾性樹脂シート(1e2)との積層体から構成すると共に、上 記非発泡弾性樹脂シート(1e2)に、多数のニードル孔(1e3)をウレタンフォームシ ート(1e1)まで到達するように穿設している点が異なる。 なお、このニードル孔(1e3)は、実施例3で説明したのと同様に穿設できるも のである。
【0041】 このように構成しておくことにより、被膜形成時の水分の蒸発・放散を一層速 めることができると共に、化粧料非含浸面から他の化粧水を浸潤させることがで きる。
【0042】
【考案の効果】
本願『請求項1』にかかるシート状パックによれば、被膜形成性化粧料は柔軟 なシート状基材に担持されているので、どのような曲率を有する部位にも被膜形 成性化粧料担持層を沿わせることができる。 また、被膜形成性化粧料はシート状基材の表層部に含浸されているので、膜強 度が強固となっており、被膜形成後引っ張って剥がしても、被膜形成部位に剥が れ残りが生ずることはない。 さらに、シート状基材を適宜の厚さに構成しかつ被膜形成性化粧料がシート状 基材の一方の表層部に含浸されるようにシート基材の厚み方向に局在させれば、 シート状基材の被膜形成性化粧料担持側表層部には手で触れる事なく所定部位に 被膜を形成することができると共に、この部位に存在する余分の水分を速やかに シート状基材内部に吸収することができ、被膜形成の時間の短縮化を図ることが できる。
【0043】 本願『請求項2』にかかるシート状パックによれば、シート状基材はポリウレ タンフォームシートによって構成されているので、十分な柔軟性及び弾性を有し ており、パック部位がどのような曲率を有していても十分に沿わせることができ ると共に、弾性によりパック部位に緊張を与えることができる。
【0044】 本願『請求項3』にかかるシート状パックによれば、全体に通気性・透水性を 有することとなり、水分蒸発を促して被膜が形成され易くまたパック面の反対側 から水性化粧料を添加する事もできる。
【0045】 本願『請求項4』にかかるシート状パックによれば、シート状基材のポリウレ タンフォームシート側に吸水させても非発泡弾性樹脂シート側には被膜形成性化 粧料は移動せず、指や手を被膜形成性化粧料に触れさせる事なくケアすることが できる。
【0046】 本願『請求項5』にかかるシート状パックによれば、積層体からなるシート状 基材の全体に通気性・透水性を有することとなり、水分を非発泡樹脂シートを通 過させて外側へ水分を移動・放散させ易く、従って被膜形成に要する時間を短縮 することができる。
【0047】 本願『請求項6』にかかるシート状パックによれば、被膜形成性化粧料中の被 膜形成剤がプルランを主成分としているので、皮膚に対しても安全でありかつ被 膜形成力が強くさらに膜強度が強いので、例えば角栓除去効果を奏するパックと して好適なものを提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本顔『請求項1』にかかるシート状パックの一
例の要部概略断面図
【図2】本顔『請求項2』にかかるシート状パックの一
例の図1相当図
【図3】本顔『請求項3』にかかるシート状パックの一
例の図1相当図
【図4】本顔『請求項4』にかかるシート状パックの一
例の図1相当図
【図5】本顔『請求項5』にかかるシート状パックの一
例の図1相当図
【符号の説明】
(A),(B),(C),(D),(E)…シート状パック (1a),(1b),(1c),(1d),(1e)…シート状基材 (2a),(2b),(2c),(2d),(2e)…被膜形成性化粧料層 (2a),(3b),(3c),(3d),(3e)…保護フィルム (1b1),(1c1)…連続気泡層 (1b2),(1c2)…独立気泡層 (1d1),(1e1)…ポリウレタンフォームシート (1d2),(1e2)…非発泡弾性樹脂シート (1c3),(1e3)…細孔

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟なシート状基材と該シート状
    基材の一方の表面側に担持される被膜形成性化粧料とか
    らなり、 上記柔軟なシート状基材の少なくとも被膜形成性化粧料
    担持側表層部は連続気泡層に構成されてここに被膜形成
    性化粧料が含浸されていることを特徴とするシート状パ
    ック。
  2. 【請求項2】 ポリウレタンフォームシートと該
    ポリウレタンフォームシートの一方の表面側に担持され
    る被膜形成性化粧料とからなり、 上記ポリウレタンフォームシートの被膜形成性化粧料担
    持側表層部は連続気泡層に構成されてここに被膜形成性
    化粧料が含浸されており、他方の表層部は独立気泡層に
    構成されていることを特徴とするシート状パック。
  3. 【請求項3】 ポリウレタンフォームシートと該
    ポリウレタンフォームシートの一方の表面側に担持され
    る被膜形成性化粧料とからなり、 上記ポリウレタンフォームシートの被膜形成性化粧料担
    持側表層部は連続気泡層に構成されてここに被膜形成性
    化粧料が含浸されると共に、他方の表層部は独立気泡層
    に構成されかつ該独立気泡層には上記連続気泡層に連通
    する多数の細孔が穿設されてなることを特徴とするシー
    ト状パック。
  4. 【請求項4】 連続気泡からなるポリウレタンフ
    ォームシートと非発泡弾性樹脂シートとの積層体からな
    るシート状基材と、上記ポリウレタンフォームシートに
    含浸・担持される該被膜形成性化粧料とからなることを
    特徴とするシート状パック。
  5. 【請求項5】 連続気泡からなるポリウレタンフ
    ォームシートと非発泡弾性樹脂シートとの積層体からな
    るシート状基材と、上記ポリウレタンフォームシートに
    含浸・担持される該被膜形成性化粧料とからなり、上記
    非発泡弾性樹脂シートには上記ポリウレタンフォームシ
    ートに連通する多数の細孔が穿設されていることを特徴
    とするシート状パック。
  6. 【請求項6】 被膜形成性化粧料に含有される被
    膜形成剤が、プルランを主成分とすることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載のシート状パック。
JP1996007507U 1996-07-10 1996-07-10 シート状パック Expired - Lifetime JP3033428U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11116435A (ja) * 1997-10-06 1999-04-27 Nitto Denko Corp 美白化粧シートおよびその使用方法

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JPH11116435A (ja) * 1997-10-06 1999-04-27 Nitto Denko Corp 美白化粧シートおよびその使用方法

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