JPH10245319A - パック化粧用組成物 - Google Patents

パック化粧用組成物

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JPH10245319A
JPH10245319A JP4939597A JP4939597A JPH10245319A JP H10245319 A JPH10245319 A JP H10245319A JP 4939597 A JP4939597 A JP 4939597A JP 4939597 A JP4939597 A JP 4939597A JP H10245319 A JPH10245319 A JP H10245319A
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JP
Japan
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weight
pack
pack cosmetic
sheet
skin
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JP4939597A
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English (en)
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Masaru Hoshi
優 星
Eiji Suzuki
栄次 鈴木
Akiyoshi Matsubara
顕吉 松原
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Pola Chemical Industries Inc
Lintec Corp
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Lintec Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機顔料を多量に配合しても皮膜の性能が低
下したり、無機顔料が皮膚表面に残存したりすることな
く、皮膚表面の老廃物や角栓を効率的に除去でき、しか
も痛みを伴うことなく容易に皮膚から剥がすことができ
るパック化粧料を提供することを課題とする。 【解決手段】 酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体
20〜90重量%、ポリビニルアルコール0.5〜10
重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量%、及び無機
顔料0.5〜10重量%を含有してなるパック化粧用組
成物をピールオフタイプの塗布型パック化粧料として用
いる。また、不織布等の基体に塗布及び/又は含浸して
シート状パック化粧料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パック化粧用組成
物に関し、詳しくはピールオフタイプパック化粧料又は
シート状パック化粧料として使用するのに適したパック
化粧用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、老廃物や分泌物を除去して皮
膚表面を清浄にしたり、皮膚内部への薬効成分の浸透を
促進したり、皮膚表面の閉塞効果により皮膚の血行を促
進して新陳代謝を高める等の目的でパック化粧料が活用
されている。このようなパック化粧料としては、皮膚に
与える緊張感と粘着力を利用した老廃物の除去効果を狙
ったピールオフタイプのパック化粧料やシート状のパッ
ク化粧料が知られている。ピールオフタイプのものは、
液状のパック化粧用組成物を皮膚に塗布し、乾燥後、形
成された皮膜を皮膚から剥離して皮膜の粘着力又は吸着
作用により老廃物等の除去を行うタイプの塗布型パック
化粧料である。シート状パック化粧料は、不織布等のシ
ート状基体にパック化粧用組成物を塗布及び/又は含浸
し、これを皮膚に貼着したのち皮膚から剥離してシート
の粘着力又は吸着作用により老廃物等の除去を行うタイ
プのものである。
【0003】しかし、塗布型ピールオフタイプパック化
粧料は、一般的に皮膚表面に均一に塗布することが難し
いため、全体の乾燥速度にむらがでたり、パックを剥が
したときに塗りの薄い部分が皮膚に残りやすいといった
問題がある。また、皮膚表面の老廃物等を除去するため
に粘着性や吸着性の成分を配合することも一般的に行わ
れているが、成分によっては剥離する時に不快な痛みを
伴うという問題がある。特に、吸着性の高い成分を用い
た場合にこの傾向が強く認められる。
【0004】一方、二酸化チタン等の顔料を配合してパ
ック化粧料の皮膜を不透明化することも行われている。
このような顔料の配合は、パック化粧料が皮膚表面に適
度な厚みで均一に塗布されたかどうか使用者において確
認しやすくすること、パック化粧料を剥離した時に皮膚
表面より吸着されてパック化粧料に付着した汚垢、角栓
等を容易に確認できるようにしてパック化粧料の効果を
実感しやすくすること等を目的としている。しかし、二
酸化チタン等の顔料をある程度の量配合すると、剥離時
に皮膚表面に顔料が残存したり、皮膜の強度や延展性等
の使用性に悪影響を及ぼしやすく、この目的で充分な効
果を発揮する量を配合することは容易ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な状況に鑑みてなされたものであって、二酸化チタン等
の無機顔料を多量に配合しても皮膜の性能が低下した
り、無機顔料が皮膚表面に残存したりすることなく、皮
膚表面の老廃物や角栓を効率的に除去でき、しかも痛み
を伴うことなく容易に皮膚から剥がすことができるパッ
ク化粧料を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
現状に鑑み鋭意研究を行った結果、酢酸ビニル−ビニル
ピロリドン共重合体とポリビニルアルコールとポリ酢酸
ビニルと無機顔料とを特定の割合で配合することにより
前記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0007】すなわち、本発明は、酢酸ビニル−ビニル
ピロリドン共重合体20〜90重量%、ポリビニルアル
コール0.5〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜1
0重量%、及び無機顔料0.5〜10重量%を含有して
なるパック化粧用組成物を提供する。
【0008】また、本発明は、酢酸ビニル−ビニルピロ
リドン共重合体20〜90重量%、ポリビニルアルコー
ル1〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量
%、及び無機顔料1〜10重量%を含有するパック化粧
用組成物からなる塗布型ピールオフタイプパック化粧料
を提供する。
【0009】また、本発明は、シート状基体と、該基体
に塗布及び/又は含浸されているパック化粧用組成物と
からなるシート状パック化粧料であって、前記塗布及び
/又は含浸されているパック化粧用組成物が、酢酸ビニ
ル−ビニルピロリドン共重合体20〜90重量%、ポリ
ビニルアルコール1〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.
1〜10重量%、及び無機顔料1〜10重量%を含有す
ることを特徴とするシート状パック化粧料を提供する。
【0010】また、本発明は、シート状基体と、該基体
に塗布及び/又は含浸されているパック化粧用組成物と
からなるシート状パック化粧料であって、酢酸ビニル−
ビニルピロリドン共重合体20〜90重量%、ポリビニ
ルアルコール0.5〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.
1〜10重量%、及び無機顔料0.5〜10重量%を含
有するパック化粧用塗布液を前記シート状基体に塗布及
び/又は含浸して得られるものであるシート状パック化
粧料を提供する。
【0011】本発明のパック化粧用組成物は、ピールオ
フタイプの塗布型パック化粧料又はシート状パック化粧
料とした場合、二酸化チタン等の無機顔料を多量に配合
しても皮膜の性能が低下したり、無機顔料が皮膚表面に
残存したりすることなく、皮膚表面の老廃物や角栓を効
率的に除去でき、しかも痛みを伴うことなく容易に皮膚
から剥がすことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (1)パック化粧用組成物 本発明のパック化粧用組成物は、酢酸ビニル−ビニルピ
ロリドン共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビ
ニル、及び無機顔料を含有する。
【0013】(i)酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合
体 酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体は、皮膚に貼着
した際の接着強度が高く、老廃物や角栓等の除去性能に
優れていると共に、皮膜の破損が生じにくく剥離した際
に皮膚への残存が生じにくい。
【0014】本発明で用いられる酢酸ビニル−ビニルピ
ロリドン共重合体は、ランダム共重合体でもブロック共
重合体であってもよく、またグラフト共重合体も好適に
使用することができる。該共重合体における酢酸ビニル
とビニルピロリドンとの共重合比は、酢酸ビニル:ビニ
ルピロリドン=5:95〜95:5の範囲が角栓等の除
去性能に優れる点で好ましく、30:70〜70:30
の範囲が更に好ましい。平均分子量は特に限定されるも
のではないが、皮膜強度とパック化粧料の粘度から見
て、平均分子量1万〜50万程度のものが好ましく、よ
り好ましくは2万〜20万程度である。平均分子量が小
さすぎると皮膜強度が低下して剥離後に皮膚への化粧料
の残存が生じやすく、一方平均分子量が大きすぎると溶
剤への溶解性が低くなり、皮膚への接着強度が不足する
ことがある。
【0015】酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体の
配合量は、パック化粧用組成物全体に対し20〜90重
量%、特に好ましくは40〜80重量%である。この配
合量が20重量%未満になると皮膚表面の汚垢や角栓の
除去効果が不充分となり、90重量%を超えて配合する
と、パック化粧料が硬化しやすくなり、割れを生じたり
使用性が悪くなるなどの傾向が生じるため好ましくな
い。
【0016】(ii)ポリビニルアルコール ポリビニルアルコールの添加は、皮膜強度の向上に寄与
し、皮膚から剥離した際の化粧料の残存が有効に防止さ
れる。
【0017】本発明で用いられるポリビニルアルコール
の分子量は特に制限されるものではないが、その皮膜形
成能の点から1万〜50万が好ましい。ポリビニルアル
コールの配合量は、パック化粧用組成物全体に対し0.
5〜10重量%、好ましくは1〜10重量%である。こ
の配合量が0.5重量%未満であると、無機顔料の肌残
りが目立つようになる上、乾燥時の皮膜の硬度が高くな
り、剥がすときに痛みを生じるようになるため好ましく
ない。また10重量%を超えて配合すると、皮膜が柔ら
かくなりすぎて均一に塗布しにくくなったり、またきれ
いに剥がすことが難しくなり、剥がし残りが生じやすく
なる。
【0018】尚、パック化粧用組成物をピールオフタイ
プの塗布型パック化粧料として用いる場合は、ポリビニ
ルアルコールの配合量を1〜10重量%とするのが好ま
しい。また、パック化粧用組成物を不織布等のシート状
基体に塗布及び/又は含浸させてシート状パック化粧料
とする場合は、塗布及び/又は含浸された状態でのパッ
ク化粧用組成物におけるポリビニルアルコールの配合量
は1〜10重量%となるようにするのが好ましいが、塗
布及び/又は含浸後に水分やアルコール分等の蒸発によ
り濃縮される場合などを考慮し、塗布及び/又は含浸さ
せる前のパック化粧用塗布液は、ポリビニルアルコール
の配合量を0.5〜10重量%の範囲とするのが好まし
い。
【0019】(iii)ポリ酢酸ビニル ポリ酢酸ビニルの添加は、皮膜強度の向上に寄与し、皮
膚から剥離した際の化粧料の残存が有効に防止される。
【0020】本発明で用いられるポリ酢酸ビニルの分子
量は特に制限されるものではないが、前記ポリビニルア
ルコール同様、皮膜形成能の点から1万〜50万程度が
好ましい。ポリ酢酸ビニルの配合量は、パック化粧用組
成物全体に対し0.1〜10重量%である。0.1重量
%未満の配合量では角栓の除去性が充分でなくなり、ま
た10重量%を超えて配合すると、生成した皮膜の皮膚
への吸着が強くなりすぎ、剥がす際に痛みを感じやすく
なるので好ましくない。
【0021】(iv)無機顔料 本発明で用いられる無機顔料としては、一般に化粧料に
用いられるものであれば特に限定されないが、具体的に
は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、無水硅酸等が挙
げられ、これらのうちの1種のみであっても2種以上を
併用してもよい。特に好ましくは二酸化チタンが用いら
れる。
【0022】かかる無機顔料を配合すると、乾燥後の皮
膜が剥がれやすくなる他、皮膜の着色により塗布厚の目
安とすることができ、また剥がれ残りの確認も容易とな
り、さらにパック化粧料に付着した皮膚の汚垢や角栓の
視認が容易となるので、パック化粧料の効果を実感しや
すくなる。
【0023】無機顔料の配合量は、その種類により好適
な配合割合に多少差異はあるものの、パック化粧用組成
物全体に対し0.5〜10重量%、好ましくは1〜10
重量%である。配合量が1重量%未満では皮膜の着色が
充分ではなく、10重量%を超えると皮膜の強度が低下
し、また皮膚表面に塗布しづらくなるので好ましくな
い。
【0024】本発明の目的に使用する無機顔料としては
隠蔽力の強い二酸化チタンを用いるのが好ましく、この
場合には二酸化チタンを2〜5重量%の範囲で配合する
のがより好ましい。
【0025】尚、パック化粧用組成物をピールオフタイ
プの塗布型パック化粧料として用いる場合は、無機顔料
の配合量を1〜10重量%とするのが好ましい。また、
パック化粧用組成物をシート状基体に塗布及び/又は含
浸させてシート状パック化粧料とする場合は、塗布及び
/又は含浸された状態でのパック化粧用組成物における
無機顔料の配合量は1〜10重量%となるようにするの
が好ましいが、塗布及び/又は含浸後に水分やアルコー
ル分等の蒸発により濃縮される場合などを考慮し、塗布
及び/又は含浸させる前のパック化粧用塗布液は、無機
顔料の配合量を0.5〜10重量%の範囲とするのが好
ましい。
【0026】無機顔料を構成する無機粉体の粒径につい
ては特に制限されるものではないが、およそ100μを
超えると皮膚にざらつき感を生じ、0.1μより小さく
なると透明感が強くなるので、本発明の目的には好まし
くない。かかる無機顔料は分散性を向上させたり、処方
の安定性を向上させる目的で表面処理を施すことが可能
である。
【0027】(v)その他の成分 また、本発明のパック化粧用組成物には、本発明の効果
を損ねない範囲で、用途や使用態様に応じ、通常化粧料
に使用される他の成分を併用することができる。このよ
うな成分としては、例えばグリセリン、プロピレングリ
コール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコー
ル類、ソルビトール、マルチトール、蔗糖等の糖類、こ
れらのアルキル誘導体やPOE(ポリオキシエチレンの
略:以下、同様)付加体、流動パラフィン、スクワラ
ン、イソプロピルパルミテート、オレイルオレエート、
オリーブ油、タートル油、合成鯨ロウ、ひまし油、PO
E硬化ひまし油等の油剤、ジメチルポリシロキサン、ジ
メチルジフェニルシロキサン、フッ素化シリコーン等の
シリコーン系油剤、POEアルキルエーテル、POEソ
ルビタンエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂
肪酸石鹸、ポリオキシエチレン変性シリコーン等の界面
活性剤、消炎剤、抗菌剤、細胞賦活剤、メラニン生成抑
制剤、香料等が挙げられる。
【0028】このような多価アルコール類、油剤等の成
分は、可塑化作用を有する。その配合量は特に限定され
ず、目的に応じて適宜選択できるが、少なすぎると硬化
して割れを生じやすく成り、多すぎると皮膚への接着力
が低下し角栓等の除去効果が不十分となる場合がある。
【0029】また、本発明のパック化粧用組成物には、
皮膚への粘着性や吸着性を高めるための他の成分を配合
することができる。このような粘着性又は吸着性成分の
例としては、アクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル
酸オクチル・メタクリル酸共重合体エマルション(例え
ば商品名ポリジョイントJN:大成化工)、アクリル酸
アルキル共重合体エマルション(例えば商品名エマポリ
ーCE−119N:岐阜セラック)等のアクリル酸共重
合体が挙げられ、好ましくは全組成中に0.1〜5重量
%程度配合される。
【0030】上述した各成分は、水や、エタノール、イ
ソプロピルアルコールなどのアルコール類等の溶剤を用
いて調製することができる。これらの溶剤の含有量は、
全組成中の20〜80重量%程度とするのが好ましい。
【0031】本発明のパック化粧用組成物は、無機顔料
を多量に配合しても皮膜の性能が低下したり、無機顔料
が皮膚表面に残存したりすることなく、皮膚表面の老廃
物や角栓を効率的に除去でき、しかも痛みを伴うことな
く容易に皮膚から剥がすことができる。このような本発
明のパック化粧用組成物は、皮膚表面に直接塗布する塗
布型パック化粧料(ピールオフタイプパック化粧料)と
しても使用可能であり、また例えば不織布等のシート状
基体に塗布及び/又は含浸させてシート状パック化粧料
として使用することもできる。
【0032】(2)塗布型ピールオフタイプパック化粧
料 本発明の塗布型ピールオフタイプパック化粧料は、酢酸
ビニル−ビニルピロリドン共重合体20〜90重量%、
ポリビニルアルコール1〜10重量%、ポリ酢酸ビニル
0.1〜10重量%、及び無機顔料1〜10重量%を含
有するパック化粧用組成物からなる。ここで、酢酸ビニ
ル−ビニルピロリドン共重合体、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル及び無機顔料としては、各々上述し
たものが用いられる。
【0033】この塗布型ピールオフタイプパック化粧料
には、これらの成分の他、皮膚への粘着性や吸着性を高
めるための他の成分を配合することができる。このよう
な粘着性又は吸着性成分の例としては、上述した商品名
ポリジョイントJN、商品名エマポリーCE−119N
等のアクリル酸共重合体が挙げられ、好ましくは全組成
中に0.1〜5重量%程度配合される。
【0034】また、これらの成分の他に、上述したよう
な一般の化粧料に使用される多価アルコール類、糖類、
これらのアルキル誘導体やPOE付加体、油剤、界面活
性剤等の他の成分を配合することができる。これら他の
成分の配合量は特に限定されないが、例えば多価アルコ
ール類は全組成中に0.1〜20重量%、油剤は0.1
〜5重量%程度配合される。各成分は、水や、エタノー
ル、イソプロピルアルコールなどのアルコール類等の溶
剤を用いて調製することができる。塗布型ピールオフタ
イプパック化粧料の粘度は特に限定されるものではない
が、皮膚への塗布しやすさや塗布後の液垂れ等の点か
ら、20,000〜60,000cps程度が好まし
く、このような粘度となるように溶剤量を調製するのが
よい。具体的には、これらの溶剤の含有量は、全組成中
の20〜80重量%程度とするのが好ましい。
【0035】本発明の塗布型ピールオフタイプパック化
粧料は、皮膚へ塗布しやすく、剥がれ残りがない上、剥
離時の痛みも少ない。しかも、角栓の除去率が高く、使
用感及び機能の両面において優れたものである。
【0036】(3)シート状パック化粧料 本発明のシート状パック化粧料は、シート状基体と、該
基体に塗布及び/又は含浸されているパック化粧用組成
物とからなり、前記塗布及び/又は含浸されている状態
でのパック化粧用組成物は、酢酸ビニル−ビニルピロリ
ドン共重合体20〜90重量%、ポリビニルアルコール
1〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量%、
及び無機顔料1〜10重量%を含有するものである。こ
こで、酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体、ポリビ
ニルアルコール、ポリ酢酸ビニル及び無機顔料として
は、各々上述したものが用いられる。
【0037】また、これらの成分の他に、上述したよう
な一般の化粧料に使用される多価アルコール類、糖類、
これらのアルキル誘導体やPOE付加体、油剤、界面活
性剤等の他の成分や、さらに粘着性、吸着性を高める成
分等を含有していてもよい。これら他の成分の含有量は
特に限定されないが、例えば多価アルコール類は全組成
中に0.1〜20重量%、油剤は0.1〜5重量%程度
含有される。
【0038】本発明で用いられるシート状基体は、上記
パック化粧用組成物を塗布及び/又は含浸できるもので
あればよいが、好ましくは通気性及び可撓性を有するも
のである。通気性を有することにより、パック化粧用組
成物中の溶剤(水分、アルコール分等)が基材を透過し
て蒸発し、シートの乾燥が均一且つ良好になされる。ま
た、可撓性を有することにより、鼻やその周辺等の皮膚
の湾曲面に対して貼着する場合にその湾曲面に対する追
従性を確保することができる。
【0039】具体的には、メンブランフィルター、プラ
スチック発泡体、各種多孔質フィルム、メッシュ等の非
繊維性多孔質材、又は、織編物、不織布、紙類、短繊維
の集合体等の繊維性多孔質材が挙げられる。
【0040】ここで織編物とは、織布のような織物や編
物又はこれに類するものを含む。織物組織としては、実
用に供されている全ての種類のもの、例えば平織、斜文
織、繻子織等が使用可能である。また、編物組織につい
ても特に限定はなく、例えば、よこ編み(平編み)、た
て編み(トリコット編み)、丸編み、平打ち、メリヤス
編み等が挙げられる。不織布を用いる場合、繊維の充填
密度(嵩密度)等は特に限定されない。紙類としては、
通常の紙材(洋紙、和紙)又はその積層体や、各種合成
紙を用いることができる。
【0041】このような繊維性多孔質材を構成する繊維
としては、例えば、セルロース繊維、綿、リンター、カ
ボック、亜麻、大麻、ラミー、絹、羊毛等の天然繊維、
ナイロン(ポリアミド)、テトロン、レーヨン、キュプ
ラ、アセテート、ビニロン、アクリル、ポリエチレンテ
レフタレート(ポリエステル)、ポリプロピレン等の化
学繊維、又はこれら天然及び化学繊維のうちの2以上の
組合せ(混紡等)を挙げることができる。
【0042】本発明のシート状パック化粧料は、このよ
うなシート状基体からなる基体層と、該基体に塗布及び
/又は含浸された状態のパック化粧用組成物からなるパ
ック剤層とを有する多層構造を形成しているということ
ができる。この基体層とパック剤層とは所定の接着力を
もって接合されている。具体的には、パック化粧用組成
物が、シート状基体の表面に塗布された状態で塗膜層と
してのパック剤層を形成している状態であってもよく、
またパック化粧用組成物がシート状基体に含浸(又は埋
入)しているような状態であってもよい。このような基
体層とパック剤層との高い接着力により、パック化粧用
組成物の皮膚への残存防止効果が発揮される。
【0043】パック化粧用組成物がシート状基体に含浸
している状態では、基体層とパック剤層との界面は必ず
しも明確ではなく、両層の境界付近では両層が重複して
いる。この場合、両層の接着力等の点から、パック化粧
用組成物がシート状基体の厚みの10〜90%にわたり
含浸され、基体層とパック剤層との重複部分の厚さ(パ
ック剤層が基体層に埋入している部分の厚さ)が、基体
層全体の厚さの10〜90%となっているのが好まし
く、30〜70%であるのがより好ましい。
【0044】パック剤層の厚みは、50〜500μmが
好ましく、さらに好ましくは100〜300μmであ
る。パック剤層の厚みが薄すぎると、皮膚表面の汚垢や
角栓の除去性が悪くなり、厚すぎるとパック化粧料の乾
燥が遅くなり取り扱い性に劣ることとなる場合がある。
【0045】本発明のシート状基体と該基体に塗布及び
/又は含浸されているパック化粧用組成物とからなるシ
ート状パック化粧料は、酢酸ビニル−ビニルピロリドン
共重合体20〜90重量%、ポリビニルアルコール0.
5〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量%、
及び無機顔料0.5〜10重量%を含有するパック化粧
用塗布液を前記シート状基体に塗布及び/又は含浸して
得られる。
【0046】すなわち、塗布及び/又は含浸後に水分や
アルコール分等の蒸発により濃縮される場合などが考慮
されるため、塗布及び/又は含浸させる前のパック化粧
用塗布液の組成として選択できる範囲は、塗布及び/又
は含浸後のパック化粧用組成物の組成に比べてより広
く、ポリビニルアルコールの配合量は0.5〜10重量
%、無機顔料の配合量は0.5〜10重量%の範囲から
選択できるようにするのが好ましい。なお、酢酸ビニル
−ビニルピロリドン共重合体、ポリビニルアルコール、
ポリ酢酸ビニル及び無機顔料、並びにその他の成分、溶
剤等については、各々上述したものが用いられる。
【0047】塗布及び/又は含浸する方法は特に限定さ
れるものではなく、キャストコート、ドクターブレード
や吹き付け塗布等公知の方法で行うことができる。ま
た、パック化粧用塗布液を転写用フィルムの表面に塗布
したものをシート状基体に重ねた後、転写用フィルムを
除去してシート状基体の上にパック剤層を転写する転写
法により行うこともできる。
【0048】パック化粧用塗布液は、シート状基体の塗
布面の反対側まで含浸しないようにし、パック化粧用組
成物がシート状基体の厚みの10〜90%にわたり含浸
された状態となるように塗布及び/又は含浸させるのが
よい。シート状基体全体にパック化粧用組成物が含浸さ
れると皮膚に接触しない面が貼付時に早く乾燥してしま
い、使用者に不快感を与える上、貼付時にも使用者の手
にべたつきを与えて好ましくない場合がある。
【0049】本発明のシート状パック化粧料は、皮膚へ
貼着しやすく、剥がれ残りがない上、剥離時の痛みも少
ない。しかも、皮膚表面の老廃物や角栓の除去率が高
く、使用感及び機能の両面において優れたものである。
【0050】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0051】
【実施例1〜6、比較例1〜6】実施例として、表1に
示す組成のパック化粧用組成物からなるピールオフタイ
プパック化粧料を製造した。また、比較例として、表2
に示す組成のパック化粧用組成物からなるピールオフタ
イプパック化粧料を製造した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】20〜40代の女性パネラー60名を5名
づつ12グループに分け、各グループに実施例又は比較
例の各パック化粧料を使用してもらい、パネラーの評価
を集計した。評価項目及び評価基準を以下に示す。
【0055】(A)剥離後の皮膚への顔料の付着性 5点:顔料が皮膚に全く残らない。4点:顔料の付着が
少なくあまり気にならない。3点:顔料の付着がありや
や気になる。2点:顔料の付着が多く気になる。1点:
顔料の付着が非常に多い。
【0056】(B)皮膚への塗布しやすさ 5点:非常に均一に塗りやすい。4点:やや塗りやす
い。3点:普通。2点:やや塗りにくい。1点:非常に
塗りにくい。
【0057】(C)皮膚からの剥がし易さ 5点:非常に容易に剥がせる。4点:ほぼ容易に剥がせ
る。3点:普通。2点:やや剥がしにくい。1点:非常
に剥がしにくい。
【0058】(D)剥がし残りの有無 5点:全く残らない。4点:ほとんど残らない。3点:
普通。2点:やや残る。1点:残りが目立つ。
【0059】(E)剥離時の痛み 5点:痛みが全くない。4点:あまり痛くない。3点:
普通。2点:やや痛い。1点:非常に痛い。
【0060】(F)角栓除去率(小鼻部分に適用したパ
ック化粧料1cm2に付着した角栓の個数を基準に評価
したもの) 5点:角栓個数が16個以上。4点:角栓個数が10〜
15個。3点:角栓個数が6〜10個。2点:角栓個数
が5〜9個。1点:角栓個数が4個以下。
【0061】評価結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】上記評価結果に見られる通り、本発明のパ
ック化粧用組成物は、比較例のものに比べて皮膚に均一
に塗布しやすく、また剥がしやすく、剥がし残りも生じ
にくい。さらに剥離時の痛みも格段に少なく、無機顔料
の皮膚表面への残存もほとんど気にならないか、全くと
いってよいほど残っていない状態であった。
【0064】
【実施例7】実施例1〜6のパック化粧用組成物を転写
用フィルムの表面に塗布、乾燥し、乾燥膜厚平均200
μのパック剤層を形成した。次に、水蒸気ダンピングに
よりパック剤層を加水処理して軟化させ、その後基体と
して用意したポリエステル繊維製不織布(厚さ0.5m
m)に重ね合わせ、これをローラーにより加圧して軟化
したパック化粧用組成物の一部を基体中に含浸、埋入さ
せた。基体とパック化粧用組成物との圧入部分は基体の
厚さの約15%に相当した。
【0065】以上のようにして得られたシート状パック
化粧料も、パネラーによる評価試験を実施したところ、
ピールオフタイプとした場合とほぼ同様の結果が得られ
た。
【0066】
【発明の効果】本発明のパック組成物は、無機顔料を多
量に配合してもパック化粧料の機能を損ねたり、顔料が
皮膚表面に残存することも無く、皮膚表面の汚垢や角栓
の除去効果を実感しやすいものであった。また、ピール
オフタイプとしても、シート状タイプとしても、塗布し
やすく、剥がれ残りがない上、剥離時の痛みも非常に少
ないものであった。それにもかかわらず、角栓の除去率
も高く、使用感及び機能の両面において優れたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 顕吉 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体
    20〜90重量%、ポリビニルアルコール0.5〜10
    重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量%、及び無機
    顔料0.5〜10重量%を含有してなるパック化粧用組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリビニルアルコールの含有量が1
    〜10重量%であり、前記無機顔料の含有量が1〜10
    重量%である、請求項1記載のパック化粧用組成物。
  3. 【請求項3】 無機顔料が二酸化チタンである、請求項
    1又は2記載のパック化粧用組成物。
  4. 【請求項4】 酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体
    20〜90重量%、ポリビニルアルコール1〜10重量
    %、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量%、及び無機顔料
    1〜10重量%を含有するパック化粧用組成物からなる
    塗布型ピールオフタイプパック化粧料。
  5. 【請求項5】 シート状基体と、該基体に塗布及び/又
    は含浸されているパック化粧用組成物とからなるシート
    状パック化粧料であって、前記塗布及び/又は含浸され
    ているパック化粧用組成物が、酢酸ビニル−ビニルピロ
    リドン共重合体20〜90重量%、ポリビニルアルコー
    ル1〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量
    %、及び無機顔料1〜10重量%を含有することを特徴
    とする、シート状パック化粧料。
  6. 【請求項6】 前記パック化粧用組成物が、前記シート
    状基体の厚みの10〜90%にわたり含浸されているこ
    とを特徴とする、請求項5記載のシート状パック化粧
    料。
  7. 【請求項7】 シート状基体と、該基体に塗布及び/又
    は含浸されているパック化粧用組成物とからなるシート
    状パック化粧料であって、酢酸ビニル−ビニルピロリド
    ン共重合体20〜90重量%、ポリビニルアルコール
    0.5〜10重量%、ポリ酢酸ビニル0.1〜10重量
    %、及び無機顔料0.5〜10重量%を含有するパック
    化粧用塗布液を前記シート状基体に塗布及び/又は含浸
    してなる、シート状パック化粧料。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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