JP3033140B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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JP3033140B2
JP3033140B2 JP2163312A JP16331290A JP3033140B2 JP 3033140 B2 JP3033140 B2 JP 3033140B2 JP 2163312 A JP2163312 A JP 2163312A JP 16331290 A JP16331290 A JP 16331290A JP 3033140 B2 JP3033140 B2 JP 3033140B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、太陽電池モジュールに関するものである。
従来の技術 近年、太陽電池モジュールの低コスト化が要求され、
化合物半導体太陽電池モジュールの商品化検討が、急ピ
ッチで進められている。
従来、化合物半導体太陽電池のモジュールは、第9図
に示す構造のものが一般的であった。
第9図に示す様に、外部出力端子56は、太陽電池素子
電極58から引き出された出力リード57と接続され、裏面
カバー54とシリコンゴム55で接着されている。シリコン
ゴム55は、裏面カバー54と出力端子56の接着と穴の封
止、及び裏面カバー54と出力端子56間の絶縁の働きを有
している。裏面カバー54は、屋外での耐候性を保持させ
るため、ステンレス鋼板を用いている。太陽電池素子52
を形成したガラス基板51と裏面カバー54との接着は、ブ
チルゴム53を用いる。
ここで、裏面カバー54は、平板であり、モジュール内
の空間はほとんどない構造となっている。
フレーム59の取付けは、フレーム59内へ太陽電池を入
れ、押え板61をのせてフレーム取付けネジ60で締め付け
固定している。押え板61は、モジュール温度上昇時にモ
ジュール内空間中の気体が膨張し、裏面カバー54とガラ
ス基板51間の間隙が大きくなり、ブチルゴム53のシール
が破れるのを防ぐ役割をはたしている。
発明が解決しようとする課題 化合物半導体太陽電池素子は、太陽光線による劣化は
極めて小さいが、主として水分等の外気との接触により
劣化する欠点を有している。
従来の太陽電池モジュールは、外気のモジュール内へ
の侵入を完全に遮断することができないため、太陽電池
モジュールを長期間屋外に設置すると、外気に含まれる
水分がモジュール内に侵入し、太陽電池素子の光電特性
を劣化させる現象が生じていた。つぎに第9図に示した
従来モジュールの構造特性について個々に詳細に述べ
る。出力端子部56は、シリコンゴム55で端子56をはりつ
けており、シリコンゴム55自体が水蒸気透過性が高いた
めに、外気中の水分(特に水蒸気)の侵入を完全に遮断
することは不可能である。
周辺シール部は、ブチルゴム53でガラス51と裏面カバ
ー54間を接着封止する構造となっている。外気温が低い
場合、特に−10℃〜−40℃の外気温状態になると、ブチ
ルゴム53は収縮硬化し、接着力低下現象を生じる。この
ため、ガラス51と裏面カバー54に対するブチルゴム53の
接着部分が、部分的にはく離を起こし、外気が封止空間
内に侵入する可能性がある。
外気温が30℃〜40℃となると、モジュール温度は、50
℃〜60℃となる。この温度領域では、ブチルゴム53は、
軟化現象を起こす。モジュール封止空間内の空気の圧力
は、温度が20℃から40℃上昇すると1.13気圧となる。空
気の圧力の上昇により、ブチルゴム53は外に押され、軟
化していた場合、部分的に封止が破れる現象が生じる。
したがって、周辺シール部がブチルゴム53のみの単一シ
ール層であると、低温域(−10℃〜−40℃),高温域
(+50℃〜+60℃)でモジュール内空間の封止が破れる
危険性がある。
第9図に示した従来の太陽電池モジュールは、太陽電
池素子52が、ガラス基板51,裏面カバー54,ブチルゴム53
の3者で囲まれた空間内に保持されているが、屋外設置
条件では封止が不完全なため問題となっている。この空
間を外気から完全に遮断し、かつ−40℃〜60℃の太陽電
池モジュール使用温度範囲で封止が破れないことが、太
陽電池モジュールの屋外設置時の長期信頼性を確保する
ための必須条件である。
裏面カバー54は、従来はステンレス製のものがよく用
いられていた。ステンレス鋼板は、耐候性の面ですぐれ
ており、裏面カバーとしてはすぐれた性能を有している
が、価格が高いために、太陽電池モジュールの低コスト
化をはかる上で1つの問題点となっていた。
また従来は、フレーム59を取り付ける機構で、モジュ
ール温度上昇によりモジュール空間内の気体の膨張によ
りブチルゴムシール53が破れるのを防止するために、第
9図に示す様に、押え板61を裏面カバー54上にのせ、フ
レーム取り付けネジ60により締め付け固定していた。し
かしながら押え板61を作成する費用がかかり、部品点数
も多くなるため、モジュールのコストを下げる上でこれ
も1つのネックとなっていた。
化合物半導体太陽電池の中で、現在実用化されている
薄膜半導体で形成されたものは、ガラス基板上に太陽電
池素子が形成されている。
第9図に示したように透明ガラス基板上に太陽電池素
子を形成したものは、岩石等の剛体が衝突するとガラス
が破損し、ガラス破片の飛散で安全性の面で問題があっ
た。そこで、ガラス破片の飛散の防止策としていろいろ
な方法が考案されているが、満足すべきものは得られて
いない。
第10図に、従来の太陽電池モジュールの長期信頼性試
験結果を示した。促進暴露試験(デューサイクルサンシ
ャインウェザー)高温高湿試験で2000時間、温湿度サイ
クル試験で400サイクルの試験をしたが、いずれも特性
劣化が生じることがわかる。この原因は、1つは、封止
性が悪いために、水分が侵入し、太陽電池素子を劣化さ
せたことである。2つ目は、サンシャインカーボンによ
り強力な光をあて、促進暴露試験を行うと、化合物半導
体太陽電池は、酸素を消費する性質を有しており、モジ
ュール内酸素濃度が0になり特性低下が生じた。この現
象は、化合物半導体の薄膜太陽電池で現在実用化されて
いるCdS/CdTe系太陽電池で生じることが確認されてい
る。
従来の太陽電池モジュールのように、裏面カバー54が
平坦構造であり、モジュール内空間が小さい構造のもの
を長期間屋外に暴露すると、太陽光の照射により、モジ
ュール内酸素が消費され、モジュール内空間中の残存酸
素量が0となり、太陽電池特性が低下する現象が生じ
る。
本発明は、上記課題を解決するためのもので、太陽電
池素子を外気から完全に遮断することにより外部からの
水の侵入をなくし、長期信頼性を有する太陽電池モジュ
ールを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために成されたものであ
る。
さらに詳細に述べると、外部取り出し端子は、取付け
材との間にOリングを用いて水蒸気等の通過を遮断し
た。また取付け材と端子間に、ゴム又はプラスチックの
絶縁スペーサを設けた。
作用 本発明は、上記構成により、太陽電池素子を外気から
完全に遮断し、−40℃〜60℃の温度範囲内において、太
陽電池モジュールが、屋外長期使用時において信頼性が
確保される。
本発明の作用について、個々の発明毎に詳細に述べ
る。
端子をOリングによって裏面カバーに密着固定するこ
とにより、外気からの水蒸気の侵入を完全に遮断するこ
とができる。また、端子と裏面カバー間に絶縁スペーサ
ーを設けることにより、端子と裏面カバー間の電気的絶
縁を得ることができる。
実施例 以下、本発明の実施例の太陽電池モジュールについ
て、図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明による太陽電池モジュールの全体構成
断面図である。第2図から第6図までは、第1図の部分
詳細図である。第7図は本発明による太陽電池モジュー
ルの全体裏面図である。第8図は本実施例による太陽電
池モジュールの信頼性試験結果である。
本実施例による太陽電池モジュールの作成方法につい
て、以下作成順に従って図を参照しながら説明する。
第1図のモジュール全体図の中の太陽電池素子2の詳
細断面構成図を第6図に示す。第6図で、1はガラス基
板、8は電極、12はプラスチックフィルム、13はパッシ
ベーション樹脂、14はフィルム粘着剤、41はCdS層、42
はCdTe層、43はC層、44はAg層、45はAgIn層である。太
陽電池素子は、第6図に示す様に、ガラス基板1上にn
型半導体層としてCdS層41を形成し、その上にp型半導
体層としてCdTe層42を形成し両層間でp−n接合を形成
し、光起電力機能を持たせる。電極層としてCdTe層42上
にC層43を形成し、CdS層41上にAgIn層45を形成する。
素子2上はパッシベーション樹脂13で全面的に被覆す
る。この様にして、本実施例で用いる太陽電池素子2は
作成される。
なお、本実施例では、CdS/CdTe系の化合物半導体太陽
電池素子を用いたが、ガラス基板上に作成する太陽電池
素子であれば、どの様な種類の太陽電池素子であっても
本発明は適用できる。
太陽電池素子2を作成後、シール材により裏面カバー
をはり付ける。第5図は、第1図の全体構成図の中のモ
ジュール周辺端部の断面詳細図である。1はガラス基
板、2は太陽電池素子、3はブチルゴム、4は裏面カバ
ー、7はリード線、8は電極、9はフレーム、10はフレ
ーム取付ネジ、11はシリコンゴム、12はプラスチックフ
ィルム、13はパッシベーション樹脂である。
太陽電池素子2を作成後、第5図に示す様に、太陽電
池素子2の周辺部にブチルゴム3をのせる。ブチルゴム
5をのせる位置は、太陽電池素子2の形成した周辺部と
素子2の形成されていないガラス基板1の余白部との境
界線を中心点とし、境界線の両側をシールする様にのせ
る。これは、余白部のみにのせると、シリコンゴム11の
接着面積が小さくなりシール効果がおちることと、反対
に太陽電池素子2上のみにのせると、太陽電池素子2が
ポーラスな材質である場合に、ブチルゴム3のシール効
果がなくなるためである。なお、ブチルゴム3をのせる
位置は、境界線を中心点とするのを1つの目安として、
ガラス基板余白部と太陽電池素子2の2者にまたがって
ブチルゴムがのるようにしてもよい。なお、パッシベー
ション樹脂13により太陽電池素子2が完全に皮覆されて
おり、パッシベーション樹脂13が完全に水分を遮断して
いる場合は、パッシベーション樹脂13とガラス基板1余
白部の両者にまたがる様にブチルゴム3をのせてもよ
い。
ブチルゴム3は水分及び水蒸気を遮断する効果として
はすぐれた性能を有している。しかしながら、高温時、
特に60℃以上で軟化する性質を有している。また−40℃
以下の低音時に他部材との接着強度が低下し、シール効
果が悪くなる。そこで、ブチルゴム3の封止効果を補助
するためにブチルゴム3の外周部にシリコンゴム11を設
置する。設置後裏面カバー4をかぶせ、ブチルゴム3,シ
リコンゴム11と裏面カバーを接着させ、フレーム取り付
けネジ10によりフレーム9にモジュールを取り付ける。
フレーム取り付けネジ10でネジ締めすることにより、ブ
チルゴム3とシリコンゴム11のシール効果を高めること
ができる。なお、本実施例では、ブチルゴム3,シリコン
ゴム11を設置後裏面カバー4をのせて、ブチルゴム3,シ
リコンゴム11と裏面カバー4を接着させたが、ブチルゴ
ム3を設置後、裏面カバー4をのせてブチルゴム3と裏
面カバー4を接着後、シリコンゴム11を流し込んでもよ
い。本実施例で用いたブチルゴム3は粘着性を有する固
形状ブチルゴムであり、シリコンゴム11は、液体状シリ
コンシーラントである。なお、ブチルゴム3は、ホット
メルトタイプ,硬化性液状タイプのものを用いてもよ
い。なお、シリコンゴム11についても、封止用固形ゴム
でもよい。なお、シリコンゴム11は、ウレタン樹脂,エ
ポキシ樹脂で弾力性を有するものであればそれを用いて
もよい。なお、現在、シリコンゴム11の材質で、シリコ
ン樹脂中にエポキシ樹脂,ウレタン樹脂の含まれている
ものがあるが、それを代用してもよい。この様にして裏
面カバー4をシール材によりガラス基板1と接着させ、
フレーム9をフレーム取付けネジ10によって取付けるこ
とにより、太陽電池素子2は、ガラス基板1、シール層
3,11、裏面カバー4の3者で完全に封止することができ
る。
裏面カバー4は、第1図に示す様に太陽電池素子2の
裏面部を保護し、かつ外気からの水蒸気の侵入を遮断す
ることにある。第3図に裏面カバーの詳細断面図を示
す。31は塩化ビニルフィルム、32は亜鉛メッキ層、33は
鉄板、34はエポキシ樹脂層である。裏面カバーは、鉄板
33の両面に防蝕効果を持たせるため、亜鉛メッキ層32を
形成し、その上に塩化ビニルフィルム31を被覆接着す
る。塩化ビニルフィルム31は、亜鉛メッキした鉄板33の
片面又は両面に被覆接着させる。塩化ビニルフィルム31
を外面のみに被覆させた場合は、内面はエポキシ樹脂層
34で被覆する。塩化ビニルフィルム31は、鉄板33の防蝕
効果と電気絶縁効果を有する。エポキシ樹脂層34は、鉄
板33の防蝕効果を有する。塩化ビニルフィルム31は、エ
ポキシ樹脂層34より防蝕効果が大きく、外面は塩化ビニ
ルフィルム31により被覆させないと、屋外では長期にわ
たる信頼性が得られない。
なお、本実施例では、亜鉛メッキ鋼板に塩化ビニルフ
ィルムを被覆させた、塩ビ鋼板と一般に称するものを裏
面カバーに用いたが、水分及び水蒸気を完全に遮断する
性質を有するものであれば、他の材質のものを用いても
よい。例えば、アルミニウム基板に耐候性フィルムをコ
ーティングしたものは、アルミニウム基板で水蒸気を完
全に遮断し、フィルムによりアルミニウムを保護し、耐
候性も有しているが、本実施例で用いた塩化ビニルフィ
ルム被覆鋼板より約50%コスト高となる。現在のとこ
ろ、塩化ビニル被覆鋼板より価格が低く、モジュールの
要求性能を満たすものが得られていない。
本実施例の裏面カバー4は、箱形状である。第3図に
示した塩化ビニルフィルム被覆鋼板をプレス加工して、
箱形状にする。CdS/CdTe系太陽電池素子は、酸素がなく
なると特性が若干低下する。そこで、太陽電池モジュー
ル内に酸素単体又は、空気を封入できる空間を設ける必
要がある。酸素又は空気の必要量は、太陽電池の素子面
積と太陽電池モジュールの使用期間によって決まる。す
なわち、太陽電池モジュールを太陽光にあてると、酸素
を一定量ずつ経時的に消費する。この消費速度は、太陽
電池素子2の面積に比例する。測定データでは、10年間
に、1m2の面積の太陽電池素子当り、約0.01モルの酸素
が消費されることがわかっている。そこで、消費される
量の酸素を第1図に示した裏面カバー4の箱形状の空間
内に内蔵しておけばよい。本実施例では、必要酸素量の
5倍にあたる体積の箱形を裏面カバーで作成し、1気圧
の空気をモジュール内に内蔵させた。
本実施例で用いた裏面カバー4は、塩化ビニルフィル
ムを亜鉛メッキ鋼板上に被覆させたものであるが、従来
のステンレス鋼板の価格の約1/3のコストであり、屋外
での耐候性でも同等の性能を有している。プレス加工性
もよく、電気絶縁性もあるため、太陽電池から裏面カバ
ーへリークが生じた場合、裏面カバーに人体が触れて
も、ステンレス鋼板とちがい安全である。
裏面カバー4に第1図に示す様に端子6を取り付け
る。第2図に、端子部の断面詳細図を示した。4は裏面
カバー、21は端子本体、22は絶縁スペーサ、23はOリン
グ、24はワッシャー、25はナット、26は半田、27はリー
ド線導体部、28はリード線絶縁部である。
端子本体21は、第2図に示す様にハドメ状となってお
り、ナット25により裏面カバー4に取り付ける。絶縁ス
ペーサ22を端子本体21と裏面カバー4間に設けることに
より、裏面カバー4と端子本体21間の電気的絶縁を得る
ことができる。絶縁スペーサ22は、絶縁性を有するもの
で、シリコンゴム,フッ素ゴム,ポリカーボネート樹脂
等のゴム又はプラスチック材料を用いる。
Oリング23は、端子部の穴を封止する目的で用いる。
Oリング23に用いるゴム材質は、耐候性、半田封止に
対する耐熱性の面からフッ素ゴムが最も望ましい。な
お、フッ素ゴム以外にも、他のゴム質でも品質は低下す
るが用いてもよい。端子本体21は貫通口を備えた構造と
なっているが、これは、太陽電池モジュール内の封入気
体の組成や圧力をモジュール作成時に調整できるように
するために設けたものである。リード線27を貫通口にさ
し込み、封入気体の調整終了後、半田により端子本体21
と融着させる。その際、貫通口も半田封止する。端子本
体21は、防蝕面から考えてステンレス鋼が望ましいが、
表面に半田付ができるようにメッキ処理をする。なおメ
ッキは、Ni,Cr,半田(Sn−Pb)のうちのどれでもよい。
なお、端子本体21の材質は、ステンレス鋼が最も望まし
いが、黄銅を用いてもよい。なお、端子本体21の貫通口
は、内蔵気体の調整のために設けてあるが、太陽電池素
子2自体に酸素が不要なものを用いた場合や、モジュー
ル内空間容積で必要酸素量を調整する場合は、貫通口は
なくてもよい。
つぎに、第1図のプラスチックフィルム12について説
明する。第4図は、第1図のモジュール全体構成図の中
のプラスチックフィルム12の詳細断面図である。1はガ
ラス基板、2は太陽電池素子、12はプラスチックフィル
ム、13はパッシベーション樹脂、14はフィルム粘着剤で
ある。ガラス基板1の表面に、プラスチックフィルム12
をフィルム粘着剤14を介して接着被覆させる。粘着剤14
は、アクリルを主成分とするものが、耐候性,光透過性
の面から考えて最も望ましい。なお、アクリル以外にも
シリコン樹脂、エポキシ樹脂などの接着樹脂や、EVA樹
脂などの熱可塑性樹脂も用いることができる。プラスチ
ックフィルム12は、フッ素樹脂,アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂,ポリカーボネート樹脂が使用可能である。
なお、これらの樹脂フィルムの中で、2つ以上のフィル
ムを用いた被覆フィルムも強度,耐候性の面から単層フ
ィルムと同等以上の性能を有するため、使用してもよ
い。複層フィルムは、単層フィルム同志を熱圧着か又
は、接着剤により接着して作成する。
プラスチックフィルム12の厚さは、0.01mm〜0.50mmの
範囲が望ましい。0.010mm以下になるとガラス基板1が
割れた際にプラスチックフィルム12自体が裂けるため
に、ガラス飛散防止ができなくなる。0.50mm以上になる
と、ガラス基板1への均一な接着がむずかしくなり、フ
ィルム材料コストも高くなるので望ましくない。
従って、0.010mm〜0.50mmの範囲のフィルム基材を用
いると、太陽電池受光面に石等の剛体が衝突しても、太
陽電池素子やガラス基板が外界に飛び散ることが完全に
防止できる。本実施例で用いた太陽電池素子は重金属を
含むため、プラスチックフィルム12により、ガラス基板
破損時に太陽電池素子が外界に飛散することを防止する
ことは、自然環境保全の面から意義がある。
なお、プラスチックフィルム12は、本実施例では、全
面にフィルム粘着剤14を塗布して、ガラス基板1と接着
させたが、部分的に必要部分のみを接触させても、上記
の効果は得られる。なお、プラスチックフィルム12自体
が、熱粘着性のあるフィルムを用いれば、フィルム粘着
剤なしに、プラスチックフィルム12を直接熱接着でガラ
ス基板1に接着させてもよい。
つぎにフレーム9の取り付けについて説明する。第5
図に詳細断面構造図を示した。9はフレーム、10はフレ
ーム取付ネジである。第7図は、本実施例の太陽電池モ
ジュールを裏面より見た図である。4は裏面カバー、6
は出力端子、9はフレーム、10はフレーム取付ネジであ
る。第7図に示す様に、裏面カバー4の周辺部に複数個
の穴をあけ、フレーム取付ネジ10により、第5図に示す
様に太陽電池モジュールにフレーム9を取り付ける。
本実施例では、フレーム9はプラスチック樹脂を用い
ている。第5図に示す様に、フレーム9のネジ取付け部
には、ネジの径より若干小さめの穴をあけておき、フレ
ーム取付ネジ10はタッピングネジを用いてネジ締めを行
う。裏面カバー4の周辺部にあけた複数個の穴は、フレ
ーム取付ネジ10の径より若干大き目の貫通口とする。貫
通口の数は、本実施例では8個としたが、太陽電池モジ
ュールの大きさに合わせて個数は決める必要がある。
第5図に示す様に、ブチルゴム3とシリコンゴム11の
シール間隙は、フレーム9のネジ取付用隆起部の高さに
よって決まる。本実施例では、この隆起部の高さを全数
同一高さにし、シール間隙が一定になる様にした。
なお、フレーム9は本実施例ではプラスチック樹脂を
用いたが、金属製,ゴム製のフレームを用いてもよい。
以上のようにして本実施例による太陽電池モジュール
は作成することができる。
本実施例により作成された太陽電池モジュールと従来
の太陽電池モジュールにつき、第8図に示す様に、ウェ
ザーメーター試験(デューサイクル)で2000時間、高温
高湿試験で2000時間、温湿度サイクル試験で400サイク
ルの経時変化を調べたが全く特性には変化が認められな
かった。したがって、これらの試験結果から本発明によ
る太陽電池モジュールは、屋外使用においても長期にわ
たり安定した特性を有する太陽電池モジュールであるも
のと考える。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、太陽電池素子を外気
から完全に遮断し、水蒸気のモジュール内への侵入を完
全に防止することができ、屋外に設置しても、長期にわ
たり経時変化のない特性を有する太陽電池モジュールを
提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例における太陽電池モジュールの
全体構造断面図、第2図は第1図の出力端子部の詳細断
面図、第3図は第1図の裏面カバーの詳細断面図、第4
図は第1図のプラスチックフィルム部の詳細断面図、第
5図は第1図のモジュール周辺部の詳細断面図、第6図
は第1図の太陽電池素子部の詳細断面図、第7図は本発
明の実施例における太陽電池モジュールの裏面全体図、
第8図は本発明による太陽電池モジュールの長期信頼性
試験結果を示す図、第9図は従来モジュールの断面構造
図、第10図は従来モジュールの長期信頼性試験結果を示
す図である。 1……ガラス基板、2……太陽電池素子、3……ブチル
ゴム、4……裏面カバー、6……出力端子、7……リー
ド線、8……電極、9……フレーム、10……フレーム取
付けネジ、11……シリコンゴム、12……プラスチックフ
ィルム、13……パッシベーション樹脂、14……フィルム
粘着剤、21……端子本体、22……絶縁スペーサ、23……
Oリング、24……ワッシャー、25……ナット、26……半
田、27……リード線導体部、28……リード線絶縁部、31
……塩化ビニルフィルム、32……亜鉛メッキ層、33……
鉄板、34……エポキシ樹脂、41……CdS層、42……CdTe
層、43……C層、44……Ag層、45……AgIn層、51……ガ
ラス基板、52……太陽電池素子、53……ブチルゴム、54
……裏面カバー、55……シリコンゴム、56……出力端
子、57……出力リード線、58……電極、59……フレー
ム、60……フレーム取付けネジ、61……押え板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 室園 幹夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−80874(JP,A) 特開 昭64−59875(JP,A) 特開 平2−21670(JP,A) 特開 昭60−138952(JP,A) 実開 昭62−36558(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物半導体を用いた太陽電池素子を光起
    電力部分とし、ハトメ状端子本体と、気密を保つための
    Oリングと、端子本体と、これを取りつける部材との間
    の絶縁を保つための絶縁スペーサと、太陽電池素子の電
    極と端子本体とを電気的に接続するリード線とからなる
    出力端子部を備えた太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】端子本体が貫通口を備えた中空体形状であ
    り、リード線先端部を貫通口にさし込み、貫通口端部で
    端子リード線同志の電気的接続と貫通口の封止を半田融
    着により行った特許請求の範囲第1項記載の太陽電池モ
    ジュール。
  3. 【請求項3】端子本体がステンレスであり、端子本体表
    面がSn,Pb,Ni,Crのうち少なくとも1つ以上の元素を含
    有する金属でメッキ処理されている特許請求の範囲第1
    項もしくは第2項に記載の太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】Oリングが、フッ素を含有するゴムである
    特許請求の範囲第1項から第3項のいずれかに記載の太
    陽電池モジュール。
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