JP3032349B2 - 酸素センサ - Google Patents

酸素センサ

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JP3032349B2
JP3032349B2 JP3270427A JP27042791A JP3032349B2 JP 3032349 B2 JP3032349 B2 JP 3032349B2 JP 3270427 A JP3270427 A JP 3270427A JP 27042791 A JP27042791 A JP 27042791A JP 3032349 B2 JP3032349 B2 JP 3032349B2
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正二 赤塚
章良 加藤
哲弥 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば自動車排気ガス中
の酸素濃度を検出する為に使用される酸素センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の酸素センサとして、一端
閉塞の筒状あるいは板状の固体電解質の内外面に貴金属
の多孔質電極を形成し、検出ガス(排気ガス)側の電極
と、基準ガス(空気)側の酸素濃度差に応じて発生する
起電力を用いて酸素濃度を測定する酸素センサがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】地球環境保護の目的に
より、自動車等の内燃機関から排出される有害物質、特
にHC,CO,NOxエミッションの低減は特に先進国
において、ますます重要度を増している。
【0004】上記エミッション低減に最も有力、かつ、
信頼性の確立された方法は、排気ガス中の残留酸素濃度
を酸素センサによって検知し、その信号に基づき、車載
コンピュータによる燃料噴射制御を行い燃料と空気の燃
焼混合比(A/F)を、三元触媒コンバータが最も効率
良くHC,CO,NOxを浄化しうる理論空燃比にF/
B制御する電子式燃料噴射(EFI)である。
【0005】酸素センサは上記の電子式燃料噴射(EF
I)の最重要部品であり、その特性の優劣は即ちエミッ
ション抑制に大きな影響を与えることは言うまでもな
い。
【0006】実市場におけるエミッションの抑制には、
通常のクルージング時だけでなく、いわゆるアイドリン
グ時や、始動直後の加速時等の、排ガス温度が低い状態
でも制御A/Fを理論空燃比にF/B制御することが重
要である。
【0007】しかしながら、従来の酸素センサでは、素
子温度が350℃より下がると、電極の触媒活性の低下
に伴う制御A/Fの理論空燃比からのズレが著しいとい
う欠点があり、特に素子の加熱手段を持たない酸素セン
サにおいては、空燃比制御を中止せざるを得ず、エミッ
ション制御が困難であった。
【0008】この低温での酸素センサの作動特性改善の
為、Pt電極上にCO酸化、NOx還元に卓越した触媒
であるロジウムを積層することが考えられる。しかし、
ロジウムは高活性な触媒であるが故、酸素の吸着が白金
に比べて強く、固体電解質、例えばZrO2表面の酸素
イオンと酸素ガスとの分子交換の反応抵抗となる結果、
酸素センサ素子の電気抵抗を高くしたり、また一方では
ロジウム酸化物の生成によって、検出ガス側電極の電極
抵抗を著しく増大させ、極端な場合には電気出力の取り
出しを困難にする欠点があった。
【0009】本発明は、こうした問題を解決し、素子温
度が350℃以下でも、制御A/Fの理論空燃比の維持
が可能な低温作動性に優れた酸素センサに関するもので
ある。
【0010】
【問題点を解決するための手段】そこで本発明では、固
体電解質基体の一方の面に基準ガス側電極を、他方の面
に検出ガス側電極を設け、基準ガス側と検出ガス側との
酸素濃度差に応じて生ずる起電力によって酸素濃度を検
出する酸素センサにおいて、上記検出ガス側電極が、白
金を主成分とする第1層を基体の検出素子部全面に形成
した上に、少なくともロジウムを成分とする白金族金属
からなる第2層を第1層に対して部分的に積層してなる
ことを特徴とする酸素センサを要旨とする。
【0011】白金を主成分とする第1層としては、純P
tの他、PtとPd,Ag,Au等との合金からなるも
のが挙げられる。その厚みや気孔率は適宜選択してよ
く、例えば厚み0.1〜10μm、気孔率5〜50%程
度にするとよい。
【0012】少なくともロジウムを成分とする白金族金
属からなる第2層としては、純Rhの他、Rhと他の白
金族金属(Pt,Pd)との合金からなるものが挙げら
れる。この場合、ロジウムは主成分でなく、例えばPt
80%〜Rh20%合金からなるものであってもよい。
その厚みも適宜選択してよく、例えば0.1〜10μm
程度にするとよい。この第2層は、第1層に対して部分
的に、特に20〜80%の面積をもって積層される。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に従って説明す
る。
【0014】図1は酸素センサ1に用いられる検出素子
部2の先端部分を示し、図2は酸素センサ1の全体構成
を示している。
【0015】図1に示すように、中空の試験管状に成形
された検出素子部2は、主として安定化又は部分安定化
ジルコニアから成る酸素イオン伝導性の固体電解質基体
3から構成されている。
【0016】この固体電解質基体3の内側(基準ガス
側)には、導電性に富みかつ触媒作用を有する白金(P
t)の膜状電極(基準電極)4を備えている。一方、固
体電解質基体3の外側(検出ガス側)には、平均粒径約
50μmの安定化又は部分安定化ジルコニアからなる大
型の球形粒子5が固着され、更にこの球形粒子5の表面
には、多孔性の白金からなる第1層(検出ガス側電極)
6が形成されている。
【0017】上記白金からなる第1層6の表面にはCO
酸化、NOx還元に卓越した触媒であるロジウム(R
h)からなる第2層(検出ガス側電極)7が部分的に積
層されている。この場合、基体3の少なくとも検出部と
なるべき部位全面にPtからなる第1層6を形成した
後、Rhからなる第2層を部分積層した結果、外観上例
えば第1層(Pt)6が固体電解質基体表面の起電力を
集める為に連結した帯状になるように、第2層(Rh)
7が触媒活性を高める為に島状になるように形成される
(図3)。
【0018】上記第1層(Pt)6及び第2層(Rh)
7からなる検出ガス側電極の表面には、検出ガス側電極
の劣化防止の目的で、プラズマ溶射にて保護コートとし
ての厚さ100μmのスピネル層8が形成されている。
【0019】尚、上記検出素子部2は、環状部材10お
よび充填材11を介して、耐熱鋼製のハウジング12に
固定され、更に検出素子部2の先端には保護管13が被
せられている。
【0020】次に、この酸素センサ1の製造方法につい
て説明する。
【0021】上記検出素子部2の固体電解質基体3を形
成するには、まず純度99%のジルコニア(ZrO2
の原料に、純度99.9%のイットリア(Y23)を4
mol%添加し、湿式にて粉砕混合して、1300℃に
て2時間仮焼結を行う。次に湿式にて、粒子の80%が
2.5μm以下になるまで粉砕する。更に水溶性バイン
ダを加え、スプレードライヤーにて粒径70μmの球状
の2次粒子からなる材料に調整し、所定の試験管状に成
形する。そして、別途スプレードライヤーにて、球状粒
子5となる平均粒径約60〜70μmの二次粒子を形成
し、固体電解質基体3の外表面に約100μmの厚さに
筆で塗布する。その後、約1500℃で4時間焼成す
る。
【0022】更に、上記固体電解質基体3の両面に、そ
れぞれ基準ガス側電極4及び検出ガス側電極6,7を形
成するには、まず導電性に富む白金を化学メッキによっ
て両面に析出させ、しかる後、1000℃以上、望まし
くは1300℃にて大気中熱処理することにより、白金
を焼結収縮させ多孔質の膜状の基準ガス側電極4及び検
出ガス側電極の第1層6を形成する。ここで1000℃
以上としたのは、これ以下の温度であると白金の焼結収
縮が不十分で孔が開きにくいからである。
【0023】こうして形成された白金からなる第1層6
の上にロジウムからなる第2層7を部分的に積層するの
であるが、まず、ロジウムメッキを施さない部分にマス
キングの為に有機ペイントを塗布する。その後、Rh2
g/1含有の塩化ロジウム酸水溶液に浸し、検出ガス側
電極の第1層6を陰極、Ptメッキのチタン電極を同じ
水溶液に陽極として浸し、直流電圧2Vを5分間印加
し、ロジウムをPtの第1層6の表面に電解析出させた
後、大気中500℃にて加熱し、マスキング部分の有機
ペイントを除去する。この場合、陽極としては卑金属で
なく貴金属を用いることが好ましい。水溶液が少なくと
もロジウムを成分とする白金族金属塩の水溶液である
為、卑金属の陽極では水溶液中への溶解が発生し望まし
くない。Ptメッキのチタン電極はこうした陽極の要求
特性を満たす例であり、しかも基材のTiは電極強度を
高める。
【0024】上記手段の代わりに、例えば転写プリント
方法(タンポプリンティング)によって、予め印刷され
たRhなどを第1層6上に転写印刷しても良い。あるい
は又、ロジウムに有機バインダを加えてペースト状にし
たインクを、直接第1層6上に刷毛等で印刷塗布しても
良い。
【0025】その後、第1層6及び第2層7からなる検
出ガス側電極に、プラズマ溶射によって保護コートとし
てのスピネル層8を100μm形成する。
【0026】こうして作成された検出素子部2は、環状
部材10および充填材11を介して、耐熱鋼製のハウジ
ング12に固定され、素子部先端に保護管13を被せ、
完成する。尚、ヒータを併用してもよいことは勿論であ
る。
【0027】この酸素センサ1を使用し、実車耐久試験
(5万マイル)前後での低温作動性を、従来の酸素セン
サと比較して調査した結果を図4に示す。尚、比較例1
は検出ガス側電極がPt層(第1層)の全面にRh層
(第2層)を積層してなる例であり、比較例2は検出ガ
ス側電極がPt層のみからなる例である。その結果、実
施例のみが耐久後も低温でのA/F制御が正確であっ
た。
【0028】
【発明の効果】本発明では、検出ガス側電極の一部に、
CO酸化NOx還元に卓越した触媒であるロジウムを成
分とする層が積層され、優れた低温作動性を提供する。
また従来のロジウム添加電極の欠点であった酸化雰囲気
での抵抗増大の影響は、白金を主成分とする第1層が電
極リードの役割を果すことにより解決され、優れた耐久
性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の酸素センサに用いられる検出素子部
を一部破断して示す説明図
【図2】酸素センサの一例の全体構成を示す断面図
【図3】本発明の検出素子部について検出ガス側電極を
構成する第1層及び第2層の積層状態の一例を示す正面
【図4】実用耐久試験前後での低温作動性のデータを示
すグラフ
【符号の説明】
1…酸素センサ 2…検出素子部 3…固体電解質基体 4…基準ガス側電極 6…第1層(検出ガス側電極) 7…第2層(検出ガス側電極)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 哲弥 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特 殊陶業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−90256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/409

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質基体の一方の面に基準ガス側電
    極を、他方の面に検出ガス側電極を設け、基準ガス側と
    検出ガス側との酸素濃度差に応じて生ずる起電力によっ
    て酸素濃度を検出する酸素センサにおいて、 上記検出ガス側電極が、白金を主成分とする第1層を基
    体の検出素子部全面に形成した上に、少なくともロジウ
    ムを成分とする白金族金属からなる第2層を第1層に対
    して部分的に積層してなることを特徴とする酸素セン
    サ。
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CN114414641A (zh) * 2022-01-24 2022-04-29 深圳市富济新材料科技有限公司 一种氮氧传感器芯片用铂-铑复合电极及其制备方法

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