JP3031785B2 - 口腔用組成物 - Google Patents
口腔用組成物Info
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Description
有し、う蝕や歯周病を予防する口腔用組成物に関する。
形成される歯垢が原因で発症することが明らかにされて
いる。すなわち、う蝕は、歯垢中に存在する、例えば、
ストレプトコッカス・ミュータンスなどのある種の細菌
が口腔内で糖を代謝して生じる酸により歯牙のエナメル
質が脱灰されることによって引き起こされる。また、歯
垢中の細菌の中には、歯茎を刺激する酵素や内毒素を分
泌するものがあり、歯茎の炎症を引き起し、そのため、
歯茎は出血しやすくなり、弾力性を失って歯から離れ、
やがて歯周ポケットが形成される。この歯周ポケットが
嫌気性細菌の住処となり、それらの代謝物によって歯周
組織が破壊され、歯周病が引き起こされる。したがっ
て、う蝕や歯周病の予防には、歯垢の蓄積を抑制するこ
とが重要である。
有効であることが知られており、従来から、歯質を強化
して、う蝕を予防するために、歯磨、洗口剤、塗布剤な
どの各種の口腔用組成物の薬効成分として使用されてい
る。
や歯周病を予防するため、従来から種々の口腔用組成物
が提案され、実用化されているが、いずれも一長一短が
あり、必ずしも満足するものは未だ見当たらない。
予防の効果を示すには、たとえ低濃度であっても、フッ
素イオンが口腔内に長時間存在することが必要である。
そこで、フッ素イオンを口腔内に滞留させる試みとし
て、例えば、フッ素イオン放出性を制御した口腔用組成
物(特開昭61-294606号)や、フッ素イオンに
よって完全に平衡化したポリカチオン性ポリマーを配合
した口腔用組成物が提案されている(特開平3-541
7号)。しかし、これらは、フッ素イオンを歯牙表面に
吸着させる力が弱く、口腔内のフッ素イオン濃度が短時
間で急速に減少するので、充分な歯質強化、う蝕予防効
果は期待しがたい。
本発明者らは、歯垢蓄積の抑制およびフッ化物の歯面へ
の吸着促進について、種々検討した結果、意外にもポリ
ビニルアセタールジエチルアミノアセテートが優れた歯
垢蓄積抑制効果とフッ化物の歯面への吸着促進効果を示
し、これを用いることにより、優れたう蝕や歯周病の予
防効果を有する口腔用組成物が得られることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
ルジエチルアミノアセテートを配合してなる口腔用組成
物を提供するものであり、本発明の口腔用組成物は優れ
た歯垢蓄積抑制効果を示し、これによりう蝕や歯周病が
効果的に予防される。
エチルアミノアセテートに加え、さらにフッ化物を配合
した口腔用組成物も提供するもので、歯垢蓄積抑制効果
と共に、フッ化物の歯面への吸着が促進され、これによ
っても、う蝕や歯周病が効果的に予防される。
ノアセテートは、ポリビニルアルコールとアセトアルデ
ヒドが脱水して生成したアセタールで、残存するヒドロ
キシル基の一部がジエチルアミノ酢酸とエステル結合し
た塩基性の高分子化合物であり、従来、医薬品のコーテ
ィング剤に用いられてはいるが、その歯垢蓄積抑制やフ
ッ化物の歯面吸着促進効果は、もちろん、口腔用組成物
の分野において用いられたことはない。かかるポリビニ
ルアセタールジエチルアミノアセテートとしては、例え
ば、AEA((株)三共)などの市販品を利用できる。ま
た、この高分子化合物は水に難溶であるが、フマル酸や
ステアリン酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロースな
どを添加混合して水溶液の形で用いることも可能であ
り、例えば、HA((株)三共)などの市販品を利用でき
る。その配合量は、歯垢蓄積抑制、フッ化物の歯面吸着
促進の観点から、ポリビニルアセタールジエチルアミノ
アセテートの量に換算して、一般に口腔用組成物全量に
基づいて0.001〜10重量%の範囲内である。
ナトリウム、フッ化第一スズ、モノフルオルリン酸ナト
リウムなどが挙げられる。その配合量は、歯質強化の観
点から、フッ素イオンの量に換算して、口腔用組成物全
量に基づいて0.001〜5.0重量%、好ましくは0.
01〜2.0重量%の範囲内である。
て、適宜処方され、常法に従って、練り歯磨、パスタ、
粉歯磨、液状歯磨、潤製歯磨、洗口剤、液状塗布剤など
の剤形とすることができる。他の配合成分は、特に限定
されるものではなく、公知の研磨剤、湿潤剤、粘結剤、
発泡剤、保存料、香味料、薬効成分などを、本発明の効
果を損なわない範囲で配合することができる。
をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実験例お
よび実施例に限定されるものではない。なお、特に断ら
ない限り、「%」は重量%を表す。
スク上でのストレプトコッカス・ミュータンスプラーク
の蓄積に対する効果
の作製 ハイドロキシアパタイト・パウダー(250mg)をKB
打錠機で打錠し、電気炉で焼結してハイドロキシアパタ
イト・ディスクを作製した。このディスクの一端に、吊
り下げ用の穴を開けた。
の培養 ブレイン・ハート・インフュージョン・ブロスにストレ
プトコッカス・ミュータンスを植菌し、嫌気性条件下、
37℃で24時間培養した。
プラークの蓄積 ハート・インフュージョン・ブロス(6ml)にシューク
ロース(5%)を添加した培地に、(2)の培養液(3
00μl)を加えた。(1)のハイドロキシアパタイト
・ディスクを、表1の試験溶液を含有する無菌水溶液に
5分間浸漬し、滅菌リン酸緩衝液(PBS)で洗浄した
後、上記の培地中にステンレス・ワイヤーのフックで吊
り下げた。嫌気性条件下、37℃で24時間培養を行っ
た後、培養液からディスクを取り出し、1N NaOH水
溶液(1.5ml)に浸漬してプラークを懸濁させた。こ
の懸濁液の光学密度OD540を測定した。結果を表1に
示す。
ドロキシアパタイト・ディスクに付着したストレプトコ
ッカス・ミュータンスの量を反映している。すなわち、
光学密度OD540の値が大きいほど、ストレプトコッカ
ス・ミュータンスの付着量が多いことになる。この表か
ら明らかなように、薬効成分を含む試験溶液の0.1%
AEAエタノール溶液および0.5%HA水溶液は、い
ずれも、対照のPBSに比べて光学密度OD540の値が
小さい。このことは、これらの薬剤成分がミュータンス
プラークの蓄積抑制作用を有することを示している。
磨を調製した。 成分 配合量(重量%) シリカ 17.0 カルボキシメチルセルロース 1.0 グリセリン 7.5 ソルビトール 60.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.7 サッカリンナトリウム 0.2 HA 0.3 香料 0.8 精製水 残
磨を調製した。 成分 配合量(重量%) グリセリン 35.0 プロピレングリコール 5.0 ポリアクリル酸ナトリウム 3.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0 サッカリンナトリウム 0.2 HA 0.5 香料 1.0 精製水 残
を調製した。 成分 配合量(重量%) グリセリン 10.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 エチルアルコール 15.0 サッカリンナトリウム 0.1 ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート 0.1 安息香酸ナトリウム 0.2 香料 0.3 精製水 残
磨を調製した。 成分 配合量(重量%) 第2リン酸カルシウム 40.0 ソルビトール 30.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 サッカリンナトリウム 0.1 香料 0.9 N-ラウロイルサルコシンナトリウム 0.5 ショ糖脂肪酸エステル 0.5 HA 0.3 精製水 残
ル質のフッ素取り込みに対する効果
作成 抜去したヒトエナメル質(歯冠表面)の沈着物を取り除
き、頬側歯冠部より2×2mmのブロックを切り出した。
表面を研磨した後、脱灰液(0.1M 乳酸、500mg/l
ハイドロキシアパタイト;pH4.6に調節)に浸漬
し、37℃で40時間放置した。蒸留水で洗浄後、乾燥
させて試料ブロックとした。
浸漬し、37℃で1時間放置した。蒸留水で洗浄し、室
温で乾燥させた後、表層をごくわずか研磨し、得られた
粉末のフッ素含有量を測定することによって、歯牙表面
のフッ素取込量を求めた。結果を表2に示す。なお、試
験は以下の3種類の歯磨について実施した。
フッ化物と組み合わせると、歯牙表面に吸着されるフッ
素量は、フッ化物単独の場合に比べて、約3倍に増加す
る。このことは、ポリビニルアセタールジエチルアミノ
アセテートがフッ素イオンの歯牙表面への吸着促進作用
を有することを示しており、より優れたう蝕予防効果が
期待できる。
磨を調製した。 成分 配合量(重量%) シリカ 17.0 カルボキシメチルセルロース 1.0 グリセリン 7.5 ソルビトール 60.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.7 サッカリンナトリウム 0.2 HA 0.3 香料 0.8 フッ化ナトリウム 0.2 精製水 残
磨を調製した。 成分 配合量(重量%) グリセリン 35.0 プロピレングリコール 5.0 ポリアクリル酸ナトリウム 3.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0 サッカリンナトリウム 0.2 HA 0.5 モノフルオルリン酸ナトリウム 0.7 香料 1.0 精製水 残
を調製した。 成分 配合量(重量%) グリセリン 10.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 エチルアルコール 15.0 サッカリンナトリウム 0.1 ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート 0.1 安息香酸ナトリウム 0.2 フッ化ナトリウム 0.5 香料 0.3 精製水 残
磨を調製した。 成分 配合量(重量%) 第2リン酸カルシウム 40.0 ソルビトール 30.0 カルボキシメチルセルロース 1.5 サッカリンナトリウム 0.1 香料 0.9 N-ラウロイルサルコシンナトリウム 0.5 ショ糖脂肪酸エステル 0.5 HA 0.3 フッ化ナトリウム 0.1 精製水 残
ジエチルアミノアセテートが配合されているので、歯垢
蓄積の抑制作用が高く、また、フッ化物と組み合わせた
場合にはフッ素イオンの歯面への吸着が促進され、う蝕
や歯周病の予防効果に優れた口腔用組成物が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリビニルアセタールジエチルアミノア
セテートを配合したことを特徴とする、練り歯磨、パス
タ、粉歯磨、液状歯磨、潤性歯磨、洗口剤および液状塗
布剤から選ばれる剤形の口腔用組成物。 - 【請求項2】 さらにフッ化物を配合したことを特徴と
する請求項1記載の口腔用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4151957A JP3031785B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 口腔用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4151957A JP3031785B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 口腔用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05339136A JPH05339136A (ja) | 1993-12-21 |
JP3031785B2 true JP3031785B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=15529910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4151957A Expired - Lifetime JP3031785B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | 口腔用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3031785B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
US6497858B1 (en) | 1997-03-25 | 2002-12-24 | Sunstar Kabushiki Kaisha | Method of remineralizing teeth |
CN1527691A (zh) * | 2001-04-27 | 2004-09-08 | 杉原慎一 | 氟涂布用组合物及氟涂布方法 |
CA2728391C (en) * | 2008-06-27 | 2017-05-30 | Glaxo Group Limited | Composition and method for enhancing fluoride uptake using bioactive glass |
-
1992
- 1992-06-11 JP JP4151957A patent/JP3031785B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05339136A (ja) | 1993-12-21 |
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