JP3031739U

JP3031739U - 変形性膝矯正具

Info

Publication number: JP3031739U
Application number: JP1996006263U
Authority: JP
Inventors: 文敏甲斐
Original assignee: 文敏甲斐
Priority date: 1996-05-28
Filing date: 1996-05-28
Publication date: 1996-12-03
Anticipated expiration: 2002-05-28

Abstract

(57)【要約】【課題】変形性膝関節症の患者が歩行する際のアライメ
ントの均衡を保つことができ、高い安定感が得られると
共に、膝にかかる負担を軽減し、症状を緩和する。【解決手段】靴の中敷の略中央部分から側縁部分に向か
って漸次高くなる傾斜面５を、中敷の踵部分から足指の
付け根部分に亘って設けると共に、中敷の土踏まず部分
に膨出部（係止部）６を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、変形性膝関節症の症状の緩和を目的として靴の内底に敷いて使用する中敷型の矯正具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

変形性膝関節症とは、高齢者に多数みられる症状であり、簡単に説明すると、膝の関節の接合部位の内側部分が収縮することにより両脚が外反し、所謂Ｏ脚状に変形してしまうというものである。このため、歩行の際のアライメント（体重移動の際の重心線）が崩れ、その均衡をとろうとするため膝に負担がかかり痛みを生じるという問題があった。

【０００３】ところで、従来使用されている靴の中敷の中には、中敷の土踏まず部分に膨出部や突起を設けることにより（図５参照）、足の裏全体に中敷を密着させて靴の履きごごちを良好にしたり、土踏まず部分の圧迫に因るマッサージ効果により足の疲労を回復させ長距離の歩行に適するようにしたものが散見される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の靴の中敷は、上述したようにマッサージ効果を期するものであって、変形性膝関節症の症状緩和を目的としたものではない。すなわち、このような症状の患者とっては、足の裏全体を内向きに傾斜させるような靴の中敷型の矯正具が好適なのであるが、従来このようなタイプの矯正具は無かった。本考案は、前記のような実状に鑑み、変形性膝関節症の患者が歩行する際のアライメントの均衡を保つことができ、高い安定感が得られると共に、膝にかかる負担を軽減し、症状を緩和することができる靴の中敷型の変形性膝矯正具を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため本考案では、変形性膝矯正具を、靴の中敷の略中央部分から外側縁部分に向かって漸次高くなる傾斜面を設けると共に、靴の中敷の土踏まず部分に足の滑りを防止するための係止部を設けたものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、図面に示した実施例によって本考案の実施の形態を説明する。図１は本考案に係る変形性膝矯正具の斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線断面図、図３は図１の右側面図、図４は図１の左側面図、図５は従来の靴の中敷を示す斜視図である。

【０００７】図１乃至図４に示すように、本考案に係る変形性膝矯正具は、靴の中敷型で、薄い合成皮革を型抜きして人の足型に作られた裏面層１と、同じく薄い合成皮革で、表面に滑り止めのためのパイル地加工を施した表面層２との間に、硬質な発砲スチロール製の型板材３及び４を挟み込んでサンドイッチ状に貼り合わせて作られており、型板材３により中敷の略中央部分から側縁部分に向かって漸次高くなる傾斜面５が中敷の踵部分から足指の付け根部分に亘って設けられられると共に、中敷の土踏まず部分に位置させた型板材４により膨出部（係止部）６が形成されている。すなわち、図２で明確に示されているが、中敷の横断面はその中央部から外側に向かっては直線的に漸次肉厚になる形状に、また、その中央部から外側に向かって湾曲して漸次肉圧になる形状にされている。

【０００８】本考案に係る靴の中敷型の変形性膝矯正具は、足の外側部分が傾斜面５によって内向きに傾斜するので、変形性膝関節症のように足首が外向きに斜傾した患者の場合、足首の向きが水平状態に保持される。このため、歩行の際のアライメント（体重移動の際の重心線）も補正されるので、足首で均衡をとる必要がなくなり、足首への負担も軽減される。また、土踏まず部分に設けた膨出部（係止部）６がストッパーとなり、内向きに傾斜された足が横滑りするのを防止し、安定保持することができる。

【０００９】本考案の変形性膝矯正具は靴の中敷型であるため、簡易に使用でき、且つ構造が簡潔であるため量産が容易であり、安価に提供することができ極めて実用性が高いものである。尚、本考案の要旨とするところは、中敷の側縁部分に傾斜部分を設けるだけでなく、中敷の土踏まず部分にも足の滑りを防止するためのストッパーとしての肉厚部分を設けることにあり、中敷全体を合成樹脂で一体成形して表面を吸水性の有る繊維で被覆したり、活性炭等を包含させて防臭効果を図ったりしたものでもよく、本考案の実施態様が上記実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので、変形性膝関節症の患者が歩行する際のアライメントの均衡を保つことができ、高い安定感が得られると共に、膝にかかる負担を軽減し、症状を緩和することができるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る変形性膝矯正具の斜視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】図１の右側面図である。

【図４】図１の左側面図である。

【図５】従来の靴の中敷を示す斜視図である。

【符号の説明】

１裏面層２表面層３型板材４型板材５傾斜面６膨出部（係止部）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】靴の中敷の略中央部分から外側縁部分に向
かって漸次高くなる傾斜面を設けると共に、靴の中敷の
土踏まず部分に足の滑りを防止するための係止部を設け
たことを特徴とする変形性膝矯正具。