JP3031304U - サンドブラスト用の砂塵飛散防止装置 - Google Patents

サンドブラスト用の砂塵飛散防止装置

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弘 藤澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のサンドブラスト用の砂塵飛散防止装置
では、ブラシ製カバー体を使用しているので、作業時に
砂塵が衝突するとブラシ繊維が切れて分離機側に吸引さ
れ、そのブラシ繊維で研磨材の通口が目詰まりするとい
う問題がある。 【解決手段】 彫刻材8の表面8aに噴射ノズル41か
ら粒子状の研磨材S1を吹き付けて、該彫刻材表面に図
柄や文字等を彫刻し得るようにしたサンドブラストにお
いて、噴射ノズル41の噴口42の近傍に砂塵S2を吸
引し得る砂塵吸引口33を設け、さらに噴口42及び砂
塵吸引口33の外側を非繊維状弾性材からなる筒状カバ
ー体5で囲繞するとともに、該筒状カバー体5に空気取
入口51を形成することにより、作業時に筒状カバー体
5の内面部が削取されても該削取部分が軽量で微粉末状
になるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本願考案は、例えば石材のような彫刻材の表面に小粒子状の研磨材を吹き付け て彫刻材表面に図柄や文字等を彫刻し得るようにしたサンドブラストに関し、特 にそのようなサンドブラスト用の砂塵飛散防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石材のような彫刻材の表面に図柄や文字等を彫刻する場合、サンドブラストと 称される装置が使用される。この種のサンドブラストは、噴射ノズルから小粒の 研磨材を高速噴射させることで、彫刻材表面に所望の彫刻を加工するものである 。
【0003】 ところで、この種のサンドブラストを使用する場合には、研磨材や該研磨材で 削取された石粒(石粉)等の砂塵が周囲に飛散するために、一般に密閉された彫 刻室で行われるが、この場合、特別に彫刻室が必要となって設備コストが高価と なる。
【0004】 又、近年では、上記砂塵が周囲に飛散するのを防止し得るようにした砂塵飛散 防止装置つきのサンドブラストが開発されている。この従来のサンドブラストは 、例えば図5及び図6に示すように、微粒子状の研磨材S1(図6)を収納する 加圧タンク1と、該加圧タンク1内の研磨材S1を高速噴射させるブラストヘッ ド4と、該ブラストヘッド4を上下・左右に移動操作するためのノズル操作装置 2と、ブラストヘッド4の噴射ノズル41から噴射された研磨材S1を含む砂塵 S2(図6)を回収するための砂塵回収装置3と、該砂塵回収装置3内に回収さ れた砂塵S2から分離される軽量の粉塵を収容する集塵タンク34とを備えてい る。
【0005】 加圧タンク1内の研磨材S1は、その底部に設けた研磨材調整器10内に流入 した後、図示しない圧送装置からの高圧エアーAによって供給管11を通して噴 射ノズル41から高速噴射されるようになっている。
【0006】 ノズル操作装置2は、サーボモータを含む上下動装置21と同じくサーボモー タを含む左右動装置22によって、ブラストヘッド4を上下・左右の2次元方向 に移動せしめ得るようになっている。尚、このノズル操作装置2は、予めコント ロールボックス23で設定されたプログラムでブラストヘッド4の動作を制御す るようになっている。
【0007】 砂塵回収装置3は、上記砂塵S2を吸引により回収して、それを重量物(研磨 材S1)と軽量物(研磨材S1が細かくなったもの及び彫刻材から削取された石粉 )に分離する分離機31と有している。この分離機31は、サイクロン方式のも のが採用されており、研磨材S1のような比較的重量のあるものはそのまま下方 に落下させる一方、石粉のような軽量の粉塵は集塵タンク34側に吸引されるよ うになっている。尚、分離機31の底部には、圧力弁が設けられており、上記高 圧エアー発生用の圧送装置が停止したときに該圧力弁が開放されて、分離機底部 に貯留されている回収研磨材が下方の加圧タンク1内に落下するようになってい る。
【0008】 ブラストヘッド4には、図6に示すように、噴射ノズル41の噴口42を囲繞 するようにして砂塵吸引口33が設けられており、該砂塵吸引口33と分離機3 1とを回収管32で接続している。尚、図6において符号40は、ノズルカバー である。
【0009】 図5に示す従来例のサンドブラストには、ブラストヘッド4の先端部に上記砂 塵S2が周囲に飛散するのを防止するための筒状カバー体105からなる砂塵飛 散防止装置Yが取付けられている。この筒状カバー体105は、運転時に彫刻材 8の表面8aに貼着されている防護カバー9に例えば1mm程度まで近接させるこ とによって砂塵S2が周囲に飛散するのを防止する。尚、この筒状カバー体10 5は、防護カバー9に摺接したときでも、該防護カバー9を傷つけないようにす るために弾性を必要とし、且つ該筒状カバー体105内に空気を導入するために 通気性を必要としている。
【0010】 ところで、この従来例の筒状カバー体105は、上記のように弾性と通気性を 兼備するものとして、ナイロンブラシを環状に成形してなるブラシ製カバー体を 採用している。
【0011】 そして、この図5及び図6に示す従来のサンドブラストを使用して彫刻材(例 えば墓石)8に文字や図柄等を彫刻する際には、まず彫刻材8の表面8aに加工 穴9aつきの防護カバー9を貼り付けておく。尚、ブラストヘッド4の動作は、 ノズル操作装置2のコントロールボックス23によって予め設定された軌跡上を 移動するようになる。次に、ブラストヘッド4のノズル噴口42を加工部分の始 点に位置合わせした状態で運転を開始すると、該ノズル噴口42から研磨材S1 が加工穴9aを介して彫刻材表面8aに高速噴射され、順次研磨材S1によって 防護カバー9の加工穴9a部分の彫刻材表面8aが掘削(掘削溝8b)されてい く。このとき、ノズル噴口42から噴射された研磨材及び彫刻材表面8aから削 取された石粉等からなる混合砂塵S2が筒状カバー体105の内部で一時的に乱 反射するが、該砂塵S2は、砂塵吸引口33から吸引され、回収管32を通って 分離機31内に収容される。そして、分離機31内に収容された砂塵S2は、サ イクロン機能によって分離されて、そのうちの重量物(研磨材S1)が下方に落 下する一方、軽量物が集塵タンク34側に吸引・回収される。
【0012】 ところで、この砂塵飛散防止装置Yつきのサンドブラストでは、ノズル噴口4 2から噴射された研磨材及び彫刻材表面8aから削取された石粒等の砂塵S2は 、順次筒状カバー体105内で乱反射するようになり、その砂塵S2の一部は該 筒状カバー体の内面に強く衝突するようになる。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】 ところが、図5及び図6に示す従来の砂塵飛散防止装置Yでは、筒状カバー体 105としてブラシ製カバー体を使用しているので、上記のように、砂塵S2が ブラシ製カバー体105の内面に順次連続して衝突すると、各ブラシ繊維が細く なっていき、延いては該ブラシ繊維が切断されるようになる。特に、ブラシ製カ バー体105では、砂塵回収装置3の吸引力によってブラシ繊維が符号105′ で示すように内方に撓むようになり、ノズル噴口42から噴射される研磨材S1 がその内方に撓んだブラシ繊維部分105′に衝突し易くなって、余計に切断さ れ易くなる。そして、この切断されたブラシ繊維は、砂塵吸引口33が吸気され ていることによって、砂塵S2とともに回収管32を通って分離機31内に吸い 込まれる。ところで、切断されたブラシ繊維は比較的重量があるため、研磨材S 1 とともに分離機31の底部に落下するようになり、該分離機31の底部にブラ シ繊維が混入した研磨材S1が堆積されるようになる。そして、このように研磨 材S1中にブラシ繊維が混入したままでは、該研磨材S1が分離機31側から加圧 タンク1側に落下する際にブラシ繊維が弁口に引っ掛かったり、あるいは分離機 底部から研磨材調整器10側に流入する際に該ブラシ繊維が通口(小穴)に引っ 掛かることがあり、それらの通路(弁口や通口)が目詰まりを起こすようになる 。従って、砂塵飛散防止装置Yとして、ブラシ製カバー体105を使用したもの では、比較的短期間ごとに運転を中断して目詰まりを掃除しなければならず、そ の掃除が面倒であるとともに、運転中断のために稼働率が低下するという問題が あった。
【0014】 又、ブラシ製カバー体105では、砂塵回収装置3の吸引力によってブラシ繊 維が符号105′で示すように内方に撓むようになるが、防護カバー9の加工穴 9aの面積が大きいと、該内方に撓んだブラシ繊維105′で該加工穴9aの口 縁を塞ぐ可能性があり、その場合には彫刻材表面における掘削すべき溝8bの輪 郭がきれいに出なくなるという問題もあった。
【0015】 さらに、この従来のブラシ製カバー体を使用した砂塵飛散防止装置では、運転 中はブラシ製カバー体105内で上記砂塵S2が高速で乱反射するが、該砂塵の 一部がブラシ製カバー体105の各ブラシ繊維間を通って外部に飛散することが あって周囲を砂塵で汚すという問題があった。
【0016】 本願考案は、上記した従来の砂塵飛散防止装置の問題点に鑑み、サンドブラス トの稼働率を向上させ得るとともに、彫刻材表面に形成すべき彫刻(掘削溝)の 輪郭を明確に加工でき、しかも作業室を清浄にし得るようにしたサンドブラスト 用の砂塵飛散防止装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本願考案は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
【0018】 即ち、本願考案の砂塵飛散防止装置は、彫刻材の表面に噴射ノズルから小粒子 状の研磨材を吹き付けて、該彫刻材表面に図柄や文字等を彫刻し得るようにした サンドブラストに使用されるものである。
【0019】 そして、本願考案の砂塵飛散防止装置は、噴射ノズルの噴口の近傍に砂塵を吸 引し得る砂塵吸引口を設け、さらに噴口及び砂塵吸引口の外側をスポンジ又はゴ ムあるいは軟質プラスチック等の非繊維状弾性材からなる筒状カバー体で囲繞す るとともに、該筒状カバー体に空気取入口を形成して構成している。
【0020】 筒状カバー体の形態は、円筒形、角筒形(例えば四角筒形)等の適宜の形態が 採用可能である。そして、この筒状カバー体は、ノズル噴口から噴出された研磨 材及び彫刻材から削取された石粉等の砂塵が外部に飛散するのを防止する機能を 有する。
【0021】 又、本願考案では、上記筒状カバー体の外側に、該筒状カバー体を囲繞する環 状カバー体を設けることもできる。この外側の環状カバー体の材質は、筒状カバ ー体と同様な弾性材でもよいし、あるいはブラシ繊維であってもよい。又、この 環状カバー体も、内側の筒状カバー体の形状に合わせて円筒形や角筒形に形成す ることができる。
【0022】
【考案の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して本願の好適な実施形態を説明すると、図1〜図3 には第1実施形態、図4には第2実施形態がそれぞれ示されている。
【0023】 図1及び図2に示すサンドブラストの基本構成及び機能は、図5に示す従来例 のものと同様である。即ち、図1及び図2のサンドブラストは、小粒子状の研磨 材S1を収納する加圧タンク1と、該加圧タンク1内の研磨材S1を高速噴射させ るブラストヘッド4と、該ブラストヘッド4を上下・左右に移動操作するための ノズル操作装置2と、ブラストヘッド4の噴射ノズル41から噴射された研磨材 S1を含む砂塵S2を回収するための砂塵回収装置3と、該砂塵S2から分離され る軽量の粉塵を収容する集塵タンク34とを備えている。そして、このサンドブ ラストを使用するには、まず図2に示すように、彫刻材8の表面8aに加工穴9 aつきの防護カバー9を貼り付けておく。次に、ブラストヘッド4のノズル噴口 42を防護カバー9の加工穴9aの始端部に位置合わせした状態で運転を開始す ると、研磨材調整器10からの研磨材S1が噴射ノズル41側に供給され、該研 磨材S1がノズル噴口42から彫刻材表面8aに高速噴射される。尚、ノズル噴 口42から噴射された研磨材S1は、防護カバー9の加工穴9aに対応する部分 の彫刻材表面8aを掘削するようになり、順次研磨材S1によって彫刻材表面に 所定形状の掘削溝8bが形成されていく。このとき、ノズル噴口42から噴射さ れた研磨材及び彫刻材表面8aから削取された石粉等からなる混合砂塵S2が筒 状カバー体5の内部で一時的に乱反射するが、該砂塵S2は、砂塵吸引口33か ら吸引され、回収管32を通って分離機31内に収容される。そして、分離機3 1のサイクロン機能によって、重量物(研磨材S1)と軽量物(石粉や後述すカ バー体の微粉末)とを分離し、該重量物のみが分離機31の底部に落下・堆積さ れるとともに、軽量物は集塵タンク34側に吸引されて収容されるようになる。 尚、分離機31の底部に堆積された重量物(研磨材S1)は、高圧エアーA(図 1)の供給を停止すると、自動的に加圧タンク1内に落下し、続いて研磨材調整 器10内に流入して順次循環するようになる。
【0024】 ブラストヘッド4の先端部には、上記砂塵S2が周囲に飛散するのを防止する ための砂塵飛散防止装置Zが装備されている。この第1実施形態の砂塵飛散防止 装置Zは、内側の筒状カバー体5と外側の環状カバー体6からなる内外二重のカ バー体を有している。即ち、筒状カバー体5は、ブラストヘッド4の先端部にお ける、ノズル噴口42及び砂塵吸引口33の外側を囲繞するようにして取付けら れている。又、環状カバー体6は、筒状カバー体5の外側を囲繞する状態でブラ ストヘッド4の先端部に取付けられている。
【0025】 この内外各カバー体5,6は、運転時において彫刻材8の表面8aに貼着され ている防護カバー9に摺接するおそれがあるために(防護カバー9を傷つけない ようにするために)弾性材で形成され、且つ該各カバー体5,6内にそれぞれ空 気を導入する必要があることから、それぞれ空気取入口51,61が形成されて いる。即ち、この実施形態では、内側の筒状カバー体5及び外側の環状カバー体 6は、それぞれ適度の硬さのスポンジで成形されているとともに、それぞれ小穴 からなる複数個づつの空気取入口51,51・・、61,61・・が形成されて いる。又、この内外各カバー体5,6は、この実施形態では、それぞれ円筒形に 成形されている。尚、他の実施形態では、筒状カバー体5及び環状カバー体6を それぞれ角筒形(例えば四角筒)に形成することもできる。
【0026】 内側の筒状カバー体5は、図2又は図3に示すように、その内径が砂塵吸引口 33の外径よりやや大きい70〜80mm程度、肉厚さが10〜15mm程度、長さ が50mm程度の大きさとされている。尚、筒状カバー体5の内径は、ブラストヘ ッド4の先端部に形成した取付部(環状段部)4aの外径と同径とされている。 又、空気取入口51となる小穴は、10〜15mm程度の直径のものを周方向に等 間隔で6個形成されている。
【0027】 他方、外側の環状カバー体6は、その内径が170〜180mm程度、肉厚さが 10〜15mm程度、長さが50mm程度の大きさとされている。又、空気取入口6 1となる小穴は、10〜15mm程度の直径のものを周方向に等間隔で6個形成さ れている。この環状カバー体6の後端面には、ドーナツ状の底板7が設けられて いる。尚、底板7の中心部には、ブラストヘッド4の先端部の取付部4aと同径 の穴7aが形成されている。
【0028】 そして、この内外両カバー体5,6は、まず外側の環状カバー体6の底板7に 形成している穴7aをブラストヘッド4の取付部4aに外嵌合させた後、内側の 筒状カバー体5を該取付部4aに外嵌合させて装着されている。この内外両カバ ー体5,6を装着させた状態では、それらの先端面が面一となる。尚、他の実施 形態では、筒状カバー体5と環状カバー体6と底板7とを予め一体化させておき 、その一体物とした状態でブラストヘッド4の取付部4aに嵌合させるようにし てもよい。
【0029】 このように、第1実施形態の砂塵飛散防止装置Zでは、筒状カバー体5と環状 カバー体6からなる二重のカバー体をブラストヘッド4の先端部に取付けて構成 されている。そして、この砂塵飛散防止装置Zは、次のように作用する。
【0030】 即ち、この砂塵飛散防止装置つきのサンドブラストは、図2に示すように、内 外両カバー体5.6の先端面を、彫刻材8の表面8aに貼着した防護カバー9の 加工開始位置に例えば1mm程度の間隔をもって近接させた状態で運転を開始する 。そして、運転が開始されると、加圧タンク1内の研磨材S1が順次研磨材調整 器10を介して噴射ノズル41側に供給され、そのノズル噴口42から高速噴射 されて、防護カバー9の加工穴9a部分の彫刻材表面を掘削するようになる。そ のとき、ノズル噴口42から噴射された研磨材S1や彫刻材表面8aから削取さ れた石粉等の砂塵S2が内側の筒状カバー体5内で一時的に乱反射するが、その 砂塵S2は該筒状カバー体5に阻止されて外方に飛散しなくなる。又、該筒状カ バー体5内の砂塵S2は、砂塵吸引口33から順次吸引されて、砂塵回収装置3 の分離機31内に収容され、そこで重量物(研磨材S1)と軽量物(石粉)に分 離され、分離機31の底部に重量物(研磨材S1)のみが堆積される。尚、この 研磨材S1は、分離機底部に堆積された後、加圧タンク1側に供給されて繰り返 し使用される。又、筒状カバー体5内で乱反射する砂塵S2のごく一部は、該筒 状カバー体5に空気取入口51,51・・を形成している関係上、該空気取入口 51から筒状カバー体5の外部に飛散することがあるが、該筒状カバー体5の外 側にはもう1つの環状カバー体6が設けられているので、筒状カバー体5外に飛 散した砂塵は、外側の環状カバー体6で阻止され、それより外部に放出されるこ とがない。従って、作業室内が砂塵で汚れることがない。
【0031】 このサンドブラストでは、ブラストヘッド4が予め設定された通りに移動し、 そのとき筒状カバー体5及び環状カバー体6の先端面が防護カバー9の表面に接 触するおそれがあるが、これらのカバー体5,6はスポンジのような弾性材を使 用しているので、該カバー体5,6が防護カバー9の表面に摺接しても、該防護 カバー9を傷つけたり捲ったりすることがない。又、ノズル噴口42を囲繞する 筒状カバー体5は、適度の保形性を有しており、且つ空気取入口51,51・・ を形成しているので、該筒状カバー体5が内方に撓んで掘削部分(防護カバー9 の加工溝9a)を塞ぐことがなく、彫刻材表面に形成される文字や図形の輪郭を 鮮明にすることができる。
【0032】 ところで、作業時において筒状カバー体5内で砂塵S2が乱反射すると、その 砂塵S2が筒状カバー体5の内面に衝突し、それによって筒状カバー体5の内面 がごく僅かづつではあるが削取されるようになる。ところが、この実施形態のよ うに筒状カバー体5をスポンジのような弾性材で形成していると、その削取され た部分は微粉末状でしかも軽量となり、砂塵S2とともに分離機31側に吸引さ れても、該微粉末状の削取材が分離機31のサイクロン機能によって確実に集塵 タンク34側に吸引されるようになる。従って、加圧タンク1側に回収される研 磨材S1中に弾性材の微粉末が混入することがなく、長期に亘って異物が混入し ない状態の研磨材S1を使用できる。又、研磨材S1が循環しても、該研磨材S1 中に各通口(分離機底部の弁口や研磨材調整器10の小穴)を目詰まりさせるよ うな物質が混入しないので、該各通口等の掃除回数を極めて少なくし得る。尚、 この筒状カバー体5は消耗品であり、砂塵飛散防止機能に欠陥が生じる直前で該 筒状カバー体5を新しいものと交換すればよい。
【0033】 図4に示す第2実施形態は、筒状カバー体5の変形例を示したものである。こ の第2実施形態の筒状カバー体5では、空気取入口51として第1実施形態の穴 に代えて、先端部において複数個の切欠状に形成している。この場合の空気取入 口(切欠)51も、第1実施形態の穴51と同様の機能を有する。
【0034】 又、本願考案の砂塵飛散防止装置では、上記の実施形態のほかに、次のように 実施することができる。即ち、筒状カバー体5の材質としては、スポンジに代え てゴムあるいは軟質プラスチックのような非繊維からなる弾性材を採用できる。 又、外側の環状カバー体6は、弾性を有するものであればよく、例えばブラシ繊 維製のものでもよい。尚、例えば墓石のような矩形平面を彫刻(掘削溝8aを形 成)する場合には、筒状カバー体5及び環状カバー体6として四角筒形のものを 使用すると、彫刻材の角部付近でも該カバー体が彫刻面からはみ出なくなって好 ましい結果が得られる。
【0035】
【考案の効果】
本願考案のサンドブラスト用の砂塵飛散防止装置によれば、次のような効果が ある。
【0036】 (1) ノズル噴口42及び砂塵吸引口33を筒状カバー体5で囲繞しているので、 作業時において発生する砂塵S2が筒状カバー体5でガードされて外部に飛散す ることがなくなり、作業室を清浄にすることができる。
【0037】 (2) 筒状カバー体5としてスポンジ等の非繊維状弾性材を使用しているので、作 業時において砂塵S2で筒状カバー体5の内面部分が削取されても、その削取部 分が微粉末状になり、分離機31において該微粉末をほぼ完全に分離することが でき、各通口の目詰まりが防止される。従って、図6の従来例で示すブラシ製カ バー体の場合のように、ブラシ繊維が切れて通口が目詰まりするというトラブル が解消でき、保守回数(掃除回数)が少なくなって稼働率が向上する。
【0038】 (3) 筒状カバー体5は、適度の保形性を有しているので、該筒状カバー体5の内 面が内方に撓むことがなくなり、図6の従来例で示すブラシ製カバー体のように ブラシ繊維が内方に撓んで掘削部分を塞ぐという問題(掘削部分が不鮮明になる という問題)を解消できる。
【0039】 (4) 筒状カバー体5の外側に、もう一つの環状カバー体6を設けると、内側の筒 状カバー体5から漏れ出た砂塵を外側の環状カバー体6でガードできる。従って 、この種のサンドブラストにおいて作業時に発生する砂塵を完全にシャットアウ トでき、作業室をより一層清浄にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1実施形態の砂塵飛散防止装置を備えた
サンドブラストの概略図である。
【図2】図1の砂塵飛散防止装置部分の縦断面図であ
る。
【図3】図1の砂塵飛散防止装置の分解斜視図である。
【図4】本願第2実施形態の砂塵飛散防止装置に使用さ
れる筒状カバー体の斜視図である。
【図5】従来の砂塵飛散防止装置を使用したサンドブラ
ストの概略図である。
【図6】図5の砂塵飛散防止装置部分の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1は加圧タンク、2はノズル操作装置、3は砂塵回収装
置、4はブラストヘッド、5は筒状カバー体、6は環状
カバー体、8は彫刻材、8aは表面、9は防護カバー、
31は分離機、33は砂塵吸引口、41は噴射ノズル、
42は噴口、51は空気取入口である。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 彫刻材(8)の表面(8a)に噴射ノズ
    ル(41)から小粒子状の研磨材(S1)を吹き付け
    て、該彫刻材表面(8a)に図柄や文字等を彫刻し得る
    ようにしたサンドブラストにおいて、前記噴射ノズル
    (41)の噴口(42)の近傍に砂塵(S2)を吸引し
    得る砂塵吸引口(33)を設け、さらに前記噴口(4
    2)及び前記砂塵吸引口(33)の外側をスポンジ又は
    ゴムあるいは軟質プラスチック等の非繊維状弾性材から
    なる筒状カバー体(5)で囲繞するとともに、該筒状カ
    バー体(5)に空気取入口(51)を形成したことを特
    徴とするサンドブラストト用の砂塵飛散防止装置。
  2. 【請求項2】 筒状カバー体(5)の外側に、該筒状カ
    バー体(5)を囲繞する環状カバー体(6)を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のサンドブラスト用の砂
    塵飛散防止装置。
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