JP3030976U - 耐震性引出し装置 - Google Patents

耐震性引出し装置

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JP3030976U
JP3030976U JP1996003838U JP383896U JP3030976U JP 3030976 U JP3030976 U JP 3030976U JP 1996003838 U JP1996003838 U JP 1996003838U JP 383896 U JP383896 U JP 383896U JP 3030976 U JP3030976 U JP 3030976U
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光彦 菊石
啓史 平井
顕始 山口
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 箪笥等の物品における引出し装置であって、
その物品が、地震時、物品運搬時等に引出し開け閉め側
へ傾いたり、引出し開け閉め方向に揺れる等しても、ま
た、該物品近くでの子供の悪戯があっても、引出しが物
品本体から抜け出難く、それだけ安全であるとともに、
該物品の運搬、移動において、施錠無しでも、引出しの
抜け出る恐れが極めて少なく、それだけ安全に該物品を
運搬、移動でき、また、泥棒が家屋に侵入して引出し内
を物色しようとするとき、泥棒の差し迫った心理状態で
は簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害を抑える
ことができる引出し装置を提供する。 【解決手段】 箪笥(物品)本体101の引出し挿入部
12〜52とこれに対し出入自在の引出し11〜51と
を含む引出し装置1〜5であり、引出し挿入部の前端部
に係合用突出部14〜54が設けられ、引出し前端部
に、引出しが引出し挿入部内の所定収納位置に配置され
たとき係合用突出部14〜54に脱離可能に嵌合する係
合用凹所13〜53が設けられている耐震性引出し装
置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、各種箪笥、鏡台、食器棚、チェスト、洗面台等の家具、什器類や各 種住宅設備物品などに設けられる引出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
引出し装置は、通常、箪笥等の物品の本体に設けた引出し挿入部と、これに対 し出入自在の引出しとから構成されており、任意に引出しを開け閉めできるよう になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の引出し装置では、その引出し装置付き物品が、地震時、 物品運搬時等において引出し開け閉め側に傾いたり、引出し開け閉め方向に揺れ る等したとき、引出しが物品本体からその自重で、或いは引出しの持つ慣性力で 自然に抜け出て、引出し内部のものが周囲に散乱し、貴重な品物が損傷するばか りか、それらが人体に当たったり、引出し自身が人体や周囲の物に当たる等して 人的、物的損傷を招くことがある。
【0004】 また、子供が箪笥等の引出し装置付き物品を置いた部屋で遊ぶとき、その物品 近くでの悪戯等により該物品が揺れたり、子供が直接物品に触れるなどして該物 品の引出しが抜け出ることがあり、このときも、引出し内部のものが周囲に散乱 し、貴重な品物が損傷するばかりか、それらが子供に当たったり、引出し自身が 子供や周囲の物に当たる等して人的、物的損傷を招くことがある。
【0005】 引出し装置によっては施錠可能なものがあり、施錠可能な引出しについては、 予め施錠しておくことでこのような事故回避が可能であると考えられるが、たと え施錠可能な引出しでも、普段の生活においては、引出しを開け閉めするのにい ちいち解錠、施錠するのは煩わしいことから、施錠されないことが多々あり、こ のようなときに地震が発生したり、子供の悪戯等があると、前記のように人的、 物的損傷が発生し、酷いときには、抜け出た引出しが人頭を直撃する等して死を 招くことすらある。
【0006】 また、従来の、引出しを手前に引く或いは押し込むだけで引出しを開閉できる 引出し装置では、泥棒が家屋に侵入したとき、施錠されていない限り、人に見つ からないうちに、家人が戻らないうちにといった泥棒の差し迫った心理状態にお いても、きわめて簡単に引出しを開けて、引出し内を物色できるという問題もあ る。
【0007】 そこで本考案は、簡単に開け閉めできる引出し装置であって、それでいて、そ の引出し装置を設けた物品が地震時、物品運搬時等に引出し開け閉め側へ傾いた り、引出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、該物品近くでの子供の悪戯が あっても、引出しが物品本体から抜け出難く、それだけ安全であるとともに、該 物品の運搬、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐れが極めて少な く、それだけ安全に該物品を運搬、移動できる耐震性引出し装置を提供すること を課題とする。
【0008】 また、本考案は、泥棒が家屋に侵入して引出し内を物色しようとするとき、泥 棒の差し迫った心理状態では簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害を抑え ることができる引出し装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は前記課題を解決するため、 物品本体の引出し挿入部とこれに対し出入自在の引出しとを含む引出し装置に おいて、 前記引出し挿入部の前端部に係合用突出部が設けられ、前記引出しの前端部に 、該引出しが前記引出し挿入部内の所定収納位置に配置されたとき前記係合用突 出部に脱離可能に嵌合する係合用凹所が設けられているとともに、前記引出しが 前記引出し挿入部内の所定収納位置に配置され、又は該所定収納位置から引き出 されるにあたり、前記引出しの係合用凹所が前記引出し挿入部の係合用突出部か ら外れる位置まで該引出し前端部を持ち上げることができる引出し昇降用空間が 前記引出し挿入部に形成されていることを特徴とする耐震性引出し装置を提供す る。
【0010】 ここに言う「物品」、換言すれば本考案引出し装置が設けられる「物品」には 、箪笥、鏡台、食器棚、洗面台、チェスト等の家具、什器類や各種住宅設備物品 等が含まれる。 本考案引出し装置において、引出し前端部の係合用凹所は、引出し前端部の左 右部分の一方又は双方(例えば引出し左右側板の一方又は双方)、及び(又は) 引出し前端部の例えば中央部、或いは、引出し前端部の幅方向の全体又は略全体 にわたるなど任意に設けることができ、引出し挿入部の係合用突出部もかかる係 合用凹所に対応させて設けることができる。
【0011】 本考案耐震性引出し装置によると、引出しは、物品本体の引出し挿入部に入れ たり、出したりして、開け閉めできる。 引出しは、これを引出し挿入部内の所定収納位置に配置するために該挿入部に 挿入されるとき、引出し挿入部の前端部に設けられた前記係合用突出部上に一旦 は載せられて前記所定収納位置に押し込まれ、該位置で引出し前端部の前記係合 用凹所が該係合用突出部に臨み、これにより引出し前端部が落下して該係合用凹 所が係合用突出部に嵌まる。かくして引出しを簡単に所定収納位置に配置し、閉 じることができる。
【0012】 このように引出しを閉じた状態では、引出しをそのまま手前に引いても、引出 しの係合用凹所が引出し挿入部の係合用突出部に引っ掛かり、引き出すことはで きない。 この状態で、地震時、物品運搬時等に物品が引出し開け閉め側へ傾いたり、引 出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、該物品近くでの子供の悪戯があって も、引出しが物品本体から抜け出難く、それだけ安全であるとともに、物品の運 搬、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐れが極めて少なく、それ だけ安全に物品を運搬、移動できる。
【0013】 また、泥棒が家屋に侵入して引出し内を物色しようとするとき、泥棒の差し迫 った心理状態では引出しを簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害を抑える ことができる。 引出しを開けるときには、引出し前端部を若干持ち上げ、引出しの係合用凹所 を引出し挿入部の係合用突出部から外して手前に引き出せば、簡単に開けること ができる。
【0014】 本考案に係る引出し装置は、このような利点があるにもかかわらず、構造が簡 単に済み、それだけ製作容易で、安価に提供できる。 以上説明した本考案の引出し装置の例を挙げると次のとおりである。 (1)前記引出し前端部の係合用凹所は該引出しの前端部下面に引出し幅方向に 形成された溝形状凹所であり、前記引出し挿入部の係合用突出部は該引出しの溝 形状凹所に対応させて引出し挿入部にその幅方向に設けられた直線棒状部材であ る上記耐震性引出し装置。
【0015】 この装置の場合、前記引出し挿入部が前記引出しの下面を支持する引出し受け 部材を備え、前記直線棒状部材は該引出し受け部材に設けられていてもよい。 いずれにしてもこのタイプの引出し装置では、引出しが引出し挿入部へ挿入さ れるにあたり前記引出しの所定収納位置へ到達するまでは、そして引出しを該所 定収納位置から持ち上げて引き出すときは、普通には該引出し下面が引出し挿入 部の係合用突出部上に載せられた状態で動かされる。 (2)前記引出し前端部の係合用凹所が該引出しの側板の前端部下面に形成され た突起部材係合用凹所であり、前記引出し挿入部の係合用突出部が該突起部材係 合用凹所に対応させて引出し挿入部に設けられた突起部材である上記耐震性引出 し装置。
【0016】 この引出し装置においても、引出しが引出し挿入部へ挿入されるにあたり前記 引出しの所定収納位置へ到達するまでは、そして引出しを該所定収納位置から持 ち上げて引き出すときは、普通には該引出し下面が引出し挿入部の突起部材上に 載せられた状態で動かされる。 前記突起部材係合用凹所を形成した引出し側板の下面に、該凹所から(換言す れば該凹所に連続して)、又は該凹所より若干後方位置から引出し出入方向に後 方へ延びて下方へ開口する長溝を形成し、該長溝の深さを前記突起部材係合用凹 所に隣合う溝前端部では該凹所に近づくに従って上下方向に次第に浅くなるよう にし、残りの部分では前記突起部材が遊嵌できる深さにしてもよい。
【0017】 このように構成したとき、引出しが引出し挿入部へ挿入されるにあたり前記所 定収納位置へ到達するまでは、そして引出しを該所定収納位置から持ち上げて引 き出すときは、該引出しの長溝に引出し挿入部の突起部材が嵌まった状態で案内 されつつ円滑に動かされる。そして、引出しが前記所定収納位置に配置される直 前及び該所定収納位置から引き出され始めるときは、前記長溝前端部の次第に浅 くなった部分の上底が突起部材に当接するので、円滑に引出しを前記所定収納位 置に到達させ、或いは該位置から引出し始めることができる。
【0018】 この引出し装置において、前記引出し挿入部が前記引出しの下面を支持する引 出し受け部材を備え、前記突起部材が該引出し受け部材に設けられているときは 、該突起部材が前記長溝の深い部分に遊嵌している状態では引出し下面を該引出 し受け部材で支持することができ、これにより引出しを安定的に動かすことがで きる。 (3)前記引出し挿入部の前端部の係合用突出部が前記引出しの側板下面に対応 させて引出し挿入部に設けられた回転可能の回転部材であり、前記引出し前端部 の係合用凹所が該回転部材が嵌脱できるように前記引出し側板の前端部下面に形 成された回転部材係合用凹所である上記耐震性引出し装置。
【0019】 この引出し装置では、引出しが引出し挿入部へ挿入されるにあたり前記引出し の所定収納位置へ到達するまでは、そして引出しを該所定収納位置から持ち上げ て引き出すときは、該引出しを引出し挿入部の回転部材上に載せた状態で該回転 部材を回転させつつ円滑に動かすことができる。 前記回転部材係合用凹所を形成した引出し側板の下面には、該凹所から(換言 すれば該凹所に連続して)、又は該凹所より若干後方位置から引出し出入方向に 後方へ延びて下方へ開口するとともに後方へ開口した長溝を形成し、該長溝の上 下方向の深さを溝後端から溝前端に向かって次第に浅くしてよい。
【0020】 このように構成すると、引出しを引出し挿入部へ挿入開始するとき、及びその あとさらに挿入するにあたり、前記所定収納位置へ到達するまでは、そして引出 しを該所定収納位置から持ち上げて引き出すときは、該引出しはその長溝に引出 し挿入部の回転部材が嵌まって回転する状態で円滑に動かされる。そして、引出 しが前記所定収納位置に配置される直前及び該所定収納位置から引き出され始め るときは、前記長溝前端部の浅くなった部分を回転部材に当接させることで、引 出し前端部を持ち上げた状態として円滑に引出しを前記所定収納位置に到達させ 、或いは該位置から引出し始めることができる。
【0021】 この装置の場合、引出しの引出し挿入部への差し込み開始等を一層容易に行え るように、前記回転部材係合用凹所である前記長溝が側方へも開口していてもよ い。また、引出しの引出し挿入部への差し込み開始等を一層容易に行えるように 、前記引出し挿入部が前記引出しの下面を支持する引出し受け部材を備え、前記 引出しの長溝の後端部の深さが、該部分に前記回転部材が位置するとき、該引出 し下面が該引出し受け部材に載置され得る深さであってもよい。
【0022】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。 図1は本考案に係る引出し装置を備えた箪笥の1例の正面図であり、引出しを 箪笥本体に納めた状態で示してある。図2は図1に示す箪笥において右側の箪笥 本体側板を取り外した状態の側面図である。図3は図2に示す箪笥において各引 出しを一部引き出した状態の側面図である。図4は各引出しに共通する引出し構 造を示す平面図である。
【0023】 図示の箪笥100は箪笥本体101に上から下へ順に引出し11、21、31 、41、51を備えたものである。 箪笥本体101は、木材主体の左右側板102、102に木材主体の天板10 3及び木材主体の背板104を取り付け、左右側板間に5段に引出し受け部材と して木材主体の引出し受け板121、221、321、421、521を架設し 、下部を台輪105に載置したものである。
【0024】 天板103と最上段の引出し受け板121との間に引出し挿入部12が形成さ れており、また、最上段と2段目の引出し受け板121、221との間に引出し 挿入部22が形成され、同様にしてそれより下段の引出し挿入部32、42、5 2が形成されている。 各引出し挿入部12、22、32、42、52に引出し11、21、31、4 1、51がそれぞれ挿入されている。
【0025】 各引出しは図4に示すように、側板a、a、前板b及び後板cを平面視四角形 に組み立てた枠体に底板dを取り付けた箱体の該前板bの前面に前表面板eを取 り付け、前表面板eには把手fを設けた基本構造のものである。 引出し11と引出し挿入部12とで箪笥引出し装置1が構成されており、同様 にして、引出し21と引出し挿入部22とで箪笥引出し装置2が、引出し31と 引出し挿入部32とで箪笥引出し装置3が、引出し41と引出し挿入部42とで 箪笥引出し装置4が、引出し51と引出し挿入部52とで箪笥引出し装置5がそ れぞれ構成されている。
【0026】 箪笥引出し装置1においては、引出し11の前端部において底板dの下面に係 合用凹所13が形成されている。該係合用凹所13は引出し幅方向にわたり端か ら端まで同じ深さで延びる断面四角形状の溝形状凹所である。また、引出し挿入 部12にはその引出し受け板121の前端部上面に係合用突出部14が設けられ ている。該係合用突出部14は前記溝形状凹所13に嵌入できるサイズの断面四 角状の一本の長い直線棒状部材からなっており、引出し挿入部幅方向に延設され ている。
【0027】 箪笥引出し装置5は、箪笥引出し装置1に類似の構成のものであり、引出し5 1の前端部において底板dの下面に係合用凹所53が左右に分けて2箇所形成さ れている。各係合用凹所53は引出し幅方向にわたり同じ深さで延びる断面四角 形状の溝形状凹所である。また、引出し挿入部52にはその引出し受け板521 の前端部上面の左右部分にそれぞれ係合用突出部54が設けられている。該係合 用突出部54は前記溝形状凹所53に嵌入できるサイズの断面四角状の短い直線 棒状部材からなっており、引出し挿入部幅方向に設けられている。
【0028】 箪笥引出し装置2においては、引出し21の前端部に突起部材係合用凹所23 が形成されている。該係合用凹所23は左右の各引出し側板aの下面に一定深さ の円形穴の形態で形成されている。また、引出し挿入部22にはその引出し受け 板221の前端部の左右部分に係合用突出部24が設けられている。各係合用突 出部24は断面円形のピンの形態の突起部材で、一部が引出し受け板221に埋 め込まれるようにして該受け板221上面に立設されている。
【0029】 箪笥引出し装置3においては、引出し31の前端部に突起部材係合用凹所33 が形成されている。該係合用凹所33は左右の各引出し側板aの前端部下面に一 定深さの円形穴の形態で形成されている。また、各側板aの下面には前記穴33 より若干後方位置から引出し出入方向に後方へ延び、且つ、下方へ開口した長溝 35が形成されており、該長溝の後端は閉じられていてもよいが、ここでは後方 へ開口している。また、引出し挿入部32にはその引出し受け板321の前端部 の左右部分に係合用突出部34が設けられている。各係合用突出部34は断面円 形のピンの形態の突起部材で、一部が引出し受け板321に埋め込まれるように して該受け板321上面に立設されている。前記の長溝35は、前記の係合用穴 33に隣合う溝前端部351では該穴33に近づくにつれて上下方向の深さが次 第に浅くなっており、残りの部分では前記の突起部材34が遊嵌できる深さにな っている。なお、長溝35は穴33に連続していてもよい。
【0030】 箪笥引出し装置4においては、引出し41の前端部に回転部材係合用凹所43 が形成されている。該係合用凹所43は左右の各引出し側板aの前端部の下面及 び側面に跨がる部分に、上方へ一定深さの切り欠き凹所の形態で形成されている 。また、各側板aの下面及び側面に跨がる領域には、前記凹所43に連続して、 引出し出入方向に後方へ延び、下方、側方及び後方へ開口する長溝45が形成さ れている。該長溝の後端は閉じられていてもよいが、ここでは後方へ開口してい る。また該長溝45は係合用凹所43より若干後方位置から後方へ延びていても よい。引出し挿入部42においては、引出し41の各側板aに対向する箪笥本体 側板102の前端部内面に円形の回転部材44が回転自在に支持されている。前 記の長溝45は、溝後端から溝前端に向かって次第に上下方向の深さが浅くなっ ており、後端部の深さは、該後端部が回転部材44の位置に配置されたとき、引 出し下面が引出し受け板421上に載置される深さである。
【0031】 図1及び図2は各引出しが引出し挿入部内の所定引出し収納位置に配置されて いる状態を示している。この状態では、引出し装置1において引出し11の溝形 状凹所13が引出し受け板121上の棒状部材14に嵌合し、引出し下面が引出 し受け板121上に載置されている。また、引出し装置2では、引出し21の各 係合用穴23が引出し受け板221に立設された突起部材24に嵌合し、引出し 下面が引出し受け板221上に載置されている。引出し装置3では、引出し31 の各係合用穴33が引出し受け板321に立設された突起部材34に嵌合し、引 出し下面が引出し受け板321上に載置されている。引出し装置4では、引出し 41の各係合用凹所43が引出し挿入部42の回転部材44に嵌合し、引出し下 面が引出し受け板421上に載置されている。引出し装置5では、引出し51の 各溝形状凹所53が引出し受け板521上の棒状部材54に嵌合し、引出し下面 が引出し受け板521上に載置されている。
【0032】 このように引出し11〜51が引出し挿入部内の所定収納位置に配置され、閉 じられた状態では、各引出し11、21、31、41、51をそのまま手前に引 いても、引出しの係合用凹所13、23、33、43、53が引出し挿入部の係 合用突出部14(棒状部材)、24(突起部材)、34(突起部材)、44(回 転部材)、54(棒状部材)に引っ掛かり、引き出すことはできない。
【0033】 この状態で、地震時、箪笥運搬時等に箪笥が引出し開け閉め側へ傾いたり、引 出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、箪笥近くでの子供の悪戯があっても 、引出しが箪笥本体101から抜け出難く、それだけ安全であるとともに、箪笥 の運搬、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐れが極めて少なく、 それだけ安全に箪笥を運搬、移動できる。
【0034】 また、泥棒が家屋に侵入して箪笥引出し内を物色しようとするとき、泥棒の差 し迫った心理状態では引出しを簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害を抑 えることができる。 各引出し11〜51を開けるときには、引出し前端部を若干持ち上げ、各引出 しの係合用凹所13〜53を引出し挿入部の係合用突出部14〜54から外して 手前に引き出せば、簡単に開けることができる。各引出し挿入部には引出しをこ のように持ち上げることができる引出し箱体部分上方の引出し昇降用空間Sが形 成されている。図3はこのようにして引出しを開けた状態、又は開け始めた状態 を示している。
【0035】 箪笥引出し装置1、5では、引出し11、51が引出し挿入部12、52へ挿 入されるにあたり引出しの所定収納位置へ到達するまでは、そして引出しを該所 定収納位置から持ち上げて引き出すときは、普通には引出し11、51の下面が 棒状部材14、54に、又は該棒状部材14、54と引出し受け板121、52 1に支持され、この状態で引出しが動かされる。
【0036】 また、箪笥引出し装置2では、引出し21が引出し挿入部22へ挿入されるに あたり引出しの所定収納位置へ到達するまでは、そして引出し21を該所定収納 位置から持ち上げて引き出すときは、普通には該引出し21の下面が引出し挿入 部22の突起部材24に、又は突起部材24と引出し受け板221に支持される 。
【0037】 箪笥引出し装置3では、引出し31が引出し挿入部32へ挿入されるにあたり 引出しの所定収納位置へ到達するまでは、そして引出し31を該所定収納位置か ら持ち上げて引き出すときは、各引出し側板aに設けた前記の長溝35に引出し 挿入部32の突起部材34が嵌まった状態で案内されつつ円滑に動かされる。そ して、引出し31が前記所定収納位置に配置される直前及び該所定収納位置から 引き出され始めるときは、長溝前端部351の次第に浅くなった部分の上底が突 起部材34に当接するので、引出し31を円滑に前記所定収納位置に到達させ、 或いは該位置から引出し始めることができる。引出し31の出入操作において、 各突起部材34が長溝35の深い部分に遊嵌しているときには、引出し下面は引 出し受け板321で支持される。これにより引出しを安定的に動かすことができ る。
【0038】 箪笥引出し装置4では、引出し41が引出し挿入部42へ挿入されるにあた り前記引出しの所定収納位置へ到達するまでは、そして引出し41を該所定収納 位置から持ち上げて引き出すときは、普通には該引出し41の傾斜長溝45が引 出し挿入部の回転部材44上に載せられた状態で引出しが動かされ、このとき、 該回転部材44が回転できるので円滑に動かされる。また、引出し41が前記所 定収納位置に配置される直前及び該所定収納位置から引き出され始めるときは、 長溝45の前端部の浅くなった部分が回転部材44に接するので、この部分で引 出し前端部を持ち上げた状態として引出し41を円滑に前記所定収納位置に到達 させ、或いは該位置から引出し始めることができる。また、長溝45は後方へも 側方へも開口しているので、さらに、長溝45の後端部の深さは該部分が回転部 材44の位置に配置されるとき、引出し下面が引出し受け板521上に載置され る深さであるため、引出し41の引出し挿入部42への差し込み開始等を容易に 行える。
【0039】 以上説明した引出し装置中、引出し装置2、3、4及び5においては、引出し 前端部の係合用凹所23〜53は引出し前端部の左右部分に設けられているが、 これら係合用凹所23〜53は引出し前端部の例えば中央部に設けてもよい。図 5は引出し装置2において係合用凹所23を引出し21の前端部の中央部下面に 形成し、係合用突出部24を引出し挿入部22の引出し受け板221前端部の中 央部に立設した例を示している。引出し装置3〜5においても同様に、係合用凹 所33、43、53を引出し3、4、5の前端部の中央部下面に形成し、係合用 突出部34、44、54を引出し受け板321、421、521の前端部の中央 部に設けることができる。また、この場合、引出し装置3、4における長溝35 、45は、無しにするか、可能であれば同様の溝を引出し下面中央部に形成すれ ばよい。
【0040】 以上説明した箪笥100では5種類の箪笥引出し装置1〜5が採用されている が、これらのうちいずれか1種類、又は2種類以上4種類以下の組み合わせで採 用することもできることは言うまでもない。 なお、以上説明した引出し装置は箪笥に適用したものであるが、本考案に係る 引出し装置は、箪笥のほか、引出し装置を備える各種物品に適用できる。
【0041】 以上説明した引出し装置はいずれも、構造簡単で、安価に提供できる。 また、以上説明した引出し装置における係合用凹所やそれに対応する係合用突 出部は、特に衝撃や摩擦力を受け易い部分を、或いは全体を例えば木材より硬質 の金属や合成樹脂材で形成して耐久性を持たせてもよい。
【0042】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によると、簡単に開け閉めできる引出し装置であっ て、それでいて、その引出し装置付き物品が地震時、物品運搬時等に引出し開け 閉め側へ傾いたり、引出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、該物品近くで の子供の悪戯があっても、引出しが物品本体から抜け出難く、それだけ安全であ るとともに、該物品の運搬、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐 れが極めて少なく、それだけ安全に該物品を運搬、移動できる耐震性引出し装置 を提供することができる。
【0043】 また、本考案によると、泥棒が家屋に侵入して引出し内を物色しようとすると き、泥棒の差し迫った心理状態では簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害 を抑えることができる引出し装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る引出し装置を備えた箪笥の1例の
正面図であり、引出しを箪笥本体に納めた状態で示して
ある。
【図2】図1に示す箪笥において右側の箪笥本体側板を
取り外した状態の側面図である。
【図3】図2に示す箪笥において各引出しを一部引出し
た状態の側面図である。
【図4】引出し構造を示す平面図である。
【図5】本考案に係る引出し装置のさらに他の例の正面
図である。
【符号の説明】
100 箪笥 101 箪笥本体 102 箪笥本体側板 103 箪笥本体天板 104 箪笥本体背板 105 箪笥本体支持台輪 1、2、3、4、5 箪笥引出し装置 11、21、31、41、51 引出し a 引出し側板 b 引出し前板 c 引出し後板 d 引出し底板 e 引出し前表面板 f 引出し把手 12、22、32、42、52 引出し挿入部 121、221、321、421、521 引出し受け
板(引出し受け部材) S 引出し昇降用空間 13、53 溝形状凹所(係合用凹所) 23、33 係合用穴(突起部材係合用凹所) 43 回転部材係合用凹所 14、54 棒状部材(係合用突出部) 24、34 突起部材(係合用突出部) 44 回転部材(係合用突出部) 35、45 長溝 351 長溝35の前端部

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】物品本体の引出し挿入部とこれに対し出入
    自在の引出しとを含む引出し装置において、 前記引出し挿入部の前端部に係合用突出部が設けられ、
    前記引出しの前端部に、該引出しが前記引出し挿入部内
    の所定収納位置に配置されたとき前記係合用突出部に脱
    離可能に嵌合する係合用凹所が設けられているととも
    に、前記引出しが前記引出し挿入部内の所定収納位置に
    配置され、又は該所定収納位置から引き出されるにあた
    り、前記引出しの係合用凹所が前記引出し挿入部の係合
    用突出部から外れる位置まで該引出し前端部を持ち上げ
    ることができる引出し昇降用空間が前記引出し挿入部に
    形成されていることを特徴とする耐震性引出し装置。
  2. 【請求項2】前記引出し前端部の係合用凹所は該引出し
    の前端部下面に引出し幅方向に形成された溝形状凹所で
    あり、前記引出し挿入部の係合用突出部は該引出しの溝
    形状凹所に対応させて引出し挿入部にその幅方向に設け
    られた直線棒状部材である請求項1記載の耐震性引出し
    装置。
  3. 【請求項3】前記引出し挿入部は前記引出しの下面を支
    持する引出し受け部材を備えており、前記直線棒状部材
    は該引出し受け部材に設けられている請求項2記載の耐
    震性引出し装置。
  4. 【請求項4】前記引出し前端部の係合用凹所は該引出し
    の側板の前端部下面に形成された突起部材係合用凹所で
    あり、前記引出し挿入部の係合用突出部は該突起部材係
    合用凹所に対応させて引出し挿入部に設けられた突起部
    材である請求項1記載の耐震性引出し装置。
  5. 【請求項5】前記突起部材係合用凹所を形成した引出し
    側板の下面には、該凹所から、又は該凹所より若干後方
    位置から引出し出入方向に後方へ延びて下方へ開口した
    長溝が形成されており、該長溝の深さは前記突起部材係
    合用凹所に隣合う溝前端部では該凹所に近づくに従って
    上下方向に次第に浅く、残りの部分では前記突起部材が
    遊嵌できる深さになっている請求項4記載の耐震性引出
    し装置。
  6. 【請求項6】前記引出し挿入部は前記引出しの下面を支
    持する引出し受け部材を備えており、前記突起部材は該
    引出し受け部材に設けられている請求項5記載の耐震性
    引出し装置。
  7. 【請求項7】前記引出し挿入部の前端部の係合用突出部
    は前記引出しの側板下面に対応させて引出し挿入部に設
    けられた回転可能の回転部材であり、前記引出し前端部
    の係合用凹所は該回転部材が嵌脱できるように前記引出
    し側板の前端部下面に形成された回転部材係合用凹所で
    ある請求項1記載の耐震性引出し装置。
  8. 【請求項8】前記回転部材係合用凹所を形成した引出し
    側板の下面には、該凹所から、又は該凹所より若干後方
    位置から引出し出入方向に後方へ延びて下方へ開口する
    とともに後方へ開口した長溝が形成されており、該長溝
    の上下方向の深さは溝後端から溝前端に向かって次第に
    浅くなっている請求項7記載の耐震性引出し装置。
  9. 【請求項9】前記回転部材係合用凹所である前記長溝が
    側方へも開口している請求項8記載の耐震性引出し装
    置。
  10. 【請求項10】前記引出し挿入部は前記引出しの下面を
    支持する引出し受け部材を備えており、前記引出しの長
    溝の後端部の深さは、該部分に前記回転部材が位置する
    とき、引出し下面が該引出し受け部材に載置され得る深
    さである請求項8記載の耐震性引出し装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010500529A (ja) * 2007-04-24 2010-01-07 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 穀物保管装置を備える冷蔵庫
KR200488276Y1 (ko) * 2017-11-13 2019-01-07 서용석 영유아를 위한 안전 잠금장치를 장착한 서랍장

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