JP3030979U - 耐震性引出し装置 - Google Patents

耐震性引出し装置

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JP3030979U
JP3030979U JP1996003841U JP384196U JP3030979U JP 3030979 U JP3030979 U JP 3030979U JP 1996003841 U JP1996003841 U JP 1996003841U JP 384196 U JP384196 U JP 384196U JP 3030979 U JP3030979 U JP 3030979U
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光彦 菊石
啓史 平井
織歳 澤田
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 箪笥等の物品における引出し装置であって、
その物品が、地震時、物品運搬時等に引出し開け閉め側
へ傾いたり、引出し開け閉め方向に揺れる等しても、ま
た、該物品近くでの子供の悪戯があっても、引出しが物
品本体から抜け出難く、それだけ安全である。 【解決手段】 箪笥(物品)本体101の引出し挿入部
12〜52とこれに対し出入自在の引出し11〜51と
を含む引出し装置1〜5であり、引出し挿入部の前端部
又は引出しの前端部に係合用突出部13〜53が設けら
れ、引出し又は引出し挿入部に、引出し11〜51が引
出し挿入部内の所定収納位置に配置されたとき係合用突
出部13〜53が脱離可能に係合する屈曲形状の係合用
溝14〜54が設けられている耐震性引出し装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、各種箪笥、鏡台、食器棚、チェスト、洗面台等の家具、什器類や各 種住宅設備物品などに設けられる引出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
引出し装置は、通常、箪笥等の物品の本体に設けた引出し挿入部と、これに対 し出入自在の引出しとから構成されており、任意に引出しを開け閉めできるよう になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の引出し装置では、その引出し装置付き物品が、地震時、 物品運搬時等において引出し開け閉め側に傾いたり、引出し開け閉め方向に揺れ る等したとき、引出しが物品本体からその自重で、或いは引出しの持つ慣性力で 自然に抜け出て、引出し内部のものが周囲に散乱し、貴重な品物が損傷するばか りか、それらが人体に当たったり、引出し自身が人体や周囲の物に当たる等して 人的、物的損傷を招くことがある。
【0004】 また、子供が箪笥等の引出し装置付き物品を置いた部屋で遊ぶとき、その物品 近くでの悪戯等により該物品が揺れたり、子供が直接物品に触れるなどして該物 品の引出しが抜け出ることがあり、このときも、引出し内部のものが周囲に散乱 し、貴重な品物が損傷するばかりか、それらが子供に当たったり、引出し自身が 子供や周囲の物に当たる等して人的、物的損傷を招くことがある。
【0005】 引出し装置によっては施錠可能なものがあり、施錠可能な引出しについては、 予め施錠しておくことでこのような事故回避が可能であると考えられるが、たと え施錠可能な引出しでも、普段の生活においては、引出しを開け閉めするのにい ちいち解錠、施錠するのは煩わしいことから、施錠されないことが多々あり、こ のようなときに地震が発生したり、子供の悪戯等があると、前記のように人的、 物的損傷が発生し、酷いときには、抜け出た引出しが人頭を直撃する等して死を 招くことすらある。
【0006】 また、従来の、引出しを手前に引く或いは押し込むだけで引出しを開閉できる 引出し装置では、泥棒が家屋に侵入したとき、施錠されていない限り、人に見つ からないうちに、家人が戻らないうちにといった泥棒の差し迫った心理状態にお いても、きわめて簡単に引出しを開けて、引出し内を物色できるという問題もあ る。
【0007】 そこで本考案は、簡単に開け閉めできる引出し装置であって、それでいて、そ の引出し装置を設けた物品が地震時、物品運搬時等に引出し開け閉め側へ傾いた り、引出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、該物品近くでの子供の悪戯が あっても、引出しが物品本体から抜け出難く、それだけ安全であるとともに、該 物品の運搬、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐れが極めて少な く、それだけ安全に該物品を運搬、移動できる耐震性引出し装置を提供すること を課題とする。
【0008】 また、本考案は、泥棒が家屋に侵入して引出し内を物色しようとするとき、泥 棒の差し迫った心理状態では簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害を抑え ることができる引出し装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は前記課題を解決するため、次に記す(1)及び(2)の二つのタイプ の引出し装置を提供する。 (1)引出しに溝・引出し挿入部に突起型の引出し装置 物品本体の引出し挿入部とこれに対し出入自在の引出しとを含む引出し装置に おいて、 前記引出し挿入部の前端部の前記引出し側面に対応する部分に係合用突出部が 設けられ、前記引出し側面に該係合用突出部が遊嵌する係合用溝が設けられてお り、該係合用溝は、前記引出しが引出し挿入部内の所定収納位置に配置されたと き前記係合用突出部に嵌まる上向き屈曲部分及びその下端から連続して引出し後 端へ向け延びる引出し出入方向部分からなっており、前記引出し挿入部には、前 記引出しが該引出し挿入部内の前記所定収納位置に配置され、又は該所定収納位 置から引き出されるにあたり、前記係合用突出部を前記引出しの係合用溝におけ る上向き屈曲部分から外れた引出し出入方向部分に位置させ得るように引出し前 端部を持ち上げることができる引出し昇降用空間が形成されていることを特徴と する耐震性引出し装置。
【0010】 ここに言う「物品」、換言すれば本考案引出し装置が設けられる「物品」には 、箪笥、鏡台、食器棚、洗面台、チェスト等の家具、什器類や各種住宅設備物品 等が含まれる。 このタイプの装置では、例えば、前記引出し側面の係合用溝を突起部材係合用 溝とし、前記引出し挿入部の係合用突出部を、該係合用溝に対応させて引出し挿 入部に設けられた突起部材とすることができる。
【0011】 また、前記引出し側面の係合用溝は後端を開口させ、該引出しを前記引出し挿 入部外から該引出し挿入部に挿入するとき、該後端開口から前記係合用突出部を 該係合用溝内に嵌入させることができるようにしてもよい。 また、前記引出し挿入部に引出し受け部材を設け、前記引出し側面の係合用溝 の上向き屈曲部分を、該引出しが該引出し挿入部内の前記所定収納位置に配置さ れて前記係合用突出部に該上向き屈曲部分が嵌まったとき、該引出しが前記引出 し受け部材に支持されるように設けてもよい。さらに、前記係合用溝の引出し出 入方向部分については、少なくとも引出し後部を引き出し又は挿入するにあたり 、該引出しが前記引出し受け部材に支持されるように、該引出し出入方向部分の 前端から後端へ向け上昇するように設けてもよい。 (2)引出しに突起・引出し挿入部に溝型の引出し装置 物品本体の引出し挿入部とこれに対し出入自在の引出しとを含む引出し装置に おいて、 前記引出し側面の前端部に係合用突出部が設けられており、前記引出し挿入部 の前端部に前記引出しを引出し挿入部内の所定収納位置に配置するにあたり前記 係合用突出部が嵌入できる係合用溝が設けられており、該係合用溝は、前記引出 しが引出し挿入部内の前記所定収納位置に配置されたとき前記係合用突出部が嵌 まり込む下向き屈曲部分及びその上端から連続して引出し挿入部前端へ向け延び る引出し出入方向部分からなっており、前記引出し挿入部には、前記引出しが該 引出し挿入部内の前記所定収納位置に配置され、又は該所定収納位置から引き出 されるにあたり、前記係合用突出部を前記引出し挿入部の係合用溝における下向 き屈曲部分から外れた引出し出入方向部分に位置させ得るように引出し前端部を 持ち上げることができる引出し昇降用空間が形成されていることを特徴とする耐 震性引出し装置。
【0012】 ここに言う「物品」、換言すれば本考案引出し装置が設けられる「物品」には 、箪笥、鏡台、食器棚、洗面台、チェスト等の家具、什器類や各種住宅設備物品 等が含まれる。 このタイプの装置では、例えば、前記引出しの係合用突出部が突起部材からな り、前記係合用溝が該突起部材に対応させて前記引出し挿入部に設けられた突起 部材係合用溝であることが考えられる。
【0013】 また、前記引出し挿入部の係合用溝はその前端が、前記引出しの係合用突出部 が丁度嵌入できるよりも上下方向に広く開口していることが望ましい。これによ り前記引出しを前記引出し挿入部内の前記所定収納位置に配置するにあたり、前 記係合用突出部を該前端開口から係合用溝内にそれだけ容易に嵌入させることが できる。
【0014】 また、前記引出し挿入部に引出し受け部材を設け、前記引出し挿入部の係合用 溝の下向き屈曲部分を、前記引出しが前記引出し挿入部内の所定収納位置に配置 されて前記係合用突出部が該下向き屈曲部に嵌まり込んだとき、該引出しが前記 引出し受け部材に支持されるように設けてもよい。 本考案耐震性引出し装置は上記いずれのタイプのものであれ、引出しを物品本 体の引出し挿入部に入れたり、出したりして、開け閉めできる。
【0015】 タイプ(1)の引出し装置においては、引出しは、これを引出し挿入部内の所 定収納位置に配置するために該挿入部内に挿入されるとき、該引出しの係合用溝 の引出し出入方向部分に引出し挿入部の係合用突出部が嵌まる状態で挿入され、 該係合用溝の上向き屈曲部分が係合用突出部に臨むまで押し込まれると、引出し 前端部が若干落下して該上向き屈曲部分が係合用突出部に嵌合し、かくして引出 しが所定収納位置に納められ、簡単に閉じられる。引出しを開けるときは、引出 し前端部を若干持ち上げ、前記係合用溝の上向き屈曲部分から係合用突出部を外 して引出し出入方向部分に位置させ、その状態で簡単に引き出すことができる。
【0016】 タイプ(2)の引出し装置においては、引出しは、これを引出し挿入部内の所 定収納位置に配置するために該挿入部内に挿入されるとき、引出しの前端部近く まで押し込まれると、引出しの係合用突出部が引出し挿入部の係合用溝における 引出し出入方向部分に嵌入し始め、さらに押し込まれて係合用突出部が該係合用 溝の下向き屈曲部分に臨むと、引出し前端部が若干落下して該係合用突出部が該 下向き屈曲部分に嵌まり込み、かくして引出しは所定収納位置に納められ、簡単 に閉じられる。引出しを開けるときは、引出し前端部を若干持ち上げ、引出しの 係合用突出部を係合用溝の下向き屈曲部分から外して引出し出入方向部分に位置 させ、その状態で簡単に引き出すことができる。
【0017】 いずれのタイプの引出し装置においても、引出しが引出し挿入部内の所定収納 位置に配置され、閉じられた状態では、係合用突出部と、係合用溝の上向き又は 下向きの屈曲部分とが係合しあって、そのまま引出しを引いても開けることはで きない。 この状態で、地震時、物品運搬時等に物品が引出し開け閉め側へ傾いたり、引 出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、該物品近くでの子供の悪戯があって も、引出しが物品本体から抜け出難く、それだけ安全であるとともに、該物品の 運搬、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐れが極めて少なく、そ れだけ安全に該物品を運搬、移動できる。
【0018】 また、泥棒が家屋に侵入して引出し内を物色しようとするとき、泥棒の差し迫 った心理状態では引出しを簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害を抑える ことができる。 本考案に係る引出し装置は、このような利点があるにもかかわらず、構造が簡 単に済み、それだけ製作容易で、安価に提供できる。
【0019】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。 図1は本考案に係る引出し装置を備えた箪笥の1例の正面図であり、引出しを 箪笥本体に納めた状態で示してある。図2は図1に示す箪笥において右側の箪笥 本体側板を取り外した状態の側面図である。図3は引出し挿入部に設けた係合用 溝の拡大側面図である。図4は図2に示す箪笥において各引出しを一部引出した 状態の側面図である。図5は各引出しに共通する引出し構造を示す平面図である 。
【0020】 図示の箪笥100は箪笥本体101に上から下へ順に引出し11、21、31 、41、51を備えたものである。 箪笥本体101は、木材主体の左右側板102、102に木材主体の天板10 3及び木材主体の背板104を取り付け、左右側板間に5段に引出し受け部材と して木材主体の引出し受け板121、221、321、421、521を架設し 、下部を台輪105に載置したものである。
【0021】 天板103と最上段の引出し受け板121との間に引出し挿入部12が形成さ れており、また、最上段と2段目の引出し受け板121、221との間に引出し 挿入部22が形成され、同様にしてそれより下段の引出し挿入部32、42、5 2が形成されている。 各引出し挿入部12、22、32、42、52に引出し11、21、31、4 1、51がそれぞれ挿入されている。
【0022】 各引出しは図5に示すように、側板a、a、前板b及び後板cを平面視四角形 に組み立てた枠体に底板dを取り付けた箱体の該前板bの前面に前表面板eを取 り付け、前表面板eには把手fを設けた基本構造のものである。 引出し11と引出し挿入部12とで箪笥引出し装置1が構成されており、同様 にして、引出し21と引出し挿入部22とで箪笥引出し装置2が、引出し31と 引出し挿入部32とで箪笥引出し装置3が、引出し41と引出し挿入部42とで 箪笥引出し装置4が、引出し51と引出し挿入部52とで箪笥引出し装置5がそ れぞれ構成されている。
【0023】 箪笥引出し装置1及び2は同構造のもので、引出し挿入部12、22の前端部 の、引出し11、21の左右側面に対応する左右部分のそれぞれに係合用突出部 13、23が設けられている。各係合用突出部13、23はそれには限定されな いが、ここでは断面円形のピンの形態の突起部材であり、一部が箪笥本体側板1 02に埋め込まれて引出し挿入部内へ突出している。
【0024】 各引出し11、21の左右側板a、aのそれぞれの外面に係合用溝14、24 が形成されている。 各係合用溝14、24は前記突起部材13、23が遊嵌できる突起部材係合用 溝であり、引出し11、21が引出し挿入部12、22内の所定収納位置に配置 されたとき、引出し挿入部の突起部材13、23に嵌まり込むための上向き屈曲 部分141、241とその下端から連続して引出し出入方向に後方へ延びる横方 向部分(引出し出入方向部分)142、242とからなっている。横方向部分1 42、242の後端は後方へ向け開口している。
【0025】 箪笥引出し装置3は引出し装置1、2に類似の構造のもので、引出し挿入部3 2の前端部の、引出し31の左右側面に対応する左右部分のそれぞれに係合用突 出部33が設けられている。各係合用突出部33はそれには限定されないが、こ こでは断面円形のピンの形態の突起部材であり、一部が箪笥本体側板102に埋 め込まれて引出し挿入部内へ突出している。
【0026】 引出し31の左右側板a、aのそれぞれの外面には係合用溝34が形成されて いる。 各係合用溝34は前記突起部材33が遊嵌できる突起部材係合用溝であり、引 出し31が引出し挿入部32内の所定収納位置に配置されたとき、引出し挿入部 の突起部材33に嵌まり込むための上向き屈曲部分341とその下端から連続し て引出し出入方向に後方へ延びる横方向部分342とからなっている。横方向部 分342の後端は後方へ向け開口している。該横方向部分342は、引出し31 を引き出し、又は挿入するにあたり、該引出しのほぼ後ろ半分が引出し受け板3 21に支持されるように、引出し出入方向部分342の前端から後端へ向け上昇 するように設けられている。
【0027】 箪笥引出し装置4及び5は同構造のもので、引出し41、51の左右の側板a 、aの前端部のそれぞれの外面に係合用突出部43、53が設けられている。各 係合用突出部43、53はそれには限定されないが、ここでは断面円形のピンの 形態の突起部材であり、一部が側板aに埋め込まれて引出し側方へ突出している 。
【0028】 一方、引出し挿入部42、52の前端部の左右部分のそれぞれに係合用溝44 、54が形成されている。 各係合用溝44、54は、図2及び図3に示すように、箪笥本体側板102の 内面に形成されており、前記突起部材43、53が遊嵌できる突起部材係合用溝 であり、引出し41、51が引出し挿入部42、52内の所定収納位置に配置さ れたとき前記突起部材43、53が嵌まり込む下向き屈曲部分441、541及 びその上端から連続して引出し挿入部前端まで延びる引出し出入方向部分442 、542からなっている。該引出し出入方向部分の前端は開口しており、該開口 442a、542aの上下方向の開き寸法は、引出しの突起部材43、53が丁 度嵌入できるよりも広くなっている。
【0029】 図1及び図2は各引出しが引出し挿入部内の所定引出し収納位置に配置されて いる状態を示している。この状態では、引出し装置1、2、3において引出し1 11、21、31の左右側板の各係合用溝14、24、34の上向き屈曲部分1 41、241、341が引出し挿入部12、22、32の突起部材13、23、 33に嵌まっており、引出し下面が引出し受け板121、221、321上に載 置されている。また、引出し装置4、5においては、引出し41、51の前端部 左右の各突起部材43、53が引出し挿入部42、52前端部左右の係合用溝4 4、54の下向き屈曲部分441、541に嵌まっており、引出し下面が引出し 受け板421、521上に載置されている。
【0030】 このように引出し11、21、31、41、51が引出し挿入部内の所定収納 位置に配置され、閉じられた状態では、各引出し11〜51をそのまま手前に引 いても、引出し挿入部又は引出しにおける突起部材13〜53が係合用溝の上向 き又は下向きの屈曲部分141〜541に係合して引き出すことはできない。 この状態で、地震時、箪笥運搬時等に箪笥が引出し開け閉め側へ傾いたり、引 出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、箪笥近くでの子供の悪戯があっても 、引出しが箪笥本体から抜け出難く、それだけ安全であるとともに、箪笥の運搬 、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐れが極めて少なく、それだ け安全に箪笥を運搬、移動できる。
【0031】 また、泥棒が家屋に侵入して箪笥引出し内を物色しようとするとき、泥棒の差 し迫った心理状態では引出しを簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害を抑 えることができる。 箪笥引出し装置1、2、3においては、引出し11、21、31は、これを引 出し挿入部12、22、32内の所定収納位置に配置するために該挿入部内に挿 入するとき、該引出しの係合用溝14、24、34の引出し出入方向部分142 、242、342の後端開口から引出し挿入部の突起部材13、23、33が嵌 まる状態で挿入され、該係合用溝の上向き屈曲部分141、241、341が突 起部材13、23、33に臨むまで押し込まれると、引出し前端部が若干落下し て該上向き屈曲部分141、241、341が突起部材13、23、33に嵌合 し、かくして引出しが所定収納位置に納められ、簡単に閉じられる。引出しを開 けるときは、引出し前端部を若干持ち上げ、係合用溝の上向き屈曲部分141、 241、341を突起部材13、23、33から外して引出し出入方向部分14 2、242、342に位置させ、その状態で簡単に引き出すことができる。各引 出し挿入部には引出しをこのように持ち上げることができる引出し箱体部分上方 の引出し昇降用空間Sが形成されている。図4はこのようにして引出しを開けた 状態、又は開け始めた状態を示している。
【0032】 箪笥引出し装置4、5においては、引出し41、51は、これを引出し挿入部 42、52内の所定収納位置に配置するために該挿入部内に挿入するとき、引出 しの前端部近くまで押し込まれると、引出しの突起部材43、53が引出し挿入 部の係合用溝44、54における引出し出入方向部分442、542に嵌入し始 め、さらに押し込まれて該突起部材が該係合用溝の下向き屈曲部分441、54 1に臨むと、引出し前端部が若干落下して突起部材43、53が該下向き屈曲部 分441、541に嵌まり込み、かくして引出しは所定収納位置に納められ、簡 単に閉じられる。引出しを開けるときは、引出し前端部を若干持ち上げ、引出し の突起部材43、53を係合用溝の下向き屈曲部分441、541から外して引 出し出入方向部分442、542に位置させ、その状態で簡単に引き出すことが できる。引出し装置4、5においても、各引出し挿入部には引出しをこのように 持ち上げることができる引出し箱体部分上方の引出し昇降用空間Sが形成されて いる。図4はこのようにして引出しを開けた状態、又は開け始めた状態を示して いる。
【0033】 なお、箪笥引出し装置3では、引出し31左右の各係合用溝34の引出し出入 方向部分342がその前端から後端へ向け上昇するように設けられているので、 引出し31を引き出し、又は挿入するにあたり、引出し31のほぼ後ろ半分が引 出し受け板321に支持され、それだけ引出しの出入操作を容易に行える。 また、箪笥引出し装置4、5では、引出し挿入部42、52の左右部分に設け た各係合用溝44、54の前端開口442a、542aが上下に広く形成されて いるので、引出し41、51を引出し挿入部内の所定収納位置に配置するにあた り、引出しの突起部材43、53を該前端開口442a、542aから係合用溝 44、54内に容易に嵌入させることができる。
【0034】 以上説明した箪笥100では3種類の箪笥引出し装置が採用されているが、こ れらのうちいずれか1種類又は2種類の組み合わせで採用することもできること は言うまでもない。 なお、以上説明した引出し装置は箪笥に適用したものであるが、本考案に係る 引出し装置は、箪笥のほか、引出し装置を備える各種物品に適用できる。
【0035】 以上説明した引出し装置はいずれも、構造簡単で、安価に提供できる。 また、以上説明した引出し装置における係合用溝やそれに対応する係合用突出 部は、特に衝撃や摩擦力を受け易い部分を、或いは全体を例えば木材より硬質の 金属や合成樹脂材で形成して耐久性を持たせてもよい。
【0036】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によると、簡単に開け閉めできる引出し装置であっ て、それでいて、その引出し装置付き物品が地震時、物品運搬時等に引出し開け 閉め側へ傾いたり、引出し開け閉め方向に揺れる等しても、また、該物品近くで の子供の悪戯があっても、引出しが物品本体から抜け出難く、それだけ安全であ るとともに、該物品の運搬、移動において、施錠無しでも、引出しの抜け出る恐 れが極めて少なく、それだけ安全に該物品を運搬、移動できる耐震性引出し装置 を提供することができる。
【0037】 また、本考案によると、泥棒が家屋に侵入して引出し内を物色しようとすると き、泥棒の差し迫った心理状態では簡単には開け難く、それだけ泥棒による被害 を抑えることができる引出し装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る引出し装置を備えた箪笥の1例の
正面図であり、引出しを箪笥本体に納めた状態で示して
ある。
【図2】図1に示す箪笥において右側の箪笥本体側板を
取り外した状態の側面図である。
【図3】引出し挿入部に設けた係合用溝の拡大側面図で
ある。
【図4】図2に示す箪笥において各引出しを一部引出し
た状態の側面図である。
【図5】引出し構造を示す平面図である。
【符号の説明】
100 箪笥 101 箪笥本体 102 箪笥本体側板 103 箪笥本体天板 104 箪笥本体背板 105 箪笥本体支持台輪 1、2、3、4、5 箪笥引出し装置 11、21、31、41、51 引出し a 引出し側板 b 引出し前板 c 引出し後板 d 引出し底板 e 引出し前表面板 f 引出し把手 12、22、32、42、52 引出し挿入部 121、221、321、421、521 引出し受け
板(引出し受け部材) S 引出し昇降用空間 13、23、33、43、53 突起部材(係合用突出
部) 14、24、34、44、54 係合用溝 141、241、341 係合用溝の上向き屈曲部分 142、242、342 係合用溝の引出し出入方向部
分 441、541 係合用溝の下向き屈曲部分 442、542 係合用溝の引出し出入方向部分 442a、542a 係合用溝44、54の前端開口

Claims (11)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】物品本体の引出し挿入部とこれに対し出入
    自在の引出しとを含む引出し装置において、 前記引出し挿入部の前端部の前記引出し側面に対応する
    部分に係合用突出部が設けられ、前記引出し側面に該係
    合用突出部が遊嵌する係合用溝が設けられており、該係
    合用溝は、前記引出しが引出し挿入部内の所定収納位置
    に配置されたとき前記係合用突出部に嵌まる上向き屈曲
    部分及びその下端から連続して引出し後端へ向け延びる
    引出し出入方向部分からなっており、前記引出し挿入部
    には、前記引出しが該引出し挿入部内の前記所定収納位
    置に配置され、又は該所定収納位置から引き出されるに
    あたり、前記係合用突出部を前記引出しの係合用溝にお
    ける上向き屈曲部分から外れた引出し出入方向部分に位
    置させ得るように引出し前端部を持ち上げることができ
    る引出し昇降用空間が形成されていることを特徴とする
    耐震性引出し装置。
  2. 【請求項2】前記引出し側面の係合用溝は突起部材係合
    用溝であり、前記引出し挿入部の係合用突出部は、該係
    合用溝に対応させて引出し挿入部に設けられた突起部材
    である請求項1記載の耐震性引出し装置。
  3. 【請求項3】前記引出し側面の係合用溝は後端が開口し
    ていて、該引出しを前記引出し挿入部外から該引出し挿
    入部に挿入するとき、該後端開口から前記係合用突出部
    を該係合用溝内に嵌入させることができる請求項1記載
    の耐震性引出し装置。
  4. 【請求項4】前記引出し挿入部が引出し受け部材を備え
    ており、前記引出し側面の係合用溝の上向き屈曲部分
    は、該引出しが該引出し挿入部内の前記所定収納位置に
    配置されて前記係合用突出部に該上向き屈曲部分が嵌ま
    ったとき、該引出しが前記引出し受け部材に支持される
    ように設けられている請求項1記載の耐震性引出し装
    置。
  5. 【請求項5】前記係合用溝の引出し出入方向部分は少な
    くとも前記引出しの後部を引き出し又は挿入するにあた
    り、該引出しが前記引出し受け部材に支持されるよう
    に、該引出し出入方向部分の前端から後端へ向け上昇す
    るように設けられている請求項4記載の耐震性引出し装
    置。
  6. 【請求項6】物品本体の引出し挿入部とこれに対し出入
    自在の引出しとを含む引出し装置において、 前記引出し挿入部の前端部の前記引出し側面に対応する
    部分に係合用突出部が設けられ、前記引出し側面に該係
    合用突出部が遊嵌する係合用溝が設けられており、該係
    合用溝は、前記引出しが引出し挿入部内の所定収納位置
    に配置されたとき前記係合用突出部に嵌まる上向き屈曲
    部分及びその下端から連続して引出し後端へ向け延びる
    引出し出入方向部分からなっており、前記引出し挿入部
    には、前記引出しが該引出し挿入部内の前記所定収納位
    置に配置され、又は該所定収納位置から引き出されるに
    あたり、前記係合用突出部を前記引出しの係合用溝にお
    ける上向き屈曲部分から外れた引出し出入方向部分に位
    置させ得るように引出し前端部を持ち上げることができ
    る引出し昇降用空間が形成されており、 前記引出し側面の係合用溝は突起部材係合用溝であり、
    前記引出し挿入部の係合用突出部は、該係合用溝に対応
    させて引出し挿入部に設けられた突起部材であり、 前記引出し側面の係合用溝は後端が開口していて、該引
    出しを前記引出し挿入部外から該引出し挿入部に挿入す
    るとき、該後端開口から前記係合用突出部を該係合用溝
    内に嵌入させることができ、 前記引出し挿入部が引出し受け部材を備えており、前記
    引出し側面の係合用溝の上向き屈曲部分は、該引出しが
    該引出し挿入部内の前記所定収納位置に配置されて前記
    係合用突出部に該上向き屈曲部分が嵌まったとき、該引
    出しが前記引出し受け部材に支持されるように設けられ
    ており、 前記係合用溝の引出し出入方向部分は少なくとも前記引
    出し後部を引き出し又は挿入するにあたり、該引出しが
    前記引出し受け部材に支持されるように、該引出し出入
    方向部分の前端から後端へ向け上昇するように設けられ
    ている耐震性引出し装置。
  7. 【請求項7】物品本体の引出し挿入部とこれに対し出入
    自在の引出しとを含む引出し装置において、 前記引出し側面の前端部に係合用突出部が設けられてお
    り、前記引出し挿入部の前端部に前記引出しを引出し挿
    入部内の所定収納位置に配置するにあたり前記係合用突
    出部が嵌入できる係合用溝が設けられており、該係合用
    溝は、前記引出しが引出し挿入部内の前記所定収納位置
    に配置されたとき前記係合用突出部が嵌まり込む下向き
    屈曲部分及びその上端から連続して引出し挿入部前端へ
    向け延びる引出し出入方向部分からなっており、前記引
    出し挿入部には、前記引出しが該引出し挿入部内の前記
    所定収納位置に配置され、又は該所定収納位置から引き
    出されるにあたり、前記係合用突出部を前記引出し挿入
    部の係合用溝における下向き屈曲部分から外れた引出し
    出入方向部分に位置させ得るように引出し前端部を持ち
    上げることができる引出し昇降用空間が形成されている
    ことを特徴とする耐震性引出し装置。
  8. 【請求項8】前記引出しの係合用突出部は突起部材から
    なっており、前記係合用溝は該突起部材に対応させて前
    記引出し挿入部に設けられた突起部材係合用溝である請
    求項7記載の耐震性引出し装置。
  9. 【請求項9】前記引出し挿入部の係合用溝は前端が、前
    記引出しの係合用突出部が丁度嵌入できるよりも上下方
    向に広く開口している請求項7記載の耐震性引出し装
    置。
  10. 【請求項10】前記引出し挿入部が引出し受け部材を備
    えており、前記引出し挿入部の係合用溝の下向き屈曲部
    分は、前記引出しが前記引出し挿入部内の所定収納位置
    に配置されて前記係合用突出部が該下向き屈曲部に嵌ま
    り込んだとき、該引出しが前記引出し受け部材に支持さ
    れるように設けられている請求項7記載の耐震性引出し
    装置。
  11. 【請求項11】物品本体の引出し挿入部とこれに対し出
    入自在の引出しとを含む引出し装置において、 前記引出し側面の前端部に係合用突出部が設けられてお
    り、前記引出し挿入部の前端部に前記引出しを引出し挿
    入部内の所定収納位置に配置するにあたり前記係合用突
    出部が嵌入できる係合用溝が設けられており、該係合用
    溝は、前記引出しが引出し挿入部内の前記所定収納位置
    に配置されたとき前記係合用突出部が嵌まり込む下向き
    屈曲部分及びその上端から連続して引出し挿入部前端へ
    向け延びる引出し出入方向部分からなっており、前記引
    出し挿入部には、前記引出しが該引出し挿入部内の前記
    所定収納位置に配置され、又は該所定収納位置から引き
    出されるにあたり、前記係合用突出部を前記引出し挿入
    部の係合用溝における下向き屈曲部分から外れた引出し
    出入方向部分に位置させ得るように引出し前端部を持ち
    上げることができる引出し昇降用空間が形成されてお
    り、 前記引出しの係合用突出部は突起部材からなっており、
    前記係合用溝は該突起部材に対応させて前記引出し挿入
    部に設けられた突起部材係合用溝であり、 前記引出し挿入部の係合用溝は前端が、前記引出しの係
    合用突出部が丁度嵌入できるよりも上下方向に広く開口
    しており、 前記引出し挿入部が引出し受け部材を備えており、前記
    引出し挿入部の係合用溝の下向き屈曲部分は、前記引出
    しが前記引出し挿入部内の所定収納位置に配置されて前
    記係合用突出部が該下向き屈曲部に嵌まり込んだとき、
    該引出しが前記引出し受け部材に支持されるように設け
    られている耐震性引出し装置。
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