JP3030894B2 - ディスクカートリッジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、情報信号の記録媒体と
して用いられる光ディスク等のディスクを収納したディ
スクカートリッジに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、情報信号の記録媒体として、光磁
気ディスクやその他の光ディスクが提案されている。こ
の種の光ディスクは、光透過性を有する合成樹脂材料に
より形成されたディスク基板に信号記録層を形成し、少
なくとも一方の主面側を情報信号の記録及び／又は再生
を行うための信号記録部としている。この光ディスク
は、中心部に穿設したセンター孔及びその周縁部を、情
報信号の記録及び／又は再生を行う記録及び／又は再生
装置側に設けられるディスク回転操作機構への被チャッ
キング部とし、この被チャッキング部の外周側を信号記
録部としている。

【０００３】光ディスクは、信号記録面に塵埃が付着し
たり傷が付いてしまうと、正確に情報信号の記録再生を
行うことができなくなるおそれがある。情報信号の記録
媒体として用いられる光ディスクは、塵埃の付着や傷付
きを防止し、さらに取り扱いを容易となすため、カート
リッジ本体に回転可能に収納され、ディスクカートリッ
ジとして構成されている。

【０００４】光ディスクを収納したカートリッジ本体に
は、光ディスクの被チャッキング部を外方に臨ませる中
央開口部と、光ディスクの信号記録領域の一部を径方向
に亘って外方に臨ませる記録及び／又は再生用の開口部
が設けられている。カートリッジ本体に収納された光デ
ィスクは、このディスクカートリッジが装着されるディ
スク記録及び／又は再生装置に設けられたディスク回転
操作機構に中心部がチャッキングされ、ディスク回転操
作機構によって回転操作されるとともに、記録及び／又
は再生用開口部を介して光ディスクに対向される記録及
び／又は再生手段によって信号記録領域が走査されるこ
とによって情報信号の記録及び／又は再生が行われる。

【０００５】ディスクカートリッジには、カートリッジ
本体内への塵埃の侵入やカートリッジ本体に収納した光
ディスクに手指が接触することを防止して光ディスクの
保護を図るため、ディスクカートリッジの非使用時にお
いて、記録及び／又は再生用開口部を閉塞するシャッタ
部材が取り付けられている。シャッタ部材は、金属板を
全体で略コ字状をなすように折り曲げられて形成され、
記録及び／又は再生用開口部を閉塞するするに足る大き
さの相対向する一対のシャッタ部を有する。このシャッ
タ部材は、各シャッタ部を記録及び／又は再生用開口部
上に延在するようにして、カートリッジ本体の一側面側
から嵌合され、シャッタ部の基端部側をカートリッジ本
体の一側面側に支持させることによって、カートリッジ
本体の一側面に沿って移動可能に取り付けられている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ディスクカ
ートリッジに移動可能に取り付けられたシャッタ部材
は、ディスクカートリッジが記録及び／又は再生装置に
装着されるとき、カートリッジ本体に支持されたシャッ
タ部の基端部側のみが記録及び／又は再生装置側に設け
たシャッタ開閉機構によって押圧操作されることによっ
て記録及び／又は再生用開口部を閉塞する位置より記録
及び／又は再生用開口部を開放する位置に向かって移動
される。

【０００７】シャッタ部材は、カートリッジ本体に支持
された基端部側のみが押圧操作されて移動するため、カ
ートリッジ本体に対し平行に移動されずに傾いてしまう
ことがある。特に、シャッタ部材の小型化が図られ、移
動方向の幅に比し移動方向と直交する方向の長さが長く
なると、移動操作時の傾きが一層著しくなり、シャッタ
部材の一部がカートリッジ本体に引き掛かるなどして円
滑な移動が行えなくなるおそれがある。

【０００８】また、シャッタ部材は、移動方向の幅に比
し移動方向と直交する方向の長さが長くなると全体が細
長い形状となり、シャッタ部を平坦な板状体として形成
することが困難となる。

【０００９】そこで、移動時の安定性を保証するため、
シャッタ部材は、移動方向の幅を移動方向に直交する方
向の長さに比し大きく形成することが行われている。

【００１０】シャッタ部材は、移動方向の幅を移動方向
に直交する方向の長さに比し大きく形成すると、カート
リッジ本体に対するシャッタ部材の移動領域を含めた占
有面積が大きくなり、カートリッジ本体の主面に位置決
め孔を形成することや、ラベル貼着部を設けることが困
難となる。

【００１１】また、シャッタ部材の大型化を図りなが
ら、位置決め孔を設ける領域やラベル貼着部を設ける領
域を確保すると、収納される光ディスクの大きさに比し
ディスクカートリッジ自体が大型化してしまう。すなわ
ち、シャッタ部材のカートリッジ本体に対する移動距離
は、カートリッジ本体に設けられる記録及び／又は再生
用開口部の大きさによって決定される。そして、シャッ
タ部材の移動方向の幅を大きくしながら、カートリッジ
本体をそのままの大きさにすると、シャッタ部材が記録
及び／又は再生用開口部を開放した位置に移動したと
き、カートリッジ本体の側縁より一部が突出してしまう
ことになるからである。

【００１２】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、カートリッジ本体に設けた記録
及び／又は再生用開口部を開閉するシャッタ部の大型化
を図ることなくシャッタ部材の安定した移動を実現し、
ディスクを収納するカートリッジ本体の大型化を防止で
きるディスクカートリッジを提供することを目的とす
る。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上述したような課題を解
決し上記目的を達成するため、本発明は、ディスクを収
納し、この収納されたディスクの一部を外方に臨ませる
一対の開口部が形成されているカートリッジ本体と、こ
のカートリッジ本体の一側面に形成され、一方の端が開
放されたシャッタ開放操作用溝部と、上記カートリッジ
本体の一主面にシャッタ開放操作用溝部と平行に形成さ
れた係合溝と、上記カートリッジ本体の上記シャッタ開
放操作用溝部と上記係合溝に沿って移動され、上記一対
の開口部を各々開閉する一対のシャッタ部とこれら一対
のシャッタ部をほぼ断面コ字状に連結する連結部と上記
一対のシャッタ部の一方のシャッタ部と上記連結部の連
結部分より突出された突出部とを有するシャッタ部材
と、上記突出部から上記シャッタ部と平行に設けられる
とともにシャッタ開放操作用突部が設けられ、上記シャ
ッタ開放操作用溝部に挿入される挿入部と、上記係合溝
と係合し、上記一方のシャッタ部に上記シャッタ部材の
移動方向に沿って形成された複数の係合爪と、一端が上
記シャッタ開放操作用溝部に臨まされるとともに上記シ
ャッタ開放操作用溝部の上記開放端側に配され、上記シ
ャッタ部材と係合して上記シャッタ部材を上記開口部の
閉塞位置にロックするとともに上記シャッタ開放操作用
溝部に臨まされている上記一端が弾性変位されて上記シ
ャッタ部材との係合が解除されるロック部材とを備え
る。

【００１４】

【作用】本発明に係るディスクカートリッジは、シャッ
タ部材がカートリッジ本体に設けた一対の開口部を閉塞
する位置に移動されると、ロック部材に係合して開口部
の閉塞位置にロックされる。そして、ディスクカートリ
ッジは、記録及び／又は再生装置に挿入されると、記録
及び／又は再生装置側に設けたシャッタ部材の開放操作
を行うシャッタ開放手段によってロック部材のシャッタ
開放操作用溝部に臨まされている一端側が弾性変位さ
れ、ロック部材によるシャッタ部材のロックが解除され
る。ディスクカートリッジを記録及び／又は再生装置内
にさらに挿入すると、この装置側に設けたシャッタ開放
操作手段によってシャッタ部材の挿入部に設けられたシ
ャッタ開放操作用突部が操作され、シャッタ部材がカー
トリッジ本体に形成されたシャッタ開放操作用溝部と係
合溝に沿って開口部を開放する側に移動される。

【００１５】

【実施例】以下、本発明を情報信号の再記録を可能とな
す記録再生型の光ディスクある光磁気ディスクを収納し
たディスクカートリッジに適用した例を挙げて説明す
る。本発明に係るディスクカートリッジは、図１及び図
４に示すように、カートリッジ本体２内に記録再生型の
ディスク１を収納している。

【００１６】カートリッジ本体２に収納される記録再生
型のディスク１は、透明な合成樹脂等の材料により円盤
状に形成されたディスク基板の一方の面側に磁性材料を
被着された信号記録層が設けられている。このディスク
１への情報信号の記録は、ディスク１の一方の面側から
光ビームを照射すると共に、光ビームに照射された部分
に磁気ヘッドとの外部磁界印加手段から記録すべき情報
信号に応じて変調された外部磁界を印加することによっ
て行われ、ディスク１に記録された情報信号の読み出し
は、信号記録領域を光ビームによって走査し、ディスク
１から反射される戻りの光ビームを光検出器によって検
出することによって行われる。

【００１７】なお、カートリッジ本体２に収納されるデ
ィスク１は、直径を略６４ｍｍとしている。

【００１８】ディスク１の中心部には、本発明に係るデ
ィスクカートリッジが用いられる記録及び／又は再生装
置側に設けられるディスク回転駆動機構にチャッキング
させるためのセンターホール１ａ及びディスクハブ３が
設けられている。ディスク１は、ディスク回転駆動機構
にチャッキングされる被チャッキング部が構成される内
周側から外周側に亘る領域に信号記録領域が設けられ
る。

【００１９】センターホール１ａは、ディスク基板を貫
通して形成され、信号記録領域に形成される同心円上若
しくは螺旋状をなす記録トラックと中心を一致させて形
成されている。ディスクハブ３は、金属板等の材料によ
り、センターホール１ａを覆うようにディスク基板の他
方の面側に取り付けられている。

【００２０】ディスク１を収納するカートリッジ本体２
は、対をなす矩形状をなす上ハーフ４及び下ハーフ５が
突き合わせ結合されることによって、内部にディスク１
を収納する空間を構成するように形成されている。カー
トリッジ本体２は、直径を略６４ｍｍとなすディスク１
を収納するものであるので、このディスク１の外径を内
接円とするような大きさの矩形状に形成されている。す
なわち、カートリッジ本体２は、一辺を６８ｍｍ乃至７
２ｍｍ程度の長さを有する矩形状に形成されている。

【００２１】カートリッジ本体２の一方の主面側である
下方側主面５ａには、カートリッジ本体２に収納された
ディスク１の信号記録領域の一部を径方向に亘って外方
にのぞまさせる第１の開口部６ａが設けられている。第
１の開口６ａは、図４に示すように、カートリッジ本体
２の左右方向の中心に位置し、下方側主面５ａの中央部
近傍よりカートリッジ本体２の一側面近傍に亘って略矩
形状に形成されている。本発明に係るディスクカートリ
ッジは、記録及び／又は再生装置に装着され、情報信号
の書き込み又は読み出しを行うとき、第１の開口部６ａ
を介して、記録及び／又は再生装置側に設けられる光ピ
ックアップ装置から出射される光ビームがディスク１に
照射される。

【００２２】カートリッジ本体２の他方の主面側である
上方側主面４ａにも、カートリッジ本体２に収納された
ディスク１の信号記録領域の一部を径方向に亘って外方
にのぞまさせる第２の開口部６ｂが設けられている。第
２の開口部６ｂは、第１の開口部６ａに対向して、図１
に示すように、カートリッジ本体２の左右方向の中心に
位置し、上方側主面４ａの中央部近傍よりカートリッジ
本体２の一側面近傍に亘って略矩形状に形成されてい
る。本発明に係るディスクカートリッジは、記録及び／
又は再生装置に装着され、情報信号の書き込みを行うと
き、第２の開口部６ｂを介して記録及び／又は再生装置
側に設けられる外部磁界印可手段としての磁気ヘッドが
カートリッジ本体２内に進入し、この磁気ヘッドを介し
て書き込むべき情報信号に応じて変調された外部磁界が
印加される。

【００２３】カートリッジ本体２の下方側主面５ａの中
央部には、図３及び図４に示すように、円形をなす中央
開口部７が設けられている。ディスク１のセンターホー
ル１ａ及びディスクハブ３は、中央開口部７を介して外
方に臨まされている。本発明に係るディスクカートリッ
ジは、記録及び／又は再生装置に装着されたとき、中央
開口部７を介してディスク回転駆動機構を構成するディ
スクテーブルがカートリッジ本体２内に進入し、このデ
ィスクテーブルにディスク１を保持する。

【００２４】カートリッジ本体２には、第１及び第２の
開口部６ａ，６ｂを開閉するシャッタ部材８が移動自在
に取り付けられている。シャッタ部材８は、０．３ｍｍ
程度の厚さの金属板を打ち抜き折り曲げて形成され、図
４に示すように、第１の開口部６ａを閉塞する平板状を
なす第１のシャッタ部１０ａと、第２の開口部６ｂを閉
塞する平板状をなす第２のシャッタ部１０ｂと、これら
第１及び第２のシャッタ部１０ａ，１０ｂの基端部側を
断面コ字状に連結する連結板９とからなり、全体をもっ
て断面コ字状をなすように形成されている。

【００２５】一対の第１及び第２のシャッタ部１０ａ，
１０ｂを連結する連結部である連結板９には、図１に示
すように、シャッタ部材８のカートリッジ本体２に対す
る移動方向であるカートリッジ本体２の一側面方向の長
さを第１及び第２のシャッタ部１０ａ，１０ｂのカート
リッジ本体２の一側面方向の長さよりも長く形成するこ
とによって突出部３１が形成されている。突出部３１
は、図１に示すように、第２のシャッタ部１０ｂが延長
される側に、カートリッジ本体２の一側面に形成された
シャッタ開放操作用の溝部１４に挿入される挿入部とな
る挿入片１１が突設され、第１のシャッタ部１０ａが延
長される側に、図３及び図４に示すようにカートリッジ
本体２の下方側主面５ａ上に延在されるカートリッジ支
持片３２が突設され、カートリッジ本体２の一側面側を
挟持し得るように断面コ字状に形成されている。すなわ
ち、突出部３１は、第１のシャッタ部１０ａと連結板９
の連結部分よりシャッタ部材８の一側に突出して形成さ
れている。

【００２６】なお、突出部３１は、カートリッジ本体２
の一側面の厚さ方向の中央部に形成された溝部１４とカ
ートリッジ本体２の下方側主面５ａとの間に嵌合される
ものであるので、第１及び第２のシャッタ部１０ａ，１
０ｂを連結する連結板９の厚さの略々半分の厚さをもっ
て断面コ字状に形成されている。また、挿入片１１は、
図１に示すように、第１及び第２のシャッタ部１０ａ，
１０ｂと平行になるように形成されている。

【００２７】突出部３１を構成する挿入片１１には、図
１に示すように、挿入片１１の先端側を連結板９と平行
になるように折り曲げて、シャッタ部材８を移動操作す
る記録及び／又は再生装置側に設けられるシャッタ開放
操作機構によって操作されるシャッタ開放操作用突部が
形成されている。この例では、シャッタ開放操作用の突
部は、図１に示すように突片１１ａとして形成されてい
る。

【００２８】シャッタ部材８を構成する第１のシャッタ
部１０ａの基板部側及び突出部３１を構成するカートリ
ッジ支持片３２には、図３及び図４に示すように、カー
トリッジ本体２の下方側主面５ａの一側面近傍に設けら
れたシャッタ部材８の移動方向をガイドする係合溝１２
に係合する係合突部である一対の係合片１３，１３及び
一対の係合突起１８，１８が形成されている。係合片１
３，１３は、図５に示すように、第１のシャッタ部１０
ａ及びカートリッジ支持片３２の一部を切り起こして形
成され、係合突起１８，１８は、第１のシャッタ部１０
ａ及びカートリッジ支持片３２の一部を膨出させて形成
されている。

【００２９】上記のように構成されたシャッタ部材８
は、図１乃至図４に示すように、第１及び第２のシャッ
タ部１０ａ，１０ｂを第１及び第２の開口部６ａ，６ｂ
上に延在するようにして一側面側からカートリッジ本体
２に嵌合し、挿入片１１を溝部１４に挿入すると共にカ
ートリッジ支持片３２をカートリッジ本体の２の下方側
主面５ａ上に延長させて突出部３１によりカートリッジ
本体２の一側面側を支持してカートリッジ本体２に取り
付けられる。このとき、シャッタ部材８は、一対の係合
片１３，１３及び一対の係合突起１８，１８が係合溝１
２に係合されることにより、カートリッジ本体２からの
抜け止めが図られ、係合片１３，１３及び係合突起１
８，１８が係合溝１２にガイドされて第１及び第２の開
口部６ａ，６ｂを開閉する方向の図１中矢印Ｄ方向及び
矢印Ｅ方向に移動自在にカートリッジ本体２に取り付け
られる。

【００３０】本発明に係るディスクカートリッジは、シ
ャッタ部材８が移動するカートリッジ本体２の一側面に
直交する面を挿入端とし、図１中矢印Ｂ方向を挿入方向
として記録及び／又は再生装置に挿入操作される。そこ
で、カートリッジ本体２の一側面に形成されたシャッタ
開放操作用の溝部１４は、図１及び図２に示すように、
記録及び／又は再生装置への挿入端側となる面側を開放
してカートリッジ本体２の一側面に形成されている。こ
の溝部１４は、シャッタ部材８位設けられるシャッタ開
放操作用の突片１１ａを収納するに足る高さを持って形
成されている。また、カートリッジ本体２内には、シャ
ッタ部材８が図２及び図３に示すように第１及び第２の
開口部６ａ、６ｂを閉塞する位置にあるとき、シャッタ
部材８を閉塞位置にロックするロック部材１５が設けら
れている。ロック部材１５は、弾力を有する合成樹脂材
料等により形成され、基端部側にカートリッジ本体２へ
の取付部１５ａを有し、この取付部１５ａの一端側から
から円弧状に延長された弾性変位可能なアーム部１５ｂ
を設け、アーム部１５ｂの一側面側に、シャッタ部材８
に設けた突出部３１を構成する挿入片１１に設けた係止
片１１ｂが係合する係合凹部１５ｃが形成されている。
このロック部材１５は、図１に示すように、一端側のア
ーム部１５ｂをシャッタ開放操作用の溝部１４内に臨ま
せるとともにこの溝部１４の開放端側に位置され、基端
部側の取付部１５ａをカートリッジ本体２内に固定して
取り付けられている。

【００３１】シャッタ部材８は、第１及び第２の開口部
６ａ，６ｂを閉塞する位置に移動されたとき、係止片１
１ｂが係合凹部１５ｃに係合することによって、第１及
び第２の開口部６ａ，６ｂを閉塞する位置に保持され
る。

【００３２】本発明に係るディスクカートリッジは、シ
ャッタ部材８が移動するカートリッジ本体２の一側面と
直交する面を挿入端として、図２及び図３中矢印Ｂ方向
を挿入方向として記録及び／又は再生装置に挿入する
と、記録及び／又は再生装置側に設けたシャッタ開放操
作機構がシャッタ開放操作用の溝部１４に進入し、ロッ
ク部材１５のアーム部１５ａを図１中矢印Ｃ方向に弾性
変位させ、係止片１１ｂの係合凹部１５ｃへの係合を解
除する。

【００３３】係止片１１ｂの係合凹部１５ｃへ係合が解
除され、ロック部材１５によるシャッタ部材８のロック
が解除された後、ディスクカートリッジを更に記録及び
／又は再生装置内方に挿入すると、記録及び／又は再生
装置側に設けたシャッタ開放操作機構がシャッタ開放操
作用の突片１１ａを押圧してシャッタ部材８を第１及び
第２の開口部６ａ，６ｂを開放する図１中矢印Ｄ方向に
移動させ、第１及び第２の開口部６ａ，６ｂを開放す
る。第１及び第２の開口部６ａ，６ｂが開放されること
によりカートリッジ本体２に収納したディスク１に対す
る情報信号の書き込み又は読み出しが可能となる。

【００３４】また、本発明に係るディスクカートリッジ
に取り付けられるシャッタ部材８の連結板９には、シャ
ッタ部材８が第１及び第２の開口部６ａ，６ｂを開放す
る図４に示す位置に移動されたとき、シャッタ部材８を
第１及び第２の開口部６ａ，６ｂを開放した位置に保持
する記録及び／又は再生装置側に設けられたシャッタ閉
蓋操作用ピン等のシャッタ閉蓋操作部材が係合する係合
孔１７が設けられている。本発明に係るディスクカート
リッジは、記録及び／又は再生装置に装着され、第１及
び第２の開口部６ａ，６ｂを開放する位置にシャッタ部
材８が移動されたとき、シャッタ閉蓋操作部材が係合孔
１７に係合し、シャッタ部材８を第１及び第２の開口部
６ａ，６ｂを開放する位置に保持し、また、記録及び／
又は再生装置からイジェクトする際、シャッタ部材８が
シャッタ閉蓋操作部材に保持され、カートリッジ本体２
とシャッタ部材８が相対移動され、シャッタ部材８が第
１及び第２の開口部６ａ，６ｂを閉塞する図１中矢印Ｅ
方向に移動される。シャッタ部材８が第１及び第２の開
口部６ａ，６ｂを閉塞する位置まで移動されると、係止
片１１ｂが係合凹部１５ｃに係合することによって、シ
ャッタ部材８はロック部材１５にロックされ第１及び第
２の開口部６ａ，６ｂを閉塞する位置に保持される。

【００３５】なお、カートリッジ本体２の一側面には、
図１に示すように、係合孔１７の移動軌跡に対応して逃
げ溝１６が設けられている。この逃げ溝１６は、係合孔
１７に係合されたシャッタ閉蓋操作部材がカートリッジ
本体２の一側面に当接しないようにするためのものであ
る。

【００３６】上述のように構成された本発明に係るディ
スクカートリッジは、記録及び／又は再生装置に装着さ
れない保管時等の非使用時には、ロック部材１５により
ロックされるシャッタ部材８により第１及び第２の開口
部６ａ，６ｂが閉塞されるので、これら開口部６ａ，６
ｂを介してカートリッジ本体２に塵埃や手指等が侵入さ
れることを確実に防止することができる。

【００３７】本発明に係るディスクカートリッジは、カ
ートリッジ本体２に設けた第１及び第２の開口部６ａ，
６ｂを開閉するシャッタ部材８の連結板９のカートリッ
ジ本体２に対する移動方向であるカートリッジ本体２の
一側面方向の長さを第１及び第２のシャッタ部１０ａ，
１０ｂに対しカートリッジ本体２の一側面方向の長さよ
りも長く形成することによって突出部３１を設けている
ので、シャッタ部材８の第１及び第２の開口部６ａ，６
ｂを開閉する移動方向の長さが十分に長くなされてい
る。したがって、記録及び／又は再生装置に装着され、
記録及び／又は再生装置側に設けたシャッタ開放操作機
構によりシャッタ部材８が移動操作されるとき、第１及
び第２のシャッタ部１０ａ，１０ｂとカートリッジ本体
２との間の摩擦力等に起因してシャッタ部材８が移動方
向に対し傾くことが防止され、安定した移動操作が実現
される。

【００３８】なお、本発明に係るディスクカートリッジ
に用いられるシャッタ部材８は、上述したように、突出
部３１が一方側のみに突出したもののみならず、第１及
び第２のシャッタ部１０ａ，１０ｂの両側に突出するよ
うにしたものであってもよい。

【００３９】また、本発明に係るディスクカートリッジ
は、上述の実施例中に示した如く、記録再生型の光磁気
ディスクを収納したもののみならず、他の光ディスクや
磁気ディスク等の情報信号の記録媒体となるディスクを
収納したディスクカートリッジにも適用できるものであ
る。

【００４２】

【発明の効果】上述のように、本発明に係るディスクカ
ートリッジは、記録及び／又は再生装置に挿入される
と、記録及び／又は再生装置側に設けたシャッタ部材の
開放操作を行うシャッタ開放機構によってロック部材の
シャッタ開放操作用溝部に臨まされている一端側が弾性
変位され、ロック部材によるシャッタ部材のロックが解
除され、さらに記録及び／又は再生装置内に挿入する
と、この装置側に設けたシャッタ開放操作手段によって
シャッタ部材の挿入部に設けられたシャッタ開放操作用
突部が操作され、シャッタ部材がカートリッジ本体に形
成されたシャッタ開放操作用溝部と係合溝に沿って開口
部を開放する側に移動されるので、シャッタ部材の円滑
な開放操作を行うことができる。

【００４０】そして、シャッタ部材は、シャッタ開放操
作用溝部に挿入される挿入部と突出部によって、カート
リッジ本体のシャッタ開放操作用溝部が形成された一側
面を把持するようにカートリッジ本体に支持されるの
で、シャッタ部を大型化することなくシャッタ部材の開
口部を開閉する移動方向の長さを長くでき、安定した移
動を図ることができる。さらに、カートリッジ本体に設
けた係合溝に係合する複数の係合爪をシャッタ部材の移
動方向に沿って設けているので、挿入部と複数の係合爪
によってシャッタ部材のカートリッジ本体からの脱落を
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るディスクカートリッジを示す分解
斜視図である。

【図２】上記ディスクカートリッジを上面側から見た斜
視図である。

【図３】上記ディスクカートリッジを下面側から見た斜
視図である。

【図４】シャッタ部材が第１及び第２の開口部を開放し
た位置に移動された状態を示す下面側から見た斜視図で
ある。

【図５】シャッタ部材の取り付け状態を示す図２のＡ−
Ａ´線に沿った断面図である。

【符号の説明】

１ ディスク、 ２ カートリッジ本体、 ６ａ 第１
の開口部、 ６ｂ 第２の開口部、 ８ シャッタ部
材、 ９ 連結板、 １０ａ 第１のシャッタ板、 １
０ｂ 第２のシャッタ部、 １１ 挿入片、 １２ 係
合溝、 １３ 係合片、 １４ シャッタ開放操作用の
溝部、 １５ ロック部材、 １８ 係合突起、 ３１
突出部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G11B 23/03 G11B 23/033

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスクを収納し、上記収納されたディ
   スクの一部を外方に臨ませる一対の開口部が形成されて
   いるカートリッジ本体と、上記カートリッジ本体の一側面に形成され、一方の端が
   開放されたシャッタ開放操作用溝部と、 上記カートリッジ本体の一主面に上記シャッタ開放操作
   用溝部と平行に形成された係合溝と、 上記カートリッジ本体の上記シャッタ開放操作用溝部と
   上記係合溝に沿って移動され、上記一対の開口部を各々
   開閉する一対のシャッタ部と上記一対のシャッタ部をほ
   ぼ断面コ字状に連結する連結部と上記一対のシャッタ部
   の一方のシャッタ部と上記連結部の連結部分より突出さ
   れた突出部とを有するシャッタ部材と、 上記突出部から上記シャッタ部と平行に設けられるとと
   もにシャッタ開放操作用突部が設けられ、上記シャッタ
   開放操作用溝部に挿入される挿入部と、 上記係合溝と係合し、上記一方のシャッタ部に上記シャ
   ッタ部材の移動方向に沿って形成された複数の係合爪
   と、 一端が上記シャッタ開放操作用溝部に臨まされるととも
   に上記シャッタ開放操作用溝部の上記開放端側に配さ
   れ、上記シャッタ部材と係合して上記シャッタ部材を上
   記開口部の閉塞位置にロックするとともに上記シャッタ
   開放操作用溝部に臨まされている上記一端が弾性変位さ
   れて上記シャッタ部材との係合が解除されるロック部材
   を備える ディスクカートリッジ。