JP3030800B2 - 自律移動型墨出しロボット - Google Patents

自律移動型墨出しロボット

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JP3030800B2
JP3030800B2 JP6159606A JP15960694A JP3030800B2 JP 3030800 B2 JP3030800 B2 JP 3030800B2 JP 6159606 A JP6159606 A JP 6159606A JP 15960694 A JP15960694 A JP 15960694A JP 3030800 B2 JP3030800 B2 JP 3030800B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設現場等における墨
出し作業を自動で行わせるための自律移動型のロボット
に関し、室内においてロボットが自分の位置を検出しな
がら天井面の所定の位置に墨出しを行うためのロボット
に係るものである。
【0002】
【従来の技術】ビルなどの建築構造物の空調及び電気設
備の器具取り付け作業の際には、取り付け位置の墨出し
作業が欠かせない。最近の技術として「墨出しロボッ
ト」と呼ばれるものも登場しているが、この種のロボッ
トでも、あらかじめ人間が測量を行い、ロボットが移動
するための軌道を敷いたり、通過点となるマークを用意
するなどして自己の位置を認識させる必要があった。ま
た、ロボット自ら測定能力を持った場合でも、位置測定
をするために原点となる測定基準点を設けて、そこに光
学的な反射板や標識となるポール等を設けておく必要が
あった。
【0003】しかしながら、これらの方法は、測量のた
めに人間の手間を必要とする上に、日々姿を変えていく
建設工事現場にあって施工ロボットが移動するためだけ
の軌道やマークを設置したり撤去したりするという新た
な準備作業を発生させ、必ずしも作業効率が良いとは言
えないものであった。
【0004】超音波センサを利用してロボット周辺の障
害物までの距離を測定し、設計図面のCADデータと照
合することでロボット自身の位置を認識させようとする
方法も考えられたが、超音波センサで検出できる距離が
短いために、施工ロボットが建築物内の壁際や柱の近く
にいる時でないと正確な位置が検出できないという問題
点があった。
【0005】墨出し作業については、床面にマーキング
する場合はさほど作業性に問題はないが、蛍光灯・空調
用吹出口・スプリンクラー等は天井面に設置されるの
で、これらの墨出し作業を行うには、脚立を使用する
か、足場を組んで、天井面に向かって墨を入れなければ
ならない。これは人間にとってかなりの苦役作業であ
り、転倒などの心配も指摘されていた。
【0006】施工ロボットの自己位置検出の問題につい
ては、特開昭57−108777号「位置検出装置」
や、特開昭59−67476号「移動体の位置検知装
置」において解決方法が提案されていたが、本発明者ら
はさらに改良した案を出願し、特開平4−42014号
「移動体の自己位置検出方法と装置」として出願公開さ
れた。
【0007】墨出し作業の問題については、特開平4−
39710号「自動墨出し装置」において、X−Yプロ
ッタを用いて床面に墨出しをするマーキングロボットが
提案されているが、天井面に向かって墨出しをする方法
は記載されていない。
【0008】特開平4−350515号「自動墨出し方
法」には、天井面に向かってレーザ光線を照射して墨出
し位置を指示する方法が開示されているが、レーザ照射
による墨出しは天井材の表面に焼け焦げを作ることにな
り、火災の危険や人体に対する危険があることに加え
て、レーザ照射装置自体がきわめて大型・高価であっ
て、実用化が難しいという欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、柱が
ある比較的広い室内において、施工ロボット自身がその
正確な位置を検出しながら、正確な図形を描画する墨出
し作業を実施するための自律移動型墨出しロボットを提
供することにある。本発明の他の目的は、天井面に墨出
しする作業の安全性を高めると共に、作業の迅速化を図
り作業能率を高めることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明の前述した目的
は、3本以上の柱が垂直方向に延伸している室内におい
て既存の柱を利用してロボットの現在位置を検出しなが
ら移動し天井面に墨出しを行う自律移動型墨出しロボッ
トであって、所定の方向へ所定の距離だけ移動するため
の移動部と、所定の墨出し位置へと移動するために必要
な自己位置を検出するための位置検出部と、天井面に描
画するための描画手段を有するマーキング部と、前記マ
ーキング部を天井面に向けて上昇下降させるためのリフ
テイング部とを備えたロボットによって達成される。位
置検出部には、各柱の幾何学的形状と位置を入力するコ
ンピュータと、レーザ光を水平方向に回転させながら走
査するレーザ走査手段と、前記レーザ光の反射光をロボ
ット上で受光するセンサと、各柱のエッジを検出して各
エッジとロボットとのなす角度を算出する角度検出手段
と、コンピュータに入力されている各柱のエッジの位置
を基準としてロボットの自己位置を算出する自己位置検
出手段とが設けられる。マーキング部には、互いに直交
する2軸に沿って動作可能なX−Yプロッタの形状をし
ている描画手段が設けられる。リフテイング部は3段フ
レームを用いた3段伸縮機構から成り、その上端付近に
天井面との接近及び接触を検出するセンサが設けられ、
X−Yプロッタは前記レーザ走査手段がレーザ光を水平
方向に回転させながら走査する間や各部屋間を移動する
際は、走査されるレーザ光よりも下方に位置するように
前記リフテイング部によって保持されている
【0011】
【作用】かかる構成に基づき、本発明によれば、照射さ
れたレーザ光が物体に当たって返ってくる反射光が、そ
の物体との距離に応じてレンズに入射してくる角度が変
化することによる距離の測定原理を利用して、柱とその
背後との境界点(柱のエッジ)において、検出距離が急
激に変化することから柱のエッジの位置を判別すること
ができ、あらかじめ入力しておいた柱の位置を基準にし
て移動ロボット自身の位置が正確に検出できることにな
る。こうして検出した正確な位置において、リフト機構
を用いてマーキング作業を行うことにより、正確な図形
を描画する墨出し作業が実施できることになる。
【0012】3本以上の柱はあらかじめ室内に設置され
ていればそれを利用することができるので、比較的広い
工場用建物やデパートの売り場等、室内に3本以上の柱
が設置されている場所での施工ロボットの作業が迅速化
され、正確な位置決めと、作業の安全を図ることができ
る。
【0013】天井面との接近及び接触を検出するセンサ
は、同一平面上で四角形に配置された4個の接触作動式
センサと、非接触作動式センサとを包含し、非接触作動
式センサが天井面との接近を検知し、接触作動式センサ
が天井面との接触を検知して信号を発するようになって
いることが好適である。以下、添付図面の実施例を参照
しながら、本発明の墨出しロボットについて詳述する。
【0014】
【実施例】図1は、本発明による自律移動型墨出しロボ
ット10が、3本以上の柱19が垂直方向に延伸してい
る室内に静止している状態を表している。
【0015】墨出しロボット10には4つのサブシステ
ムとして、所定の方向へ所定の距離だけ移動するための
移動部11、所定の墨出し位置へと移動するために必要
な自己位置を検出するための位置検出部12、天井面に
描画するためのペンを有するマーキング部13と、マー
キング部13を天井面に向けて上昇下降させるためのリ
フテイング部14とが備えられている。
【0016】移動部11は、駆動輪21が左右2輪でキ
ャスター22が1輪の3輪車構造になっており、左右の
駆動輪21の中心が位置検出部12の中心と合致するよ
うに設定されている。左右の駆動輪21はそれぞれ減速
機を内蔵したDCモータにより独立に駆動され、ロボッ
ト上に搭載されたコンピユータで算出されたデータ(移
動距離と回転角度)だけ正確に移動するように制御され
る。電源はロボット上に搭載されたバッテリ23から供
給される。移動の方法は、その場回転−直進−その場回
転のパターンで行われる。
【0017】墨出しロボット10が自己位置を検出する
ための位置検出部12は、水平調整器24を介してロボ
ット本体の上部に支持されている。位置検出部12に隣
接して、天井に照明器具、空調用の空気吹出口、防災用
のスプリンクラーヘッド等の位置の墨出しを行なうため
のマーキング部13が設置されている。
【0018】図2に示すように、本実施例では、長方形
の室内において、垂直柱19が設置されている場合につ
いて説明するが、垂直柱19は測定のために一時的に設
置するものでもよく、垂直柱19の数は3本以上あれば
良い。
【0019】図3は、位置検出部12の全体構造を表わ
している。図3に示すように、水平支持テーブル31上
にフレーム32とハウジング33を介して取り付けられ
た半導体レーザ源35からレーザ光が放出される。レー
ザ源35はターンテーブル36上に取り付けられてお
り、ターンテーブル36は、中空シャフト37、タイミ
ングベルト38を介して、水平支持テーブル31上に固
定されたDCモーター39からの駆動力を受けて回転す
る。回転角度はロータリーエンコーダ40で検出され
る。
【0020】かくして、レーザ源35から放出された点
状レーザ光が360゜水平方向に走査されながら柱19
に向けて照射されることになるが、あらかじめ柱の概略
位置がわかっている場合には、柱のない領域はスキップ
して必要な角度だけレーザ光を走査することもできる。
【0021】ターンテーブル36のさらに上方には、リ
ニアCCDセンサ43、バンドパスフイルター44、レ
ンズ45が配置されており、柱19に当たって返ってき
たレーザ光をレンズ45で受け取る。この際、図3から
明らかなように、レーザ光が放出される水平位置と、レ
ンズ45の水平位置とは上下にオフセットしているの
で、反射した物体までの距離に応じてレンズ45に入射
してくる光の角度が変化し、距離を検出できることにな
る。
【0022】本発明では、レーザ光を走査した回転の角
度をロータリーエンコーダ40で測定し、反射した物体
までの距離と回転角度との関係を利用してロボットの位
置を算出する。その際に、柱19のエッジの部分で反射
される光が急激に変化することを利用して柱19の位置
を検出し、これを基にしてコンピユータ内部の回路で計
算し、ロボットの位置を割り出す手法を採用している。
この手法は、前述した特開平4−42014号に記載し
た手法と同じである。
【0023】図4及び図5は、マーキング部13の詳細
を表している。図4に示すように、マーキング部13は
リフテイング部14の上端にスプリング50を介して浮
動支持されたXーYプロッターの形状をしており、例示
として、X方向の可動範囲Lは660mm、Y方向の可
動範囲Mは740mmに設定することができる。
【0024】マーキング部13には3個のステッピング
モータ51、52、53が備えられ、X軸方向への左右
2個のスライドアーム58の伸縮動作、Y軸方向へのス
ライド動作を実行することができる。これらの動作を組
合わせることにより、円形、長方形、十字線、文字、数
字などを描くことができる。可動範囲以上の図形を描く
場合は図形を分割し、ロボット本体が移動して描くこと
になる。
【0025】マーキング部13は、レーザ走査手段がレ
ーザ光を水平方向に回転させながら走査する間は、レー
ザ光の走査を妨害しないように、また部屋間の移動の際
にドア等を通過するために障害とならないように、走査
されるレーザ光よりも下方に位置するようにリフテイン
グ部14によって保持されている。
【0026】固定テーブル55上には1対の平行な軌道
レール46が固定され、その上をY軸方向にスライドす
る移動テーブル56が設けられ、4隅にはタッチセンサ
ー47が上向きに取り付けられており、そのうち2個の
タッチセンサーに隣接して光電スイッチ48が取り付け
られている。光電センサー48は天井面に接近すること
を検出して上昇速度を減速させ、衝撃を防止する働きを
する。
【0027】X軸方向に延伸する移動テーブル56上に
は対向する1対のスライドレール57が取り付けられ、
そのレール上を別々に駆動可能なスライドアーム58が
1対設けられ、各スライドアーム58の先端付近には描
画のためのペン49が取り付けられている。各ペン49
の下側にはDCソレノイド54が連結されており、マー
キング部13が上昇する過程ではDCソレノイド54が
縮小位置にあってペン49の先端はタッチセンサー47
よりも低い位置になっている。
【0028】4個のタッチセンサー47のうち少なくと
も3個が天井面との接触を検出すると、リフテイング部
の昇降モータ72が停止し、マーキング部13は所定の
原点復帰動作を実行した後、DCソレノイド54が伸長
してペン49の先端を天井面に接触させるように設定さ
れている。
【0029】図6及び図7はリフテイング部14の詳細
を表している。図6に示すように、第1段のフレーム6
1、第2段のフレーム62、第3段のフレーム63の3
段伸縮式に構成されており、例示として、基礎部分の長
さPを350mm、第1段の長さQを880mm、伸縮
部分の長さRを最大1400mmに設定することができ
る。さらに車輪の高さを加えて、最大3070mmの天
井高さまで対応することが可能である。
【0030】図7A及びBはリフテイング部14の伸縮
機構の詳細を表している。モータ72が回転することに
よりタイミングベルト74を介してボールねじ73が回
転して第2段のフレーム62が上昇し、このフレーム6
2に固定された滑車75とフレーム61、63に連結さ
れたワイヤー76との協働作用によって、第3段のフレ
ーム63が垂直ポスト71とボールスプライン77に案
内されて急速度で上昇するようになっている。
【0031】図8は、本発明による墨出しロボットに搭
載されるコンピユータとの接続回路図を表わしている。
位置検出部12には第1のCPU81を含む第1のボー
ドコンピユータ85が設けられ、CCDセンサ43で受
け取った光信号は電気信号に変換され、データ処理ユニ
ットとDMA転送ボードを介して、CPU81へと送ら
れる。同様にして、ロータリーエンコーダ40で検出し
た回転数信号は、内挿器とエンコーダカウンタを介して
CPU81へと送られる。
【0032】CPU81はプログラムに応じてモータコ
ントローラからモータドライバへと信号を送り、DCモ
ータ39を回転駆動する。DCモータ39にはエンコー
ダが付設されており、実際の回転数をカウントし、モー
タドライバへとフイードバックする。これらのデータを
基にして、第1のコンピユータ85は柱の各エッジとロ
ボットとのなす角度を計算し、最初に入力された壁面や
柱のCADデータを参照してロボットの現在位置を算出
する。
【0033】第1のCPU81を含む第1のボードコン
ピユータ85は、RS232Cケーブルを介して、第2
のCPU82を含む第2のボードコンピユータ86に接
続され、通信回路の途中にシリアルインターフエイスボ
ードが挿入されている。
【0034】移動部11、マーキング部13及びリフテ
イング部14は第2のCPU82を含む第2のボードコ
ンピユータ86を共通で使用するように接続されてい
る。移動部11は、駆動輪21に連結されたDCモータ
27と、各モータに隣接するロータリーエンコーダ、及
びモータドライバとモータコントローラ等によってコン
ピユータで制御され、フィードバック信号をやりとりす
ることにより、ロボット10が正確な位置へと誘導され
る。
【0035】マーキング部13とリフテイング部14と
は相互に関連して制御されるようになっており、図4に
示したタッチセンサー47はリミットスイッチで構成さ
れ、天井面との接触を検出した信号は、隣接する光電ス
イッチ48からの接近感知信号と共に、パラレルインタ
ーフエイスボードを介してCPU82へと送られ、モー
タコントローラ、モータドライバを介して昇降用モータ
72に制御信号が送られる。
【0036】マーキング部13に含まれるステッピング
モータ51、52、53も同様にして、CPU82か
ら、モータコントローラ、モータドライバを介して制御
信号が送られて制御される。ペン49を起伏させるため
のDCソレノイド54も、リレーボードを介してCPU
82からの信号を受けて制御される。
【0037】さらに、本発明による墨出しロボット10
の運転を開始する際には、あらかじめ室内の各柱の幾何
学的形状と位置をコンピユータ82に入力しておく必要
があるが、入力装置をロボット上に搭載する無駄を省く
ために、RS232Cケーブルを介して外部のコンピユ
ータ88からデータを転送することもできる。
【0038】本発明による墨出しロボットの作業プロセ
スは次のようになる。 (1)外部のコンピユータから、室内の柱のエッジのデ
ータと、墨出し位置と墨出し図形のデータをロボット側
のコンピユータに入力する。 (2)室内のスタート位置にロボットを設置する。マー
キング部はレーザ光を照射するレーザ源よりも下になる
ように下降させておく。 (3)ロボットの位置検出部からレーザ光を回転走査す
る。 (4)柱のエッジを検出してロボットの正確な位置を算
出する。
【0039】(5)墨出し位置までの距離と角度を算出
する。 (6)車輪の駆動モータにより墨出し位置へと移動す
る。 (7)ロボットの位置検出部からレーザ光を回転走査す
る。 (8)柱のエッジを検出してロボットが正確な墨出し位
置に到達したかどうか判定する。到達していない場合は
再び移動する。 (9)リフテイング部を上昇させてマーキング部を天井
面に接近させる。
【0040】(10)光電センサーで天井面に接近した
かを判定する。接近していない場合は再び上昇を続け
る。 (11)上昇速度を減速させる。 (12)タッチセンサーが天井面に接触したことを検知
する。 (13)ペンを立ててXーYプロッターで墨出し図形を
描く。
【0041】(14)ペンを横倒しにして、リフテイン
グ部を下降させる。 (15)次の墨出し位置までの距離と角度を算出する。 (16)車輪の駆動モータにより次の墨出し位置へと移
動する。以上の動作を繰り返すことにより、天井面に多
くの墨出し形状を描くことができる。図9は上記の作業
プロセスを流れ図で表現したものである。
【0042】
【実験例】本発明による墨出しロボットの動作を検証す
るために、縦6m・横6mの室内に、表面に白色塗料を
塗ったアクリル製の模擬柱(600x600mm)4本
を立てて、ロボットの動作実験を行った。ロボットの正
確な位置はトランシットで計測し、ロボットの正確な角
度はロボットの前後に下げ振りを取り付け、その座標を
測定し計算によって求めた。
【0043】位置検出部の計測精度を検証するため、室
内の9箇所にロボットを設置し、自己位置を計測した。
各点において5回計測を行った結果、誤差の平均は5m
m程度であった。
【0044】次に、墨出しを行う自律移動実験として、
一辺400mmの正方形を描く実験を行った。実験を行
った環境の床面は最大で5mm程度のうねりのあるリノ
リウム仕上げの床面で、描画を行う天井は2600mm
の高さに設置した。描いた正方形の各頂点の座標は、ロ
ボットの位置を求めるのと同様にトランシットで測定し
た。4箇所において3回ずつ実験を行った結果、正方形
の各頂点の座標の誤差は平均10mm程度であった。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明によれ
ば、比較的広い室内において、施工ロボット自身がその
正確な位置を検出しながら、所定のポイントで墨出し作
業を実施できるようになり、従来の脚立を用いた困難な
作業が省力化されることになる。従来必要であった施工
ロボット用のレールは必要がなくなり、各種の標識の設
置も必要がなくなる。墨出し図形の形状や大きさが自由
に選択できるようになるので、設備工事の能率を飛躍的
に高めることができる。本発明はさらに天井への墨出し
作業にとどまらず、床面への墨出し作業及び高所に各種
の器具を取り付ける作業や、部品の昇降作業などに広く
応用することができる等、その技術的効果には極めて顕
著なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による墨出しロボットの全体を表す側面
図である。
【図2】室内の柱とロボットの配置を表わす平面図であ
る。
【図3】ロボットの位置検出部の詳細を表す正面図であ
る。
【図4】マーキング部の詳細を表す正面図である。
【図5】マーキング部の詳細を表す平面図である。
【図6】リフテイング部の詳細を表す正面図である。
【図7】伸縮機構の詳細を表す概略図である。
【図8】コンピユータに接続される部分の回路図であ
る。
【図9】墨出しロボットの作業プロセスを表す流れ図で
ある。
【符号の説明】
10 墨出しロボット 11 移動部 12 位置検出部 13 マーキング部 14 リフテイング部 19 柱 23 バッテリ 27 車輪駆動モータ 35 レーザ源 39 回転駆動モータ 40 ロータリーエンコーダ 43 CCDセンサ 45 レンズ 47 タッチセンサ 48 光電センサ 49 ペン 51,52,53 ステッピングモータ 54 DCソレノイド 72 昇降モータ 81,82 CPU 85,86 コンピユータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G05D 3/12 G05D 3/12 Q // E04B 5/00 E04B 5/00 (72)発明者 田中 祥夫 東京都新宿区四谷2丁目4番地 新菱冷 熱工業株式会社内 (72)発明者 梶谷 誠 神奈川県秦野市鶴巻北2−8−1−304 (56)参考文献 特開 平4−42014(JP,A) 特開 平4−39710(JP,A) 実開 平2−139089(JP,U) 特公 平4−79795(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25H 7/04 B25J 5/00 G01C 15/00 G05D 1/02 G05D 3/12 E04B 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3本以上の柱が垂直方向に延伸している
    室内において既存の柱を利用してロボットの現在位置を
    検出しながら移動し天井面に墨出しを行う自律移動型墨
    出しロボットであって、 所定の方向へ所定の距離だけ移動するための移動部と、 所定の墨出し位置へと移動するために必要な自己位置を
    検出するための位置検出部と、 天井面に描画するための描画手段を有するマーキング部
    と、 前記マーキング部を天井面に向けて上昇下降させるため
    のリフテイング部とを備え、 前記位置検出部には、 各柱の幾何学的形状と位置を入力するコンピュータと、 レーザ光を水平方向に回転させながら走査するレーザ走
    査手段と、 前記レーザ光の反射光をロボット上で受光するセンサ
    と、 各柱のエッジを検出して各エッジとロボットとのなす角
    度を算出する角度検出手段と、 前記コンピュータに入力されている各柱のエッジの位置
    を基準としてロボットの自己位置を算出する自己位置検
    出手段とが設けられ、前記マーキング部には、互いに直交する2軸に沿って動
    作可能なX−Yプロッタの形状をしている描画手段が設
    けられ、 前記リフテイング部は3段フレームを用いた3段伸縮機
    構から成り 、その上端付近に天井面との接近及び接触を
    検出するセンサが設けられ、前記X−Yプロッタは前記
    レーザ走査手段がレーザ光を水平方向に回転させながら
    走査する間や各部屋間を移動する際は、走査されるレー
    ザ光よりも下方に位置するように前記リフテイング部に
    よって保持されていることを特徴とする自律移動型墨出
    しロボット。
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