JP2531999B2 - 移動体の自己位置検出方法と装置 - Google Patents
移動体の自己位置検出方法と装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建設作業等における施工移動ロボットの自
己位置検出システムに関し、特に四方を壁面で包囲され
た室内において移動体が自分の位置を検出して各種の作
業を行なうためのシステムに関する。
己位置検出システムに関し、特に四方を壁面で包囲され
た室内において移動体が自分の位置を検出して各種の作
業を行なうためのシステムに関する。
(従来の技術) 建設工事現場においても、作業者の重労働をなくして
作業の効率化・高精度化を図るために、機械化が進んで
いる。最近では「施工ロボット」と呼ばれるマシンが熟
練工の不足などを理由に開発され工事現場に導入され始
めている。建設工事現場の施工ロボットは、従来の「製
造用産業ロボット」とは異なるいくつかの特徴を有して
いる。なかでも大きな特徴は知能を持った移動ロボット
という点である。施工ロボットは製品である建築物が大
規模であるため、自ら移動し、設計図面に示された場所
で指示された寸法どおりに色々な作業を行なうことが基
本である。
作業の効率化・高精度化を図るために、機械化が進んで
いる。最近では「施工ロボット」と呼ばれるマシンが熟
練工の不足などを理由に開発され工事現場に導入され始
めている。建設工事現場の施工ロボットは、従来の「製
造用産業ロボット」とは異なるいくつかの特徴を有して
いる。なかでも大きな特徴は知能を持った移動ロボット
という点である。施工ロボットは製品である建築物が大
規模であるため、自ら移動し、設計図面に示された場所
で指示された寸法どおりに色々な作業を行なうことが基
本である。
これを実現するためには、建設現場で正確に行われた
位置測定の結果がロボットにフィードバックされ、ロボ
ット自身がいま建物のどこにいるのか、次はどこまで移
動すればいいのかを常に認識していなければならない。
従って、施工ロボットにとっては、自己位置検出能力が
必要不可欠な重要ポイントになる。
位置測定の結果がロボットにフィードバックされ、ロボ
ット自身がいま建物のどこにいるのか、次はどこまで移
動すればいいのかを常に認識していなければならない。
従って、施工ロボットにとっては、自己位置検出能力が
必要不可欠な重要ポイントになる。
従来は、あらかじめ人間が測量を行ない、ロボットが
移動するための軌道を敷いたり、通過点となるマークを
用意するなどして、ロボットの位置を認識させていた。
また、ロボット自ら測定する能力を持った場合でも、位
置測定をするために原点となる測量基準点を設けて、そ
こに光学的な反射板や標識となるボール等を設けておく
必要があった。
移動するための軌道を敷いたり、通過点となるマークを
用意するなどして、ロボットの位置を認識させていた。
また、ロボット自ら測定する能力を持った場合でも、位
置測定をするために原点となる測量基準点を設けて、そ
こに光学的な反射板や標識となるボール等を設けておく
必要があった。
しかしながら、これらの方法は、測量のために人間の
手間を必要とする上に、日々姿を変えていく建設工事現
場にあって施工ロボットが移動するためだけの軌道やマ
ークを設置したり撤去したりするという新たな準備作業
を発生させ、必ずしも作業効率が良いとは言えないもの
であった。
手間を必要とする上に、日々姿を変えていく建設工事現
場にあって施工ロボットが移動するためだけの軌道やマ
ークを設置したり撤去したりするという新たな準備作業
を発生させ、必ずしも作業効率が良いとは言えないもの
であった。
超音波センサを利用してロボット周辺の障害物までの
距離を測定し、設計図面のCADデータと照合することで
ロボット自身の位置を認識させようとする方法も考えら
れたが、超音波センサで検出できる距離が短いために、
施工ロボットが建築物内の壁際や柱の近くにいる時でな
いと正確な位置が検出できないという問題点があった。
距離を測定し、設計図面のCADデータと照合することで
ロボット自身の位置を認識させようとする方法も考えら
れたが、超音波センサで検出できる距離が短いために、
施工ロボットが建築物内の壁際や柱の近くにいる時でな
いと正確な位置が検出できないという問題点があった。
特開昭57−108777号「位置検出装置」では、移動体か
ら見た視野内を回転走査してこの視野内に存在する物体
表面までの距離信号を回転角に対応させた距離関数信号
として出力する輪郭検出装置というものを利用してい
る。しかしながら、このような輪郭検出装置を室内で使
用しても、平坦な壁面で反射して戻ってくる信号は、垂
直な壁面で1回反射しただけのものと複数の壁面の間を
複数回にわたって反射してきたものとが混合されている
ため、実際の壁面の輪郭を検出することは困難であるこ
とが判明した。
ら見た視野内を回転走査してこの視野内に存在する物体
表面までの距離信号を回転角に対応させた距離関数信号
として出力する輪郭検出装置というものを利用してい
る。しかしながら、このような輪郭検出装置を室内で使
用しても、平坦な壁面で反射して戻ってくる信号は、垂
直な壁面で1回反射しただけのものと複数の壁面の間を
複数回にわたって反射してきたものとが混合されている
ため、実際の壁面の輪郭を検出することは困難であるこ
とが判明した。
特開昭59−67476号「移動体の位置検知装置」では、
入射光方向に光を反射する3つの光反射手段としてプリ
ズムのような光学装置を利用しているが、移動体が動く
のに合わせてプリズムの方向を変化させなければならな
いから、実際に適用するのは困難である。
入射光方向に光を反射する3つの光反射手段としてプリ
ズムのような光学装置を利用しているが、移動体が動く
のに合わせてプリズムの方向を変化させなければならな
いから、実際に適用するのは困難である。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、四方を壁面で包囲された比較的広い
室内において、施工ロボット自身がその正確な位置を検
出して、所定のポイントで所定の作業を実施できるよう
にするための方法と装置を提供することにある。
室内において、施工ロボット自身がその正確な位置を検
出して、所定のポイントで所定の作業を実施できるよう
にするための方法と装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段とその作用) 本発明の前述した目的は、第1の態様において、四方
を壁面に包囲されている室内において室内を移動する物
体の位置を検出する方法であって、壁面から分離した3
本以上の柱を垂直方向に延伸させて設置し、それらの柱
の幾何学的形状と位置をコンピュータに入力し、移動体
からレーザ光を水平方向に回転させながら走査し、前記
レーザ光の反射光を移動体上のセンサで受光し、各柱の
各右側エッジ又は各柱の各左側エッジを検出して各右側
エッジ又は各左側シエッジと移動体とのなす角度をコン
ピュータで算出し、コンピュータに入力されている各柱
の位置を基準として移動体の位置を算出することを特徴
とする移動体の自己位置検出方法によって達成される。
を壁面に包囲されている室内において室内を移動する物
体の位置を検出する方法であって、壁面から分離した3
本以上の柱を垂直方向に延伸させて設置し、それらの柱
の幾何学的形状と位置をコンピュータに入力し、移動体
からレーザ光を水平方向に回転させながら走査し、前記
レーザ光の反射光を移動体上のセンサで受光し、各柱の
各右側エッジ又は各柱の各左側エッジを検出して各右側
エッジ又は各左側シエッジと移動体とのなす角度をコン
ピュータで算出し、コンピュータに入力されている各柱
の位置を基準として移動体の位置を算出することを特徴
とする移動体の自己位置検出方法によって達成される。
かかる構成に基づき、本発明によれば、レーザ光が柱
のエッジに当たって反射する際に、平坦な壁面とは異な
る反射パターンを呈することになるから、レーザ光の反
射光をコンピュータで解析することによって柱のエッジ
の位置を判別することができ、あらかじめ入力しておい
た柱の位置を基準にして移動体の位置が検出できること
になる。
のエッジに当たって反射する際に、平坦な壁面とは異な
る反射パターンを呈することになるから、レーザ光の反
射光をコンピュータで解析することによって柱のエッジ
の位置を判別することができ、あらかじめ入力しておい
た柱の位置を基準にして移動体の位置が検出できること
になる。
3本以上の柱はあらかじめ室内に設置されていればそ
れを利用することができるので、比較的広い工場用建物
やデパートの売り場等、室内に3本以上の柱が設置され
ている場所での施工ロボットの作業が迅速化され、正確
な位置決めと、作業の安全を図ることができる。
れを利用することができるので、比較的広い工場用建物
やデパートの売り場等、室内に3本以上の柱が設置され
ている場所での施工ロボットの作業が迅速化され、正確
な位置決めと、作業の安全を図ることができる。
本発明はその第2の態様において、四方を壁面に包囲
されかつ壁面から分離した3本以上の柱が垂直方向に延
伸している室内において移動体上に搭載されて当該移動
体の現在位置を検出する装置であって、壁面及び各柱の
幾何学的形状と位置を入力するコンピュータと、移動体
からレーザ光を水平方向に回転させながら走査するレー
ザ走査手段と、前記レーザ光の反射光を移動体上で受光
するセンサと、各柱の各右側エッジ又は各柱の各左側エ
ッジを検出して各右側エッジ又は各左側エッジと移動体
とのなす角度を算出する角度検出手段と、前記コンピュ
ータに入力されている各柱のエッジの位置を基準として
移動体の位置を算出する位置検出手段とを包含すること
を特徴とする移動体の自己位置検出装置を提供する。
されかつ壁面から分離した3本以上の柱が垂直方向に延
伸している室内において移動体上に搭載されて当該移動
体の現在位置を検出する装置であって、壁面及び各柱の
幾何学的形状と位置を入力するコンピュータと、移動体
からレーザ光を水平方向に回転させながら走査するレー
ザ走査手段と、前記レーザ光の反射光を移動体上で受光
するセンサと、各柱の各右側エッジ又は各柱の各左側エ
ッジを検出して各右側エッジ又は各左側エッジと移動体
とのなす角度を算出する角度検出手段と、前記コンピュ
ータに入力されている各柱のエッジの位置を基準として
移動体の位置を算出する位置検出手段とを包含すること
を特徴とする移動体の自己位置検出装置を提供する。
かかる態様によれば、前述した方法を実現するための
装置が提供されることになる。
装置が提供されることになる。
以下、添付図面の実施例を参照しながら、本発名のシ
ステムについて詳述する。
ステムについて詳述する。
(実施例) 第1図は、本発明による移動体の自己位置検出装置10
を作業用ロボット90上に搭載した状態を表わしている。
作業用ロボット90の基礎部分91とモーター92の構造は従
来のロボットと同じであり、基礎部分91に搭載されたバ
ッテリ93から電力の供給を受けて車輪に連結されたモー
ター92が回転し走行する。モーター92の始動、停止、回
転方向の切り替え、回転数の制御等は、基礎部分91に搭
載された制御ユニット94で行われる。制御ユニット94へ
はケーブル又は無線によって制御信号が伝達される。
を作業用ロボット90上に搭載した状態を表わしている。
作業用ロボット90の基礎部分91とモーター92の構造は従
来のロボットと同じであり、基礎部分91に搭載されたバ
ッテリ93から電力の供給を受けて車輪に連結されたモー
ター92が回転し走行する。モーター92の始動、停止、回
転方向の切り替え、回転数の制御等は、基礎部分91に搭
載された制御ユニット94で行われる。制御ユニット94へ
はケーブル又は無線によって制御信号が伝達される。
自己位置検出装置10は水平支持テーブル11上に搭載さ
れており、さらにこのテーブル11は水平センサ12と水平
調整器13を介してロボットの基礎部分91上に支持されて
いる。自己位置検出装置10に隣接して作業用ユニット20
が配置され、本実施例で天井に照明器具、空調用の空気
吹出口、防災用のスプリンクラーヘッド等の位置の墨出
しを行なうためのユニットが設置されている。
れており、さらにこのテーブル11は水平センサ12と水平
調整器13を介してロボットの基礎部分91上に支持されて
いる。自己位置検出装置10に隣接して作業用ユニット20
が配置され、本実施例で天井に照明器具、空調用の空気
吹出口、防災用のスプリンクラーヘッド等の位置の墨出
しを行なうためのユニットが設置されている。
第2図に示すように、本実施例では、四方が壁面15で
包囲されている長方形の室内において、4隅に垂直柱16
が設置されている場合について説明するが、垂直柱16は
測定のために一時的に設置するものでもよく、垂直柱16
の数は3本以上あれば良い。
包囲されている長方形の室内において、4隅に垂直柱16
が設置されている場合について説明するが、垂直柱16は
測定のために一時的に設置するものでもよく、垂直柱16
の数は3本以上あれば良い。
第3図、第4図は、自己位置検出装置10の全体構造を
表わしている。第3図に示すように、水平支持テーブル
11上に取付けられたレーザ源31からレーザ光が放出さ
れ、第1のミラー32で反射させられてコリメータ33へと
送られる。第4図に示すように、コリメータ33から出た
レーザ光は下部ミラー34で反射されてロータリーエンコ
ーダ35内を通過し、ケーシング36内の中空シャフト37を
貫通して上部ミラー38へと送られ、上部ミラー38で水平
方向に反射させられて送り出される。上部ミラー38はタ
ーンテーブル39上に取付けられており、ターンテーブル
39は、中空シャフト37、ベルト41を介して、テーブル11
上に固定されたDCモーター40からの駆動力を受けて回転
する。かくして、レーザ源31から放出された点状レーザ
光が360°水平方向に走査されながら壁面15及び柱16に
向けて照射されることになる。
表わしている。第3図に示すように、水平支持テーブル
11上に取付けられたレーザ源31からレーザ光が放出さ
れ、第1のミラー32で反射させられてコリメータ33へと
送られる。第4図に示すように、コリメータ33から出た
レーザ光は下部ミラー34で反射されてロータリーエンコ
ーダ35内を通過し、ケーシング36内の中空シャフト37を
貫通して上部ミラー38へと送られ、上部ミラー38で水平
方向に反射させられて送り出される。上部ミラー38はタ
ーンテーブル39上に取付けられており、ターンテーブル
39は、中空シャフト37、ベルト41を介して、テーブル11
上に固定されたDCモーター40からの駆動力を受けて回転
する。かくして、レーザ源31から放出された点状レーザ
光が360°水平方向に走査されながら壁面15及び柱16に
向けて照射されることになる。
ターンテーブル39のさらに上方には、CCDセンサ43、
バンドパスフイルタ−44、レンズ45が配置されており、
壁面15及び柱16に当たって返ってきたレーザ光をレンズ
45で受け取る。この際、第4図から明らかなように、上
部ミラー38からレーザ光が放出される水平位置と、レン
ズ45の水平位置とはオフセットしているので、反射した
物体までの距離に応じてレンズ45に入射してくる光の方
向が変化することになる。
バンドパスフイルタ−44、レンズ45が配置されており、
壁面15及び柱16に当たって返ってきたレーザ光をレンズ
45で受け取る。この際、第4図から明らかなように、上
部ミラー38からレーザ光が放出される水平位置と、レン
ズ45の水平位置とはオフセットしているので、反射した
物体までの距離に応じてレンズ45に入射してくる光の方
向が変化することになる。
第5図は、上述した自己位置検出装置に用いられるコ
ンピュータとの接続回路図を表わしている。CCDセンサ4
3で受け取った光信号は電気信号に変換され、CCD駆動回
路46、インターフエイス回路47を介して、パーソナルコ
ンピュータ50の拡張スロット51からコンピュータ50の本
体内部へと入力される。同様にして、ロータリーエンコ
ーダ35で検出した回転数信号はエンコーダカウンタ48を
介してコンピュータ50へと送られる。コンピュータ50は
プログラムに応じてD/A変換器52、モータドライバ53へ
と信号を送り、DCモータ40を回転駆動する。モータ40に
は付設されたタコジエネレータ54は回転数をカウント
し、モータドライバ53へとフイードバックする。
ンピュータとの接続回路図を表わしている。CCDセンサ4
3で受け取った光信号は電気信号に変換され、CCD駆動回
路46、インターフエイス回路47を介して、パーソナルコ
ンピュータ50の拡張スロット51からコンピュータ50の本
体内部へと入力される。同様にして、ロータリーエンコ
ーダ35で検出した回転数信号はエンコーダカウンタ48を
介してコンピュータ50へと送られる。コンピュータ50は
プログラムに応じてD/A変換器52、モータドライバ53へ
と信号を送り、DCモータ40を回転駆動する。モータ40に
は付設されたタコジエネレータ54は回転数をカウント
し、モータドライバ53へとフイードバックする。
第6図は、レーザ源31から放出された光を利用して物
体までの距離を測定する原理を表わしている。物体まで
の距離がK1の時にレンズ45を通過してCCDセンサ43上に
到達する光の位置が垂直方向に距離Sだけオフセットし
ているとすると、物体までの距離がK2になれば距離Sが
変化するから、距離Sを測定することにより物体までの
距離Kが測定できることになる。
体までの距離を測定する原理を表わしている。物体まで
の距離がK1の時にレンズ45を通過してCCDセンサ43上に
到達する光の位置が垂直方向に距離Sだけオフセットし
ているとすると、物体までの距離がK2になれば距離Sが
変化するから、距離Sを測定することにより物体までの
距離Kが測定できることになる。
しかしながら、第7図のグラフから明らかなように、
この方法だけでは物体までの距離を正確に測定すること
は困難である。すなわち、反射物までの距離が大きくな
るにつれてCCDセンサ上でのオフセット量の変化が小さ
くなり、分解能が低下することがわかる。
この方法だけでは物体までの距離を正確に測定すること
は困難である。すなわち、反射物までの距離が大きくな
るにつれてCCDセンサ上でのオフセット量の変化が小さ
くなり、分解能が低下することがわかる。
本発明では、レーザ光を走査した回転の角度をロータ
リーエンコーダ35で測定し、反射した物体までの距離と
回転角度との関係を利用して移動体の位置を算出する。
その際に、柱16のエッジの部分で反射される光が急激に
変化することを利用して柱16の位置を検出し、これを基
にして移動体の位置を割り出すところに特徴を有する。
リーエンコーダ35で測定し、反射した物体までの距離と
回転角度との関係を利用して移動体の位置を算出する。
その際に、柱16のエッジの部分で反射される光が急激に
変化することを利用して柱16の位置を検出し、これを基
にして移動体の位置を割り出すところに特徴を有する。
まず、第8図に示すような測定角度と反射物体までの
距離のグラフを作成する。照射されたレーザ光が柱16に
当たって反射してくる部分では、物体までの距離が小さ
くなって測定されるから、第8図にY1,Y2,Y3,Y4として
示すような落ち込み部分が柱16に対応した部分として表
示される。
距離のグラフを作成する。照射されたレーザ光が柱16に
当たって反射してくる部分では、物体までの距離が小さ
くなって測定されるから、第8図にY1,Y2,Y3,Y4として
示すような落ち込み部分が柱16に対応した部分として表
示される。
第8図のグラフを360°円周方向に展開すると第9図
のようになる。ここで4隅にある柱の符号61,62,63,64
とする。第8図における落ち込み部分はこれらの柱に対
応した部分であるから、各柱の右側エッジ61R,62R,63R,
64Rと、各柱の左側エッジ61L,62L,63L,64Lは第10図に示
すような位置にあることがわかる。角度θ1は左側エッ
ジ61Lと62Lとの間の角度、角度θ2は左側エッジ62Lと6
3Lとの間の角度をそれぞれ表わしている。
のようになる。ここで4隅にある柱の符号61,62,63,64
とする。第8図における落ち込み部分はこれらの柱に対
応した部分であるから、各柱の右側エッジ61R,62R,63R,
64Rと、各柱の左側エッジ61L,62L,63L,64Lは第10図に示
すような位置にあることがわかる。角度θ1は左側エッ
ジ61Lと62Lとの間の角度、角度θ2は左側エッジ62Lと6
3Lとの間の角度をそれぞれ表わしている。
しかしながら、柱の位置は常にこのように明確に示さ
れるとは限らず、照明器具や直射日光による光を反射し
てきたレーザ光と混合した場合は、柱の位置を誤って判
断するおそれがある。そこで、第11図,第12図は柱のエ
ッジの判別条件の例を表わしており、例えば第11図のよ
うに落ち込み部分Y5,Y6があったとしても、Y5について
はその落ち込み長さDが基準長D0よりも小さいので、柱
として判定しないようにする。また、第12図のような落
ち込み部分Y7,Y8があったとしても、Y7についてはその
角度範囲θが基準角度θ0よりも小さいので、柱として
判定しないようにする。このような判別条件を考慮する
ことにより、柱の右側エッジと左側エッジの位置を正確
に割り出すことができる。
れるとは限らず、照明器具や直射日光による光を反射し
てきたレーザ光と混合した場合は、柱の位置を誤って判
断するおそれがある。そこで、第11図,第12図は柱のエ
ッジの判別条件の例を表わしており、例えば第11図のよ
うに落ち込み部分Y5,Y6があったとしても、Y5について
はその落ち込み長さDが基準長D0よりも小さいので、柱
として判定しないようにする。また、第12図のような落
ち込み部分Y7,Y8があったとしても、Y7についてはその
角度範囲θが基準角度θ0よりも小さいので、柱として
判定しないようにする。このような判別条件を考慮する
ことにより、柱の右側エッジと左側エッジの位置を正確
に割り出すことができる。
求められたエッジ間の角度データと、あらかじめ用意
されている設計図のCADデータ(壁面の寸法、各柱の位
置と寸法など)から、移動体自身の位置を次のようにし
て求める。
されている設計図のCADデータ(壁面の寸法、各柱の位
置と寸法など)から、移動体自身の位置を次のようにし
て求める。
まず、第10図をモデル化して第13図のように表わす。
次に計算を簡単にするために、座標原点を動かして第14
図のようにする。実際には、各エッジのポイントP1,P2,
P3はCADデータから判明しているので、角度θ1とθ2
の2つの条件から移動体の位置を決定すればよいことに
なる。第15図に示すように、ポイントP1,P2を見る間の
角度がθ1になる点は軌跡71で示される円の上にあり、
同様にポイントP2,P3を見る間の角度がθ2になる点は
軌跡72で示される円の上にあるから、両者の交点として
移動体の位置Xが求められることになる。実際の計算は
コンピュータ50の内部で処理される。
次に計算を簡単にするために、座標原点を動かして第14
図のようにする。実際には、各エッジのポイントP1,P2,
P3はCADデータから判明しているので、角度θ1とθ2
の2つの条件から移動体の位置を決定すればよいことに
なる。第15図に示すように、ポイントP1,P2を見る間の
角度がθ1になる点は軌跡71で示される円の上にあり、
同様にポイントP2,P3を見る間の角度がθ2になる点は
軌跡72で示される円の上にあるから、両者の交点として
移動体の位置Xが求められることになる。実際の計算は
コンピュータ50の内部で処理される。
さらに正確を期すためには、左側エッジ63Lと64Lとの
間の角度θ3、左側エッジ64Lと61Lとの間の角度θ4を
用いて、同様の計算を4回くりかえして平均化すれば良
い。続いて、右側エッジの間の角度を4種類測定し、前
述の方法と同様にして4回計算を繰り返すこともでき
る。
間の角度θ3、左側エッジ64Lと61Lとの間の角度θ4を
用いて、同様の計算を4回くりかえして平均化すれば良
い。続いて、右側エッジの間の角度を4種類測定し、前
述の方法と同様にして4回計算を繰り返すこともでき
る。
(実験例) 本発明による位置検出方法の精度を測定するために、
縦15m、横15mの壁面を有する室内の4隅に縦横それぞれ
30cmの正方形柱を設置し、柱の中心距離を8mにして実験
した。移動体の位置を室内で10個所変化させ、本発明に
よる方法で求めた移動体の位置座標と、実測位置とを比
較した結果、最大の誤差が10mm、平均値では3mm程度で
あった。従って、建物内での位置決め作業には充分対応
できる位置検出装置が得られることがわかった。
縦15m、横15mの壁面を有する室内の4隅に縦横それぞれ
30cmの正方形柱を設置し、柱の中心距離を8mにして実験
した。移動体の位置を室内で10個所変化させ、本発明に
よる方法で求めた移動体の位置座標と、実測位置とを比
較した結果、最大の誤差が10mm、平均値では3mm程度で
あった。従って、建物内での位置決め作業には充分対応
できる位置検出装置が得られることがわかった。
(発明の効果) 以上詳細に説明した如く、本発明によれば、比較的広
い室内において、施工ロボット自身がその正確な位置を
検出して、所定のポイントで所定の作業を実施できるよ
うになり、施工ロボットの作業が迅速化される。従来必
要であった施工ロボット用のレールは必要がなくなり、
各種のマーキングも必要がなくなる。天井への墨出し作
業にとどまらず、各種の器具を取付ける作業や、部品の
搬送作業、あるいは危険な場所での作業などに広く応用
することができる等、その技術的効果には極めて顕著な
ものがある。
い室内において、施工ロボット自身がその正確な位置を
検出して、所定のポイントで所定の作業を実施できるよ
うになり、施工ロボットの作業が迅速化される。従来必
要であった施工ロボット用のレールは必要がなくなり、
各種のマーキングも必要がなくなる。天井への墨出し作
業にとどまらず、各種の器具を取付ける作業や、部品の
搬送作業、あるいは危険な場所での作業などに広く応用
することができる等、その技術的効果には極めて顕著な
ものがある。
第1図は本発明による位置検出装置をロボット上に取付
けた実施例の側面図、第2図は室内の配置を表わす平面
図、第3図は位置検出装置の斜視図、第4図は位置検出
装置の縦断面図、第5図はコンピュータに接続される部
分の回路図、第6図は距離測定の原理を表わす概略側面
図、第7図は距離測定の精度を表わすグラフ、第8図は
回転走査した場合の測定角度と物体までの距離を表わす
グラフ、第9図は第8図のグラフを円周方向に展開した
平面図、第10図は各柱のエッジ位置を表わす平面図、第
11図は柱を検出する条件を表わすグラフ、第12図は柱を
検出する別の条件を表わすグラフ、第13図は柱の位置か
ら移動体の位置を検出するための座標平面図、第14図は
柱の位置を平行移動した座標平面図、第15図は角度一定
の円をプロットした座標平面図である。 10……位置検出装置 11……テーブル 15……壁面、16……柱 20……作業ユニット 31……レーザ源 32,34,38……ミラー 33……コリメータ 35……ロータリーエンコーダ 39……ターンテーブル 40……モータ 43……CCDセンサ 45……レンズ 50……コンピュータ 61,62……柱 61R,62R,63R,64R……エッジ 61L,62L,63L,64L……エッジ 90……作業ロボット
けた実施例の側面図、第2図は室内の配置を表わす平面
図、第3図は位置検出装置の斜視図、第4図は位置検出
装置の縦断面図、第5図はコンピュータに接続される部
分の回路図、第6図は距離測定の原理を表わす概略側面
図、第7図は距離測定の精度を表わすグラフ、第8図は
回転走査した場合の測定角度と物体までの距離を表わす
グラフ、第9図は第8図のグラフを円周方向に展開した
平面図、第10図は各柱のエッジ位置を表わす平面図、第
11図は柱を検出する条件を表わすグラフ、第12図は柱を
検出する別の条件を表わすグラフ、第13図は柱の位置か
ら移動体の位置を検出するための座標平面図、第14図は
柱の位置を平行移動した座標平面図、第15図は角度一定
の円をプロットした座標平面図である。 10……位置検出装置 11……テーブル 15……壁面、16……柱 20……作業ユニット 31……レーザ源 32,34,38……ミラー 33……コリメータ 35……ロータリーエンコーダ 39……ターンテーブル 40……モータ 43……CCDセンサ 45……レンズ 50……コンピュータ 61,62……柱 61R,62R,63R,64R……エッジ 61L,62L,63L,64L……エッジ 90……作業ロボット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶谷 誠 神奈川県秦野市鶴巻1328番地の1 ベ ル・ヴイル鶴巻304号 (72)発明者 益田 正 東京都立川市羽衣町1―14―5
Claims (2)
- 【請求項1】四方を壁面に包囲されている室内において
室内を移動する物体の位置を検出する方法であって、 壁面から分離した3本以上の柱を垂直方向に延伸させて
設置し、 それらの柱の幾何学的形状と位置をコンピュータに入力
し、 移動体からレーザ光を水平方向に回転させながら走査
し、 前記レーザ光の反射光を移動体上のセンサで受光し、 各柱の各右側エッジ又は各柱の各左側エッジを検出して
各右側エッジ又は各左側エッジと移動体とのなす角度を
コンピュータで算出し、 コンピュータに入力されている各柱の位置を基準として
移動体の位置を算出することを特徴とする移動体の自己
位置検出方法。 - 【請求項2】四方を壁面に包囲されかつ壁面から分離し
た3本以上の柱が垂直方向に延伸している室内において
移動体上に搭載されて当該移動体の現在位置を検出する
装置であって、 壁面及び各柱の幾何学的形状と位置を入力するコンピュ
ータと、 移動体からレーザ光を水平方向に回転させながら走査す
るレーザ走査手段と、 前記レーザ光の反射光を移動体上で受光するセンサと、 各柱の各右側エッジ又は各柱の各左側エッジを検出して
各右側エッジ又は各左側エッジと移動体とのなす角度を
算出する角度検出手段と、 前記コンピュータに入力されている各柱のエッジの位置
を基準として移動体の位置を算出する位置検出手段とを
包含することを特徴とする移動体の自己位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14726590A JP2531999B2 (ja) | 1990-06-07 | 1990-06-07 | 移動体の自己位置検出方法と装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14726590A JP2531999B2 (ja) | 1990-06-07 | 1990-06-07 | 移動体の自己位置検出方法と装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0442014A JPH0442014A (ja) | 1992-02-12 |
JP2531999B2 true JP2531999B2 (ja) | 1996-09-04 |
Family
ID=15426318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14726590A Expired - Lifetime JP2531999B2 (ja) | 1990-06-07 | 1990-06-07 | 移動体の自己位置検出方法と装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2531999B2 (ja) |
-
1990
- 1990-06-07 JP JP14726590A patent/JP2531999B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0442014A (ja) | 1992-02-12 |
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