JP3030269U - 薬 袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬剤の服用方法の指示を、間違えることなく
且つ分かり易く表示した薬袋を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 薬袋１の表面に、処方した各々の薬剤の
名前及び情報を表示する欄５と、この薬剤の写真を表示
する欄６と、この薬剤の服用時期及び１回毎の服用個数
とを表示する欄７とを印刷して設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、病院等で作成された処方箋に基づいて、薬局等で調剤又は処方され た薬剤を収納して患者に渡すための薬袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、処方された薬剤を収納して患者に渡すための薬袋としては、例えば、実 開昭６０−１０７３４号公報に開示された構成の絵表示付き薬袋が従来例として 知られている。

【０００３】 この従来例の絵表示付き薬袋は、該薬袋の表面に患者の氏名欄、服用方法の指 示欄、及び調剤年月日の表示欄等と共に、所定のシール貼着欄を複数ヶ所設けた 構成であり、このシール貼着欄に処方した薬剤に対応する所定の病状表示シール を貼着するのである。

【０００４】 そして、この病状表示シールは、コミカルなイラストと共に、例えば「あたま いたい」「けが」「かぜ」「おなかいたい」等の表示が分かり易く個々に描かれ ている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この従来例の絵表示付き薬袋においては、患者は、病状表示シールを見ること により収納された薬剤が何の病状に対応するのか、おおよその理解はできるが、 各薬剤について如何なる効能等があるのか充分に認識できないという欠点があっ た。

【０００６】 また、この薬袋の中に薬剤が数種類収納されている場合には、患者にとって、 個々の薬剤とその薬剤に対応する服用方法の指示とを一致させて認識し難く、各 薬剤の服用時期や服用個数を間違えるおそれがあるという問題点があった。

【０００７】 更に、二ヶ所以上の病院等から投薬を受けている場合に、各薬袋の中に収納さ れている薬剤を不用意に取り出して一緒にした時には、後に個々の薬剤がどの薬 袋に収納されていたものであるのか、分からなくなるおそれがあり、その際には 誤飲をする場合があるという問題点も有していた。

【０００８】 そして、薬局等での投薬に際しては、処方された薬剤に対応する病状表示シー ルを、薬袋にいちいち貼着しなくてはならず、作業能率が悪いという欠点も有し ていた。

【０００９】 従って、従来例の絵表示付き薬袋においては、患者が各薬剤の効能等を認識で きることと、個々の薬剤とその薬剤に対応する服用方法の指示とを間違いなく一 致させて認識でき誤飲を防止すること、及び薬局等での投薬に際して作業能率を 向上させることとに解決しなければならない課題を有している。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

前記従来例の課題を解決する具体的手段として本考案は、処方した各々の薬剤 の名前及び情報と、該薬剤の写真と、該薬剤の服用時期及び１回毎の服用個数と を印刷したことを特徴とする薬袋を提供するものである。

【００１１】 また、前記薬剤の情報は、該薬剤の形状、用法、用量、効能又は効果である構 成とし、そして、前記写真は、各薬剤の包装形態である構成とし、更に、前記写 真は、カラー写真である構成としたものである。

【００１２】

【考案の実施の形態】

次に、本考案を実施する一例について図面を参照しながら説明する。まず、図 １において、符号１は薬局等で処方された薬剤を収納して患者に渡すための薬袋 を示し、この薬袋１は、所定の大きさを有する紙製の材料によって形成されてい る。

【００１３】 また、この薬袋１の表面には、患者の氏名欄２と、服用方法の指示欄３と、所 定の枠４等とが印刷して設けられており、そして、この所定の枠４内には、薬剤 の名前及び情報を表示する欄５と、この薬剤の写真を表示する欄６と、この薬剤 の服用時期及び１回毎の服用個数とを表示する欄７とが印刷により設けられてい る。

【００１４】 服用方法の指示欄３には、例えば「１日２回 朝、夕食後」等の表示が記載さ れており、患者は、この指示に従って薬剤を服用すればよい。そして、この服用 方法の指示欄３に隣接して所定の投薬日数、例えば「１４日分」等の表示が記載 されている。

【００１５】 薬剤の名前及び情報を表示する欄５には、処方する各々の薬剤の名前８が表示 されており、この薬剤の名前８の上方側には、その薬剤の情報９、例えば「血圧 のくすり」「胃粘膜保護剤」「冠血管拡張剤」等の簡単な効能が併記して表示さ れている。

【００１６】 また、薬剤の名前８の下方側には、必要に応じて、各薬剤の用量１０、例えば 「１０mg」「２５mg」等の表示がされており、又は各薬剤の形状１１、例えば「 カプセル」等の表示がされている。

【００１７】 従って、患者は、個々の薬剤の効能等を充分に認識して服用することができる ので、インフォームド・コンセント（納得づくめの医療）を実践することができ るのである。

【００１８】 薬剤の写真を表示する欄６には、前記薬剤の名前８に対応した各々の薬剤の写 真１２が印刷して表示されている。この薬剤の写真１２は、各薬剤の包装形態を そのまま印刷したものであり、患者は、各薬剤を確実に識別することができるの である。

【００１９】 また、薬剤の写真１２は、カラー写真であり、従って患者は、各薬剤を一層明 確に識別して認識することができるのである。

【００２０】 薬剤の服用時期及び１回毎の服用個数とを表示する欄７には、前記薬剤の名前 ８及び薬剤の写真１２に対応した各々の薬剤の服用方法が表示されている。例え ば「アサ」「ヒル」「ユウ」等の各欄が設けられており、この欄の所定の位置に は、例えば「１」「２」等数字が記載されて、服用個数が分かり易く表示がされ ている。

【００２１】 従って、患者は、薬剤の写真１２と同一の薬剤を識別して、前記服用時期及び １回毎の服用個数の指示に従って薬剤を服用すればよく、例えば、老人や子供等 であっても、個々の薬剤とその薬剤に対応する服用方法の指示とを間違いなく一 致させて認識することができるので、誤飲をすることがないのである。

【００２２】 また、薬袋１の下方側には、薬剤師法及び薬剤師法施行規則に基づいて薬剤師 の押印欄１３が設けられており、この薬剤師の押印によって調剤又は処方行為の 責任者を明確にするのである。

【００２３】 そして、薬剤師の押印欄１３に隣接して所定の薬局名１４及び所在地１５が表 示されていると共に、調剤年月日を表示する欄１６が設けられている。尚、必要 に応じて適宜のメッセージ等を表示してもよい。

【００２４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係る薬袋は、処方した各々の薬剤の名前及び情報 と、該薬剤の写真と、該薬剤の服用時期及び１回毎の服用個数とを印刷したこと によって、特に薬剤自体の写真を表示したことにより、患者は、個々の薬剤とそ の薬剤に対応する服用方法の指示とを間違いなく一致させて認識でき、従って、 誤飲をすることがないという優れた効果を奏する。

【００２５】 また、薬剤の情報は、該薬剤の形状、用法、用量、効能又は効果であることに よって、患者は、個々の薬剤の効能等を充分に認識して服用することができるの で、インフォームド・コンセントを実践することができるという優れた効果を奏 する。

【００２６】 そして、写真は、各薬剤の包装形態であり、更に、写真は、カラー写真である ことによって、各薬剤を確実に且つ明確に識別して認識することができるという 種々の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る薬袋の正面図である。

【符号の説明】

１ 薬袋 ２ 患者の氏名欄 ３ 服用方法の指示欄 ４ 枠 ５ 薬剤の名前及び情報を表示する欄 ６ 薬剤の写真を表示する欄 ７ 薬剤の服用時期及び１回毎の服用個数とを表示す
る欄 ８ 薬剤の名前 ９ 薬剤の情報 １０ 薬剤の用量 １１ 薬剤の形状 １２ 薬剤の写真 １３ 薬剤師の押印欄 １４ 薬局名 １５ 所在地 １６ 調剤年月日を表示する欄

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 処方した各々の薬剤の名前及び情報と、
   該薬剤の写真と、該薬剤の服用時期及び１回毎の服用個
   数とを印刷したことを特徴とする薬袋。
2. 【請求項２】 薬剤の情報は、該薬剤の形状、用法、用
   量、効能又は効果であることを特徴とする請求項１に記
   載の薬袋。
3. 【請求項３】 写真は、各薬剤の包装形態であることを
   特徴とする請求項１又は２に記載の薬袋。
4. 【請求項４】 写真は、カラー写真であることを特徴と
   する請求項１、２又は３に記載の薬袋。