JP3030123B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3030123B2
JP3030123B2 JP3157781A JP15778191A JP3030123B2 JP 3030123 B2 JP3030123 B2 JP 3030123B2 JP 3157781 A JP3157781 A JP 3157781A JP 15778191 A JP15778191 A JP 15778191A JP 3030123 B2 JP3030123 B2 JP 3030123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体装置の製造方法
に関し、特に高性能なGaAs MESFETの製造に
好適な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LDD(Lightly Doped
Drain)構造を有するGaAsMESFETの製造
方法としては、従来よりダミーゲートプロセスが用いら
れている。図13に従い従来の製造方法につき説明す
る。
【0003】まず、図13(a)に示すように、n型層
1の下部に選択的にp-型層2が形成されたGaAs半
導体基板10上にSi34からなる絶縁膜11を堆積
後、選択的にレジストパターン12を形成し、このレジ
ストパターン12をマスクとして、シリコン(Si)か
らなるn型不純物をイオン注入することによって、n++
型低抵抗層3を形成する。
【0004】続いて、図13(b)に示すように、レジ
スト12をプラズマエッチングにより、エッチング処理
し、レジストパターン12の細線化を行なう。この工程
により、LDD構造が出来上がる。
【0005】その後、図13(c)に示すように、酸化
膜(SiO2)13を半導体基板10上の全面に堆積さ
せる。
【0006】そして、図13(d)に示すように、Si
2膜13をリフトオフ法により選択的に除去後に、絶
縁膜11をSiO2膜13をマスクにして選択的にエッ
チング除去する。
【0007】然る後、図13(e)に示すように、Ti
/Alからなるゲート電極4及び図示していないソー
ス、ドレイン電極を形成し、LDD構造を有するGaA
s MESFETが作成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法に
より、LDD構造のGaAs MESFETを形成する
と、ソース側とドレイン側の構造が左右対称となる。
【0009】このため、ソース抵抗を低くしようとする
ドレイン耐圧も小さくなる。逆に、ドレイン耐圧を大き
くしようとすると、ソース抵抗が大きくなってしまいソ
ース抵抗の低減及びドレイン耐圧の向上を同時に構造さ
せることはできなかった。
【0010】また、上述した従来の方法を用いてDua
l Gate FETを作成しようとすると、n++層か
らなる低抵抗層を形成する際にゲート部分を除いて、全
面にn型不純物をイオン注入するため、第1ゲートと第
2ゲート間にn++層がイオン注入されてしまい素子特性
上好ましくなかった。
【0011】更に、p層埋め込み型のLDD構造のGa
As MESFETを作成する場合、従来p型不純物を
全面にイオン注入しているが、短チャネル効果の低減を
図るため、p不純濃度を高くすると、しきい値シフトが
大きくなり、しきい値調整のためにn型不純物の量を大
きくする必要があるなどの問題があった。
【0012】また、セルフアライン法で上述した方法と
同様にLDD構造のMESFETを作成する方法もある
が、イオン注入後n+型低抵抗層を活性化するために熱
処理を行なうが、この熱処理の際、保護膜とゲート電極
の界面付近の基板に大きな欠陥を生じることがあった。
【0013】この発明は上述した従来の問題点を解消す
べくなされたものにして、LDD構造を有するMESF
ETの高性能化を図ることをその目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明
は、一導電型動作層が形成された半導体基板上に、タン
グステン又はタングステン系の化合物からなる電極を選
択的に形成する工程と、上記基板表面に対して斜め方向
から一導電型不純物をイオン注入することにより、一導
電型不純物が多量にドープされた低抵抗層を形成する工
程と、上記基板上に絶縁膜を堆積し、上記イオン注入と
同一の斜め方向から上記絶縁膜にエッチングを施して、
絶縁膜を選択的に除去する工程と、上記電極をエッチン
グする工程と、を備えてなることを特徴とする。
【0015】第2の発明の半導体装置の製造方法は、半
導体基板上に凸上の絶縁膜パターンを基板に平行に複数
個形成する工程と、一導電型不純物が多量にドープされ
た低抵抗層を上記半導体基板表面上部の左右の斜め方向
からイオン注入によって形成する工程と、前記絶縁膜を
エッチングによって細線化する工程と、前記絶縁膜の間
の半導体表面を選択的に開口する工程と、を備えてなる
ことを特徴とする。
【0016】第3の発明の半導体装置の製造方法は、半
絶縁性GaAs基板に一導電型不純物をイオン注入する
工程と、この基板上にタングステン又はタングステン系
の化合物からなる電極を選択的に形成する工程と、この
電極上に酸化膜を形成した後異方性エッチングにより、
電極の側壁にのみ酸化膜を残す工程と、このゲート電極
及び酸化膜をマスクとして、一導電型不純物をイオン注
入する工程と、上記酸化膜を除去した後ゲート電極をマ
スクとして、一導電型不純物をイオン注入する工程と、
上記ゲート電極をマスクとして、基板を回転しながら他
導電型の不純物を斜め方向からイオン注入する工程と、
を備えてなることを特徴とする。
【0017】第4の発明の半導体装置の製造方法は、半
絶縁性GaAs基板に一導電型不純物イオンを注入する
工程と、この基板上にタングステンからなる電極を選択
的に形成する工程と、この電極をマスクとして一導電型
の不純物をイオン注入する工程と、この電極の側面にの
みタングステン系の化合物からなる側壁を形成する工程
と、このタングステン系の化合物側壁にのみ酸化膜を形
成する工程と、上記電極、側壁及び酸化膜をマスクとし
て一導電型の不純物をイオン注入する工程と、を備えて
なることを特徴とする。
【0018】
【作用】第1の発明は、一導電型不純物が多量にドープ
された低抵抗層をイオン注入により形成する際の入射角
を制御することによって、ソース直列抵抗が制御でき
る。更に、ゲート電極のエッチング量によりドレイン耐
圧が制御できる。すなわち、この第1の発明によれば、
LDD構造を非対称にすることによって、ソース直列抵
抗とドレイン耐圧が独立に制御可能となり、超高性能の
GaAs MESFETが実現できる。
【0019】また、第2の発明によれば、ダミーゲート
プロセスを用いて、LDD構造を有するデュアルゲート
GaAs MESFETを作成することが可能となる。
また多給点型のFETも作成することができる。
【0020】更に、第3の発明によれば、斜め方向から
イオン注入するので、不純物注入量が同程度であって
も、チャネル領域へ注入される他導電型の不純物濃度は
小さく、チャネル下部へ注入される他導電型の不純物濃
度は2倍程度大きくなるため、短チャネル効果を抑制で
きる。そして、チャネル層への不純物の注入量が小さい
ので、他導電型の不純物注入によるしきい値シフトも少
なく、しきい値調整のため増加させる一導電型不純物量
も少なくてすみ、結果的に同じしきい値を得るためのチ
ャネル層の不純物量の総和を少なくでき、チャネル量に
おける電子錯乱因子の発生を抑制できる。
【0021】また、第4の発明は、熱処理前にゲート電
極の側壁部に耐熱性の優れた電極材料を形成することに
より、熱処理時、保護膜と側壁電極界面並び低抵抗電極
と側壁界面からの基板構成原子の抜けを抑えることが出
来るので、ゲート電極付近の基板構成原子の抜けを抑え
ることが出来る。
【0022】従って、基板の大きな欠陥を防ぐことがで
きる。また、側壁部に、熱処理時、ゲート電極と熱処理
保護膜の中間的な中部応力になるような耐熱材料を形成
すれば、ゲート電極、保護膜、半導体材料の界面付近に
発生する大きな合成応力(せん断応力)を緩和すること
ができ、熱処理時に発生する半導体基板の欠陥を防ぐこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0024】まず、図1および図2に従い第1の発明を
GaAs MESFETに適用した実施例につき説明す
る。
【0025】図1(a)に示すように、GaAs半導体
基板10表面に加速電圧40kV、ドーズ量5×1012
/cm2でシリコン(Si)をイオン注入し、n型動作層
1を形成する。そして、タングステン(W)系化合物と
して、WSiをスパッタ法で基板10表面に1μmの膜
厚で堆積させ、ゲートが1μmになるように、SF6
スを用いた選択RIE(反応性イオンエッチング)でエ
ッチングして、ゲート電極5を形成する。続いて、この
ゲート電極5をマスクとして、セルフアライン法により
基板10の斜め方向、この実施例では、θ=80゜の入
射角で、n型不純物としてSiをイオン注入20して、
n++型の低抵抗層3a、3bを形成する。このイオン注
入の条件は、注入ドーズ量が5×1013/cm2、加速エ
ネルギが90keVである。このときRsを支配するゲ
ート端とソース側n++型低抵抗層3a端面の距離は0.
1μm程度に制御できる。そして、このイオン注入した
領域を活性化するため、850℃、H2零囲気中でアニ
ールを行なう。
【0026】次に、図1(b)に示すように、Si34
からなる絶縁膜6をECRCVD法で3000Å堆積さ
せる。このときの堆積温度は室温である。
【0027】続いて、図1(c)に示すように、n型不
純物のイオン注入と同じ入射方向で、入射角度、この実
施例ではθ=45゜でCF4を用いた反応性イオンビー
ムエッチング(RIBE)により、絶縁膜6をエッチン
グする。図1(c)において、22はイオンビームを示
す。
【0028】その後、図2(a)に示すように、ゲート
電極5をSF6を用いたRIEで0.5μmエッチング
する。この結果ドレイン耐圧を支配するゲート端とドレ
イン側のn++型低抵抗層3b端の距離を0.5μmに制
御することができる。
【0029】最後に図2(b)に示すように、ソース電
極7及びドレイン電極8を蒸着等により設けることによ
り、LDD構造のGaAs MESFETが得られる。
【0030】尚、上述した図2(a)で示す工程、すな
わち、ゲート電極5のエッチング量を制御することによ
って、サブミクロン以下のゲート長を有するFETも実
現可能である。
【0031】図3はこの第1の発明をAlGaAs/G
aAs系のHEMT(High Electron M
obility Transistor)に応用した例
を示す断面図である。
【0032】この図3に示す実施例では、GaAs基板
10上に、膜厚800ÅのノンドープのGaAs層3
1、膜厚20ÅのノンドープのAlGaAs層32、n
型不純物が2×1018/cm3ドープされた膜厚300Å
のn+型AlGaAs層33、n型不純物が2×1017
/cm3ドープされた膜厚100Åのn型GaAs層34
をこの順序でMBE(分子線エピタキシー)を用いて形
成した後、前述の図1(a)から図2(b)の工程と同
様にして、n++型低抵抗層3a、3bすなわち、ソース
及びドレイン領域を形成したものである。すなわち、n
型不純物を斜め方向からイオン注入して形成した後、絶
縁膜6を堆積し、同方向からエッチングする。そして、
ゲート電極5をエッチングして細くして、ドレイン側の
n++低抵抗層3b端からゲート電極5の所望の間隔を制
御した後、ソース、ドレイン電極7、8を設けたもので
ある。
【0033】図4はこの第1の発明をAlGaAs/I
nGaAs系Pseudmorphic HEMTに応
用した例を示す断面図である。
【0034】この実施例では、GaAs基板10上に、
膜厚800ÅのノンドープのGaAs層31、ノンドー
プの膜厚150ÅのInGaAs35、膜厚20Åのノ
ンドープのAlGaAs層32、n型不純物が2×10
18/cm3ドープされた膜厚300Åのn+型AlGaAs
層33、n型不純物が2×1017/cm3ドープされた膜
厚100Åのn型GaAs層34をこの順序でMBE
(分子線エピタキシー)を用いて形成した。
【0035】次に前述と同様に実施例で示したn++低抵
抗層の斜めイオン注入を行なう。後の工程順序及び工程
条件は、前述した実施例の場合と同一である。
【0036】次に、図5及び図6を参照してこの発明の
第2の発明について説明する。
【0037】まず第2の発明をMESFETに用いた実
施例を図5に従って説明する。図5(a)に示すよう
に、n/p-層51が形成された半導体基板50上に凸
状の絶縁膜パターン60、61を2ヶ所選択的に前記半
導体基板50上に平行に形成する。この時、絶縁膜6
0、61の膜厚は夫々1μmで幅も1μmである。ま
た、絶縁膜60、61の間隔も1μmである。
【0038】次に、n++低抵抗層52a、52bを前記
半導体基板50表面の左右の斜め方向、この実施例で
は、共に60゜の方向からSiをイオン注入することに
より形成する。このときの条件は、加速電圧100k
V、ドーズ量5×1013/cm2である。尚、図中66は
注入イオンを示す。
【0039】続いて、図5(b)に示すように、前記絶
縁膜60、61をO2プラズマを用いたドライエッチン
グによってパターンを細線化する。すなわち、片側で
0.2μmだけエッチングする。
【0040】そして、図5(c)に示すように、レジス
ト65を全面に塗布した後、このレジスト65をパター
ニングして開孔を設ける。
【0041】続いて、図5(d)に示すように、ゲート
金属、例えば、Au/Pd/Tiを真空蒸着法で堆積
後、リフトオフを行ないT字型のゲート電極66を完成
させる。
【0042】次に、この第2の発明をDual Gat
e MESFETに用いた実施例を図6に従って説明す
る。
【0043】図6(a)に示すように、n/p-層51
の形成された半導体基板50上に凸状の絶縁膜のパター
ン60、61、62を3ケ所選択的に前記半導体基板5
0上に平行に形成する。
【0044】この時絶縁膜の膜厚は1μmで、幅は、周
囲が1μmで中が2μmである。また、絶縁膜の間隔も
1μmである。
【0045】次に、n++低抵抗層52a、52bを前記
半導体基板50表面の左右の斜め方向、前述と同様に共
に60゜の方向からイオン注入し、形成する。このとき
の条件は、加速電圧100kV、ドーズ量5×1013
cm2である。
【0046】そして、図6(b)に示すように、前記絶
縁膜60、62をO2プラズマを用いたドライエッチン
グによってそのパターンを細線化する。片側で0.2μ
mだけエッチングする。
【0047】その後、図6(c)レジストを全面に塗布
した後、このレジスト65をパターニングして開孔を形
成する。
【0048】続いて、図6(d)に示すように、ゲート
金属、例えばAu/Pb/Tiを真空蒸着法で堆積後、
リフトオフを行ないT字型のゲート電極67、68を形
成することにより、Dual ゲート電極67、68を
有するMESFETが完成する。
【0049】このように、この発明を用いることによっ
て、ダミーゲートプロセスを用いてLDD構造を有する
Dual Gete GaAs MESFETを作成す
ることが可能になる。
【0050】また本発明は、多給点型のFETにも用い
ることができる。
【0051】次に第3の発明の実施例につき図7、図8
を参照して説明する。まず、図7(a)に示すように、
半絶縁性GaAs基板70にn型動作層71をシリコン
(Si)イオンを注入することにより形成する。
【0052】次に図7(b)に示すように、基板70に
スパッタリング法によりWSiを2000Å堆積し、ゲ
ートパターン形状に加工して、ゲート電極72を形成し
た後、プラズマCVD法によりSiO2を1200Å堆
積し、異方性ドライエッチングにより側壁73、73を
形成する。そして、ゲート電極72、ゲート側壁73、
73をマスクとしてSiイオン注入を行いn+層74、
74を形成する。
【0053】その後、図8(a)に示すように、SiO
2側壁73、73をバッファドフッ酸で除去した後、ゲ
ート電極72をマスクとしてシリコン(Si)イオンを
注入し、n’層75を形成した後、さらに基板70を回
転させながら、p型不純物としてのマグネシウムイオン
を斜め方向から注入することによりp型埋め込み層を形
成する。
【0054】続いて、図8(b)に示すように、プラズ
マCVDにより、2000Åの膜厚のSiN4をキャッ
プ膜76として堆積し、その後、注入イオンの活性化の
ための熱処理を800℃で20分間行う。さらに、ソー
ス電極77、ドレイン電極78として、オーミック金属
を形成して、LDD構造のGaAsセルフアラインME
SFETが完成する。
【0055】前述した各工程の条件を以下に述べる。ま
ず、n型不純物としてシリコンイオン(Si+)、p型
不純物としてマグネシウムイオン(Mg+)を用いる。
さらに、p型不純物は前述したように、大傾角回転注入
を行う。n層71のイオン注入条件は、加速電圧35k
eV、ドーズ量3×1012/cm2、n’層74のイオン
注入条件は、加速電圧件55keV、ドーズ量5×10
12/cm2、n+層75のイオン注入条件は、加速電圧10
0keV、ドーズ量3×1013/cm2である。そして、
p層は加速電圧150keV、ドーズ量1×1012/cm
2の注入条件で30度の基板傾射角で行なった。
【0056】このように、p層を全面に埋め込まず、ゲ
ート電極72をマスクとして大傾角回転注入し、nチャ
ネル層Aにはp不純物の注入が軽微で、nチャネル層下
部Bのp不純物濃度が大きく、n’(中間濃度)層Cの
p不純物濃度は、nチャネル下部より小さい、という構
造のp埋め込み層が構成される。
【0057】上述したように、この第3の発明によれ
ば、チャネル(n層)下部のp不純物濃度が大きい程、
チャネル層下部を流れる電子の量を抑制することがで
き、短チャネル効果の低減に効果的である。そして本発
明によれば、従来の構造とp不純物の注入料が同程度で
あっても、チャネル領域(A)へ注入されるp不純物濃
度は小さく、チャネル下部(C)へ注入されるp不純物
濃度は大きく(2倍程度)なるため、より短チャネル効
果を抑制しやすい構造となっている。さらに、チャネル
層へのp不純物の注入量が小さいので、p不純物注入に
よるしきい値シフトも小さく、しきい値調整のため増や
さなければならないn不純物の量も少なくてすみ、結果
的に同じしきい値を得るためのチャネル層の不純物(n
不純物+p不純物)量の総和は、従来よりも少ない。こ
のためチャネル層における電子錯乱因子の発生をより抑
えることができる。
【0058】この本発明は、HEMT、MISFETな
どにも適用できる。
【0059】次に、第4の発明の実施例につき、図8な
いし図12を参照して説明する。
【0060】まず、第4の発明の構成並びに作用を簡単
に説明すると、ゲート電極の側壁部に、熱処理前に、よ
り耐熱性に優れた電極材料を形成する。この結果、熱処
理時、保護膜と側壁電極界面や低抵抗電極と側壁界面か
らの基板構成原子の抜けを抑えることが可能となる。従
って、ゲート電極付近の基板構成原子の抜けを抑えるこ
とができ、基板の大きな欠陥を防ぐことができる。ま
た、側壁部に熱処理時、ゲート電極と熱処理保護膜の中
間的な内部応力になるような耐熱材料を形成すれば、ゲ
ート電極、保護膜、半導体材料の界面付近に発生する大
きな合成応力(せん断応力)を緩和することができ、熱
処理時に発生する半導体基板の欠陥を防ぐことができ
る。
【0061】第4の発明の第1の実施例につき図9を参
照して説明する。図9(a)に示すように、GaAs半
絶縁性基板90にSiイオンを注入し、n層91を形成
する。このときの条件は、加速エネルギー30keV、
ドーズ量5×1012cm-2である。そしてスパッタ法に
より、タングステン(W)を基板90上に12000Å
堆積した後、レジストパターニングを行なう。その後、
異方性エッチングにより、Wをエッチングして、ゲート
電極92を形成する。このゲート長は0.4μmであ
る。
【0062】そして、図9(b)に示すように、ゲート
電極92をイオン注入マスクとして用いSiイオンを注
入しn’層93、93を形成する。このときの条件は、
加速エネルギー50keV、ドーズ量7×1012cm-2
ある。
【0063】次に、図9(c)に示すように、全面にW
Si0.4をCVD法により1500Å堆積し、その後C
4ガスによる異方性エッチングを行なって、ゲート電
極92の横にWSi0.4からなる側壁94、94を形成
する。
【0064】さらに、図9(d)に示すように、W/W
Si電極92、94の横にプラズマCVDにより200
0Åの厚みのSiO2側壁95を形成した後、イオン注
入を行ないn+層96を形成する。
【0065】その後、図9(e)に示すように、SiO
2側壁95をウエットエッチングにより除去した後、注
入層の活性化率の良いSiN4膜を保護膜97としてE
CR−CVDにより堆積し、熱処理を行なう。最後に、
ソース電極98、ドレイン電極99を形成すれば、n’
層91をゲート電極92の下に持ち耐圧の大きなGOL
D構造のGaAs MESFETが完成する。
【0066】そして、熱処理後、選択エッチングにより
保護膜97のみを除去すれば、ゲート長の増大を防ぐこ
とができ、高gmが得られる。
【0067】また、側壁材料としては、前述したWSi
x(x〜0.4)の他にWSiN、TiWN等の耐熱性
の良い、すなわち、結晶化温度の高い材料を用いること
もできる。
【0068】また、熱処理後のオーミック電極形成法と
して、図10に示すような方法も用いることができる。
図10に従いこの形成方法につき説明する。
【0069】まず、図10(a)に示すように、オーミ
ック用のAuGe/Ni/Au100を全面蒸着する。
【0070】そして、図10(b)に示すように、レジ
スト101を塗布し、加熱フローする。
【0071】次に、図10(c)に示すようにレジスト
101をドライエッチング、すなわちアッシングする。
【0072】その後、図10(d)に示すようにオーミ
ック電極の選択エッチングを行なう。そして、オーミッ
クアロイを行なう。
【0073】図10(e)に示すように、WSi94、
94の選択除去を行なうことにより、オーミック電極が
形成される。
【0074】第4の発明の第2の実施例について図11
に従い説明する。まず、図11(a)に示すように、G
aAs半絶縁性基板にSiイオン注入し、n層91形成
する。そして、CVD法によりSiNを2000Å堆積
し、レジストでパターニングした後、異方性エッチング
によりSiN4110をゲート電極にエッチング形状す
る。すなわち、0.5μmの間隔を開ける。
【0075】次に、図11(b)に示すように、WSi
Nを堆積し、異方性エッチングを行ない。SiN4の横
にWSiN側壁111、111を幅1000Å形成す
る。さらに、その上にタングステン(W)111を全面
堆積する。
【0076】続いて、図11(c)に示すように、レジ
スト113を塗布し、このレジストをパターニングす
る。その後、WとSiNを異方性エッチングし、レジス
ト除去後、Wをマスクとしてn+層96を加速電圧10
0keV、ドーズ量2×1013cm-2でイオン注入するこ
とにより形成する。
【0077】その後、図11(d)に示すようにSiN
114を全面に堆積後、イオン注入活性化のための熱処
理を行ない。最後に、図11(e)に示すように、ソー
ト・ドレイン電極98、99を形成すれば、GaAs
MESFETが完成する。
【0078】この構造では、側壁形成によるゲート長の
増大はなく、さらにWSiNを選択的にエッチングすれ
ばゲート寸法を低減することもできる。
【0079】第4の発明の第3の実施例について図12
に従い説明する。タングステン(W)をレジスト123
マスクとしてエッチングしゲート電極の122を形成す
る。このときLgは0.5μmである。また、このレジ
スト123を残したまま、イオン注入によりn’層12
0、120形成を形成する。このときの注入条件は、加
速電圧50keV、ドーズ量7×1012cm-2である。
【0080】次に図12(b)に示すように、700Å
のSiN4124を堆積する。そして、レジスト除去
し、リフトオフ法により、n’層120、120部分に
のみSiN膜124を残す。
【0081】続いて、図12(c)に示すように、WS
i全面堆積と異方性エッチングにより側壁125を形成
する。この時の側壁125の形成法としては、選択CV
D−WSi膜形成法を用いることもできる。
【0082】その後、図12(d)に示すように、Si
4スル−注入によりN+層96を形成後、熱処理を行な
い、ソース・ドレイン電極98、99を形成すれば、G
aAs MESFETが完成する。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明は、一
導電型不純物が多量にドープされた低抵抗層をイオン注
入により形成する際の入射角を制御することによって、
ソース直列抵抗が制御できると共に、ゲート電極のエッ
チング量によりドレイン耐圧が制御できる。すなわち、
この第1の発明によれば、LDD構造を非対象にするこ
とによって、ソース直列抵抗とドレイン耐圧が独立に制
御可能となり、超高性能のGaAs MESFETが実
現できる。
【0084】また、第2の発明によれば、ダミーゲート
プロセスを用いて、LDD構造を有するデュアルゲート
GaAs MESFETを作成することが可能となる。
【0085】更に、第3の発明によれば、斜め方向から
イオン注入するので、不純物注入量が同程度であって
も、チャネル領域へ注入される他導電型の不純物濃度は
小さく、チャネル下部へ注入される他導電型の不純物濃
度は2程度大きくなるため、短チャネル効果を抑制でき
る。そして、チャネル層への不純物の注入量が小さいの
で、他導電型の不純物注入によるしきい値シフトも少な
くしきい値調整のため増加させる一導電型不純物量も少
なくてすみ、結果的に同じしきい値を得るためのチャネ
ル層の不純物量の総和を少なくでき、チャネル層におけ
る電子錯乱因子に発生を抑制できる。
【0086】また、第4の発明は、ゲート電極の側壁部
に熱処理前により耐熱性に優れた電極材料を形成するこ
とにより、熱処理時、保護膜と側壁電極界面並び低抵抗
電極と側壁界面からの基板構成原子の抜けを抑えること
ができるので、ゲート電極付近の基板構成原子の抜けを
抑えることができる。従って、基板の大きな欠陥を防ぐ
ことができる。また、側壁部に、熱処理時、ゲート電極
と熱処理保護膜の中間的な中部応力になるような耐熱材
料を形成すれば、ゲート電極、保護膜、半導体材料の界
面付近に発生する大きな合成応力(せん断応力)を緩和
することができ、熱処理時に発生する半導体基板の欠陥
を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明をGaAs MESFETに適用し
た実施例の製造方法を工程別に示す断面図である。
【図2】第1の発明をGaAs MESFETに適用し
た実施例の製造方法を工程別に示す断面図である。
【図3】第1の発明をAlGaAs/GaAs系のHE
MTに応用した例を示す断面図である。
【図4】第1の発明をAlGaAs/InGaAs系P
seudmorphicHEMTに応用した例を示す断
面図である。
【図5】第2の発明の製造方法を工程別に示す断面図で
ある。
【図6】第2の発明の製造方法を工程別に示す断面図で
ある。
【図7】第3の発明の第1の実施例の製造方法を工程別
に示す断面図である。
【図8】第3の発明の第2の実施例の製造方法を工程別
に示す断面図である。
【図9】第4の発明の第1の実施例の製造方法を工程別
に示す断面図である。
【図10】第4の発明の第1の実施例の電極部分の製造
方法を工程別に示す断面図である。
【図11】第4の発明の第2の実施例の製造方法を工程
別に示す断面図である。
【図12】第4の発明の第3の実施例の製造方法を工程
別に示す断面図である。
【図13】従来のGaAs MESFETの製造方法を
工程順に示す断面図である。
【符号の説明】
3a n+型低抵抗層 3b n+型低抵抗層 5 ゲート電極 7 ソース電極 8 ドレイン電極 10 GaAs基板 20 Siイオン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−137672(JP,A) 特開 昭62−185377(JP,A) 特開 昭61−152079(JP,A) 特開 平2−170439(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/337 - 21/338 H01L 21/265 H01L 29/80 - 29/812

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型動作層が形成された半導体基板
    上に、タングステン又はタングステン系の化合物からな
    る電極を選択的に形成する工程と、上記基板表面に対し
    て斜め方向から一導電型不純物をイオン注入することに
    より、一導電型不純物が多量にドープされた低抵抗層を
    形成する工程と、上記基板上に絶縁膜を堆積し、上記イ
    オン注入と同一の斜め方向から上記絶縁膜にエッチング
    を施して、絶縁膜を選択的に除去する工程と、上記電極
    をエッチングする工程と、を備えてなる半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 半絶縁性GaAs基板に一導電型不純物
    をイオン注入する工程と、この基板上にタングステン又
    はタングステン系の化合物からなる電極を選択的に形成
    する工程と、この電極上に酸化膜を形成した後異方性エ
    ッチングにより、電極の側壁にのみ酸化膜を残す工程
    と、このゲート電極及び酸化膜をマスクとして、一導電
    型不純物をイオン注入する工程と、上記酸化膜を除去し
    た後ゲート電極をマスクとして、一導電型不純物をイオ
    ン注入する工程と、上記ゲート電極をマスクとして、基
    板を回転しながら他導電型の不純物を斜め方向からイオ
    ン注入する工程と、を備えてなる半導体装置の製造方
    法。
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