JP3029996B2 - 殺菌済香辛料パウダーの製造方法及び該方法により製造したカレーパウダーを含有するカレールウ - Google Patents
殺菌済香辛料パウダーの製造方法及び該方法により製造したカレーパウダーを含有するカレールウInfo
- Publication number
- JP3029996B2 JP3029996B2 JP16710596A JP16710596A JP3029996B2 JP 3029996 B2 JP3029996 B2 JP 3029996B2 JP 16710596 A JP16710596 A JP 16710596A JP 16710596 A JP16710596 A JP 16710596A JP 3029996 B2 JP3029996 B2 JP 3029996B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- curry
- spice
- spice powder
- curry powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Seasonings (AREA)
- Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
Description
ダー、特に殺菌済カレーパウダー(カレー粉又は純カレ
ーともいう)の製造方法、及び該方法により製造した殺
菌済カレーパウダーを含有するカレールウに関するもの
である。
レーパウダー)などは種々の方法で殺菌されて最終用途
に使用されている。従来香辛料パウダーは内部にパドル
を備えた蒸気釜で蒸気加熱殺菌していたが、最近では、
押出し機(エクストルーダー)を用いる方法が提案され
ている。例えば、特開昭57−170142号公報に
は、水分を10〜40%に調湿した香辛料をエクストル
ーダーで100〜160℃で加圧下加熱処理することを
特徴とする殺菌方法が開示されている。この方法では、
水分が10%以下の場合、殺菌効果が低下するだけでな
く、場合によっては褐変等が進み過ぎて、風味が損なわ
れることもあるとしている。
量は10未満であり、上記殺菌方法を採用する場合に
は、対象とする香辛料パウダーの水分を測定し、不足分
の水分を加えて、水分含量が10〜40%となるように
調湿しなければならず煩雑であるといった問題がある。
従って、所定量の水分を加えることなく、香辛料パウダ
ーを効果的に殺菌できる方法が望まれている。
ても優れた殺菌効果が得られる殺菌済香辛料パウダーの
製造方法を提供することを目的とする。本発明は、この
ようにして得られた殺菌済カレーパウダーを含有するカ
レールウを提供することを目的とする。
0重量%未満であって、平均粒径が50〜300μmに
粉砕され香辛料パウダーを用意し、このパウダーを二軸
エクストルーダーに供給し、特定の温度と圧力下で加熱
処理し、次いで、同じエクストルーダー内で冷却して押
し出すこと、及び該加熱と冷却とを密閉系で行うと、上
記課題を効率的に解決できるとの知見に基づいてなされ
たのである。すなわち、本発明は、平均粒径が50〜3
00μmに粉砕され、水分含量が10重量%未満の香辛
料のパウダーを二軸エクストルーダーに供給し、圧力0.
2〜50kg/cm2G、温度105〜180℃で加熱処理
し、次いで、同じエクストルーダー内で冷却して押し出
すこと及び上記加熱と冷却とを密閉系で行うことを特徴
とする殺菌済香辛料パウダーの製造方法を提供する。本
発明は、又、香辛料パウダーとしてカレーパウダーを用
いた上記方法により製造した殺菌済カレーパウダーを2
〜40重量%含有してなるカレールウをも提供する。
ーを構成する香辛料としては、食品に使用さている香辛
料の一種又は二種以上の混合物があげられる。具体的に
は、マスタード、コリアンダーシード、ターメリック、
クミンシード、メッチシード、黒胡椒、唐辛子、桂皮、
ジンジャー、クローブ、ナツメグ、カルダモンなどの一
種又は二種以上の混合物があげられる。本発明では、二
種以上の混合物を用いるのが好ましく、特に二種以上の
香辛料を調合してなるカレーパウダーを用いるのが好ま
しい。本発明では、先ず、上記香辛料パウダーとして、
平均粒径が50〜300μm、好ましくは、100〜2
00μmに粉砕されたものを用意する。ここで、平均粒
径が上記範囲内にある限り、どのような粉砕方法を採用
してもよいが、ロール粉砕を行うのが好ましい。具体的
には、ロール粉砕機を用い、香辛料の粉砕を実質的に密
封状態(粉砕の際風力で香辛料の香気が奪われることを
できるだけ防止できる状態)に行うのがよい。また、ロ
ール機を強制冷却又は自然冷却を利用して、粉砕時の温
度が45℃、好ましくは40℃を超えないようにするの
がよい。また、上記規定の平均粒径に粉砕する場合、2
〜3回に分けて段階的に粉砕するのがよく、第1粉砕工
程(第1粉砕工程〜第2粉砕工程)で平均粒径が300
〜2000μmに粉砕し、第2粉砕工程(第3粉砕工
程)で50〜300μmに粉砕するのがよい。
と、香気と風味に優れた粉砕香辛料を効率的に得ること
ができ、後述の二軸エクストルーダーによる加熱処理と
併せて、一層香気と風味において高品質の香辛料パウダ
ーを得ることができる。本発明では、又、上記平均粒径
を有するとともに、水分含量が10重量%(以下%と略
称する)未満の香辛料のパウダーを用意する。好ましく
は水分含量が6〜9.5%であり、より好ましくは6.5〜
9%である。本発明では、上記香辛料パウダーを二軸エ
クストルーダーに供給し、バレル内で圧力0.2〜50kg
/cm2G、温度(品温)105〜180℃で加熱処理し、
次いで、同じエクストルーダー内で冷却して押し出す。
すなわち、1つの二軸エクストルーダーであって、加熱
工程と冷却工程とを合わせもつ二軸エクストルーダーを
使用する。このような二軸エクストルーダーは、神戸製
鋼所社製、幸和工業社製、栗本鉄工所社製、スエヒロE
PM社製など市販のものを使用することができる。
kg/cm2G、温度105〜180℃で行うが、好ましく
は、圧力0.5〜10kg/cm2G(より好ましくは1〜3kg
/cm2G)、温度105〜130℃で、20秒〜1分間程
度行うのがよい。一方、冷却は、二軸エクストルーダー
から押し出される香辛料パウダーの温度が40℃以下と
なるようにして行うのがよい。より好ましくは、冷却は
温度20〜40℃で、20秒〜1分間程度行うのがよ
い。本発明では、さらに、加熱処理と冷却とを密閉系で
行うことが必要である。つまり、品質保持のため、加熱
処理と冷却工程中、外気と接触することを避ける必要が
ある。密閉系は、二軸エクストルーダー内に適宜の数の
リバーススクリュー若しくはニーディングスクリューを
設置することによって好適に達成することができる。上
記の方法で製造した殺菌済香辛料パウダーは、各種容器
に密封して製品又は最終商品を製造するための中間原料
とすることができる。尚、再度ロール粉砕機等に供給し
て粉砕(整粒)することもできる。
てカレーやシチュー等のルウ(水や具等を加えて煮込み
調理するための素材)を製造するのが好ましい。具体的
には、油脂と小麦粉とを加熱混合(通常100〜140
℃)して小麦粉ルウを作った後、これに前記のように製
造した香辛料パウダーを混合し、仕上げ加熱処理するの
がよい。仕上げ加熱処理は、小麦粉ルウ及び香辛料パウ
ダーを含む原料を加熱処理して、各原料の香気や風味を
引き立たせ、かつ相互に馴染ませるため行うものであっ
て、カレールウの場合仕上げ加熱処理は70〜121
℃、好ましくは75〜112℃で行うのがよい。尚、カ
レールウを製造するためには、上記殺菌済香辛料パウダ
ーの製造方法において、香辛料パウダーとしてカレーパ
ウダーを用い、またこのようにして得たカレーパウダー
をカレールウ中に、2〜40%含有するのがよい。本発
明で得た香辛料パウダーを含むルウによれば香気と風味
において高品質のカレーやシチュー等を調理することが
できる。
続して香辛料パウダーの加熱と冷却が行えるため、香気
成分の揮散が少なく、品質の安定した殺菌済香辛料パウ
ダーが得られる。又、蒸気加熱殺菌の場合のように、香
気が弱まる等の品質上の問題がなく、前後で予備加熱や
乾燥工程を必要としないので、工程がシンプルである。
従って、本発明の方法は、殺菌済カレーパウダーを製造
するのに好適である。又、本発明の方法により得られる
殺菌済香辛料パウダーは、香気成分の揮散が少なく、品
質の安定しているで、この香辛料パウダーを用いて、各
種の優れたルウ、特にカレールウを製造することができ
る。特に、本発明の方法で得られた香辛料パウダー(特
にカレーパウダー)は、加熱処理を施す以前の未処理の
香辛料パウダーに対して、次のような品質上の特徴を有
する。即ち、香気において、後者は香り立ちが強く、シ
ャープな香気を呈するのに対して、前者(本発明品)は
香り立ちが穏やかで、熟成感・マイルド感のある香気
(後に持続する重厚な香気)を呈し、又、風味において
前者の方がコク味が強い。次に本発明を実施例により説
明する。
る)、ターメリック 30部、クミンシード 20部、
メッチシード 10部、黒胡椒 5部をロール粉砕機に
て粉砕し(粉砕時の温度35℃)、混合して、平均粒径
が200μmで水分含量が7.4%のカレーパウダーを得
た。このカレーパウダーを、二軸エクストルーダー(ス
クリュー直径50mm、L/D24、リバーススクリュー
を内蔵し、これにより加熱ゾーンと冷却ゾーンを区画し
ている。)に供給し、密閉系で圧力2.0kg/cm2G、バレ
ル設定温度110℃(品温110〜125℃)の条件で
25秒間加圧加熱処理した後、同じ二軸エクストルーダ
ー内の冷却ゾーンを通して品温が40℃以下になるよう
20秒間冷却した。次いでこれを常圧下に膨化しないよ
うに押し出した後、ロール粉砕機に供給して再度300
μm以下にまで粉砕(整粒)して、殺菌済カレーパウダ
ーを得た。このようにして得たカレーパウダー中の生菌
数を標準寒天平板法により測定した。結果を水分含量と
ともに表−1に示す。
に、油脂 37部、小麦粉 22部、コーンスターチ
8部、食塩 10部、砂糖 11部、調味原料7部を加
えて110℃まで混合加熱して、カレールウを得た。上
記のカレールウを用いて常法により調理したカレーは、
熟成感・マイルド感のある香気とコクのある風味を有す
る高品質のものであった。
Claims (4)
- 【請求項1】 平均粒径が50〜300μmに粉砕さ
れ、水分含量が10重量%未満の香辛料のパウダーを二
軸エクストルーダーに供給し、圧力0.2〜50kg/cm
2G、温度105〜180℃で加熱処理し、次いで、同
じエクストルーダー内で冷却して押し出すこと及び上記
加熱と冷却とを密閉系で行うことを特徴とする殺菌済香
辛料パウダーの製造方法。 - 【請求項2】 香辛料パウダーがカレーパウダーである
請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 水分含量が6〜9.5重量%の香辛料のパ
ウダーを用いる請求項1又は2記載の方法。 - 【請求項4】 請求項2記載のカレーパウダーを2〜4
0重量%含有してなるカレールウ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16710596A JP3029996B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 殺菌済香辛料パウダーの製造方法及び該方法により製造したカレーパウダーを含有するカレールウ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16710596A JP3029996B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 殺菌済香辛料パウダーの製造方法及び該方法により製造したカレーパウダーを含有するカレールウ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH104915A JPH104915A (ja) | 1998-01-13 |
JP3029996B2 true JP3029996B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=15843529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16710596A Expired - Fee Related JP3029996B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 殺菌済香辛料パウダーの製造方法及び該方法により製造したカレーパウダーを含有するカレールウ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3029996B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102187892A (zh) * | 2011-01-27 | 2011-09-21 | 孔德忠 | 一种绿色蔬菜瓜果常温加工及保鲜技术 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000074493A1 (de) * | 1999-06-04 | 2000-12-14 | Otto Wenzel | Verfahren und vorrichtung zur keimreduktion von trockenen kräutern, gewürzen oder gemüse |
-
1996
- 1996-06-27 JP JP16710596A patent/JP3029996B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102187892A (zh) * | 2011-01-27 | 2011-09-21 | 孔德忠 | 一种绿色蔬菜瓜果常温加工及保鲜技术 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH104915A (ja) | 1998-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3545774B1 (en) | Powdered processed sesame product and method for producing same | |
JP3029996B2 (ja) | 殺菌済香辛料パウダーの製造方法及び該方法により製造したカレーパウダーを含有するカレールウ | |
JP3151177B2 (ja) | 殺菌済香辛料パウダーの製造方法及び該方法により製造したカレーパウダーを含有するカレールウ | |
US3640728A (en) | Instant oat cereal product | |
JP3229838B2 (ja) | ルウの製造方法 | |
JP3593072B2 (ja) | 混合香辛料及び食品の製造方法 | |
JPH08116917A (ja) | 醸造原料の製造法 | |
JP2017018005A (ja) | 顆粒状の凍結乾燥調味料及びその製造方法 | |
JP4200880B2 (ja) | カレー粉の製造方法 | |
JP3587338B2 (ja) | 香辛料、その製造方法及び食品 | |
JP2003052324A (ja) | 加工生大豆及びその製造方法 | |
JP3117073B2 (ja) | 小麦粉ルウ及びこれを用いたルウの製造方法 | |
JP3627835B2 (ja) | 香辛料の製造方法及びこれにより製造した香辛料を含有するルウ | |
EP0426311B1 (en) | Method of processing spices and other aromatic edible vegetable matter | |
JP2007116920A (ja) | 黒米の超微粉と他の穀類の超微粉 | |
JP3797938B2 (ja) | 粉粒状米ヌカの製造方法 | |
JPS6296049A (ja) | 食用に適した穀物▲ふ▼の製造法 | |
JP2778723B2 (ja) | 米の焙焼粉末の製造法 | |
JP3515893B2 (ja) | 粉粒体原料の製造方法 | |
JP6113671B2 (ja) | 膨化大豆粉を含み、ゴマの風味が増強された食品 | |
JP4319022B2 (ja) | 風味良好なコーンパウダー及びその製造方法 | |
JP2008187949A (ja) | カレー粉の製造方法又はこれにより得られるカレー粉 | |
JP4277161B2 (ja) | 魚節又は魚節加工製品の風味保持方法 | |
JPH07227244A (ja) | 中華麺風味付与剤及びその製造方法 | |
JP2005027586A (ja) | せんべい風膨化菓子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140204 Year of fee payment: 14 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |