JP3029885U - ホーン作動用の薄膜スイッチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグの展開配置を妨げずにエアバッグ
カバーの背後に配置でき、広いホーン作動領域に亙って
容易に作動できる薄膜スイッチを提供する。 【解決手段】 薄膜スイッチ１１は、導電性の第１薄膜
シート１４及び第２薄膜シート１８を備える。各薄膜シ
ートは、比較的大きな第１導電性領域１４ａ、１８ａ及
び第２導電性領域１４ｂ、１８ｂとそれら第１及び第２
導電性領域を相互に橋絡する比較的小さな導電性橋絡領
域１４ｃ、１８ｃとを備える。それら橋絡領域１４ｃ、
１８ｃは、エアバッグモジュール組立体のエアバッグカ
バー１２に設けた破裂線１３を橋架して実質的に破裂線
１３上の位置で、エアバッグカバー１２に設置され、エ
アバッグモジュール組立体内で膨張するエアバッグから
付与された力により容易に破断可能である。第１及び第
２薄膜シート１４、１８の間には、誘電体スペーサ１６
が介在される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は薄膜スイッチに関し、特に、自動車や他の車両（モータビークル）の ステアリングホイールにてホーンを作動するために好適に使用される薄膜スイッ チに関する。さらに詳述すれば、本考案は、膨張式の乗員拘束装置を備えたモー タビークルのステアリングコラムで使用される容易に破断可能な薄膜ホーンスイ ッチに関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

本考案は、運転者側エアバッグ／薄膜ホーンスイッチ組立体に関するものであ る。一般に運転者側エアバッグは、ホーン作動スイッチ装置と共にステアリング ホイールに装着される。従来のホーン作動スイッチ装置には、エアバッグモジュ ールカバーに設けた破裂線を考慮する場合に、不利益を受け、作動上の不調和を 生じるものがある。

【０００３】 この種のエアバッグ式拘束装置では、エアバッグは、エアバッグカバーの弱め 部すなわち破裂線を通って所定の方法でモジュールから押し出される。一般に薄 膜ホーンスイッチは、こうしたエアバッグの展開配置の間にエアバッグカバーの 弱め部の動作を妨げずに許容する目的で、エアバッグカバーの一方の半体部分の みに、すなわち側方に設置されている。しかしこのような配置は、特に緊急時に おいて、車両の乗員がステアリングホイール上のエアバッグカバーのどの部位を 押してもホーンを迅速に作動できることが必要な場合に、好ましくないものであ る。つまり、緊急事態ないし事故が切迫している状況では、緊急応答時間が制限 されるので、大きなホーン作動面域を備えることが要求されるのである。

【０００４】 エアバッグカバーの実質的全表面域において薄膜ホーンスイッチを作動できな ければならない場合、薄膜ホーンスイッチは２つの独立した異なる部分から構成 される必要がある。したがって薄膜ホーンスイッチは、カバーの２つの半体部分 のいずれもがカバーへの作動圧力に対し充分に感知し易くかつ反応し易くなけれ ばならない場合、２つの独立した配線回路を必要とする。さもなければ、エアバ ッグカバーの一部分のみしかホーンを作動できないことになる。

【０００５】 上記から明らかなように、エアバッグカバーの２つの半体部分の双方に付加回 路を設置する必要なしに、エアバッグカバーの広い範囲に亙ってホーンを作動で きるようにすることが所望される。さらに、エアバッグカバーの大部分に亙って 容易かつ迅速に作動できる一方で、弱め部すなわち破裂線におけるエアバッグの 展開配置及びエアバッグカバーの開放を実質的に妨げないような、薄膜ホーンス イッチを提供することが望まれている。

【０００６】 したがって本考案の目的は、容易かつ迅速に作動可能な広いホーン作動領域を 供与できる薄膜スイッチを提供することにある。本考案の他の目的は、スイッチ 組立体を作動するための回路を１つだけしか必要としない薄膜スイッチを提供す ることにある。本考案のさらに他の目的は、薄膜スイッチをエアバッグカバーの ホーン作動領域の背後に配置したときにも、容易かつ迅速に作動できる一方で、 弱め部すなわち破裂線を有したエアバッグカバーを通り抜ける膨張式エアバッグ の展開配置を無用に妨げないような、広いホーン作動領域を許容する薄膜スイッ チを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、車両のステアリングコラムに収容され たエアバッグモジュール組立体の運転者側エアバッグカバーに取着されるホーン 作動スイッチとして使用される薄膜スイッチであって、導電性の第１薄膜シート 及び第２薄膜シートを備え、第１及び第２薄膜シートの各々は、相互に一体的に 連結される比較的大きな第１導電性領域及び第２導電性領域とそれら第１及び第 ２導電性領域を相互に橋絡する少なくとも１つの比較的小さな導電性橋絡領域と を備え、第１及び第２薄膜シートの各々の比較的小さな導電性橋絡領域は、エア バッグモジュール組立体内で膨張するエアバッグから付与された力により容易に 破断可能であるとともに、エアバッグモジュール組立体のエアバッグカバーに設 けた破裂可能な継ぎ目を橋架する実質的に該継ぎ目上の位置にて該エアバッグカ バー上に配置できることを特徴とする薄膜スイッチを提供する。

【０００８】 本考案はさらに、上記の薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜シートが、 いずれも薄いフィルム状シートからなるとともに、充分な作動圧力がエアバッグ モジュール組立体のエアバッグカバーに加えられるまでホーンスイッチの作動を 防止する誘電体スペーサ手段によって互いに分離される薄膜スイッチを提供する 。

【０００９】 本考案はさらに、上記の薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜シートの各 々の比較的大きな第１及び第２導電性領域が、略平坦な矩形形状を有するととも に、両方で各薄膜シートの全面積の少なくとも約９８％を占める薄膜スイッチを 提供する。 本考案はさらに、上記の薄膜スイッチにおいて、第１薄膜シートの比較的大き な第１及び第２導電性領域が、それぞれ第２薄膜シートの比較的大きな第１及び 第２導電性領域に、空間的広がりを同一にして重ね合わされ、第１薄膜シートの 比較的小さな導電性橋絡領域が、第２薄膜シートの比較的小さな導電性橋絡領域 に重ならないように配置される薄膜スイッチを提供する。

【００１０】 本考案はさらに、上記の薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜シートの各 々の比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッグから付与された力によ る破断作用への橋絡領域の抵抗力を減じる切込みを備える薄膜スイッチを提供す る。 本考案はさらに、上記の薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜シートの各 々が、導電性被膜を添着した薄いフィルム状ポリエステルシートからなる薄膜ス イッチを提供する。

【００１１】 さらに本考案は、ホーン作動用の薄膜スイッチであって、第１薄膜シート及び 第２薄膜シートを備え、それら第１及び第２薄膜シートの各々は、比較的大きな 第１導電性領域及び第２導電性領域とそれら第１及び第２導電性領域を相互に橋 絡連結する少なくとも１つの比較的小さな導電性橋絡領域とを備え、それら領域 の各々が表面に導電層を備え、第１及び第２薄膜シートは、第１薄膜シートの第 １及び第２導電性領域の導電層が第２薄膜シートの第１及び第２導電性領域の導 電層に対向するように、正確に位置合せして重ねられ、作動圧力が作用しないと きには、第１薄膜シートの導電層と第２薄膜シートの導電層との間が、それら導 電層の少なくとも一方の一部分に適用された誘電体スペーサ手段によって電気的 非接触状態に置かれ、比較的小さな導電性橋絡領域は、エアバッグモジュール組 立体内で膨張するエアバッグから付与された力により容易に破断可能であること を特徴とするホーン作動薄膜スイッチを提供する。

【００１２】 本考案はさらに、上記のホーン作動薄膜スイッチにおいて、第１薄膜シートの 比較的小さな導電性橋絡領域は、第２薄膜シートの比較的小さな導電性橋絡領域 から側方へ離れて互いに重ならないように配置されるホーン作動薄膜スイッチを 提供する。 本考案はさらに、上記のホーン作動薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜 シートの各々が薄いフィルム層からなるホーン作動薄膜スイッチを提供する。

【００１３】 本考案はさらに、上記のホーン作動薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜 シートの各々が、表面に導電層を有した薄いフィルム状ポリエステル層からなる ホーン作動薄膜スイッチを提供する。 本考案はさらに、上記のホーン作動薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜 シートの各々の比較的大きな第１及び第２導電性領域が、略平坦な矩形形状を有 するとともに、両方で各薄膜シートの全面積の少なくとも約９８％を占めるホー ン作動薄膜スイッチを提供する。

【００１４】 本考案はさらに、上記のホーン作動薄膜スイッチにおいて、第１及び第２薄膜 シートの各々の比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッグから付与さ れた力による破断作用への橋絡領域の抵抗力を減じる切込みを備えるホーン作動 薄膜スイッチを提供する。

【００１５】

【考案の実施の形態】

図１〜図４は、エアバッグモジュールの運転者側エアバッグカバーに装着され た本考案に係る薄膜ホーンスイッチ組立体を示す。エアバッグカバー／薄膜ホー ンスイッチ組立体１０は、エアバッグカバー（或いは展開ドア）１２（以下、単 にカバー１２と称する）の裏側すなわち内側に装着された薄膜スイッチ１１を備 える。薄膜スイッチ１１は、弱め部すなわち破裂線１３を挟んで各側に、第１カ バー部分１２ａと第２カバー部分１２ｂとを備える。エアバッグモジュール内の 膨張可能なエアバッグ（図示せず）を展開配置するときには、エアバッグの膨張 力が破裂線１３を破断して、エアバッグの展開配置を可能にする。薄膜スイッチ １１は、熱頭造（heat staking）、熱接着、接合等の適当な手段によって、カバ ー１２の裏側（すなわちモータビークルの運転者又は乗員から離れた側）に装着 される。

【００１６】 薄膜スイッチ１１は、２つの導電性薄膜シート、すなわち第１薄膜シート１４ （図６）及び第２薄膜シート１８（図５）を備える。各薄膜シート１４、１８は 、実質的にポリエチレンフィルム又はポリエステルフィルム（例えばマイラー（ 商品名））からなる略平坦な矩形シートであり、シートの片面に導電性被膜が塗 着されている。導電性被膜は、例えば導電インキ、銅、銀、又はアルミニウムの スクリーニング等の適当な方法により塗着できる。このようなシートは、例えば 約０．１３mmの厚みを有することができる。

【００１７】 第１薄膜シート１４及び第２薄膜シート１８は、比較的大きな２つの導電性領 域（すなわち半体）１４ａ、１４ｂ及び１８ａ、１８ｂをそれぞれに備える。そ れら導電性領域１４ａ、１４ｂ及び１８ａ、１８ｂは、比較的小さな導電性の橋 絡領域１４ｃ及び１８ｃによってそれぞれ一体に連結される。橋絡領域１４ｃ、 １８ｃは、導電性領域１４ａ、１４ｂ、１８ａ、１８ｂと同一の材料から同一の 厚みに形成できる。各薄膜シートは、比較的大きな２つの導電性領域の間に、２ つ以上の比較的小さな橋絡領域を備えることもできる。橋絡領域を追加すること により、１つの橋絡領域が偶発的に破断した場合にもホーンスイッチの作動信頼 性が向上する。したがって、例えば図７に示すように、各薄膜シートの比較的大 きな２つの導電性領域の間に、１個、２個、３個又はそれ以上の橋絡領域を設け ることができる。

【００１８】 橋絡領域１４ｃ及び１８ｃは、導電性領域１４ａ、１４ｂ及び１８ａ、１８ｂ を備えた一体形のシート１４及び１８をそれぞれ形成する。比較的小さな橋絡領 域１４ｃ及び１８ｃは、後述するエアバッグの膨張時に生じる力によって容易に 破断可能な領域を形成する。各薄膜シート１４、１８は、その周縁に沿って、組 立てられた薄膜スイッチ１１を例えば複数の杭によりカバー１２に固定するため の複数の取付孔２２を備えることができる。或いは薄膜スイッチ１１は、熱頭造 、熱接着、超音波溶接等の適当な手段によって、カバー１２に固着できる。

【００１９】 各薄膜シートの比較的大きな２つの導電性領域、すなわち薄膜シート１４の第 １導電性領域１４ａ及び第２導電性領域１４ｂ、並びに薄膜シート１８の第１導 電性領域１８ａ及び第２導電性領域１８ｂは、シート表面積の少なくとも９５％ 以上、好ましくは約９８％以上を占める。他方、各薄膜シートの比較的小さな橋 絡領域、すなわち橋絡領域１４ｃ及び橋絡領域１８ｃは、シート表面積の５％未 満、好ましくは約２％未満である。

【００２０】 各薄膜シート１４、１８は、ホーンの起動に使用される電気回路に各薄膜シー トを接続するための電線及び端子（図示せず）を備えることができる。それによ り薄膜スイッチ１１は、その作動時にホーンに働きかける。ここで各薄膜シート １４、１８の比較的小さな橋絡領域１４ｃ、１８ｃは、比較的大きな２つの導電 性領域１４ａ、１４ｂ、１８ａ、１８ｂの間を電気的に連結して回路を完成する ので、１組の配線を使用するだけで、カバー１２の実質的全面に亙ってホーン作 動力に感応することが可能となる。

【００２１】 図６及び図５にそれぞれ示す第１薄膜シート１４及び第２薄膜シート１８は、 各薄膜シート１４、１８の比較的大きな導電性領域１４ａと比較的大きな導電性 領域１８ａ、及び比較的大きな導電性領域１４ｂと比較的大きな導電性領域１８ ｂとが、それらの導電面を対向させた状態で互いに重なるように、両薄膜シート １４、１８を重ね合わせることにより、薄膜スイッチ１１として組立てられる。 薄膜シート１４、１８の一方又は双方は、所定の適切なパターンを有する誘電体 被膜スペーサ１６を備えることができる。誘電体被膜スペーサ１６ａ、１６ｂは 、第１薄膜シート１４の比較的大きな導電性領域１４ａ、１４ｂをそれぞれ第２ 薄膜シート１８の比較的大きな導電性領域１８ａ、１８ｂに重ね合わせたときに 、カバー１２に充分な作動圧力が加わって各導電性薄膜シート１４、１８が互い に接触するまで、薄膜スイッチ１１の閉鎖及び作動回路の完成を防止する。誘電 体被膜スペーサ１６の厚み及び形状は、薄膜スイッチの作動の感応性を調整すべ く変更できる。

【００２２】 ２つの薄膜シート１４及び１８の橋絡領域１４ｃ及び１８ｃは、それら薄膜シ ート１４及び１８の比較的大きな導電性領域１４ａ、１４ｂ及び１８ａ、１８ｂ を互いに重ね合わせたときに、互いに重ならずに横方向へ離間して配置される。 その結果、橋絡領域１４ｃ及び１８ｃは、組立てた薄膜スイッチ１１をカバー１ ２の裏側に装着したときに、カバー１２の破裂線１３上の異なる位置で薄膜スイ ッチを横断方向に橋絡する。所望により橋絡領域１４ｃ及び１８ｃは、誘電体層 をそれら２つの橋絡領域の層間に挟持した状態で、重ね合わせることもできる。

【００２３】 本考案の好適な実施形態によれば、薄膜シート１４、１８の後方に堅固な支持 部材２０ａ、２０ｂを配置して、組立てた薄膜スイッチ１１の作動をさらに容易 にすることができる。支持部材２０ａ、２０ｂは、好ましくは堅固な熱可塑性シ ート、特に約１mm厚のポリカーボネートからなり、薄膜スイッチ１１を作動する ための堅固でかつ安定した圧力面を形成する。薄膜スイッチ１１でこれら支持部 材２０ａ、２０ｂを使用する場合は、各支持部材２０ａ、２０ｂに、薄膜シート １４、１８の取付孔２２に対応する複数の取付孔２２を設けることができる。

【００２４】 本考案の他の実施形態によれば、比較的小さな橋絡領域１４ｃ、１８ｃは、１ つ以上、好ましくは２つ以上の対向した切込み２４を備えることができる。それ ら切込み２４は、薄膜状の橋絡領域１４ｃ、１８ｃをさらに破壊し易くするよう に作用し、エアバッグを展開配置する間の橋絡領域の破断性を向上させる。 好ましくは支持部材２０ａ、２０ｂを備えて組立てられた薄膜スイッチ１１は 、エアバッグ展開配置用のカバー１２の所望のホーン作動領域の裏面に、両薄膜 シート１４、１８の橋絡領域１４ｃ、１８ｃがカバー１２の破裂線１３を横断し て配置されるように装着される。したがって、ホーン作動用の薄膜スイッチ１１ は、薄い可撓性のカバー１２と比較的堅固な支持部材２０ａ、２０ｂとの間に、 両橋絡領域１４ｃ、１８ｃがカバー１２の破裂線１３を横断した状態で挟持され る。

【００２５】 運転者がエアバッグ展開配置用のカバー１２を押し込むと、直ちに薄膜スイッ チ１１が堅固な支持部材２０ａ、２０ｂに押し付けられ、それにより各薄膜シー ト１４、１８の導電面が互いに接触して、回路を閉じるとともに、薄膜スイッチ １１を取付けたホーン（図示せず）を鳴らす。 エアバッグの展開配置を開始する状況が生じると、エアバッグの膨張圧力は直 ちに両薄膜シート１４、１８の橋絡領域１４ｃ、１８ｃを破断させ、エアバッグ がカバー１２の破裂線１３を突き破って、エアバッグの展開配置を可能にすべく カバー１２を開放する。カバー１２の破裂線１３に沿って配置された橋絡領域１ ４ｃ、１８ｃは、薄くて小さいので、エアバッグモジュール内の膨張式エアバッ グの展開配置時に容易に破断される。また、切込み２４により、橋絡領域１４ｃ 、１８ｃはさらに破断し易くなり、エアバッグ展開配置時の破断性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る薄膜スイッチを備えたエアバッグ
カバーの部分斜視図である。

【図２】図１の線２−２に沿った薄膜スイッチの断面図
である。

【図３】図１の線３−３に沿った薄膜スイッチの拡大断
面図である。

【図４】図１の線４−４に沿った薄膜スイッチの拡大断
面図である。

【図５】切込み付き橋絡領域を備えた第２薄膜シートの
図である。

【図６】切込み付き橋絡領域を備えた第１薄膜シートの
図である。

【図７】本考案に係る薄膜スイッチの薄膜シートの他の
実施形態を示す部分平面図である。

【符号の説明】

１１…薄膜スイッチ １２…カバー １３…破裂線 １４…第１薄膜シート １４ａ、１４ｂ、１８ａ、１８ｂ…比較的大きな導電性
領域 １４ｃ、１８ｃ…比較的小さな橋絡領域 １６ａ、１６ｂ…誘電体被膜スペーサ １８…第２薄膜シート ２０ａ、２０ｂ…支持部材

Claims (20)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両のステアリングコラムに収容された
   エアバッグモジュール組立体の運転者側エアバッグカバ
   ーに取着されるホーン作動スイッチとして使用される薄
   膜スイッチであって、 導電性の第１薄膜シート及び第２薄膜シートを備え、 前記第１及び第２薄膜シートの各々は、相互に一体的に
   連結される比較的大きな第１導電性領域及び第２導電性
   領域とそれら第１及び第２導電性領域を相互に橋絡する
   少なくとも１つの比較的小さな導電性橋絡領域とを備
   え、 前記第１及び第２薄膜シートの各々の前記比較的小さな
   導電性橋絡領域は、エアバッグモジュール組立体内で膨
   張するエアバッグから付与された力により容易に破断可
   能であるとともに、前記エアバッグモジュール組立体の
   エアバッグカバーに設けた破裂可能な継ぎ目を橋架する
   実質的に該継ぎ目上の位置にて該エアバッグカバー上に
   配置できること、を特徴とする薄膜スイッチ。
2. 【請求項２】 前記第１及び第２薄膜シートが、いずれ
   も薄いフィルム状シートからなるとともに、充分な作動
   圧力がエアバッグモジュール組立体のエアバッグカバー
   に加えられるまでホーンスイッチの作動を防止する誘電
   体スペーサ手段によって互いに分離される請求項１に記
   載の薄膜スイッチ。
3. 【請求項３】 前記第１及び第２薄膜シートの各々が、
   導電性被膜を添着した薄いフィルム状ポリエステルシー
   トからなる請求項２に記載の薄膜スイッチ。
4. 【請求項４】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の前
   記比較的大きな第１及び第２導電性領域が、略平坦な矩
   形形状を有するとともに、両方で各薄膜シートの全面積
   の少なくとも約９８％を占める請求項２に記載の薄膜ス
   イッチ。
5. 【請求項５】 前記第１薄膜シートの前記比較的大きな
   第１及び第２導電性領域が、それぞれ前記第２薄膜シー
   トの前記比較的大きな第１及び第２導電性領域に、空間
   的広がりを同一にして重ね合わされ、前記第１薄膜シー
   トの前記比較的小さな導電性橋絡領域が、前記第２薄膜
   シートの前記比較的小さな導電性橋絡領域に重ならない
   ように配置される請求項４に記載の薄膜スイッチ。
6. 【請求項６】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の前
   記比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッグ
   から付与された力による破断作用への該橋絡領域の抵抗
   力を減じる切込みを備える請求項５に記載の薄膜スイッ
   チ。
7. 【請求項７】 前記第１薄膜シートの前記比較的大きな
   第１及び第２導電性領域が、それぞれ前記第２薄膜シー
   トの前記比較的大きな第１及び第２導電性領域に、空間
   的広がりを同一にして重ね合わされ、前記第１薄膜シー
   トの前記比較的小さな導電性橋絡領域が、前記第２薄膜
   シートの前記比較的小さな導電性橋絡領域に重ならない
   ように配置される請求項２に記載の薄膜スイッチ。
8. 【請求項８】 前記第１薄膜シートの前記比較的大きな
   第１及び第２導電性領域が、それぞれ前記第２薄膜シー
   トの前記比較的大きな第１及び第２導電性領域に、空間
   的広がりを同一にして重ね合わされ、前記第１薄膜シー
   トの前記比較的小さな導電性橋絡領域が、前記第２薄膜
   シートの前記比較的小さな導電性橋絡領域に重ならない
   ように配置される請求項１に記載の薄膜スイッチ。
9. 【請求項９】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の前
   記比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッグ
   から付与された力による破断作用への該橋絡領域の抵抗
   力を減じる切込みを備える請求項８に記載の薄膜スイッ
   チ。
10. 【請求項１０】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の
    前記比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッ
    グから付与された力による破断作用への該橋絡領域の抵
    抗力を減じる切込みを備える請求項１に記載の薄膜スイ
    ッチ。
11. 【請求項１１】 ホーン作動用の薄膜スイッチであっ
    て、 第１薄膜シート及び第２薄膜シートを備え、 それら第１及び第２薄膜シートの各々は、比較的大きな
    第１導電性領域及び第２導電性領域とそれら第１及び第
    ２導電性領域を相互に橋絡連結する少なくとも１つの比
    較的小さな導電性橋絡領域とを備え、それら領域の各々
    が表面に導電層を備え、 前記第１及び第２薄膜シートは、該第１薄膜シートの前
    記第１及び第２導電性領域の前記導電層が該第２薄膜シ
    ートの前記第１及び第２導電性領域の前記導電層に対向
    するように、正確に位置合せして重ねられ、 作動圧力が作用しないときには、前記第１薄膜シートの
    前記導電層と前記第２薄膜シートの前記導電層との間
    が、それら導電層の少なくとも一方の一部分に適用され
    た誘電体スペーサ手段によって電気的非接触状態に置か
    れ、 前記比較的小さな導電性橋絡領域は、エアバッグモジュ
    ール組立体内で膨張するエアバッグから付与された力に
    より容易に破断可能であること、を特徴とするホーン作
    動薄膜スイッチ。
12. 【請求項１２】 前記第１薄膜シートの前記比較的小さ
    な導電性橋絡領域は、前記第２薄膜シートの前記比較的
    小さな導電性橋絡領域から側方へ離れて互いに重ならな
    いように配置される請求項１１に記載のホーン作動薄膜
    スイッチ。
13. 【請求項１３】 前記第１及び第２薄膜シートの各々が
    薄いフィルム層からなる請求項１２に記載のホーン作動
    薄膜スイッチ。
14. 【請求項１４】 前記第１及び第２薄膜シートの各々
    が、表面に導電層を有した薄いフィルム状ポリエステル
    層からなる請求項１３に記載のホーン作動薄膜スイッ
    チ。
15. 【請求項１５】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の
    前記比較的大きな第１及び第２導電性領域が、略平坦な
    矩形形状を有するとともに、両方で各薄膜シートの全面
    積の少なくとも約９８％を占める請求項１４に記載の薄
    膜スイッチ。
16. 【請求項１６】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の
    前記比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッ
    グから付与された力による破断作用への該橋絡領域の抵
    抗力を減じる切込みを備える請求項１５に記載の薄膜ス
    イッチ。
17. 【請求項１７】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の
    前記比較的大きな第１及び第２導電性領域が、略平坦な
    矩形形状を有するとともに、両方で各薄膜シートの全面
    積の少なくとも約９８％を占める請求項１２に記載の薄
    膜スイッチ。
18. 【請求項１８】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の
    前記比較的大きな第１及び第２導電性領域が、略平坦な
    矩形形状を有するとともに、両方で各薄膜シートの全面
    積の少なくとも約９８％を占める請求項１１に記載の薄
    膜スイッチ。
19. 【請求項１９】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の
    前記比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッ
    グから付与された力による破断作用への該橋絡領域の抵
    抗力を減じる切込みを備える請求項１８に記載の薄膜ス
    イッチ。
20. 【請求項２０】 前記第１及び第２薄膜シートの各々の
    前記比較的小さな導電性橋絡領域が、膨張するエアバッ
    グから付与された力による破断作用への該橋絡領域の抵
    抗力を減じる切込みを備える請求項１１に記載の薄膜ス
    イッチ。