JP3029097B2 - 下向き斜坑用トンネル掘削機 - Google Patents

下向き斜坑用トンネル掘削機

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JP3029097B2
JP3029097B2 JP29098897A JP29098897A JP3029097B2 JP 3029097 B2 JP3029097 B2 JP 3029097B2 JP 29098897 A JP29098897 A JP 29098897A JP 29098897 A JP29098897 A JP 29098897A JP 3029097 B2 JP3029097 B2 JP 3029097B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、下向
きに斜坑を掘削するトンネル掘削機に関し、詳しくは、
予め掘削されたパイロット坑を下向きに拡径掘削するト
ンネル掘削機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば水力発電所の水圧管路
のような斜坑を掘削する方法として導坑拡径掘削工法が
採用されている。この導坑拡径掘削工法は、まず、下方
よりパイロット掘削機によって小口径のパイロット坑を
掘削した後、上方よりリーミング掘削機によってこのパ
イロット坑を大口径となるように拡径掘削を行う工法で
ある。
【0003】このような斜坑を掘削するトンネル掘削機
として、例えば特開平8−260889号公報や特開平
8−260890号公報記載の発明があり、これらの発
明では、カッタヘッドの後部にフロントサポートを設
け、このフロントサポートの後部に掘削反力を支持する
メイングリッパが設けられており、メインビームを有す
るシングルグリッパ型のオープン掘削機と同様の構成と
なっている。そして、カッタヘッドを駆動する駆動モー
タ等の主要機器がフロントサポートの後部に設けられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、前側のフロントサポート部より後方にはオ
ープン掘削機と同様に外周シェルが無いため、このフロ
ントサポート部以降の露出している坑壁が崩落すると、
下方に位置するフロントサポートの後部に設けられた駆
動モータ等の駆動部における主要機器を破損する恐れが
ある。
【0005】また、掘削時の反力確保のためのメイング
リッパが駆動部後方に位置しているため、このグリッパ
の拡張・縮小時に坑壁を崩す恐れもあり、この場合も坑
壁からの崩落によって下方に位置する駆動部の機器を破
損する恐れがある。
【0006】このように駆動部の機器を破損した場合、
斜坑上部から作業者が入って機器の交換作業を行うこと
となるが、狭隘な掘削機内での作業には多くの時間と労
力を要し、工期の遅れ等を生じてしまう。
【0007】さらに、これらの従来技術では、方向制御
用にパイロット坑側にグリッパを配置し、これとメイン
グリッパにてメインビーム(センターフレーム)の方向
(すなわち掘削方向)を調整しているが、このパイロッ
ト坑は拡径掘削時の掘削ズリの落下により坑壁が崩れ易
く、崩れてしまった場合にはパイロット坑側のグリッパ
が拡張できなくなる恐れがあり、掘削方向の調整が困難
になるおそれがある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために、この出願に係る発明は、カッタヘッド後部
に設けたフロントサポートの後部にメイングリッパを設
け、このメイングリッパの後部に斜坑壁形成装置を設け
て掘削後の坑壁の手当てを行い、この斜坑壁形成装置の
後部に駆動モータ等の主要機器を設けてカッタヘッドを
駆動するようにしている。
【0009】このように掘削後の坑壁の手当てを行う斜
坑壁形成装置の後部に駆動モータ等の主要機器を設けて
いるため、これら主要機器は常に手当てが行われた坑壁
内に位置し、露出している坑壁の崩落またはメイングリ
ッパ等で坑壁を崩したとしても崩れた土砂に影響される
ことはなく、オープン掘削機と同様のトンネル掘削機に
おいても坑壁の崩落に影響されないトンネル掘削機を構
成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】この出願に係る発明は、トンネル
掘削機の前部をサポートするフロントサポートの後部
に、トンネル掘削機の軸方向に移動して斜坑内壁面で掘
削反力を保持するメイングリッパを配設し、このメイン
グリッパの後部に掘削した坑壁を手当てする斜坑壁形成
装置を設け、この斜坑壁形成装置の後部にカッタヘッド
駆動部を配設している。
【0011】このようにカッタヘッドを駆動する主要機
器を斜坑壁形成装置の後部に位置させることにより、主
要構成機器は常に手当てが済んだ斜坑壁内に位置するた
め、露出している坑壁の崩落またはメイングリッパで坑
壁を崩落させたとしても常に影響がないようにすること
ができる。
【0012】また、フロントサポートからカッタヘッド
駆動部まで連なるメインビームを設け、カッタヘッド駆
動部の後部にリヤサポートを設ければ、リヤサポートを
坑壁の手当てが済んだ支保内で操作することができ、坑
壁の崩落に影響されずに方向制御が容易にできる。
【0013】さらに、メイングリッパを軸方向にスライ
ドさせるスラストジャッキを、このメイングリッパとカ
ッタヘッド駆動部との間に設ければ、このスラストジャ
ッキへの崩落土砂落下を防止することができる。
【0014】また、メイングリッパを、トンネル掘削機
軸方向に形成した前グリッパと後グリッパとからなる2
段で構成し、この前グリッパの押圧面よりも後グリッパ
の押圧面を大きく形成しておけば、前グリッパで坑壁を
崩してしまっても、大きい後グリッパは崩れていない坑
壁に掘削反力を確保するこてができる。
【0015】さらに、カッタヘッドのほぼカッタフレー
ム間全体に開口部を形成しておけば、坑壁から落下した
土砂をカッタヘッド前部へ迅速に排出することができ
る。
【0016】その上、斜坑壁形成装置を軸方向にスライ
ドさせる案内部材を設けておけば、カッタヘッドによる
掘進に影響されることなく独立的に斜坑壁形成作業を行
うことができる。
【0017】また、リヤサポートに複数のサポート部材
を設け、各サポート部材の伸縮量調節手段を独立的に制
御可能に構成すれば、既に巻き建てられた支保内で各サ
ポート部材の伸縮量を調節してトンネル掘削機の方向制
御を行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、この出願に係る発明の一実施例を図面
に基づいて説明する。図1はこの出願に係る発明の一実
施例を示すトンネル掘削機の斜視図であり、図2はこの
トンネル掘削機の側面図、図3は図1に示すA−A矢視
図、図4は図1に示すB−B断面図、図5は図1に示す
C−C断面図、図6は図1に示すD−D断面図である。
この実施例では予め形成されたリーミング坑を拡径掘削
する例を示している。
【0019】図示するように、このトンネル掘削機M
は、カッタヘッド1の後部にトンネル掘削機Mの前部を
サポートするフロントサポート2が設けられ、このフロ
ントサポート2の後部にメイングリッパGが配設されて
いる。そして、メイングリッパGの後部には斜坑壁形成
装置Fが設けられ、この斜坑壁形成装置Fの後部にカッ
タヘッド1の駆動モータ3等の駆動部Eが設けられ、こ
の駆動部Eの後部にトンネル掘削機Mの後部をサポート
するリヤサポート4が設けられている。
【0020】したがって、このトンネル掘削機Mは、カ
ッタヘッド1後部のフロントサポート2と掘削機後部の
リヤサポート4との間に、前部からメイングリッパG,
斜坑壁形成装置F,カッタヘッド駆動部Eが配設され、
全体としてこれらの外周部にスキンプレートを有しない
オープン掘削機と同様の形態となっている。
【0021】また、これらはトンネル掘削機Mの軸心に
設けられたメインビーム5に設けられており、前記メイ
ングリッパGはこのメインビーム5に沿って軸方向に移
動可能なように構成されている。このメインビーム5の
前端にフロントサポート2が設けられ、後端にリヤサポ
ート4が設けられている。
【0022】前記カッタヘッド1は、カッタ1aを支持
するカッタフレーム1b間全てがほぼ開口部1cに形成
されており、カッタヘッド1後部の土砂も前方のリーミ
ング孔Pへ容易に排出できるように形成されている。
【0023】前記メイングリッパGは、トンネル掘削機
Mの軸方向に移動して斜坑Rの坑壁rで掘削反力を確保
するものであり、この実施例では軸方向に前グリッパ6
と後グリッパ7とからなる2段で形成され、前グリッパ
6の押圧面であるグリッパシュー6aよりも後グリッパ
7の押圧面であるグリッパシュー7aの方が大きく形成
されている。この例では後グリッパシュー7aの周方向
長さを長くすることにより、前グリッパシュー6aより
も大きい押圧面に形成されている。また、このメイング
リッパGは、トンネル掘削機Mの側面部のみに設けられ
ており、このメイングリッパGで坑壁rを崩落させたと
しても、メイングリッパG自身や後述するスラストジャ
ッキ8上へ落ちて悪影響を与えないようにしている。し
かも、メイングリッパGの上下に空間を設けることによ
って、後方で坑壁rが崩落してもカッタヘッド1側へ落
ち易いようにしている。
【0024】このように形成されたメイングリッパG
は、前記メインビーム5に沿って移動するグリッパケー
シング9に設けられており、駆動部Eとの間に設けられ
たスラストジャッキ8によって移動可能に構成されてい
る。
【0025】また、このメイングリッパGは、図5に示
すように、グリッパケーシング9のブラケット9aと両
グリッパシュー6a,7aとの間に設けられたジャッキ
10によって幅方向に伸縮可能に構成されている。11
は、ガイド部材である。
【0026】前記斜坑壁形成装置Fは、掘削後の坑壁r
にコンクリートを吹付ける吹付機12と、ロックボルト
打設装置13と、支保を組むための支保エレクタ14と
から構成されており、掘削機Mの前部から吹付機12,
ロックボルト打設装置13,支保エレクタ14の順に配
設されている。
【0027】また、この斜坑壁形成装置Fは、駆動部E
の前部に設けられた案内部材18に沿って軸方向にスラ
イド可能に構成されており、図示しない駆動手段によっ
て独立的にスライドさせることができる。
【0028】前記駆動部Eは、この斜坑壁形成装置Fの
後部に設けられたギヤボックス15と、このギヤボック
ス15に固定された駆動モータ3とから構成されてい
る。そして、この駆動モータ3によって駆動されるギヤ
ボックス15内のギヤによって、メインビーム5内に設
けられた駆動軸16が回転させられ、この駆動軸16の
先端に設けられたカッタヘッド1が旋回させられる。こ
の掘削機Mにおける主要機器である駆動部Eを斜坑壁形
成装置Fの後部に設けることにより、この斜坑壁形成装
置Fで坑壁rに吹付けや支保組み等の手当てが施された
位置に主要機器を配置することができ、これら主要機器
への坑壁rの崩落による影響を受けることがないように
している。
【0029】また、この駆動部Eには前記メイングリッ
パGのグリッパケーシング9に連結されたスラストジャ
ッキ8の後端が連結されており、このスラストジャッキ
8を伸縮させることによってメイングリッパGがメイン
ビーム5の両側部に設けられたガイド部材5aに沿って
軸方向に移動する。
【0030】前記フロントサポート2は、図4に示すよ
うに、メインビーム5に固定されたボス部2aと、この
ボス部2aから周囲に突出してトンネル掘削機Mの軸心
を調整するサポート部材2bとから構成され、複数のサ
ポート部材2bを独立的に伸縮させることにより、メイ
ンビーム5の軸心を調整できるように構成されている。
この実施例では、3個のサポート部材2bを等角度で配
設して軸心調整ができるようにするとともに、各サポー
ト部材2b間に大きな隙間を形成してメイングリッパG
側から落下する土砂をカッタヘッド1側へ排出し易いよ
うにしている。このフロントサポート2のボス部2aに
はカッタヘッド1の駆動軸16を支持するベアリング2
cが内設されている。
【0031】前記リヤサポート4も、図6に示すよう
に、カッタヘッド駆動部のギヤボックス15に固定され
たボス部4aと、このボス部4aから周囲に突出してト
ンネル掘削機Mの軸心を調整するサポート部材4bとか
ら構成され、この実施例では、4個のサポート部材4b
を等角度で配設して軸心調整ができるように構成されて
いる。このリヤサポート4は、斜坑壁形成装置Fの後部
に設けられており、支保エレクタ14で巻き建てた支保
17に当接させて使用するように構成されている。
【0032】また、これらのサポート部材4bを伸縮さ
せるジャッキ等の伸縮量調節手段を独立的に制御可能に
構成しておけば、支保エレクタ14によって巻き建てら
れた支保17内で各サポート部材4bの伸縮量を調節し
てトンネル掘削機Mの方向制御を行うことができ、坑壁
rが崩落したとしても影響を受けない既に巻き建てられ
た支保17内でトンネル掘削機Mの方向制御を行うこと
が可能となる。
【0033】以上のように構成されたトンネル掘削機M
によれば、前記図1および図2に示す掘削前の状態か
ら、図7に示す掘削後のトンネル掘削機の斜視図と図8
に示す掘削後のトンネル掘削機の側面図に示すようにし
て斜坑Rを掘削することができる。
【0034】すなわち、図1および図2に示す掘削前の
状態から、メイングリッパG(前後2組)を拡張して坑
壁rに押圧して掘削機Mを固定し、カッタヘッド1を回
転させながらスラストジャッキ8を縮小させることによ
り、メイングリッパGで坑壁rに掘削反力を保持しなが
らカッタヘッド1およびメインビーム5を前進させて掘
削する。二点鎖線で示すr0 が掘削前の位置である。
【0035】この時、カッタヘッド1の駆動力は、後方
のギヤボックス15に設けられた駆動モータ3でギヤボ
ックス15内の減速機を駆動し、この減速機で回転させ
るメインビーム5内の駆動軸16によって伝達される。
【0036】また、この掘削時には、フロントサポート
2を坑壁rに向けて低圧で拡張してカッタヘッド1とと
もに前進させることで、掘削時の振動を抑制しながら掘
進させることができる。
【0037】この掘削時のリヤサポート4は縮小した状
態として、組立てられた支保17を破損することがない
ようにする。なお、掘削時のメインビーム5の振動が大
きい場合には、このリヤサポート4を補助的に極低圧に
て拡張させて支保17内を滑らせることにより抑制する
ことも可能である。
【0038】そして、掘削終了後は、フロントサポート
2およびリヤサポート4にて掘削機Mを固定し、メイン
グリッパGを縮小後、スラストジャッキ8を伸長させる
ことによってメイングリッパGをカッタヘッド1側へ移
動させる。
【0039】この時、掘削機Mの支持がメイングリッパ
Gからフロントサポート2およびリヤサポート4へ代る
ので、次の掘削のためにメイングリッパGを拡張する前
に、フロントサポート2およびリヤサポート4にてメイ
ンビーム5、すなわち掘削機Mの掘削方向を調整する。
なお、掘削機Mの後方に設けられたリヤサポート4は巻
き建てた支保17内で使用可能であるため、フロントサ
ポート2とともに使用することで掘削したリーミング坑
側のみで、坑壁rの崩落に影響されずに方向制御するこ
とも容易にできる。
【0040】そして、この掘削方向を調整した状態を保
持しつつ、メイングリッパGを拡張して盛り替え、次回
の掘削準備を行う。
【0041】一方、掘削した坑壁rは、メイングリッパ
Gの後方に設けられた斜坑壁形成装置Fにて手当て(崩
落防止)が行われる。この斜坑壁形成装置Fでは、吹付
機12で掘削後の坑壁rへコンクリートを吹付けるとと
もに、坑壁rへロックボルト打設装置13にてロックボ
ルト(アンカーボルト)を打設しながら、支保エレクタ
14にて支保17が組立てられる。
【0042】この斜坑壁形成装置Fは、ギヤボックス1
5に設けられた案内部材18上に沿って前後方向(軸方
向)に移動可能に構成されているため、トンネル掘削機
Mの進行に影響されずに支保組立作業を独立的に行うこ
とが可能である。
【0043】以上のように、カッタヘッド1直後にある
フロントサポート2の後方にメイングリッパGを配置
し、このメイングリッパGの直後で吹付け、および支保
17の組立てを可能としているので、坑壁rの崩落をメ
イングリッパGより前方に限定することができる。
【0044】したがって、掘削時にメイングリッパGの
押圧位置等の坑壁rが崩落したとしても、掘削機の主要
機器である駆動部E等はメイングリッパG後方の既に吹
付けと支保組立(手当て)が行われた位置に配置されて
いるため、崩落した土砂等によって破損されることはな
い。
【0045】また、この実施例では、メイングリッパG
をメインビーム5のガイド部材5aに沿って軸方向にス
ライドするグリッパケーシング9の前後に2組装備し、
この2組の前,後グリッパ6,7でグリッパケーシング
9を固定するようにしているので、掘削反力の確保およ
び掘削方向の安定化を図ることができる。しかも、これ
らの前,後グリッパ6,7の大きさを、前グリッパ6よ
り後グリッパ7を大きく形成しているので、前グリッパ
6が崩した坑壁rの位置で後グリッパ7を拡張したとし
ても、後グリッパ7のグリッパシュー7aで崩れていな
い坑壁rを押圧することができ、一部崩落した坑壁rで
あっても掘削反力を確保することできる。
【0046】さらにまた、後方(上方)の手当てを行う
前の坑壁rから土砂等が崩落したとしても、この土砂等
はカッタヘッド1まで通過し易い構造としたフロントサ
ポート2およびメイングリッパGを通過してカッターヘ
ッド1の背面まで落下し、このカッタヘッド1の土砂を
通し易いように形成された大きな開口部1cから掘削ズ
リとともにリーミング孔Pへと排出される。
【0047】なお、前記実施例では、急傾斜の斜坑を掘
削するトンネル掘削機Mを例に説明したが、下向きの斜
坑Rを掘削するトンネル掘削機Mであれば同様の作用効
果を得ることができ、特に急傾斜に限定されるものでは
ない。
【0048】
【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うな形態で実施され、以下に記載するような効果を奏す
る。
【0049】カッタヘッドを駆動する主要機器を斜坑壁
形成装置の後部に位置させることにより、主要構成機器
は常に手当てが済んだ斜坑壁内に位置するため、メイン
グリッパで坑壁を崩落させたとしても常に影響がないよ
うにすることができ、安定した斜坑の掘削が可能とな
る。
【0050】また、フロントサポートからカッタヘッド
駆動部まで連なるメインビームのカッタヘッド駆動部の
後部にリヤサポートを設ければ、リヤサポートを坑壁の
手当てが済んだ支保内で操作することができ、安定した
メインビームの方向調整を行うことが可能となる。
【0051】さらに、メイングリッパを軸方向にスライ
ドさせるスラストジャッキをカッタヘッド駆動部との間
に設ければ、このスラストジャッキへの崩落土砂落下を
防止することができ、スラストジャッキの安定した使用
が可能となる。
【0052】また、メイングリッパを、前グリッパの押
圧面よりも後グリッパの押圧面を大きく形成した2段で
構成してトンネル掘削機軸方向に設ければ、前グリッパ
で坑壁を崩してしまっても、大きい後グリッパで崩れて
いない坑壁に掘削反力を確保することができ、坑壁の崩
れに影響されずに掘削を続けることが可能となる。
【0053】さらに、カッタヘッドのほぼカッタフレー
ム間全体に開口部を形成しておけば、坑壁から落下した
土砂があってもカッタヘッド前部へ迅速に排出しながら
掘削を続けることが可能となる。
【0054】その上、斜坑壁形成装置を軸方向にスライ
ドさせる案内部材を設けておけば、カッタヘッドによる
掘進に影響されることなく独立的に斜坑壁形成作業を行
うことができ、斜坑の掘削と斜坑壁の手当てを独立的に
効率良く作業することが可能となる。
【0055】また、サポート部材を伸縮させるジャッキ
等の伸縮量調節手段を独立的に制御可能に構成しておけ
ば、支保エレクタによって既に巻き建てられた支保内で
各サポート部材の伸縮量を調節してトンネル掘削機の方
向制御を行うことができ、坑壁の崩落に影響されないト
ンネル掘削機の方向制御が容易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願に係る発明の一実施例を示すトンネル
掘削機の斜視図である。
【図2】図1に示すトンネル掘削機の側面図である。
【図3】図1に示すA−A矢視図である。
【図4】図1に示すB−B断面図である。
【図5】図1に示すC−C断面図である。
【図6】図1に示すD−D断面図である。
【図7】図1に示すトンネル掘削機の掘削後の状態を示
す斜視図である。
【図8】図1に示すトンネル掘削機の掘削後の状態を示
す側面図である。
【符号の説明】
1…カッタヘッド 1c…開口部 2…フロントサポート 2b…サポート部材 3…駆動モータ 4…リヤサポート 4b…サポート部材 5…メインビーム 6…前グリッパ 6a…前グリッパシュー 7…後グリッパ 7a…後グリッパシュー 8…スラストジャッキ 9…グリッパケーシング 10…ジャッキ 12…吹付機 13…ロックボルト打設装置 14…支保エレクタ 15…ギヤボックス 16…駆動軸 17…支保 18…案内部材 E…駆動部 G…メイングリッパ F…斜坑壁形成装置 P…リーミング孔 R…斜坑 r…坑壁 M…トンネル掘削機

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル掘削機の前部をサポートするフ
    ロントサポートと、トンネル掘削機の後部をサポートす
    るリヤサポートと、トンネル掘削機の軸方向に移動して
    斜坑内壁面で掘削反力を受けるメイングリッパとを具備
    した下向き斜坑用トンネル掘削機において、 前記フロントサポートの後部に前記メイングリッパを配
    設し、該メイングリッパの後部に掘削した坑壁を手当て
    する斜坑壁形成装置を設け、該斜坑壁形成装置の後部に
    カッタヘッド駆動部を配設したことを特徴とする下向き
    斜坑用トンネル掘削機。
  2. 【請求項2】 フロントサポートからカッタヘッド駆動
    部まで連なるメインビームを設け、カッタヘッド駆動部
    の後部にリヤサポートを設けたことを特徴とする請求項
    1記載の下向き斜坑用トンネル掘削機。
  3. 【請求項3】 メイングリッパに対してメインビームお
    よびカッタヘッド駆動部を軸方向にスライドさせるスラ
    ストジャッキを、該メイングリッパとカッタヘッド駆動
    部との間に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の下向き斜坑用トンネル掘削機。
  4. 【請求項4】 メイングリッパを、トンネル掘削機軸方
    向に形成した前グリッパと後グリッパとからなる2段で
    構成し、該前グリッパの押圧面よりも後グリッパの押圧
    面を大きく形成したことを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の下向き斜坑用トンネル掘削機。
  5. 【請求項5】 カッタヘッドのほぼカッタフレーム間全
    体に開口部を形成したことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の下向き斜坑用トンネル掘削機。
  6. 【請求項6】 斜坑壁形成装置を軸方向にスライドさせ
    る案内部材を設けたことを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の下向き斜坑用トンネル掘削機。
  7. 【請求項7】 リヤサポートに複数のサポート部材を設
    け、各サポート部材の伸縮量調節手段を独立的に制御可
    能に構成したことを特徴とする請求項2〜6のいずれか
    1項に記載の下向き斜坑用トンネル掘削機。
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