JP3028639U - 車両用エンジンカバーの吸音構造 - Google Patents

車両用エンジンカバーの吸音構造

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JP3028639U
JP3028639U JP1995013230U JP1323095U JP3028639U JP 3028639 U JP3028639 U JP 3028639U JP 1995013230 U JP1995013230 U JP 1995013230U JP 1323095 U JP1323095 U JP 1323095U JP 3028639 U JP3028639 U JP 3028639U
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sound absorbing
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engine
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absorbing material
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JP1995013230U
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井 政 賢 酒
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Ikuyo Co Ltd
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Ikuyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 500Hzから5kHzのエンジン音周波数
領域内で効果的に吸音し、かつエンジン放射熱や車両走
行振動及び外界の過酷な環境条件に耐えうるエンジンカ
バーの吸音構造 【解決手段】 エンジンカバー基材1と該エンジンカバ
ー基材1の背面に固着した吸音材2とから成り、前記エ
ンジンカバー基材1及び吸音材2との間に間隙3を設け
る。吸音材2は、面密度0.85乃至3.0kg/m2
で、繊維径10乃至50μmのガラス繊維40乃至60
重量%、合成樹脂40乃至60重量%から成る繊維多孔
質膨張体である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、車両エンジンカバーに係るものであり、詳しくは車両用エンジンカ バーにおける吸音構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年において自動車の室内、外ともに静寂性がより強く求められるに至り、こ のため、エンジンの改良や車体の構造、材料・素材に至るまで様々な改良が施さ れている。エンジン音低減の手段としては、エンジンの改良により音や振動の発 生を低減したり、車体の剛性を高くして振動を抑えたり、エンジンルーム内面に 吸音材を貼りつける等の方法により、音のエネルギーを低減させる対策がされて いる。しかし、現在用いられているエンジンルーム内面の吸音材には、ボンネッ ト内側やフェンダ内側の吸音材があるが、車体下部からの放射音に関しての吸音 効果はあまり期待できない。さらに、エンジンルーム内側の吸音材は、エンジン からの放射熱や車両走行時の振動及び雨等による水の侵入、高湿時のかびの影響 等の外環境の障害に耐えることが要求されるが、未だ十分に解決されていない。 従来、自動車のエンジンカバーは、エンジンの保護や装飾的な目的で使用されて きており、前記問題解決手段に用いられてはいなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、エンジン騒音低減のために、エンジン騒音の周波数領域 (主として 500Hz〜5kHz)内の音を効果的に吸音し、かつ、外環境の障害に耐える 車両用エンジンカバーの吸音構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための技術手段】
前記課題を解決するため、本考案に係る車両用エンジンカバー吸音構造は、エ ンジンカバー基材背面に吸音材を固着し、また用途に応じて吸音材の外面にナイ ロンフィルムを貼着するが、基材と吸音材の間に空気層を設けるため、両者間に 間隙を存するようにした。基材と吸音材との間に空気層を設ける理由は、空気層 を設けず、その分吸音材を厚くした場合と比較しても、騒音低減に有意の差がな く、むしろエンジンカバーの重量低減に効果があることと、資材の節減に有効で あるからである。また、吸音材の外面にナイロンフィルムを貼る理由は、2種の 目的を有している。第1の目的は吸音材を保護することである。エンジンカバー 用の吸音材にあっては、周辺環境の影響による品質及び性能劣化が問題となる。 即ち、エンジンからの油や雨による水、埃や泥等による吸音材の目詰まりの他、 ウィンドウォッシャー液やラジエター冷却液等の自動車用各種薬品による影響も 問題となり、これらの薬品への耐性が要求される。また、フェルトやグラスウー ル等のように長期使用での吸湿が原因でカビの発生や腐敗を起こしたり、素材繊 維の飛散・消失により音響性能が低下するような素材は、吸音材に使用できない が、本考案に係る吸音材は、水や油及び自動車用各種薬品に対して安定している ので、本考案における吸音材の保護は、主として目詰まり等の汚れ防止にあると いえる。第2の目的は、吸音周波数帯域のチューニングにある。エンジン騒音の 周波数領域は主として500Hz〜5kHzであるが、大型トラック等のディー ゼルエンジンには1kHz前後の周波数帯域の騒音の低減が強く求められている 。吸音材の外面に厚さ25μm前後のフィルムを貼ると最大吸音周波数帯域が低 音側に移行することが一般的に知られているので、本吸音構造もこの性質を生か し、1kHz前後の周波数帯域の吸音に最も効果的なものにすることにある。
【0005】
【実施例】
本考案に係る車両用エンジンカバーの吸音構造の実施例について、図面を用い て説明する。図1は、実施例の概要を示す模型的部分断面図である(エンジンカ バーの形状は、エンジンの形状によって異なるので、図示を省略する。)。エン ジンカバー基材(1)は、エンジンの上部を被覆するヘッドカバー及び下部を被 覆するアンダーカバーの外形を形成するもので、合成樹脂例えばポリフェニレン オキシド/6−ナイロンの熱可塑性複合材料で、面密度3.0kg/m2 以上の ものを用いてよいが、勿論これに限定されない。しかし、前記のとおりエンジン カバーの形状を維持するものであること及び後述の吸音材(2)を支え、かつ、 遮音性を有することが必要であるので、高剛性で高比重である合成樹脂であるこ とが望ましい。次に、エンジンカバー基材(1)の背面に吸音材(2)を固着す るが、両者の間に間隙(3)を設けた(その理由については、前記のとおり)。 吸音材(2)は、エンジン騒音の周波数領域が500乃至5kHzを主としてい るので、該領域内の騒音を効果的に吸音するとともに、前記外環境の障害に耐え る材質につき鋭意研究した結果、次のものが好適であることが判明した。即ち、 吸音材(2)は面密度0.85乃至3.0kg/m2 で繊維径10乃至13μm のガラス繊維40乃至60重量%、合成樹脂40乃至60重量%から成る繊維多 孔質膨張体を用いる。前記合成樹脂は、例えばホモポリマーポリプロピレンを用 いてよいが、これに限定されない。しかし、ガラス繊維の接着剤としての役割と 加熱温度摂氏200乃至230度で軟化し、ガラス繊維の反発弾性により成形可 能厚さに膨張した時に素材としての形状維持の性能を有する合成樹脂であること が望ましい。吸音材(2)の外面に必要により厚さ10乃至50μmのナイロン フィルム(4)を貼着するが、前記理由により好ましくは25μm前後の厚さの ものがよい。
【0006】 次に、吸音材(2)の具体例について、吸音率の測定結果を示す。例1は、ポ リプロピレン40重量%と繊維径10乃至13μmのガラス繊維60重量%を用 い、面密度1.1kg/m2 、大きさ430×415mm、厚さ1.3mmの板 状に成形し、摂氏230度で加熱膨張させた後、150kg/cm2 でプレス成 形し、厚さ4.5mmに形成した。例2は、ポリプロピレンを60重量%と繊維 径10乃至13μmのガラス繊維40重量%を用い、面密度1.5kg/m2 、 大きさ430×415mm、厚さ1.3mmの板状に成形し、厚さ25μmのナ イロンフィルムを片面のみ溶着貼りし、摂氏200度で加熱膨張させた後、15 0kg/cm2 でプレス成形し、厚さ4.5mmに形成した。比較のため、合成 樹脂製のエンジンカバー基材(以下本項においてのみ「基材」と略称する。)と 例1及び例2のものとの垂直入射吸音率を測定した結果は表1のとおりである。
【0007】
【表1】
【0008】 さらに、例1及び例2のものを用い、エンジンヘッドカバーを作成し、これと 基材のもののみのエンジンヘッドカバーをそれぞれエンジンに被覆した各場合と 全く被覆しない場合とを、回転数800でアイドリングの状態におけるエンジン 音を測定した結果は表2のとおりである(なお、表中APとあるのはオールパス を指称するものである。)。
【0009】
【表2】
【0010】
【考案の効果】
本考案は、従来エンジンの保護や装飾的な目的に使用されてきたエンジンカバ ーを吸音構造に組み入れ、かつ、外環境からの障害をより確実に防ぐことのでき るようにした。また、前記間隙(3)を設けることにより、資材の節減とコスト の低減に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の概要を示す模型的部分断面図である。
【符号の説明】
1・・エンジンカバー基材 2・・吸音材 3・・間隙 4・・ナイロンフィルム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B62D 25/10 B62D 25/10 G

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンカバー基材(1)と該エンジン
    カバー基材(1)の背面に固着した吸音材(2)とから
    成り、前記エンジンカバー基材(1)及び吸音材(2)
    との間に間隙(3)を設けたことを特徴とする車両用エ
    ンジンカバーの吸音構造
  2. 【請求項2】 エンジンカバー基材(1)と該エンジン
    カバー基材(1)の背面に固着した吸音材(2)と該吸
    音材(2)の外面に貼着した厚さ10乃至50μmのナ
    イロンフィルム(4)とから成り、前記エンジンカバー
    基材(1)及び吸音材(2)との間に間隙(3)を設け
    たことを特徴とする車両用エンジンカバーの吸音構造
  3. 【請求項3】 前記吸音材(2)は、面密度0.85乃
    至3.0kg/m2で、繊維径10乃至13μmのガラ
    ス繊維40乃至60重量%、合成樹脂40乃至60重量
    %から成る繊維多孔質膨張体であることを特徴とする請
    求項1及び請求項2の車両用エンジンカバーの吸音構
    造。
JP1995013230U 1995-11-20 1995-11-20 車両用エンジンカバーの吸音構造 Expired - Lifetime JP3028639U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010038897A (ko) * 1999-10-28 2001-05-15 류정열 자동차의 파워트레인 언더커버
JP3498471B2 (ja) 1996-03-26 2004-02-16 日産自動車株式会社 エンジンカバー用吸音材

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3498471B2 (ja) 1996-03-26 2004-02-16 日産自動車株式会社 エンジンカバー用吸音材
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