JP3028030U - 仮止め釘 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリ−トを流し込む型枠を固定後、その
取り外し時に型枠とともに釘のヘッド部を除去できる仮
止め釘を提供する。 【解決手段】 ヘッド部１２とピン部１４とから成る釘
１０において、前記ヘッド部１２の僅か下方のピン部１
４に切り込み溝１６を設けて成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は仮止め釘、より詳細に述べると、家屋等の建築にあったって一時的 に使用する釘に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、鉄筋、鉄骨あるいは木造の建築において、コンクリート打ち作業をす る場合には、木材、たとえば、ベニヤ板と木材の桟とで構成したコンクリートを 流し込むための型枠を階上床等に一時的に仮止め釘で固定し、この型枠内にコン クリートを流し込み、それが凝固した後に型枠を取り外す。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、住宅等の建築に当たっては、たとえば階上床にコンクリートを流し 込む型枠を仮止め釘で一時的に固定し、コンクリートを流し込んでそれが充分に 硬化した後に型枠を取り外す。

【０００４】 この取り外し作業において、仮止め釘で固定した型枠を階上床などから取り外 すと、階上床に打ち込んだ仮止め釘がその場に残り、仮止め釘のヘッド部が露出 する。

【０００５】 そして、この階上床に残った仮止め釘は階上床にコンクリートが流し込まれる ことによって、コンクリートに含まれている水分によって酸化して腐食して、コ ンクリートの表面に着色した汚点を残すことになる。

【０００６】 この問題を解決するためには、仮止め釘の露出部分の根本からこれを切断しな ければならず、打ち込まれた膨大な数の仮止め釘の露出部分を切断し、これを除 去することは、すこぶる困難であり、経済的にも不利益である。

【０００７】 従来の、このような問題点を考慮して、この考案は型枠を取り外すときに、こ れを固定している仮止め釘のヘッド部も容易に、しかも同時に除去できる仮止め 釘を提供することにある。

【０００８】

【問題を解決するための手段】

この目的を達成するために、この考案の仮止め釘は、丸釘あるいは平釘、また はネジ釘などの通常の釘のヘッド部の僅か下方のピン部の周囲に切り込み溝を設 けて成るものである。

【０００９】

【実施例】

この考案の好ましい実施態様を図について詳細に説明する。

【００１０】 仮止め釘１０自体は通常のものと変わりがなく、ヘッド部１２とピン部１４と から成っていて、この考案においては、そのヘッド部１２の僅か下方のピン部１ ４の周囲に細い切り込み溝１６が形成してある。

【００１１】 図２に示すように、例えばコンクリートを流し込む木製の型枠を階上床の床板 に取り付けるために、木製の型枠の一部、例えば桟２２に、この考案の仮止め釘 １０を用いて床板２０を固定し、床板２０の上面および型枠１８の中にコンクリ ートを流し込んで、コンクリートが硬化した後に、型枠１８を取り去るために、 これに外力を加えると、床板２０に打ち込まれた仮止め釘１０のヘッド部１２は 型枠１８と共に引っ張られて、床板２０に打ち込まれた仮止め釘１０のヘッド部 １２はその下方のピン部１４の周囲に形成された溝１６の部位から切断されて除 去できる。

【００１２】

【考案の効果】

この考案の仮止め釘１０は、以上に説明したように構成されているので、住宅 棟の建築に当たって、上述のようにして、コンクリートの流し込み工事の後に、 その型枠１８を取り外すと、それと同時に仮止め釘１０のヘッド部１２が除去さ れるので、従来のように仮止め釘による支障が生ずることがなく、またその除去 に特別の考慮を払う必要がないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の仮止め釘を示す立面図である。

【図２】この考案の仮止め釘を用いてコンクリート型枠
を床板に固定した状態を説明する略図である。

【符号の説明】

１０ 仮止め釘 １２ ヘッド部 １４ ピン部 １６ 切り込み溝 １８ 型枠 ２０ 床板 ２２ 桟

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ヘッド部（１２）とピン部（１４）とから
   成る釘（１０）において、前記ヘッド部（１２）の僅か
   下方のピン部（１４）に切り込み溝（１６）を設けたこ
   とを特徴とする仮止め釘。