JP3027374B1 - ごみ焼却設備における運転開始・停止方法 - Google Patents

ごみ焼却設備における運転開始・停止方法

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JP3027374B1 JP11027197A JP2719799A JP3027374B1 JP 3027374 B1 JP3027374 B1 JP 3027374B1 JP 11027197 A JP11027197 A JP 11027197A JP 2719799 A JP2719799 A JP 2719799A JP 3027374 B1 JP3027374 B1 JP 3027374B1
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Abstract

【要約】 【課題】 ごみ焼却設備の運転開始時に煙突からダスト
が排出されるのを防止する。 【解決手段】 バグフィルタ14の入口側ダクト50内
のガス流速が減少すると、消石灰の吹込を停止する。さ
らに、このダクト内のガス流速が減少すると、バグフィ
ルタのパルス洗浄を行なう。このダクト内のガス流速を
戻し、消石灰を吹き込んでろ布をコーティングする。ご
み焼却設備の運転を停止する。運転立上時のプレパージ
操作において、バグフィルタの入口側ダクト内のガス流
速が増加すると、バグフィルタに通ガスするように切り
換えるとともに、消石灰を吹き込んでろ布をコーティン
グしながら通ガスしてプレパージすることにより、煙突
20からのダストの排出を防止する。所定ガス量による
ごみ焼却炉10内のプレパージ操作が完了すると、消石
灰の吹込を停止し、バグフィルタをバイパスするように
切り換え、起動工程に入る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却設備の運
転開始時(運転立上げ時)に煙突からダスト(主とし
て、粉末消石灰と塩化カルシウムとからなる)が排出さ
れるのを防止する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却設備の運転立上げ時には、ごみ
焼却炉から排出される排ガスのバグフィルタ入口ガス温
度が120℃程度未満ではバグフィルタに通ガスしない
でバイパスさせ、バグフィルタ入口ガス温度が120℃
程度まで上昇してから、バグフィルタに通ガスを行なっ
ている。このように、運転立上げ時にバグフィルタバイ
パス運転を行なう理由は、排ガス中に吹き込まれた消石
灰と、排ガス中の塩化水素(HCl)との反応生成物で
ある塩化カルシウム(CaCl2 )は120℃程度未満
の低温度では、ガス中の水分により潮解現象を起こして
バグフィルタのろ布に固着し、ろ布を傷める上に、運転
時にろ布を圧縮空気でパルス洗浄しても、ダストの払い
落しができなくなるので、これを防止するためである。
【0003】一方、ごみ焼却設備の運転立上げ時には、
起動バーナによりごみ焼却炉内を昇温する前に、炉内の
残留ガスを抜くために炉内をプレパージする必要があ
り、昇温工程に入る前に、バーナを着火せず空気のみを
炉内に送入するプレパージ操作を行っている。この操作
は、操作ガスが常温空気であるため、前記の理由からバ
グフィルタに通ガスせず、バグフィルタバイパス運転を
行っているが、このため、プレパージ操作時に炉内やダ
クト内に堆積したダストが舞いあがって、煙突からダス
トが排出されることがあり、環境上、好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術の問題
を解決するには、プレパージ操作時にバグフィルタに通
ガスすることにより、煙突からのダストの排出防止を図
ることが考えられるが、前述のようにろ布に塩化カルシ
ウムが固着することによりろ布を傷める危険性があるの
で、これを回避する対策をとらなければならない。
【0005】一方、本発明者らは、プレパージ時に煙突
から排出されるダストをサンプリングし、成分を分析し
た。分析結果によると、ダストのpHは11以上で強アル
カリ性であり、カルシウム分が41.2wt%と非常に多
かった。これらのことから、プレパージ操作時に排出さ
れるダストの主成分としては、消石灰(Ca(O
H)2 )約60wt%と反応生成物である塩化カルシウム
(CaCl2 )約20wt%の混合物と推察される。
【0006】このことから、ごみ焼却設備の運転停止時
(運転立下げ時)に、ダクトなどの系内に消石灰が堆積
することを、いかにしてなくすかが重要になる。従来、
運転立下げ時の消石灰吹込量の制御は、ごみ焼却終了の
時点をもって消石灰の吹込みを修正するようにしている
が、運転状態によっては排ガス流量が下がってきても消
石灰を吹き込み続けることになる場合がある。この状態
をそのままにしておくと、消石灰は失速してダクト内の
下面に落ちてきて堆積し、堆積した消石灰が運転立上げ
におけるプレパージ時に煙突から排出されることにな
る。
【0007】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、運転立下げ時にダクト内のガス流
速が低下したら、消石灰の吹込を停止して消石灰がダク
ト内の下面に落下しないようにし、かつ、パルス洗浄に
よりバグフィルタのろ布のダストを充分に払い落とすこ
とにより、運転時にろ布に付着した反応生成物(CaC
2 )を払い落とし、ろ布の保護のために消石灰でろ布
をプレコートしておくとともに、運転立上げ時のプレパ
ージ操作時にも消石灰によるプレコートを実施するよう
にし、ダクト内のダスト堆積を大幅に減らして、運転開
始時に煙突からダストが排出されるのを確実に防止し、
かつバグフィルタのろ布をも保護する方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のごみ焼却設備における運転開始・停止方
法は、ごみ焼却炉から排出される排ガスを減温反応塔に
導入し水を噴射して減温するとともに排ガス中に消石灰
を吹き込んだ後、排ガスをバグフィルタに導入してダス
トを捕集するとともに排ガス中の塩化水素を除去し、つ
いで、排ガスを再加熱器に導入して再加熱するとともに
還元剤を添加して触媒式脱硝・脱ダイオキシン装置に導
入し、NOx及びダイオキシン類を分解するごみ焼却設
備を運転停止・運転開始する方法において、運転停止時
につぎの(a)〜(d)の工程を行ない、運転開始時に
つぎの(e)、(f)の工程を行なうことを特徴として
いる。 (a) バグフィルタの入口側ダクト内のガス流速が減
少すると、消石灰の吹込を停止する。 (b) さらに、このダクト内のガス流速が減少する
と、バグフィルタのパルス洗浄を行なう。 (c) このダクト内のガス流速を戻し、消石灰を吹き
込んでバグフィルタのろ布をコーティングする。 (d) ごみ焼却設備の運転を停止する。 (e) 運転立上げ時のプレパージ操作において、バグ
フィルタの入口側ダクト内のガス流速が増加すると、バ
イパス運転からバグフィルタに通ガスするように切り換
えるとともに、消石灰を吹き込んでバグフィルタのろ布
をコーティングしながら通ガスしてプレパージすること
により、煙突からのダストの排出を防止する。 (f) 所定ガス量によるごみ焼却炉内のプレパージ操
作が完了すると、消石灰の吹込を停止し、バグフィルタ
をバイパスするように切り換え、所定の昇温プログラム
により起動工程に入る。
【0009】上記の方法において、バグフィルタのパル
ス洗浄を2〜6サイクル行なうことが好ましい。また、
運転立下げ時において、バグフィルタのろ布面積1m2
たり60〜150g の消石灰を吹き込んでろ布をコーテ
ィングすることが好ましい。さらに、運転立上げ時にお
いて、バグフィルタのろ布面積1m2当たり10〜25g
の消石灰を吹き込んでろ布をコーティングすることが好
ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することができる
ものである。図1は、本発明の実施の第1形態による運
転開始・停止方法を実施するごみ焼却設備を示してい
る。図1において、ごみはごみ焼却炉10に投入されて
焼却され、ごみ焼却炉10から排出される排ガスは減温
反応塔12に導入され水が噴射されて冷却・減温される
とともに、排ガス中に粉末状の消石灰が吹き込まれ、排
ガス中のHClがCaCl2 として固定されて脱塩され
る。また、排ガス中にSOxが含まれる場合は、消石灰
により脱硫される。
【0011】ついで、排ガスは複数本の有底筒状のろ布
を備えたバグフィルタ14に導入され、ろ布の外表面に
プレコートされた消石灰層によりダスト(ダイオキシン
類を含む)が捕集されるとともに排ガス中の残留塩化水
素が除去される。その後、排ガスは再加熱器16に導入
されて水蒸気を熱源として再加熱されるとともに、アン
モニア等の還元剤が添加されて触媒式脱硝・脱ダイオキ
シン装置18に導入され、NOx及びダイオキシン類が
分解された後、煙突20から排出される。22は燃焼用
空気を供給するための押込ファン(FDF)、24は起
動バーナ、26は助燃バーナ、28は消石灰サイロ、3
0は消石灰定量供給機、32は消石灰供給ブロワ、34
はバグフィルタ14のバイパスダクト、36は入口ダン
パ、38は出口ダンパ、40はバイパスダンパ、42は
温風循環ヒータ、44は温風循環ファン、46は温風循
環ライン、48は誘引ファン(IDF)である。
【0012】上記のような装置及び機器でごみ焼却設備
が構成されている。このごみ焼却設備の運転停止時(立
下げ時)において、バグフィルタ14の入口側ダクト5
0内のガス流速が、平常運転時の15m /sec 前後から
5〜10m /sec の範囲、例えば、5m /sec まで落ち
てきたら、消石灰の吹込を停止し、消石灰がダクト50
内の下面に落下しないようにする。ダクト50内のガス
流速はガス流量から検知し、ガス流量の把握は1次燃焼
空気流量で行なうことができる。
【0013】例えば、ごみ焼却量150T /日での平常
運転時の1次燃焼空気流量は20,000〜21,00
0Nm3 /h であるが、炉の停止工程(運転立下げ)に入
って、この1次燃焼空気流量が15,000Nm3 /h ま
で低下したら、消石灰の吹込を停止する。このときのバ
グフィルタ通過排ガス量は次のとおりである。 燃焼空気流量(1次空気流量) 15,000Nm3 /h 2次空気流量 6,200Nm3 /h 助燃バーナ用空気流量 4,800Nm3 /h 消石灰吹込用空気流量 400Nm3 /h 減温反応塔用空気流量 140Nm3 /h ─────────────────────────────── 合計(乾ガス流量) 26,540Nm3 /h
【0014】助燃バーナ26による燃料、例えば、灯油
の燃焼による水分増加はあるが、きわめて微量であるの
で、湿ガス流量もほぼ上記の値になる。この運転立下げ
時には、減温反応塔12への水噴射を停止しているの
で、バグフィルタ14の入口温度は、例えば、160℃
から170℃に上昇している。バグフィルタの入口ダク
ト50は、本事例の場合は1400×1450mmである
ので、このダクト50内の排ガス流速は次のようにな
り、入口ダクト50へのダスト(粉末消石灰)沈降の心
配はない。 26,540×(273+170)/273×1/
(1.4×1.45)=21,200m /h =5.8m
/sec
【0015】さらに、ダクト50内のガス流速が4.0
m /sec まで落ちてきたら、バグフィルタ14の圧縮空
気によるパルス洗浄を行なう。パルス洗浄は、複数本の
有底円筒状のろ布について1列づつ順番に行なわれ、こ
のパルス洗浄を2〜6サイクル程度行なうことが好まし
い。パルス洗浄を行なう場合、排ガス流量が少ない方が
効果を発揮する。これは、ろ布外面に付着したダストに
対し、ろ布内部にパルスエアを噴射することによりパル
ス洗浄を行なうので、外面からの圧力が少ない方がダス
トが落ち易いからである。そこで、1次燃焼空気流量が
12,000Nm3 /h 、すなわち、ダクト50内のガス
流速が4.0m /sec まで低下したら、パルス洗浄を開
始する。
【0016】1次燃焼空気流量が12,000Nm3 /h
に低下した時に、手動にてエアパルスを1サイクルづつ
打たせてダストの排出状況を実際に確認した。この結
果、パルス洗浄を5サイクル行なえば、ほぼダストを払
い落とせることがわかった。ただし、ろ布には1次付着
層のダストは残っている。5サイクルのパルス洗浄に要
した時間は30分弱であった。
【0017】パルス洗浄が終わると、ダクト50内のガ
ス流速を戻し、消石灰を吹き込んでろ布をコーティング
した後、ごみ焼却設備の運転を停止する。この場合、ろ
布面積1m2当たり60〜150g の消石灰を吹き込ん
で、ろ布をコーティングしておくことが好ましい。ダク
ト50内のガス流速の上限は平常運転のガス流速である
15m /sec 前後であるが、次工程で設備全体を停止す
るので、ガス流速をこれより小さい値にすることが好ま
しい。上記のように、運転立下げ時のプレコーティング
開始時は、1次燃焼空気流量が低下しているので、強制
的に15,000m3/h 近辺まで上昇させ、コーティン
グ期間中はこれを保持するようにする。
【0018】ごみ焼却設備の運転開始時(立上げ時)の
プレパージ操作においては、ダクト50内のガス流速が
増加したら、バイパス運転からバグフィルタ14に通ガ
スするように切り換えるとともに、消石灰を吹き込んで
ろ布をコーティングしながら通ガスしてプレパージする
ことにより、ダクト内に堆積していたダストをバグフィ
ルタ14で捕捉し、煙突からのダストの排出を防止す
る。この場合も、ろ布面積1m2、1時間当たり60〜1
50g の消石灰を吹き込んで、ろ布をコーティングする
ことが好ましい。
【0019】図2は、ごみ焼却炉10内のプレパージ操
作時の1次燃焼空気流量の変化例を示している。プレパ
ージの燃焼空気流量の増加と同時に消石灰を吹き込んで
バグフィルタ14に通ガスする。ガス焼却設備の停止期
間中、とくに長期間停止中には運転立下げ時にプレコー
トしておいた消石灰が落ちてしまっている懸念があるの
で、このように、運転立上げ時にもろ布に消石灰をプレ
コートして、ろ布を保護するとともに、ダスト排出を確
実に防止するように構成する。消石灰吹込は、1次燃焼
空気流量が増加してから行なう。例えば、1次燃焼空気
流量が15,000Nm3 /h になると、消石灰の吹込を
開始する。このときのバグフィルタ通過排ガス流量は次
のとおりである。 燃焼空気流量(1次空気流量) 15,000Nm3 /h 2次空気流量 2,000Nm3 /h 消石灰吹込用空気流量 400Nm3 /h ────────────────────────────── 合計 17,400Nm3 /h
【0020】運転立上げ時のプレパージ操作は前記のよ
うにバーナは着火せずに行うため、バグフィルタ14の
入口ダクト50でのガス流速は、入口ガス温度が30℃
前後と低温であることから、つぎのようになる。 17,400×(273+30)/273×1/(1.
4×1.45)=9,513m /h =2.64m /sec 運転立上げでのコーティング時の排ガス流速は、運転立
下げでのコーティング時の排ガス流速に比べて低いが、
運転立上げ時はコーティング期間が短いこと、及び1次
燃焼空気流量を徐々に増加させていく過程にあるので、
問題はない。消石灰吹込停止時期は、1次燃焼空気流量
が22,500Nm3 /h となってプレパージ操作が終了
し、1次燃焼空気流量が減少する間で行なったところ、
バグフィルタ14をバイパスに切り換えた時に、煙突2
0からダストが排出されたため、1次燃焼空気流量2
2,500Nm3 /h のプレパージ操作完了に合わせて消
石灰吹込を停止するようにしている。
【0021】1次燃焼空気流量が減少し、一定流量、例
えば、図2の例では5,000Nm3/h に移行後直ちに
バイパスに切り換えると、ダスト排出が見られることが
あるので、バグフィルタ14をバイパスに切り換えるタ
イミングは、1次燃焼空気流量が一定流量になってしば
らくして行なうようにする。このため、バイパスダクト
34に切り換えるタイミングは、バグフィルタ制御盤内
に外部タイマを設置し、それによって行なうように構成
する。上記のように、所定ガス量によるプレパージ操作
が完了したら、消石灰の吹込を停止し、バグフィルタを
バイパスに切り換え、所定の昇温プログラムにより通常
の起動工程に入る。
【0022】プレパージでバグフィルタ14に通ガスす
る場合、バグフィルタ内の温度を極力下げないために、
温風循環ライン46は生かしたままとする。温風循環ヒ
ータ42は、例えば、120℃でON、140℃でOF
Fとなるようにする。バグフィルタの通ガスによる影響
をより少なくするために、140℃の設定値を180℃
前後にして常にONの状態にし、バグフィルタ本体の温
度をできるだけ高くしておくことが好ましい。しかし、
これは運転立上げの前日からで充分であり、長期停止中
は温風循環ヒータ42をON−OFFさせて電気代の節
約を図るように構成することが好ましい。
【0023】プレパージ操作完了後のごみ焼却炉の昇温
操作は、プレパージ完了後の低い1次燃焼空気流量、例
えば、5,000Nm3 /h からスタートする(図2参
照)。そして、昇温曲線にそって助燃バーナ26及び起
動バーナ24への燃料流量、例えば、灯油流量を漸増し
ていく。灯油流量に連動して各バーナ用ファンの風量も
変わる。
【0024】図3は、運転立下げを自動化で行なう場合
のフローチャートを示している。まず、燃焼空気量が1
5,000Nm3 /h まで低下したら、消石灰の吹込を停
止する。さらに、燃焼空気量が12,000Nm3 /h ま
で低下したら、中央からバグフィルタ制御盤にアフタパ
ルス開始指令を出す。5サイクルのアフタパルスが終了
した後、燃焼空気量を15,000Nm3 /h まで上昇さ
せ、消石灰を150kg/h でろ布を1時間コーティング
する。燃切確認後の運転方法は、バグフィルタでアフタ
パルスを打たないことを除いて、従来の運転方法と同様
である。なお、消石灰のコーティングをろ布面積1m2
たり120g 行なうとすると、ろ布面積1280m2の場
合、消石灰コーティング量=120×1280=15
3,600g =153.6kg≒150kgとなる。したが
って、消石灰を150kg/h で1時間コーティングする
と、この場合、ろ布面積1m2当たり約120g コーティ
ングすることになる。
【0025】図4は、運転立上げを自動化で行なう場合
のフローチャートを示している。まず、バグフィルタ1
4を温風循環運転のまま、誘引ファン(IDF)48及
び押込ファン(FDF)22を起動した後、通風系連動
起動まではバグフィルタバイパス運転を行い、起動完了
後バグフィルタを通ガス状態にし、バイパスダンパ40
が全閉になった信号で消石灰供給ブロワ32を起動す
る。1次燃焼空気流量が15,000Nm3 /h まで上昇
したら消石灰を150kg/h で10分間吹き込む(約2
0g /m2に相当)。消石灰定量供給機30の停止信号を
バグフィルタ制御盤で受け、9分後にバグフィルタをバ
イパスするように切り換える。それ以降の運転方法は従
来の運転方法と同様である。
【0026】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 消石灰吹込停止時期を適正に管理することによ
り、ダクト内のダスト落下・堆積を大幅に減らすことが
でき、運転開始時に煙突からのダスト排出を確実に防止
することができる。 (2) 運転停止時及び運転開始時に、バグフィルタの
ろ布を消石灰でコーティングすることにより、プレパー
ジ操作時にバグフィルタに通ガスしても、ろ布への負担
を軽減することができるとともに、煙突からのダスト排
出を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態によるごみ焼却設備に
おける運転開始・停止方法を実施するごみ焼却設備の系
統的ブロック図である。
【図2】ごみ焼却炉内のプレパージ時の1次燃焼空気流
量の変化を示す線図である。
【図3】運転立下げを自動化で行なう場合のフローチャ
ートである。
【図4】運転立上げを自動化で行なう場合のフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10 ごみ焼却炉 12 減温反応塔 14 バグフィルタ 16 再加熱器 18 触媒式脱硝・脱ダイオキシン装置 20 煙突 22 押込ファン(FDF) 24 起動バーナ 26 助燃バーナ 28 消石灰サイロ 30 消石灰定量供給機 32 消石灰供給ブロワ 34 バイパスダクト 36 入口ダンパ 38 出口ダンパ 40 バイパスダンパ 42 温風循環ヒータ 44 温風循環ファン 46 温風循環ライン 48 誘引ファン(IDF) 50 ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−234325(JP,A) 特開 平8−155257(JP,A) 特開 平8−103617(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23J 15/00 B01D 46/02 B01D 46/04 104 B01D 53/68

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごみ焼却炉から排出される排ガスを減温
    反応塔に導入し水を噴射して減温するとともに排ガス中
    に消石灰を吹き込んだ後、排ガスをバグフィルタに導入
    してダストを捕集するとともに排ガス中の塩化水素を除
    去し、ついで、排ガスを再加熱器に導入して再加熱する
    とともに還元剤を添加して触媒式脱硝・脱ダイオキシン
    装置に導入し、NOx及びダイオキシン類を分解するご
    み焼却設備を運転停止・運転開始する方法において、 運転停止時につぎの(a)〜(d)の工程を行ない、運
    転開始時につぎの(e)、(f)の工程を行なうことを
    特徴とするごみ焼却設備における運転開始・停止方法。 (a) バグフィルタの入口側ダクト内のガス流速が減
    少すると、消石灰の吹込を停止する。 (b) さらに、このダクト内のガス流速が減少する
    と、バグフィルタのパルス洗浄を行なう。 (c) このダクト内のガス流速を戻し、消石灰を吹き
    込んでバグフィルタのろ布をコーティングする。 (d) ごみ焼却設備の運転を停止する。 (e) 運転立上時のプレパージ操作において、バグフ
    ィルタの入口側ダクト内のガス流速が増加すると、バイ
    パス運転からバグフィルタに通ガスするように切り換え
    るとともに、消石灰を吹き込んでバグフィルタのろ布を
    コーティングしながら通ガスしてプレパージすることに
    より、煙突からのダストの排出を防止する。 (f) ごみ焼却炉内のプレパージ操作が完了すると、
    消石灰の吹込を停止し、バグフィルタをバイパスするよ
    うに切り換え、昇温プログラムにより起動工程に入る。
  2. 【請求項2】 バグフィルタのパルス洗浄を2〜6サイ
    クル行なう請求項1記載のごみ焼却設備における運転開
    始・停止方法。
  3. 【請求項3】 運転停止時において、バグフィルタのろ
    布面積1m2当たり60〜150g の消石灰を吹き込んで
    ろ布をコーティングする請求項1又は2記載のごみ焼却
    設備における運転開始・停止方法。
  4. 【請求項4】 運転開始時において、バグフィルタのろ
    布面積1m2当たり10〜25g の消石灰を吹き込んでろ
    布をコーティングする請求項1、2又は3記載のごみ焼
    却設備における運転開始・停止方法。
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