JP3027249B2 - 耐熱性耐衝撃性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性耐衝撃性樹脂組成物

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JP3027249B2 JP3260735A JP26073591A JP3027249B2 JP 3027249 B2 JP3027249 B2 JP 3027249B2 JP 3260735 A JP3260735 A JP 3260735A JP 26073591 A JP26073591 A JP 26073591A JP 3027249 B2 JP3027249 B2 JP 3027249B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】<発明の背景>
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性に優れた耐熱
性樹脂組成物に関する。さらに具体的には、本発明は、
マレイミド重合体と所謂AS樹脂(アクリロニトリルと
スチレンとを典型的なコモノマーとする樹脂)と所謂M
BS樹脂(メタクリル酸メチルとブタジエンとスチレン
とを典型的なコモノマーとする樹脂)とのブレンド物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来からスチレン‐マレイミド系共重合
体とABS樹脂(アクリロニトリルとブタジエンとスチ
レンとを典型的なコモノマーとする樹脂)とのブレンド
物は熱安定性に優れ、かつ良好な耐熱性・耐衝撃性・加
工性を有しており、100〜130℃の耐熱性を必要と
する家電製品や自動車内装部品等に使用されている(特
開昭59−232138号公報参照)。
【0003】このブレンド物は、スチレン‐マレイミド
系共重合体の比率を高めることで高い耐熱性を得ること
ができるが、それに相反して耐衝撃性が低下するという
欠点がある。それ故、このスチレン‐マレイミド系共重
合体とABS樹脂とのブレンド物は、耐熱性が高くとも
耐衝撃性が不足している為に、市場での応用が制限され
ることがあった。これは、スチレン‐マレイミド系共重
合体がアクリロニトリル‐スチレン共重合体(AS樹
脂)より大きな絡み合い点間分子量を有するところより
(参考文献.1および2)、ブレンド物の絡み合い密度
が低下するからと考えられる。これは、ゴム強化ポリス
チレン樹脂(HIPS)の耐衝撃性がABS樹脂よりも
劣ることと同様の理由によるものと考えられる。 参考文献.1:Y. Aoki, Macromolecules, Vol.23, P.2
309-2312, April 1990 参考文献.2:S. Wu, Poly. Eng. Sci., Vol.30, No.1
3, P.753-761, 1990
【0004】<発明の概要>
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生得的なす
ぐれた特性を有するスチレン‐マレイミド系共重合体と
AS樹脂とのブレンド物にみられた耐衝撃性不足の問題
を解決することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、スチレン
‐マレイミド系共重合体に対して良好な相溶性を有し、
かつAS樹脂よりも絡み合い密度の高い共重合体をブタ
ジエン系ゴム弾性体にグラフト重合させたグラフト共重
合体をABS樹脂の代わりにあるいはAS樹脂に加えて
用いることで、上記の問題点を解決し得ることを見いだ
し、本発明に至った。つまり、AS樹脂よりも絡み合い
密度の高い共重合体を用いることでブレンド物の絡み合
い密度を高め、高い耐熱性を保持しながら耐衝撃性を向
上させようというものである。ただし、絡み合い密度が
高ければどんな樹脂でもよいという訳ではなく、スチレ
ン‐マレイミド共重合体と良好な相溶性を有しているこ
とが必要不可欠である。本発明は、この絡み合い密度の
高い樹脂として、特定のMBS樹脂を選定してなるもの
である。
【0006】<要 旨>すなわち、本発明による耐熱性
耐衝撃性樹脂組成物は、下記の共重合体A、BおよびC
を、それぞれ、所定の量比で含んでなるものであるこ
と、を特徴とするものである(ただし、各共重合体の量
比は、合計量を100重量部としたときのものであ
る)。 共重合体(A): ビニル芳香族化合物残基90〜30%、マレイミド化合物残基10〜70%及 びこれらと共重合可能なビニル化合物残基0〜30%からなる共重合体 10〜90重量部 共重合体(B): ビニル芳香族化合物残基90〜40%及びシアン化ビニル化合物残基10〜6 0%からなる共重合体 0〜50重量部 共重合体(C): ブタジエン系ゴム弾性体10〜90重量%に対しビニル芳香族化合物残基0〜 20%とメタクリル酸エステル化合物残基100〜80%とからなる単量体90 〜10重量%をグラフト重合させてなるグラフト共重合体 10〜50重量部 。
【0007】<効 果>AS樹脂の代りにあるいはAS
樹脂と共に特定のMBS樹脂を使用することによって、
スチレン‐マレイミド系共重合体が生得的に有する耐熱
性に加えて、十分な耐衝撃性を有する樹脂組成物が得ら
れる。
【0008】<発明の具体的説明>本発明による樹脂組
成物は、共重合体A、BおよびCを所定量含んでなるも
のである。
【0009】<共重合体(A)>共重合体(A)は、ビ
ニル芳香族化合物とマレイミド化合物と必要に応じて用
いられるビニル化合物とからなる共重合体である。本発
明に用いられるビニル芳香族化合物としては、核および
(または)側鎖置換スチレン(置換基は、低級アルキ
ル、ハロゲン、トリハロメチル、その他がある)が一般
に対象となる。これらのうちでは非置換のスチレンが最
も一般的であるが、α‐メチルスチレン、p‐メチルス
チレン、t‐ブチルスチレン、ハロゲン化スチレンまた
はこれらの混合物も用いることができる。
【0010】マレイミド化合物としては、置換または非
置換マレイミド(置換基は、低級アルキル、置換または
非置換フェニル(置換基は、低級アルキル、ハロゲン、
その他)、ハロゲン、その他、がある)が一般に対象と
なる。N‐フェニルマレイミドが最も一般的であるが、
マレイミド、N‐アルキルマレイミド、N‐芳香族誘導
体マレイミド、ハロゲン化マレイミド化合物またはこれ
らの混合物も用いることができる。
【0011】共重合体(A)に用いられるビニル芳香族
化合物及びマレイミド化合物と共重合可能なビニル化合
物としては、アクリロニトリル、アクリル酸エステル
類、メタクリル酸エステル類、無水マレイン酸またはこ
れらの混合物が一般的である。
【0012】共重合体(A)に含まれるマレイミド化合
物残基の量は10〜70モル%、好ましくは15〜55
モル%、が適当である。10モル%未満であると耐熱性
が十分でなく、70モル%を超えると製造が困難にな
る。共重合体(A)の残部はビニル芳香族化合物残基及
び必要に応じて30モル%以下のこれらと共重合可能な
ビニル化合物残基からなる。
【0013】なお、マレイミド化合物残基は、単量体の
状態においてイミド結合を有するものであってもよい
し、その前駆体の形(たとえば、無水マレイン酸)で共
重合させて、その後にイミド結合を形成させたものであ
ってもよい。
【0014】<共重合体(B)>共重合体(B)は、ビ
ニル芳香族化合物とシアン化ビニル化合物との共重合体
である。
【0015】この共重合体に使用するビニル芳香族化合
物の具体例は、共重合体(A)に関連して前記した例示
のうちに見出すことができる。共重合体(A)に使用し
たものと同一または相異するビニル芳香族化合物を使用
することができるが、共重合体(B)での最も一般的な
ものはやはりスチレンである。
【0016】共重合体(B)に用いられるシアン化ビニ
ル化合物としては、アクリロニトリルが一般的である
が、メタクリロニトリルまたはこれらの混合物を用いる
こともできる。
【0017】共重合体(B)のシアン化ビニル化合物残
基の含有量は10〜60モル%、好ましくは20〜55
モル%、が適当である。シアン化ビニル化合物残基の含
有量が10モル%より少ないか、あるいは60モル%よ
り多い場合は、いずれも共重合体(A)との相溶性が低
下し、最終組成物の耐熱性、耐衝撃性がともに低下す
る。
【0018】<共重合体(C)>共重合体(C)は、ブ
タジエン系ゴム弾性体に対してメタクリル酸エステルお
よび場合によりビニル芳香族化合物をグラフト共重合さ
せてなるグラフト共重合体である。
【0019】グラフト共重合体の「幹」を構成するブタ
ジエン系ゴム弾性体は、ブタジエンまたは置換ブタジエ
ン(置換基は、低級アルキル、特にメチル、ハロゲン、
特に塩素、その他)の単独重合体または該ブタジエン系
単量体の優位量とそれと共重合しうるビニル化合物(た
とえば、前記例示のようなビニル芳香族化合物、シアン
化ビニル化合物、その他)との共重合体である。具体的
には、たとえば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポ
リリクロロプレン、ポリ(ブタジエン‐スチレン)、ポ
リ(ブタジエン‐アクリロニトリル)、その他、があ
る。
【0020】共重合体(C)は上記の「幹」に「枝」を
接ぎ木してなるが、「枝」重合体を形成すべき必須単量
体は、メタクリル酸エステルである。
【0021】共重合体(C)に用いられるメタクリル酸
エステル化合物としては、メタクリル酸の低級アルキル
(炭素数1〜6、好ましくは1〜4程度)エステルが一
般に対象となる。メタクリル酸メチルが最も一般的であ
るが、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸ブチルまたはこれらの混合物も用いることが
できる。
【0022】共重合体(C)の「枝」重合体を形成すべ
き単量体としてビニル芳香族化合物を上記のメタクリル
酸エステルと併用することができる。使用可能なビニル
芳香族化合物の具体例は、共重合体(A)について前記
した例示のうちに見出すことができる。共重合体(A)
および(B)に使用したものと同一または相異するビニ
ル芳香族化合物を使用することができるが、共重合体
(C)での最も一般的なものはやはりスチレンである。
【0023】グラフト共重合体(C)のグラフト部分に
含まれるメタクリル酸エステル化合物残基の量は、80
モル%以上になることが適当である。それ未満であると
共重合体(C)の絡み合い密度(詳細後記)がAS樹脂
以下になりしかも共重合体(A)との相溶性が低下する
為、最終組成物の耐熱性、耐衝撃性が低下する。
【0024】グラフト共重合体(C)中のブタジエン系
ゴム弾性体の含有量は10〜90重量%、好ましくは1
0〜70重量%、が適当である。グラフト共重合体
(C)中のブタジエン系ゴム弾性体の含有量が10重量
%より少ないと、最終組成物中のブタジエン系ゴム弾性
体の含有量が少なくなり、十分な耐衝撃性を得ることが
できなくなる。逆に、グラフト共重合体(C)中のブタ
ジエン系ゴム弾性体の含有量が90重量%より多いと、
ブタジエン系ゴム弾性体にグラフトする共重合体が少な
くなる為にブタジエン系ゴム弾性体が凝集してしまい、
十分な耐衝撃性を得ることができなくなる。
【0025】なお、共重合体(C)としてのグラフト共
重合体は、常法に従って「幹」となるブタジエン系ゴム
弾性体の好ましくはエマルジョン中で「枝」重合体用単
量体を重合させることによって製造することがふつうで
あるが、そのような製法によれば、枝として接木されな
かった重合体が副成することは避け難い。従って、本発
明でも、「共重合体(C)」は、そのような接ぎ木され
なかったメタクリル酸エステル化合物およびビニル芳香
族化合物の重合体が共存する場合を包含するものであ
る。
【0026】<絡み合い度>本発明の特色の一つがAS
樹脂(本発明組成物での共重合体(B))に認められる
絡み合い密度が低すぎる点、具体的には絡み合い密度が
低すぎるところより、当該組成物が耐衝撃性の低いもの
となってしまう点、を解決したものであることは前記し
たところである。
【0027】本発明はマトリックス部の絡み合い密度の
大きな重合体として共重合体(C)を選定してなるので
あるが、本発明で使用する共重合体(C)は、マトリッ
クスの絡み合い密度が0.12mmol/cc以上、好ましく
は0.13mmol/cc以上、のものである(上限は、0.
3mmol/cc程度)。
【0028】高分子化合物の絡み合い密度νe(mmol/
cc)は、下式で示される。 ここで、GN はゴム状領域弾性率 R は 気体定数 T は GN を測定するときの絶対温度(°K)であ
る。
【0029】<組成物>本発明による耐熱性および耐衝
撃性に優れた樹脂組成物は、上記の共重合体(A)、
(B)および(C)を下記の量比で含んでなるものであ
る。 ただし、この量比は、共重合体(A)〜(C)の合計量
を100重量部としての値である。
【0030】共重合体(A)が10重量部未満であると
耐熱性が十分でなく、90重量部を超えると耐衝撃性が
低下する。共重合体(B)、(C)が上記上限値を超え
ると耐熱性が低下し、共重合体(C)が上記上限値未満
であると耐衝撃性が低下する。
【0031】本発明による樹脂組成物は、熱可塑性樹脂
の範疇に入るものである。従って、この種の樹脂組成物
に慣用されているところに従って、各種の補助資材を配
合することができる。そのような補助資材には、例えば
酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、着色剤等がある。
必要に応じて、また本発明樹脂組成物への共重合体
(A)および(C)ならびに場合により共重合体(B)
の寄与を不当に損なわない限り、相融性の熱可塑性樹脂
を配合(通常は少量)してもよい。
【0032】
【実施例】
実施例1 (1)共重合体(A)及び共重合体(B)の製造 内容量300Lのオートクレーブにスチレン69Kgと無
水マレイン酸1.9Kgを仕込み、攪拌下に窒素置換しな
がら95℃に昇温した。この系に70℃に保温した液状
の無水マレイン酸10Kgを一定の添加速度で連続的に添
加しながら95℃で460分間塊状重合した。連続添加
完了時の重合率は44重量%、生成したポリマー中の無
水マレイン酸含有量は31モル%であった。この系にア
クリロニトリル21Kgを20分間にわたって添加した
後、系の温度を90℃に保持しながらさらに20分間攪
拌した。この時点のモノマー中の無水マレイン酸濃度は
0.1%以下であった。
【0033】この系にポリビニルアルコール系懸濁剤3
0g、ポリアクリル酸エステル系懸濁剤30g及び硫酸
ナトリウム300gを含む水70Kgを加えて懸濁状態に
した。この懸濁系を110℃に昇温し、110℃で12
0分間ストリッピングを行なった後、アクリロニトリル
8Kgを添加した。60分間かけて150℃に昇温した
後、この温度で再び120分間のストリッピングを実施
した。更に、アニリン7Kg、25%のアンモニア水2Kg
を加えて155℃で120分間イミド化反応を行なっ
た。得られたビード状重合体を水洗、乾燥後、押出機で
ペレット化した。このペレットを分析した結果、N‐フ
ェニルマレイミド27モル%、マレイミド4モル%、ス
チレン69モル%からなる共重合体(A)76重量%
と、アクリロニトリル41モル%、スチレン59モル%
からなる共重合体(B)24重量%の混合物であること
がわかった。
【0034】(2)共重合体(C)の製造 表1に示すようなメタクリル酸メチルエステル/スチレ
ン比を有するモノマー混合物を平均粒径0.4μmのス
チレン‐ブタジエンゴム(スチレン含有量10重量%)
ラテックス中に添加し、乳化重合を行なって、共重合体
C1、C2を製造した。ここで平均粒径はコールター・
エレクトロニクス・リミテッド製コールターナノサイザ
ーを用いて測定した。
【0035】 表 1 共重合体(C) 共重合体C1 共重合体C2 ゴム弾性体の組成 ブタジエン/スチレン ブタジエン/スチレン =90/10wt% =90/10wt% ゴム弾性体含有量 70wt% 70wt% ゴム弾性体分散相 0.4μm 0.4μm の平均粒径 メタクリル酸メチルエステ 81/19mol % 90/10mol % ル/スチレン(重量比) 絡み合い密度νe 0.13 0.15 (mmol/cc)
【0036】(3)絡み合い密度の測定 グラフト共重合体(C)をアセトンに溶解し、遠心分離
機を用いてマトリックス成分を抽出した。これをメタノ
ール中に再沈させ、十分乾燥後、プレス成形に
【0037】よって厚さ1mm、直径25mmの円盤状の試
料を作成した。Rheometrics 製、DYNAMIC ANALYZERRDA
II を用い、160℃雰囲気下、周波数0.01〜10
00rad/s の範囲で動的粘弾性を測定した。ゴム状領域
において損失正接tanδが最小となる周波数での動的
貯蔵弾性率G′をゴム状領域弾性率GN として絡み合い
密度νeを算出した。算出方法は前記した式に従った。
【0038】実施例1〜4 表2に示す配合比で共重合体(A)、(B)、(C)を
押出機により混練、ペレット化した。得られた混合物の
物性を表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】比較例1〜6 共重合体(C)の代わりに、表3に示すようなモノマー
混合物を共重合体(C)と同じゴムラテックス中に添加
し、共重合体(D)を製造した。共重合体D1は一般的
なABS樹脂、共重合体D2、D3は共重合体(C)と
メタクリル酸メチルエステル/スチレンの比のみが異な
る共重合体である。共重合体(D)の絡み合い密度νe
も共重合体(C)同様に測定した。
【0041】 表 3 共重合体(D) 共重合体D1 共重合体D2 共重合体D3 ゴム弾性体の組成 ブタジエン/スチ ブタジエン/スチ ブタジエン/スチ レン =90/10wt% レン =90/10wt% レン =90/10wt% ゴム弾性体含有量 70wt% 70wt% 70wt% ゴム弾性体分散相 0.4μm 0.4μm 0.4μm の平均粒径 添加するモノマー スチレン/アクリ メタクリル酸メチ メタクリル酸メチ の組成 ロニトリル ルエステル/スチ ルエステル/スチ =54/46mol% レン=47/53mol% レン=61/39mol% 絡み合い密度νe 0.12 0.10 0.11 (mmol/cc) 表4に示す配合比で共重合体(A)、(B)、D)を押
出機により混練、ペレット化した。得られた混合物の物
性を比較例として表4に示す。
【0042】
【表2】
【0043】実施例2と比較例1、実施例4と比較例4
とを比べると分かる様に、従来のスチレン‐マレイミド
系共重合体とABS樹脂とのブレンド物より本樹脂組成
物のほうが同じ耐熱性や成形性を有しながら耐衝撃性の
向上を図ることができる。また実施例1、2と比較例
2、3、実施例3、4と比較例5、6とを比べると、グ
ラフト共重合体(C)におけるメタクリル酸エステル化
合物残基の含有量が少なく絡み合い密度の低いものは、
耐衝撃性も低いことが分かる。
【0044】
【発明の効果】スチレン‐マレイミド系共重合体が生得
的に有する耐熱性を具備すると共に耐衝撃性にも優れた
樹脂組成物が得られることは、「課題を解決するための
手段」の項において前記したところである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 25/00 - 25/18 C08L 35/00 - 35/06 C08L 51/00,51/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の共重合体A、BおよびCを、それぞ
    れ所定の量比で含んでなるものであることを特徴とす
    る、耐熱性耐衝撃性樹脂組成物(ただし、各共重合体の
    量比は、合計量を、100重量部としたときのものであ
    る)。 共重合体(A): ビニル芳香族化合物残基90〜30%、マレイミド化合物残基10〜70%及 びこれらと共重合可能なビニル化合物残基0〜30%からなる共重合体 10〜90重量部 共重合体(B): ビニル芳香族化合物残基90〜40%及びシアン化ビニル化合物残基10〜6 0%からなる共重合体 0〜50重量部 共重合体(C): ブタジエン系ゴム弾性体10〜90重量%に対しビニル芳香族化合物残基0〜 20%とメタクリル酸エステル化合物残基100〜80%とからなる単量体90 〜10重量%をグラフト重合させてなるグラフト共重合体 10〜50重量部 。
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