JP3027173B2 - 低融点ガラス - Google Patents
低融点ガラスInfo
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Description
スなどに用いられるソーダ石灰系ガラスである。その軟
化温度は、屈伏点(Deformation Point)が600〜650℃
程度とかなり高い。
は、その用途に応じて各種の組成のものが提案されてい
る。例えば、封着用ガラスとしては、PbO−ZnO−B2O
3系、PbO−B2O3−SiO2系、P2O5−PbO系などが提案され
ている。これらの低融点ガラスの屈伏点は低いものでも
350℃程度であると考えられている。
えばカルコゲナイト系ガラス(As−Se−Te系、S−As−
Tl系、Ge−As−Te系など)が挙げられる。これらのガラ
スの屈伏点は300℃程度とかなりの低温であるが、一般
に黒色であり、透明性がなく、また耐水性が必ずしも十
分でないという問題点があった。
−P2O5−X(ここでXは、PbO、PbF2、PbCl2、AlF3を表
す)系低融点ガラスを開発している(特願平1−327724
号明細書参照)。この系のガラスは著しい低融点性を示
すが、用途によっては耐化学性について更なる改善を必
要とする場合が存在した。
学性を示す低融点ガラスを提供することを目的としてい
る。
つ、ガラス組成から見て比較的安価な原料を用いて製造
可能な低融点ガラス組成物を提供ことを目的としてい
る。
の組成からなるものである。
240℃と従来の低融点ガラスに比較してかなり低いう
え、耐化学性(耐水性)に優れたものである。また、実
質的に透明なものであり、そして高価な原料を用いるこ
となく製造できるので安価である。よって、極めて広範
な用途に好適に使用することができる。
のであり、その組成範囲にあって更に好ましい範囲は以
下の通りである。
要な組成である。P2O5の含有量が20〜95モル%、また、
SnCl2の含有量が5〜75モル%の範囲を外れるとガラス
化しなくなり、実用性が著しく低下する。なお、たとえ
ガラス化しても泡が多いような場合、部分的に失透ある
いは分相するような不安定なガラスの場合等は実質的に
みて、実用性は少ないと考えられる。
から好ましく、他方、85モル%以下がガラスの耐化学性
の観点から好ましい。更に好ましく30〜60モル%の範囲
である。
量との関係から生ずるガラスの耐化学性の観点から好ま
しく、他方、60モル%以下がガラス化温度の観点から好
ましい。本発明によるこれらP2O5およびSnCl2の含有量
の間には組成範囲として相互に依存関係があり、上記組
成範囲内でガラス組成物とされる必要がある。
l2、PbF2、PbOおよびAlF3を添加する必要がある。これ
らの化合物は、単独で、または、2種以上を併用して用
いることができる。
囲、および、その好ましい範囲は前記した通りである。
前記した範囲以上にその含有量を増加させると、組成物
はもはやガラス化しなくなり、実用性が著しく低下す
る。
る効果を損なわない限度において、ZnCl2、BaF2、CaF2
を更に含有していてよく、また、原料由来の不純物、例
えばFe2O3、Al2O3、TiO2などの不純物の範囲内で含まざ
るをえないことはいうまでもない。
の本発明による含有量の範囲を第1図乃至第4図に、三
角座標として示した。図中の斜線領域が、ガラス化可能
な範囲を示している。
て、各種成分を与える原料を一時にあるいは段階的に融
解させることによって製造することができる。
物質は、ガラス融解工程で蒸散しやすいため、また、加
える熱エネルギーの観点からも、合目的的な融解温度お
よび時間範囲を選択することが好ましい。一般的には、
500℃以下でかつ30分以下の条件で製造することができ
る。
示すものであり、安価に製造することが可能なため、各
種の用途への適応が考えられ、今後の発展が期待される
ものである。
しては、例えば下記のようなものがある。
の温度で溶融するため、各種の無機または有機の化合物
と液相状態で均一に混合ないし複合化することが容易で
ある。従って、これまで技術的に均一複合化が難しいと
されていた無機または有機の化合物との均一複合材料を
容易に得ることができる。また、本発明による低融点ガ
ラス組成物では比較的低温度においても良好な流動性が
得られるので、ガラスと複合化すべき化合物が複合時に
過度の高温にさらされるといった危険を避けることがで
きる。このことは、従来使用が制限されがちであった化
合物も複合化化合物として使用できることを意味するも
のである。よって、本発明による低融点ガラス組成物に
よれば、新たなガラス複合材料を(しかも安価に)提供
することが可能になる。
複合材料の一具体例としては、例えばプラスチック等の
有機高分子化合物と混合してなるものを挙げることがで
きる。このような低融点ガラス複合材料によれば、従来
のこのような有機高分子化合物では十分ではなかった物
性(例えば、耐熱性、耐薬品性、ガス遮断性等)を飛躍
的に向上させることができる。なお、ガラスと複合化す
べき有機高分子化合物を適当に選択すれば、一般にガラ
ス固有の欠点とされていた物性をも同時に改良すること
もできる。
の温度で溶融するため、簡便な器材により融着作業を容
易に実施することができる。従って、作業性や融着すべ
き資材の耐熱性などの問題から、従来はガラス融着が一
般的に行われていなかった分野において、広くガラス融
着法を採用することができる。
る。この分野では、接着剤としてエポキシ系樹脂などの
有機系接着剤が用いられていたが、火災事故時などには
有害ガスが発生するなどの欠点があった。本発明による
低融点ガラス組成物を用いることにより、かかる欠点を
克服することができる。
材料として使用することができる。そのような場合に
は、ライニング処理時の、処理に付すべき資材の熱劣化
を防止することが可能である。他のガラス組成物に比較
して融点が低いものとはいえ、本発明はガラス組成物に
係るものである。従って、このようなものからなるライ
ニング材料は、一般の樹脂ライニング材料に比較して耐
熱性、耐薬品性等の点で優れているものといえる。
ング剤としての用途を挙げることができる。すなわち、
コンクリートは400℃以上に加熱すると強度が著しく劣
化することが知られており、従来、ガラスライニングは
実施し難いものとされてきた。本発明による低融点ガラ
ス組成物を使用すれば400℃以下でのライニングが可能
となる。
2PO4)、塩化錫(SnCl2・2H2O)および酸化鉛(PbO)を
用いた。
ルミナ質坩堝を用いて450℃で15分間溶融した後、銅版
上に流し出して、板状ガラス試験片を調製した。
表−1に示す通りである。
ラスの耐化学性」、「ガラス転移点」、「ガラス屈伏
点」および「熱膨張係数」の測定方法は以下の通りであ
る。
5℃)の市水中に72時間浸漬し、重量減少量を初期重量
に対するパーセントで表示した。
℃/minで測定した。測定装置は、リガク社製、TMA8140
を使用した。
したリガク社製、TMA8140を使用した。
様にして銅版上に流し出して、ガラス化範囲を調べた。
その結果は第1図に示される通りである。図中の斜線領
域が、ガラス化可能な範囲を示している。
2PO4)、塩化錫(SnCl2・2H2O)および塩化鉛(PbCl2)
を用いた。
ルミナ質坩堝を用いて450℃で15分間溶融した後、銅版
上に流し出して、板状ガラス試験片を調製した。
表−2に示す通りである。
様にして銅版上に流し出して、ガラス化範囲を調べた。
その結果は第2図に示される通りである。図中の斜線領
域が、ガラス化可能な範囲を示している。
2PO4)、塩化錫(SnCl2・2H2O)およびフッ化鉛(Pb
F2)を用いた。
ルミナ質坩堝を用いて450℃で15分間溶融した後、銅版
上に流し出して、板状ガラス試験片を調製した。
表−3に示す通りである。
様にして銅版上に流し出して、ガラス化範囲を調べた。
その結果は第3図に示される通りである。図中の斜線領
域が、ガラス化可能な範囲を示している。
2PO4)、塩化錫(SnCl2・H2O)およびフッ化アルミニウ
ム(AlF3)を用いた。
ルミナ質坩堝を用いて450℃で15分間溶融した後、銅版
上に流し出して、板状ガラス試験片を調製した。得られ
た試験片の各種物性および耐化学性試験結果は表−4に
示す通りである。
様にして銅版上に流し出して、ガラス化範囲を調べた。
その結果は第4図に示される通りである。図中の斜線領
域が、ガラス化可能な範囲を示している。
を三角座標として示した図である。
Claims (1)
- 【請求項1】下記の組成からなることを特徴とする、低
融点ガラス組成物。 P2O5 :20〜95モル% SnCl2 : 5〜75モル% PbCl2 : 0〜70モル% PbF2 : 0〜40% PbO : 0〜40モル% AlF3 : 0〜15モル%
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02245266A JP3027173B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 低融点ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02245266A JP3027173B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 低融点ガラス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04124045A JPH04124045A (ja) | 1992-04-24 |
JP3027173B2 true JP3027173B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=17131127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02245266A Expired - Fee Related JP3027173B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 低融点ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3027173B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08109038A (ja) * | 1994-10-06 | 1996-04-30 | Kirin Brewery Co Ltd | ガラス融体の製造法 |
JP2004059366A (ja) * | 2002-07-29 | 2004-02-26 | Asahi Techno Glass Corp | 無鉛低融点ガラスおよび封着材料 |
JP2016108164A (ja) * | 2014-12-03 | 2016-06-20 | 日本電気硝子株式会社 | 封着用ガラス及び封着材料 |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP02245266A patent/JP3027173B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04124045A (ja) | 1992-04-24 |
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