JP3027110B2 - 置換4−フェニルチアゾール誘導体およびその製造方法 - Google Patents

置換4−フェニルチアゾール誘導体およびその製造方法

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JP3027110B2
JP3027110B2 JP7340664A JP34066495A JP3027110B2 JP 3027110 B2 JP3027110 B2 JP 3027110B2 JP 7340664 A JP7340664 A JP 7340664A JP 34066495 A JP34066495 A JP 34066495A JP 3027110 B2 JP3027110 B2 JP 3027110B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−アミノ−4−
フェニルチアゾールの新規誘導体およびそれらの塩、そ
の製造方法ならびにそれを含有する医薬組成物に関す
る。
【0002】本発明化合物は、それらのオリジナル構造
およびそれらの予想されない薬理特性において、他の
1,3−チアゾール誘導体とは異なるものである。実
際、本発明化合物は、フィブリノーゲンレセプターであ
る糖タンパクIIb/IIIa(GP IIb/III
a)の複合体に対する親和性を有する;さらに詳しく
は、本発明は、非経口経路および経口経路を介して活性
である、非ペプチド構造を有するGP IIb/III
aレセプターの拮抗薬である新規血小板凝集阻害薬に関
する。
【0003】
【従来の技術】血小板活性化および凝集は、不安定性ア
ンギナ、脳発作、血管形成術後再狭窄、動脈血管内膜切
除術またはステントのフィッティングなどのアテローム
性動脈硬化症および糖尿病に関連する血栓塞栓症におい
て見られるもののような、血栓崩壊後再血栓症、梗塞形
成、虚血性起源の痴呆症、末梢動脈疾患、血液透析およ
び心房性細動に関連する血栓塞栓症において見られるも
ののような、または、人工血管および大動脈冠動脈バイ
パスの使用の間に見られるもののような心臓血管および
脳血管系の疾患などの病状に関連しているが、また、骨
粗鬆症、癌および転移、または糸球体腎炎にも関連して
いる。
【0004】血小板のこれらの病理的過程への寄与は、
特に、じゅく状斑の破裂後に損傷を受けたアテリアル
(atherial)壁上での、それらの血小板凝集または凝塊
形成能による。血小板は、止血の維持および動脈血栓症
病因において本質的な役割を果たすことが知られてい
る。血小板の活性化は、再灌流を行うことができ、動脈
の再閉塞を誘発することがある冠動脈血栓崩壊の間に増
大することが示された。
【0005】アスピリンおよびチクロピジンを用いて行
われた臨床研究は、血小板凝集の阻害が、危険な状態の
いくつかのタイプの母集団において心臓血管偶発症候を
予防する有効な手段であることを示した。血小板は、多
くの作動薬によって活性化され、その結果、それらの形
状の改変および顆粒状内容物の分泌の改変および凝集が
生じる。次に、血小板の凝集は、凝塊の形成に寄与す
る。
【0006】アデノシン−5'−ジホスフェート(AD
P)、セロトニン、アラキドン酸、血小板活性化因子
(PAF)、アドレナリン、トロンビンまたはコラーゲ
ンなどのいくつかの内因性作動薬が同定された。凝集お
よび血小板機能の活性化においていくつかの内因性作動
薬が同時に影響を与えるとすれば、全ての作動薬に対し
て作用する阻害薬は、個々の作動薬に対して特異的に作
用する製品である現在入手可能な薬物よりも有効な抗血
小板剤を意味する。
【0007】現在入手可能な血小板凝集阻害薬は、1つ
のタイプの作動薬に対してのみ活性である。この例とし
ては、アラキドン酸に対して活性であるアスピリン、A
DPに対して活性なチクロピジン、トロンボキサンA2
シンセターゼの阻害薬、トロンボキサンA2レセプター
の拮抗薬、またはトロンビンに対して作用するヒルジン
が挙げられる。
【0008】最近、全ての公知の作動薬に共通の作用の
モードが同定された。それは、糖タンパクGP IIb
/IIIaの膜複合体の活性化であり、該膜複合体は、
次いで、循環フィブリノーゲンを結合し、かくして、い
くつかの血小板の間で架橋を引き起こし、したがって、
血小板凝集を引き起こす。最近のリビューにより、GP
IIb/IIIaの拮抗薬である生成物の評価が示さ
れた[例えば、ドラッグズ・オブ・ザ・フューチャー
(Drugs of the Future)、1994、19(2)、1
35−159;または19(5)、461−476また
は19(8)、757−764]。
【0009】刺激されない血小板のGP IIb/II
Iaは、可溶性タンパクに結合しない。他方、活性化血
小板のGP IIb/IIIaは、フィブリノーゲン、
ヴォン・ヴィレブランド因子、フィブロネクチンまたは
ビトロネクチンなどの接着性タンパクに結合することが
知られている。フィブリノーゲンおよびヴォン・ヴィレ
ブランド因子のGP IIb/IIIaへの結合によ
り、血小板凝集が生じる。フィブノーゲンの結合は、G
P IIb/IIIaに結合する接着性タンパクに共通
である認識配列Arg−Gly−Asp(RGD)によって部
分的に媒介される[スランボウシス・リサーチ(Throm
b.Res.)、1993、72、231−245]。
【0010】GP IIb/IIIaの拮抗薬は、すで
に、特許出願の課題となっていた;例えば、EP−60
8858、EP−542363、EP−539343、
EP−478363、EP−623595、WO93/
14077、WO94/22910であり、過去2、3
年の間に、GP IIb/IIIaの阻害薬の抗血栓特
性が開示された[ドラッグズ・オブ・ザ・フューチャー
(前出の文献)を参照]。研究された化合物のうち、特
にニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシ
ン(N.Engl.J.Med.)、1994、330、956−
61に開示されているように、モノクローナル抗体c7
E3(Abciximab)は、ヒト臨床医学において優れた抗
血栓特性を示した。これらの結果は、かかる生成物が血
栓症およびその合併症の予防において良好な候補者であ
ることを示すので、特に関心のあるものである。この生
成物は、静脈内経路を介する投与を必要とする。しかし
ながら、ヒトにおいて現在までに研究されたGB II
b/IIIaの阻害薬のうち、いくつかは、経口経路を
介して活性を示すと思われる。これは、特に、SC 5
4684、L 703−014、GR 144053、D
MP 728またはBIBU−104などの化合物のケ
ースである[ザブロッキー,ジェイ・エー(Zablocki,
J.A.)ら、Exp.Opin.Invest.Drugs.、1994、
3、5、449−55]。
【0011】したがって、経口経路を介して活性である
GP IIb/IIIaの拮抗薬の研究は、血小板凝集
に依存する病状の治療についての将来有望な新しいアプ
ローチを構成する。現在、含まれる作動薬に関係なく血
小板の活性化および凝集を阻害するGPIIb/III
aに対して特異的な血小板凝集阻害薬が必要とされてい
る;それは、経口経路を介して活性である。かかる阻害
薬は、現在利用可能な特異性拮抗薬のものよりも有効で
ある血小板凝集に対する治療特性を有すると考えられ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】かくして、本発明は、
糖タンパクGP IIb/IIIaの複合体の拮抗薬と
して有用であるチアゾールの誘導体、それを含有する医
薬組成物、血栓塞栓症およびそれに依存する病状の治療
のための単独または抗凝集薬および/または血栓崩壊薬
などの他の抗血栓薬と混合したこれらの化合物の使用に
関するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
つの本発明化合物を含有する医薬組成物である活性成分
の、ワルファリン、ヘパリン、ボロペプチド、ヒルジン
もしくはアルガトロバンなどの抗凝固薬、アスピリンも
しくはチクロピジンなどの血小板凝集阻害薬、またはプ
ラスミノーゲン組織活性化因子、アニストレプラーゼ
(anistreplase)、ウロキナーゼもしくはストレプトキ
ナーゼなどの血栓崩壊薬、またはこれらの組合せとの組
合せに関するものであり、これらの混合物からなる該組
成物は血小板凝集および血栓塞栓症を阻害するために使
用される。
【0014】本発明は、式(I):
【化9】 [式中、R1は、水素、C1−C5アルキル基、C3−C8
シクロアルキル基、アルキル部分が炭素原子1〜5個を
有するアラルキル基、アルコキシ部分およびアルキル部
分が炭素原子1〜3個を有するアルコキシカルボニルア
ルキル基もしくは(アルコキシカルボニルアリール)−ア
ルキル基、またはアルキル部分が炭素原子1〜3個を有
するカルボキシアルキル基もしくは(カルボキシアリー
ル)アルキル基を表し;Aは、(i)所望により、C1−C
5アルキル基、アルコキシ部分が炭素原子1〜5個を有
するアルコキシカルボニル基、アルコキシ部分およびア
ルキル部分が炭素原子1〜5個を有するアルコキシカル
ボニルアルキル基、アルキル部分が炭素原子1〜5個を
有するカルボキシアルキル基、または、非置換またはC
1−C5アルキル、C1−C5アルコキシ、ヒドロキシル、
ハロゲンもしくはトリフルオロメチルにより芳香環が置
換されているフェニルおよびベンジルから選択される
基、または、ピリジル基によって一または二置換されて
いてもよいメチレン基、または、(ii)エチレン基のい
ずれかを表し;Rは、水素、C1−C5アルキル基、アリ
ール基またはアルキル部分が炭素原子1〜5個を有する
アラルキル基を表し(ここで、アリール基およびアラル
キル基は、非置換またはヒドロキシル、C1−C3アルコ
キシ、C1−C3アルカノイルオキシ、ハロゲン、トリフ
ルオロメチルまたはC1−C5アルキルにより芳香環が置
換されている);Yは、水素;R2がC1−C5アルキル基
を表す−COOR2基;または、アリール基またはアル
キル部分が炭素原子1〜5個を有するアラルキル基(こ
こで、アリール基およびアラルキル基は、所望により、
1−C5アルキルにより芳香環が置換されていてもよ
い);または、R3がC1−R5アルキルを表す−COR3
基を表す]で示される化合物またはその塩を提供するも
のである。
【0015】本発明に関するアリールは、特に、芳香
環、例えば、C6−C10芳香環、特に、フェニル、1−
ナフチルまたは2−ナフチルを意味すると解される。同
様に、本発明に関するアラルキル、(アルコキシカルボ
ニルアリール)アルキルおよび(カルボキシアリール)ア
ルキル基のアリール部分は、好ましくは、芳香環、例え
ば、C6〜C10芳香環、特に、フェニル、1−ナフチル
または2−ナフチルを表す。
【0016】本発明の式(I)で示される化合物の塩は、
ピクリン酸またはシュウ酸または任意の活性酸、例え
ば、マンデル酸または樟脳スルホン酸などの式(I)で示
される化合物を適切に分離または結晶化できる無機酸ま
たは有機酸を用いて得られるもの、および塩酸塩、臭化
水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水素
塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸、
フマル酸塩、スルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸
塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、クエン酸塩、イセ
チオン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン
酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、グルタル酸塩、
トルエンスルホン酸塩、アスコルビン酸塩などの医薬的
に許容される塩、またはナトリウム塩などのアルカリ金
属塩の形態の無機塩基の塩を含む。
【0017】本発明は、所望によりキラル中心を含有し
ていてもよい式(I)で示される化合物の光学異性体およ
びそれらの塩にも関する。したがって、式(I)で示され
る化合物の鏡像異性体およびラセミ混合物は、本発明の
一部である。
【0018】本発明において、アルキル基またはアルコ
キシ基は、直鎖状または分枝鎖状である。該アルキル基
は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロ
ピル、n−ブチル、sec−ブチルまたはt−ブチルであ
り、該アルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、sec
−ブトキシまたはt−ブトキシである。
【0019】Rがメチルまたはエチルを表す式(I)で示
される化合物が好ましい。
【0020】好ましい化合物の別の群は、式(Ia):
【化10】 [式中、−A−は、所望により一置換されていてもよい
メチレン基を表し、R1は、水素、メチル基、カルボキ
シアルキル基またはアルコキシカルボニルアルキル基を
表し、−COO−Rは、式(I)における定義と同じであ
る]で示される化合物またはそれらの塩の1つからなる
ものである。
【0021】好ましい化合物の別の群は、式(Ib):
【化11】 [式中、−A−は、所望により一置換されていてもよい
メチレン基を表し、COO−R、R1およびR2は、式
(I)における定義と同じである]で示される化合物また
はそれらの塩の1つからなるものである。
【0022】特に好ましくは、式(Ic):
【化12】 [式中、R、YおよびR1は、式(I)における定義と同
じある]で示される化合物またはそれらの塩の1つから
なる群である。
【0023】特に好ましくは、式(Id):
【化13】 [式中、R1は、水素、カルボキシアルキル基またはア
ルコキシカルボニルアルキル基を表し、Rは、水素、メ
チル基またはエチル基を表し、Yは、式(I)における定
義と同じである]で示される化合物またはそれらの塩の
1つからなる群である。
【0024】特に好ましい化合物としては、以下の化合
物が挙げられる: a)(4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
1,3−チアゾール−2−イルアミノ}ピペリジ−1−イ
ル)酢酸メチル、 b)(4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
1,3−チアゾール−2−イルアミノ}ピペリジ−1−イ
ル)酢酸、 c)(4−{4−[4−(アミノ(N−エトキシカルボニル
イミノ)メチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イ
ルアミノ}ピペリジ−1−イル)酢酸メチル、 d)(4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
1,3−チアゾール−2−イルアミノ}−ピペリジ−1−
イル)酢酸エチル、 e)(4−{4−[4−(アミノ(N−エトキシカルボニル
イミノ)メチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イ
ルアミノ}ピペリジ−1−イル)酢酸エチル、 f)(4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
1,3−チアゾール−2−イル−N−カルボキシメチル
アミノ}ピペリジ−1−イル)酢酸、 g)3−[N−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニ
ル]−1,3−チアゾール−2−イル}−N−(1−エトキ
シカルボニルメチルピペリジ−4−イル)アミノ]プロピ
オン酸エチル、 h)3−[N−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニ
ル]−1,3−チアゾール−2−イル}−N−(1−カルボ
キシメチルピペリジ−4−イル)アミノ]プロピオン酸、 i)3−[N−{4−[4−(アミノエトキシカルボニルイ
ミノメチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}
−N−(1−エトキシカルボニルメチルピペリジ−4−
イル)アミノ]プロピオン酸エチル、またはそれらの塩の
1つ。
【0025】本発明は、式(II)で示される中間化合物
から式(I)で示される化合物を製造するための方法に関
するものでもある。
【0026】この方法は、 (a)式(II):
【化14】 [式中、R1は、式(I)における定義と同じであり、Z
は、ベンジルなどのアミン保護基を表す]で示される化
合物の環状アミン官能基を脱保護して、式(III):
【化15】 [式中、R1は、式(I)における定義と同じである]で
示される遊離アミンを得(ここで、Zがベンジルを表す
場合、脱保護は、クロロギ酸エステルの作用によって行
うことができる)、 (b)得られた式(III)で示される化合物を、(i)
炭酸のアルカリ金属塩またはトリエチルアミンなどのア
ルカリ剤の存在下、例えばアルカノールまたはジメチル
ホルムアミドから選択される溶媒中、式(1): X−A−COO−R (1) [式中、Xは、トシル基またはハロゲンのような離脱基
を表し、好ましくは、塩素または臭素であり、Aおよび
Rは、式(I)における定義と同じである]で示されるハ
ロゲン化誘導体との反応、または、(ii)アルカノー
ル中、式(2)または(3): CH2=CH−COOR (2) RCOO−CH=CH−COOR (3) [式中、Rは、式(I)における定義と同じである]で示
されるα,β−不飽和エステルとのマイケル反応のいず
れかによってN−アルキル化して、式(IV):
【化16】 [式中、A、RおよびR1は、式(I)における定義と同
じである]で示される化合物を得、
【0027】(c)アルカノール中、酸性媒質中、ニト
リル(IV)を反応させることによって、得られた化合物
をピンナー反応に付して、イミダート塩を得、次いで、
これとアンモニアのようなアミンを反応させて、式:
【化17】 [式中、A、RおよびR1は、式(I)における定義と同
じである]で示されるアミジンを得(ここで、得られた
該化合物は、Yが水素である式(I)で示される化合物を
表す)、 (d)所望により、工程(c)で得られたアミジンを、
(i)例えば、トリエチルアミンまたは炭酸のアルカリ
金属塩の存在下、アルカリ媒質中、ジメチルホルムアミ
ドなどの溶媒中、式: Cl−COO−R2 [式中、R2は、式(I)における定義と同じである]で
示されるクロロギ酸エステルと反応させて、Yが−CO
O−R2を表し、R1、R2、AおよびRが式(I)におけ
る定義と同じである式(I)で示される化合物を表す式:
【化18】 で示される化合物を得るか;または(ii)Cl−CO
−R3(ここで、R3は、式(I)における定義と同じであ
る)などのアシル化剤と反応させて、Yが−CO−R3
であり、R1、AおよびRが式(I)における定義と同じ
である式(I)で示される化合物を得、 (e)所望により、例えば、塩酸の存在下、酸性媒質
中、工程(c)で得られた対応するエステル前駆体を加
水分解して、Rが水素である式(I)で示される化合物ま
たはそれらの塩の1つを得ることからなる。
【0028】R1が水素以外である式(II)で示される
中間化合物は、ジメチルホルムアミドまたはテトラヒド
ロフランなどの無水溶媒中、水素化ナトリウムのような
アルカリ金属の水素化物またはカリウムtert−ブトキシ
ドなどの強塩基の存在下、式R1X[式中、R1は、式
(I)における定義と同じであり、Xは、アルキルスルホ
ニルオキシもしくはアリールスルホニルオキシ基などの
離脱基またはハロゲン原子である]で示される誘導体の
作用により、または、トルエンなどの不活性溶媒中、テ
トラブチルアンモニウムブロミドなどの相転移触媒およ
び炭酸カリウムなどの塩基の存在下、固−液相転移触媒
反応(PTC)により、R1が水素原子である式(II)
で示される対応する化合物から容易に製造することがで
きる。
【0029】R1=−CH2−CH2−COOR4(ここ
で、R4は、水素またはC1〜C2アルキル基を表す)の
場合、R1=−CH2−CH2−COOR4である式(II)
で示される化合物は、好都合には、トルエンなどの不活
性溶媒中、テトラブチルアンモニウムブロミドなどの触
媒および炭酸カリウムなどの塩基の存在下、固−液PT
C条件下、式CH2=CH−COOR4(式中、R4は、
水素原子またはC1〜C2アルキル基を表す)で示される
α,β−不飽和化合物とのマイケル反応により、R1が水
素原子である式(II)で示される対応する化合物から得
ることができる。
【0030】R1が水素を表す式(II)で示される中間
化合物は、当業者によく知られている方法に従って、特
に、ハンツシュ(Hantzsch)法[コンプリヘンシブ・
ヘテロサイクリック・ケミストリー(Comprehensive
Heterocyclic Chemistry)、エイ・カトリキー(A.K
atritzky)、1984、第6巻]に従って、市販されて
いるかまたは公知の方法に従って製造された出発物質か
ら製造される。
【0031】式(II)、(III)および(IV)で示され
る化合物ならびにそれらの塩は、本発明の別の態様を構
成する新規化合物である。
【0032】それらは、下記式(V):
【化19】 [式中、R1は、前記定義と同じであり、Lは、水素、
基Zまたは基−A−COORを表し、Z、AおよびR
は、前記定義と同じである]で示すことができる。
【0033】前記式(I)で示される化合物は、1個以上
の水素原子、炭素原子またはハロゲン原子、特に、塩素
原子またはフッ素原子がトリチウムまたは14炭素などの
それらの放射性同位元素で置換されたものも含む。かか
る標識化合物は、レセプターリガンドとして生化学アッ
セイにおける、リサーチ、代謝または薬動態学研究にお
いて有用である。
【0034】下記スキーム1は、前記の全反応を示す。
【0035】
【化20】
【0036】
【化21】
【0037】それらの拮抗活性がフィブリノーゲンの血
小板への結合に関係すると仮定すれば、本発明化合物
は、ヒトおよび獣医学において、特に、血栓症の治療お
よび予防のために非常に有用である。血栓症の例は、文
献において数多く知られており、特に、心筋梗塞、狭心
症、一過性脳虚血偶発症候、血栓起点の脳発作、アテロ
ーム性動脈硬化症、末梢動脈疾患、腎症、網膜症、術後
血栓、肺塞栓症、静脈血栓および血管形成術におけるも
のを含む。
【0038】本発明化合物は、器官、特に、心臓および
腎臓、移植に引き続いて起こる術中および術後合併症の
予防において利用可能かつ有用でもある。
【0039】本発明化合物は、また、GP IIb/I
IIa複合体または他のレセプター(インテグリン)が
含まれる他の病状の治療または予防に有用でもある。か
くして、例えば、骨粗鬆症また慢性関節リウマチの治療
のために、本発明化合物を使用して、瘢痕形成を増強す
ることができる。
【0040】本発明化合物は、ある種の癌疾患の治療に
有用でもあり、癌転移の進行を予防または停止するのに
有用である。
【0041】本発明の他の態様は、血栓症の治療または
予防における本発明化合物の使用ならびにそれらを含有
する薬物の調製のための本発明化合物の医薬的に許容さ
れる塩に関する。
【0042】本発明化合物は、生化学試験および薬理試
験の対象であった。本発明の式(I)で示される化合物の
薬理活性は、血小板凝集試験によって評価された。これ
らの試験は、ヒト、ヒヒ、イヌ、モルモット、ウサギ、
ラットおよびマウスから得られた試料について行われ、
当該化合物のイン・ビトロ活性を測定することができ
た。静脈内または経口経路により投与されたこれらの生
成物の半ビボ活性もまた、同様の方法によってヒヒにお
いて測定された。
【0043】血小板凝集は、以下の2つの方法のうち1
つに従って誘発された:サヴィ(SAVI)ら、Nouv.
Rev.Fr.Hematol.、1993、35、115−119
に従って変形したジー・ヴィ・ボーン(G.V.Born)、
アグリゲーション・オブ・ブラッド・プレートレッツ・
バイ・アデノシン・ジホスフェート・アンド・イッツ・
リバーサル(Aggregation of blood platelets by ade
nosine diphosphate and its reversal)、ネイチャー
(Nature)、1962、194、927−929に従っ
た、濁度測定による血小板凝集方法。3.8%クエン酸
三ナトリウム溶液(9vol/1vol)で収集した全血から
遠心によって得られた血小板に富む血漿(PRP)40
0μlについて濁度測定により血小板凝集(ヒト、イ
ヌ、モルモット、ウサギ、ラット、マウスおよびヒヒ)
を測定した。PRP 400μlを37℃で撹拌しつつ
(90回転/分)血小板凝集計のセル中で沈殿させる。
該凝集は、凝集剤の溶液4μlの添加によって誘発され
る。
【0044】ダイオダティ(Diodati)ら[サーキュレ
ーション(Circulation)、1992、86、1186
−1193]に従った、全血における凝集方法。100
μg/ml(9vol/1vol)のヒルジン溶液を用いて収集
した全血についてのインピーダンスにより、血小板凝集
(イヌ)を測定する。かくして、収集した全血0.5ml
および0.9%NaCl溶液0.5mlを、37℃で撹拌しつ
つ、血小板凝集計のセル中で沈殿させ、電極は、セル中
に沈殿させる。該凝集は、凝集剤の溶液10μlによる
活性化後に測定される。
【0045】実験した凝集剤は、ADP(2.5または
6.25μM)、アラキドン酸(500μM)、コラーゲ
ン(12.5μg/ml)、トロンビン(0.1IU/ml)ま
たはPAF(0.5μM)であった。イン・ビトロ試験
の場合、凝集開始の30秒前に本発明化合物を含有する
10%DMSO溶液10μlをセル中に導入した。対照
は、同一体積の溶媒の存在下で行った。
【0046】本発明化合物は、使用した凝集剤に関係な
く、1nM〜10μMの濃度での血小板凝集に関する活
性を示す。
【0047】経口または静脈内投与の後、薬理活性は、
0.01〜100mg/kgの範囲の投与量で、静脈内また
は経口経路を介して投与されたいくつかの化合物につい
てヒヒにおいて観察することができた。式(I)で示され
る化合物は、あまり有毒ではない;それらの毒性は、前
記障害および疾患の治療のための薬物としてのそれらの
使用に適合できる。式(I)で示される化合物は、前記疾
患の治療のために、ヒトを含む哺乳動物への投与のため
の医薬組成物で製剤化することができる。
【0048】前記式(I)で示される化合物およびそれら
の医薬的に許容される塩は、処置されるべき哺乳動物の
体重1kg当たり0.01〜100mgの日用量、好ましく
は、0.01〜5mg/kgの日用量で使用することができ
る。ヒトにおいて、投与量は、処置されるべき対象の年
齢および処置のタイプ(予防または治療)に依存して、
好ましくは0.1〜500mg/日の範囲であり、特に、
2〜500mgの範囲である。本発明の医薬組成物におい
て、活性成分は、一般的に、投与単位当たり活性成分を
投与単位当たり活性成分0.1〜500mg、好都合に
は、0.2〜500mg、好ましくは、0.2〜200mgを
含有する投与単位で製剤化される。
【0049】したがって、本発明の課題は、活性成分と
して前記化合物の1つを含有する医薬組成物でもある。
これらの組成物は、経口または非経口経路を介して投与
することができるように製造される。
【0050】経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、経
皮、局所または直腸投与のための本発明の医薬組成物に
おいて、活性成分は、動物およびヒトに慣用の医薬担体
と混合した投与用単位形態で投与してもよい。適切な投
与用単位形態は、錠剤、ゼラチンカプセル、粉末剤、顆
粒剤および経口溶液剤または懸濁剤などの経口形態、舌
下およびバッカル投与用形態、皮下、筋肉内、静脈内、
鼻腔内または眼内投与のための形態、ならびに直腸投与
のための形態からなる。
【0051】固体組成物を錠剤形態で調製する場合、主
活性成分を、ゼラチン、デンプン、ラクトース、ステア
リン酸マグネシウム、タルク、アラビアガムなどの医薬
的ビヒクルと混合する。該錠剤は、シュークロースまた
は他の適切な物質で被覆するか、または、それらは、そ
れらが延長されたかまたは遅延された活性を有し、予め
決定された量の活性成分を連続して放出するように処理
することができる。
【0052】ゼラチンカプセルにおける調製は、活性成
分を希釈剤と混合することによって、および得られた混
合物をゼラチン硬または軟カプセル中に注ぐことによっ
て行われる。水分散性粉末剤または顆粒剤は、分散剤ま
たは湿潤剤、またはポリビニルピロリドンなどの懸濁化
剤、および甘味剤またはフレーバー矯正剤と混合した活
性成分を含有する。直腸投与について、ココアバターま
たはポリエチレングリコールなどの直腸温度で溶融する
結合剤を用いて調製される坐剤が使用される。非経口、
鼻腔内、または眼内投与について、医薬的に適合する分
散剤および/または湿潤剤、例えば、ポリエチレングリ
コールまたはブチレングリコールを含有する水性懸濁
液、等張生理食塩水、または無菌の注射溶液が使用され
る。
【0053】活性成分は、所望により、1つ以上の担体
または添加剤と一緒にマイクロカプセルの形態で製剤化
することもできる。活性成分は、シクロデキストリン、
例えば、α−、β−またはγ−シクロデキストリン、2
−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンまたは
メチル−β−シクロデキストリンとの複合体の形態で提
供することもできる。
【0054】以下の調製例および実施例は、本発明を説
明するが、限定するものではない。
【0055】
【実施例】式(II)、(III)および(IV)で示される
中間体の調製例
【0056】調製例1 N−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)−N'−tert−
ブチルチオ尿素(化合物1) 4−アミノ−1−ベンジルピペリジン24.93gをジク
ロロメタン300mlに溶解させ、次いで、室温でイソチ
オシアン酸tert−ブチル16.7mlを滴下した。該反応
混合物を室温で5時間撹拌し、次いで、水を添加し、該
混合物を沈殿させた。有機相を分離し、硫酸ナトリウム
で乾燥させ、蒸発させた。得られた残留物を石油エーテ
ルから結晶化して、137℃で融解する白色結晶を得
た;収率:88%。
【0057】調製例2 N−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)チオ尿素・臭化
水素酸塩(化合物2)酢酸中33%臭化水素酸170ml
にN−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)−N'−tert
−ブチルチオ尿素17gを添加した;該反応混合物を室
温で4時間撹拌し、次いで、ジエチルエーテルに注い
だ。得られた結晶を濾過し、それらをジエチルエーテル
で完全に洗浄して、120℃で融解する白色結晶を得
た;収率:定量的。
【0058】調製例3 4−{2−[N−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)アミ
ノ]−1,3−チアゾール−4−イル}ベンゾニトリル・
二臭化水素酸塩(化合物3、R1=Hの(II)) メタノール200ml中のN−(1−ベンジルピリジ−4
−イル)チオ尿素・臭化水素酸塩18.38gに4−シア
ノフェナシルブロミド12.46gを添加し、次いで、該
反応混合物を還流下で4時間加熱した。該混合物を室温
に冷却し、次いで、引き続いてジエチルエーテル200
mlを添加し、沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄
して、280℃で融解する白色結晶を得た;収率:86
%。
【0059】調製例4 4−{2−[N−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)−N
−メチルアミノ]−1,3−チアゾール−4−イル}ベン
ゾニトリル(化合物4.1、R1=CH3の(II)) 室温で、N,N−ジメチルホルムアミド13ml中懸濁液
中の水素化ナトリウム(油中分散物中60%)146mg
に、N,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解した4−
{2−[N−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)アミノ]
−1,3−チアゾール−4−イル}ベンゾニトリル1.3g
を添加し、反応混合物をこの温度で15分間撹拌した。
次いで、ヨウ化メチル0.23mlを添加し、反応混合物
を室温で4時間撹拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、
蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに
付してジクロロメタンで溶離することによって精製し
た。136℃で融解する黄色結晶を得た;収率:67
%。
【0060】3−{N−(1−ベンジルピペリジ−4−イ
ル)−N−[4−(4−シアノフェニル)−1,3−チアゾ
ール−2−イル]アミノ}プロピオン酸エチル・シュウ酸
塩(化合物4.2、R1=−CH2−CH2−COOC25
の(II)) トルエン900ml中の4−{2−[N−(1−ベンジルピ
ペリジ−4−イル)アミノ]−1,3−チアゾール−4−
イル}ベンゾニトリル44.8gにアクリル酸エチル25.
92ml、炭酸カリウム32.98gおよびテトラブチルア
ンモニウムブロミド7.7gを添加し、次いで、該反応混
合物を還流下で24時間加熱した。該反応混合物を冷却
し、次いで、水を添加し、沈殿が生じた後、該混合物を
分離した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次い
で、蒸発乾固させた。得られた油状物をイソプロピルエ
ーテル中に取り、イソプロピルエーテルと一緒にシリカ
床上で濾過した。濾液を蒸発させて樹脂を得、次いで、
アセトン中1当量のシュウ酸の添加によって塩形成し
て、225℃で融解する白色結晶を得た;収率:84
%。
【0061】調製例5 4−{2−[N−(ピペリジ−4−イル)アミノ]−1,3−
チアゾール−4−イル}−ベンゾニトリル・二塩酸塩
(化合物5.1、R1=Hの(III)) この化合物は、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedr
on Letters)、1983、24、31、3233−32
36に開示されたクロロギ酸エステルの作用によって、
特に、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
(J.Org.Chem.)、1984、49、2081−20
82に従って1−クロロエチルクロロホーメートの作用
によって得られる。
【0062】1,2−ジクロロエタン250ml中の4−
{2−[N−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)アミノ]
−1,3−チアゾール−4−イル}ベンゾニトリル18g
に1,8−ビス−ジメチルアミノナフタレン6.2gを添
加し、次いで、該反応混合物を0℃に冷却し、クロロギ
酸1−クロロエチル10.4mlを添加し、次いで、該反
応混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いで、還流下
で3時間加熱した。該混合物を蒸発乾固させ、残留物を
メタノール250ml中に取り、次いで、該混合物を還流
下で2時間加熱した。該反応混合物を冷却し、次いで、
引き続いて、ジエチルエーテル250mlを添加し、該混
合物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させ
て、266℃で融解するベージュ色の結晶を得た;収
率:87%。
【0063】4−{2−[N−(ピペリジ−4−イル)−N
−メチルアミノ]−1,3−チアゾール−4−イル}ベン
ゾニトリル・二塩酸塩(化合物5.2、R1=CH3の(I
II)) この化合物は、化合物5.1についてと同様の方法に従
って、4−{2−[N−(1−ベンジルピペリジ−4−イ
ル)−N−メチルアミノ]−1,3−チアゾール−4−イ
ル}ベンゾニトリルの脱ベンジル化によって得られる。
175℃で融解するベージュ色の結晶を得た;収率:6
7%。
【0064】3−{N−[4−(4−シアノフェニル)−
1,3−チアゾール−2−イル]−N−(ピペリジ−4−
イル)アミノ}プロピオン酸エチル・二塩酸塩(化合物
5.3、R1=−CH2−CH2−COOC25の(II
I)) この化合物は、化合物5.1についてと同様の方法に従
って、3−{N−(1−ベンジルピペリジ−4−イル)−
N−[4−(4−シアノフェニル)−1,3−チアゾール−
2−イル]アミノ}プロピオン酸エチルの脱ベンジル化に
よって得られる。140℃で融解する白色結晶を得た;
収率:70%。
【0065】調製例6 {4−[4−(4−シアノフェニル)−1,3−チアゾール
−2−イル−アミノ]ピペリジ−1−イル}酢酸メチル
(化合物6.1、R1=H、A=CH2およびR=CH3
(IV)) N,N−ジメチルホルムアミド150ml中の4−{2−
[(ピペリジ−4−イル)アミノ]−1,3−チアゾール−
4−イル}ベンゾニトリル・二塩酸塩14.8gに炭酸カ
リウム17.75gおよびブロモ酢酸メチル4.3mlを添
加し、該反応混合物を50℃で2時間加熱した。次い
で、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を水で洗浄
し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮させ
た。残留物をイソプロピルエーテルから結晶化させて、
172℃で融解するベージュ色の結晶を得た;収率:8
6%。
【0066】3−{N−[4−(4−シアノフェニル)−
1,3−チアゾール−2−イル]−N−(1−エトキシカ
ルボニルメチルピペリジ−4−イル)アミノ}−プロピオ
ン酸エチル(化合物6.2、R1=−CH2−CH2−CO
OC25、A=CH2およびR=C25の(IV)) この化合物は、化合物6.1についてと同様の方法に従
って、3−{N−[4−(4−シアノフェニル)−1,3−
チアゾール−2−イル]−N−(ピペリジ−4−イル)ア
ミノ}プロピオン酸エチル・二塩酸塩のブロモ酢酸エチ
ルによるN−アルキル化によって得られる。無色の樹脂
を得た;収率:85%。1 H NMR(DMSO−d6)δ:1.16(m,6H);
1.73−1.96(m,4H);2.29(m,2H);2.6
6(m,2H);2.89(m,2H);3.23(s,2H);
3.50(m,1H);3.62(m,2H);4.04(m,4
H);7.49(s,1H);7.82(d,J=8.44Hz,
2H);7.98(d,J=8.44Hz,2H)。
【0067】調製例7 3−{4−[4−(4−シアノフェニル)−1,3−チアゾ
ール−2−イルアミノ]ピペリジ−1−イル}プロピオン
酸メチル(化合物7.1) この化合物は、オーガニック・リアクション(Organic
Reaction)、1967、第10巻、173に従って、
アルカノール中、α,β−不飽和エステルとのマイケル
反応によって得られる。メタノール30ml中の4−{2
−[(ピペリジ−4−イル)アミノ]−1,3−チアゾール
−4−イル}ベンゾニトリル2gにトリエチルアミン1.
64mlを添加し、次いで、アクリル酸メチル0.55ml
を添加し、該反応混合物を還流下で1時間加熱した。次
いで、該反応混合物を蒸発乾固させた。残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付してジクロロメタン−メタ
ノール混合物(95/5)で溶離することによって精製
した。純粋な生成物フラクションを濃縮して、154℃
で融解する白色結晶を得た;収率:72%。
【0068】前記調製例6および7に従って、該方法を
行い、下記「表1」および「表2」に示される化合物
6.3〜7.2を製造した。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】実施例1 (4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−1,
3−チアゾール−2−イルアミノ}ピペリジ−1−イル}
酢酸メチル・塩酸塩 (I):Y=H;−A−COOR=−CH2COOCH3
1=H 下記実施例2の化合物と同様に、この化合物は、オーガ
ニック・ファンクショナル・グループ・プリパレーショ
ン(Organic Functional Group Preparation)、サ
ンドラー・エス(Sandler S.)およびカロ・ダブリュ
(Karo W.)、1989、12、III、第2版に従っ
て、ピンナー反応によって得られる。
【0072】0℃に近い温度で、塩化水素で飽和したメ
タノール150mlに{4−[4−(4−シアノフェニル)−
1,3−チアゾール−2−イルアミノ}ピペリジ−1−イ
ル]酢酸メチル(化合物6.1)10.33gを添加し、該
反応混合物を4℃で一晩放置した。該混合物を加熱せず
に蒸発乾固させ、次いで、該残留物をメタノール150
mlに取り、塩基性pHが得られるまで、アンモニアを通
気した。次いで、該反応混合物を還流下で2時間加熱
し、次いで、蒸発乾固させ、得られた残留物をシリカゲ
ルカラム上でのクロマトグラフィーに付してジクロロメ
タン−メタノール混合物(8/2 − v/v)で溶離す
ることによって精製した。純粋な生成物フラクションの
濃縮により、150℃で融解する黄色結晶を得た;収
率:69%。
【0073】実施例2 3−[N−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
1,3−チアゾール−2−イル}−N−(1−エトキシカ
ルボニルメチルピペリジ−4−イル)アミノ]プロピオン
酸エチル・塩酸塩 (I):Y=H;−A−COOR=−CH2−COOC2
5;R1=−CH2−CH2−COOC25 0℃で、3−{N−[4−(4−シアノフェニル)−1,3
−チアゾール−2−イル]−N−(1−エトキシカルボニ
ルメチルピペリジ−4−イル)アミノ}プロピオン酸エチ
ル(化合物6.2)1.25gのエタノール25ml中溶液
を塩化水素で飽和させた;該反応混合物を4℃で一晩放
置し、次いで、加熱せずに蒸発乾固させ、引き続いて、
残留物をエタノール40mlに取り、塩基性pHが得られ
るまで、アンモニア流を通気した。次いで、該反応混合
物を還流下で2時間加熱し、蒸発乾固させ、得られた残
留物をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーに付
してジクロロメタン−メタノール混合物(8/2 − v
/v)で溶離することによって精製した。純粋な生成物
フラクションを濃縮して、156℃で融解する黄色結晶
を得た;収率:76%。
【0074】前記実施例1および2に従って、該方法を
行うことによって、下記「表3」および「表4」に示さ
れる実施例3〜17の化合物を製造した。
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】実施例18 (4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−1,
3−チアゾール−2−イルアミノ}ピペリジ−1−イル)
酢酸・三塩酸塩 (I):Y=H;−A−COO−R=−CH2COOH;
1=H (4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−1,
3−チアゾール−2−イルアミノ}ピペリジ−1−イル)
酢酸メチル・塩酸塩(実施例1)1gを6N塩酸20ml
に添加し、該反応混合物を還流下で5時間加熱した。該
混合物を蒸発乾固させ、該残留物をアセトンから結晶化
させて、216℃で融解する白色結晶を得た;収率:9
6%。
【0078】実施例19 3−[N−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
1,3−チアゾール−2−イル]−N−(1−カルボキシ
メチルピペリジ−4−イル)アミノ]プロピオン酸・三塩
酸塩 (I):Y=H;−A−COO−R=−CH2COOH;
1=−CH2−CH2−COOH 6N塩酸25mlに3−[N−{4−[4−(アミノイミノメ
チル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}−N−
(1−エトキシカルボニルメチルピペリジ−4−イル)ア
ミノ]プロピオン酸エチル・塩酸塩(実施例2)700m
gを添加し、該反応混合物を還流下で5時間加熱した。
該混合物を蒸発乾固させ、残留物をアセトンから結晶化
させて、215℃で融解する白色結晶を得た;収率:8
0%。
【0079】前記実施例18および19に従って、該方
法を行うことによって、下記「表5」および「表6」に
示す実施例20〜30の化合物を製造した。
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】実施例31 (4−{4−[4−(アミノエトキシカルボニルイミノメチ
ル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イルアミノ}ピ
ペリジ−1−イル)酢酸メチル (I):Y=−COOCH2CH3;−A−COO−R=−
CH2COOCH3;R1=H トリエチルアミン0.71mlの存在下、N,N−ジメチル
ホルムアミド20ml中の(4−{4−[4−(アミノイミノ
メチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イルアミ
ノ}ピペリジ−1−イル)酢酸メチル(実施例1)1g
に、混合物の温度を0℃に維持しつつ、クロロギ酸エチ
ル0.25mlを滴下し、次いで、該反応混合物をこの温
度で15分間放置し、次いで、室温で3時間撹拌した。
該反応混合物を水に注ぎ、引き続いて、酢酸エチルで抽
出し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、蒸発乾固させた。残留物をイソプロピルエーテルか
ら結晶化させて、194℃で融解する白色結晶を得た;
収率:76%。
【0083】実施例32 3−[N−{4−[4−(アミノ(N−エトキシカルボニル
イミノ)メチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イ
ル}−N−(1−エトキシカルボニルメチルピペリジ−4
−イル)アミノ]プロピオン酸エチル (I):Y=−COOC25;−A−COO−R=−CH
2COOC25;R1=−CH2−CH2−COOC25 トリエチルアミン0.84mlの存在下、N,N−ジメチル
ホルムアミド20ml中の3−[N−{4−[4−(アミノイ
ミノメチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}
−N−(1−エトキシルカルボニルメチルピペリジ−4
−イル)アミノ]プロピオン酸エチル・塩酸塩(実施例
2)1.5gに、混合物の温度を0℃で維持しつつ、クロ
ロギ酸エチル0.29mlを滴下した。該反応混合物をこ
の温度で15分間放置し、次いで、室温で3時間撹拌し
た。該反応混合物を水に注ぎ、次いで、引き続いて、酢
酸エチルで抽出し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥させ、蒸発乾固させた。残留物をイソプロピル
エーテルから結晶化させて、130℃で融解する白色結
晶を得た;収率:78%。
【0084】前記実施例31および32に従って、該方
法を行うことによって、「表3」および「表4」に示さ
れる誘導体を式Cl−COO−R2で示される適切なクロ
ロギ酸エステルと反応させることによって、下記「表
7」に示す実施例33〜41の化合物を調製した。
【0085】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・ドゥ・コアンテ フランス31400トゥールーズ、リュ・ デ・ギャロア4番 (72)発明者 ジャン−マルク・エルベール フランス31170トゥルヌフイーユ、リ ュ・ドゥ・ラマンディエール10番 (72)発明者 ジャン−ピエール・マフラン フランス31120ポルテ/ギャロンヌ、ポ ミエ、リュ・デュ・コルプ・フランク5 番 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 417/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、 R1は、水素、C1−C5アルキル基、C3−C8シクロア
    ルキル基、アルキル部分が炭素原子1〜5個を有するア
    ラルキル基、アルコキシ部分およびアルキル部分が炭素
    原子1〜3個を有するアルコキシカルボニルアルキル基
    もしくは(アルコキシカルボニルアリール)−アルキル
    基、またはアルキル部分が炭素原子1〜3個を有するカ
    ルボキシアルキル基もしくは(カルボキシアリール)アル
    キル基を表し; Aは、(i)所望により、C1−C5アルキル基、アルコキ
    シ部分が炭素原子1〜5個を有するアルコキシカルボニ
    ル基、アルコキシ部分およびアルキル部分が炭素原子1
    〜5個を有するアルコキシカルボニルアルキル基、アル
    キル部分が炭素原子1〜5個を有するカルボキシアルキ
    ル基、または、非置換またはC1−C5アルキル、C1
    5アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲンもしくはトリ
    フルオロメチルにより芳香環が置換されているフェニル
    およびベンジルから選択される基、または、ピリジル基
    によって一または二置換されていてもよいメチレン基、
    または、(ii)エチレン基のいずれかを表し; Rは、水素、C1−C5アルキル基、アリール基またはア
    ルキル部分が炭素原子1〜5個を有するアラルキル基を
    表し(ここで、アリール基およびアラルキル基は、非置
    換またはヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、C1−C3
    アルカノイルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチルま
    たはC1−C5アルキルにより芳香環が置換されてい
    る); Yは、水素;R2がC1−C5アルキル基を表す−COO
    2基;または、アリール基またはアルキル部分が炭素
    原子1〜5個を有するアラルキル基(ここで、アリール
    基およびアラルキル基は、所望により、C1−C5アルキ
    ルにより芳香環が置換されていてもよい);または、R3
    がC1−R5アルキルを表す−COR3基を表す]で示さ
    れる化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 Yが水素を表し、−A−が所望により一
    置換されていてもよいメチレン基を表し、R1が水素、
    メチル基、カルボキシアルキル基またはアルコキシカル
    ボニルアルキル基を表す請求項1記載の化合物またはそ
    の塩。
  3. 【請求項3】 Yが基−COOR2を表し、−A−が所
    望により一置換されていてもよいメチレン基を表し、R
    2が請求項1の式(I)における定義と同じである請求項
    1記載の化合物またはその塩。
  4. 【請求項4】 −A−が基−CH2−を表す請求項1〜
    3のいずれか1項記載の化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】 R1が水素、カルボキシアルキル基また
    はアルコキシカルボニルアルキル基を表し、Rが水素、
    メチル基またはエチル基を表す請求項1〜4のいずれか
    1項記載の化合物またはその塩。
  6. 【請求項6】 Rがメチル基またはエチル基である請求
    項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
  7. 【請求項7】 a)(4−{4−[4−(アミノイミノメチ
    ル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イルアミノ}ピ
    ペリジ−1−イル)酢酸メチル、 b)(4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
    1,3−チアゾール−2−イル−アミノ}ピペリジ−1−
    イル)酢酸、 c)(4−{4−[4−(アミノ(N−エトキシカルボニル
    イミノ)メチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イ
    ルアミノ}ピペリジ−1−イル)酢酸メチル、 d)(4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
    1,3−チアゾール−2−イルアミノ}−ピペリジ−1−
    イル)酢酸エチル、 e)(4−{4−[4−(アミノ(N−エトキシカルボニル
    イミノ)メチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イ
    ルアミノ}ピペリジ−1−イル)酢酸エチル、 f)(4−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニル]−
    1,3−チアゾール−2−イル−N−カルボキシメチル
    アミノ}ピペリジ−1−イル)酢酸、 g)3−[N−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニ
    ル]−1,3−チアゾール−2−イル}−N−(1−エトキ
    シカルボニルメチルピペリジ−4−イル)アミノ]プロピ
    オン酸エチル、 h)3−[N−{4−[4−(アミノイミノメチル)フェニ
    ル]−1,3−チアゾール−2−イル}−N−(1−カルボ
    キシメチルピペリジ−4−イル)アミノ]プロピオン酸、 i)3−[N−{4−[4−(アミノ(N−エトキシカルボ
    ニルイミノ)メチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2
    −イル}−N−(1−エトキシカルボニルメチルピペリジ
    −4−イル)アミノ]プロピオン酸エチルまたはその塩で
    ある請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 ラセミ混合物または鏡像異性体の形態で
    ある請求項1〜7のいずかれ1項記載の化合物またはそ
    の塩。
  9. 【請求項9】 式(I)で示される化合物が、塩酸塩、臭
    化水素酸塩、硫酸塩、酢酸塩、硫酸水素塩、リン酸二水
    素塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸
    塩、フマル酸塩、スルホン酸塩、2−ナフタレンスルホ
    ン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、クエン酸塩、
    イセチオン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコル
    ビン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、グルタル酸
    塩、トルエンスルホン酸塩、もしくはアスコルビン酸塩
    の形であるか、または、無機塩基の塩である請求項1〜
    8のいずれか1項記載の化合物。
  10. 【請求項10】 (a)式(II): 【化2】 [式中、R1は、請求項1の式(I)における定義と同じ
    であり、Zは、アミン保護基を表す]で示される化合物
    の環状アミン官能基を脱保護して、式(III): 【化3】 [式中、R1は、請求項1の式(I)における定義と同じ
    である]で示される遊離アミンを得(ここで、Zがベン
    ジルを表す場合、脱保護は、クロロギ酸エステルの作用
    によって行うことができる)、 (b)得られた式(III)で示される化合物を、 (i)アルカリ剤の存在下、アルカノールまたはジメチ
    ルホルムアミドから選択される溶媒中、式(1): X−A−COO−R (1) [式中、Xは、離脱基を表し、AおよびRは、請求項1
    の式(I)における定義と同じである]で示されるハロゲ
    ン化誘導体との反応、または、 (ii)アルカノール中、式(2)または(3): CH2=CH−COOR (2) RCOO−CH=CH−COOR (3) [式中、Rは、請求項1の式(I)における定義と同じで
    ある]で示されるα,β−不飽和エステルとのマイケル
    反応のいずれかによってN−アルキル化して、式(I
    V): 【化4】 [式中、A、RおよびR1は、請求項1の式(I)におけ
    る定義と同じである]で示される化合物を得、 (c)アルカノール中、酸性媒質中、ニトリル(IV)を
    反応させることによって、得られた化合物をピンナー反
    応に付して、イミダート塩を得、次いで、これとアミン
    を反応させて、式: 【化5】 [式中、A、RおよびR1は、請求項1の式(I)におけ
    る定義と同じである]で示されるアミジンを得(ここ
    で、得られた該化合物は、Yが水素である式(I)で示さ
    れる化合物を表す)、 (d)所望により、工程(c)で得られたアミジンを、 (i)アルカリ媒質中、溶媒中、式: Cl−COO−R2 [式中、R2は、請求項1の式(I)における定義と同じ
    である]で示されるクロロギ酸エステルと反応させて、
    Yが−COO−R2を表し、R1、R2、AおよびRが請
    求項1の式(I)における定義と同じである式(I)で示さ
    れる化合物を表す式: 【化6】 で示される化合物を得るか;または (ii)Cl−CO−R3(ここで、R3は、請求項1の
    式(I)における定義と同じである)で示されるアシル化
    剤と反応させて、Yが−CO−R3であり、R1、Aおよ
    びRが請求項1の式(I)における定義と同じである式
    (I)で示される化合物を得、 (e)所望により、塩酸の存在下、工程(c)で得られ
    た対応するエステル前駆体を加水分解して、Rが水素で
    ある式(I)で示される化合物を得ることからなることを
    特徴とする式(I)で示される化合物またはその塩の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 式(V): 【化7】 [式中、Lは、水素、保護基Z、または基−A−COO
    Rを表し、Zは、請求項10の式(II)における定義と
    同じであり、A、RおよびR1は、請求項1の式(I)に
    おける定義と同じである]で示される化合物またはその
    塩。
  12. 【請求項12】 式(I): 【化8】 [式中、 R1は、水素、C1−C5アルキル基、C3−C8シクロア
    ルキル基、アルキル部分が炭素原子1〜5個を有するア
    ラルキル基、アルキル部分およびアルコキシ部分が炭素
    原子1〜3個を有するアルコキシカルボニルアルキル
    基、またはアルキル部分が炭素原子1〜3個を有するカ
    ルボキシアルキル基を表し; Aは、所望により、C1−C5アルキル基、アルコキシ部
    分が炭素原子1〜5個を有するアルコキシカルボニル
    基、アルコキシ部分およびアルキル部分が炭素原子1〜
    5個を有するアルコキシカルボニルアルキル基、アルキ
    ル部分が炭素原子1〜5個を有するカルボキシアルキル
    基、または、非置換またはC1−C5アルキル、C1−C5
    アルコキシ、ヒドロキシル、ハロゲンもしくはトリフル
    オロメチルにより芳香環が置換されているフェニルおよ
    びベンジルから選択される基またはピリジル基によって
    一または二置換されていてもよいメチレン基、または、
    エチレン基のいずれかを表し; Rは、水素、C1−C5アルキル基、アリール基またはア
    ルキル部分が炭素原子1〜5個を有するアラルキル基を
    表し(ここで、アリール基およびアラルキル基は、所望
    により、ヒドロキシル、C1−C3アルコキシ、ハロゲ
    ン、トリフルオロメチルまたはC1−C5アルキルにより
    置換されていてもよい); Yは、水素;R2がC1−C5アルキル基を表す−COO
    2基;アリール基またはアルキル部分が炭素原子1〜
    5個を有するアラルキル基(ここで、アリール基および
    アラルキル基は、所望により、C1−C5アルキルにより
    置換されていてもよい);または、R3がC1−R5アルキ
    ルを表す−COR3基を表す]で示される化合物または
    その塩。
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