JP3026613B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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JP3026613B2
JP3026613B2 JP41511090A JP41511090A JP3026613B2 JP 3026613 B2 JP3026613 B2 JP 3026613B2 JP 41511090 A JP41511090 A JP 41511090A JP 41511090 A JP41511090 A JP 41511090A JP 3026613 B2 JP3026613 B2 JP 3026613B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネート樹脂組
成物に関し、詳しくは新規なポリカーボネート−ポリジ
メチルシロキサン(PC−PDMS)共重合体及びフッ
素樹脂を含有する耐衝撃性,耐摩耗性および摺動特性に
優れたポリカーボネート樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性に優れた樹脂であり
他樹脂とのブレンドによる改良も広く行われている。例
えば、フッ素樹脂などを添加してポリカーボネート樹脂
の慴動性を改良することが行われている。例えば、ポリ
カーボネート−ポリシロキサン共重合体,スチレン−無
水マレイン酸共重合体(SMA)等,リン化合物及びテ
フロンからなるポリカーボネート樹脂(特開昭62−2
77464号公報参照)、あるいはポリカーボネート−
ポリシロキサン共重合体,SMA等,リン化合物,テフ
ロン及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(A
BS)等からなるポリカーボネート樹脂(特開昭62−
285948号公報参照)が挙げられる。しかし、この
ようなポリカーボネート樹脂組成物は、双方共にポリカ
ーボネート−ポリシロキサンを用いているため耐衝撃性
は向上するが、向上効果は充分なものではなかった。と
ころで、先般、本研究者らは従来のポリカーボネートが
持つ機械的,光学的性質を維持しながら、耐衝撃性を改
善した新しい構造の新規ポリカーボネート系共重合体を
開発することに成功している(特願平1−174046
号明細書およびPCT/JP90/00864号明細
書)。本発明者らは上記の新規ポリカーボネート系共重
合体の長所を維持しつつ、さらに性質を向上させるべく
鋭意研究を重ねた。
【0003】
【課題を解決するための手段】その結果、この新規ポリ
カーボネート系共重合体にフッ素樹脂を配合することに
より、耐摩耗性および摺動特性を改善するとともに、耐
衝撃性をさらに改善することができることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。す
なわち、本発明は、(A)一般式(a)
【0004】
【化3】
【0005】〔式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水
素,炭素数1〜4のアルキル基を示し、R3 及びR4
それぞれ独立に水素,ハロゲン,炭素数1〜20のアル
キル基又はアリール基を示し、xは1〜5の整数を示
し、yは1〜4の整数を示し、nは1〜100の整数を
示す。〕で表わされるポリカーボネートブロック及び一
般式(b)
【0006】
【化4】
【0007】〔式中、R5 及びR6 はそれぞれ独立に芳
香核を含む有機残基を示し、mは100以上の整数を示
す。〕で表わされるポリジメチルシロキサンブロックか
らなる共重合体であって、この共重合体中のポリジメチ
ルシロキサンブロック部分の割合が0.5〜10重量%で
ある共に該共重合体のn−ヘキサン可溶分が1.0重量%
以下であり、粘度平均分子量が10,000〜50,000であるポ
リカーボネート−ポリジメチルシロキサン(PC−PD
MS)共重合体60〜99重量%及び(B)フッ素樹脂
40〜1重量%からなることを特徴とするポリカーボネ
ート樹脂組成物を提供するものである。
【0008】本発明の組成物は、上記の如く(A)PC
−PDMS共重合体及び(B)フッ素樹脂を主成分とす
るものであるが、ここで(A)成分であるPC−PDM
S共重合体は、上記のように一般式(a)で表わされる
ポリカーボネート(以下、PCということがある)ブロ
ック及び一般式(b)で表わされるポリジメチルシロキ
サン(以下、PDMSということがある)ブロックから
なるブロック共重合体である。一般式(a)中のR1
びR2 は、それぞれ独立に水素,炭素数1〜4のアルキ
ル基、例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,
i−プロピル基,n−ブチル基,i−ブチル基,s−ブ
チル基,t−ブチル基を示す。また、一般式(a)中の
3 及びR4 は、それぞれ独立に水素,ハロゲン(例え
ば、塩素,フッ素,臭素など),炭素数1〜20のアル
キル基(例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル
基,i−プロピル基,n−ブチル基,i−ブチル基,s
−ブチル基,t−ブチル基,n−オクチル基,t−オク
チル基,n−デシル基,n−オクタデシル基など)又は
アリール基(例えば、フェニル基,ベンジル基,α,α
−ジメチルベンジル基など)を示す。また、一般式
(b)中のR5 及びR6 は、芳香核を有する有機残基で
ある。ここで、芳香核を有する有機残基としては、様々
なものがあるが、例えば、3−(o−ヒドロキシフェニ
ル)プロピレン基,2−(p−ヒドロキシフェニル)エ
チレン基あるいは
【0009】
【化5】
【0010】で表わされる基などがあげられる。また、
(A)成分であるPC−PDMS共重合体は、例えば一
般式(c)
【0011】
【化6】
【0012】〔式中、R1,R2,R4 及びyは前記と同じ
である。〕で表わされる有機ジヒドロキシ化合物及び一
般式(d)
【0013】
【化7】
【0014】〔式中、R5 ,R6 及びmは前記と同じで
ある。〕で表わされるポリジメチルシロキサンと炭酸エ
ステル形成性誘導体とを液体媒体中で分子量調節剤の存
在下に反応させることによって得ることができる。ここ
で一般式(c)で表わされる有機ジヒドロキシ化合物と
しては、様々なものがあるが、例えば、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)アルカンが挙げられるが、さらに具体
的には2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン〔通称ビスフェノールA〕;ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
ン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソペン
タン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソヘキ
サン;4,4−ジヒドロキシトリフェニルメタン;4,
4−ジヒドロキシテトラフェニルメタン;1,1 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;2,2−
ビス(4,4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロ
パン;2,2−ビス(4,4−ヒドロキシ−3,5−ジ
メチルフェニル)プロパンなどのビスフェノール類であ
る。また、一般式(d)で表わされるポリジメチルシロ
キサンは、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン
とジシロキサンとを反応させて、末端が水素のポリジメ
チルシロキサンを製造し、これをアリルフェノールと反
応させることにより、末端フェノールポリジメチルシロ
キサンを合成することができる。このとき、オクタメチ
ルシクロテトラシロキサンとジシロキサンの量比によ
り、ジメチルシラノキシ単位の繰り返し数を制御するこ
とができる。この製造工程は下記の反応式で表わすこと
ができる。
【0015】
【化8】
【0016】ここで、ジメチルシラノオキシ単位の繰り
返し数mは、100以上であることが必要である。この
mが100未満であると、例えば充填材として用いたガ
ラス繊維と混合したときにアイゾット耐衝撃性が低下す
る。なおmが400を超えるものは製造が困難になり実
用的でない。
【0017】この反応終了後、低沸点成分(主として2
〜3量体)を除去するために真空蒸留を行うことが望ま
しい。真空蒸留の条件は特に制限はないが、100〜2
00℃で10Torr以下で低沸点成分が留去しなくなるま
で(例えば1〜200分)蒸留すればよい。また、炭酸
エステル形成性誘導体としては、通常はホスゲンが用い
られるが、このホスゲン以外に各種の化合物、例えばブ
ロモホスゲン,ジフェニルカーボネート,ジ−p−トリ
ルカーボネート,フェニル−p−トリルカーボネート,
ジ−p−クロロフェニルカーボネート,ジナフチルカー
ボネートなど、あるいは更にこれらの化合物と前記有機
ジヒドロキシ化合物とからなるポリカーボネートオリゴ
マーを用いることも可能である。
【0018】本発明において、上記のような有機ジヒド
ロキシ化合物及びポリジメチルシロキサンと炭酸エステ
ル形成性誘導体とからPC−PDMS共重合体を製造す
るにあたって、反応系に分子量調節剤を存在させること
が必要である。分子量調節剤としては様々なものを用い
ることができるが、具体的にはペンタハロゲノフェノー
ル(例えば、ペンタブロモフェノール,ペンタクロロフ
ェノール,ペンタフルオロフェノール),トリハロゲン
フェノール(例えば、トリブロモフェノール,トリクロ
ロフェノール,トリフルオロフェノール),フェノー
ル,p−クレゾ−ル,p−tert−ブチルフェノール,p
−tert−オクチルフェノール,p−クミルフェノールな
どがあげられる。
【0019】有機ジヒドロキシ化合物の仕込み量は、製
造すべきPCブロックの重合度によって適宜定めればよ
い。一方、分子量調節剤及び炭酸エステル形成性誘導体
の導入量は、PCブロックの重合度を規定する。したが
って、その導入量はその目的に応じた量とすればよい。
なお、分子量調節剤の具体的な導入量は、生成するポリ
カーボネートの末端位(特に両末端位)に結合するに足
りる量あるいはこれをやや上廻る量を目安とすればよ
い。
【0020】ポリジメチルシロキサンは、共重合体中に
0.5〜10重量%、特に1〜10重量%存在するよう
に配合するのが好ましい。この量が 0.5重量%未満で
あると、例えば充填材として用いたガラス繊維と混合し
たときにアイゾット耐衝撃性が低下する。しかし、10
重量%を超えるものは、熱変形温度が低下する。本発明
で用いるPC−PDMS共重合体は、液体媒体中で反応
を進行させることにより製造することができるが、具体
的には公知の界面重合法やピリジン法等に準じて反応を
進行させればよい。
【0021】上記のようにして得られる一般式(a)で
表わされるPCブロックと一般式(b)で表わされるP
DMSブロックからなる共重合体は、10,000〜50,000、
好ましくは 12,000 〜 30,000 の粘度平均分子量を有す
るものである。粘度平均分子量が 10,000 未満である
と、アイゾット耐衝撃性が低く、本発明の目的には適当
でない。しかし、粘度平均分子量が 50,000 を超えるも
のは、製造困難である。
【0022】また、本発明のPC−PDMS共重合体
は、n−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下である。ここ
でn−ヘキサン可溶分が1.0重量%を超えるものでは、
ガラス繊維等の無機質充填材と混合したときにアイゾッ
ト耐衝撃性の向上効果が小さい。特にガラス繊維等と混
合したときのアイゾット耐衝撃性の向上効果を高めるた
めには、上記PC−PDMS共重合体の結晶化度が30
%以上のものが好ましい。なお、このn−ヘキサン可溶
分が 1.0重量%以下のPC−PDMS共重合体を製造
するには、例えば共重合体中のPDMS含有率を10重
量%以下にするとともに、PDMS中のジメチルシラノ
オキシ単位の繰り返し数が100以上のものを用い、か
つ第三級アミン等の触媒を5.3×10-3モル/kg・オリ
ゴマー以上用いて、上述した共重合反応を行えばよい。
【0023】一方、本発明で用いる(B)成分であるフ
ッ素樹脂としては、分子内にフッ素原子を有する樹脂で
あればどのようなものでも良く、中でも分子内にC−F
結合を有する樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン,ポリクロルフルオロエチレン,ポリクロルトリフル
オロエチレン,ポリフッ化ビニル,ポリフッ化ビニリデ
ン,ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオルエチレ
ン共重合体,クロルトリフルオロエチレン−フッ化ビニ
リデン共重合体等が好ましく、これらの中でも融点30
0〜350℃のポリテトラフルオロエチレンが特に好ま
しい。
【0024】上記で示した本発明の組成物において、上
述した(A)成分と(B)成分の混合割合は、通常
(A)成分60〜99重量%及び(B)成分40〜1重
量%である。好ましくは、(A)成分65〜95重量%
及び(B)成分35〜5重量%がよい。また、(A)成
分が60重量%未満の場合は、PC−PDMS共重合体
が本来有する耐衝撃性が充分に発現せず、99重量%を
超えると耐摩耗性及び慴動特性の向上が小さい。(B)
成分が1重量%未満の場合は、耐摩耗性及び慴動特性の
向上の向上が見られず、40重量%を超えると成形品外
観が不良となる。
【0025】本発明のポリカーボネート樹脂組成物には
本発明の目的を阻害しない限り、各種の無機質充填材,
添加剤またはその他の合成樹脂,エラストマー等を必要
に応じて配合することができる。まず、ポリカーボネー
ト樹脂組成物の機械的強度,耐久性または増量を目的と
して配合される前記無機質充填材としては、例えばガラ
ス繊維(GF),炭素繊維,ガラスビーズ,ガラスフレ
ーク,カーボンブラック,硫酸カルシウム,炭酸カルシ
ウム,ケイ酸カルシウム,酸化チタン,アルミナ,シリ
カ,アスベスト,タルク,クレー,マイカ,石英粉等が
挙げられる。また、前記添加剤としては、例えばリン系
(亜リン酸エステル系,リン酸エステル系等),アミン
系等の酸化防止剤,例えばベンゾトリアゾール系,ベン
ゾフェノン系の紫外線吸収剤,例えば脂肪族カルボン酸
エステル系,パラフィン系の外部滑剤,常用の難燃化
剤,離型剤,帯電防止剤,着色剤等が挙げられる。その
他の合成樹脂としては、ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリスチレン,AS樹脂,ABS樹脂,ポリメチル
メタクリレート等の各樹脂を挙げることができる。ま
た、エラストマーとしては、イソブチレン−イソプレン
ゴム,スチレン−ブタジエンゴム,エチレン−プロピレ
ンゴム,アクリル系エラストマー等が挙げられる。
【0026】本発明のポリカーボネート樹脂組成物は上
記の各成分を配合し、混練することにより得ることがで
きる。配合,混練は通常の方法を採用することができ、
例えばリボンブレンダ,ヘンシェルミキサー,バンバリ
ーミキサー,ドラムタンブラー,単軸スクリュー押出
機,2軸スクリュー押出機,コニーダ,多軸スクリュー
押出機等により行うことができる。混練に際しての加熱
温度は通常250〜300℃が適当である。かくして得
られたポリカーボネート樹脂組成物は既知の種々の成形
方法、例えば射出成形,押出成形,圧縮成形,カレンダ
ー成形,回転成形等を適用して自動車用バンパーなど自
動車分野の成形品や家電分野等の成形品を製造すること
ができる。本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、特
にギヤ歯車等の慴動部分の材料に適している。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。 製造例1(末端フェノールPDMSの合成)オクタメチ
ルシクロテトラシロキサン1483g 、1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン18.1g 及び86%硫酸3
5g を混合し、室温で17時間攪拌した。その後、油相
を分離し、炭酸水素ナトリウム25g を加え1時間攪拌
した。濾過後、150℃,3torrで真空蒸留し、低沸点
物を除いた。2−アリルフェノール60g と塩化白金−
アルコラート錯体0.0014g との混合物に、294g
の上記で得られたオイルを90℃の温度で添加した。こ
の混合物を90から115℃の温度に保ちながら3時間
攪拌した。生成物を塩化メチレンで抽出し、80%の水
性メタノールで3回洗浄し、過剰の2−アリルフェノー
ルを除いた。その生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、真空中で115℃の温度まで溶剤を留去した。核磁
気共鳴(NMR)の測定により、得られた末端フェノー
ルPDMSのジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は
150であった。
【0028】製造例2 (ビスフェノールAのポリカー
ボネートオリゴマーの合成)5%水酸化ナトリウム水溶
液400リットルにビスフェノールA60kgを溶解し、
ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を調製し
た。次いで、室温に保持したこのビスフェノールAの水
酸化ナトリウム水溶液を138リットル/時間の流量
で、またメチレンクロライドを69リットル/時間の流
量で、内径10mm,管長10mの管型反応器にオリフィ
ス板を通して導入し、これにホスゲンを並流して10.7
kg/時間の流量で吹き込み、3時間連続的に反応させ
た。ここで用いた管型反応器は二重管となっており、ジ
ャケット部分には冷却水を通して反応液の排出温度を2
5℃に保った。また、排出液のpHは10〜11を示すよ
うに調整した。このようにして得られた反応液を静置す
ることにより、水相を分離除去し、メチレンクロライド
相(220リットル)を採取して、これにさらにメチレ
ンクロライド170リットルを加え、十分に攪拌したも
のをポリカーボネートオリゴマー(濃度317g /リッ
トル)とした。ここで得られたポリカーボネートオリゴ
マーの重合度は3〜4であった。
【0029】製造例3〜5 製造例1で得た反応性PDMS91g をメチレンクロラ
イド2リットルに溶解させ、製造例2で得たPCオリゴ
マー10リットルと混合した。そこへ、水酸化ナトリウ
ム26g を水1リットルに溶解させたものとトリエチル
アミン(TEA)b(cc)を加え500rpm で室温にて
1時間攪拌した。その後、5.2重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液5リットルにビスフェノールA600を溶解さ
せたもの、メチレンクロライド8リットル及びp−tert
−ブチルフェノール(PTBP)a(g)を加え500
rpm で室温にて2時間攪拌した。しかる後に、メチレン
クロライド5リットルを加え、さらに水5ットルで水
洗、0.01規定水酸化ナトリウム水溶液5リットルでア
ルカリ洗浄、0.1規定塩酸5リットルで酸洗浄及び水5
リットルで水洗を順次行い、最後にメチレンクロライド
を除去し、チップ状のPC−PDMS共重合体を得た。
得られたPC−PDMS共重合体の性状試験を以下の条
件で行った。(PDMS含有率及びPDMS鎖長(ジメ
チルシラノオキシ単位)の測定)PDMS含有率は 1
NMRで1.7ppm に見られるビスフェノールAのイソプ
ロピルのメチル基のピークと0.2ppm に見られるジメチ
ルシロキサンのメチル基のピークの強度比で求めた。P
DMS鎖長は 1HNMRで0.2ppm に見られるジメチル
シクロキサンのメチル基のピークと2.6ppm に見られる
PC−PDMS結合部のメチレン基のピークの強度比で
求めた。 (n−ヘキサン可溶分の測定)n−ヘキサンを溶媒とし
てソックスレイ抽出された成分である。即ち、試料でチ
ップ状の共重合体15g を円筒濾紙No. 84(28×1
00mm)に採取し、これを300mlのn−ヘキサンを用
いて、3〜4分に1回(20ml/回)の還流量で8時間
還流させて抽出した。その後、300mlのn−ヘキサン
を蒸発させた後の残渣物を秤量し、これをn−ヘキサン
可溶分とした。得られた結果を第1表に示す。
【0030】実施例1〜5及び比較例1〜7 第2表及び第3表に示すPC−PDMS共重合体及びフ
ッ素樹脂の所定量をドラムタンブラーで予備混合したあ
と、押出機に供給して温度300℃で混練し、ポリカー
ボネート樹脂組成物を得、これをペレット化した。さら
に得られたペレットを成形温度300℃,金型温度80
℃で射出成形して試験片を得た。この得られた試験片の
アイゾット耐衝撃強度及びペレットの引張破断強さを測
定した。その結果を第2表及び第3表に示す。上記試験
は、以下に示す条件で行った。 アイゾット耐衝撃試験(kg・cm/cm )は、JIS K−
7110に準拠して、1/8インチ厚みのペレットを用
い、23℃,−30℃にて行った。動摩擦係数は、AS
TM D1894に準拠して測定した(荷重2.0kg)。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】以上の如く、本発明のポリカーボネート
樹脂組成物は、PC−PDMS共重合体とフッ素樹脂を
混合することにより得ることができる。このポリカーボ
ネート樹脂組成物によれば、耐衝撃性,耐摩耗性および
摺動性に優れた成形品を製造することができる。したが
って、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、各種物
性の優れた成形品の素材として有効な利用が期待され
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−253651(JP,A) 特開 平2−235966(JP,A) 特開 平3−167253(JP,A) 特開 平2−250887(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 69/00 C08G 64/00 - 64/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(a) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素,炭素数1
    〜4のアルキル基を示し、R3 及びR4 はそれぞれ独立
    に水素,ハロゲン,炭素数1〜20のアルキル基又はア
    リール基を示し、xは1〜5の整数を示し、yは1〜4
    の整数を示し、nは1〜100の整数を示す。〕で表わ
    されるポリカーボネートブロック及び一般式(b) 【化2】 〔式中、R5 及びR6 はそれぞれ独立に芳香核を含む有
    機残基を示し、mは100以上の整数を示す。〕で表わ
    されるポリジメチルシロキサンブロックからなる共重合
    体であって、この共重合体中のポリジメチルシロキサン
    ブロック部分の割合が 0. 5〜10重量%である共に該
    共重合体のn−ヘキサン可溶分が 1. 0重量%以下であ
    り、粘度平均分子量が10,000〜50,000であるポリカーボ
    ネート−ポリジメチルシロキサン共重合体60〜99重
    量%及び(B)フッ素樹脂40〜1重量%からなること
    を特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)フッ素樹脂が、ポリテトラフルオ
    ロエチレン,ポリクロルフルオロエチレン,ポリクロル
    トリフルオロエチレン,ポリフッ化ビニル,ポリフッ化
    ビニリデン,ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオ
    ルエチレン共重合体あるいはクロルトリフルオロエチレ
    ン−フッ化ビニリデン共重合体である請求項1記載のポ
    リカーボネート樹脂組成物。
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