JP3312630B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
組成物に関し、詳しくは、ポリカーボネート−ポリオル
ガノシロキサン共重合体およびテトラポット状酸化亜鉛
ウィスカーからなる耐衝撃性および寸法精度に優れたポ
リカーボネート樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
カーボネート樹脂は機械的強度,電気的特性,透明性に
優れ、エンジニアリングプラスチックとして、電気・電
子機器分野,自動車分野等様々な分野において幅広く利
用されている。このような特性を有するポリカーボネー
ト樹脂としては、耐衝撃性および寸法精度を向上させる
ためにガラス繊維を添加したガラス繊維強化ポリカーボ
ネート樹脂がよく知られている。しかしながら、ポリカ
ーボネート樹脂は、ガラス繊維を添加することにより耐
衝撃性は大幅に低下する。また、近年、OA機器分野等
でより一層の高寸法精度が要求されている。このような
状況下で、ポリカーボネート樹脂にガラス繊維を添加す
ることによって生ずる耐衝撃性の低下を抑制する方法が
検討されている。例えば、ポリカーボネート樹脂にポリ
カーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を導入
する方法がある(特開昭55−160052号公報,特
開平2−173061号公報)。しかし、それらの方法
では寸法精度を向上させることは困難である。また、寸
法精度を向上させる方法としては、熱可塑性樹脂に酸化
亜鉛ウィスカーを導入する方法がある(特開平1−21
7072号公報,同3−162445号公報)が、それ
らの方法では耐衝撃性の向上は望むことができない。そ
こで、本発明者は、従来法の欠点を解消して、耐衝撃性
および寸法精度にも優れたポリカーボネート樹脂組成物
を開発すべく鋭意研究を重ねた。
【0003】
【課題を解決するための手段】その結果、ポリカーボネ
ートポリオルガノシロキサン共重合体,ポリカーボネー
トおよびテトラポット状酸化亜鉛ウィスカーからなる樹
脂組成物が、耐衝撃性,寸法精度および白色度に優れた
ものであることを見出した。本発明は、かかる知見に基
づいて完成したものである。すなわち本発明は、(A)
n−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下であり、かつ粘度
平均分子量15,000〜35,000であるポリカーボネ
ート−ポリオルガノシロキサン共重合体5〜95重量
%,(B)ポリカーボネート樹脂0〜90重量%および
(C)テトラポット状酸化亜鉛ウィスカー5〜40重量
%からなり、かつ(A)ポリカーボネート−ポリオルガ
ノシロキサン共重合体中のポリオルガノシロキサン部の
割合が(A),(B)成分合計量に対して0.5〜40重
量%であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成
物を提供するものである。
【0004】本発明の成分(A)であるポリカーボネー
ト−ポリオルガノシロキサン共重合体は、様々なものが
あるが、好ましくは一般式(I)
【0005】
【化1】
【0006】〔式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素
原子,ハロゲン原子(例えば塩素,臭素,フッ素,沃
素)又は炭素数1〜8のアルキル基であり、それらは同
一であってもよいし、異なっていてもよく、mおよびn
は、それぞれ1〜4の整数であって、mが2〜4の場合
はR1 は互いに同一であっても異なるものであってもよ
いし、nが2〜4の場合は互いに同一であっても異なる
ものであってもよい。そして、Zは、炭素数1〜8のア
ルキレン基,炭素数2〜8のアルキリデン基,炭素数5
〜15のシクロアルキレン基,炭素数5〜15のシクロ
アルキリデン基又は−SO2 −,−SO−,−S−,−
O−,−CO−結合,単結合もしくは一般式(II)
【0007】
【化2】
【0008】で表わされる結合を示す。〕で表わされる
構造を有する繰返し単位を有するポリカーボネート部
と、一般式(III)
【0009】
【化3】
【0010】〔式中、R3 ,R4 およびR5 は、それぞ
れ水素原子,炭素数1〜6のアルキル基またはフェニル
基であり、それぞれ同じであっても異なるものであって
もよい。また、pおよびqは、それぞれ0または1以上
の整数である。〕で表わされる繰返し単位を有するポリ
オルガノシロキサン部からなるものである。このポリオ
ルガノシロキサン部の重合度は5以上が好ましく、より
好ましくは100以上である。上記のポリカーボネート
−ポリオルガノシロキサン共重合体は、上記一般式
(I)で表わされる繰返し単位を有するポリカーボネー
ト部と、上記一般式(III)で表わされる繰返し単位を有
するポリオルガノシロキサン部とからなるブロック共重
合体であって、粘度平均分子量10,000〜50,00
0、好ましくは15,000〜35,000のものである。
また、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重
合体のn−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下であること
が好ましい。
【0011】このポリカーボネート−ポリオルガノシロ
キサン共重合体は、例えば予め製造されたポリカーボネ
ート部を構成するポリカーボネートオリゴマー(PCオ
リゴマー)と、ポリオルガノシロキサン部を構成する、
末端に反応性基を有するポリオルガノシロキサン(例え
ばポリジメチルシロキサン(PDMS),ポリジエチル
シロキサン等のポリジアルキルシロキサンあるいはポリ
メチルフェニルシロキサン等)とを、塩化メチレン,ク
ロロベンゼン,ピリジン等の溶媒に溶解させ、ビスフェ
ノールの水酸化ナトリウム水溶液を加え、触媒としてト
リエチルアミンやトリメチルベンジルアンモニウムクロ
ライド等を用い、界面反応することにより製造すること
ができる。また、特公昭44−30105号公報や特公
昭45−20510号公報に記載された方法によって製
造されたポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共
重合体を用いることもできる。ここで、一般式(I)で
表わされる繰返し単位を有するポリカーボネートオリゴ
マーは、溶剤法、すなわち塩化メチレンなどの溶剤中で
公知の酸受容体、分子量調節剤の存在下、一般式(IV)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1 ,R2 ,Z,mおよびnは、
前記ど同じである。)で表わされる二価フェノールとホ
スゲンのようなカーボネート前駆体との反応又は二価フ
ェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネー
ト前駆体とのエステル交換反応によって製造することが
できる。この上記一般式(IV)で表わされる二価フェノー
ルとしては様々なものがあるが、特に2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン〔所謂ビスフェノール
A〕が好ましい。また、ビスフェノールAの一部又は全
部を他の二価フェノールで置換したものであってもよ
い。ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、
ビスフェノールA以外のビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)アルカン,ハイドロキノン;4,4’−ジヒドロキ
シジフェニル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
アルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ケトンのような化合物又はビス(3,5−ジ
ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;ビス
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンのようなハロゲン化ビスフェノール類等を挙げること
ができる。本発明において、ポリカーボネート−ポリオ
ルガノシロキサン共重合体の製造に供されるポリカーボ
ネートオリゴマーは、これらの二価フェノール1種を用
いたホモポリマーであってもよく、また2種以上を用い
たコポリマーであってもよい。さらに、多官能性芳香族
化合物を上記二価フェノールと併用して得られる熱可塑
性ランダム分岐ポリカーボネートであってもよい。な
お、n−ヘキサン可溶分が1.0重量%以下のポリカーボ
ネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造するに
は、例えば共重合体中のポリオルガノシロキサン含有率
を10重量%以下にするとともに、一般式(III) で表わ
される繰返し単位の数が100以上のものを用い、かつ
第3級アミン等の触媒を5.3×10-3モル/(kg・オリ
ゴマー)以上用いて上記共重合を行うことが好ましい。
また、上記(A),(B)成分合計量に対するポリオル
ガノシロキサン部の割合は、0.5〜40重量%、好まし
くは1.0〜35重量%である。ここで、0.5重量%未満
の場合は耐衝撃性の向上がみられず、一方、40重量%
を超えると分子量の充分な共重合体が得られない。次
に、本発明の(B)成分であるポリカーボネート樹脂
(PC)は、二価フェノールとホスゲンまたは炭酸エス
テル化合物とを反応させることにより容易に製造するこ
とができる。すなわち、例えば、塩化メチレンなどの溶
媒中において、公知の酸受容体や分子量調節剤の存在
下、二価フェノールとホスゲンのようなカーボネート前
駆体との反応により、あるいは二価フェノールとジフェ
ニルカーボネートのようなカーボネート前駆体とのエス
テル交換反応などによって製造される。ここで、二価フ
ェノールとしては、前述した一般式(IV)で表わされる化
合物と同じものでもよく、また異なるものでもよい。そ
して、炭酸エステル化合物としては、ジフェニルカーボ
ネート等のジアリールカーボネートやジメチルカーボネ
ート,ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネー
トが挙げられる。
【0014】また、本発明の(C)成分であるテトラポ
ット状酸化亜鉛ウィスカーは、例えば、核部とこの核部
から異なる4方向に伸びた針状結晶部からなり、該針状
結晶部の基部の径が0.3〜14μmで基部から先端まで
の長さが3〜200μmの略テトラポット状のテトラポ
ット状酸化亜鉛ウィスカーであればよい。具体的には、
特開平3−162445号公報,同2−222431号
公報等に開示されているものが充当できる。本発明の樹
脂組成物は、上記(A)〜(C)成分よりなるものであ
るが、それらの配合割合は、(A)成分であるポリカー
ボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体5〜95重
量%、好ましくは10〜90重量%、(B)成分である
ポリカーボネート樹脂0〜90重量%、好ましくは0〜
80重量%および(C)成分であるテトラポット状酸化
亜鉛ウィスカー5〜40重量%、好ましくは10〜35
重量%である。ここで、(A)成分は、ポリカーボネー
ト部の共重合割合が高い共重合体を用いる場合には、
(B)成分の配合量を少なくすることができ、(B)成
分を配合しなくてもよい場合もある。また、(C)成分
の配合割合が5重量%未満では、寸法安定性が低下し好
ましくない。また、40重量%を超えると、樹脂の混練
が困難ないし不可能となり好ましくない。
【0015】本発明の樹脂組成物は、前記の各成分
(A),(B),(C)および必要に応じて用いられる
各種添加成分を配合し、混練することにより得ることが
できる。該配合,混練は通常用いられている方法、例え
ば、リボンブレンダー,ヘンシェルミキサー,バンバリ
ーミキサー,ドラムタンブラー,単軸スクリュー押出
機,二軸スクリュー押出機,コニーダ,多軸スクリュー
押出機等を用いる方法により行うことができる。そし
て、混練に際しての加熱温度は、通常250〜300℃
の範囲で選ばれる。かくして得られたポリカーボネート
樹脂組成物は、既知の種々の成形方法、例えば、射出成
形,中空成形,押出成形,圧縮成形,カレンダー成形,
回転成形等を適用して自動車分野の成形品や家電分野の
成形品を製造することができる。本発明の樹脂組成物に
は、必要に応じて、各種の添加剤,他の合成樹脂,エラ
ストマー等を、本発明の目的を阻害しない範囲で配合す
ることができる。例えば、各種の添加剤としては、ヒン
ダードフェノール系,亜リン酸エステル系,リン酸エス
テル系,アミン系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール
系やベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、ヒンダードア
ミン系などの光安定剤、脂肪族カルボン酸エステル系や
パラフィン系等の外部滑剤、常用の難燃化剤、離型剤、
帯電防止剤、着色剤等が挙げられる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を製造例,実施例および比較例
により、さらに詳しく説明する。 製造例1〔ポリカーボネート(PC)オリゴマーの製
造〕 400リットルの5%水酸化ナトリウム水溶液に、60
kgのビスフェノールAを溶解し、ビスフェノールAの
水酸化ナトリウム水溶液を調製した。次いで、室温に保
持したビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を1
38リットル/時間の流量で、また塩化メチレンを69
リットル/時間の流量で内径10mm,管長10mの管
型反応器にオリフィス板を通して導入し、これにホスゲ
ンを並流して10.7kg/時間の流量で吹き込み、3時
間連続的に反応させた。ここで用いた管型反応器は二重
管となっており、ジャケット部分には冷却水を通して反
応液の排出温度を25℃に保った。また、排出液のpH
は10〜11となるように調製した。このようにして得
られた反応液を静置することにより、水相を分離除去
し、メチレンクロライド相(220リットル)を採取し
た。メチレンクロライドを蒸発により除きフレーク状の
ポリカーボネートオリゴマーを得た。ここで得られたポ
リカーボネートオリゴマーの重合度は3〜4であった。
【0017】製造例2−1(反応性PDMSの合成) オクタメチルシクロテトラシロキサン1483g 、1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン18.1gおよび
86%硫酸35gを混ぜ、室温で17時間攪拌した。そ
の後、オイル相を分離し、炭酸水素ナトリウム25g を
加え1時間攪拌した。濾過した後、150℃,3tor
rで真空蒸留し、低沸点物を除いた。2−アリルフェノ
ール60gと塩化白金−アルコラート錯体0.0014g
の混合物に、上記で得られたオイル294gを90℃の
温度で添加した。この混合物を90〜115℃の温度に
保ちながら3時間攪拌した。生成物を塩化メチレンで抽
出し、80%の水性メタノールで3回洗浄し、過剰の2
−アリルフェノールを除いた。その生成物を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、真空中115℃の温度で溶剤を留去
した。得られた末端フェノールPDMSは、NMRの測
定により、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は1
50であった。
【0018】製造例2−2(反応性PDMSの合成) 1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量を7.7
2gに変えた以外は、製造例2−1と同様に操作した。
得られた末端フェノールPDMSはNMRの測定によ
り、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は350で
あった。
【0019】製造例2−3(反応性PDMSの合成) 1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量を13
7gに変えた以外は、製造例2−1と同様に操作した。
得られた末端フェノールPDMSはNMRの測定によ
り、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は20であ
った。
【0020】製造例2−4(反応性PDMSの合成) 1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの量を33.
5gに変えた以外は、製造例2−1と同様に操作した。
得られた末端フェノールPDMSはNMRの測定によ
り、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は80であ
った。
【0021】製造例3−1〜12 製造例2−1〜4で得た反応性PDMSをメチレンクロ
ライド2リットルに溶解させ、製造例で得たPCオリ
ゴマー10リットルと混合した。そこへ、水酸化ナトリ
ウム26gを水1リットルに溶解させたものとトリエチ
ルアミン(TEA)を加え500rpmで室温にて1時
間攪拌した。その後、5.2重量%の水酸化ナトリウム水
溶液5リットルにビスフェノールA600gを溶解させ
たもの、塩化メチレン8リットルおよびp−tert−
ブチルフェノール(PTBP)を加え500rpmで室
温にて2時間攪拌した。しかる後、塩化メチレン5リッ
トルを加え、さらに水5リットルで水洗、0.01N水酸
化ナトリウム水溶液5リットルでアルカリ洗浄、0.1N
塩酸5リットルで酸洗浄および水5リットルで水洗を順
次行い、最後に塩化メチレンを除去し、チップ状のPC
−PDMS共重合体を得た。用いた反応性PDMS,T
EAおよびPTBPの使用量を第1表に示し、得られた
PC−PDMS共重合体の粘度平均分子量(Mv),P
DMS鎖長(ジメチルシラノオキシ単位),PDMS含
有率およびn−ヘキサン可溶分を第2表に示す。
【0022】なお、PDMS鎖長(ジメチルシラノオキ
シ単位),PDMS含有率およびn−ヘキサン可溶分の
測定は以下の方法で行った。 〔PDMS含有率,PDMS鎖長(ジメチルシラノオキ
シ単位)の測定〕PDMS含有率は 1H−NMRで1.7
ppmに見られるビスフェノールAのイソプロピルのメ
チル基のピークと0.2ppmに見られるジメチルシロキ
サンのメチル基のピークの強度比で求めた。また、PD
MS鎖長は、 1H−NMRで0.2ppmに見られるジメ
チルシロキサンのメチル基のピークと2.6ppmに見ら
れるPC−PDMS結合部のメチレン基のピークの強度
比で求めた。なお、第2表中のnは繰り返し単位の数で
ある。
【0023】(n−ヘキサン可溶分の測定)n−ヘキサ
ンを溶媒としてソックスレー抽出された成分である。即
ち、試料であるチップ状の共重合体15gを円筒濾紙N
o.84(28×100mm)に採取し、これを300
ミリリットルのn−ヘキサンを用いて、3〜4分に1回
(20ミリリットル/回)の還流量で8時間還流させて
抽出した。その後、300ミリリットルのn−ヘキサン
を蒸発させた後、残渣物を秤量し、これをn−ヘキサン
可溶分とした。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】実施例1〜11 および比較例1〜11 ベースポリマーとして製造例3−1〜12で得られたP
C−PDMS共重合体,ポリカーボネート樹脂〔商品
名:タフロンA−2200,Mv=21000;出光石
油化学(株)製〕,テトラポット状酸化亜鉛ウィスカー
〔商品名:パナテトラ(針状結晶部の基部の径が0.5〜
3μm、基部から先端までの長さが3〜200μmのテ
トラポット状のウィスカー);松下産業機器(株)製〕
またはガラス繊維〔商品名:CS03MA409C;旭
ファイバーグラス(株)製〕を用い、第3表に示す割合
で配合し、30mmベント付押出機により300℃でペ
レットを作成し、成形温度300℃で射出成形して成形
品を得、物性を測定した。結果を第4表に示す。なお、
テトラポット状酸化亜鉛ウィスカーおよびガラス繊維は
押出機の原料樹脂のホッパー供給位置よりも下流側から
供給した。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】*1:IZOD衝撃強度 JIS K−7110に準拠した。サンプルはノッチ付
で厚み3mmのものを使用し、秤量2.75Jで測定した。 *2:成形収縮率(%) 140×140×3mm(フィルムゲート)の射出成形
試験片について縦方向(MD)および横方向(TD)の
成形収縮率を20倍の万能投影機(ニコン製)を用い測
定した。なお、寸法精度をMD/TDで示した。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、本来の
ポリカーボネートの機械的特性を有しながら、耐衝撃
性,寸法精度,難燃性および離型性に優れたポリカーボ
ネート樹脂組成物を得ることができる。それ故、本発明
のポリカーボネート樹脂組成物は、電気・電子機器分
野、自動車分野等において幅広く使用されている各種の
成形品の素材として有効に利用される。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 69/00 C08L 83/10 - 83/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)n−ヘキサン可溶分が1.0重量%以
    下であり、かつ粘度平均分子量15,000〜35,000
    であるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重
    合体5〜95重量%,(B)ポリカーボネート樹脂0〜
    90重量%および(C)テトラポット状酸化亜鉛ウィス
    カー5〜40重量%からなり、かつ(A)ポリカーボネ
    ート−ポリオルガノシロキサン共重合体中のポリオルガ
    ノシロキサン部の割合が(A),(B)成分合計量に対
    して0.5〜40重量%であることを特徴とするポリカー
    ボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオルガノシロキサンが、ポリジメチ
    ルシロキサンである請求項1記載のポリカーボネート樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 テトラポット状酸化亜鉛ウィスカーが核
    部と該核部から異なる4方向に伸びた針状結晶部からな
    り、該針状結晶部の基部の径が0.3〜14μmであり、
    かつ基部から先端までの長さが3〜200μmである請
    求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
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