JP3025972B2 - 殺菌液状発酵乳および殺菌乳酸菌飲料の製造法 - Google Patents

殺菌液状発酵乳および殺菌乳酸菌飲料の製造法

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JP3025972B2 JP2083036A JP8303690A JP3025972B2 JP 3025972 B2 JP3025972 B2 JP 3025972B2 JP 2083036 A JP2083036 A JP 2083036A JP 8303690 A JP8303690 A JP 8303690A JP 3025972 B2 JP3025972 B2 JP 3025972B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は室温で長期間保存することが可能な殺菌液状
発酵乳および殺菌乳酸菌飲料に関するものである。
さらに、詳細には、特殊な原料を使用することなく、
長期間保存した製品の内容物の沈澱、分離、凝集および
凝固などを起こさない、安定性の優れた殺菌液状発酵乳
および殺菌乳酸菌飲料の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
殺菌処理した液状発酵乳および乳酸菌飲料は、殺菌乳
酸菌飲料と称する低無脂乳固形分のものから、ドリンク
ヨーグルトと称するような無脂乳固形分8%を越えるも
のまで国内外で色々な種類のものが販売されている。
液状発酵乳および乳酸菌飲料は、微生物的保存性を増
すために、殺菌処理あるいは滅菌処理を行う。これらの
処理には、主として殺菌して冷却しないまま瓶や缶容器
に充填するホットパック充填あるいはホットフィリング
と称する方法と、無菌化した雰囲気内で容器に充填する
無菌充填と称する方法がある。
ホットパック充填を行う場合は、調製した混合液を均
質処理してから、85〜98℃に加熱して殺菌しながら容器
に充填し、高温で保持してから冷却して製品とする。ま
た、無菌充填を行う場合は、調製した混合液を均質処理
した後、加熱殺菌処理をしてから、速やかに冷却し、無
菌化した雰囲気内にて容器に充填して製品とする。
これらの製品に使用する原料は、いずれも殺菌処理し
ない液状発酵乳および乳酸菌飲料の製造と同様な原料を
使用する。具体的には、原料として発酵乳、乳製品、糖
類および酸味料と、安定剤としてハイメトキシルペクチ
ンを使用する。これらの原料を混合・溶解して混合液と
するまでは、殺菌処理しない液状発酵乳および乳酸菌飲
料の製造法と同様である。
殺菌処理した液状発酵乳および乳酸菌飲料は、常温で
6ヶ月もの保存でも内容物は変敗しない特性を備えてい
るが、静置した状態で長期間放置されることがあり、従
来の方法で調製した製品は、保存中に内容物が沈澱、分
離、凝集および凝固などの現象を引き起こす。特に、安
定性が悪く、沈澱がはげしい場合には、容器下面に付着
し撹拌・振盪しても容易には分散しないため、外観を損
なうばかりでなく風味的にも飲用に適さなくなる。
このような問題を解決するために、特定範囲内で温度
を微妙に昇降させ製品を調製する方法が考えられた(特
開昭55−127953)。しかし、この方法は温度制御が難し
いことや、操作が煩雑となる等の理由から、実際の製造
に応用することは困難である。
また、特殊な安定剤を用いるとともに、さらに超高温
瞬間殺菌処理を行うことを特徴とする方法が考えられた
(特開昭58−187133)。しかし、この方法では特殊な原
料の確保や設備導入が新たに必要となり、コストアップ
することがさけられない。
さらに、澱粉を含まない固形ヨーグルトを得るために
カルシウム結合性ガムを用いる方法が考えられた(特開
昭63−133940)。この方法は貯蔵安定性を目的としてホ
エー分離を防ぐことができるが、液状の発酵乳における
沈澱や上層と下層の分離の防止には応用できない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、特殊な原料や新たな設備導入も必要とせ
ず、かつ、長期間の保存中に製品の内容物の沈澱、分
離、凝集および凝固などを起こさない殺菌処理した液状
発酵乳および乳酸菌飲料を得る方法を提供することを目
的とする。本発明でいう殺菌液状発酵乳および殺菌乳酸
菌飲料とは、液状ないし流動状を示す発酵乳を殺菌した
もので、飲用できるものをいう。
(課題を解決するための手段) 本発明は、殺菌液状発酵乳および殺菌乳酸菌飲料の製
造に際し、ハイメトキシルペクチンと発酵乳を加え、pH
を調整して混合液とした後、均質処理を行うことを特徴
とする。均質処理は、pHを調整して混合液とした後、加
熱下で行い、次いで殺菌処理を行うことができる。ま
た、均質処理を殺菌温度で行うことにより、均質処理と
殺菌処理を同時に行うこともできる。その後、常法によ
り無菌充填あるいはホットパック充填を行うことができ
る。
ハイメトキシルペクチンは、ハイメトキシルペクチン
として市販されているものであれば、いずれでも使用で
き、特に限定されない。添加量は、0.1〜1.0重量%程度
を通常加える。
本発明で使用する原料の発酵乳は、通常使用されるも
のを用いる。添加量は製品中の無脂乳固形分が8重量%
程度までが望ましいが、飲用できるものであれば特に問
わない。
具体的には、通常の液状発酵乳および乳酸菌飲料の原
料と同様な発酵乳とハイメトキシルペクチンを使用し、
これらを混合し溶解して混合液とする。この混合液を均
質処理するにあたり、酸およびアルカリでpH3.5〜4.5の
範囲内に調整する。この範囲を下回る場合は、酸味が強
いため風味が悪く、この範囲を上回る場合は、沈澱や分
離が発生するため製品として好ましくない。この混合液
を好ましくは30℃以上の加熱下で均質処理を行い、次い
で殺菌処理を行うか、もしくは、均質処理を殺菌、滅菌
温度で行い、均質処理と殺菌処理を同時に行った後、無
菌充填あるいは加熱充填を行う。この際に、あらかじ
め、通常行われる低温下で均質処理を行った後、加熱下
で再び均質処理を行ってもよい。
得られた液状発酵乳および乳酸菌飲料は、必要に応じ
て殺菌処理を行う前に、乳製品(牛乳、脱脂乳、バタ
ー、クリーム、脱脂粉乳、全脂粉乳、れん乳等)、糖類
(例えば砂糖、果物、ブドウ糖、オリゴ糖、はちみつ、
乳糖、澱粉、水飴等)、酸味料(乳酸、クエン酸等)お
よび香料等を添加することができる。
本発明方法によれば、特殊な原料や新たな設備導入も
必要とせず、長期間の保存中に製品の内容物の沈澱、分
離、凝集および凝固などを起こす問題を解決することが
でき、その結果、安定性および外観・食感の優れた殺菌
液状発酵乳および殺菌乳酸菌飲料を製造することが可能
である。
(実施例) 以下、実施例および比較例に基づき本発明を具体的に
説明する。
実施例1 水5,240gに脱脂粉乳760gを溶解し、常法どおり加熱殺
菌して冷却後、乳酸菌スターター1%を接種して、pH4.
0となるまで静置培養を行い、冷却して発酵乳を調製し
た。
次に砂糖1,600gにハイメトキシルペクチン100gを混合
した後、水14,000gに分散した。この分散液を80℃まで
加熱したのち、10分間保存して完全に溶解し、冷却して
糖・安定剤液を調製した。
上記操作で得た発酵乳5,000gと、糖・安定剤液15,000
gとを混合し撹拌し、クエン酸でpH3.9に調整して20,000
gの混合液を調製した。
上記混合液を50℃まで加温して150Kg/cm2で均質処理
し、95℃に加熱してホットパック充填を行い、常法どお
り加熱保持した後、冷却して製品とした。
実施例2 実施例1と同様の混合液を冷却下であらかじめ150Kg/
cm2で均質処理し、さらに80℃の加温・加熱下で再度150
Kg/cm2で均質処理を行って、120℃、4秒間の殺菌処理
してから冷却した後、無菌充填して製品を調製した。
実施例3〜5 実施例1と同様の混合液をあらかじめ10℃の冷却下で
150Kg/cm2で均質処理した。これを、実施例3として30
℃、実施例4として50℃、実施例5として80℃の各段階
の加温ないし、加熱下で再度150Kg/cm2で均質処理し
た。次に、85℃に加熱もしくは保持してホットパック充
填を行った後、常法どおり加熱保持してから冷却して製
品とした。
実施例6 実施例1と同様の混合液を、98℃の加熱下で殺菌を兼
ねて、150Kg/cm2で均質処理して、無菌雰囲気下でホッ
トパック充填し、通常の時間と温度で保持後、冷却して
製品とした。
比較例1 実施例1と同様な方法で混合液を調製した。
この混合液を10℃の冷却下で150Kg/cm2の均質処理を
行い、95℃に加熱してホットパック充填を行い、常法ど
おり加熱保持した後、冷却して製品とした。
比較例2 上記混合液を10℃の冷却下であらかじめ150Kg/cm2
均質処理し、120℃、4秒間の殺菌処理してから冷却し
た後、無菌充填して製品を調製した。
比較方法 実施例および比較例で調製した製品を、室温で1か月
間の静置保存を行い、内容物の上層に生じた分離と沈澱
状況を観察した。
表1に結果を示した。
本発明の製造方法を用いることで、比較例に比べて製
品の分離や沈澱現象は発生せず、その結果、製品の安定
性が維持された。また、保存試験による外観も異常が見
られなかった。
これに対し、比較例の製品では内容物の上層に分離が
発生しており、下層には乳成分の沈澱物が見られ、外観
は不良であった。
なお、実施例、比較例とも例として殺菌液状発酵乳を
用いたが、殺菌乳酸菌飲料でも同様の結果が得られた。
(発明の効果) 以上、本発明の製造方法により、特殊な原料や新たな
設備導入も必要とせずに長期間の保存中に製品の内容物
の沈澱、分離、凝集および凝固などを起こさない安定性
の優れた殺菌処理した飲料を消費者に提供することが可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−187133(JP,A) 特開 昭55−127953(JP,A) 特開 昭63−133940(JP,A) 特開 昭61−132140(JP,A) 特開 昭60−210955(JP,A) 特開 昭64−20057(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 9/00 - 23/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】殺菌液状発酵乳および殺菌乳酸菌飲料を製
    造する際に、ハイメトキシルペクチンおよび発酵乳とを
    加え、pHを調整して混合液とした後、80℃以上の温度下
    で均質処理を行うことを特徴とする殺菌液状発酵乳およ
    び殺菌乳酸菌飲料の製造法。
  2. 【請求項2】殺菌液状発酵乳および殺菌乳酸菌飲料を製
    造する際に、ハイメトキシルペクチンおよび発酵乳とを
    加え、pHを調整して混合液とした後、均質処理を殺菌温
    度で行うことにより均質処理と殺菌処理を同時に行うこ
    とを特徴とする請求項1記載の殺菌液状発酵乳および殺
    菌乳酸菌飲料の製造法。
  3. 【請求項3】均質処理する混合液のpHが3.5〜4.5の範囲
    内である請求項1または2記載の製造法。
  4. 【請求項4】加熱下で均質処理を行う前にあらかじめ、
    混合液を低温下で均質処理する請求項1〜3のいずれか
    1項記載の製造法。
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MX2009012278A (es) * 2007-05-18 2009-12-01 Mead Johnson Nutrition Co Suplemento de leche humana liquida acidificada.
SE0900826A1 (sv) * 2009-06-18 2010-10-19 Tetra Laval Holdings & Finance Metod för framställning av en yoghurtbaserad produkt

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