JP3025612B2 - 2サイクルエンジン用潤滑油組成物 - Google Patents

2サイクルエンジン用潤滑油組成物

Info

Publication number
JP3025612B2
JP3025612B2 JP6147963A JP14796394A JP3025612B2 JP 3025612 B2 JP3025612 B2 JP 3025612B2 JP 6147963 A JP6147963 A JP 6147963A JP 14796394 A JP14796394 A JP 14796394A JP 3025612 B2 JP3025612 B2 JP 3025612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricating oil
index
oil
mineral
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6147963A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0812986A (ja
Inventor
伯之 長沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp filed Critical Japan Energy Corp
Priority to JP6147963A priority Critical patent/JP3025612B2/ja
Publication of JPH0812986A publication Critical patent/JPH0812986A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3025612B2 publication Critical patent/JP3025612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2サイクルエンジン用
潤滑油組成物に関し、詳しくは、燃焼残留物による排気
系の閉塞を防止する効果の優れた2サイクルエンジン用
潤滑油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンにおいて、潤滑油に
起因する燃焼残留物が排気系内に堆積すると、エンジン
の出力が低下してしまう。これを防ぐために、従来は、
主としてポリブテン(ポリイソブチレン)を2サイクル
エンジン用潤滑油中に配合していた。ポリブテンは、鉱
油に比べて、熱によって分解し易い性質を有しているた
めに、エンジンの中で完全に燃焼し、残留物を残しにく
い。このために、潤滑油内にポリブテンを配合すると、
鉱油基油のみの場合に比べて、排気系の堆積物ないしデ
ポジットが減少することが知られている(SAE Pa
per 871216)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した潤滑油におい
ては、ポリブテンの配合量を多くし、鉱油の方の配合量
を減らすほど、排気系の閉塞防止効果が一層向上するこ
とが、期待される。しかし、潤滑油におけるポリブテン
の配合量を多くすると、ポリブテンのコストが鉱油のコ
ストに比べて高いために、潤滑油のコストが上昇する
上、エンジンの始動性が悪化することが、指摘されてい
る(SAE Paper 911275)。
【0004】本発明の課題は、2サイクルエンジン用潤
滑油において、排気系の閉塞防止効果を、更に向上させ
ることである。また、本発明の課題は、ポリブテンの配
合量を増大させることなく、排気系の閉塞防止効果を向
上させることである。また、本発明の課題は、排気系の
閉塞防止効果を向上させるのと同時に、エンジンの始動
性の悪化、始動トルクの増大を防止できるようにするこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る2サイクル
エンジン用潤滑油組成物は、100℃における動粘度が
3〜15mm2 /sであり、粘度指数が110以上であ
り、かつ全炭素に対するパラフィンを構成する炭素の比
率(%Cp)が70%以上である鉱油基油5〜75重量
%と、分子量が300〜3000のポリブテン20〜7
0重量%とを含有していることを特徴とする。
【0006】本発明者は、2サイクルエンジン用の潤滑
油の基油の物性、添加剤の効果等について、鋭意検討を
重ねた結果、ポリブテンを配合すると共に、前記した特
定の高パラフィン比率の鉱油基油を配合すると、これら
の相乗効果によって、排気系の閉塞防止効果が予想を越
えて大きく向上することを見いだし、本発明に到達し
た。
【0007】この結果、前記潤滑油におけるポリブテン
の配合量を増大させることなく、排気系の閉塞防止効果
を向上させることができた。これにより、排気系の閉塞
防止効果を向上させるのと同時に、潤滑油のコストの上
昇を防止し、エンジンの始動性の悪化、始動トルクの増
大を防止することができた。
【0008】本発明で使用される鉱油系基油は、適切な
粘性を有し、粘度指数が高く、パラフィンの含有量が高
い鉱油であることが重要である。具体的には、100℃
における動粘度が3〜15mm2 /sであり、粘度指数
が110以上であり、全炭素に対するパラフィンを構成
する炭素の比率、すなわち、n−d−M環分析による%
Cpの値(以下はパラフィン比率という)が70%Cp
以上である高パラフィン系鉱油基油を使用する。
【0009】高パラフィン系鉱油基油の100℃での動
粘度は、3〜15mm2 /sとする。この動粘度が3m
2 /s未満であると、2サイクルエンジン用潤滑油と
して適正な潤滑性能を付与するために、ポリブテンを多
量に配合しなければならないので、コストアップの要因
となる。一方、この動粘度が15mm2 /sを越える
と、ピストンや燃焼室へのデポジットの堆積を防止する
効果が減少する。この動粘度は、更に3〜10mm2
s、特には3〜5mm2 /sとすることが好ましい。
【0010】高パラフィン系鉱油基油の粘度指数は、1
10以上とする。この粘度指数が110未満であると、
粘度の温度依存性が大きくなるために、高温で粘度が大
きく低下し、潤滑性が悪化し、焼き付きやエンジンの出
力トルク低下の原因となる。この観点から、粘度指数を
120以上とすることが更に好ましく、130以上とす
ることが一層好ましい。
【0011】高パラフィン系鉱油基油のパラフィン比率
は、70%以上とすることが必要であり、これにより、
ポリブテンとの相乗効果によって潤滑油が燃焼時に特に
分解し易くなり、燃焼残留物を顕著に減少させることが
できる。この観点から、パラフィン比率を80%以上と
すると、より一層効果が高くなる。
【0012】高パラフィン系鉱油基油の配合量は、5〜
75重量%とする。これが5重量%未満であると、他の
基油の影響が大きく現れるので、排気系へのデポジット
堆積の防止効果が発揮できない。これが75重量%を越
えると、ポリブデン、石油系溶剤及び潤滑油添加剤の添
加量が制限されて、2サイクルエンジン用潤滑油組成物
としての総合性能が悪化する。また、2サイクルエンジ
ン用潤滑油組成物に要求される最低粘度(6.5mm2
/s)を確保するのが困難になることがある。より好ま
しくは、10〜60重量%であり、特に好ましくは、1
5〜50重量%である。
【0013】本発明で用いる高パラフィン系鉱油基油
は、適切な粘度、高い粘度指数及び上記のパラフィン比
率を有する。こうした高パラフィン系鉱油基油は、前述
した各性状を有していればよく、特に制限なく様々な鉱
油を使用することができる。
【0014】本発明で使用する高パラフィン系鉱油基油
は、単独のものであってよく、複数の高パラフィン系鉱
油基油の混合物であってよく、高パラフィン系鉱油基油
と低パラフィン系鉱油基油との混合物であってもよい。
鉱油系潤滑油を製造する際の脱ろう工程で副生するスラ
ックワックスや、フィッシャー・トロプシュ合成で得ら
れたワックスを、水添異性化し、分留後脱ろうするか、
または脱ろう後分留した留分を用いると、粘度指数13
0以上といった上記性状を十分満足する高パラフィン系
鉱油基油を得ることができる。
【0015】また、最も一般的な鉱油系潤滑油基油の製
造方法によって得られた低パラフィン系鉱油基油を前記
高パラフィン系鉱油基油と混合して用いることもでき
る。すなわち、パラフィン系原油や中間基系原油を常圧
蒸留して留出油を得、あるいは常圧蒸留残渣を更に減圧
蒸留して留出油を得る。次いで、水素化精製、脱ろう
(溶剤脱ろう、水素化脱ろう)、溶剤抽出(フルフラー
ル等による)、アルカリ蒸留、硫酸洗浄、白土処理等の
公知の精製プロセスを適宜の順序で組み合わせ、留出油
を処理することにより、粘度指数100前後以下の低パ
ラフィン系鉱油基油が得られる。これを基油の一つとし
て他の基油と組合せて用いる。さらに、蒸圧蒸留して得
られたろう分の多い留出油を水素化分解して分解油を得
た後、さらに通常の溶剤精製等を行うと、粘度指数11
0〜120程度の鉱油基油を得ることができ、これを用
いることもできる。
【0016】これらの鉱油基油は、前記の動粘度3〜1
5mm2 /s、粘度指数110以上、及び%Cp70以
上を満足すれば、単独で用いても適宜の割合で混合して
用いてもよい。
【0017】ポリブテンの配合量は20〜70重量%と
する。これが20重量%未満であると、排気煙が増大し
てくるし、排気系の閉塞防止効果も阻害される。この観
点から、更に30重量%以上とすることが好ましい。こ
の配合量が70重量%を越えると、クランキングに要す
るトルク値が上昇し、エンジンの始動性が悪化する。こ
の観点からは、配合量を60重量%以下とすることが更
に好ましく、40〜60重量%とすると一層好ましい。
【0018】ポリブテンの分子量は300〜3000と
する。この分子量が300未満であると、排気煙を減少
させるためには過剰のポリブテンを配合しなければなら
なくなり、コストアップの原因となる。また、この分子
量が3000を越えると、エンジンの清浄性に悪影響を
及ぼす。
【0019】本発明の潤滑油組成物には、更に石油系溶
剤を30重量%以下配合することができ、これによっ
て、潤滑油組成物と燃料とが互いに混合し易くなる。こ
の配合量が30重量%を越えると、2サイクルエンジン
用潤滑油組成物として引火点が低くなるので、好ましく
ない。潤滑油組成物と燃料とを混合し易くするという観
点からは、この配合量を10重量%以上とすることが好
ましい。引火点の低下を防止するという観点からは、こ
の配合量を25重量%以下とすることが更に好ましい。
石油系溶剤としては、引火点が40℃以上の石油系溶剤
であれば、特に制限無く使用することができ、例えば、
灯油留分、ノルマルパラフィン系溶剤等を使用すること
ができる。
【0020】本発明の潤滑油組成物には、更に添加剤を
3〜20重量%配合することができる。この配合量が3
重量%未満であると、潤滑性や清浄性の面で、2サイク
ルエンジン用潤滑油組成物としての性能が低下し易い。
この観点からは、配合量を5重量%以上とすることが更
に好ましい。また、この配合量が20重量%を越える
と、コストが高くなり、不経済である。この観点から
は、配合量を15重量%以下とすることが更に好まし
い。
【0021】こうした添加剤としては、通常の市販の2
サイクルエンジン用潤滑油に含まれている添加剤であれ
ば、特に制限無く使用することができる。例えば、金属
系清浄剤(Caスルフォネート、Caフェネート、Ca
サリシレート等の中性塩、及び過塩基性塩等)、無灰型
分散剤(イミド系分散剤、アミド系分散剤、アミン系分
散剤等)、及びこれらの混合物等が挙げられる。更に、
2サイクルエンジン用潤滑油としての性能を一層向上さ
せるために、極圧剤(リン酸エステル等)、防錆剤、流
動点降下剤等を配合することができる。
【0022】
【実施例】本発明を、実施例及び比較例を用いて、より
詳しく説明する。下記のようにして、各実施例、比較例
の潤滑油組成物の材料を準備した。まず、原料となる鉱
油基油として、次の各鉱油基油A〜Dを用意した。各鉱
油基油の性状を、表1に示す。なお、表1において「C
OC」はクリーブランド開放式である。
【0023】
【表1】
【0024】ここで、鉱油Aは、%Cpが94.8%で
あり、単独の基油として本発明の条件を満足している。
鉱油B、C、Dは、いずれも低パラフィン系鉱油基油で
ある。次いで、下記の表2に示す各材料を、表2に示す
各割合で混合し、各実施例1〜4、比較例1、2の2サ
イクルエンジン用潤滑油組成物を調製した。ただし、表
2においては、鉱油A〜D、ポリブテン、石油系溶剤、
添加剤パッケージの添加量をそれぞれ重量%単位で示し
た。
【0025】
【表2】
【0026】ただし、実施例1、4においては鉱油Aを
単独で使用し、実施例2においては鉱油Aと鉱油Cとを
混合し、実施例3においては鉱油Aと鉱油Dとを混合
し、比較例1においては、本発明の範囲外の鉱油Bを単
独で使用し、比較例2においては鉱油CとDとの混合物
を使用した。各例においてこのようにして得られた鉱油
の100℃における動粘度、粘度指数及び%Cpをも、
表2下部に示した。
【0027】表2に示すポリブテンAは平均分子量約7
00のものであり、ポリブテンBは平均分子量約500
のものである。石油系溶剤は、引火点(ペンスキー─マ
ルペンス密閉式)が42.5℃であり、初留点が14
8.5℃であり、終点が261.5℃の灯油である。添
加剤としては、2種類の2サイクルエンジン用潤滑油用
の市販の添加剤パッケージA、Bを使用した。
【0028】こうした調製した各実施例、比較例の各潤
滑油組成物について、(1)潤滑性指数、(2)初期ト
ルク指数、(3)清浄性指数、(4)排気煙指数及び
(5)排気系閉塞性指数を評価した。これらの各評価の
ための試験を、以下に示す方法で実施した。なお、燃料
としては、いずれの試験においても、同一の市販のレギ
ュラーガソリンを使用した。比較参照のための標準潤滑
油としては、表3に示す性状の標準潤滑油を使用した。
【0029】
【表3】
【0030】(1)潤滑性指数及び(2)初期トルク指
数の試験 自動車技術会によって制定された潤滑性試験(JASO
M 340−92)によって、評価を行った。49.
5cc、単気筒強制空冷の2サイクルエンジン(ホンダ
技研工業製、AF27)に、ガソリンに潤滑油組成物を
50:1の割合で混合した燃料を供給し、4000rp
m、全負荷及び排気中の一酸化炭素(CO)濃度6.0
±0.5%の条件下に、プラグ座温度を160±5℃で
安定させる。この後、運転を継続したまま冷却を停止
し、プラグ座温度が200℃及び300℃に達したとき
のトルクを測定し、再び冷却し、160±5℃で安定さ
せる。これを5〜7回繰り返し、プラグ座温度が200
℃及び300℃であるときのトルクの差を測定し、標準
潤滑油を使用した場合と、次式によって比較し、評価す
る。トルクの差の値が小さいほど、潤滑性が良いので、
潤滑性指数が大きいほど潤滑性が良いことになる。
【0031】
【数1】
【0032】初期トルク指数については、上記試験のプ
ラグ座温度が200℃のときの出力トルクを測定し、標
準潤滑油の場合と、次式によって比較し、評価する。プ
ラグ座の温度が200℃のときのトルクが高いほど、始
動性が良いので、初期トルク指数が高いほど、始動性が
優れていることになる。
【0033】
【数2】
【0034】(3)清浄性指数の試験 自動車技術会によって制定された清浄性試験(JASO
M 341−92)によって、評価を行った。49.
5cc、単気筒強制空冷の2サイクルエンジン(ホンダ
技研工業製、AF27)に、ガソリンに潤滑油組成物を
100:1の割合で混合した燃料を供給し、6000r
pmで10分間の予備運転を行った後、全負荷及び排気
中の一酸化炭素(CO)濃度6.0±0.5%の条件下
に、プラグ座温度が240±5℃で1時間運転する。運
転終了後、直ちにエンジンを停止し、シリンダーヘッ
ド、シリンダー及びピストンを取り外し、JPI─5S
─34−91(2サイクルエンジン清浄性評価法)で規
定された方法により、ピストン、シリンダーヘッドの評
点付けを行う。そして、部品に応じて補正係数を乗じた
補正評点を基にして、清浄性評点を算出する。清浄性評
点は、標準潤滑油の場合と、次式によって比較し、評価
する。清浄性補正評価結果の合計点が高いほど、清浄性
が優れているので、清浄性指数が大きいほど、清浄性が
優れていることになる。
【0035】
【数3】
【0036】(4)排気煙指数の試験 自動車技術会によって制定された排気煙試験(JASO
M 342−92)によって、評価を行った。69c
c、単気筒強制空冷の2サイクルエンジンを装着した定
格800Wの発電機(スズキ製、SX─800R)に、
ガソリンに潤滑油を10:1の割合で混合した燃料を供
給し、50Hz、無負荷で20分間運転を行った後、5
0Hz、670±10Wの負荷を急激に与えたときの、
排気煙濃度を測定する。これを3回繰り返して行い、排
気煙濃度の最大値の平均値を求める。排気煙指数は、標
準潤滑油の場合と、次式によって比較し、評価する。排
気煙濃度が低いほど、排気煙防止性が優れているので、
排気煙指数は大きいほど、排気煙防止性が優れているこ
とになる。
【0037】
【数4】
【0038】(5)排気系閉塞性指数の試験 自動車技術会によって制定された排気系閉塞性試験(J
ASO M 343−92)によって、評価を行った。
69cc、単気筒強制空冷の2サイクルエンジンを装着
した定格800Wの発電機(スズキ製、SX─800
R)に、ガソリンに潤滑油を5:1の割合で混合した燃
料を供給し、60Hz、750±15Wの負荷を与え
る。そして、排気ガス温度が370℃に達したときに、
60Hz、無負荷にし、排気ガス温度が330℃に低下
したときに、再び、60Hz、750±15Wの負荷を
与える。このモードを繰り返し、エンジンの吸入負圧が
2kPaになるまでの時間を測定する。なお、試験は、
2台のエンジンを使用し、一方は供試油、他方は標準潤
滑油の混合燃料を用いる。1回の試験を終了した後、混
合燃料を入れ換えて、再度、上記のモードの運転を実施
する。排気系閉塞性指数は、標準潤滑油の場合と、次式
によって比較し、評価する。排気系閉塞に達するまでの
時間が長いほど、排気系閉塞の防止性が優れているの
で、排気系閉塞指数が大きいほど、排気系閉塞防止性が
優れていることになる。
【0039】
【数5】
【0040】各実施例、比較例について、潤滑油組成物
の引火点、流動点、40℃における動粘度、100℃に
おける動粘度、粘度指数、硫酸灰分を、表4に示す。ま
た、上記した各試験の結果をも、表4に示す。
【0041】
【表4】
【0042】実施例1、2、3及び比較例1において
は、添加剤パッケージA、ポリブテン及び灯油を適量配
合すると共に、鉱油、ポリブテンの配合量も同じにし
た。ただし、実施例1においては、本発明の範囲内の鉱
油Aを単独で使用し、比較例1においては、本発明の範
囲外の鉱油Bを単独で使用した。実施例2、3において
は、鉱油AとB又はCとを配合することにより、本発明
の範囲内の鉱油を得ている。実施例1と比較例1とを比
較すると、潤滑性指数、初期トルク指数、清浄性指数、
排気煙指数は、ほぼ同等の値である。しかし、実施例1
においては、排気系閉塞性指数が大幅に向上している。
【0043】実施例2、3と比較例1とを比較すると、
潤滑性指数、初期トルク指数、清浄性指数、排気煙指数
は、ほぼ同等の値である。しかし、実施例2、3におい
ては、排気系閉塞性指数が大幅に向上している。
【0044】実施例4及び比較例2においては、添加剤
パッケージB、ポリブテン及び灯油を適量配合すると共
に、鉱油、ポリブテンの配合量も同じにした。ただし、
実施例4においては、本発明の範囲内の鉱油Aを単独で
使用し、比較例2においては、本発明の範囲外の鉱油C
とDとを配合した。実施例4と比較例2とを比較する
と、潤滑性指数、初期トルク指数、清浄性指数、排気煙
指数は、ほぼ同等の値である。しかし、実施例4におい
ては、排気系閉塞性指数が大幅に向上している。
【0045】次いで、上記の試験と同様にして、鉱油E
を使用して本発明の潤滑油組成物を製造し、排気系閉塞
性指数を測定した。鉱油Eの性状、ポリブテン、石油系
基油、添加剤パッケージAの配合量、組成物の各性状及
び排気系閉塞性指数の値を、表5に示す。鉱油Eは減圧
蒸留から得られたろう分の多い潤滑油留分を水素化分解
し、さらに溶剤精製して得たもので、単独の基油として
本発明の条件を満足している。
【0046】
【表5】 鉱油Eの15℃における密度 0.8338g/cm3 鉱油Eの引火点(COC) 212℃ 鉱油Eの100℃における動粘度 3.830mm2 /s 鉱油Eの粘度指数 117 鉱油Eのn−d−M環分析%Cp 84.1 鉱油Eの配合量 32.8重量% ポリブテンAの配合量 46.9重量% 石油系溶剤の配合量 14.0重量% 添加剤パッケージAの配合量 6.3重量% 組成物の引火点(COC) 86℃ 組成物の流動点 −22.5℃ 組成物の40℃における動粘度 46.48mm2 /s 組成物の100℃における動粘度 7.706mm2 /s 組成物の粘度指数 134 排気系閉塞性指数 315
【0047】この結果を、比較例1と比較すると、排気
系閉塞性指数が顕著に向上していることが判る。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の2サイクル
エンジン用潤滑油によれば、排気系へのデポジットの堆
積を防止する閉塞防止効果を、更に向上させることがで
きるので、エンジンの出力低下を長時間防ぐことができ
る。しかも、ポリブテンの配合量を増大させることな
く、閉塞防止効果を、更に向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10N 30:04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100℃における動粘度が3〜15mm
    2 /sであり、粘度指数が110以上であり、かつ全炭
    素に対するパラフィンを構成する炭素の比率(%Cp)
    が70%以上である鉱油基油5〜75重量%と、分子量
    が300〜3000のポリブテン20〜70重量%とを
    含有していることを特徴とする、2サイクルエンジン用
    潤滑油組成物。
JP6147963A 1994-06-29 1994-06-29 2サイクルエンジン用潤滑油組成物 Expired - Fee Related JP3025612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6147963A JP3025612B2 (ja) 1994-06-29 1994-06-29 2サイクルエンジン用潤滑油組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6147963A JP3025612B2 (ja) 1994-06-29 1994-06-29 2サイクルエンジン用潤滑油組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0812986A JPH0812986A (ja) 1996-01-16
JP3025612B2 true JP3025612B2 (ja) 2000-03-27

Family

ID=15442054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6147963A Expired - Fee Related JP3025612B2 (ja) 1994-06-29 1994-06-29 2サイクルエンジン用潤滑油組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3025612B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9914380B2 (en) 2013-01-04 2018-03-13 Johnson Controls Gmbh Foam part, in particular for a vehicle seat, and method and tool for producing a foam part

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5416325B2 (ja) * 2000-10-31 2014-02-12 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 2サイクルエンジン油組成物の製造法
US20070093398A1 (en) * 2005-10-21 2007-04-26 Habeeb Jacob J Two-stroke lubricating oils

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE781636A (fr) * 1972-04-04 1972-07-31 Labofina Sa Compositions lubrifiantes pour moteurs deux-temps.
JP2520923B2 (ja) * 1987-11-30 1996-07-31 出光興産株式会社 二サイクルガソリンエンジン用潤滑油基油

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9914380B2 (en) 2013-01-04 2018-03-13 Johnson Controls Gmbh Foam part, in particular for a vehicle seat, and method and tool for producing a foam part

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0812986A (ja) 1996-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2760982B1 (fr) Composition lubrifiante pour moteur marin
Hirano et al. Investigation of engine oil effect on abnormal combustion in turbocharged direct injection-spark ignition engines (Part 2)
AU2005316551A1 (en) Composition and methods for improved lubrication, pour point, and fuel performance
JP3025612B2 (ja) 2サイクルエンジン用潤滑油組成物
US3004837A (en) Fuel for two-cycle internal combustion engines
JP3001679B2 (ja) 2サイクルエンジンまたはロータリーエンジン用潤滑油組成物
CN1225667A (zh) 添加剂组合物
EP3918038A1 (fr) Composition de carburant à base d'hydrocarbures paraffiniques
JP4204340B2 (ja) 超低硫黄分内燃機関用潤滑油
JP3723917B2 (ja) 2サイクルエンジン用潤滑剤組成物
US20040106527A1 (en) Low phosphorus lubricating oil composition
JP2994503B2 (ja) ディーゼルエンジンの潤滑システム
EP2398872B1 (en) Use of a lubricating composition with gtl base oil to reduce hydrocarbon emissions
JP2866703B2 (ja) マルチグレードエンジン油組成物
JPH04122794A (ja) 2サイクルエンジン用潤滑油組成物
JP2901696B2 (ja) ディーゼルエンジン用潤滑油組成物
JP3866510B2 (ja) ディーゼル軽油組成物
JP3654371B2 (ja) ディーゼル軽油組成物
US10400189B2 (en) Gasoline engine lubricant
US20080312114A1 (en) Composition and Methods for Improved Lubrication, Pour Point, and Fuel Performance
JPH0753873B2 (ja) アルコ−ル系燃料用エンジン油組成物
JP2000053990A (ja) 2サイクルガソリンエンジン用潤滑油基油およびそれを用いた2サイクルガソリンエンジン用潤滑油組成物
CN103282468A (zh) 通过加入聚合型粘度提高组分改进燃料
JP2022521608A (ja) エンジンにおけるプレイグニッションを防止する又は低減するための潤滑組成物
JP2001329283A (ja) 2サイクルエンジン用潤滑油組成物

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees