JP3025536B2 - 新規なカルバゾール誘導体およびその塩 - Google Patents

新規なカルバゾール誘導体およびその塩

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JP3025536B2 JP2415021A JP41502190A JP3025536B2 JP 3025536 B2 JP3025536 B2 JP 3025536B2 JP 2415021 A JP2415021 A JP 2415021A JP 41502190 A JP41502190 A JP 41502190A JP 3025536 B2 JP3025536 B2 JP 3025536B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、癌細胞に対する強い殺
細胞作用を発揮する新規なカルバゾール誘導体およびそ
の塩に関するものであり、詳細には、一般式
【化4】 「式中、RおよびRは、同一または異なって、水素
原子、ハロゲン原子、ニトロ基、メチレンジオキシ基、
保護されていてもよいアミノ、ヒドロキシルもしくはカ
ルボキシル基またはハロゲン原子、低級アルキル、低級
アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキ
ル、保護されていてもよいヒドロキシもしくは複素環式
基で置換されていてもよい低級アルキル、アルケニル、
低級アルキルチオ、シクロアルキル、アリールもしくは
アリールオキシ基から選ばれる一つ以上の基を;R
は、水素原子またはハロゲン原子、低級アルキル、低
級アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキ
ル、保護されていてもよいヒドロキシもしくは複素環式
基で置換されていてもよい低級アルキル、アリール、ア
ルアルキルもしくはアシル基を;Yは、結合手または低
級アルキレン基を;Zは、保護されていてもよいヒドロ
キシル基または式
【化5】 (式中、RおよびRは、同一もしくは異なって、水
素原子またはハロゲン原子、低級アルキル、低級アルコ
キシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキル、保護
されていてもよいヒドロキシもしくは複素環式基で置換
されていてもよい低級アルキル、シクロアルキル、アル
アルキル、アシルもしくはアリール基を示す。あるいは
およびRは、それらが結合する窒素原子と一緒に
なって、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルコキ
シ、シクロアルキル、アリール、アルアルキル、保護さ
れていてもよいヒドロキシもしくは複素環式基で置換さ
れていてもよい含窒素複素環式基を形成してもよい。)
で表わされる基またはトリアルキルアンモニオ基を;A
およびBまたはDおよびEの一方が一緒になってオキソ
基を示し、他方が水素原子とヒドロキシル基もしくは共
に水素原子の組合せであるか、またはA、B、Dおよび
Eは、それぞれ、水素原子を示す。;また、式
【化6】 (式中、A、B、D、E、YおよびZは、それぞれ、上
記と同じ意味を有する。)で表わされる基は、カルバゾ
ール骨格の[2,3]位または[3,4]位に結合して
いるものである。」で表わされるカルバゾール誘導体お
よびその塩に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カルバゾール誘導体は、種々知ら
れているが、カルバゾール骨格の[2,3]位または
[3,4]位に式
【化7】 (式中、A、B、D、E、YおよびZは、それぞれ、前
記と同じ意味を有する。)で表わされる基が結合する化
合物は、全く知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】癌化学療法は、ここ数
十年で、長足の進歩を遂げ、白血病など癌の種類によっ
ては化学療法剤のみで高い治癒率の認められるものも出
てきている。しかし、最も重要な標的とされている大
腸、胃、肺などの臓器の固型癌に対しての奏効率は未
だ、大変低いものであり、この解決が人類にとって緊急
を要すべき課題となっている。また、癌細胞の耐性化お
よび化学療法剤の正常細胞に対する毒性なども大きな問
題であり、現在、治療に使用されている制癌剤の限界を
少しでも克服するような新しい薬剤の開発が望まれてい
る。本発明の目的は、上記課題を解決し、かつ副作用の
少ない制癌剤として有用な、一般式[1]で表わされる
新規な化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、低毒性でかつ固型癌に対して制癌活
性を発揮する化合物を探索していたところ、一般式
[1]のカルバゾール誘導体が優れた抗腫瘍効果を発揮
し、制癌剤として極めて有用であることを見出し、本発
明を完成した。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
明細書において、特に断わらない限り、ハロゲン原子と
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子
を;低級アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n
-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-
ブチルまたはペンチルなどのC1−5アルキル基を;ア
ルケニル基とは、たとえば、ビニル、アリル、ブテニ
ル、デセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニルまたは
オクタデセニルなどのC2−22アルケニル基を;低級
アルキレン基とは、たとえば、メチレン、エチレン、プ
ロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチ
レンまたは1−メチルトリメチレンなどのC1−5アル
キレン基を;アリール基とは、たとえば、フェニル、ト
リルまたはナフチル基を;アシル基とは、たとえば、ホ
ルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチ
リル、バレリル、イソバレリル、ピバロイルまたはヘキ
サノイルなどのC1−6アルカノイル基およびベンゾイ
ル、トルオイルまたはナフトイルなどのアロイル基を;
シクロアルキル基とは、たとえば、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなど
のC3−6シクロアルキル基を;低級アルコキシ基と
は、低級アルキル−0−基を;アリールオキシ基とは、
アリール−0−基を;低級アルキルチオ基とは、低級ア
ルキル−S−基を;アルアルキル基とは、アリール−低
級アルキル基を;低級アルキルスルホニルオキシ基と
は、低級アルキル−SO-基を;アリールスルホニル
オキシ基とは、アリール−SO−基を;含窒素複素環
式基とは、たとえば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピ
ペラジニル、モルホリニル、トリアゾリルまたはテトラ
ゾリルなどの5員または6員の含窒素複素環式基を;複
素環式基とは、たとえば、ピロリジニル、ピペリジニ
ル、ピペラジニル、モルホリニル、チエニル、フリル、
ピロリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニルまたは
ピラジニルなどの該環を構成する異項原子として酸素、
硫黄および窒素原子から選択された1つ以上の異項原子
を含有する5員または6員の複素環式基を;トリアルキ
ルアンモニオ基とは、たとえば、トリメチルアンモニ
オ、トリエチルアンモニオ、ジメチルエチルアンモニ
オ、ジエチルメチルアンモニオ、トリ−n-プロピルアン
モニオまたはトリブチルアンモニオなどのトリ−C
1−4アルキルアンモニオ基を意味する。また、式
【化8】 (式中、A、B、D、E、YおよびZは、それぞれ、前
記と同じ意味を有する。)で表わされる基は、カルバゾ
ール骨格の[2,3]位または[3,4]位に結合して
おり、具体的には、つぎのものを意味する。
【化9】
【化10】 「式中、R、R、R、A、B、D、E、Yおよび
Zは、それぞれ、前記と同じ意味を有する。」なお、後
述する製造法の説明においても、カルバゾール骨格に結
合する基(すなわち、ピロール環を形成する基)が記載
されているが、それらの基は上記同様カルバゾール骨格
の[2,3]位または[3,4]位に結合していること
を意味する。
【0006】また、上記した保護されていてもよいアミ
ノ、カルボキシルおよびヒドロキシル基の保護基として
は、当該分野で通常知られている保護基が挙げられ、具
体的にはプロテクティブ・グループス・イン・オーガニ
ック・シンセシス[Protective Groups in Organic Syn
thesis:セオドラ・ダブリュー・グリーン(Theodora.
W.Green)著、(1981年)ジョン・ウィリー・アンド・サ
ンズ社(John Wiley &Sons,Inc.)]および特公昭60-52
755号などに記載されている各保護基が挙げられる。一
般式[1]のカルバゾール誘導体の塩としては、通常知
られているアミノ基などの塩基性基またはヒドロキシル
もしくはカルボキシル基などの酸性基における塩を挙げ
ることができる。塩基性基における塩としては、たとえ
ば、塩酸、臭化水素酸および硫酸などの鉱酸との塩;酒
石酸、ギ酸、クエン酸、トリクロロ酢酸およびトリフル
オロ酢酸などの有機カルボン酸との塩;並びにメタンス
ルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン
酸、メシチレンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸
などのスルホン酸との塩などを、また、酸性基における
塩としては、たとえば、ナトリウムおよびカリウムなど
のアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウム
などのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;並び
にトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルア
ミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチ
ルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジル
アミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エ
フェナミンおよびN,N’−ジベンジルエチレンジアミ
ンなどの含窒素有機塩基との塩などを挙げることができ
る。さらに一般式[1]の化合物が分子内にトリアルキ
ルアンモニオ基または環状アンモニオ基を有する場合、
それらの基は、ハロゲンアニオン;低級アルキルスルホ
ニルオキシアニオン;または低級アルキル基もしくはハ
ロゲン原子などで置換されていてもよいアリールスルホ
ニルオキシアニオンなどと塩を形成していてもよい。ま
た、一般式[1]の化合物およびその塩において、異性
体(たとえば、光学異性体、幾何異性体、互変異性体な
ど)が存在する場合、本発明は、それらすべての異性体
を包含し、また、すべての水和物、溶媒和物および結晶
形をも包含するものである。
【0007】つぎに、本発明化合物の製造法について説
明する。本発明の一般式[1]のカルバゾール誘導体ま
たはその塩は、自体公知の方法またはそれらを適宜組み
合わせることによって、たとえば、以下に示す各製造ル
ートにしたがって製造することができる。
【製法1】
【製法2】
【製法3】
【製法4】 「式中、R1、R2、R3、YおよびZは、それぞれ、前
記と同じ意味を有する。;R6は、低級アルキル基を示
す。また、−CH2Brで表わされる基と式−CO26
で表わされる基は、それぞれ、カルバゾール骨格の2位
と3位、3位と2位、3位と4位または4位と3位に結
合しているものである。」ついで、一般式[1]の化合
物の製造法を前述の製造ルートにしたがって、各製法に
ついてさらに詳細に説明する。 製法1 一般式[1a]または一般式[1b]の化合物の製造
法。 講座有機反応機構、10巻、酸化反応と還元反応(下)、
第264頁〜270頁(東京化学同人)記載の方法またはこれ
に準じた方法により、一般式[2]の化合物を還元すれ
ば、一般式[1a]または一般式[1b]の化合物を製
造することができる。具体的には、この還元反応は、亜
鉛末または亜鉛アマルガムなどを用いて、酢酸または塩
酸などの酸性条件下で実施することができる。この反応
で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない
ものであれば特に限定されないが、たとえば、メタノー
ルおよびエタノールなどのアルコール類;ジオキサン;
トルエンおよびベンゼンなどの芳香族炭化水素類;並び
に酢酸などが挙げられ、また、これらの溶媒を一種また
は二種以上混合して使用してもよい。還元剤の使用量
は、一般式[2]の化合物に対して0.5倍量〜10倍量で
ある。反応温度および反応時間は、特に限定されない
が、通常、20℃〜120℃で、1分間〜10時間実施すれば
よい。 製法2 一般式[1c]または一般式[1d]の化合物の製造
法。 新実験化学講座、第15巻、酸化と還元[II]、第2章
第3項記載の方法またはこれに準じた方法により、一般
式[2]の化合物を還元すれば、一般式[1c]または
一般式[1d]の化合物を製造することができる。具体
的には、この還元反応は、水素化ホウ素ナトリウムを用
いて実施することができる。この反応で使用される溶媒
としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に
限定されないが、たとえば、メタノール、エタノールお
よび2−プロパノールなどのアルコール類;ジエチレン
グリコールジメチルエーテル;N,N−ジメチルホルム
アミド;ジメチルスルホキシド;並びに水などが挙げら
れ、また、これらの溶媒を一種または二種以上混合して
使用してもよい。還元剤の使用量は、一般式[2]の化
合物に対して0.25倍モル以上であり、好ましくは、1倍
モル〜7倍モルである。反応温度および反応時間は、特
に限定されないが、通常、0℃〜50℃で、10分間〜120時
間実施すればよい。
【0008】製法3 一般式[1e]の化合物の製造法。 新実験化学講座、第15巻、酸化と還元[II]、第2章
第3項記載の方法またはこれに準じた方法により、一般
式[2]の化合物を還元すれば、一般式[1e]の化合
物を製造することができる。具体的には、この還元反応
は、水素化アルミニウムリチウムを用いて実施すること
ができる。この反応で使用される溶媒としては、反応に
悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、
たとえば、エチルエーテル、テトラヒドロフランおよび
ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル
類などが挙げられる。還元剤の使用量は、一般式[2]
の化合物に対して等モル以上、好ましくは、1.0〜4.0倍
モルである。反応温度および反応時間は、特に限定され
ないが、通常、20℃〜70℃で、5分間〜10時間実施すれ
ばよい。 製法4 一般式[1f]または[1g]の化合物の製造法。 一般式[3a]または[3b]の化合物を、溶媒の存在
下または不存在下、一般式[4]の化合物と反応させる
ことによって、一般式[1f]または[1g]の化合物
を得ることができる。この反応で使用される溶媒として
は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定さ
れないが、たとえば、ベンゼン、トルエンおよびキシレ
ンなどの芳香族炭化水素類;クロロホルムおよび塩化メ
チレンなどのハロゲン化炭化水素類;並びにN,N−ジ
メチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミ
ドなどのアミド類などが挙げられ、また、これらの溶媒
を一種または二種以上混合して使用してもよい。また、
一般式[4]の化合物を溶媒として用いることもでき
る。また、この反応は、塩基の存在下に行うこともでき
る。この反応で必要に応じて用いられる塩基としては、
たとえば、トリエチルアミンおよびトリプロピルアミン
などの有機塩基が挙げられる。一般式[4]の化合物の
使用量は、一般式[3a]または[3b]の化合物に対
して等モル以上である。また、必要に応じて用いられる
塩基の使用量は、一般式[3a]または[3b]の化合
物に対して等モル以上である。反応温度および反応時間
は、特に限定されないが、通常、0℃〜100℃で、10分間
〜10時間実施すればよい。以上説明した化合物におい
て、塩を形成しうる場合、その塩を用いてもよく、その
塩としては、一般式[1]の塩として説明したと同様の
塩が挙げられる。つぎに、本発明化合物を製造するため
の原料である一般式[2]、[3a]および[3b]の
化合物の製造法について説明する。
【0009】これらの化合物は、自体公知の方法または
それらを適宜組み合わせることによって、たとえば、以
下に示す各製造ルートにしたがって製造することができ
る。
【製法a】
【製法b】
【製法c】
【製法d】
【製法e】
【製法f】
【製法g】
【製法h】
【製法i】 「式中、R1、R2、R3、R6およびZは、それぞれ、前
記と同じ意味を有する。;R7は、水素原子またはR2
述べたと同様の置換されていてもよい低級アルキル、ア
リールもしくはアルアルキル基を;R8は、置換されて
いてもよい低級アルキル、アルアルキルまたはアリール
基を;R9は、水素原子または置換されていてもよい低
級アルキル、アルケニルもしくはアリール基を;R
10は、R2で述べたと同様の置換されていてもよい低級
アルキル、アリールもしくはアルアルキル基またはイン
ドールのイミノ基の保護基を;R11は、水素原子または
置換されていてもよい低級アルキル、アルケニルもしく
はアリール基または保護されていてもよいヒドロキシル
もしくはカルボキシル基を;R12は、水素原子またはR
2で述べたと同様の置換されていてもよい 低級アルキ
ル、アリールもしくはアルアルキル基またはイミノ基の
保護基を;R13は、R8と同様の置換されていてもよいア
リール基を示す。また、以下の組合せの基、すなわち、
メチル基と式−CO26で表わされる基および−CH2
Brで表わされる基と式−CO26で表わされる基は、
カルバゾール骨格の2位と3位、3位と2位、3位と4
位 または4位と3位に結合しているものである。」
7、R8、R9、R10、R11、R12およびR13における
置換基としては、R1〜R5で挙げた置換基が挙げられ
る。一般式[12]の反応性誘導体としては、対称酸無
水物および酸ハライドなどが挙げられる。R10における
インドールのイミノ基の保護基としては、プロテクティ
ブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス[Pr
otective Groupsin Organic Synthesis:セオドラ・ダ
ブリュー・グリーン(Theodora.W.Green)著、(1981年)
ジョン・ウィリー・アンド・サンズ社(John Wiley & S
ons,Inc)]に記載されている各保護基が挙げられる。
【0010】ついで、一般式[2]、[3a]および
[3b]の化合物の製造法を前述の製造ルートにしたが
って、各製法についてさらに詳細に説明する。 製法a 一般式[7]、[9]または[10]の化合物の製造
法。 一般式[5]の化合物を、一般式[6]の化合物と反応
させ、一般式[7]の化合物を得る反応および一般式
[5]の化合物を、一般式[8]の化合物と反応させ、
一般式[9]または[10]の化合物を得る反応は、一
般にフィッシャーのインドール合成と呼ばれ、新実験化
学講座(日本化学会編、丸善株式会社)、第14巻[I
V]、第1957頁〜1960頁記載の方法またはこれに準じた
方法により実施することができる。 製法b 一般式[22]の化合物の製造法。 一般式[11]の化合物を、n−ブチルリチウムおよび
一般式[12]のカルボン酸の反応性誘導体と反応させ
ることによって、一般式[13]の化合物を得ることが
できる。なお、この反応においては、一般式[12]の
カルボン酸の反応性誘導体の代わりに、式R9−CN
(式中、R9は、前記と同様の意味を有する。)で表わ
される化合物またはN,N−ジメチルホルムアミドを用
いることもできる。ついで、一般式[13]の化合物
を、一般式[14]の化合物と反応させることによって
[ウィッティッヒ(Wittig)反応]、一般式[15]の化
合物を得ることができる。また、一般式[11]の化合
物を、n−ブチルリチウムおよび一般式[16]の化合
物と反応させることによって、一般式[17]の化合物
を得、さらにこれを脱水させて一般式[15]の化合物
を得ることもできる。さらにまた、一般式[18]の化
合物を、一般式[19]の化合物と反応させることによ
って[グリニヤール(Grignard)反応]、一般式[20]
の化合物を得、さらに、これを脱水させて一般式[1
5]の化合物を得ることもできる。ついで、一般式[1
5]の化合物を、一般式[21]の化合物と反応させる
ことによって[ディールス・アルダー(Diels-Alder)反
応]、一般式[22]の化合物を得ることができる。こ
のディールス・アルダー(Diels-Alder)反応において
は、一般式[15]の化合物のイミノ基の保護基を必要
に応じて脱離させた後、一般式[21]の化合物との反
応に付してもよい。上記した各反応は、自体公知の方法
またはそれらを適宜組み合わせることによって実施する
ことができるが、たとえば、ジャーナル・オブ・オーガ
ニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)、第36巻、第175
9頁〜第1764頁(1965年)、ジャーナル・オブ・オーガニ
ック・ケミストリー(J.Org.Chem.)、第38巻、第3324
頁〜第3330頁(1973年)、オーガニック・リアクション
ズ(Organic Reactions)、第14巻、第3章、シンセシ
ス(Synthesis)第461頁〜第462頁(1981年)もしくはジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.
Chem.)、第49巻、第5006頁〜第5008頁(1984年)などに
記載の方法またはこれらに準じた方法により実施するこ
とができる。
【0011】製法c 一般式[23]、[24]および[25]の化合物の製
造法。 一般式[7]または[22]の化合物を酸化(脱水素反
応)して、一般式[23]の化合物を製造する方法、一
般式[9]の化合物を酸化(脱水素反応)して、一般式
[24]の化合物を製造する方法および一般式[10]
の化合物を酸化(脱水素反応)して、一般式[25]の
化合物を製造する方法は、新実験化学講座(日本化学会
編、丸善株式会社)、第15巻[I−2]、第844頁
〜860頁もしくは同第1088頁〜第1092頁に記
載の方法またはこれらに準じた方法により実施すること
ができる。 製法d 一般式[2]の化合物の製造法。 一般式[23a]の化合物を、溶媒の存在下または不存
在下、一般式[4]の化合物と反応させることによっ
て、一般式[2]の化合物を得ることができる。この反
応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさな
いものであればよく、たとえば、前述の製法4で述べた
と同様の溶媒が挙げられる。一般式[4]の化合物の使
用量は、一般式[23a]の化合物に対して等モル以上
であり、また、溶媒として過剰に用いてもよい。反応温
度および反応時間は、特に限定されないが、通常、50
℃〜160℃で、10分間〜10時間実施すればよい。 製法e 一般式[26]の化合物の製造法。 一般式[23]、[24]または[25]の化合物を加
水分解し、さらに無水酢酸などを用いて脱水させること
によって、一般式[26]の化合物を得ることができ
る。この反応は、オーガニック・シンセシーズ(Org
anic Syntheses),Col.Vol.I
I,第457〜第458頁および同Col.Vol.
I,第410頁記載の方法またはこれらに準じた方法に
より実施することができる。 製法f 一般式[2]の化合物の製造法。 一般式[26]の化合物を、一般式[4]の化合物と反
応させることによって、一般式[2]の化合物を得るこ
とができる。この反応は、オーガニック・シンセシーズ
(Organic Syntheses),Col.V
ol.V,第973〜第975頁記載の方法またはこれ
に準じた方法により実施することができる。 製法g 一般式[29]もしくは[30]または[32]もしく
は[33]の化合物の製造法。 一般式[27]の化合物を、一般式[28]の化合物と
反応させ、一般式[29]または[30]の化合物を得
る反応および一般式[31]の化合物を、一般式[2
8]の化合物と反応させ、一般式[32]または[3
3]の化合物を得る反応は、一般にフィッシャーのイン
ドール合成と呼ばれ、新実験化学会講座(日本化学編、
丸善株式会社)、第14巻[IV]、第1957頁〜1
960頁記載の方法またはこれに準じた方法により実施
することができる。 製法h 一般式[34]または[35]の化合物の製造法。 一般式[29]または[33]の化合物を酸化(脱水素
反応)して、一般式[34]の化合物を製造する方法お
よび一般式[30]または[32]の化合物を酸化(脱
水素反応)して、一般式[35]の化合物を製造する方
法は、新実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会
社)、第15巻[I−2]、第844頁〜860頁もし
くは同第1088頁〜第1092頁に記載の方法または
これらに準じた方法により実施することができる。 製法i 一般式[3a]または[3b]の化合物の製造法。 一般式[34]または[35]の化合物をアセチル化す
ることによって、一般式[36]または[37]の化合
物を得、ついで、これらをそれぞれブロム化して一般式
[3a]または[3b]の化合物を製造する方法は、ヘ
テロサイクルズ(Heterocycles),第20
巻、第1295頁〜1313頁(1983年)記載の方
法もしくはこれに準じた方法により、実施することがで
きる。
【0012】以上説明した原料化合物、すなわち、一般
式[2]〜[37]の化合物において、塩を形成しうる
場合、その塩を用いてもよく、その塩としては、一般式
[1]の塩で説明したと同様の塩が挙げられる。このよ
うにして得られた上記の本発明化合物(一般式[1])
および原料化合物を、たとえば、酸化、還元、転位、置
換、アシル化、ハロゲン化、イミド交換、四級化、脱保
護、脱水もしくは加水分解などの自体公知の反応に付す
ことによって、またはそれらを適宜組み合わせることに
よって、同一一般式内での他の化合物に誘導することが
できる。上で述べた製造法における本発明化合物(一般
式[1])およびそれぞれの原料化合物において、異性
体(たとえば、光学異性体、幾何異性体、互変異性体な
ど)が存在する場合、これらすべての異性体を使用する
ことができ、また、すべての溶媒和物、水和物および結
晶形を使用することができる。上で述べた製造法におけ
る本発明化合物(一般式[1])およびそれぞれの原料
化合物において、アミノ基、ヒドロキシル基またはカル
ボキシル基を有する化合物は、あらかじめこれらのアミ
ノ基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を通常の保
護基で保護しておき、反応後、必要に応じて、自体公知
の方法でこれらの保護基を脱離することもできる。ま
た、反応終了後、反応目的物を単離せずに、そのままつ
ぎの反応に用いてもよい。また、このようにして得られ
る本発明化合物(一般式[1])およびそれぞれの原料
化合物は、抽出、晶出、蒸留、カラムクロマトグラフィ
ー、再結晶などの通常の方法にしたがって単離精製する
ことができる。本発明の一般式[1]の化合物を医薬と
して用いる場合、それ自体でまたは医薬上許容される賦
形剤、担体および希釈剤などの添加剤を適宜混合しても
よく、これらは、常法により錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、注射剤もしくは坐剤などの形態で経口的また
は非経口的に投与することができる。また、投与方法、
投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状
に応じて適宜選択できるが、通常、成人1日当り10〜50
0mgを1回から数回に分割して投与すればよい。
【0013】つぎに、本発明のカルバゾール誘導体の代
表的化合物の薬理作用について述べる。被検化合物No.1
〜No.21としては、以下に示す化合物を用いた。表中、
1およびR3における数字は、ピロロ[3,4−c]カ
ルバゾール骨格への置換基の置換位置を示す。また、以
下に使用される略号は、つぎの意味を有する。 Me;メチル Et;エチル Ph;フェニ
ル c−Pr;シクロプロピル 表1および表2中のR1、R2、R3、YおよびZは、そ
れぞれ、次式
【化11】 で表わされる化合物 の置換基を示す。
【0014】(以下余白)
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】化合物 No.15 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
5−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ[3,4−b]
カルバゾール 化合物 No.16 8−クロロ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−
1,2,3,5−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾール 化合物 No.17 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
5−テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ[3,4−b]
カルバゾール 化合物 No.18 8−クロロ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−
1,2,3,5−テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾール 化合物 No.19 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
6−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ[3,4−c]
カルバゾール 化合物 No.20 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
6−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]カルバゾール 化合物 No.21 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
5−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−b]カルバゾール
【0017】抗腫瘍効果 HeLa S-3細胞生育阻害試験 10%牛胎児血清を含むMEM(Minimum essential medi
um) 培養液で被検化合物を適宜希釈し、これを96穴マイ
クロタイタープレートに、0.1mlずつ各ウェルに分注す
る。つぎに培養液で2×104個/mlに調整したHeLa S-3細
胞を0.1mlずつ各ウェルに分注する。そのまま炭酸ガス
インキュベーター内で4日間、37℃で培養する。培養
後、培養上清を除去し、エタノールで10分間固定する。
固定細胞をギムザ染色液で染色し、HeLa S-3細胞に対す
る最小発育阻止濃度(MIC)を求めた。その結果を表
3に示す。
【0018】(以下余白)
【表3】
【0019】以上の試験結果から、本発明の一般式
[1]の化合物は、優れた抗腫瘍効果を発揮することが
容易に理解できる。
【0020】
【発明の効果】よって、本発明の一般式[1]の化合物
は、制癌剤として極めて有用な化合物であることが明ら
かである。
【0021】
【実施例】つぎに、本発明化合物の製造法を具体的に参
考例、実施例および製剤例によりさらに詳細に説明する
が、本発明は、これらに限定されるものではない。な
お、カラムクロマトグラフィーにおける充填剤は、特に
断らない限り、キーゼルゲル60,アート.7734[Kiesel
gel 60,Art.7734(メルク社製)]を、分取用薄層クロ
マトグラフィーは、キーゼルゲル60,アート.5717[Ki
eselgel 60,Art.5717(メルク社製)]を、それぞれ用
いた。また、溶離液および展開液における混合比は、す
べて容量比である。各表中のR1およびR3における数字
は、カルバゾール骨格、ピロロ[3,4−c]カルバゾ
ール骨格、ピロロ[3,4−b]カルバゾール骨格への
置換基の置換位置を;融点欄における括弧内は、再結溶
媒をそれぞれ、示す。また、以下に使用される略号は、
それぞれ、つぎの意味を有する。 Me;メチル、Et;エチル、c−Pr;シクロプロピ
ル、 Ph;フェニル、Bzl;ベンジル、 IPA;イソプロピルアルコール、nPA;n−プロパ
ノール、 AcOEt;酢酸エチル、IPE;ジイソプロピルエー
テル
【0022】参考例1 (1) N−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロ
カルバゾール−3,4− ジカルボキシイミドおよびN−
ベンジル−1,2,3,4−テトラヒド ロカルバゾール
−2,3−ジカルボキシイミド 無水エタノール7mlに、N−ベンジル−4−オキソシク
ロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド510mg、濃硫
酸490mgおよびフェニルヒドラジン220mgを加え、2時間
還流する。ついで、室温まで冷却した後、酢酸エチル30
mlおよび水20mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
でpH7.5に調整し、有機層を分取する。分取した有機層
を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エチ
ル=50:1〜20:1)で精製し、2つの分画を得る。先に溶
出する分画を溶媒留去し、イソプロピルアルコールから
再結晶すれば、無色針状晶のN−ベンジル−1,2,
3,4−テトラヒドロカルバゾール−3,4−ジカルボ
キシイミド190mg(収率29%)を得る。一方、後に溶出
する分画を溶媒留去し、イソプロピルアルコールから再
結晶すれば、無色針状晶のN−ベンジル−1,2,3,
4−テトラヒドロカルバゾール−2,3−ジカルボキシ
イミド120mg(収率18%)を得る。 oN−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロカルバ
ゾール−3,4−ジカルボキシイミド IR(KBr)cm-1; 3370,1765,1695 oN−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロカルバ
ゾール−2,3−ジカルボキシイミド IR(KBr)cm-1; 3370,1765,1690 同様にして、表4の化合物を得る。なお、表4中のR1
は、次式
【化12】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0023】 (以
下余白)
【表4】
【0024】(2) N−ベンジル−カルバゾー
ル−3,4−ジカルボキシイミド N−ベンジル−1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾ
ール−3,4−ジカルボキシイミド150mgを塩化メチレ
ン5mlに溶解させる。この溶液に2,3−ジクロロ−
5,6−ジシアノ−パラ−ベンゾキノン(以下、DDQ
と略記する。)220mgを加え、室温で10分間攪拌する。
ついで、塩化メチレン20mlおよび10%炭酸カリウム水溶
液10mlを加え、有機層を分取する。分取した有機層を飽
和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をn-プロ
パノールから再結晶すれば、橙色針状晶のN−ベンジル
−カルバゾール−3,4−ジカルボキシイミド120mg
(収率81%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 3300,1755,1690 同様にして、表5の化合物を得る。なお、表5中のR1
は、次式
【化13】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0025】(以下余白)
【表5】
【0026】(3) 9−アセチルカルバゾール
−3,4−ジカルボン酸無水物 N−ベンジル−カルバゾール−3,4−ジカルボキシイ
ミド330mgに、ジオキ サン5mlおよび5N水酸化ナトリウ
ム水溶液1.0mlを加え、30分間還流する。ついで、濃塩酸
3.0mlを加え、2時間還流する。室温まで冷却した後、
酢酸エチル30mlおよび水20mlを加え、有機層を分取す
る。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。
得られた残留物に無水酢酸3.0mlを加え、30分間還流す
る。ついで、室温まで冷却した後、析出した結晶を濾取
し、ジエチルエーテルで洗浄すれば、淡黄色結晶の9−
アセチルカルバゾール−3,4−ジカルボン酸無水物22
0mg(収率78%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 1830,1760,1710 同様にして、表6の化合物を得る。なお、表6中のR1
は、次式
【化14】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0027】(以下余白)
【表6】
【0028】参考例2 (1) ジエチル=1,2,3,4−テトラヒドロカル
バゾール−2,3−ジカルボキシラート エタノール20mlに、ジエチル=4−オキソシクロヘキサ
ン−1,2−ジカルボキシラート2.66g、濃硫酸2.45gお
よびフェニルヒドラジン1.08gを加え、2時間還流す
る。ついで、室温まで冷却した後、酢酸エチル50mlおよ
び水50mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.
5に調整し、有機層を分取する。分取した有機層 を飽和
食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、減圧下に溶媒を留去する。得られた残留物をエタノ
ールから再結晶すれば、無色針状晶のジエチル=1,
2,3,4−テトラヒドロカルバゾール−2,3−ジカ
ルボキシラート1.87g(収率59%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 3390,1720 同様にして、つぎの化合物を得る。 oジエチル=6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒド
ロカルバゾー ル−2,3−ジカルボキシラート IR(KBr)cm-1; 3360,1710
【0029】(2) ジエチル=カルバゾール−2,3
−ジカルボキシラート ジフェニルエーテル6gに、ジエチル=1,2,3,4−
テトラヒドロカルバゾール−2,3−ジカルボキシラー
ト630mgおよび5%パラジウム−炭素320mgを加え、窒素
気流下、10分間還流する。室温まで冷却した後、クロロ
ホルム20mlを加え、不溶物を濾去する。ついで、減圧下
にクロロホルムを留去する。得られた油状物にn-ヘキサ
ン20mlを加え、室温で10分間攪拌する。析出した結晶を
濾取し、n-ヘキサン5mlで洗浄した後、乾燥させれば、無
色結晶470mgを得る。得られた無色結晶をエタノールか
ら再結晶すれば、無色針状晶のジエチル=カルバゾール
−2,3−ジカルボキシラート360mg(収率58%)を得
る。 IR(KBr)cm-1; 3280,1720,1690 (3) ジエチル=6−クロロカルバゾール−2,3−
ジカルボキシラート ジエチル=6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ
カルバゾール−2,3−ジカルボキシラートおよびDD
Qを用い、参考例1(2)と同様に反応させれば、無色
結晶のジエチル=6−クロロカルバゾール−2,3−ジ
カルボキシラートを得る。 IR(KBr)cm-1; 3270,1705,1690 (4) 9−アセチルカルバゾール−2,3−ジカルボ
ン酸無水物 ジエチル=カルバゾール−2,3−ジカルボキシラート
650mgに、エタノール20mlおよび2N 水酸化ナトリウム水
溶液4.2mlを加え、1時間還流する。ついで、室温まで
冷却した後、3N 塩酸4mlを加え、減圧下に濃縮乾固す
る。得られた残留物に水30mlを加え、室温で10分間攪拌
した後、結晶を濾取する。この結晶をデシケーター中で
乾燥すれば、淡黄色無定形晶530mgを得る。得られた淡
黄色無定形晶に無水酢 酸5.0mlを加え、30分間還流す
る。ついで、室温まで冷却した後、析出した結晶を濾取
し、ジエチルエーテルで洗浄すれば、淡黄色結晶の9−
アセチルカルバゾール−2,3−ジカルボン酸無水物48
0mg(収率82%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 1830,1760,1685 同様にして、つぎの化合物を得る。 o9−アセチル−6−クロロカルバゾール−2,3−ジ
カルボン酸無水物 IR(KBr)cm-1; 1840,1770,1700
【0030】参考例3 (1) 2−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−
1−メチルインドール1−メチルインドール5.0gを無水
テトラヒドロフラン30mlに溶解させ、−30℃で、1.5Mn-ブ
チルリチウムヘキサン溶液30mlを攪拌しながら、5分間
を要して滴下し、さらに、0℃で30分間攪拌する。つい
で、アセトン4.2mlを同温度で10分間を要して滴下し、
さらに、 室温で10分間攪拌する。減圧下に溶媒を留去
し、得られた残留物に酢酸エチル100mlおよび水50mlを
加えて溶解させ、有機層を分取する。分取した有機層を
飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチル
=50:1〜20:1)で精製し、n-ヘキサンから再結晶すれ
ば、無色結晶の2−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−1−メチルインドール3.25g(収率45%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 3300,1460,1370,1350 (2) 2−イソプロペニル−1−メチルインドール 2−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1−メチ
ルインドール4.0gをトルエン80mlに溶解させ、p-トルエ
ンスルホン酸・1水和物200mgを加え、2時間共沸脱水
する。ついで、室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得
られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;n-
ヘキサン:トルエン=1:0〜20:1)で精製すれば、淡黄
色油状物の2−イソプロペニル−1−メチルインドール
850mg(収率24%)を得る。 IR(ニート)cm-1; 1625,1605,1460 (3) 参考例3(1)および(2)と同様にして、つ
ぎの化合物を得る。 o1−メチル−2−(1−フェニルビニル)インドール IR(KBr)cm-1; 1600,1590,1460,1430,1305
【0031】参考例4 (1) 2−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−
5−メトキシ−1−メトキシメチルインドール 5−メトキシ−1−メトキシメチルインドール13.0gを
無水テトラヒドロフラン50mlに溶解させる。この溶液に
−50℃で、1.5Mn-ブチルリチウムヘキサン溶液47mlを、
攪拌しながら、5分間を要して滴下し、さらに、0℃で
30分間攪拌する。ついで、同温度で、アセトン7.5mlを10
分間を要して滴下し、さらに、室温で10分間攪拌する。
減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物に酢酸エチル20
0mlおよび水100mlを加えて溶解させ、有機層を分取す
る。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;
トルエン:酢酸エチル=1:0〜10:1)で精製すれば、 淡
黄色油状物の2−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル)−5−メトキシ−1−メトキシメチルインドール9.
9g(収率59%)を得る。 IR(ニート)cm-1; 3450,1620,1475,1440 (2) 2−イソプロペニル−5−メトキシ−1−メト
キシメチルインドール 2−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−5−メト
キシ−1−メトキシメチルインドール8.7gおよびトリエ
チルアミン9.7mlを塩化メチレン100mlに溶解させる。こ
の溶液に0℃で、メタンスルホニルクロリド4.4gを塩化
メチレン10mlに溶解させた溶液を、攪拌しながら、5分
間を要して滴下する。さらに、室温で30分間攪拌する。
ついで、水80mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
でpH7.0に調整し、有機層を分取する。分取した有機層
を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液;トルエン:酢酸エチ
ル=1:0〜50:1)で精製すれば、淡黄色油状物の2−イ
ソプロペニル−5−メトキシ−1−メトキシメチルイン
ドール6.1g(収率75%)を得る。 IR(ニート)cm-1; 1605,1465,1440,1370,1340
【0032】参考例5 (1) 2−シクロプロピルカルボニル−5−メトキシ
−1−メトキシメチ ルインドール) 5−メトキシ−1−メトキシメチルインドール4.98gを
無水テトラヒドロフラ ン40mlに溶解させる。この溶液
に−40℃で、1.5Mn-ブチルリチウムヘキサン溶液15.7ml
を攪拌しながら、5分間を要して滴下し、さらに、室温
で30分間攪拌する。この溶液を、−60℃で、シクロプロ
パンカルボニルクロリド2.99gを無水テトラヒドロフラ
ン30mlに溶解させた溶液に、攪拌しながら30分間を要し
て滴下する。ついで、この反応混合物を、室温で10分間
攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlに一
度に加える。この混合物に酢酸エチル250mlを加え、有
機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒
を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
(溶離液;n-ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製すれ
ば、淡黄色結晶の2−シクロプロピルカルボニル−5−
メトキシ−1−メトキシメチルインドール3.59g(収率5
3%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 1645 (2) 2−(1−シクロプロピルビニル)−5−メト
キシ−1−メトキシメチルインドール メチルトリフェニルホスホニウムブロミド6.43gを無水
テトラヒドロフラン60mlに懸濁させる。この懸濁液に0
℃で、1.5Mn-ブチルリチウムヘキサン溶液10mlを攪拌し
ながら、1分間を要して滴下する。ついで、20℃で30分
間攪拌した後、この反応混合物に、2−シクロプロピル
カルボニル−5−メトキシ−1−メトキシメチルインド
ール3.59gを無水テトラヒドロフラン30mlに溶解させた
溶液を、攪拌しながら、25〜30℃を保って、5分間を要
して滴下する。さらに、20℃で1時間攪拌した後、酢酸
エチル200mlおよび水100mlを加え、有機層を分取する。
分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;n-ヘ
キサン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、無色油状物
の2−(1−シクロプロピルビニル)−5−メトキシ−
1−メトキシメチルインドール2.46g(収率69%)を得
る。 IR(ニート)cm-1; 1615,1470,1440,1385
【0033】参考例6 (1) N−ベンジル−1−メチル−9−メチル−1,
2,3,4−テトラヒ ドロカルバゾール−3,4−ジカ
ルボキシイミド 2−イソプロペニル−1−メチルインドール850mgおよ
びN−ベンジルマレインイミド980mgを、110℃で30分間
攪拌する。得られた固形物をエタノールl0mlから再結晶
すれば、無色針状晶のN−ベンジル−1−メチル−9−
メチル−1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾール−
3,4−ジカルボキシイミド1.22g(収率69%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 1770,1700 同様にして、つぎの化合物を得る。 oN−ベンジル−9−メチル−1−フェニル−1,2,
3,4−テトラヒドロカルバゾール−3,4−ジカルボ
キシイミド IR(KBr)cm-1; 1770,1705 (2) N−フェニル−1−シクロプロピル−6−メト
キシ−9−メトキシメチル−1,2,3,4−テトラヒ
ドロカルバゾール−3,4−ジカルボキ シイミド 2−(1−シクロプロピルビニル)−5−メトキシ−1
−メトキシメチルインドール2.46gおよびN−フェニル
マレインイミド3.31gの混合物に、キシレン12mlを加
え、1時間還流する。ついで、減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;n
-ヘキサン:酢酸エチル=5:1〜2:1)で精製 すれば、無
色結晶のN−フェニル−1−シクロプロピル−6−メト
キシ−9−メトキシメチル−1,2,3,4−テトラヒ
ドロカルバゾール−3,4−ジカルボキシイミド3.79g
(収率92%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 1775,1710 同様にして、つぎの化合物を得る。 oN−フェニル−6−メトキシ−9−メトキシメチル−
1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾー
ル−3,4−ジカルボキシイミド IR(KBr)cm-1;1765,1705
【0034】参考例7 参考例1(2)と同様にして、表7の化合物を得る。 なお、表7中のR1、R2、R3およびR8は、それぞれ、
次式
【化15】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0035】(以下余白)
【表7】
【0036】参考例8 (1) N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]カルバ
ゾール−3,4−ジカルボキシイミド トルエン100mlに、9−アセチルカルバゾール−3,4
−ジカルボン酸無水物1.12gおよびN,N−ジメチルエ
チレンジアミン1.06gを加え、2時間共沸脱水する 。つ
いで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をn-プロ
パノールから再結晶すれば、黄色針状晶のN−[2−
(ジメチルアミノ)エチル]カルバゾール−3,4−ジ
カルボキシイミド960mg(収率78%)を得る。 融点;198.4〜199.5℃ IR(KBr)cm-1; 1750,1695 (2) 参考例8(1)または、参考例1(3)および
参考例8(1)と同様にして、表8および表9の化合物
を得る。 なお、表8中のR1、R2、R3、YおよびZは、それぞ
れ、次式
【化16】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0037】
【表8】
【0038】なお、表9中のR1は、次式
【化17】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0039】
【表9】
【0040】参考例9N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1−シクロプ
ロピル−6−メトキシカルバゾール−3,4−ジカルボ
キシイミド N−フェニル−1−シクロプロピル−6−メトキシ−9
−メトキシメチルカルバゾール−3,4−ジカルボキシ
イミド2.75gに、N,N−ジメチルホルムアミド14mlお
よびN,N−ジメチルエチレンジアミン7mlを加え、1
時間還流する。ついで、減圧下に濃縮乾固し、得られた
残留物にメタノール55mlおよび3N 塩酸28mlを加え、30
分間還流する。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られ
た残留物に酢酸エチル500mlおよび飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液100mlを加えて溶解させ、有機層を分取す
る。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を留去する。
得られた残留物をn-プロパノールから再結晶すれば、黄
色針状晶のN−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1
−シクロプロピル−6−メトキシカルバゾール−3,4
−ジカルボキシイミド2.14g(収率88%)を得る。 融点;229.0〜230.8℃IR(KBr)cm-1; 1750,1695 同様にして、つぎの化合物を得る。 oN−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−6−メトキ
シ−1−メチルカルバゾール−3,4−ジカルボキシイ
ミド 融点;240.5〜241.4℃ (nPA) IR(KBr)cm-1; 1755,1695 oN−[2−(ジエチルアミノ)エチル]−6−メトキ
シ−1−メチルカルバゾール−3,4−ジカルボキシイ
ミド 融点;221.8〜223.0℃ (nPA) IR(KBr)cm-1; 3270,1745,1680
【0041】参考例10 (1) エチル=5,6,7,8−テトラヒドロ−3−
メチルカルバゾール− 2−カルボキシラートおよびエチ
ル=5,6,7,8−テトラヒドロ −3−メチルカルバ
ゾール−4−カルボキシラート 2−メチル−5−アミノ安息香酸エチルエステル・塩酸
塩5.08gを水75mlに溶 解させ、0℃で濃塩酸5.9mlを加
える。この混合物に亜硝酸ナトリウム1.79gを水5ml に
溶解させた溶液を、攪拌しながら、0〜5℃を保って、10
分間を要して滴下する。さらに、0℃で10分間攪拌す
る。ついで、濃塩酸7.9mlを加えた後、塩化第一スズ・
2水和物10.63gを、同温度を保ちながら、10分間を要し
て分割添加する。さらに、室温で30分間攪拌する。つい
で、減圧下に濃縮乾固し、得られた残留物にエタノール
50mlを加え、再び減圧下に濃縮乾固する。ついで、得ら
れた残留物にエタノール50ml、シクロヘキノン2.32gおよ
び濃硫酸6.3mlを加え、40分間還流する。ついで、減圧
下に50mlまで濃縮し、得られた残留物に酢酸エチル200m
lおよび水100mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
でpH7.0 に調整する。不溶物を濾去し、濾液から有機層
を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒
を留去し、得られた残留物をエタノールから再結晶すれ
ば、無色結晶のエチル=5,6,7,8−テトラヒドロ
−3−メチルカルバゾール−2−カルボキシラート1.30
g(収率21%)を得る。一方、再結晶母液を濃縮し、得ら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液;n-ヘ
キサン:トルエン=1:1〜0:1)で精製すれば、無色結晶
のエチル=5,6,7,8−テトラヒドロ−3−メチル
カルバゾール−4−カルボキシラート2.34g(収率39%)
を得る。 oエチル=5,6,7,8−テトラヒドロ−3−メチル
カルバゾール−2−カルボキシラート IR(KBr)cm-1; 1680 oエチル=5,6,7,8−テトラヒドロ−3−メチル
カルバゾール−4−カルボキシラート IR(KBr)cm-1; 1715
【0042】(2) エチル=3−メチルカルバゾール−
2−カルボキシラート エチル=5,6,7,8−テトラヒドロ−3−メチルカ
ルバゾール−2−カルボキシラート2.46gに、ジフェニ
ルエーテル50mlおよび5% パラジウム−炭素740mgを加
え、窒素気流下、20分間還流する。ついで、室温まで冷
却し、クロロホルム50mlおよびメタノール50mlを加えた
後、不溶物を濾去する。濾液を減圧下に濃縮し、得られ
た残留物にn-ヘキサン250mlを加えて室温で10分間攪拌
する。析出した結晶を濾取してn-ヘキサンで洗浄し、乾
燥させれば、無色結晶のエチル=3−メチルカルバゾー
ル−2−カルボキシラート1.70g(収率70%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 1670 同様にして、つぎの化合物を得る。 o エチル=3−メチルカルバゾール−4−カルボキシ
ラート IR(KBr)cm-1; 1700 (3) エチル=9−アセチル−3−メチルカルバゾー
ル−2−カルボキシラー エチル=3−メチルカルバゾール−2−カルボキシラー
ト1.56gをN,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶解さ
せ、60%水素化ナトリウム270mgを加え、室温で20分間攪
拌する。ついで、0℃でアセチルクロリド580mgを攪拌し
ながら、10分間を要して滴下する。さらに、室温で30分
間攪拌する。ついで、メタノール5mlを加え、室温で10
分間攪拌した後、減圧下に溶媒を留去する。得られた残
留物に酢酸エチル100mlおよび水100mlを加えて溶解さ
せ、有機層を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をエタノールから再結晶
すれば、無色結晶のエチル=9−アセチル−3−メチル
カルバゾール−2−カルボキシラート1.32g(収率73%)
を得る。 IR(KBr)cm-1; 1710,1690 同様にして、つぎの化合物を得る。 oエチル=9−アセチル−3−メチルカルバゾール−4
−カルボキシラート IR(KBr)cm-1; 1720,1685 (4) エチル=9−アセチル−3−ブロモメチルカル
バゾール−2−カルボキ シラート エチル=9−アセチル−3−メチルカルバゾール−2−
カルボキシラート230mgに、四塩化炭素5ml、N−ブロモ
スクシンイミド415mgおよび2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル10mgを加え、40分間還流する。室温まで冷
却した後、不溶物を濾過し、不溶物をクロロホルム20ml
で洗浄する。先に得られた濾液と洗液を合わせ、水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶
媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液;トルエン:酢酸エチル=1:0〜20:1)で精
製し、エタノールから再結晶すれば、無色結晶のエチル
=9−アセチル−3−ブロモメチルカルバゾール−2−
カルボキシラート143mg(収率49%)を得る。 IR(KBr)cm-1; 1690 同様にして、つぎの化合物を得る。 oエチル=9−アセチル−3−ブロモメチルカルバゾー
ル−4−カルボキシラート IR(KBr)cm-1; 1720,1690
【0043】実施例1 (1) 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒド ロ−3−オキソ−ピロロ[3,
4−c]カルバゾール N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−カルバゾール
−3,4−ジカルボキシイミド230mgに、酢酸12mlおよ
び亜鉛末460mgを加え、1時間還流する。室温まで冷却
し、不溶物を濾過し、不溶物を酢酸10mlで洗浄する。先
に得られた濾液と洗液を合わせ、減圧下に濃縮乾固す
る。得られた残留物に酢酸エチル50mlおよび水50mlを加
えて溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.5
に調整する。不溶物を濾過し、不溶物を酢酸エチル20ml
で洗浄する。先に得られた濾液と洗液を合わせ、有機層
を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を
留去する。得られた残留物にジエチルエーテル10mlを加
えて室温で10分間攪拌する。不溶物を濾取し、乾燥させ
れば、無色結晶の2−[2−(ジメチルアミノ)エチ
ル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−3−オキソ−ピ
ロロ[3,4−c]カルバゾール190mg(収率87%)を得
る。 融点;211.4〜213.6℃ (EtOH) IR(KBr)cm-1; 1670 (2) 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒド ロ−3−オキソ−ピロロ[3,
4−c]カルバゾール・塩酸塩 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
6−テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ[3,4−c]
カルバゾール150mgをクロロホルム10mlに溶解させ、10%
塩化水素ジオキサン溶液1mlを加え、減圧下に溶媒を留
去する。得られた残留物にジエチルエーテル5mlを加
え、室温で10分間攪拌する。不溶物を濾取し、乾燥させ
れば、無色結晶の2−[2−(ジメチルアミノ)エチ
ル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−3−オキソ−ピ
ロロ[3,4−c]カルバゾール・塩酸塩140mgを得
る。IR(KBr)cm-1; 1650
【0044】(3) 実施例1(1)および(2)と同
様にして、表10および表11の化合物を得る。 なお、表10および表11中のR1、R2、R3、Yおよ
びZは、それぞれ、次式
【化18】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0045】(以下余白)
【表10】
【0046】
【表11】 注)上段の物性は、フリー体の物性を、下段の物性
は、塩酸塩の物性を示す。
【0047】実施例2 (1) 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,5−テトラヒド ロ−1−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾールおよび2−[2− (ジメチ
ルアミノ)エチル]−1,2,3,5−テトラヒドロ−
3−オ キソ−ピロロ[3,4−b]カルバゾール N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−カルバゾール
−2,3−ジカルボキシイミド220mgに、酢酸11mlおよ
び亜鉛末440mgを加え、1時間還流する。室温まで冷却
し、不溶物を濾過し、不溶物を酢酸10mlで洗浄する。先
に得られた濾液と洗液を合わせ、減圧下に濃縮乾固す
る。得られた残留物に酢酸エチル80mlおよび水50mlを加
えて溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7.5
に調整する。不溶物を濾過し、不溶物を酢酸エチル10ml
で洗浄する。先に得られた濾液と洗液を合わせ、有機層
を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を
留去する。得られた残留物を分取用薄層クロマトグラフ
ィー(展開液;クロロホルム:メタノール=5:1)で分
離精製すれば、無色結晶の2−[2−(ジメチルアミ
ノ)エチル]−1,2,3,5−テトラヒドロ−1−オ
キソ−ピロロ[3,4−b]カルバゾール143mg (収率
68%)および2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−
1,2,3,5− テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾール30mg(収率14%)を得る。 o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,
3,5−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ[3,4−
b]カルバゾール 融点;231.0〜235.8℃ (EtOH) IR(KBr)cm-1; 1655,1620 o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,
3,5−テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ[3,4−
b]カルバゾール 融点;257.2〜258.5℃ (EtOH) IR(KBr)cm-1; 1670 (2) 実施例1(2)と同様にして、つぎの化合物を
得る。 o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,
3,5−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ[3,4−
b]カルバゾール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1; 1655,1620 o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,
3,5−テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ[3,4−
b]カルバゾール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1; 1640 (3) 実施例2(1)および(2)と同様にして、つ
ぎの化合物を得る。 o8−クロロ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]
−1,2,3,5−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾール 融点;>260℃(nPA) IR(KBr)cm-1; 1655,1620 o8−クロロ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]
−1,2,3,5−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1; 1655,1625 o8−クロロ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]
−1,2,3,5−テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾール 融点;>260℃(nPA) IR(KBr)cm-1; 1650 o8−クロロ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]
−1,2,3,5−テトラヒドロ−3−オキソ−ピロロ
[3,4−b]カルバゾール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1; 1655
【0048】実施例3 (1) 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ[3,
4−c]カルバゾール エチル=9−アセチル−3−ブロモメチルカルバゾール
−4−カルボキシラート180mgに、N,N−ジメチルエ
チレンジアミン0.8mlを加え、室温で10分間攪拌する。
ついで、クロロホルム20mlおよび水20mlを加え、有機層
を分取する。分取した有機層を飽和食塩水で洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下に溶媒を
留去する。得られた残留物をエタノールから再結晶すれ
ば、無色結晶の2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]
−1,2,3,6−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ
[3,4−c]カルバゾール72mg(収率51%)を得る。 融点;209.0〜211.4℃ IR(KBr)cm-1; 1665 (2) 実施例1(2)と同様にして、つぎの化合物を
得る。o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒドロ−1−オキソ−ピロロ[3,
4−c]カルバゾール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1;1671 (3) エチル=9−アセチル−3−ブロモメチルカル
バゾール−2−カルボキシラートを用いて、(1)と同
様に反応させ、処理すれば、2−[2−(ジメチルアミ
ノ)エチル]−1,2,3,5−テトラヒドロ−3−オ
キソ−ピロロ[3,4−b]カルバゾールを得る。な
お、この化合物の物性は、実施例2(1)で得られた化
合物の物性と一致した。
【0049】実施例4 (1) 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒド ロ−ピロロ[3,4−c]カル
バゾール N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]カルバゾール−
3,4−ジカルボキシイミド450mgを無水テトラヒドロ
フラン45mlに溶解させる。この溶液に水素化リチウムア
ルミニウム167mgを加え、40℃で1時間攪拌する。つい
で、室温で飽和硫酸ナトリウム水溶液10mlを1分間を要
して適下し、さらに同温度で10分間攪拌する。ついで、
酢酸エチル100mlおよび水150mlを加え、不溶物を濾過す
る。不溶物を酢酸エチル30mlで洗浄し、先に得られた濾
液と洗液を合わせ、有機層を分取する。一方、水層を酢
酸エチル20mlで抽出し、抽出液を先に分取した有機層と
合わせて飽和食塩水で洗浄する。無水炭酸カリウムで乾
燥させ、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラ
ムクロマトグラフィー(担体;アルミナ,溶離液;クロ
ロホルム)で精製し、ベンゼンから再結晶すれば、無色
結晶の2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]カル
バゾール220mg(収率54%)を得る。 融点;115.0〜125.0℃ IR(KBr)cm-1; 1600,1440 同様にして、つぎの化合物を得る。 o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,
3,5−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−b]カルバゾ
ール IR(KBr)cm-1; 1605,1450 (2) 実施例1(2)と同様にして、つぎの化合物を
得る。o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]カル
バゾール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1; 1600,1445 o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,
3,5−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−b]カルバゾ
ール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1; 1605,1445
【0050】実施例52−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
6−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−9−メトキシ−5
−メチル−3−オキソ−ピロロ[3,4−c]カルバゾ
ールおよび2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−
1,2 ,3,6−テトラヒドロ−3−ヒドロキシ−9−
メトキシ−5−メチル−1 −オキソ−ピロロ[3,4−
c]カルバゾール N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−6−メトキシ
−1−メチルカルバゾール−3,4−ジカルボキシイミ
ド280mgをメタノール300mlに懸濁させ、水素化ホウ素ナ
トリウム200mgを加え、室温で2日間攪拌する。つい
で、不溶物を濾去し、濾液を減圧下に濃縮乾固する。得
られた残留物に酢酸エチル200mlおよび水50mlを加えて
溶解させ、有機層を分取する。分取した有機層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減
圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をカラムクロマト
グラフィー(溶離液;クロロホルム:メタノール=20:
1)で精製すれば、淡黄色結晶の2−[2−(ジメチル
アミノ)エチル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−1
−ヒドロキシ−9−メトキシ−5−メチル−3−オキソ
−ピロロ[3,4−c]カルバゾールおよび2−[2−
(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,6−テトラ
ヒドロ−3−ヒドロキシ−9−メトキシ−5−メチル−
1−オキソ−ピロロ[3,4−c]カルバゾールの混合
物を得る。
【0051】実施例6 (1) 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−3−オキ
ソ−ピロロ[3,4−c]カルバゾール クロロホルム10mlに無水塩化アルミニウム780mgおよび
エタンチオール0.87mlを加え、室温で5分間攪拌する。
ついで、2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,
2,3,6−テトラヒドロ−9−メトキシ−3−オキソ
−ピロロ[3,4−c]カルバゾール190mgをクロロホ
ルム10mlに溶解させた溶液を加え、室温で2時間攪拌す
る。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物に
酢酸エチル50mlおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50
mlを加え、室温で5分間攪拌する。不溶物を濾過し、不
溶物を酢酸エチル50mlで洗浄する。先に得られた濾液と
洗液を合わせ、有機層を分取する。一方、水層を酢酸エ
チル30mlで5回抽出し、抽出液を先に分取した有機層と
合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に
溶媒を留去し、得られた残留物をn-プロパノールから再
結晶すれば、無色結晶の2−[2−(ジメチルアミノ)
エチル]−1,2,3,6−テトラヒドロ−9−ヒドロ
キシ−3−オキソ−ピロロ[3,4−c]カルバゾール
100mg(収率55%)を得る。 融点;>260℃ IR(KBr)cm-1; 1650 (2) 実施例1(2)と同様にして、つぎの化合物を
得る。 o2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,
3,6−テトラヒドロ9−ヒドロキシ−3−オキソ−ピ
ロロ[3,4−c]カルバゾール・塩酸塩 IR(KBr)cm-1;1620 (3) 実施例6(1)および(2)と同様にして、表
12の化合物を得る。なお、表12中のR3、Yおよび
Zは、それぞれ、次式
【化19】 で表わされる化合物の置換基を示す。
【0052】(以下余白)
【表12】
【0053】製剤例1 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
6−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−5−メチル−3−
オキソ−ピロロ[3,4−c]カルバゾール・塩酸塩1
gを5%マンニット水溶液500mlに溶解させ、無菌
濾過(0.22フィルターμm)した後、濾液をバイア
ル瓶に充填し、常法にしたがって凍結乾燥させれば、注
射用バイアルを得る。 製剤例2 2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,3,
6−テトラヒドロ−9−ヒドロキシ−5−メチル−3−
オキソ−ピロロ[3,4−c]カルバゾール・塩酸塩5
g、乳糖57.4g、トウモロコシデンプン25gおよ
び結晶セルロース20gを混合し、これにヒドロキシプ
ロピルセルロース2gを水18mlに溶解させた溶液を
加えて、練合した。この練合物を顆粒状にし、乾燥させ
た後、ステアリン酸マグネシウム0.6gを混合し、1
錠当り、110mgに打錠すれば、錠剤を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 要介 富山県富山市下奥井1−6−30 (72)発明者 福田 均 富山県高岡市宮田町18−16 (72)発明者 堀 孝子 富山県富山市五福末広町1008 審査官 吉住 和之 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 487/04 A61K 31/407 A61P 35/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 「式中、RおよびRは、同一または異なって、水素
    原子、ハロゲン原子、ニトロ基、メチレンジオキシ基、
    保護されていてもよいアミノ、ヒドロキシルもしくはカ
    ルボキシル基またはハロゲン原子、低級アルキル、低級
    アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキ
    ル、保護されていてもよいヒドロキシもしくは複素環式
    基で置換されていてもよい低級アルキル、アルケニル、
    低級アルキルチオ、シクロアルキル、アリールもしくは
    アリールオキシ基から選ばれる一つ以上の基を;R
    は、水素原子またはハロゲン原子、低級アルキル、低
    級アルコキシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキ
    ル、保護されていてもよいヒドロキシもしくは複素環式
    基で置換されていてもよい低級アルキル、アリール、ア
    ルアルキルもしくはアシル基を;Yは、結合手または低
    級アルキレン基を;Zは、保護されていてもよいヒドロ
    キシル基または式 【化2】 (式中、RおよびRは、同一もしくは異なって、水
    素原子またはハロゲン原子、低級アルキル、低級アルコ
    キシ、シクロアルキル、アリール、アルアルキル、保護
    されていてもよいヒドロキシもしくは複素環式基で置換
    されていてもよい低級アルキル、シクロアルキル、アル
    アルキル、アシルもしくはアリール基を示す。あるいは
    およびRは、それらが結合する窒素原子と一緒に
    なって、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルコキ
    シ、シクロアルキル、アリール、アルアルキル、保護さ
    れていてもよいヒドロキシもしくは複素環式基で置換さ
    れていてもよい含窒素複素環式基を形成してもよい。)
    で表わされる基またはトリアルキルアンモニオ基を;A
    およびBまたはDおよびEの一方が一緒になってオキソ
    基を示し、他方が水素原子とヒドロキシル基もしくは共
    に水素原子の組合せであるか、またはA、B、Dおよび
    Eは、それぞれ、水素原子を示す。;また、式 【化3】 (式中、A、B、D、E、YおよびZは、それぞれ、上
    記と同じ意味を有する。)で表わされる基は、カルバゾ
    ール骨格の[2,3]位または[3,4]位に結合して
    いるものである。」で表わされるカルバゾール誘導体お
    よびその塩。
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