JP3024770U

JP3024770U - 同軸ケーブル及びこれの電気機器への接続装置

Info

Publication number: JP3024770U
Application number: JP1995013183U
Authority: JP
Inventors: 信夫原田
Original assignee: 神奈川蓄電池株式会社
Priority date: 1995-11-17
Filing date: 1995-11-17
Publication date: 1996-05-31
Anticipated expiration: 2001-11-17

Abstract

(57)【要約】【課題】１本の同軸ケーブルでもって同軸ケーブル本
来の送信と同時に機器駆動用電流も給送できるようにす
る。【解決手段】中心導体２の外側に、夫々の間に絶縁体
３，６を挾んで第１の筒状電磁遮蔽導体４と第２の筒状
電磁遮蔽導体５を配置する。そしてこれら第１の筒状電
磁遮蔽導体４と第２の筒状電磁導体５を機器駆動用電流
の給送用として構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は同軸ケーブル及びこれの電気機器への接続装置に関し、更に詳細には１本の同軸ケーブルでもって同軸ケーブル本来の送信と同時に機器駆動用電流も給送することができるようになした新規な同軸ケーブル、及びこれの電気機器への接続装置に係わる。

【０００２】

【従来の技術】

同軸ケーブルは、図４に示す如く、中心導体Ａの外側に絶縁体Ｂを介して筒状電磁遮蔽導体Ｃを設け、更にその外側を絶縁体の外部被覆Ｄで覆ってなるものである。

【０００３】斯かる同軸ケーブルは、本来外部からの妨害電波等を防いで、中心導体による伝送に影響を及ぼさないようになされている。

【０００４】また一方、送信機器の多くは伝送用同軸ケーブルと、この他に機器駆動用の電源が必要である。例えば監視カメラとこれから離れた位置に設置するモニターは、映像波形を送る同軸ケーブルで接続し、またこれと同時に監視カメラにこれを駆動するための電流を供給しなければならない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

このような場合に、同軸ケーブルと監視カメラ駆動電流用電線を束ねて配線すると、同軸ケーブルが電線磁界内にあるため、前記の如く同軸ケーブルは本来外部からの妨害電波等を防ぐようになってはいるものの、実際上は磁束の影響を受け、映像が乱れるといった問題が起こる。

【０００６】また、同軸ケーブルと電線が別々に必要であるから、その分費用がかかり、且つまた配線作業にも手間がかかる。また、壁に２本の線が見えるから美感上も好ましくない。

【０００７】そこで、本考案者は上記の問題点を改善すべく鋭意研究した結果、筒状の導体が通電状態にあるときは、その内部に磁気単極子が存在しない、即ち磁気が０になることから、この作用を利用すればこれらの問題点を改善することができるのではないかと思い到り、更に研究して本考案の完成をみるに至ったものである。

【０００８】尚、筒状の導体が通電状態にあるときに、その内部に磁気単極子が存在しない、即ち磁気が０になることは理論的に証明されている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

而して、上記の問題点を改善すべくなした本考案の要旨は、中心導体の外側に絶縁体を介して第１の筒状電磁遮蔽導体を設けると共に、該第１の筒状電磁遮蔽導体の外側に絶縁体を介して第２の筒状電磁遮蔽導体を設け、更に該第２の筒状電磁遮蔽導体の外周を絶縁体の外部被覆で覆ってなり、前記第１の筒状電磁遮蔽導体と第２の筒状電磁遮蔽導体を機器駆動用電流の給送用として構成したことを特徴とする同軸ケーブルにある。

【００１０】そしてまた、斯かる同軸ケーブルを電気機器に接続するには、次の如き接続装置を用いる。該接続装置は同軸ケーブルの端末に接続するプラグと、電気機器に固定するコンセントとからなり、前記プラグは、同軸ケーブルの中心導体に接続するピン状の中心コンタクトと、該中心コンタクトの外側にこれを囲むように絶縁体を介して設け、同軸ケーブルの第１の筒状電磁遮蔽導体に接続する筒状の外部コンタクトと、該外部コンタクトの外側にこれを囲むように絶縁体を介して設け、同軸ケーブルの第２の筒状電磁遮蔽導体に接続する導体からなる筒状ハウジングとをもって構成し、前記コンセントは、長さ方向の中央外周にフランジを有し、該フランジを境にしてプラグ接続側と反対側の外周にネジを刻設すると共に該ネジにナットを螺装した、前記プラグの筒状ハウジング内に嵌まり込む導体からなる筒状ハウジングと、該筒状ハウジング内の中心に設けた、一端側に前記プラグの中心コネクタの差込部を有し、他端側を該筒状ハウジングの一端側から突出させた中心コンタクトと、前記筒状ハウジング内において絶縁体を介して前記中心コンタクトを囲むように設けた、前記プラグの外部コンタクトに嵌合する筒状コンタクトに接続し、筒状ハウジングの一端側から突出させたコンタクトと、導体をもって前記筒状ハウジングに接続し、筒状ハウジングの一端側から前記中心コンタクトと平行するように突出させたコンタクトとをもって構成してなるものである。

【００１１】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図１は本考案の一実施形態の外観図、図２は拡大して示す軸断面図である。

【００１２】図中、１は同軸ケーブルである。２は銅線からなる中心導体であり、その外側にはポリエチレンその他の樹脂からなる絶縁体３を介して第１の筒状電磁遮蔽導体４を設けている。

【００１３】また、該第１の筒状電磁遮蔽導体４は、本例にあってはアルミ箔４ａと、これを包む金属編組線４ｂとでもって構成している。

【００１４】また、５は第２の筒状電磁遮蔽導体であり、前記第１の筒状電磁遮蔽導体４の外側に、絶縁体６を介して設けている。尚、該第２の筒状電磁遮蔽導体５を、アルミ箔５ａと、これを包む金属編組線５ｂとでもって構成することは、前記第１の筒状電磁遮蔽導体４と同様である。

【００１５】また、７は絶縁体からなる外部被覆であり、前記第２の筒状電磁遮蔽導体４の外周を覆うものである。

【００１６】そして、本考案の同軸ケーブルにおいて最も特徴とする点は、前記の如く中心導体２の外側に第１の筒状電磁遮蔽導体４と第２の筒状電磁遮蔽導体５を配置し、これらを機器駆動用の電流を給送するための電線として用いるようにしたことにある。

【００１７】これにより、例えば監視カメラとモニターを例にとると、中心導体２によって映像波形を送り、またこれと同時に第１の筒状電磁遮蔽導体４と第２の筒状電磁遮蔽導体５とをもって監視カメラにそれの駆動用電流を供給することができる。

【００１８】そしてまた、このように第１の筒状電磁遮蔽導体４と第２の筒状電磁遮蔽導体５とに、例えば内側の第１の筒状電磁遮蔽導体４をマイナス、外側の第２の筒状電磁遮蔽導体５をプラスとして通電すると、これらの中心部の空間は磁気が０となるから、中心導体２に対しては何等磁気的な障害を及ぼすことがない。

【００１９】また一方、第１の筒状電磁遮蔽導体４と第２の筒状電磁遮蔽導体５とに通電した状態にあっては、これらに生ずる磁気作用によってバリアーが形成され、外部からの妨害電波の侵入を防御することができる。したがって、例えば監視カメラから送られる映像波形は全く乱れることがなく、もってモニターの画像は乱れず、鮮明となる。

【００２０】次に、前記同軸ケーブルを電気機器に接続するための装置について図３を参照しつつ説明する。該同軸ケーブルの電気機器への接続装置は、同軸ケーブルの端末に接続するプラグと、電気機器に固定するコンセントとからなる。

【００２１】８はプラグであり、同軸ケーブル１の中心導体２に接続するピン状の中心コンタクト９と、該中心コンタクト９の外側にこれを囲むように絶縁体１０を介して設け、同軸ケーブル１の第１の筒状電磁遮蔽導体４に接続する筒状の外部コンタクト１１と、該外部コンタクト１１の外側にこれを囲むように絶縁体１２を介して設け、同軸ケーブル１の第２の筒状電磁遮蔽導体５に接続する導体からなる筒状ハウジング１３とをもって構成している。また、該筒状ハウジング１３には後記コンセントの筒状ハウジングに設けた連結ピンの係止用切欠１４を設けている。尚、ピンと係止用切欠に替えて、ネジによる螺着方式にしてもよい。

【００２２】１５はコンセントであり、長さ方向の中央外周にフランジ１６を有し、該フランジ１６を境にしてプラグ接続側と反対側の外周にネジ１７を刻設すると共に該ネジ１７にナット１８を螺装した、前記プラグ８の筒状ハウジング１３内に嵌まり込む導体からなる筒状ハウジング１９と、該筒状ハウジング１９内の中心に設けた、一端側に前記プラグ８の中心コンタクト９の差込部２０ａを有し、他端側を該筒状ハウジング１９の一端側から突出させた中心コンタクト２０と、前記筒状ハウジング１９内において絶縁体２１を介して前記中心コンタクト２０を囲むように設けた、前記プラグ８の外部コンタクト１１に嵌合する筒状コンタクト２２に接続し、筒状ハウジング１９の一端側から突出させたコンタクト２３と、導体２４をもって前記筒状ハウジング１９に接続し、筒状ハウジング１９の一端側から前記中心コンタクト２０と平行するように突出させたコンタクト２５とをもって構成している。尚、２６は筒状ハウジング１９の外周に設けた連結ピンである。

【００２３】而して、コンセント１５を電気機器に固定するには、例えば図３に示す如く、電気機器のケースの側壁２７に孔２８を設け、コンセント１５のネジ１７を刻設した側の部分を該孔２８に差し込み、ケースの側壁の内側に出たネジ１７にナット１８を嵌めて螺合し、このナット１８とフランジ１６とでもってケースの側壁２７を挾み付けるものである。

【００２４】そして、プラグ８をコンセント１５に接続すると、同軸ケーブル１の中心導体２はプラグ８の中心コンタクト９を介してコンセント１５の中心コンタクト２０に導通し、また同軸ケーブル１の第１の筒状電磁遮蔽導体４はプラグ８の外部コンタクト１１を介してコンセント１５のコンタクト２３に導通し、更にまた同軸ケーブル１の第２の筒状電磁遮蔽導体５はプラグ８の筒状ハウジング１３を介してコンセント１５のコンタクト２５に導通するものである。

【００２５】

【考案の効果】

本考案は上記の如き構成であるから、１本の同軸ケーブルでもって同軸ケーブル本来の送信と同時に機器駆動用電流も給送することができるものである。そして、このように従来別々であった同軸ケーブルと電線を一本にまとめることができるから、経費を大幅に節約することができると共に、配線作業の能率も著しく向上させることができる。また、壁に伝わらせる配線が一本のみで済むから、外観の点でも好ましい。

【００２６】また、配線磁気トラブルを解消することができる上に、磁気のバリアーによって外部からの妨害電波の侵入を効果的に防御することもできるものである。また、第１と第２の筒状電磁遮蔽体を、アルミ箔とこれを包む金属編組線で構成した場合には、金属編組線のみによる場合に比してより完全な筒状態を形成することができる。以上の通りであるから、本同軸ケーブルは各種映像機をはじめ動力を必要とする送信機器に使用して好適である。

【００２７】また、本同軸ケーブルの電気機器への接続装置を用いれば、ワンタッチで簡単に接続ができ、またシンプルで見た目もよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る同軸ケーブルの実施形態の外観図
である。

【図２】本考案に係る同軸ケーブルの実施形態の拡大し
て示す軸断面図である。

【図３】本考案に係る同軸ケーブルの電気機器への接続
装置の一部切欠して示す斜視図である。

【図４】従来の同軸ケーブルの外観図である。

【符号の説明】

１同軸ケーブル２中心導体３絶縁体４第１の筒状電磁遮蔽導体４ａアルミ箔４ｂ金属編組線５第２の筒状電磁遮蔽導体５ａアルミ箔５ｂ金属編組線６絶縁体７外部被覆８プラグ９中心コンタクト１１外部コンタクト１３筒状ハウジング１５コンセント１６フランジ１７ネジ１８ナット１９筒状ハウジング２０中心コンタクト２２筒状コンタクト２３コンタクト２４導体２５コンタクト

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】中心導体の外側に絶縁体を介して第１の
筒状電磁遮蔽導体を設けると共に、該第１の筒状電磁遮
蔽導体の外側に絶縁体を介して第２の筒状電磁遮蔽導体
を設け、更に該第２の筒状電磁遮蔽導体の外周を絶縁体
の外部被覆で覆ってなり、前記第１の筒状電磁遮蔽導体
と第２の筒状電磁遮蔽導体を機器駆動用電流の給送用と
して構成したことを特徴とする同軸ケーブル。
【請求項２】第１の筒状電磁遮蔽導体と第２の筒状電
磁遮蔽導体を、アルミ箔とこれを包む金属編組線とでも
って構成してなる請求項１記載の同軸ケーブル。
【請求項３】中心導体の外側に絶縁体を介して第１の
筒状電磁遮蔽導体を設けると共に、該第１の筒状電磁遮
蔽導体の外側に絶縁体を介して第２の筒状電磁遮蔽導体
を設け、更に該第２の筒状電磁遮蔽導体の外周を絶縁体
の外部被覆で覆ってなり、前記第１の筒状電磁遮蔽導体
と第２の筒状電磁遮蔽導体を機器駆動用電流の給送用と
して構成したことを特徴とする同軸ケーブルの電気機器
への接続装置であって、前記同軸ケーブルの端末に接続
するプラグと、電気機器に固定するコンセントとからな
り、前記プラグは、同軸ケーブルの中心導体に接続する
ピン状の中心コンタクトと、該中心コンタクトの外側に
これを囲むように絶縁体を介して設け、同軸ケーブルの
第１の筒状電磁遮蔽導体に接続する筒状の外部コンタク
トと、該外部コンタクトの外側にこれを囲むように絶縁
体を介して設け、同軸ケーブルの第２の筒状電磁遮蔽導
体に接続する導体からなる筒状ハウジングとをもって構
成し、前記コンセントは、長さ方向の中央外周にフラン
ジを有し、該フランジを境にしてプラグ接続側と反対側
の外周にネジを刻設すると共に該ネジにナットを螺装し
た、前記プラグの筒状ハウジング内に嵌まり込む導体か
らなる筒状ハウジングと、該筒状ハウジング内の中心に
設けた、一端側に前記プラグの中心コンタクトの差込部
を有し、他端側を該筒状ハウジングの一端側から突出さ
せた中心コンタクトと、前記筒状ハウジング内において
絶縁体を介して前記中心コンタクトを囲むように設け
た、前記プラグの外部コンタクトに嵌合する筒状コンタ
クトに接続し、筒状ハウジングの一端側から突出させた
コンタクトと、導体をもって前記筒状ハウジングに接続
し、筒状ハウジングの一端側から前記中心コンタクトと
平行するように突出させたコンタクトとをもって構成し
てなる同軸ケーブルの電気機器への接続装置。