JP3024176B2 - L―アミノアシラーゼa - Google Patents

L―アミノアシラーゼa

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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光学活性アミノ酸の製造に広く利用可能なL
−アミノアシラーゼに関するものである。
〔従来の技術〕
従来多くのL−アミノアシラーゼが知られている。動
物由来のものでは、豚腎アミノアシラーゼ;メソッヅ・
イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology)第
2巻、第109頁(1955年)、また微生物由来のもので
は、ラクトバチルス・アラビノーサス(Lactobacillus
arabinosus);Park.R.W.et al.:ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー[Journal of Biologica
l Chemistry第235巻、第3193頁(1960年)]、コリネ
バクテリウム(Corynebacterium)属及びリゾープス(R
hizopus)属;千畑らブチレン・オブ・ジ・アグリカル
チュラル・ケミカル・ソサエティ・オブ・ジャパン(Bu
lletin of the Agricultural Chemical Society of Ja
pan)第21巻、第5号、第304〜307頁(1957年)などが
知られている。また、非天然アミノ酸に対しても作用す
るアシラーゼとして、シュウドモナス(Pseudomonas)
属、ストレプトミセス(Streptomyces)属、アスペルギ
ルス(Aspergillus)属;五井ら特公昭62−47520号公
報、ストレプトバーチシリウム(Streptoverticilliu
m)属;梅沢ら特公昭63−22188号公報が報告されてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、これらの酵素は工業的使用を考慮した場合、
熱やpHに対して安定性に乏しく、その適用条件に制限が
あり不利である。又、カビ由来のL−アミノアシラーゼ
が知られているが[千畑らファーメンテーション・テク
ノロジー・トゥデー(Ferment.Technol.Today),第383
頁(1972年)]これは本発明で達成されるような非天然
の基質に対する反応性が乏しい。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは公知のL−アミノアシラーゼよりもpH及
び温度共に従来の酵素より安定で、しかも基質特異性の
広いL−アミノアシラーゼを得るため公知の保存菌株も
含め、埼玉県の土壌より探索を続けたところ、放線菌の
なかからpH及び温度共に従来の酵素より安定で、しかも
基質特異的の広いL−アミノアシラーゼを産生する菌株
を見出し本発明を完成した。
〔作用〕
本発明は下記の理化学的性状即ち、 (1)作用及び基質特異性 N−アシル−L−アミノ酸に作用してL−アミノ酸を
与えるL−アミノアシラーゼであり、その基質特異性は
広く、天然型のL−アミノ酸のN−アシル体に加え、非
天然型のL−アミノ酸のN−アシル体に対しても作用す
る。一方、N−アシル−D−アミノ酸に対しては全く作
用しない。
(2)安定性 温度:60℃では殆ど活性を保持し、70℃でもなお僅か
に活性が存在する。
pH:pH4.5〜10.5で安定である。
(4℃、20時間放置) (3)反応性 温度:50℃まで直線的に活性を増加し60℃以上では急
激に活性を失う。
pH:pH7.0〜9.5で反応性が高く、反応の至適pHはpH8.0
〜8.5附近である。
(4)分子量 90,000〜95,000ダルトン(ゲル濾過法) (5)金属イオンの影響 Fe++、Zn++、Cu++及びNi++により緩和な阻害を受け
る。また、Ca++により僅かに賦活化される。
(6)阻害剤 L−システイン、及びジチオスレイトールで阻害され
るが、モノヨード酢酸では阻害されない。また、エチレ
ンジアミン四酢酸二ナトリウムにより阻害されない。
を有する放線菌由来のL−アミノアシラーゼAに関する
ものである。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
まず、本発明のL−アミノアシラーゼAの理化学的性
状を以下に記載する。
(1)基質特異性 各種アミノ酸のN−アシル誘導体を基質として本発明
のL−アミノアシラーゼの酵素活性を測定した。N−ア
シル−DL−2−アミノ−4−メチルホスフィノ酪酸を10
0とした相対活性を第1表に示した。
第1表より本発明のL−アミノアシラーゼAは特殊な
合成アミノ酸を含む広い範囲のL−アミノ酸のN−アシ
ル誘導体に作用した。
(2)熱安定性 本発明のL−アミノアシラーゼAのトリス−塩酸緩衝
液(pH7.5)を各温度で30分間処理した後残存活性を測
定した。なお、基質としてN−アシル−DL−2−アミノ
−4−メチルホスフィノ酪酸(以下N−Ac−DL−AMPBA
と略す)を用い、50℃にて30分間反応させ、ヒドリンダ
ンチン・ニンヒドリン法により遊離したL−2−アミノ
−4−メチルホスフィノ酪酸(以下L−AMPBAと略す)
を測定することにより酵素活性を定めた。測定結果を第
1図に示した。第1図より、pH7.5、70℃の処理で93%
以上失活するが60℃以下では全く安定であった。
(3)反応温度 本発明の酵素(L−アミノアシラーゼA)をリン酸カ
リウム緩衝液(pH7.5)中で、基質であるN−Ac−DL−A
MPBAと30分各種の温度条件で反応させ、相対活性を上記
の方法より測定した。その結果を第2図に示した。60℃
まで反応性は直線的に上昇するが、これ以上の温度では
急激に失活した。
(4)pH安定性 本発明の酵素(L−アミノアシラーゼA)液を各pH条
件下で4℃20時間放置した。次いで各々をpH8.0に調製
した後、基質であるN−Ac−DL−AMPBAと50℃、30分間
反応させ、上記の方法により残存活性を測定した。その
結果を第3図に示した。
本発明のL−アミノアシラーゼAは広範囲(pH4.5〜1
0.5)で安定であった。
(5)反応pH 本発明のL−アミノアシラーゼAを50℃で種々のpH条
件下、基質であるN−Ac−DL−AMPBAと30分間反応させ
上記の方法により相対活性を測定した。その結果を第4
図に示した。本発明のL−アミノアシラーゼAはpH7.0
〜9.5で反応性が高く至適pHは8.0〜8.5附近であった。
(6)分子量 SuperoseTM12(ファルマシア社製)のゲル濾過法によ
り、本発明の酵素(L−アミノアシラーゼA)の分子量
を測定した。本酵素のL−アミノアシラーゼAの分子量
は90,000〜95,000ダルトンの範囲内にあった。
なお、標準タンパク標品としてはリボヌクレアーゼA
(13,700)、キモトリプシノーゲンA(25,000)、オバ
ルミン(43,000)、牛血清アルブミン(67,000)、アル
ドラーゼ(158,000)、カタラーゼ(232,000)、フェリ
チン(440,000)、及びチログロブリン(669,000)を使
用した。
(7)金属イオンの影響 種々の金属塩(終濃度5mM)を含む50mMトリス−塩酸
緩衝液(pH8.0)中に本発明のL−アミノアシラーゼA
を添加し、基質であるN−Ac−DL−AMPBAと50℃、30分
間反応させ、上記の方法により相対活性を測定した。
なお、金属無添加の活性を100%とした。
本発明のL−アミノアシラーゼAは、Ca++添加により
僅かに賦活され、Fe++、Zn++、Cu++、及びNi++により緩
和な阻害を受けた。
(8)阻害剤の影響 本発明のL−アミノアシラーゼAを各種阻害剤を含む
50mMトリス−塩酸緩衝液pH8.0中に添加し、基質N−Ac
−DL−AMPBAと50℃、30分間反応させ上記の方法により
相対活性を測定した。その結果を第3表に示した。
本発明のL−アミノアシラーゼAは還元剤であるL−
システイン、ジチオスレイトールで阻害を受けるが、SH
阻害剤であるN−エチルマレイミド、及びモノヨード酢
酸で阻害されない。また、セリンプロテアーゼ阻害剤で
あるフェニルメチルスルホニルフルオリド、及びキレー
ト剤であるエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムにより
阻害されなかった。
(9)アミノ酸配列 本発明のL−アミノアシラーゼAを気相式シーケンサ
ーでエドマン分解を行い、得られたPTH−アミノ酸をPTH
−アナライザーで分析したところN末端から18残基目ま
でのアミノ酸配列は以下に示すとおりであった。
本発明の酵素は、例えば埼玉県の土壌から分離した放
線菌に属する微生物、具体例としては、ストレプトスポ
ランジウム・エスピーNC26(Streptosporangium sp.NC2
6、微工研菌寄第10752号)から産生させることができ
る。上記のストレプトスポランジウム・エスピーNC26の
菌学的性質は以下に示す通りである。
ストレプトスポランジウム・エスピーNC26(Streptos
porangium sp.NC26)の菌学的性質 1.形態 気中菌糸を形成、その上に球形の胞子のうを着生し、
胞子のう胞子に運動性は認められない。また、基生菌糸
は分岐し、分断は認められない。
2.各種培地における生育状態 シュクロース・硝酸塩寒天培地 生育は中程度であり、コロニーの色は白色である。
グルコース・アスパラギン寒天培地 生育は中程度であり、コロニーの色は白色乃至淡いク
リーム色である。
グリセリン・アスパラギン寒天培地 生育は中程度であり、コロニーの色は白色である。
スターチ寒天培地 生育は貧弱であり、コロニーの色は白色である。
チロシン寒天培地 生育は貧弱であり、コロニーの色は白色である。
栄養寒天培地 生育は中程度であり、コロニーの色は淡黄色である。
イースト・麦芽寒天培地 生育は豊富であり、コロニーの色は淡黄色乃至橙色で
ある。
オートミール寒天培地 生育は貧弱であり、コロニーの色は白色である。
3.生理学的性質 生育温度範囲:10〜45℃。最適、25〜35℃。
生育pH範囲:5.0〜10.0。最適、7.0〜8.0。
ゼラチンの液化:陽性。
スターチの加水分解:陽性。
脱脂牛乳の凝固、ペプトン化:共に陰性。
メラミン様色素の生成:陰性。
実施例 以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、こ
れらの実施例によって本発明は限定されるものではな
い。
実施例1 マルトース1.0%、ポリペプトン0.5%、リン酸一カリ
ウム0.1%、リン酸二カリウム0.1%、硫酸マグネシウム
0.025%、硫酸マンガン0.001%、硫酸第一鉄0.001%、
及び酵母エキス0.05%を含む滅菌した培地50mlを含む50
0ml容バッフル付フラスコに本発明のL−アミノアシラ
ーゼAの生産菌であるストレプトスポランジウム・エス
ピーNC26(Streptosporangium sp.NC26)を無菌的に植
種し28℃にて3日間振とう培養し、これを種母とした。
同様の培地組成を含む滅菌した培地500mlを含む5容
エルレンマイヤーフラスコ6本を調製し上記種母フラス
コより5mlの種母をそれぞれに添加した。添加後フラス
コを28℃3日間回転振とう培養した(180rpm)。フラス
コの内容物を遠心分離し(10,000g,20分間,4℃)湿菌体
を得た。この湿菌体を生理食塩水に懸濁後、前記と同様
の条件で再度遠心分離した。得られた洗浄湿菌体100gを
50mMリン酸緩衝液(pH7.5)に懸濁後、超音波処理(ト
ミー精工,180W,10分間,3回)により破砕し、遠心分離
(10,000g,20分間,4℃)により上清を回収した。得られ
た上清に硫酸アンモニウムを60%飽和となるように加
え、4℃で一晩放置した。次に遠心分離(10,000g,20分
間,4℃)により沈殿物を回収し、50mMリン酸緩衝液(pH
7.5)に溶解させ粗精製酵素溶液200mlを得た。L−アミ
ノアシラーゼ活性はN−アシル−DL−2−アミノ−4−
メチルホスフィノ酪酸を基質として50℃、30分間反応さ
せ、生成するL−2−アミノ−4−メチルホスフィノ酪
酸をヒドリンダンチン・ニンヒドリン法にて測定するこ
とにより決定した。脱アセチル体1μmol/minを与える
L−アミノアシラーゼ活性を1単位と定義すると上記粗
精製酵素溶液には1,000単位の酵素が含まれていること
になる。
実施例2 実施例1により調製された粗精製酵素溶液200mlを、
あらかじめ10mMのリン酸緩衝液(pH7.5)にて平衡化さ
せたDEAE−トヨパール650M(内径6cm×高さ20cm)に通
し、L−アミノアシラーゼAを吸着させた。カラムを上
記緩衝液で洗浄後、NaClを含む同緩衝液を流すことによ
りL−アミノアシラーゼを溶離した。
本発明のL−アミノアシラーゼAは、0.2MのNaClを含
む10mMリン酸緩衝液(pH7.5)で溶離された。活性画分
を集め限外濾過(アミコンYM5)により5mlまで濃縮し
た。一連の操作の回収率は82%であり、比活性は18.4倍
上昇した。
実施例3 実施例2により調製した粗酵素溶液を用いセファクリ
ルS300 SFによるゲル濾過を行った。あらかじめ50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH7.5)、0.15M NaCl、0.01%Trito
nX 100で平衡化したセファクリルS300 SF(内径2.5cm×
30cm)に実施例2にて調製した粗精製酵素5ml(50mgウ
シ血漿アルブミン換算量)を通した。上記緩衝液を1.0m
l/分の流速で流し、2.0mlずつフラクションコレクター
にて分取した。活性は280nmの吸光度及び酵素活性等に
より検出した。一連の操作により比活性は55.4倍上昇し
た。
実施例4 実施例3で得られた粗酵素液30mlに硫酸アンモニウム
2.4gを加え、8% W/Vとし、あらかじめ50mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.5)、8% W/V硫酸アンモニウムで平衡
化させたブチル−トヨパールパック650S(東ソー社製)
のカラム(内径2.2cm×高さ20cm)に通し、L−アミノ
アシラーゼAを吸着させた。次いで硫酸アンモニウムの
濃度を8%〜0%に直線的に減少させることにより、L
−アミノアシラーゼAを溶出した。活性画分を集め限外
濾過(アミコンYM5)により2mlまで濃縮した。一連の操
作の回収率は62%であり、比活性は249.5倍上昇した。
実施例5 実施例4により調製した酵素溶液を用いセファクリル
S300 SF(内径1.5cm×高さ50cm)によるゲル濾過を行っ
た。あらかじめ50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)、0.1
5M NaCl、0.01%TritonX 100で平衡化したセファクリル
S300 SFカラム、に実施例4にて調製した酵素溶液2mlを
通した。溶出液は上記緩衝液を0.1ml/分の流速で流し、
1mlずつフラクションコレクターにて分取した。活性画
分を集め限外濾過(アミコンYM5)によって500μまで
濃縮した。回収率は33%であった。
実施例6 実施例5で得られた酵素溶液をあらかじめ50mMリン酸
緩衝液(pH7.5)、0.15M NaCl、0.01%TritonX 100で平
衡化させたSuperoseTM12(ファルマシア社製)に通し
た。上記緩衝液を0.4ml/分の流速で流し、2mlずつフラ
クションコレクターにて分取した。活性画分を集め、精
製酵素液5ml(比活性289.6単位/mg蛋白質)(収率27
%)を得た。
実施例7 実施例6で得られた精製酵素を0.1%SDS溶液に溶解
し、気相式シーケンサーでエドマン分解を行った。得ら
れたPTH−アミノ酸をPTH−アナライザーで同定分析し
て、N末端から18残基目までのアミノ酸配列を決定し
た。決定したアミノ酸配列は、以下の通りであった。
〔発明の効果〕 本発明のL−アミノアシラーゼAは安価な培地中で大
量に生産される。本酵素はpH安定性、及び熱安定性が高
い。また、基質として広範囲に及ぶN−アシル−アミノ
酸誘導体に対して作用し、しかも非天然の基質に対する
反応性も高い。さらに、L−体に特異的に作用すること
から、本発明のL−アミノアシラーゼAを利用すること
により、光学活性アミノ酸の効果的な製造が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のL−アミノアシラーゼAの熱安定性
を示しており、4℃に保存した場合を100%として各温
度で30分間処理したものの残存活性を表している。第2
図は、本発明酵素の反応温度(至適温度)を示してお
り、一番活性が高かった60℃における値を100%とし
て、各温度における反応の相対活性を表している。第3
図は、本発明酵素のpH安定性を示しており、pH8.0にお
ける活性を100%とし、各pHで保存した後の残存活性を
表している。第4図は、本発明の酵素の反応pH(至適p
H)を示しており、一番活性が高かったpH8.0(50mMトリ
ス−塩酸緩衝液)における値を100%として、各pH(4.5
〜5.5:50mM酢酸緩衝液,6.5〜7.5:50mMリン酸緩衝液,7.5
〜8.5:50mMトリス−塩酸緩衝液,8.5〜10.5:50mMホウ酸
緩衝液)の相対活性を表している。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性状、即ち、 (1)作用及び基質特異性 N−アシル−L−アミノ酸に作用してL−アミノ酸を与
    えるL−アミノアシラーゼであり、その基質特異性は広
    く、天然型のL−アミノ酸のN−アシル体に加え、非天
    然型のL−アミノ酸のN−アシル体に対しても作用す
    る。一方、N−アシル−D−アミノ酸に対しては全く作
    用しない。 (2)安定性 温度:60℃では殆ど活性を保持し、70℃でもなお僅かに
    活性が存在する。 pH:pH4.5〜10.5で安定である。 (4℃、20時間放置) (3)反応性 温度:50℃まで直線的に活性を増加し60℃以上では急激
    に活性を失う。 pH:pH7.0〜9.5で反応性が高く、反応の至適pHはpH8.0〜
    8.5附近である。 (4)分子量 90,000〜95,000ダルトン(ゲル濾過法) (5)金属イオンの影響 Fe++、Zn++、Cu++及びNi++により緩和な阻害を受ける。
    また、Ca++により僅かに賦活化される。 (6)阻害剤 L−システイン、及びジチオスレイトールで阻害される
    が、N−エチルマレイミド及びモノヨード酢酸では阻害
    されない。また、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム
    により阻害されない。 を有する放線菌由来のL−アミノアシラーゼA。
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