JP3023467B2 - ヒトベイシジンi遺伝子 - Google Patents

ヒトベイシジンi遺伝子

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JP3023467B2
JP3023467B2 JP3247788A JP24778891A JP3023467B2 JP 3023467 B2 JP3023467 B2 JP 3023467B2 JP 3247788 A JP3247788 A JP 3247788A JP 24778891 A JP24778891 A JP 24778891A JP 3023467 B2 JP3023467 B2 JP 3023467B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒトベイシジンI(ba
sigin I)遺伝子に関し、更に詳細には腫瘍マー
カー、免疫異常マーカーあるいは各種炎症性疾患マーカ
ーとして有用なヒト細胞膜上に発現する糖タンパク質、
ベイシジンIのコアタンパクをコードするヒトベイシジ
ンI遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に癌化した細胞の細胞膜には正常な
細胞とは異なる糖タンパク質や糖脂質などの複合糖質が
存在することが知られている。またガンを診断するに際
し、癌患者において特異的に産生されるタンパク抗原や
糖鎖抗原を測定する方法が行われている。その例として
は、癌胎児抗原(CEA)、α−フェトプロテイン、C
A19−9などの測定による消化器系癌の診断等が知ら
れている〔村松喬,日本臨床,44,337−344
(1986);神奈木玲児,臨床病理,35,1247
−1264(1986);医学のあゆみ,106巻,5
号,第5土曜特集,235〜250頁(1978
年)〕。しかしながら、従来の各種癌抗原測定を利用す
るガンの診断法は適用できる癌の種類が比較的限られて
いたり、健常人や肝炎等の他の疾患との交差反応がおこ
るなどの問題点があり、より広範な種類の癌に適用でき
る診断法又は特異性の高い診断法が望まれている。ま
た、種々の免疫異常応答に基づく疾病や各種炎症性疾患
においても適確な診断法が望まれている。そして、かか
る癌の診断に利用出きる腫瘍マーカー、免疫異常マーカ
ーあるいは各種炎症性疾患マーカーとなり得る新たな糖
タンパク質の開発が切望されている。
【0003】そこで、本発明者は所謂未分化ガンの範疇
に属するマウスのテラトカルシノーマ〔teratoc
arcinoma,奇形癌腫〕に着目して研究をしてき
たところ、癌あるいは免疫異常の診断上有用な新規糖タ
ンパク質をマウステラトカルシノーマ及びマウス各種組
織細胞膜画分中に見出し、先に特許出願した〔特開平3
−41099号公報〕。すなわち、マウステラトカルシ
ノーマの細胞膜画分中に含まれるロータス豆レクチン結
合糖タンパク質を免疫原としてウサギを免疫し、得られ
た抗体を用いてテラトカルシノーマ由来のcDNAライ
ブラリー(λgt11ライブラリー)を検索し、該糖タン
パク質のコアタンパクをコードするcDNAクローンを
単離した〔特開平3−41099号公報、Miyauc
hi,T.et al.,(1990)J.Bioch
em.,107,316〜323〕。
【0004】当該糖タンパク質の分子量はSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動後のウエスタンブロットの
抗体染色により43,000〜66,000と決定されたが、cDN
Aの塩基配列より推定されるコアタンパク部分の分子量
は約28,000であり、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン及
び細胞質ドメインよりなる。細胞外ドメインにはアスパ
ラギン結合型糖鎖の結合しうる部位が3個所存在する。
細胞外ドメインはシステイン残基がS−S結合すること
により免疫グロブリン様のループ構造を形成しうる。該
糖タンパク質と既知タンパク質とのホモロジーを比較検
索したところ、免疫グロブリンκ鎖(Vドメイン)及び
主要組織適合性クラスII抗原β鎖(C様ドメイン)と約
20%のホモロジーが認められ、免疫グロブリンスーパ
ーファミリーの新規メンバーであることが判明した。
【0005】他方、該糖タンパク質はマウス成体各臓器
及び9〜15日胚など広範囲に発現分布していることも
明らかとなった。このような特性をもつ該糖タンパク質
をベイシジン(basigin)と命名した。マウスの
生体各臓器に発現しているベイシジンはヒマ凝集素I
Ricinus communis aggluti
nin−I,RCA−I)及びコンカナバリンA(Co
ncanavalin A,Con A)の両レクチン
に結合しうることが明らかとなり、その分子量は臓器に
よって異なることも判明した〔Kanekura,T.
et al.,(1991〕Cell Struct.
Funct.16,23−30〕。更にヒト由来の細胞
においてもベイシジンの発現が認められた。
【0006】ベイシジンは免疫グロブリンκ鎖と組織適
合性クラスII抗原β鎖の双方にホモロジーが認められる
ことや胚や成体の各組織に広く分布していることより、
生体各組織において重要な役割を担っている分子であろ
うと推測される。また、免疫グロブリンスーパーファミ
リーに属する多くの分子が種々の組織細胞で細胞接着に
関与していることから推測されるように、ベイシジンも
細胞接着など細胞間相互作用に何らかの形で関与してい
ると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような特性を示す
ベイシジンの発現異常は生体において癌や免疫異常ある
いは炎症性疾患などをひき起こす可能性が予想され、ベ
イシジン又はそのコアタンパクをコードする遺伝子をこ
れらの疾患の診断、治療に応用することが期待されてい
る。しかしながら、従来知られている遺伝子はマウス由
来のベイシジンに関するものであり、ヒトへの臨床応用
をすすめるためにもヒト由来のベイシジン遺伝子の単離
が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる実情において本発
明者らは、鋭意研究した結果、マウスベイシジン遺伝子
より得られたDNA断片をプローブとして用いてクロー
ニングすることにより、ヒトベイシジンI遺伝子が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、以下の(a)から
(c)のいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質を
コードする塩基配列を有するヒトベイシジンI遺伝子を
提供するものである。 (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列中、1番目
から269番目までの配列からなるタンパク質、 (b)配列番号:1で示されるアミノ酸配列中、2番目
から269番目までの配列からなるタンパク質、 (c)配列番号:1で示されるアミノ酸配列中、23番
目から269番目までの配列からなるタンパク質。 また、本発明は当該ヒトベイシジンI遺伝子を発現する
ベクター、当該発現ベクターで形質転換された宿主細
胞、当該ヒトベイシジンI遺伝子によってコードされる
組換えタンパク質、当該組換えタンパク質の製造方法、
当該組換えタンパク質に対するモノクローナル抗体又は
ポリクローナル抗体、及び当該ヒトベイシジンI遺伝子
検出用プローブを提供するものである。
【0010】本発明の遺伝子は、例えば後記配列表で示
されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、該アミノ酸
配列に相補的な塩基配列、又はその両者を含有するもの
である。より具体的には、後記配列表で示される塩基配
列、該塩基配列に相補的な塩基配列、又はその両者を含
有するものである。
【0011】本発明のヒトベイシジンI遺伝子は、例え
ば以下のようにして調製される。すなわち、まずヒトベ
イシジンI遺伝子を発現しているヒト細胞より全RNA
を分離し、これよりmRNAを精製し、常法によりcD
NAを合成したのちこれを発現ベクターに組込んだライ
ブラリーを構築する。ついでマウスベイシジンcDNA
をプローブとして用いてこのcDNAライブラリーより
プラークハイブリダイゼーション法によりヒトベイシジ
ンI遺伝子を有するクローンを選択し、本発明のヒトベ
イシジンI遺伝子を得る。次に上記本発明遺伝子の製法
につき、詳細に説明する。
【0012】(1)cDNAライブラリーの構築 全RNAの抽出に用いられる組織細胞としてはヒト正常
及び癌組織又は既にセルラインとして確立された細胞
株、例えば正常二倍体細胞WI−38〔Hayflie
k,L.,(1965)Exp.Cell Res.,
37,614−636〕、胃癌細胞株KATO−III
〔Sekiguchi M.,Sakakibara
K.and Fujii G.,(1978)Jpn.
J.Exp.Med.,48,61−68〕等が挙げら
れる。
【0013】RNAの抽出は、グアニジン−イソチオシ
アネート混合液又は適当な界面活性剤、例えばSDS、
NP−40、トリトンX−100、デオキシコール酸等
を用いて、或いはホモジナイザーを用いる方法や凍結融
解等の物理的方法によって、細胞を部分的又は完全に破
壊、可溶化した後、染色体DNAを、ポリトロン等のミ
キサーもしくは注射筒を用い、ある程度せん断し、その
後、蛋白質と核酸分画とを分別する操作により行われ
る。この操作には、特にフェノール・クロロホルム抽出
もしくは超遠心を用いるCsCl重層法〔Chirgw
in,J.M.,et al.,Biochemist
ry,18,5294(1979)〕等が一般に用いら
れる。
【0014】また上記各方法においては、RNaseに
よるRNAの分解を防ぐために、RNaseインヒビタ
ー、例えばヘパリン、ポリビニル硫酸、ジエチルピロカ
ーボネート、パナジウム複合体、ベントナイト、マカロ
イド等を添加しておくのがよい。
【0015】上記抽出操作に従って得られるRNAから
のmRNAの分離、精製は、抽出物を例えばオリゴdT
−セルロース(Colaborative Resea
rch Inc.)、ポリU−セファロース(ファルマ
シア社製)等の吸着カラムを用いる方法により又はバッ
チ法により実施できる。
【0016】上記により得られる精製mRNAは、通常
不安定であり、安定な相補DNA(cDNA)の型に代
えられ、目的遺伝子の増幅を可能とするために微生物由
来のベクターに接続される。インビトロでの、上記mR
NAのcDNAへの変換、即ちcDNAの合成は、一般
に次のようにして行うことができる。
【0017】即ち、まずオリゴdTをプライマーとし
(このプライマーは遊離のオリゴdTもしくは既にベク
タープライマーに付加されたオリゴdTのいずれでもよ
い)、mRNAを鋳型としてdNTP(dATP,dG
TP,dCTP又はdTTP)の存在下で、逆転写酵素
を用いてmRNAに相補的な一本鎖cDNAを合成す
る。次のステップは、上記において遊離のオリゴdTを
用いたか、ベクタープライマーに付加されたオリゴdT
を用いたかにより、各々以下の如く異なる。
【0018】前者の場合、鋳型としたmRNAをアルカ
リ処理等により分解して除去し、その後一本鎖DNAを
鋳型として逆転写酵素又はDNAポリメラーゼを用いて
二本鎖DNAを作製する。次に得られる二本鎖DNAの
両端をエキソヌクレアーゼで処理し、そのそれぞれに適
当なリンカーDNA又はアニーリング可能な組合せの塩
基を複数付加し、これを適当なベクターへ組込む。これ
は使用するベクターに応じ公知の方法、例えばヤングら
の方法〔Young,R.A.et al.,in D
NA Cloning,,49(1985)〕、ある
いはグブラーとホフマンの方法〔Gubler,U.a
nd Hoffman,B.,J.Gene,25,2
63(1983)〕などを使用して行われる。また、上
記cDNAの合成には市販のcDNA合成キットを用い
れば容易に行うことができる。
【0019】ベクターは、特に制限はされないが、λgt
系のファージベクターやプラスミドベクター等を宿主に
応じて適当に選択し、あるいは組合せて使用できる。こ
こで用いられるベクターとしてはλgt10、λgt11等
を例示でき、λgt10、λgt11をベクターとして用い
る方法は前記ヤングらの方法に準じて行うことができ
る。
【0020】λgt系のファージベクターに組込んだcD
NA組換え体はインビトロパッケージング液と反応させ
ることによりcDNA組換え体ファージとなり、λgt1
0又はλgt11のcDNAライブラリーが構築される。
上記のλgt系ファージライブラリーの作製は市販のλgt
10又はλgt11cDNAクローニングキットを用いれ
ば容易に行うことができる。
【0021】また、後者の場合、鋳型としてmRNAを
残存させたまま、上記と同様のリンカーを付加した開環
状プラスミドと、リンカーDNA(しばしば動物細胞で
自立複製できる領域とmRNAの転写プロモーター領域
を含むDNA断片が用い得る) とを、アニーリングさせ
て閉環状とした後、dTNP存在下で、RNaseとD
NAポリメラーゼを共存させてmRNAをDNA鎖に置
換し、完全なプラスミドDNAを作製できる。
【0022】上記の如くして得られるcDNA組変え体
プラスミドを宿主微生物に導入し、該微生物を形質転換
する。宿主微生物としては、(大腸菌(Escheri
chia coli)が代表的であるが、特にこれに限
定されず、その他に枯草菌(Bacillus sub
tilis)、酵母(Saccharomycesce
revisiae)等も使用することができる。
【0023】DNAの宿主微生物への導入及びこれによ
る形質転換の方法としては、一般に用いられている方
法、例えば主として対数増殖期にある細胞を集め、Ca
Cl2処理して自然にDNAを取り込みやすい状態にし
て、プラスミドを取り込ませる方法等を採用できる。上
記方法においては、通常知られているように形質転換の
効率を一層向上させるためにMgCl2 やRbClを更
に共存させることもできる。また、微生物細胞をスフェ
ロプラスト又はプロトプラスト化してから形質転換させ
る方法も採用することができる。
【0024】 (2)ヒトベイシジンI遺伝子クローンの選択 ヒトcDNAライブラリーからの、ヒトベイシジンのコ
アタンパク質をコードするcDNAクローンのスクリー
ニングは、従来より知られている方法を組合わせること
により実施できる。例えば、(i)発現ベクターに組込
んだcDNAの産生する蛋白質に対しヒトベイシジン蛋
白特異的抗体を使用し、ウエスタンブロッティングによ
り対応する組換え体ファージクローン又はバクテリアク
ローンを選択する方法、(ii)目的のDNA配列に選択
的に結合するプローブを用いたプラークハイブリダイゼ
ーション法あるいはコロニーハイブリダイゼーション法
などによりスクリーニングが可能である。更にこれらを
組合わせて用いることも可能である。(ii)で用いるプ
ローブとしては、目的のDNA又はRNA配列又はそれ
にコードされるアミノ酸配列に関する情報をもとに、化
学合成したDNAプローブを用いるのが一般的である
が、天然から調製されたDNAやRNAも使用できる。
特にヒトベイシジンのコアタンパクをコードする遺伝子
はマウスのそれと相同性が高いと考えられるため、マウ
スの対応するcDNA又はその一部を標識化して使用可
能である。
【0025】上記において得られた本発明遺伝子は、常
法に従って各種プラスミドにクローニングすることがで
きる。例えばEcoRIにて切断して精製した本発明遺
伝子を含む断片を、同様にEcoRIにて切断したpU
C18〔Yanisch−Perron,C.et a
l.,Gene,83,103−119(1985)〕
などのクローニングベクターの切断部位へ挿入すればよ
い。これにより所望の組換えベクターを得ることができ
る。また、得られる組換えベクターの宿主への導入及び
これによる組換えベクターの増幅と個別化は、一般に用
いられている各種の方法、例えば主として対数増殖期に
ある細胞を集め、CaCl2 処理により自然にDNAを
取り込みやすい状態とし、これにベクターを取り込ませ
る方法等により行い得る。
【0026】なお、上記において採用される各種の操
作、例えば一部DNAの化学合成、DNA鎖の切断、削
除、付加ないし結合を目的とする酵素処理、DNAの単
離、精製、複製、選択等はいずれも常法に従うことがで
きる。より具体的には、上記DNAの単離精製は、アガ
ロースゲル電気泳動等により行うことができる。
【0027】また、上記で得られる本発明遺伝子の塩基
配列の決定は、適当な制限酵素でDNAを消化した後、
ジデオキシ法〔Sanger,et al.,Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,74,54
63(1977)〕やマキサム−ギルバート法〔A.
M.Maxam and W.Gilbert,Met
hods in Enzymology,65,499
(1980)〕等により行い得る。更に上記塩基配列の
決定は、市販のシークエンスキット等を用いることによ
っても容易に行い得る。
【0028】かくして得られた本発明ヒトベイシジンI
遺伝子の塩基配列及び対応するアミノ酸配列を配列表に
示す。塩基の番号は5′末端を1とし、5′末端から
3′末端方向につけられている。アミノ酸残基の番号は
N末端からC末端方向へつけられており、最初にコード
されるアミノ酸を1としている。ヒトベイシジンI遺伝
子の配列は、翻訳領域、5′側及び3′側の非翻訳領域
を含めて全体で1632個の塩基からなる。翻訳領域は
807塩基の長さで、269個のアミノ酸の蛋白質部分
に相当する。
【0029】得られた本発明遺伝子を利用すれば、従来
公知の一般的な遺伝子組換え技術〔Science,
24,1431(1984);Biochem.Bio
phys.Res.Comm.,130,692(19
85);Proc.Natl.Acad.Sci.,U
SA,80,5990(1983);EP特許公開第1
87991号公報等参照〕により、ヒトベイシジンIの
コアタンパク質を容易に且つ大量に製造、取得すること
ができる。また、このようにして得られるヒトベイシジ
ンIのコアタンパク質を用い、ヒトベイシジンIのコア
タンパク質に特異的な抗体を作製することができる。抗
体は通常のポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の
製造法に従い製造されるが、ヒトベイシジンIのコアタ
ンパク質に対するポリクローナル抗体からワインバーガ
ーらの方法〔Weinberger et al.,S
ience,228,740−742(1985)〕に
従いエピトープ特異的抗体を得ることも可能である。抗
体はヒトベイシジンIの精製、測定、識別等に用いられ
る。
【0030】また、上記の如くして得られるヒトベイシ
ジンIのコアタンパク質には、配列番号:1に示すアミ
ノ酸配列のN末端にメチオニンが結合していないポリペ
プチド、及び上記アミノ酸配列のN末端にヒトベイシジ
ンI遺伝子のためのシグナルペプチドの部分もしくは全
部が結合、または欠損した中間体も包含される。かかる
変異は天然に、例えば翻訳後の修飾により得られ、ある
いは遺伝子工学的手法においては、天然から得た遺伝子
を例えばサイトスペシフィック・ミュータゲネシス等の
方法により改変したり、ホスファイトトリエステル法等
の化学合成法により変異したDNAを合成したり、或い
は両者を組合わせて、遺伝子を合成できる。これらの遺
伝子を利用し、これを微生物のベクターに組込み、形質
転換された微生物から産生させることにより、変異を有
するコンポーネントを得ることができる。又、これらの
蛋白質は、その機能を保ったまま、天然或いは人口の変
異により、その一部のアミノ酸の置換や配列の改変を行
うことができる。従って、本発明のヒトベイシジンI遺
伝子は、上記の各種変異を有する蛋白質をコードする遺
伝子も包含する。遺伝暗号の末端にはTAG、TAA等
の終止コドンを付加することができる。遺伝暗号は上記
配列番号:1に例示されたコドンに限られず、アミノ酸
配列を変えることなく各アミノ酸に対し任意のコドンを
選択でき、例えば遺伝子組換えに利用する宿主のコドン
使用頻度等を考慮した常法に従えばよい〔Nucl.A
cids.Res.,,43−74(1981)〕。
【0031】
【発明の効果】本発明ヒトベイシジンI遺伝子を用いれ
ば、ヒトベイシジンIのコアタンパク質を容易に且つ大
量に製造することができる。これを用いてヒトベイシジ
ンIに対する抗体作成と抗体精製が可能となり、更に精
製抗体をリガンドとするアフィニティークロマトグラフ
ィーで各組織細胞に発現しているヒトベイシジンIを単
離精製できる。このようにして得られるヒトベイシジン
I遺伝子、ベイシジンI及び抗ベイシジンI抗体は癌、
免疫異常、各種炎症性疾患などの診断、治療法に応用で
きる。
【0032】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが本発明はこの実施例に何ら限定されるものではな
い。
【0033】実施例1 (1)マウスベイシジンプローブの調製 一般にヒトとマウスの遺伝子は相同性が高いと期待され
ることからヒトベイシジンI遺伝子の検索にはマウスベ
イシジンのcDNAをプローブとして用いた。即ち、本
発明者らが先に出願したマウスのベイシジン遺伝子(特
開平3−41099号公報)をプローブとして使用し
た。マウスベイシジン遺伝子は溶原菌BNN103(λ
FR1)の名称で工業技術院微生物工業技術研究所に寄託
されているもの(寄託番号FERM P−10630)
を用いマウスベイシジンcDNAクローンpFR1を得
〔Miyauchi,T.,et al.,J.Bio
chem.,107,316−323(1990)〕、
これを制限酵素PstI及びAccI(日本ジーン社
製)で消化し、691塩基対のDNA断片を得た。得ら
れたPstI−AccI断片にはマウスベイシジンcD
NAの翻訳領域の大部分が含まれている。これをマルチ
プライムDNAラベル化法〔Feinberg,A.
P.,etal.,Anal.Biochem.,13
,266−267(1984)〕を用いたマルチプラ
イムDNAラベリングシステム(アマシャム社製)によ
り、α−[32P]−dCTPを使って標識化しプローブ
とした。該プローブの制限酵素地図を図1に示す。
【0034】(2)胃癌細胞株KATO−III のcDN
Aライブラリー作製 胃癌細胞株KATO−III (ヒト印環胃癌細胞)はミヤ
ウチ(Miyauchi)らの方法〔Miyauch
i,T.,et al.,Gann,73,581−5
87(1982)〕に従って培養した。上記胃癌細胞株
KATO−III は、国立衛生試験所細胞バンク(JCR
B)に寄託番号JCRB0611の番号で保存されてい
る。胃癌細胞株KATO−III を、RPMI−1640
培地に10%の割合で牛胎仔血清を加えた培地で5%の
CO2 ガス通気下37℃にて継代培養した。得られた胃
癌細胞株KATO−III 1gからグアニジウムイソチオ
シアネート法〔“Molecular Cloning
−A Laboratory Manual”,T.M
aniatis,E.F.Fritsch,J.Sam
brook,Cold Spring Harbor
Laboratory Press(1982)p.1
96〕に従って全RNA3mgを抽出し、これをオリゴ
(dT)セルロースカラム(Colaborative
Research Inc.,カラム容量1ml)を用
いてポリ(A)+ RNA200μg を得た。以下アマシ
ャム社のcDNA合成システムのプロトコールに従い、
2本鎖のcDNAを合成した。即ち、該当ポリ(A)+
RNA5μg に逆転写酵素(アマシャム社製)を作用さ
せて第一DNA鎖を合成した。次に大腸菌リポヌクレア
ーゼH(RNaseH)及び大腸菌DNAポリメラーゼ
I(共にアマシャム社製)を作用させ、RNAを消化し
ながら第一DNA鎖を鋳型として第二DNA鎖を合成
し、T4DNAポリメラーゼのエキソヌクレアーゼ活性
を利用して平滑末端を有する二本鎖cDNA(ds−c
DNA)を合成した。
【0035】上記により得られたds−cDNAを更に
アマシャム社のcDNA・クローニングシステムλgt1
1を使って発現ベクターλgt11にクローニングした。
即ちds−cDNAにEcoRIメチラーゼ(アマシャ
ム社製)を作用させ、ds−cDNAの内部にある制限
酵素EcoRIの認識部位をメチル基により保護し、次
にT4DNAリガーゼ(アマシャム社製)により合成E
coRIリンカー(アマシャム社製)を両末端に接続
し、最後にこれに制限酵素EcoRI(アマシャム社
製)を作用させて両端を付着末端とした。
【0036】このds−cDNAとλgt11アーム(ア
マシャム社製)をT4DNAリガーゼ(アマシャム社
製)により結合させ、組換えDNAを作製した。これに
インビトロパッケージング液(アマシャム社製)を作用
させてcDNAライブラリーを作成した。
【0037】(3)ヒトベイシジンをコードする組換え
体ファージクローンの分離 (1)で調製したプローブと(2)で作製したcDNA
ライブラリーを用いて、ベントンとデービス〔Bent
on,W.and Davis,R.,Scienc
e,196,383−394(1977)〕によって開
発されたプラーク・ハイブリダイゼーション法によりス
クリーニングを行った。(2)で作成したλgt11cD
NAライブラリーとLB培地で一夜培養したcol
Y1090を37℃にて20分間インキュベート
し、組換え体ファージを宿主菌であるY1090に吸着
させた後、溶解したLB上層軟寒天と混合してLB寒天
平板上にまきひろげた〔“Molecular Clo
ning−A Laboratory Manua
l”,Maniatis,T.,Fritsch,E.
F.and Sambrook,J.(eds.),C
oldSpring Harbor Laborato
ry Press(1982)〕。上層寒天固化後寒天
平板を42℃で4〜8時間培養し、プラークを形成させ
た後、4℃にて1時間以上冷却した。
【0038】次にニトロセルロースフィルターを寒天平
板表面に置き、4℃で15分間放置後、フィルターをは
がし、0.5M水酸化ナトリウム−1.5M塩化ナトリ
ウム溶液をしみ込ませた濾紙(ワットマン社製3MM)
上にプラークとの接触面を上にして置き10分間放置し
てファージDNAを変性させた。その後、フィルターを
1M−トリス塩酸(pH8.0)−1.5M塩化ナトリウ
ム溶液をしみ込ませた濾紙に10分間置いて中和し、更
に2×SSC(1×SSC:0.15M NaCl+
0.015Mクエン酸Na)溶液をしみ込ませた濾紙上
に5分間置いた。フィルターを室温にて乾燥させた後、
減圧下80℃にて2時間処理(ベーキング)してファー
ジDNAをフィルター上に固定した。
【0039】ベーキング終了後、フィルターを2×SS
Cに浸したのち、プレウオッシング溶液(前記Mole
cular Cloning p.326)に移して4
2℃で1時間振盪して洗浄した。洗浄後フィルターをプ
レハイブリダイゼーション溶液〔50%ホルムアミド、
5×SSC、50mMリン酸ナトリウム(pH6.5)、2
00μg /mlサケDNA、10×デーンハート氏液(1
×デーンハート氏液:0.02%ウシ血清アルブミン+
0.02%フィコール400+0.02%ポリビニルピ
ロリドン)、0.1%SDS(前記Molecular
Cloning)〕中で42℃にて一夜間振盪した。
【0040】次にフィルターをα−32P−dCTP標識
プローブを含むハイブリダイゼーション溶液(組成はプ
ローブ以外プレハイブリダイゼーション溶液と同じ)中
に移して42℃にて20時間振盪した。プローブはpF
R1クローン中のcDNAを制限酵素PstI及びAc
cIで切断した断片をマルチプライムDNAラベングシ
ステム(アマシャム社製)を用いてα−32P−dCTP
にて標識したものを3×106 〜1×107 cpm/ml
の濃度で使用した。
【0041】ハイブリダイゼーション終了後、フィルタ
ーを2×SSC−0.1%SDS溶液に移して室温で1
0分間ずつ3回洗浄し、更に1×SSC−0.1%SD
S溶液中で50℃にて30分間ずつ3回洗浄した後室温
で乾燥した。フィルターを濾紙にはりつけてX線フィル
ムカセットに入れ、X線フィルム(コニカ社製XAR−
5)を重ねて−70℃で一夜感光させた。
【0042】フィルム上に出現したシグナルに対応する
プラーク中の組換え体ファージをSM緩衝液に懸濁し、
再度寒天平板上に単一プラークを形成させ、上記同一操
作を行って陽性クローンを分離し、更にcoli
Y1090に感染させて増殖させた。
【0043】(4)ヒトベイシジンIをコードする組換
え体ファージDNAの分離 (3)で得られたベイシジンをコードする組換え体ファ
ージクローンλKB3をcoli Y1090を宿主
として増殖させたのち、〔“Molecular Cl
oning−A Laboratory Manua
l”,T.Maniatis,E.F.Fritsc
h,J.Sambrook,Cold Spring
Harbor Laboratory(1982)p.
371−372〕記載の方法に従って、本発明組換え体
ファージDNA(λKB3DNA)を調製した。
【0044】 (5)プラスミドpKB3形質転換株の作成 λKB3DNAを制限酵素EcoRI(日本ジーン社製)
で消化し、約1600塩基対のDNA断片を得た。
【0045】一方、プラスミドベクターpUC18を同
じくEcoRIで消化したのち、両断片をT4DNAリ
ガーゼ(宝酒造社製)で結合させ、ベイシジンIのポリ
ペプチド鎖をコードする組換え体プラスミドpKB3を
得た。
【0046】得られた組換え体プラスミドpKB3を
coli JM83のコンピテント細胞に形質導入
した。
【0047】(6)制限酵素地図の作製 (5)で得られたpKB3を〔“Molecular
Cloning−ALaboratory Manua
l”,T.Maniatis,E.F.Fritsc
h,J.Sambrook,Cold Spring
HarborLaboratory(1982)p.1
04−106〕に記載の方法に従って処理し、更に上記
文献p.374−381の方法に従って、ベイシジンI
をコードするpKB3クローンの制限酵素地図を作製し
た(図2)。
【0048】(7)一方向性欠失クローンの作製 図2に示すようにpKB3クローン上にはM13又はp
UC系プラスミドベクターのマルチクローニング部位に
対応する制限酵素切断部位がSmaI以外存在しない。
従って、塩基配列決定に通常用いられる方法、即ち、c
DNAクローンを断片化した後、M13又はpUC系ベ
クターに組込んだサブクローンを作製し、これを鋳型と
して塩基配列を決定する方法では限定された領域の配列
しか決定できないことが判明した。
【0049】そこで、ヘニコフの方法〔Henikof
f S.,(1984)Gene,28,351−35
9〕を改良した中山らのSUD法(Size−frac
tionated Unidirectional D
eletion method)〔中山敬一、中内啓
光,(1988)実験医学,,81−89〕により欠
失長の異なる多数の一方向性欠失クローンを作製し、こ
れを塩基配列決定の鋳型として用いた。以下、その方法
を具体的に述べる。
【0050】pKB3を3′−突出末端形成酵素のPs
tIで切断し、次に、5′−突出末端形成酵素のBam
HIで切断した後、エキソヌクレーアゼIII (ExoII
I )で5′−突出末端より3′→5′方向に消化した。
次に、ExoIII 処理で生成した一本鎖部分をマングビ
ーン(Mung bean)ヌクレアーゼで消化して平
滑末端とした。ExoIII の反応時間を変えることによ
り長さの異なる欠失プラスミドが生成するので、これを
低融点アガロースゲル電気泳動で分離したのち、求める
長さのDNA断片を含むゲルを切り出した。これを溶解
した後、DNAポリメラーゼクレノー(Klenow)
断片を作用させて末端を修復し、T4DNAリガーゼで
閉環して、それぞれ異なる長さの欠失部分をもつプラス
ミドクローンを作製した(ここで用いた酵素類は宝酒造
社製)。
【0051】(8)ヒトベイシジンIcDNAクローン
の塩基配列決定 塩基配列の決定はサンガーらのジデオキシ法〔Sang
er F.,Nicklen S.and Couls
on A.R.,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,74,5463−5467(1977)〕
に従って行った。
【0052】決定した塩基配列及び推定されるアミノ酸
配列は、配列表に示す通りである。塩基配列の番号は
5′末端を1とし、5′末端から3′末端方向につけら
れている。アミノ酸配列の番号はN末端からC末端方向
へつけられており、最初にコードされるアミノ酸を1と
している。
【0053】以上の結果より得られたヒトベイシジンI
遺伝子の配列は、5′側の非翻訳領域、翻訳領域及び
3′側の非翻訳領域を含めて全体で1632個の塩基か
らなる。翻訳領域は807塩基の長さで、269個のア
ミノ酸のタンパク質部分をコードすることが判明した。
このアミノ酸残基数はマウスベイシジンの残基数(27
3残基)に類似している。269個のアミノ酸残基より
なるポリペプチドは分子量約30,000に相当するが、後述
のシグナルペプチド部分を除いたアミノ酸残基数は24
7個であり分子量約27,000に相当する。
【0054】推定アミノ酸配列において206番目のロ
イシン(Leu)より229番目のチロシン(Tyr)
までは疎水性アミノ酸残基が多く、ベイシジンIが細胞
膜由来の糖タンパク質と考えられることより、この領域
はベイシジンIの細胞膜貫通ドメインであると推定され
る。又1番目のメチオニン(Met)より22番目のア
ラニン(Ala)の領域も疎水性アミノ酸残基が多く本
領域は合成された本ペプチドが細胞膜に移行するときに
必要なシグナルペプチドであることが推定される。
【0055】 (9)既知遺伝子及び既知タンパク質との相同性の比較 既知遺伝子の核酸配列との比較は、EMBL−GDB及
びLASL−GDB(GenBank)のデータベース
を用いて、また既知タンパク質のアミノ酸配列との比較
は、NBPF−PDB及びSWISS−PROTのデー
タベースを用いて行った。これらのデータベースの利用
はソフトウエア開発株式会社のGENETYXプログラ
ムを用いて行った。
【0056】まず、マウスベイシジン遺伝子との相同性
を比較した結果、核酸配列は61%、アミノ酸配列は5
8%の相同性が認められた(図3及び図4)。マウスベ
イシジンの配列と異なるアミノ酸のうち80%は近縁の
アミノ酸への置換であった。膜貫通ドメインは最初の1
残基を除き、全残基がマウスベイシジンと同一であり、
更に細胞質ドメインの一部に至る合計29残基の長さに
わたって完全に一致していた。マウスベイシジンとの比
較において、細胞質ドメインでは70%、細胞外ドメイ
ンでは51%の相同性が認められた。細胞外ドメインに
はマウスベイシジンと同じくアスパラギン結合型糖鎖の
結合しうる部位が3個所存在する。
【0057】タンパク質データベースを検索した結果、
マウスベイシジン及びヒトベイシジンIは鶏の血液−脳
関門を構成する内皮細胞に発現している糖タンパク質H
T7抗原〔Seulberger,H.,Lottsp
eich,F.,Risau,W.,(1990)EM
BO J.,,2151−2158〕のコアタンパク
質と約45%の相同性が認められた(図3及び図4)。
マウスベイシジンとヒトベイシジンIの膜貫通ドメイン
より細胞質ドメインに至る29残基のアミノ酸配列は、
HT7抗原においても完全に同一であった。HT7抗原
の細胞質ドメインはヒトベイシジンIの細胞質ドメイン
と68%の相同性があるが、細胞外ドメイン間の相同性
は34%であった。
【0058】また、マウスベイシジン及びヒトベイシジ
ンはマウス初期胚やテラトカルシノーマなどに特異的に
発現し、細胞接着に関与する糖タンパク質と考えられて
いるエンビジン(embigin)(GP−70)〔O
zawa,M.,Huang,R.−P.,Furuk
awa,T.,Muramatsu,T.,(198
8)J.Biol.Chem.,263,3059−3
062;Huaug,R.−P.,Ozawa,M.,
Kadomatsu,K.,Muramatsu,
T.,(1990)Differentiation,
45,76−83〕とも約28%の相同性が認められた
(図3)。embiginの膜貫通ドメインとヒトベイ
シジンIの同ドメインは約52%の相同性が、また、細
胞外ドメイン間では約27%の相同性が認められたが、
細胞質ドメイン間の相同性は認められなかった(図3及
び図4)。
【0059】一方、ヒトベイシジンIもマウスベイシジ
ンと同様、MHCクラスII抗原β鎖と約21%の相同性
が、また、免疫グロブリンκ鎖Vドメインとも約25%
の相同性が認められた(図5)。
【0060】従って、ヒトベイシジンIも免疫グロブリ
ンスーパーファミリーに属し、HT7抗原やエンビジン
とサブグループを形成すると考えられる。
【0061】実施例2 (1)全RNA及びポリ(A)+ RNAの調製 実施例1−(1)に示したグアニジウムイソチオシアネ
ート法に従って胃癌細胞株KATO−III より全RNA
を抽出し、また市販のオリゴ(dT)セルロースカラム
(Colaborative Research In
c.)を用いてポリ(A)+ RNAを調製した(前記M
olecular Cloning p.196−19
8参照)。
【0062】(2)ノーザンブロッティング (1)で調製した全RNA20μg 又はポリ(A)+
NA10μg を前記Molecular Clonin
g p.200−201)の方法に従って、グリオキサ
ール存在下、50℃にて1時間加温して変性させた後、
10mMリン酸ナトリウム溶液を含む1%アガロースゲル
にて90Vで3〜4時間電気泳動を行った。次に分離し
たRNAを20×SSC中でニトロセルロースフィルタ
ー(シュライアーアンドシェル社製)へ15時間かけて
転写させた。RNA転写後のニトロセルロースフィルタ
ーを室温で乾燥後80℃で2時間ベーキングして固定
し、その後20mMトリス塩酸バッファー(pH8.0)
中、100℃にて5分間加熱してグリオキサールを除去
した。このフィルターを実施例1−(3)に記したプレ
ハイブリダイゼーション溶液中で42℃にて3時間振盪
した後、α−32P−dCTP標識プローブを含むハイブ
リダイゼーション溶液(組成はプローブ以外プレハイブ
リダイゼーション溶液と同じ)中に移して42℃にて2
0時間振盪した。プローブはpKB3cDNAを制限酵
素EcoRIで切断した断片をマルチプライムDNAラ
ベリングシステム(アマシャム社製)を用いてα−32
−dCTPにて標識したものを0.5〜1×107 cpm
/mlの濃度で使用した。ハイブリダイゼーション終了
後、フィルターを2×SSC−0.1%SDS溶液に移
して室温で10分間ずつ3回洗浄し、更に0.1×SS
C−0.1%SDS溶液中で60℃にて30分間ずつ3
回洗浄した後室温で乾燥した。フィルターを濾紙にはり
つけてX線フィルムカセットに入れ、X線フィルム(コ
ニカ社製)を重ねて−70℃で2日間感光させた。
【0063】得られたノーザンブロッティングの結果を
図6に示す。
【0064】なお、RNAの分子量マーカーとして28
S及び18SリボソームRNAを用いた。その結果、約
2000塩基長の単一のmRNAが検出された。
【0065】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1632 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:ホモサピエンス 細胞の種類:胃印環細胞癌 セルライン:KATO-III 直接の起源 ライブラリー名:λgt11 KATO-III cDNA library クローン名:λKB3 配列の特徴 特徴を表す記号:sig peptide 存在位置:30..95 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:96..836 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:poly A signal 存在位置:1559..1564 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:poly A site 存在位置:1587..1632 特徴を決定した方法:S 配列 GGTTGTAGGA CCGGCGAGGA ATAGGAATC ATG GCG GCT GCG CTG TTC GTG CTG 53 Met Ala Ala Ala Leu Phe Val Leu 1 5 CTG GGA TTC GCG CTG CTG GGC ACC CAC GGA GCC TCC GGG GCT GCC GGC 101 Leu Gly Phe Ala Leu Leu Gly Thr His Gly Ala Ser Gly Ala Ala Gly 10 15 20 ACA GTC TTC ACT ACC GTA GAA GAC CTT GGC TCC AAG ATA CTC CTC ACC 149 Thr Val Phe Thr Thr Val Glu Asp Leu Gly Ser Lys Ile Leu Leu Thr 25 30 35 40 TGC TCC TTG AAT GAC AGC GCC ACA GAG GTC ACA GGG CAC CGC TGG CTG 197 Cys Ser Leu Asn Asp Ser Ala Thr Glu Val Thr Gly His Arg Trp Leu 45 50 55 AAG GGG GGC GTG GTG CTG AAG GAG GAC GCG CTG CCC GGC CAG AAA ACG 245 Lys Gly Gly Val Val Leu Lys Glu Asp Ala Leu Pro Gly Gln Lys Thr 60 65 70 GAG TTC AAG GTG GAC TCC GAC GAC CAG TGG GGA GAG TAC TCC TGC GTC 293 Glu Phe Lys Val Asp Ser Asp Asp Gln Trp Gly Glu Tyr Ser Cys Val 75 80 85 TTC CTC CCC GAG CCC ATG GGC ACG GCC AAC ATC CAG CTC CAC GGG CCT 341 Phe Leu Pro Glu Pro Met Gly Thr Ala Asn Ile Gln Leu His Gly Pro 90 95 100 CCC AGA GTG AAG GCC GTG AAG TCG TCA GAA CAC ATC AAC GAG GGG GAG 389 Pro Arg Val Lys Ala Val Lys Ser Ser Glu His Ile Asn Glu Gly Glu 105 110 115 120 ACG GCC ATG CTG GTC TGC AAG TCA GAG TCC GTG CCA CCT GTC ACT GAC 437 Thr Ala Met Leu Val Cys Lys Ser Glu Ser Val Pro Pro Val Thr Asp 125 130 135 TGG GCC TGG TAC AAG ATC ACT GAC TCT GAG GAC AAG GCC CTC ATG AAC 485 Trp Ala Trp Tyr Lys Ile Thr Asp Ser Glu Asp Lys Ala Leu Met Asn 140 145 150 GGC TCC GAG AGC AGG TTC TTC GTG AGT TCC TCG CAG GGC CGG TCA GAG 533 Gly Ser Glu Ser Arg Phe Phe Val Ser Ser Ser Gln Gly Arg Ser Glu 155 160 165 CTA CAC ATT GAG AAC CTG AAC ATG GAG GCC GAC CCC GGC CAG TAC CGG 581 Leu His Ile Glu Asn Leu Asn Met Glu Ala Asp Pro Gly Gln Tyr Arg 170 175 180 TGC AAC GGC ACC AGC TCC AAG GGC TCC GAC CAG GCC ATC ATC ACG CTC 629 Cys Asn Gly Thr Ser Ser Lys Gly Ser Asp Gln Ala Ile Ile Thr Leu 185 190 195 200 CGC GTG CGC AGC CAC CTG GCC GCC CTC TGG CCC TTC CTG GGC ATC GTG 677 Arg Val Arg Ser His Leu Ala Ala Leu Trp Pro Phe Leu Gly Ile Val 205 210 215 GCT GAG GTG CTG GTG CTG GTC ACC ATC ATC TTC ATC TAC GAG AAG CGC 725 Ala Glu Val Leu Val Leu Val Thr Ile Ile Phe Ile Tyr Glu Lys Arg 220 225 230 CGG AAG CCC GAG GAC GTC CTG GAT GAT GAC GAC GCC GGC TCT GCA CCC 773 Arg Lys Pro Glu Asp Val Leu Asp Asp Asp Asp Ala Gly Ser Ala Pro 235 240 245 CTG AAG AGC AGC GGG CAG CAC CAG AAT GAC AAA GGC AAG AAC GTC CGC 821 Leu Lys Ser Ser Gly Gln His Gln Asn Asp Lys Gly Lys Asn Val Arg 250 255 260 CAG AGG AAC TCT TCC TGAGGCAGGT GGCCCGAGGA CGCTCCCTGC TCCGCGTCTG 876 Gln Arg Asn Ser Ser 265 269 CGCCGCCGCC GGAGTCCACT CCCAGTGCTT GCAAGATTCC AAGTTCTCAC CTCTTAAAGA 936 AAACCCACCC CGTAGATTCC CATCATACAC TTCCTTCTTT TTTAAAAAAG TTGGGTTTTC 996 TCCATTCAGG ATTCTGTTCC TTAGGATTTT TTCTTCTGAA GTGTTTCACG AGAGCCCGGG 1056 AGCTGCTGCC CTGCGGCCCC GTCTGTGGCT TTCAGCCTCT GGGTCTGAGT CATGGCCGGG 1116 TGGGCGGCAC AGCCTTCTCC ACTGGCCGGA GTCAGTGCCA GGTCCTTGCC CTTTGTGGAA 1176 AGTCACAGGT CACACGAGGG GCCCCGTGTC CTGCCTGTCT GAAGCCAATG CTGTCTGGTT 1236 GCGCCATTTT TGTGCTTTTA TGTTTAATTT TATGAGGGCC ACGGGTCTGT GTTCGACTCA 1296 GCCTCAGGGA CGACTCTGAC CTCTTGGCCA CAGAGGACTC ACTTGCCCAC ACCGAGGGCG 1356 ACCCCGTCAC AGCCTCAAGT CACTCCCAAG CCCCCTCCTT GTCTGTGCAT CCGGGGGCAG 1416 CTCTGGAGGG GGTTTGCTGG GGAACTGGCG CCATCGCCGG GACTCCAGAA CCGCAGAAGC 1476 CTCCCCAGCT CACCCCTGGA GGACGGCCGG CTCTCTATAG CACCAGGGCT CACGTGGGAA 1536 CCCCCCTCCC ACCCACCGCC ACAATAAAGA TCGCCCCCAC CTCCAGGGTC AAAAAAAAAA 1596 AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAA 1632
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒトベイシジンI遺伝子のスクリーニ
ングに使用したマウスベイシジンcDNAプローブを示
す。図1中、最上段に示したスケールはマウスベイシジ
ンcDNAの1番目の塩基を基準にしたヌクレオチドの
長さ(キロベース)である。その下段に、マウスベイシ
ジンcDNAを示している。該線上左側の斜線部はコー
ディング領域を示す。該線の下部にマウスベイシジンc
DNAクローンpFR1を示し、そのなかで太い黒線部
分で示したPstI−AccI断片をプローブとして用
いた。
【図2】ヒトベイシジンIのコアタンパク質をコードす
るcDNAの制限酵素地図及び塩基配列決定方法を示
す。図2中、最上段に示したスケールは、ヒトベイシジ
ンIcDNAの1番目の塩基を基準にしたヌクレオチド
の長さ(キロベース)である。その下段はヒトベイシジ
ンIをコードするcDNAクローンpKB3を示してい
る。該線上左側の斜線部はコーディング領域を示す。矢
印は各DNA断片について決定した塩基配列の方向と長
さを示す。
【図3】ヒトベイシジンI(H Basigin)とマ
ウスベイシジン(M Basigin)、HT7抗原及
びエンビジン(embigin)のアミノ酸配列上の相
同性を示す。線で囲んだアミノ酸残基がヒトベイシジン
Iと同一である。
【図4】ヒトベイシジンI(H Basigin)とマ
ウスベイシジン(M Basigin)、HT7抗原及
びエンビジン(embigin)のアミノ酸配列上の相
同性を示す(図3のつづき)。
【図5】ヒトベイシジン(H Basigin)と主要
組織適合性(MHC)クラスII抗原β鎖(ClassII
β)及び免疫グロブリンκ鎖(Igκ)Vドメインとの
間のアミノ酸配列上の相同性を示す。 *:免疫グロブリンスーパーファミリーに属する多くの
タンパク質に保存されているアミノ酸残基 ◎:多くのMHCクラスI、クラスIIα鎖及びクラスII
β鎖に保存されているアミノ酸残基 ○:多くのMHCクラスI及びクラスIIβ鎖に保存され
ているアミノ酸残基 ●:多くのクラスIIβ鎖に保存されているアミノ酸残基 ▽:多くのV領域様ドメインに保存されているアミノ酸
残基 △:ヒトベイシジンI、マウスベイシジン、HT7抗原
及びエンビジンに共通に保存されているアミノ酸残基 □:ヒトベイシジンI、マウスベイシジン及びHT7抗
原に保存されているアミノ酸残基 ◇:ヒトベイシジンI及びマウスベイシジンに保存され
ているアミノ酸残基 ◆:ヒトベイシジンI、マウスベイシジン、HT7抗原
及びエンビジンの間で近縁のアミノ酸への置換がみられ
るアミノ酸残基
【図6】実施例2におけるヒトベイシジンIのコアタン
パク質をコードするmRNAのノーザンブロッティング
の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12Q 1/68 C12Q 1/68 A G01N 33/53 G01N 33/53 V 33/574 33/574 B // A61K 39/395 A61K 39/395 E T (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 村松 喬 鹿児島県鹿児島市桜ケ丘3丁目26−9 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C07K 14/00 - 16/46 C12N 1/00 - 1/38 C12P 21/00 - 21/08 C12Q 1/00 - 1/70 G01N 33/53 G01N 33/574 A61K 39/395 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX) WPI(DIALOG)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)から(c)のいずれかのア
    ミノ酸配列からなるタンパク質をコードする塩基配列を
    有するヒトベイシジンI遺伝子: (a)配列番号:1で示されるアミノ酸配列中、1番目
    から269番目までの配列からなるタンパク質、 (b)配列番号:1で示されるアミノ酸配列中、2番目
    から269番目までの配列からなるタンパク質、 (c)配列番号:1で示されるアミノ酸配列中、23番
    目から269番目までの配列からなるタンパク質。
  2. 【請求項2】 以下の(a)から(e)のいずれかのポ
    リヌクレオチド配列を有する請求項1記載のヒトベイシ
    ジンI遺伝子: (a)配列番号:1で示される塩基配列中、30番目か
    ら836番目までの配列からなるポリヌクレオチド、 (b)配列番号:1で示される塩基配列中、33番目か
    ら836番目までの配列からなるポリヌクレオチド、 (c)配列番号:1で示される塩基配列中、96番目か
    ら836番目までの配列からなるポリヌクレオチド、 (d)配列番号:1で示される塩基配列中、1番目から
    1632番目までの配列からなるポリヌクレオチド、 (e)(a)から(d)のいずれかの相補鎖。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のヒトベイシジンI
    遺伝子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
    し、かつ腫瘍、免疫異常又は炎症性疾患のマーカーとし
    ての機能を有するヒトベイシジンIをコードするヒトベ
    イシジンI遺伝子。
  4. 【請求項4】 ヒト遺伝子である請求項1〜3のいずれ
    か1項記載のヒトベイシジンI遺伝子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載のヒト
    ベイシジンI遺伝子を発現する発現ベクター。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の発現ベクターで形質転換
    された宿主細胞。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項記載のヒト
    ベイシジンI遺伝子によってコードされる組換えタンパ
    ク質。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれか1項記載のヒト
    ベイシジンI遺伝子を微生物のベクターに組み込み、形
    質転換された微生物から産生させることを特徴とする請
    求項7記載の組換えタンパク質の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の組換えタンパク質に対す
    るモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4のいずれか1項記載のヒ
    トベイシジンI遺伝子又はこれと結合する塩基配列から
    なるヒトベイシジンI遺伝子検出用プローブ。
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