JP3023244B2 - 低強度寒天およびその製造方法 - Google Patents

低強度寒天およびその製造方法

Info

Publication number
JP3023244B2
JP3023244B2 JP4148855A JP14885592A JP3023244B2 JP 3023244 B2 JP3023244 B2 JP 3023244B2 JP 4148855 A JP4148855 A JP 4148855A JP 14885592 A JP14885592 A JP 14885592A JP 3023244 B2 JP3023244 B2 JP 3023244B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
agar
strength
component
acid
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4148855A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05317008A (ja
Inventor
正明 小島
和広 田畑
祐二 埋橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INA Food Industry Co Ltd
Original Assignee
INA Food Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by INA Food Industry Co Ltd filed Critical INA Food Industry Co Ltd
Priority to JP4148855A priority Critical patent/JP3023244B2/ja
Priority to EP98107465A priority patent/EP0873691A3/en
Priority to EP19930401102 priority patent/EP0570252A3/en
Priority to MA23187A priority patent/MA22924A1/fr
Publication of JPH05317008A publication Critical patent/JPH05317008A/ja
Priority to US08/324,545 priority patent/US5502181A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3023244B2 publication Critical patent/JP3023244B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Edible Seaweed (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゼリー強度が1.5%
寒天濃度で10〜250g/cm2 の範囲に調整された
低強度寒天およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲル化剤として利用されるゼラチン、デ
ンプン、カラギナン、寒天等の中で、糊状感のないサク
ッとした食感のゲルを実現できる寒天は、他のゲル化剤
とは違う独特の性質を持つため、広い用途に利用できる
可能性がある。寒天の性質を示す1つのパラメータとし
て、ゲルの固さを示すゼリー強度がある。一般にゼリー
強度は寒天濃度と比例するため、ゼリー強度の高い寒天
があれば、少ない使用量で所望固さのゲルを得ることが
できる。このため、1つの傾向として、ゼリー強度の高
い寒天を実現する開発が行われている。通常の寒天のゼ
リー強度(日寒水式、寒天濃度1.5%)は、工業的製
法で製造される粉末寒天やフレーク寒天で400g/c
2 以上、また自然寒天と呼ばれる角寒天や糸寒天で2
50〜400g/cm2 あるため、高強度寒天としては
例えば1000g/cm2 以上のゼリー強度が要求され
る。
【0003】これとは逆に、100g/cm2 程度の低
ゼリー強度が要求される場合もある。例えば、スプレッ
ド食品、化粧品(化粧クリーム等)、ソフト食感和菓子
等のゲル化剤、或いは脂肪代替品として使用する場合で
ある。この様な場合に、通常の寒天を使用するとした
ら、寒天濃度を下げてゼリー強度を低下させる必要があ
る。ところが、ある程度以下に寒天濃度を下げると離水
が起こり、また食感からボディ感が失われる(コリコリ
した硬い感じになる)。従って、この様な問題を回避す
るためには、ある濃度以上でもゼリー強度が低く、ソフ
トで離水を伴わないゲルを作ることができる低強度寒天
が望まれる。この様な低強度寒天によるゲルは、その挙
動がゲルというよりは増粘剤としてチクソトロピーに作
用する性質があり、他のゲル化剤に見られない独特の保
形性が期待できるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
寒天には、例えば1.5%寒天濃度で100g/cm2
程度の低ゼリー強度を実現できるものはない。この理由
の一つは、寒天成分(アガロースおよびアガロペクチ
ン)の分子が長いためである。すなわち、溶液状態の寒
天では図6(a)のように分子がランダムコイルの状態
で存在しているが、これを冷却した場合、(b)のよう
にダブルヘリックス(二重螺旋)構造の3次元ネットワ
ークを形成し、やがてゾルからゲルに転移して(c)の
会合状態に落ちつく。この様なゲル化のメカニズムがあ
るため、寒天の分子が長いとゼリー強度を低下させるこ
とができない。
【0005】従来の寒天のゼリー強度が高い理由は、製
造方法に起因するところがある。即ち、従来は、天草や
オゴノリ等の海藻を原料として寒天溶液を抽出し、これ
を濾過してから冷却し、一度ゲル化する。そして、この
ゲル化された状態で圧力(プレス)をかけて脱水する
か、或いは冷凍変性させて水分を分離して脱水して乾燥
状態の寒天を得る。この場合、加圧脱水法を使用する
と、低強度の寒天ゲルを脱水布の間に入れて圧力をかけ
た時、布に目詰まりを起こすため良好に脱水することが
できない問題を生ずる。一方、冷凍変性法を使用して
も、低強度の寒天ゲルでは解凍時にきちんとした海綿状
の組織ができず、水と共に流れてしまう問題がある。従
って、従来は上述したような一定強度以上の寒天しか製
造することはできなかった。
【0006】本発明の一つの目的は、ある濃度以上でも
ゼリー強度が低く、ソフトで離水を伴わないゲルを作る
ことができる低強度寒天を提供することにある。本発明
の他の目的は、この様な低強度寒天を効率よく製造する
ための製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る低強度寒天
の製造方法は、寒天成分を含む原料に対して酸処理を施
して前記寒天成分の分子を切断する酸処理工程と、この
工程で寒天分子が切断された寒天に対して中和処理を施
して酸の作用を停止させる中和処理工程と、この工程を
経た寒天成分を回収する回収工程とを備え、前記酸処理
工程及び中和処理工程は、前記回収工程によって回収さ
れた寒天成分のゲル状態でのゼリー強度が1.5%寒天
濃度で10〜250g/cm2となるように前記酸処理
及び中和処理を制御する工程であることを特徴とする。
回収工程としては、前記中和工程を経た寒天成分をアル
コール沈殿させた後、乾燥する工程や前記中和工程を経
た寒天成分をドラムドライ法又はスプレードライ法によ
り乾燥させて回収する工程等を用いればよい。
【0008】本発明に係る低強度寒天の製造方法は、ま
た、寒天成分を含む原料に対して酸処理を施して前記寒
天成分の分子を切断する酸処理工程と、この工程で寒天
分子が切断された寒天に対して中和処理を施して酸の作
用を停止させる中和処理工程と、この工程を経た寒天を
乾燥させて乾燥品を得る乾燥工程とを備え、前記酸処理
工程及び中和処理工程は、前記乾燥工程によって得られ
る乾燥品を再溶解したときのゼリー強度が1.5%寒天
濃度で10〜250g/cm2に再現されるように前記
酸処理及び中和処理を制御する工程であることを特徴と
している。寒天成分を含む原料としては、粉砕された乾
燥状態の寒天、又は原料海藻から抽出された寒天成分を
濾過及び凝固し、更に脱水工程または冷凍・融解工程を
経たのち再溶解して得られたもの等を用いることができ
る。また、寒天成分を含む原料は、原料海藻から寒天成
分を抽出する抽出工程、この抽出工程で抽出された寒天
成分を濾過する濾過工程及びこの濾過工程で濾過された
寒天成分を濃縮する濃縮工程のうちのいずれかの工程を
経たものでも良い。また、本発明に係る低強度寒天は、
上記のような製造方法によって製造されたものであるこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の低強度寒天は、図6で説明した寒天の
分子が短く切断されることにより、ゼリー強度が1.5
%寒天濃度で10〜250g/cm2 の範囲に入るよう
に低く調整されているため、ある濃度以上でもゼリー強
度が低く、ソフトで離水を伴わないゲルを作ることがで
きる。本発明の低強度寒天の製造方法は、酸処理により
寒天成分の分子を切断し、中和処理により前記酸処理に
使用した酸の効果を除去するため、この様な低強度寒天
を効率よく製造することができ、しかも完成状態の寒天
はゼリー強度が過度に低下してしまうこともない。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。本発明に係る低強度寒天のゼリー強度は、図6に
示すように1.5%寒天濃度で10〜250g/cm2
の範囲に制限される。この理由は、1.5%寒天濃度で
10g/cm2 未満であると、離水等の問題を生じ、ま
た1.5%寒天濃度で250g/cm2 を越えると、通
常の寒天と同じ問題を生ずるからである。尚、日寒水式
測定法では、100g/cm2 以下のゼリー強度を測定
できないので、実際にはゼリー強度と寒天濃度の比例関
係を利用して、例えば1.5%寒天濃度のゼリー強度1
0cm2 は、例えば15.0%寒天濃度のゼリー強度1
00g/cm2 として測定する。
【0011】ゼリー強度を1.5%寒天濃度で10〜2
50g/cm2 の範囲に入るように低く調整する寒天分
子の切断を、定量的に確認することは容易ではなく、ま
たその様にすることもない。最も簡単な確認方法は、酸
や特殊な酵素により分子を切断した寒天のゼリー強度
を、酸や酵素等の添加量との関係で表すデータを数多く
残しておくことで再現性が生ずるからである。図4は、
酸添加量とゼリー強度(1.5%寒天濃度)との関係を
示す特性曲線である。この図から明らかなように、ゼリ
ー強度(1.5%寒天濃度)は酸添加量の増大に伴い低
下している。
【0012】実施例1 硫酸を寒天100部に対し0.5部添加して、温度70
°Cで6時間加温し、更に苛性ソーダを用いて中和した
ところ、1.5%寒天濃度で200g/cm2の低強度
寒天が得られた。実施例2 酢酸を寒天100部に対し2部添加して、温度85°C
で8時間加温し、更に炭酸ナトリウムを用いて中和した
ところ、1.5%寒天濃度で60g/cm2 の低強度寒
天が得られた。実施例3 クエン酸を寒天100部に対し3部添加して、温度80
°Cで8時間加温し、更にリン酸3カリウムを用いて中
和したところ、1.5%寒天濃度で250g/cm2
低強度寒天が得られた。
【0013】本発明に係る低強度寒天は、低ゼリー強度
であるため、ソフトで離水を伴わないゲルを作ることが
できる。このため、スプレッド食品、化粧品(化粧クリ
ーム等)、ソフト食感和菓子等のゲル化剤、或いは脂肪
代替品として都合がよい。この様な低強度寒天によるゲ
ルは、その挙動がゲルというよりは増粘剤としてチクソ
トロピーに作用する性質があり、他のゲル化剤に見られ
ない独特の保形性が期待できる。この様な性質から、次
のような応用が考えられる。
【0014】
【表1】応用例1:はちみつスプレッド 低強度寒天 2部 はちみつ 78部 水 20部
【0015】
【表2】応用例2:低カロリのマヨネーズドレッシング 低強度寒天 5部 卵黄 8部 酢 8部 サラダオイル 5部 砂糖 6部 食塩 2部 香辛料 0.2部 水 65.8部
【0016】
【表3】応用例3:ソフト水羊羹スプレッド 低強度寒天 1部 グラニュー糖 10部 小豆並飴 48部 水 41部
【0017】上記応用例1の配合による「はちみつスプ
レッド」を試作したところ、糸曵性のないマーガリン状
の「はちみつスプレッド」を得ることができた。
【0018】次に、本発明の製造方法の実施例を説明す
る。図1は、本発明の製造方法の第1の実施例を示す工
程図である。この製造方法では、先ず工程101で寒天
原料となる天草、オゴノリ等の海藻をアルカリ処理し、
凝固性を高める。この必要がなければ破線で示すよう
に、このアルカリ処理工程101は省略される。次に、
工程102で抽出処理を行い、海藻から寒天成分を含む
溶液を抽出する。更に、工程103で抽出された溶液を
濾過し、工程104で凝固(冷却)させる。この工程1
04を経ると溶液はゲル化するので、次は工程105に
よるプレス脱水か、冷凍工程106および融解107に
よる冷凍変性脱水を施す。この様にして、脱水された寒
天材料を工程108で乾燥・粉砕すると通常のゼリー強
度を有する寒天(この場合は粉砕状態)が得られる。こ
こまでは従来の工程と変わらない。
【0019】寒天の成分は、ガラクトースを基本骨格と
する多糖類からなり、中性のゲル化能に富むアガロース
と、イオン性のゲル化能を持たないアガロペクチンに分
類される。アガロースの繰り返し単位であるアガロビオ
ースの構造は、1,3位で結合したβ−D−ガラクトピ
ラノースと、1,4位で結合した3,6アンヒドロ−α
−L−ガラクトピラノースからなっている。アガロペク
チンは、寒天中のアガロース以外のイオン性の多糖類を
全て含めて理解されており、その構造はアガロースと同
じ結合様式をしているが、部分的に硫酸エステル、メト
キシル基、ピルビン酸基、カルボシキル基を多く含んで
いる。
【0020】この実施例では、工程108で得られた粉
砕状態の寒天に対し、工程109で酸処理を施し、寒天
分子を切断してゼリー強度を所望の値に低下させる。具
体的には、例えば規定の酸(硫酸、酢酸、リン酸、アジ
ピン酸、G.D.L.、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フ
マル酸、グルコン酸、フィチン酸等)溶液を寒天に噴霧
しながらブレンド機内で均等化する。この後に40〜1
20°Cに加温して一定時間加水分解する。次いで、工
程110で中和処理を行い、工程109で使用した酸を
中和する。具体的には、アルカリ又はアルカリ性塩(苛
性ソーダ、苛性カリ、炭酸ナトリウム、ピロリン酸4ナ
トリウム、ピロリン酸4カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、リン酸3カリウム、リン酸3ナトリウム等)水溶液
を寒天に噴霧して中和する。更に加熱してアルコールを
回収する。
【0021】この様にして酸処理および中和処理を経た
寒天を工程111で乾燥させると、低ゼリー強度の低い
低強度寒天が完成する。例えば、硫酸を使用して、温度
80°Cで6時間加温したところ、1.5%寒天濃度で
100g/cm2 の低強度寒天が得られた。この実施例
の製造方法によると、乾燥品の寒天をそのまま利用でき
るので、一度に大量の低強度寒天を得ることができ、ま
た、エネルギコストも少なくて済む。さらには、使用す
る酸の量を調整するだけで、容易に寒天強度をコントロ
ールする事ができるので、工業化に有利である。
【0022】図2は、本発明の製造方法の第2の実施例
を示す工程図である。この製造方法では、先ず工程20
1で寒天原料となる天草、オゴノリ等の海藻をアルカリ
処理し、凝固性を高める。この必要がなければ破線で示
すように、このアルカリ処理工程201は省略される。
次に、工程202で抽出処理を行い、海藻から寒天成分
を含む溶液を抽出する。更に、工程203で抽出された
溶液を濾過し、工程204で凝固(冷却)させる。この
工程204を経ると溶液はゲル化するので、次は工程2
05によるプレス脱水か、冷凍工程206および融解工
程207による冷凍変性脱水を施す。
【0023】以上は図1の工程と同じであるが、この実
施例では脱水された寒天ゲルを乾燥することなく、次の
工程208で再溶解するか、又は、乾燥された寒天を再
溶解する。そして、再溶解された液状の寒天に対し、工
程209で酸を加え、加温して分解する。この場合、液
状寒天が希釈溶液であると工程211の乾燥または工程
212のアルコール沈澱による回収が難しいので、寒天
濃度を高くしておく。このため、工程208の再溶解は
加圧下で行うようにする。
【0024】210は酸処理後の中和処理であり、これ
は図1の工程110と同様である。この中和処理210
を経たら、工程211でドラムドライ法またはスプレー
ドライ法による乾燥を行って低強度寒天を完成する。或
いは、工程212のアルコール沈澱と工程213の乾燥
を経て低強度寒天を完成する。
【0025】この実施例の製造方法によると、工程20
8の再溶解時の加熱温度を高くすることで工程209の
酸処理量を少なくすることができる。また、完成する低
強度寒天の粉末化にドラムドライ法等を用いることがで
きるので、易容性の寒天を製造することができる。
【0026】図3は、本発明の製造方法の第3の実施例
を示す工程図である。この製造方法では、先ず工程30
1で寒天原料となる天草、オゴノリ等の海藻をアルカリ
処理し、凝固性を高める。この必要がなければ破線で示
すように、このアルカリ処理工程301は省略される。
次に、工程302で抽出処理を行い、海藻から寒天成分
を含む溶液を抽出する。更に、工程303で抽出された
溶液を濾過し、工程304で濾過された溶液を濃縮す
る。次に、工程305でドラムドライ法またはスプレー
ドライ法による乾燥を行うか、工程306のアルコール
沈澱と工程307の乾燥を経て寒天を完成する。
【0027】この場合、完成品の寒天を低強度とするた
めに、抽出工程時302、又は抽出工程302、濾過工
程303後に(※)、酸処理工程308と中和処理工程
309を挿入する。この場合、抽出工程時302又はそ
の直後に酸処理308および中和処理309を行うと、
後工程が容易になる。この製造方法では、図1および図
2の製造方法と異なり、濃縮工程304を必要とする。
また、アルコール沈澱を行わないで工程305で直接乾
燥する場合、完成品の低強度寒天は粗製寒天となる。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように本発明の低強度寒天に
よれば、ある濃度以上でもゼリー強度が低く、ソフトで
離水を伴わないゲルを作ることができる。この寒天は安
定性が高く、安全性も高い食品であり、更には食物繊維
も豊富である。又他の増粘剤に比較して味立ちが良く糊
状感のないものが得られる。また、本発明の低強度寒天
の製造方法によれば、この様な低強度寒天を効率よく製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の第1の実施例を示す工程
図である。
【図2】 本発明の製造方法の第2の実施例を示す工程
図である。
【図3】 本発明の製造方法の第3の実施例を示す工程
図である。
【図4】 酸添加量とゼリー強度との関係を示す特性図
である。
【図5】 寒天濃度とゼリー強度との関係を示す特性図
である。
【図6】 寒天のゲル化メカニズムを示す説明図であ
る。
【符号の説明】
101…アルカリ処理工程、102…抽出工程、103
…濾過工程、104…凝固工程、105…プレス脱水工
程、106…冷凍工程、107…融解工程、108…乾
燥・粉砕工程、109…酸処理工程、110…中和処理
工程、111…乾燥工程、201…アルカリ処理工程、
202…抽出工程、203…濾過工程、204…凝固工
程、205…プレス脱水工程、206…冷凍工程、20
7…融解工程、208…再溶解工程、209…酸処理工
程、210…中和処理工程、211…乾燥工程、212
…アルコール沈澱工程、213…乾燥工程、301…ア
ルカリ処理工程、302…抽出工程、303…濾過工
程、304…濃縮工程、305…乾燥工程、306…ア
ルコール沈澱工程、307…乾燥工程、308…酸処理
工程、309…中和処理工程。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−41271(JP,A) 特開 平1−317376(JP,A) 特公 昭48−43627(JP,B1) 岐阜大学農学部研究報告第9号(1958 年発行)100〜107頁 光琳書院発行「寒天ハンドブック」 145〜146頁(昭和45年6月1日発行) Bulletin of the J apanese Society of Scientific Fisher ies,43(7):831−835(1977) 共立出版株式会社発行「化学第辞典 2」(縮刷版)、662〜663頁(1987年2 月15日発行) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/337 A23L 1/0532 JICSTファイル(JOIS)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 寒天成分を含む原料に対して酸処理を施
    して前記寒天成分の分子を切断する酸処理工程と、 この工程で寒天分子が切断された寒天に対して中和処理
    を施して酸の作用を停止させる中和処理工程と、 この工程を経た寒天成分を回収する回収工程とを備え、 前記酸処理工程及び中和処理工程は、前記回収工程によ
    って回収された寒天成分のゲル状態でのゼリー強度が
    1.5%寒天濃度で10〜250g/cm2となるよう
    に前記酸処理及び中和処理を制御する工程であることを
    特徴とする低強度寒天の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記回収工程は、前記中和工程を経た寒
    天成分をアルコール沈殿させた後、乾燥する工程である
    ことを特徴とする請求項1記載の低強度寒天の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記回収工程は、前記中和工程を経た寒
    天成分をドラムドライ法又はスプレードライ法により乾
    燥させて回収する工程であることを特徴とする請求項1
    記載の低強度寒天の製造方法。
  4. 【請求項4】 寒天成分を含む原料に対して酸処理を施
    して前記寒天成分の分子を切断する酸処理工程と、 この工程で寒天分子が切断された寒天に対して中和処理
    を施して酸の作用を停止させる中和処理工程と、 この工程を経た寒天を乾燥させて乾燥品を得る乾燥工程
    とを備え、 前記酸処理工程及び中和処理工程は、前記乾燥工程によ
    って得られる乾燥品を再溶解したときのゼリー強度が
    1.5%寒天濃度で10〜250g/cm2に再現され
    るように前記酸処理及び中和処理を制御する工程である
    ことを特徴とする低強度寒天の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記寒天成分を含む原料は、粉砕された
    乾燥状態の寒天であることを特徴とする請求項1又は4
    記載の低強度寒天の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記寒天成分を含む原料は、原料海藻か
    ら抽出された寒天成分を濾過及び凝固し、更に脱水工程
    または冷凍・融解工程を経たのち再溶解して得られたも
    のであることを特徴とする請求項1又は4記載の低強度
    寒天の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記寒天成分を含む原料は、原料海藻か
    ら寒天成分を抽出する抽出工程、この抽出工程で抽出さ
    れた寒天成分を濾過する濾過工程及びこの濾過工程で濾
    過された寒天成分を濃縮する濃縮工程のうちのいずれか
    の工程を経たものであることを特徴とする請求項1又は
    4記載の低強度寒天の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項記載の製造
    方法によって製造された低強度寒天。
JP4148855A 1992-05-15 1992-05-15 低強度寒天およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3023244B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4148855A JP3023244B2 (ja) 1992-05-15 1992-05-15 低強度寒天およびその製造方法
EP98107465A EP0873691A3 (en) 1992-05-15 1993-04-28 Food comprising a low gel strength agar
EP19930401102 EP0570252A3 (en) 1992-05-15 1993-04-28 Low gel strength agar-agar
MA23187A MA22924A1 (fr) 1992-05-15 1993-05-14 Agar-agar de faible resistance de gel.
US08/324,545 US5502181A (en) 1992-05-15 1994-10-18 Low gel strength agar-agar

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4148855A JP3023244B2 (ja) 1992-05-15 1992-05-15 低強度寒天およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05317008A JPH05317008A (ja) 1993-12-03
JP3023244B2 true JP3023244B2 (ja) 2000-03-21

Family

ID=15462251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4148855A Expired - Lifetime JP3023244B2 (ja) 1992-05-15 1992-05-15 低強度寒天およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3023244B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014108069A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 House Foods Group Inc ゾル状食品

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000006758A (ko) * 1999-10-28 2000-02-07 강헌수 산분해 저강도 한천의 제조방법 및 이를 이용한 젤리상식품
WO2008053984A1 (fr) * 2006-11-02 2008-05-08 Sunstar Inc. Aliment diététique contenant de l'aloès et de l'agar-agar
JP4599607B2 (ja) * 2007-02-22 2010-12-15 石水化学株式会社 植物品質向上剤及びその製造方法
JP4494517B1 (ja) * 2009-11-18 2010-06-30 伊那食品工業株式会社 寒天及びそれを含む食品
KR101784028B1 (ko) 2010-03-12 2017-10-10 닛신 오일리오그룹 가부시키가이샤 피부외용 조성물, 화장료 및 세정제
CN102917607B (zh) * 2010-06-07 2014-09-03 不二制油株式会社 高粘弹性和高强度琼脂及其制造方法
JP2012139148A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Fuji Oil Co Ltd 分散剤及びそれを用いた飲料
CN109929061B (zh) * 2017-12-18 2021-06-04 内蒙古蒙牛乳业(集团)股份有限公司 琼脂及其制备方法及应用

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Bulletin of the Japanese Society of Scientific Fisheries,43(7):831−835(1977)
光琳書院発行「寒天ハンドブック」145〜146頁(昭和45年6月1日発行)
共立出版株式会社発行「化学第辞典2」(縮刷版)、662〜663頁(1987年2月15日発行)
岐阜大学農学部研究報告第9号(1958年発行)100〜107頁

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014108069A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 House Foods Group Inc ゾル状食品

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05317008A (ja) 1993-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69726874T2 (de) Beta-glukan produkte und deren extraktionsverfahren aus cerealien
DE69426194T2 (de) Weizengluten enthaltender kaugummi
DE2544902C2 (ja)
DE69512071T3 (de) Fraktionierte, polydisperse zusammensetzungen
JPH05505103A (ja) カロリー低減食品の製造方法
JP3023244B2 (ja) 低強度寒天およびその製造方法
EP0263382A2 (de) Verfahren zur Herstellung von farblosem, geruchs- und geschmacksneutralem Cassia-Endosperm-Mehl
DE69433490T2 (de) Die herstellung und verwendungen von niedermolekularen agaren und agaroiden
DE60220312T2 (de) Verfahren zur Herstellung von Carrageenanen aus Seealgen
CH627054A5 (en) Process for preparing a foodstuff preparation or animal feed preparation.
DE2365850C3 (de) Verfahren zur Herstellung von Stärkehydrolysenprodukten
DE2810009C2 (ja)
DE1567338A1 (de) Verfahren zum Herstellen von teilchenfoermigen,nicht faserfoermigen Celluloseprodukten
US2022471A (en) Pectous material and process of making the same
DE2134938A1 (de) Verfahren zur gleichzeitigen Gewinnung reiner hoch- und niedermolekularer Amylosen
EP0852589B1 (de) Verfahren zur herstellung von reinem guarkernmehl
JPS6150572B2 (ja)
JPS6176503A (ja) ペクチンの精製方法
DE1567365B2 (de) Verfahren zur Herstellung von Stärkehydrolysaten mit niedrigem DE-Wert
JPH0738781B2 (ja) 新規食品素材の製造法
US3133053A (en) Optimum pectin methylation rate and product produced thereby
JP3228817B2 (ja) 粗製寒天
ZA200400030B (en) Fat-emulsions.
DE2546008B2 (de) Verfahren zur herstellung von aromatisierungsmitteln mit einem geschmack nach gekochtem fleisch und deren verwendung
EP4223144B1 (de) Verwendung einer aktivierbaren, entesterten, pektin-konvertierten fruchtfaser zur herstellung einer kochpökelware

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110114

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130114

Year of fee payment: 13