JP3021168B2 - 薄板の連続鋳造装置 - Google Patents
薄板の連続鋳造装置Info
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- JP3021168B2 JP3021168B2 JP4063032A JP6303292A JP3021168B2 JP 3021168 B2 JP3021168 B2 JP 3021168B2 JP 4063032 A JP4063032 A JP 4063032A JP 6303292 A JP6303292 A JP 6303292A JP 3021168 B2 JP3021168 B2 JP 3021168B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、双ドラム間に溶湯をプ
ールして、ドラムを回転させながら連続的に薄板を製造
する連続鋳造装置に係わり、特に高精度な圧着荷重の検
出が可能な薄板の連続鋳造装置に関する。
ールして、ドラムを回転させながら連続的に薄板を製造
する連続鋳造装置に係わり、特に高精度な圧着荷重の検
出が可能な薄板の連続鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】双ドラム式連続鋳造装置によって薄板を
製造する場合、ドラム円周面上で凝固するシェルに多少
の厚みむらが発生することは避けられない。このため2
つのドラムの表面に形成された双方の凝固シェルがドラ
ムギャップを通過する時、圧着される材料にはその厚み
むらによってドラムに強く密着される部分とそうでない
部分とが生じる。また、熱膨張等によってドラム表面に
凹凸が生じるとドラム間のギャップがドラムの幅方向並
びに円周方向に一定でなくなるので、これによっても鋳
造される薄板とドラムとの密着度に不均一が生ずる。
製造する場合、ドラム円周面上で凝固するシェルに多少
の厚みむらが発生することは避けられない。このため2
つのドラムの表面に形成された双方の凝固シェルがドラ
ムギャップを通過する時、圧着される材料にはその厚み
むらによってドラムに強く密着される部分とそうでない
部分とが生じる。また、熱膨張等によってドラム表面に
凹凸が生じるとドラム間のギャップがドラムの幅方向並
びに円周方向に一定でなくなるので、これによっても鋳
造される薄板とドラムとの密着度に不均一が生ずる。
【0003】このような密着度の差は、薄板表面に冷却
むら模様となって現れ、焼鈍酸洗及び冷延工程を経た後
にでも表面に光沢むら模様として残り、特にステンレス
鋼のように表面品質を重要視する材料においては欠陥製
品となる。この冷却むら模様は圧着荷重が大きいほど著
しくなり、これまでの実験によれば、圧着荷重を小さく
すると冷却むら模様は軽微になり、冷延板に生ずる光沢
むら模様を解消できることが解った。
むら模様となって現れ、焼鈍酸洗及び冷延工程を経た後
にでも表面に光沢むら模様として残り、特にステンレス
鋼のように表面品質を重要視する材料においては欠陥製
品となる。この冷却むら模様は圧着荷重が大きいほど著
しくなり、これまでの実験によれば、圧着荷重を小さく
すると冷却むら模様は軽微になり、冷延板に生ずる光沢
むら模様を解消できることが解った。
【0004】双ドラム式連続鋳造装置によって冷却むら
を解消しかつ内部品質の優れた薄板を得る方法として、
特開昭60−64754号公報に記載のように、2つの
ドラム表面で形成された凝固殻を最狭隙部で圧着する際
に、その圧着荷重を荷重検出器で検出してこの値が目標
値になるようにドラムの回転速度を制御し、ドラム間に
おける凝固時間を制御して低圧着鋳造を行う方法が提案
されている。
を解消しかつ内部品質の優れた薄板を得る方法として、
特開昭60−64754号公報に記載のように、2つの
ドラム表面で形成された凝固殻を最狭隙部で圧着する際
に、その圧着荷重を荷重検出器で検出してこの値が目標
値になるようにドラムの回転速度を制御し、ドラム間に
おける凝固時間を制御して低圧着鋳造を行う方法が提案
されている。
【0005】また、板厚精度の優れた薄板を得る方法と
して、特開平1−192449号公報に記載のように、
2つのドラムの間に介在させた加圧シリンダによって2
つのドラムを相互に離間する方向の力を付与し、その状
態で押圧機構によって2つのドラムを互いに近接する方
向に押圧することにより、板厚変動に影響を及ぼす要因
であるミルスプリング値(ドラムの押圧力/ドラムの押
込み量)を制御して板厚変動を低減し、さらにドラムの
押圧力を制御することにより2つのドラム間隔を一定に
保つ方法が提案されている。
して、特開平1−192449号公報に記載のように、
2つのドラムの間に介在させた加圧シリンダによって2
つのドラムを相互に離間する方向の力を付与し、その状
態で押圧機構によって2つのドラムを互いに近接する方
向に押圧することにより、板厚変動に影響を及ぼす要因
であるミルスプリング値(ドラムの押圧力/ドラムの押
込み量)を制御して板厚変動を低減し、さらにドラムの
押圧力を制御することにより2つのドラム間隔を一定に
保つ方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ドラムを支持
する軸受としてはコロベアリングが使用されるが、雰囲
気が比較的高温であるので軸受のコロと軸受箱内面との
隙間(以下ラジアル隙間という)は数十ミクロン以上に
なり、このため圧着荷重が変動した場合、ドラム軸はこ
のラジアル隙間に相当する量だけ負荷変動方向に移動し
てしまう。このような軸の振れは、ドラム外周の回転振
れ、即ち鋳造中のドラムギャップ変動となり、ドラムギ
ャップを一定に保つべく板厚調整機能が働くことにな
る。従って、特開昭60−64754号公報に記載のよ
うに圧着荷重の制御を行う際の圧着荷重の変動が大きく
なり、冷却ムラが発生してしまう。
する軸受としてはコロベアリングが使用されるが、雰囲
気が比較的高温であるので軸受のコロと軸受箱内面との
隙間(以下ラジアル隙間という)は数十ミクロン以上に
なり、このため圧着荷重が変動した場合、ドラム軸はこ
のラジアル隙間に相当する量だけ負荷変動方向に移動し
てしまう。このような軸の振れは、ドラム外周の回転振
れ、即ち鋳造中のドラムギャップ変動となり、ドラムギ
ャップを一定に保つべく板厚調整機能が働くことにな
る。従って、特開昭60−64754号公報に記載のよ
うに圧着荷重の制御を行う際の圧着荷重の変動が大きく
なり、冷却ムラが発生してしまう。
【0007】また、特開平1−192449号公報に記
載の従来技術では、2つのロールを離間する方向の力
(プリロード)を付加することにより、2つのロールを
それぞれ支持する主軸受箱内においてドラムの軸及びコ
ロが軸受箱内面の一方向に押し付けられ、結果としてラ
ジアル隙間による軸心の振れは小さくなり、圧着荷重の
変動が小さくなる。しかし、この方法においては、プリ
ロードの付勢手段としてシリンダーを用いており、シリ
ンダーのストロークと圧力との間には一般にヒステリシ
スが存在し、そのために圧着荷重を精度よく検出できな
いという問題があった。
載の従来技術では、2つのロールを離間する方向の力
(プリロード)を付加することにより、2つのロールを
それぞれ支持する主軸受箱内においてドラムの軸及びコ
ロが軸受箱内面の一方向に押し付けられ、結果としてラ
ジアル隙間による軸心の振れは小さくなり、圧着荷重の
変動が小さくなる。しかし、この方法においては、プリ
ロードの付勢手段としてシリンダーを用いており、シリ
ンダーのストロークと圧力との間には一般にヒステリシ
スが存在し、そのために圧着荷重を精度よく検出できな
いという問題があった。
【0008】また、主軸受箱と主軸受箱を支持するフレ
ームとの間には、一般に潤滑油等により潤滑される摺動
ガイドが使用されるが、これによると比較的大きな摩擦
抵抗が発生する。この摩擦抵抗により主軸受箱の摺動時
にはヒステリシスが存在することになり、圧着荷重を精
度よく検出できない。従って、ドラム間における凝固時
間の制御にバラツキを生じ、十分な表面品質の確保がで
きず、冷却ムラが発生してしまうという問題があった。
ームとの間には、一般に潤滑油等により潤滑される摺動
ガイドが使用されるが、これによると比較的大きな摩擦
抵抗が発生する。この摩擦抵抗により主軸受箱の摺動時
にはヒステリシスが存在することになり、圧着荷重を精
度よく検出できない。従って、ドラム間における凝固時
間の制御にバラツキを生じ、十分な表面品質の確保がで
きず、冷却ムラが発生してしまうという問題があった。
【0009】本発明の目的は、薄板の圧着荷重が誤差な
く精度よく検出でき、冷却むら模様のない良好な製品を
得ることができる薄板の連続鋳造装置を提供することに
ある。
く精度よく検出でき、冷却むら模様のない良好な製品を
得ることができる薄板の連続鋳造装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、互いに平行な回転軸の回りに相対方向に
回転し両端部に設けられた一対のサイドダムとの間にプ
ールされた溶鋼を冷却して凝固殻を形成し最狭隙部で圧
着させて薄板を連続的に製造する2つのドラムと、前記
ドラムをそれぞれ支持する各一対の主軸受箱と、前記主
軸受箱を支持するフレームと、前記主軸受箱に設置され
前記2つのドラムの間隔を調整する板厚調整手段と、前
記主軸受箱に設置され前記凝固殻の圧着荷重を検出する
荷重検出器とを有する連続鋳造装置において、前記主軸
受箱に近接して設置され前記2つのドラムをそれぞれ支
持する各一対のプリロード軸受箱と、前記プリロード軸
受箱に所定のプリロードを前記2つのドラムの離間方向
に付加する低ヒステリシスのプリロード付勢手段とを有
する。
め、本発明は、互いに平行な回転軸の回りに相対方向に
回転し両端部に設けられた一対のサイドダムとの間にプ
ールされた溶鋼を冷却して凝固殻を形成し最狭隙部で圧
着させて薄板を連続的に製造する2つのドラムと、前記
ドラムをそれぞれ支持する各一対の主軸受箱と、前記主
軸受箱を支持するフレームと、前記主軸受箱に設置され
前記2つのドラムの間隔を調整する板厚調整手段と、前
記主軸受箱に設置され前記凝固殻の圧着荷重を検出する
荷重検出器とを有する連続鋳造装置において、前記主軸
受箱に近接して設置され前記2つのドラムをそれぞれ支
持する各一対のプリロード軸受箱と、前記プリロード軸
受箱に所定のプリロードを前記2つのドラムの離間方向
に付加する低ヒステリシスのプリロード付勢手段とを有
する。
【0011】好ましくは、前記プリロード付勢手段は、
コイルバネを含む。
コイルバネを含む。
【0012】また、好ましくは、前記プリロード付勢手
段は、静圧軸受を有するアクチュエータを含む。
段は、静圧軸受を有するアクチュエータを含む。
【0013】また、好ましくは、前記主軸受箱の各々と
前記フレームとの間に前記2つのドラムの間隔に応じて
主軸受箱を摺動させるリニアベアリングを設ける。
前記フレームとの間に前記2つのドラムの間隔に応じて
主軸受箱を摺動させるリニアベアリングを設ける。
【0014】また、好ましくは、前記圧着荷重検出器は
前記2つのドラムのうち一方を支持する前記主軸受箱と
前記フレームと間に配置され、前記板厚調整手段は前記
2つのドラムのうち他方を支持する前記主軸受箱と前記
フレームと間に配置されている。
前記2つのドラムのうち一方を支持する前記主軸受箱と
前記フレームと間に配置され、前記板厚調整手段は前記
2つのドラムのうち他方を支持する前記主軸受箱と前記
フレームと間に配置されている。
【0015】
【作用】上記のように構成した本発明においては、プリ
ロード軸受箱を設置し、これに所定のプリロードを圧着
荷重の作用方向に付加することにより、主軸受箱内にお
いてドラムの軸及びコロが軸受箱内面の一方向に押し付
けられ、ラジアル隙間による軸心の振れが小さくなる。
従って、板厚調整手段が不要に動作することがなく、圧
着荷重の変動が小さくなる。また、低ヒステリシスのプ
リロード付勢手段によってプリロード軸受箱にプリロー
ドを付加するので、荷重検出器にて精度の良い圧着荷重
の検出が可能となり、ドラム間における凝固時間を適正
に制御し、冷却ムラの発生が回避できる。
ロード軸受箱を設置し、これに所定のプリロードを圧着
荷重の作用方向に付加することにより、主軸受箱内にお
いてドラムの軸及びコロが軸受箱内面の一方向に押し付
けられ、ラジアル隙間による軸心の振れが小さくなる。
従って、板厚調整手段が不要に動作することがなく、圧
着荷重の変動が小さくなる。また、低ヒステリシスのプ
リロード付勢手段によってプリロード軸受箱にプリロー
ドを付加するので、荷重検出器にて精度の良い圧着荷重
の検出が可能となり、ドラム間における凝固時間を適正
に制御し、冷却ムラの発生が回避できる。
【0016】また、プリロード付勢手段としては、コイ
ルバネが好ましい。コイルバネは伸縮時にたわみを伴う
が、従来からのシリンダー等に存在するヒステリシスに
比較して極めて小さいため、このたわみによる圧着荷重
の変動はほとんど無視してよく、誤差なく精度よい圧着
荷重の検出が可能となり、ドラム間における凝固時間を
適正に制御でき、冷却ムラの発生が回避できる。
ルバネが好ましい。コイルバネは伸縮時にたわみを伴う
が、従来からのシリンダー等に存在するヒステリシスに
比較して極めて小さいため、このたわみによる圧着荷重
の変動はほとんど無視してよく、誤差なく精度よい圧着
荷重の検出が可能となり、ドラム間における凝固時間を
適正に制御でき、冷却ムラの発生が回避できる。
【0017】また、プリロード付勢手段としては、静圧
軸受を有するアクチュエータもまた好ましい。この静圧
軸受を有するアクチュエータはヒステリシスを持たない
ので、上記と同様の作用を奏することができる。
軸受を有するアクチュエータもまた好ましい。この静圧
軸受を有するアクチュエータはヒステリシスを持たない
ので、上記と同様の作用を奏することができる。
【0018】また、主軸受箱と主軸受箱を支持するフレ
ームとの間に、ドラムの間隔に応じて主軸受箱を摺動さ
せるリニアベアリングを設けるので、従来の油潤滑によ
る摺動ガイドに比較して摩擦係数が小さくなり、主軸受
箱の摺動時に生じるヒステリシスが軽減され、さらに、
精度良く圧着荷重を検出することができる。
ームとの間に、ドラムの間隔に応じて主軸受箱を摺動さ
せるリニアベアリングを設けるので、従来の油潤滑によ
る摺動ガイドに比較して摩擦係数が小さくなり、主軸受
箱の摺動時に生じるヒステリシスが軽減され、さらに、
精度良く圧着荷重を検出することができる。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例による薄板の連続鋳造装置
について図1〜図7を用いて説明する。図1及び図2に
示すように、本実施例による連続鋳造装置は、注湯ノズ
ル2を底面に備えたタンディッシュ1、双ドラム3a,
3b、双ドラム3a,3bをそれぞれ支持する各一対の
主軸受箱4a,4b、主軸受箱4a,4bを支持する下
フレーム5及び上フレーム6、主軸受箱4a,4bの外
側で双ドラム3a,3b及び主軸受箱4a,4bと同軸
に設置され、双ドラム3a,3bをそれぞれ支持する各
一対のプリロード軸受箱7a,7b、プリロード軸受箱
7a,7bに所定のプリロードを付加するプリロード付
勢手段としてのコイルバネ8を備えている。また、図3
に図1のIII−III方向から見た矢視図で示すよう
に、コイルバネ8は下フレーム5の外側に設置され、ロ
ッド10及び回転止め9を介してプリロード軸受箱7
a,7bに所定のプリロードを付加する。さらに、各主
軸受箱4a,4bと下フレーム5及び上フレーム6との
間にはリニアベアリング11a,11bが設置され、双
ドラム3a,3bの間隔に応じて主軸受箱4a,4bが
摺動可能となっている。尚、上フレーム6は双ドラム3
a,3bの交換時に下フレーム5より取外しが可能に設
置されている。
について図1〜図7を用いて説明する。図1及び図2に
示すように、本実施例による連続鋳造装置は、注湯ノズ
ル2を底面に備えたタンディッシュ1、双ドラム3a,
3b、双ドラム3a,3bをそれぞれ支持する各一対の
主軸受箱4a,4b、主軸受箱4a,4bを支持する下
フレーム5及び上フレーム6、主軸受箱4a,4bの外
側で双ドラム3a,3b及び主軸受箱4a,4bと同軸
に設置され、双ドラム3a,3bをそれぞれ支持する各
一対のプリロード軸受箱7a,7b、プリロード軸受箱
7a,7bに所定のプリロードを付加するプリロード付
勢手段としてのコイルバネ8を備えている。また、図3
に図1のIII−III方向から見た矢視図で示すよう
に、コイルバネ8は下フレーム5の外側に設置され、ロ
ッド10及び回転止め9を介してプリロード軸受箱7
a,7bに所定のプリロードを付加する。さらに、各主
軸受箱4a,4bと下フレーム5及び上フレーム6との
間にはリニアベアリング11a,11bが設置され、双
ドラム3a,3bの間隔に応じて主軸受箱4a,4bが
摺動可能となっている。尚、上フレーム6は双ドラム3
a,3bの交換時に下フレーム5より取外しが可能に設
置されている。
【0020】図2に戻り、主軸受箱4aと下フレーム5
との間に凝固殻の圧着荷重を検出するための荷重検出器
12が設置され、主軸受箱4bと下フレーム5との間に
双ドラム3a,3bの間隔、即ちドラムギャップを調整
し、薄板14の板厚を調整するための板厚調整手段とし
ての板厚調整装置13が設置されている。板厚調整装置
13は油圧サーボシリンダー13aで駆動されて板厚が
調整されるが、この他にウォームジャッキをサーボモー
タで動作させる等の方法によってもよい。尚、図示して
いないが薄板14の板厚を測定する板厚測定器が薄板1
4の出側に設置されており、板厚調整装置13はこの検
出信号により動作する。
との間に凝固殻の圧着荷重を検出するための荷重検出器
12が設置され、主軸受箱4bと下フレーム5との間に
双ドラム3a,3bの間隔、即ちドラムギャップを調整
し、薄板14の板厚を調整するための板厚調整手段とし
ての板厚調整装置13が設置されている。板厚調整装置
13は油圧サーボシリンダー13aで駆動されて板厚が
調整されるが、この他にウォームジャッキをサーボモー
タで動作させる等の方法によってもよい。尚、図示して
いないが薄板14の板厚を測定する板厚測定器が薄板1
4の出側に設置されており、板厚調整装置13はこの検
出信号により動作する。
【0021】このような構成において、タンデッシ1の
溶湯は注湯ノズル2より双ドラム3a,3bとサイドダ
ム15によって形成される溶湯プール16に注入され、
双ドラム3a,3bの円周上で冷却され凝固した凝固シ
ェルはドラム最狭隙部で圧着されて薄板14が連続的に
製造される。尚、双ドラム3a,3bの駆動力はモータ
20及び減速機21によって与えられる。
溶湯は注湯ノズル2より双ドラム3a,3bとサイドダ
ム15によって形成される溶湯プール16に注入され、
双ドラム3a,3bの円周上で冷却され凝固した凝固シ
ェルはドラム最狭隙部で圧着されて薄板14が連続的に
製造される。尚、双ドラム3a,3bの駆動力はモータ
20及び減速機21によって与えられる。
【0022】以上の連続鋳造に際して、双ドラム3a,
3b間の間隙、即ちドラムギャップが変動すると、板厚
調整装置13が機能し、薄板14の板厚が一定となるよ
うに調整される。
3b間の間隙、即ちドラムギャップが変動すると、板厚
調整装置13が機能し、薄板14の板厚が一定となるよ
うに調整される。
【0023】また2つのドラム表面で形成された凝固殻
が圧着される際の荷重が圧着荷重検出器12で検出さ
れ、圧着荷重が小さく設定された目標値になるようドラ
ムの回転数を制御し、低圧着荷重一定制御を行なう。
が圧着される際の荷重が圧着荷重検出器12で検出さ
れ、圧着荷重が小さく設定された目標値になるようドラ
ムの回転数を制御し、低圧着荷重一定制御を行なう。
【0024】次に本実施例の特徴となる部分の作用を説
明する。まず、本実施例においては、プリロード軸受箱
7a,7bに圧着荷重Kの作用方向にプリロードFを付
加しており、これにより双ドラム3a,3bの軸に圧着
荷重Kの作用方向にプリロードFがかかる。このプリロ
ードFにより、主軸受箱4a,4b内において双ドラム
3a,3bの軸及び主軸受箱4a,4bのコロが軸受箱
内面の一方向に押し付けられ、ラジアル隙間による軸心
の振れが小さくなり、上記板厚一定制御が不要に動作す
ることが避けられるので、圧着荷重の変動が小さくな
る。以下、双ドラム3a,3bの軸心の振れが小さくな
る理由について図4及び図5により説明する。
明する。まず、本実施例においては、プリロード軸受箱
7a,7bに圧着荷重Kの作用方向にプリロードFを付
加しており、これにより双ドラム3a,3bの軸に圧着
荷重Kの作用方向にプリロードFがかかる。このプリロ
ードFにより、主軸受箱4a,4b内において双ドラム
3a,3bの軸及び主軸受箱4a,4bのコロが軸受箱
内面の一方向に押し付けられ、ラジアル隙間による軸心
の振れが小さくなり、上記板厚一定制御が不要に動作す
ることが避けられるので、圧着荷重の変動が小さくな
る。以下、双ドラム3a,3bの軸心の振れが小さくな
る理由について図4及び図5により説明する。
【0025】図4はプリロードFを付加しない場合の主
軸受箱4a(または4b)の断面図であり、図5はプリ
ロードFを付加した場合の主軸受箱4a(または4b)
の断面図である。図4のようにプリロードFを付加しな
い場合、圧着荷重K/2が働かない時(薄板を鋳造して
いない時)の初期ラジアル隙間aはドラム自重W/2方
向と反対の上方のA点に生じ、その対称位置の接点Oで
は隙間は0となっている。この状態で圧着荷重K/2が
働いた場合、これらW/2とK/2との合力の作用方向
とは反対側のB点にラジアル隙間が移動する。(但し、
ドラムの自重及び圧着荷重は一対の主軸受箱に作用する
ため、ここではではW/2及びK/2で表現した。)こ
の場合のドラム3a(または3b)の振れ量は、B点の
対称位置C点における初期隙間(圧着荷重Kがはたらか
ない時の隙間)c1に等しくなる。例えばa=0.1m
m、W/2=K/2とすると、C点での初期隙間は0.
025mmとなるので、圧着荷重Kが作用することによ
りドラム4a(または4b)は25μm振れることにな
る。
軸受箱4a(または4b)の断面図であり、図5はプリ
ロードFを付加した場合の主軸受箱4a(または4b)
の断面図である。図4のようにプリロードFを付加しな
い場合、圧着荷重K/2が働かない時(薄板を鋳造して
いない時)の初期ラジアル隙間aはドラム自重W/2方
向と反対の上方のA点に生じ、その対称位置の接点Oで
は隙間は0となっている。この状態で圧着荷重K/2が
働いた場合、これらW/2とK/2との合力の作用方向
とは反対側のB点にラジアル隙間が移動する。(但し、
ドラムの自重及び圧着荷重は一対の主軸受箱に作用する
ため、ここではではW/2及びK/2で表現した。)こ
の場合のドラム3a(または3b)の振れ量は、B点の
対称位置C点における初期隙間(圧着荷重Kがはたらか
ない時の隙間)c1に等しくなる。例えばa=0.1m
m、W/2=K/2とすると、C点での初期隙間は0.
025mmとなるので、圧着荷重Kが作用することによ
りドラム4a(または4b)は25μm振れることにな
る。
【0026】一方、図5のようにプリロードFを予め付
加している場合、圧着荷重Kが働かない時(薄板を鋳造
していない時)の初期ラジアル隙間aは、ドラム自重W
/2とプリロードF/2との合力の作用方向とは反対側
のR点に生じ、その対称位置の接点Qで隙間は0となっ
ている。この状態で圧着荷重K/2がはたらいた場合、
これらW/2とFとK/2の3力の合力の作用方向とは
反対側のS点にラジアル隙間が移動する。この場合のド
ラム3a(または3b)の振れ量は、S点の対称位置T
点における初期隙間(圧着荷重K/2がはたらかない時
の隙間)c2に等しくなるが、図4の場合のC点の触れ
量に比較すると大幅に減少する。
加している場合、圧着荷重Kが働かない時(薄板を鋳造
していない時)の初期ラジアル隙間aは、ドラム自重W
/2とプリロードF/2との合力の作用方向とは反対側
のR点に生じ、その対称位置の接点Qで隙間は0となっ
ている。この状態で圧着荷重K/2がはたらいた場合、
これらW/2とFとK/2の3力の合力の作用方向とは
反対側のS点にラジアル隙間が移動する。この場合のド
ラム3a(または3b)の振れ量は、S点の対称位置T
点における初期隙間(圧着荷重K/2がはたらかない時
の隙間)c2に等しくなるが、図4の場合のC点の触れ
量に比較すると大幅に減少する。
【0027】例えば、a=0.1mm、W/2=K/2
=Fとすると、T点での初期隙間は0.010mm(1
0μm)となり、プリロードFを付加しない場合に対
し、1/2.5に減少する。プリロードFをさらに大き
くし、例えばF=5×K/2とすると、T点での初期隙
間は0.001mm、即ちプリロードFを付加しない場
合に対し、1/25に減少させることができる。
=Fとすると、T点での初期隙間は0.010mm(1
0μm)となり、プリロードFを付加しない場合に対
し、1/2.5に減少する。プリロードFをさらに大き
くし、例えばF=5×K/2とすると、T点での初期隙
間は0.001mm、即ちプリロードFを付加しない場
合に対し、1/25に減少させることができる。
【0028】また、本実施例では、低ヒステリシスのプ
リロード付勢手段としてのコイルバネ8によってプリロ
ード軸受箱7a,7b(従って、双ドラム3a,3bの
軸)にプリロードFを付加している。これにより、プリ
ロードFのヒステリシスが極めて小さくなり、荷重検出
器13にて精度良く圧着荷重を検出することができる。
以下、プリロードFのヒステリシスが小さくなる理由に
ついて図6及び図7により説明する。
リロード付勢手段としてのコイルバネ8によってプリロ
ード軸受箱7a,7b(従って、双ドラム3a,3bの
軸)にプリロードFを付加している。これにより、プリ
ロードFのヒステリシスが極めて小さくなり、荷重検出
器13にて精度良く圧着荷重を検出することができる。
以下、プリロードFのヒステリシスが小さくなる理由に
ついて図6及び図7により説明する。
【0029】図6は一般に使用されている汎用油圧シリ
ンダーを用いた場合のストロークSとプリロード(出
力)Pとの関係を示す図である。図6において、シリン
ダーを押す場合には、プリロードPは図中P1の矢印で
示される軌跡を辿り、シリンダーを引く場合には、出力
Pは図中P2の矢印で示される軌跡を辿るため、このよ
うな汎用油圧シリンダーはヒステリシスを持つことにな
る。即ち、ストロークSが図中S1位置では、シリンダ
ーを押す場合と引く場合とでΔPで示される差(例え
ば、内径114φのシリンダーの場合でΔPは200〜
600kg程度)が生じる。このようなヒステリシス
は、シリンダーのパッキンの摺動抵抗によるものであっ
て、汎用油圧シリンダーにおいては避けることができな
い。
ンダーを用いた場合のストロークSとプリロード(出
力)Pとの関係を示す図である。図6において、シリン
ダーを押す場合には、プリロードPは図中P1の矢印で
示される軌跡を辿り、シリンダーを引く場合には、出力
Pは図中P2の矢印で示される軌跡を辿るため、このよ
うな汎用油圧シリンダーはヒステリシスを持つことにな
る。即ち、ストロークSが図中S1位置では、シリンダ
ーを押す場合と引く場合とでΔPで示される差(例え
ば、内径114φのシリンダーの場合でΔPは200〜
600kg程度)が生じる。このようなヒステリシス
は、シリンダーのパッキンの摺動抵抗によるものであっ
て、汎用油圧シリンダーにおいては避けることができな
い。
【0030】一方、図7は本実施例で使用されるコイル
バネを用いた場合のプリロード力(引張力または圧縮
力)Fとコイルバネの長さの変化量(伸びまたは縮み)
Lとの関係を示す図である。図7において、プリロード
Fと長さの変化量Lとは比例関係にあり、図6のような
ヒステレシスは極めて小さい。但し、板厚調整時、主軸
受箱を移動する際に、バネのタワミ(図中δで示され
る)が変化するので、これに起因するプリロード差ΔF
が生じるが、これは上記ヒステリシスに比較して極めて
小さく、バネ定数k(図中FとLの傾き)が小さくなる
ようにコイルバネを設計することによってさらにΔPを
小さくできる。
バネを用いた場合のプリロード力(引張力または圧縮
力)Fとコイルバネの長さの変化量(伸びまたは縮み)
Lとの関係を示す図である。図7において、プリロード
Fと長さの変化量Lとは比例関係にあり、図6のような
ヒステレシスは極めて小さい。但し、板厚調整時、主軸
受箱を移動する際に、バネのタワミ(図中δで示され
る)が変化するので、これに起因するプリロード差ΔF
が生じるが、これは上記ヒステリシスに比較して極めて
小さく、バネ定数k(図中FとLの傾き)が小さくなる
ようにコイルバネを設計することによってさらにΔPを
小さくできる。
【0031】例えばF=10000kg、k=50kg
/mm、δ=0.2mmとすると、ΔF=δ×k=0.
2×50=10kgとなり、プリロードF(=1000
0kg)の0.1%程度の値となり、極めて小さく無視
できる。
/mm、δ=0.2mmとすると、ΔF=δ×k=0.
2×50=10kgとなり、プリロードF(=1000
0kg)の0.1%程度の値となり、極めて小さく無視
できる。
【0032】また、低ヒステリシスのプリロード付勢手
段としては、上記のようなコイルバネ以外に、静圧軸受
あるいはベロフラムシリンダーを有するアクチュエータ
等を用いてもよい。静圧軸受を有するアクチュエータは
ヒステリシスを持たないので、上記と同様に荷重検出器
12にて精度良く圧着荷重を検出できる。
段としては、上記のようなコイルバネ以外に、静圧軸受
あるいはベロフラムシリンダーを有するアクチュエータ
等を用いてもよい。静圧軸受を有するアクチュエータは
ヒステリシスを持たないので、上記と同様に荷重検出器
12にて精度良く圧着荷重を検出できる。
【0033】次に、本実施例では、主軸受箱4a,4b
とこれを支持するフレーム5とフレーム6との間に、双
ドラム3a,3bの間隔に応じて主軸受箱4a,4bを
摺動させるリニアベアリング11a,11bを設けるの
で、従来の油潤滑による摺動ガイドに比較して摩擦係数
が小さくなり、主軸受箱4a,4bの摺動時に生じるヒ
ステリシスが軽減される。以下、この理由について説明
する。
とこれを支持するフレーム5とフレーム6との間に、双
ドラム3a,3bの間隔に応じて主軸受箱4a,4bを
摺動させるリニアベアリング11a,11bを設けるの
で、従来の油潤滑による摺動ガイドに比較して摩擦係数
が小さくなり、主軸受箱4a,4bの摺動時に生じるヒ
ステリシスが軽減される。以下、この理由について説明
する。
【0034】主軸受箱とフレームとの間が油潤滑による
摺動ガイドの場合、給油をしたとしても摩耗係数μpは
0.05〜0.1程度である。このため摩擦抵抗fはド
ラム重量を2000kgとすると、f=μp×W/2=
0.1×2000/2=100kg程度となる。摩擦抵
抗は外力とは常に逆向きに作用するので、この場合には
上記摩擦抵抗f(100kg)程度のヒステリシスが生
じることになる。
摺動ガイドの場合、給油をしたとしても摩耗係数μpは
0.05〜0.1程度である。このため摩擦抵抗fはド
ラム重量を2000kgとすると、f=μp×W/2=
0.1×2000/2=100kg程度となる。摩擦抵
抗は外力とは常に逆向きに作用するので、この場合には
上記摩擦抵抗f(100kg)程度のヒステリシスが生
じることになる。
【0035】一方、本実施例の場合、図3に示すよう
に、主軸受箱4a,4bと下フレーム5及び上フレーム
6との間にころがり方式のリニアベアリング11a,1
1bを使用しており、この場合には摩耗係数μRは0.
001〜0.005と上記のような油潤滑による摺動ガ
イドと比較して小さいので、同条件のもとで、摩耗抵抗
f=μp×W/2=0.005×2000/2=5kg
程度となる。この値は極めて小さく、摩擦抵抗によるヒ
ステリシスはほとんど無視することができる。このよう
なヒステリシスの低減により、上記と同様に圧着荷重を
精度良く検出することができる。
に、主軸受箱4a,4bと下フレーム5及び上フレーム
6との間にころがり方式のリニアベアリング11a,1
1bを使用しており、この場合には摩耗係数μRは0.
001〜0.005と上記のような油潤滑による摺動ガ
イドと比較して小さいので、同条件のもとで、摩耗抵抗
f=μp×W/2=0.005×2000/2=5kg
程度となる。この値は極めて小さく、摩擦抵抗によるヒ
ステリシスはほとんど無視することができる。このよう
なヒステリシスの低減により、上記と同様に圧着荷重を
精度良く検出することができる。
【0036】以上のように、本実施例によれば、プリロ
ード軸受箱7a,7bに圧着荷重Kの作用方向にプリロ
ードFを付加するので、主軸受箱4a,4bのラジアル
隙間による軸心の振れが小さくなり、圧着荷重の変動が
抑制される。また、コイルバネ8によってプリロードF
を付加するので、プリロードFのヒステリシスが極めて
小さくなり、さらに、主軸受箱4a,4bとフレーム5
との間にリニアベアリング11a,11bを設けるの
で、摩擦係数が小さくなり、主軸受箱4a,4bの摺動
時に生じるヒステリシスが軽減され、従って、荷重検出
器12にて精度の良い圧着荷重の検出が可能となる。こ
のような圧着荷重の変動の抑制及び荷重検出精度の向上
により、低圧着荷重一定制御が円滑に行なえ、冷却ムラ
のない良質の薄板を製造することができる。また、双ド
ラム3a,3bの軸心の振れが小さくなるので、板厚精
度が向上する。
ード軸受箱7a,7bに圧着荷重Kの作用方向にプリロ
ードFを付加するので、主軸受箱4a,4bのラジアル
隙間による軸心の振れが小さくなり、圧着荷重の変動が
抑制される。また、コイルバネ8によってプリロードF
を付加するので、プリロードFのヒステリシスが極めて
小さくなり、さらに、主軸受箱4a,4bとフレーム5
との間にリニアベアリング11a,11bを設けるの
で、摩擦係数が小さくなり、主軸受箱4a,4bの摺動
時に生じるヒステリシスが軽減され、従って、荷重検出
器12にて精度の良い圧着荷重の検出が可能となる。こ
のような圧着荷重の変動の抑制及び荷重検出精度の向上
により、低圧着荷重一定制御が円滑に行なえ、冷却ムラ
のない良質の薄板を製造することができる。また、双ド
ラム3a,3bの軸心の振れが小さくなるので、板厚精
度が向上する。
【0037】本実施例による連続鋳造装置おいて、ドラ
ム径800〜1200mmとし、板厚2〜5mm、板幅
600〜1200mmの薄板を製造する場合に、プリロ
ードF=10000kgをコイルバネで付加して連続鋳
造したところ、板厚精度は従来±50μmであったもの
が本発明により±25μmに向上した。また荷重検出精
度は従来±500kgであったものが±100kgに向
上した。
ム径800〜1200mmとし、板厚2〜5mm、板幅
600〜1200mmの薄板を製造する場合に、プリロ
ードF=10000kgをコイルバネで付加して連続鋳
造したところ、板厚精度は従来±50μmであったもの
が本発明により±25μmに向上した。また荷重検出精
度は従来±500kgであったものが±100kgに向
上した。
【0038】次に、本発明の他の実施例及びさらに他の
実施例による薄板の連続鋳造装置を図8及び図9に示
す。図8に示す薄板の連続鋳造装置においては、プリロ
ード軸受箱7a,7bを下フレーム5及び上フレーム6
の内側(双ドラム3a,3b側)に設置したこと以外は
図1の実施例と同様の構成であり、また、図9に示す薄
板の連続鋳造装置においては、プリロード軸受箱7a,
7bの間にコイルバネ17を介在させたこと以外は図1
の実施例と同様の構成である。本実施例によっても、図
1に示す実施例と同様の効果が得られる。
実施例による薄板の連続鋳造装置を図8及び図9に示
す。図8に示す薄板の連続鋳造装置においては、プリロ
ード軸受箱7a,7bを下フレーム5及び上フレーム6
の内側(双ドラム3a,3b側)に設置したこと以外は
図1の実施例と同様の構成であり、また、図9に示す薄
板の連続鋳造装置においては、プリロード軸受箱7a,
7bの間にコイルバネ17を介在させたこと以外は図1
の実施例と同様の構成である。本実施例によっても、図
1に示す実施例と同様の効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、プリロードを圧着荷重
の作用方向に付加するので、主軸受箱のラジアル隙間に
よる軸心の振れが小さくなり、圧着荷重の変動が小さく
なる。また、低ヒステリシスのプリロードを付加するの
で、荷重検出器にて精度の良い圧着荷重の検出が可能と
なり、低圧着荷重一定制御を円滑に行なえ、冷却ムラの
ない良質の薄板を製造することができる。
の作用方向に付加するので、主軸受箱のラジアル隙間に
よる軸心の振れが小さくなり、圧着荷重の変動が小さく
なる。また、低ヒステリシスのプリロードを付加するの
で、荷重検出器にて精度の良い圧着荷重の検出が可能と
なり、低圧着荷重一定制御を円滑に行なえ、冷却ムラの
ない良質の薄板を製造することができる。
【0040】また、プリロード付勢手段としてコイルバ
ネや静圧軸受を有するアクチュエータを用いるので、ヒ
ステリシスが極めて小さくなり、さらに精度の良い圧着
荷重の検出が可能となる。
ネや静圧軸受を有するアクチュエータを用いるので、ヒ
ステリシスが極めて小さくなり、さらに精度の良い圧着
荷重の検出が可能となる。
【0041】また、主軸受箱とフレームとの間にリニア
ベアリングを設けるので、主軸受箱の摺動時に生じるヒ
ステリシスが軽減され、さらに精度の良い圧着荷重の検
出が可能となる。
ベアリングを設けるので、主軸受箱の摺動時に生じるヒ
ステリシスが軽減され、さらに精度の良い圧着荷重の検
出が可能となる。
【図1】本発明の一実施例による薄板の連続鋳造装置を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図2】図1のII−II方向から見た矢視図である。
【図3】図1のIII−III方向から見た矢視図であ
る。
る。
【図4】プリロードFを付加しない場合の主軸受箱の断
面図である。
面図である。
【図5】プリロードFを予め付加した場合の主軸受箱の
断面図である。
断面図である。
【図6】一般に使用されている汎用油圧シリンダーを用
いた場合のストロークSとプリロード(出力)Pとの関
係を示す図である。
いた場合のストロークSとプリロード(出力)Pとの関
係を示す図である。
【図7】コイルバネを用いた場合のプリロード力(引張
力または圧縮力)Fとコイルバネの長さの変化量(伸び
または縮み)Lとの関係を示す図である。
力または圧縮力)Fとコイルバネの長さの変化量(伸び
または縮み)Lとの関係を示す図である。
【図8】本発明の他の実施例による薄板の連続鋳造装置
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例による薄板の連続鋳
造装置を示す平面図である。
造装置を示す平面図である。
1 タンディッシュ 2 注湯ノズル 3a,3b 双ドラム 4a,4b 主軸受箱 5 下フレーム 6 上フレーム 7a,7b プリロード軸受箱 8 コイルバネ 11a,11b リニアベアリング 12 荷重検出器 13 板厚調整装置 14 薄板 15 サイドダム 16 溶湯プール 17 コイルバネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 克則 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新 製鋼株式会社 周南製鋼所内 (72)発明者 塙 武志 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新 製鋼株式会社 周南製鋼所内 (72)発明者 山下 伸一 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新 製鋼株式会社 周南製鋼所内 (56)参考文献 特開 平1−215442(JP,A) 特開 昭60−64753(JP,A) 特開 平5−115946(JP,A) 特開 昭61−212451(JP,A) 特開 平2−80160(JP,A) 特開 平1−192449(JP,A) 特開 昭60−64754(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 330
Claims (5)
- 【請求項1】互いに平行な回転軸の回りに相対方向に回
転し両端部に設けられた一対のサイドダムとの間にプー
ルされた溶鋼を冷却して凝固殻を形成し最狭隙部で圧着
させて薄板を連続的に製造する2つのドラムと、前記ド
ラムをそれぞれ支持する各一対の主軸受箱と、前記主軸
受箱を支持するフレームと、前記主軸受箱に設置され前
記2つのドラムの間隔を調整する板厚調整手段と、前記
主軸受箱に設置され前記凝固殻の圧着荷重を検出する荷
重検出器とを有する連続鋳造装置において、前記主軸受
箱に近接して設置され前記2つのドラムをそれぞれ支持
する各一対のプリロード軸受箱と、前記プリロード軸受
箱に所定のプリロードを前記2つのドラムの離間方向に
付加する低ヒステリシスのプリロード付勢手段とを有す
ることを特徴とする薄板の連続鋳造装置。 - 【請求項2】前記プリロード付勢手段は、コイルバネを
含むことを特徴とする請求項1記載の薄板の連続鋳造装
置。 - 【請求項3】前記プリロード付勢手段は、静圧軸受を有
するアクチュエータを含むことを特徴とする請求項1ま
たは2記載の薄板の連続鋳造装置。 - 【請求項4】、前記主軸受箱の各々と前記フレームとの
間に前記2つのドラムの間隔に応じて主軸受箱を摺動さ
せるリニアベアリングを設けたことを特徴とする請求項
1から3のうちいずれか1項記載の薄板の連続鋳造装
置。 - 【請求項5】 前記圧着荷重検出器は前記2つのドラム
のうち一方を支持する前記主軸受箱と前記フレームと間
に配置され、前記板厚調整手段は前記2つのドラムのう
ち他方を支持する前記主軸受箱と前記フレームと間に配
置されていることを特徴とする請求項1から4のうちい
ずれか1項記載の薄板の連続鋳造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4063032A JP3021168B2 (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 薄板の連続鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4063032A JP3021168B2 (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 薄板の連続鋳造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05261486A JPH05261486A (ja) | 1993-10-12 |
JP3021168B2 true JP3021168B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=13217585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4063032A Expired - Lifetime JP3021168B2 (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 薄板の連続鋳造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3021168B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69814542T2 (de) * | 1997-09-18 | 2004-03-18 | Castrip, Llc | Bandgiessanlage |
AU737788B2 (en) * | 1997-09-18 | 2001-08-30 | Bhp Steel (Jla) Pty Limited | Strip casting apparatus |
AUPP852699A0 (en) * | 1999-02-05 | 1999-03-04 | Bhp Steel (Jla) Pty Limited | Strip casting apparatus |
US6837301B2 (en) | 1999-02-05 | 2005-01-04 | Castrip Llc | Strip casting apparatus |
CH690903A5 (de) * | 1999-08-20 | 2001-02-28 | Main Man Inspiration Ag | Bandgiessmaschine mit zwei Giessrollen. |
US6988530B2 (en) | 2000-06-15 | 2006-01-24 | Castrip Llc | Strip casting |
KR100650563B1 (ko) * | 2005-12-27 | 2006-11-30 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 연속박판 주조공정의 주조롤 무빙장치 |
-
1992
- 1992-03-19 JP JP4063032A patent/JP3021168B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05261486A (ja) | 1993-10-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19991214 |