JP3020889U - 洗米ボール排水口の開閉具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 底部に多孔板を設けた洗米ボールにおいて、
底部の多孔板部に着雑自在に取り付けて、洗米時の水を
貯留或は排水するために用いる洗米ボール排水口の開閉
具。 【構成】 中心部に穴を貫設した基板に、該基板の上面
外周部にヒンジを複数個固設し、内周縁部には複数個の
隔片を介して中心部に円を貫設したフランジを固設し、
フランジ上面部にパッキンを挿入し、該基板の下面には
複数個の脚を固設した。 【効果】 排水と貯留の操作が洗付ボールを上下させる
だけで行えるので、取り扱いが簡単であること、研ぎ汁
の濁り具合が判別しやすいこと、米の流出が防止できる
こと、及び節水に役立つという効果がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は底部に多孔板を設けた洗米ボールにおいて、底部の多孔板部に着脱自 在に取り付けて、洗米時の水を貯留或は排水するために用いる洗米ボール排水口 の開閉具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、米を研ぐ場合には底付のボールに米を入れて注水し、手などでかき混ぜ て洗い、白濁水はボールの上部縁を傾斜させながら排水していた。また、底部に 多孔板を設けたボール（以下穴付ボールという）を用いる場合には、洗い桶の内 面にボールを入れて使用していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

底付ボールを用いて米を研ぐ場合、白濁水の排水はボールの上部縁を傾斜させ ながら行うため、排水の都度、水と一緒に若干の米も流出してしまい非常に不経 済であった。一方、穴付ボールを使用する場合には上記欠点は解決される反面、 底部に多孔板を設けた構造であるため、水を垂れ流しにした状態で米を研ぐこと となり、大量の水を必要とするという新たな問題が発生した。そこで洗い桶の内 側に穴付ボールを入れて米を研ぐと、洗い桶に溜った水中に穴付ボールを浸ける ため、穴付ボールを持ち上げて白濁水を排水しても、若干薄められた状態で白濁 水は洗い桶に留まった状態となり、再び穴付ボールを該洗い桶中に浸けると、白 濁水が穴付ボールの中に混流するので、米研ぎ回数が底付ボールを用いるよりも 多くなるという欠点を有していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の目的は、上述の如き欠点を除去したものであって、中心部に穴２を貫 設した基板１と、該基板１の上面外周縁部にヒンジ３を複数個固設し、内周縁部 には複数個の隔片９を介して中心部に円１１を貫設したフランジ１０を固設し、 フランジ１０上面部にパッキン１５を載置し、該基板１の下面には複数個の脚を 固設したことを特徴とする洗米ボール排水口の開閉具である。

【０００５】

【作用】

本考案による洗米ボール排水口の開閉具を、穴付ボール１６の排水口１７に取 り付けた状態で、流し台に設けられたシンク内の平面部に載置すると、排水口１ ７の多孔板面１８と開閉具のパッキン１５面とが密着した状態で保持される。こ の状態で所望量の米を穴付ボール１６に入れて注水すると、穴付ボール１６の底 は閉止された状態であるから、穴付ボール１６内に水が貯留される。この状態で 米を研ぎ、とぎ汁による白濁水は、穴付ボール１６の上部縁部１９を両手で少し 持ち上げると、開閉具が自重で下がり、多孔板面１８とパッキン１５面との間に 隙間２０が生じ、この隙間２０から白濁水が排出されるが、穴付ボール１６内の 米は多孔板面１８に遮られて一粒も漏出することはない。再び、流し台に設けら れたシンク内の平面部に穴付ボール１６を載置すると、排水口１７の多孔板面１ ８とパッキン１５面が密着した状態で保持される。この状態で再び注水して米を 研いで、白濁水を前記と同様に穴付ボール１６の上部縁部１９を両手で少し持ち 上げて隙間２０から白濁水を排出する。これを所望回数繰り返すと米研ぎが完了 する。

【０００６】

【実施例】

以下図面に基づいて説明すれば、図１は本考案の開閉具の一部を断面で示す斜 視図、図２は穴付ボール１６の底部に本考案の開閉具を取り付けた状態を示す正 面断面図、図３は排水口１７の開閉作用を示す説明図である。図において、１は 円板状の基板であり中心部に穴２を貫設する。基板１の上面部の外周縁には、穴 付ボール１６底部への取付ヒンジ３を２個固設し、内周縁には４個の隔片９を均 等間隔に突設し、該隔片９の上部にフランジ１０を固設する。フランジ１０は円 板状に形成し、中心部には円１１を貫設する。フランジ１０の上面にゴム製又は 合成樹脂製の材料で作られた円形のパッキン１５を載置する。なお、円１１はフ ランジ１０上面部側から座ぐりをして段差を設け、その部分に前記パッキン１５ を着脱自在に挿入してもよい。基板１の下面外周辺には３個のゴム製又は合成樹 脂製の脚１３を均等間隔にビス１４を用いて固設する。取付ヒンジ３はケース４ 、スライド片５及びボルト・ナット８より構成されている。ケース４は縦長の立 方体のケース中央部に断面が長方形のスライド穴６を貫設し、該スライド穴６と 直角方向に取付穴７を貫設し、スライド片５をスライド穴６に前後移動自在に挿 通後、ボルト・ナット８で固定する。

【０００７】 円板状の基板１、隔片９及びフランジ１０は、合成樹脂材料で一体成形するこ とも可能である。また、ヒンジ３のケース４も基板部と一体成形してもよい。

【０００８】 本考案に係る開閉具を穴付ボール１６の排水口１７に取り付ける場合は、２個 のヒンジ３のスライド片５を外周側に引き出してフランジ１０とヒンジ３間に隙 間２０を生じさせ、該隙間２０に穴付ボール１６底部に設けられた排水口１７の 外筒部を挿入した後、スライド片５を内周側に押し出して外筒部を固定する。ま た、取り外す場合は２個のヒンジ３のスライド片５を外周側に引き出してフラン ジ１０とヒンジ３間に隙間２０を生じさせた後、該隙間２０に挿入されている穴 付ボール１６底部に設けられた排水口１７の外筒部を持ち上げると簡単に分離で きる。

【０００９】

【考案の効果】

本考案による開閉具は上述の如く構成したものであり、穴付ボールを持ち上げ ると排水口とパッキンとの間に隙間が生じ、穴付ボール内に貯留した水が排水さ れる。穴付ボールをシンク上に載置すると、排水口とパッキンとの間に隙間がな くなり穴付ボール内に注がれた水は貯留される。従って、排水と貯留の操作が穴 付ボールを上下させるだけで行えるので、取り扱いが簡単であること、研ぎ汁の 濁り具合が判別しやすいこと、米の流出が防止できること、及び節水に役立つと いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の開閉具の一部を断面で示す斜視図であ
る。

【図２】穴付ボールの底面に開閉具を取り付けた状態を
示す正面断面図である。

【図３】排水口の開閉作用を示す説明である。

【符号の説明】

１ 基板 ３ ヒンジ ４ ケース ５ スライド片 ６ スライド穴 ９ 隔片 １０ フランジ １５ パッキン １６ 穴付ボール １７ 排水口 １８ 多孔板面 １９ 上部縁部 ２０ 隙間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中心部に穴（２）を貫設した基板（１）
   に、該基板（１）の上面外周縁部にヒンジ（３）を複数
   個固設し、内周縁部には複数個の隔片（９）を介して中
   心部に円（１１）を貫設したフランジ（１０）を固設
   し、フランジ（１０）上面部にパッキン（１５）を載置
   し、該基板（１）の下面には複数個の脚（１３）を固設
   したことを特徴とする洗米ボール排水口の開閉具。