JP3020874B2 - 原子力プラント及びダイヤフラムフロアのモジュール構造並びに原子力プラントの建設方法 - Google Patents

原子力プラント及びダイヤフラムフロアのモジュール構造並びに原子力プラントの建設方法

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JP3020874B2 JP8183043A JP18304396A JP3020874B2 JP 3020874 B2 JP3020874 B2 JP 3020874B2 JP 8183043 A JP8183043 A JP 8183043A JP 18304396 A JP18304396 A JP 18304396A JP 3020874 B2 JP3020874 B2 JP 3020874B2
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉格納容器の
ダイヤフラムフロアの構造とその建設技術の分野に属し
ている。
【0002】
【従来の技術】図8に示した改良型沸騰水型原子力発電
プラント(以下、ABWRと称す)の鉄筋コンクリート
製原子炉格納容器(以下、RCCVと称す)3は、地震
や事故発生時にかかる過大な圧力にも耐えるよう、強固
な鉄筋コンクリート構造となっている。
【0003】そのうち、RCCV3の一部を構成するダ
イヤフラムフロア1は、その構造上平坦で広い面積を持
つ鉄筋コンクリート造の床面となっている。
【0004】鉄筋コンクリートは、固化した状態では圧
縮荷重並びに曲げ荷重に対し強度を有するが、コンクリ
ート打設の時点では、コンクリートそのものが流体であ
り、全く荷重に耐えないことに加え、コンクリート自体
の重量が大きいため、平坦な床面をコンクリートで構成
するためには下方向から重量を支持する必要がある。従
来から知られているダイヤフラムフロア1のコンクリー
ト打設時の重量支持方法は、図9のように、ダイヤフラ
ムフロア1の床コンクリートの鉄板型枠31を仮設の鋼
材で支持し、更に仮設の支保工81をRCCV3最下部
の床部分から立ち上げ、支持する方法をとった(従来工
法1)。
【0005】また、ダイヤフラムフロア1の躯体完成ま
での時期に支保工81がRCCV3最下部の床部分から
立ち上げた状態で存在することで、ダイヤフラムフロア
1の床下エリア(以下、ウエットウエルと称す)14に
おける他の作業が妨げられる。その妨げを回避するため
に、コンクリート打設時のダイヤフラムフロア重量をR
CCV3のウエットウエル14の内壁から支持できるよ
うに、図10のように、仮設鉄骨サポート部材82を強
大にし、このダイヤフラムフロア支持用の仮設鉄骨サポ
ート部材82をウエットウエル14内に分割搬入し、こ
れらを原子炉圧力容器(以下、RPVという。)5の基
礎(以下、ペデスタルという。)11とRCCVの壁1
の双方から固定支持し、その上にダイヤフラムフロア
1の鉄板型枠31を受ける方法が知られている(従来工
法2)。
【0006】従来工法1,2においては、仮設の支保工
81または、仮設鉄骨サポート部材82は、ダイヤフラ
ムフロア1のコンクリートの強度が発生した後に撤去
し、原子炉建屋2外に搬出していた。
【0007】従来工法1,従来工法2共、ダイヤフラム
フロア1の床コンクリートの打設は1回で完了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来工法1を利用
したダイヤフラムフロア1のコンクリートの打設方法に
よれば、コンクリートの固化が完了し、強度が床自体の
重量に十分耐えるようになるまで、RCCV3最下部か
ら設定しているウエットウエル14内の支保工31の撤
去ができない。
【0009】そのため、ウエットウエル14内部での作
業は、ダイヤフラムフロア1の完成まで待たねばならな
かった。
【0010】また、上記従来工法2を利用したダイヤフ
ラムフロア1のコンクリートの打設方法によれば、コン
クリートの打設時の大重量に耐えるだけの強度を有する
仮設鉄骨サポート部材82の物量が膨大になるので、こ
れらの搬入,組立て、及びダイヤフラムフロア1の完成
後の仮設鉄骨サポート部材82の撤去する作業が多くな
る。
【0011】2つの従来技術共、ダイヤフラムフロア1
のコンクリート打設時にコンクリート重量を支えていた
仮設鉄骨サポート部材82と支保工81を含めた支持部
材は、ダイヤフラムフロア1の完成後に全て撤去してい
た。
【0012】これらの撤去する仮設部材は、物量が膨大
である上、搬出するには、ウエットウエルに残されてい
る貫通開口が、上部がダイヤフラムフロア1で塞がれて
いるから、ウエットウエル14部のアクセストンネルの
みとなるため、ここから原子炉建屋通路部を通過して搬
出せねばならず、通路の通過のためには、十分に小さく
分解、あるいは切断しなければならない。
【0013】また、支持部材として用いられていた鋼材
の搬出作業自体も大変である。
【0014】このために、原子炉建屋の建設が長引く課
題があった。
【0015】本発明の目的は、原子炉格納容器の建設物
量を低減し、合わせて建設を早めることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1手段は、コンクリート壁及びこのコンクリート壁
の内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格
納容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧
力容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタル
に支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダ
イヤフラムフロアとを備えた原子力プラントにおいて、
前記ダイヤフラムフロアは、前記コンクリート壁の内面
に設けられて前記格納容器ライナーよりも肉厚が厚い厚
肉ライナー部材の一方の側面に一端が取り付けられ、他
端が前記ペデスタルに受台を介して受けられた複数の梁
と、前記厚肉ライナーの他方の側面に取り付けられてい
て前記コンクリート壁から他の受台で受けられたブラケ
ットと、前記梁と上下方向に間隔を置いて前記梁の下方
に位置して前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライ
ナーと、前記ダイヤフラムフロアライナーよりも上方に
配置された配筋と、前記各受台と前記ブラケットと前記
梁及び前記配筋を埋設したコンクリートの層とを備え
いることを特徴とする原子力プラントであり、ペデスタ
ルと原子炉格納容器のコンクリート壁に各受台を介して
梁が受け止められ、その梁がダイヤフラムフロアの建設
時における荷重を支持して、原子炉格納容器内で林立し
て採用された仮設支持部材の採用本数が減数乃至はなく
せるので、原子炉格納容器の建設が早まり、原子力プラ
ントの建設工期短縮が短縮できる。
【0017】同じく第2手段は、第1手段において、
記ダイヤフラムフロアライナー上に打設されたコンクリ
ートの層は先込めのコンクリートの打設による層と後込
めのコンクリートの打設による層との少なくとも上下2
層からなり、梁の強度は、先込めのコンクリートを打設
した時点で受ける荷重に耐える強度以上であって、後込
めのコンクリートを先込めのコンクリートが固化する前
に打設した状態で受ける荷重に耐える強度未満に設定さ
れていることを特徴とした原子力プラントであり、第1
手段による作用効果に加えて、先込めのコンクリートが
固化すると、先込めのコンクリートの強度が上がってき
て、その強度と梁の強度との複合強度により後込めのコ
ンクリート造成時の荷重を支持する作用が得られ、梁は
鉄筋コンクリート層の厚みを分割することなく打設する
際の荷重を支持すべく強度を高める必要がなく、梁の
用物量が低減できる効果が得られる。
【0018】同じく第3手段は、コンクリート壁及びこ
のコンクリート壁の内面に内張りした格納容器ライナー
を有する原子炉格納容器と、前記原子炉格納容器内に配
置されて原子炉圧力容器を支持するペデスタルと、一端
が前記ペデスタルに支持されて他端が前記原子炉格納容
器に支持されたダイヤフラムフロアとを備えた原子力プ
ラントにおいて、前記ダイヤフラムフロアは、前記コン
クリート壁の内面に設けられて前記格納容器ライナーよ
りも肉厚が厚い厚肉ライナー部材の一方の側面に一端が
取り付けられ、他端が前記ペデスタルに支持された複数
の梁と、前記梁の下方に位置して前記梁に連結されたダ
イヤフラムフロアライナーと、前記ダイヤフラムフロア
ライナーよりも上方に配置された配筋と、前記ダイヤフ
ラムフロアライナー上に打設されて前記梁及び前記配筋
を埋設したコンクリートの層とを有し、前記コンクリー
ト壁に埋設されたブラケットが前記厚肉ライナー部材の
他方の側面に取り付けられているとともに、前記ダイヤ
フラムフロアライナー上に打設されたコンクリートの層
は先込めのコンクリートの打設による層と後込めのコン
クリートの打設による層との少なくとも上下2層からな
り、梁の強度は、先込めのコンクリートを打設した時点
で受ける荷重に耐える強度以上であって、後込めのコン
クリートを先込めのコンクリートが固化する前に打設し
た状態で受ける荷重に耐える強度未満に設定されている
ことを特徴とした原子力プラントであり、梁がダイヤフ
ラムフロアの建設時における荷重を支持して、原子炉格
納容器内で林立して採用された仮設支持部材の採用本数
が減数乃至はなくせるので、原子炉格納容器の建設が早
まり、原子力プラントの建設工期短縮が短縮できる上、
先込めのコンクリートが固化すると、先込めのコンクリ
ートの強度が上がってきて、その強度と梁の強度との複
合強度により後込めのコンクリート造成時の荷重を支持
する作用が得られ、梁は鉄筋コンクリート層の厚みを分
割することなく打設する際の荷重を支持すべく強度を高
める必要がなく、梁の採用物量が低減できる効果が得ら
れる。 同じく第4手段は、格納容器ライナーよりも肉厚
が厚く据え付け後に前記格納容器ライナーに接合される
厚肉ライナー部材と、前記厚肉ライナー部材の一方の側
面に取り付けられた複数の梁と、前記梁の下方に位置し
て前記梁と上下方向に 間隔を開けて前記梁に連結された
ダイヤフラムフロアライナーと、前記梁の上方に配備さ
れた配筋と、前記梁と前記ダイヤフラムフロアライナー
との上下方向の間隔に通された他の配筋と、ダイヤフラ
ムフロアのコンクリートに埋設される配管と、前記厚肉
ライナーの他方の側面に取り付けられた複数のブラケッ
トとを有することを特徴とするダイヤフラムフロアのモ
ジュール構造であり、モジュールを建設位置に搬入すれ
ば、ダイヤフラムフロアのコンクリートに埋設される配
管もモジュールの構成メンバーにしてダイヤフラムフロ
ア構築時点でダイヤフラムフロアの構成部品と同時に一
気に搬入でき、原子力プラントの建設工期の短縮が成せ
る。
【0019】同じく第5手段は、第4手段において、前
記厚肉ライナー部材の両方の前記側面にカプラを設置
し、前記各々のカプラに前記配筋を取り付けたことを特
徴としたダイヤフラムフロアのモジュール構造であり、
第4手段による作用効果に加えて、厚肉ライナー部材
モジュールのメンバーに入れてモジュール化し、そのモ
ジュールを構成する他のメンバー同志を厚肉ライナー部
材を介して確実強固に一体化でき、厚肉ライナー部材に
取り付くブラケットをもモジュールのメンバーに組み入
れることができるようになり、モジュールの大型化と高
強度化を達成でき、モジュールを構成する各メンバーの
相対的ずれを抑制し、効率の高い搬入と据付とが行える
という効果が得られる。
【0020】同じく第5手段は、第4手段において、
記厚肉ライナー部材の両方の前記側面にカプラを設置
し、前記各々のカプラに前記配筋を取り付けたことを特
徴としたダイヤフラムフロアのモジュール構造であり、
第4手段による作用効果に加えて、そのモジュールを構
成する他のメンバー同志を厚肉ライナー部材を介して確
実強固に一体化できるようになり、モジュールの大型化
と高強度化を達成でき、モジュールを構成する各メンバ
ーの相対的ずれを抑制し、効率の高い搬入と据付とが行
えるという効果が得られる。
【0021】同じく第6手段は、第4手段又は第5手段
において、コンクリートがダイヤフラムフロアライナー
上に打設されていることを特徴としたダイヤフラムフロ
アのモジュール構造であり、コンクリートもモジュール
の構成メンバーにしてそのコンクリートの施工をダイヤ
フラムフロアの建設位置にて行わなくて済み、施工環境
の良い場所にて効率良く施工して原子力プラントの建設
を早めることができるという効果が得られる。
【0022】同じく第7手段は、コンクリート壁及びこ
のコンクリート壁の内面に内張りした格納容器ライナー
を有する原子炉格納容器と、前記原子炉格納容器内に配
置されて原子炉圧力容器を支持するペデスタルと、一端
が前記ペデスタルに支持されて他端が前記原子炉格納容
器に支持されたダイヤフラムフロアとを備えた原子炉プ
ラントを建設する方法において、前記ペデスタルが設置
され、前記原子炉格納容器の側壁の一部が構築された状
態で、格納容器ライナーよりも肉厚が厚い厚肉ライナー
部材の一方の側面に複数の梁が取り付けられて前記厚肉
ライナー部材の他方の側面に複数のブラケットが取り付
けられた部材を、前記ペデスタル及び前記原子炉格納容
器の側壁の上方に移動させ、それぞれの前記梁の前記ペ
デスタル側部分を受台で受けて前記ペデスタルに支持
し、前記各々のブラケットを他の受台で受けて前記側壁
支持し、その後に前記厚肉ライナー部材と前記側壁の
内側部分に位置する前記格納容器ライナーとを接合し、
前記梁と上下方向に間隔を置いて前記梁の下方に位置し
て前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライナー上に
鉄筋コンクリートの層を設けて前記梁を前記鉄筋コンク
リートの層で埋設して前記ダイヤフラムフロアを構築す
ることを特徴とする原子力プラントの建設方法であり、
ダイヤフラムフロアライナー上での鉄筋コンクリート層
を造成する際の荷重は梁で受け止め、その梁を各受台で
受けて原子炉格納容器の側壁と原子炉圧力容器のペデス
タルとに受け止め、その荷重を支持するための仮設支持
部材をなくし又は仮設支持部材を減らしてダイアフラム
フロアを構築できる作用が得られ、その作用により、仮
設支持部材量を減らして建設物量の低減効果と、その仮
設支持部材の撤去作業を不要とすることで原子力プラン
トの建設を早めるという効果とが得られる。同じく第8
手段は、コンクリート壁及びこのコンクリート壁の内面
に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格納容器
と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧力容器
を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタルに支持
されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダイヤフ
ラムフロアとを備えた原子炉プラントを建設する方法に
おいて、前記ペデスタルが設置され、前記原子炉格納容
器の側壁の一部が構築された状態で、前記格納容器ライ
ナーよりも肉厚が厚く据え付け後に前記格納容器ライナ
ーに接合される厚肉ライナー部材と、前記厚肉ライナー
部材の一方の側面に取り付けられた複数の梁と、前記梁
と上下方向に間隔を置いて前記梁の下方に位置して前記
梁に連結されたダイヤフラムフロアライナーと、前記ダ
イヤフラムフロアライナーよりも上方に配置された配筋
と、前記厚肉ライナーの他方の側面に取り付けられた複
数のブラケットとを有するダイヤフラムフロアのモジュ
ールを、前記ペデスタル及び前記原子炉格納容器の上方
に移動させ、それぞれの前記梁の前記ペデスタル側部分
を受台で受けて前記ペデスタルに支持し、前記各々のブ
ラケットを他の受台で受けて前記側壁に支持し、その後
に前記厚肉ライナー部材と前記側壁の内側部分に位置す
る前記格納容器ライナーとを接合し、前記梁の下方に位
置して前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライナー
上にコンクリートを打設し前記梁を埋設して前記ダイヤ
フラムフロアを構築することを特徴とする原子力プラン
トの建設方法であり、ダイヤフラムフロアライナー上で
の鉄筋コンクリート層を造成する際の荷重は梁で受け止
め、その梁を各受台で受けて原子炉格納容器の側壁と原
子炉圧力容器のペデスタルとに受け止め、その荷重を支
持するための仮設支持部材をなくし又は仮設支持部材を
減らしてダイアフラムフロアを構築できる作用が得ら
れ、その作用により、仮設支持部材量を減らして建設物
量の低減効果と、その仮設支持部材の撤去作業を不要と
すること、及びダイアフラムフロアを構築する部品をモ
ジュール化して据えつけ位置に一気に搬入できるので、
その搬入の効率の良さもあって、原子力プラントの建設
が一層早まるという効果が得られる。
【0023】同じく第9手段は、第7手段又は第8手段
において、前記ダイヤフラムフロアライナー上のコンク
リート層を、先込めのコンクリートの打設による層と、
後込めのコンクリートの打設による層との上下複数層に
て打設して造成することを特徴とする原子力プラントの
建設方法であり、第7手段又は第8手段による作用効果
に加えて、先込めのコンクリートが固化すると、先込め
のコンクリートの強度が上がってきて、その強度と梁の
強度との複合強度により後込めのコンクリート造成時の
荷重を支持する作用が得られ、梁は鉄筋コンクリート層
厚みを分割することなく打設する際の荷重を支持すべ
く強度を高める必要がなく、梁の採用物量が低減できる
効果が得られる。
【0024】同じく第10手段は、コンクリート壁及び
このコンクリート壁の内面に内張りした格納容器ライナ
ーを有する原子炉格納容器と、前記原子炉格納容器内に
配置されて原子炉圧力容器を支持するペデスタルと、一
端が前記ペデスタルに支持されて他端が前記原子炉格納
容器に支持されたダイヤフラムフロアとを備えた原子炉
プラントを建設する方法において、前記ペデスタルが設
置され、前記原子炉格納容器の側壁の一部が構築された
状態で、格納容器ライナーよりも肉厚が厚い厚肉ライナ
ー部材の一方の側面に複数の梁が取り付けられて前記厚
肉ライナー部材の他方の側面に複数のブラケットが取り
付けられた部材を、前記ペデスタル及び前記原子炉格納
容器の側壁の上方に移動させ、それぞれの前記梁を前記
ペデスタルで支持して前記各々のブラケットを前記側壁
で支持し、その後に前記厚肉ライナー部材と前記側壁の
内側部分に位置する前記格納容器ライナーとを接合し、
前記梁の下方に位置して前記梁に連結されたダイヤフラ
ムフロアライナー上にコンクリートを先込めのコンクリ
ートの打設による層と、後込めのコンクリートの打設に
よる層との上下複数層にて打設して前記梁を埋設するよ
うに造成することを特徴とする原子力プラントの建設方
法であり、ダイヤフラムフロアライナー上での鉄筋コン
クリート層を造成する際の荷重は梁で受けて原子炉格納
容器の側壁と原子炉圧力容器のペデスタルとに受け止
め、その荷重を支持するための仮設支持部材をなくし又
は仮設支持部材を減らしてダイアフラムフロアを構築で
きる作用が得られるとともに、先込めのコンクリートが
固化すると、先込めのコンクリートの強度が上がってき
て、その強度と梁の強度との複合強度により後込めのコ
ンクリート造成時の荷重を支持する作用が得られ、梁は
鉄筋コンクリート層の厚みを分割することなく打設する
際の荷重を支持すべく強度を高める必要がなく、梁の採
用物量が低減できる上、仮設支持部材量も減らして建設
物量の低減効果と、その仮設支持部材の撤去作業を不要
とすることで原子力プラントの建設を早めるという効果
とが得られる。 同じく第11手段は、コンクリート壁及
びこのコンクリート壁の内面に内張りした格納容器ライ
ナーを有する原子炉格納容器と、前記原子炉格納容器内
に配置されて原子炉圧力容器を支持するペデスタルと、
一端が前記ペデスタルに支持さ れて他端が前記原子炉格
納容器に支持されたダイヤフラムフロアとを備えた原子
炉プラントを建設する方法において、前記ペデスタルが
設置され、前記原子炉格納容器の側壁の一部が構築され
た状態で、前記格納容器ライナーよりも肉厚が厚く据え
付け後に前記格納容器ライナーに接合される厚肉ライナ
ー部材と、前記厚肉ライナー部材の一方の側面に取り付
けられた複数の梁と、前記梁の下方に位置して前記梁に
連結されたダイヤフラムフロアライナーと、前記ダイヤ
フラムフロアライナーよりも上方に配置された配筋と、
前記厚肉ライナーの他方の側面に取り付けられた複数の
ブラケットとを有するダイヤフラムフロアのモジュール
を、前記ペデスタル及び前記原子炉格納容器の上方に移
動させ、それぞれの前記梁を前記ペデスタルで支持して
前記各々のブラケットを前記側壁で支持し、その後に前
記厚肉ライナー部材と前記側壁の内側部分に位置する前
記格納容器ライナーとを接合し、前記梁の下方に位置し
て前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライナー上に
コンクリートを先込めのコンクリートの打設による層
と、後込めのコンクリートの打設による層との上下複数
層にて打設して前記梁を埋設するように造成することを
特徴とする原子力プラントの建設方法であり、ダイヤフ
ラムフロアライナー上での鉄筋コンクリート層を造成す
る際の荷重は梁で受け止め、梁は原子炉格納容器の側壁
と原子炉圧力容器のペデスタルとに受け止められ、その
荷重を支持するための仮設支持部材をなくし又は仮設支
持部材を減らしてダイアフラムフロアを構築できる作用
が得られ、さらには、先込めのコンクリートが固化する
と、先込めのコンクリートの強度が上がってきて、その
強度と梁の強度との複合強度により後込めのコンクリー
ト造成時の荷重を支持するので、梁は鉄筋コンクリート
層の厚みを分割することなく打設する際の荷重を支持す
べく強度を高める必要がなくなり、梁の採用物量や仮設
支持部材量も減らして建設物量の低減効果、及び仮設支
持部材の撤去作業を不要となることやダイアフラムフロ
アを構築する部品をモジュール化して据えつけ位置に一
気に搬入できるので、原子力プラントの建設が一層早ま
るという効果が得られる。 同じく第12手段は、コンク
リート壁及びこのコンクリート壁の内面に内張りした格
納容器ライナーを有する原子炉格納容器と、前記原子炉
格納容器内に配置されて原子炉圧力容器を支持するペデ
スタルと、一端が前記ペデスタルに支持さ れて他端が前
記原子炉格納容器に支持されたダイヤフラムフロアとを
備えた原子炉プラントを建設する方法において、前記ペ
デスタルが設置され、前記原子炉格納容器の側壁の一部
が構築された状態で、前記格納容器ライナーよりも肉厚
が厚く据え付け後に前記格納容器ライナーに接合される
厚肉ライナー部材と、前記厚肉ライナー部材の一方の側
面に取り付けられた複数の梁と、前記梁の下方に位置し
て前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライナーと、
前記ダイヤフラムフロアライナーよりも上方であって前
記梁の高さよりも上方と下方とに配した配筋と、前記厚
肉ライナー部材の他方の側面に固定されて原子炉格納容
器の側壁に埋め込まれる他の配筋と、さらには前記ダイ
ヤフラムフロアライナーの上面に補強接続されたカット
テイと、前記カットテイに前記下方の配筋と交差するよ
うに固定したスタッドと、前記カットテイを前記梁から
懸垂支持する吊りボルトと、前記厚肉ライナーの前記他
方の側面に取り付けられた複数のブラケットとを有する
ダイヤフラムフロアのモジュールを、前記ペデスタル及
び前記原子炉格納容器の上方に移動させ、それぞれの前
記梁を前記ペデスタルで支持して前記各々のブラケット
を前記側壁で支持し、その後に前記厚肉ライナー部材と
前記側壁の内側部分に位置する前記格納容器ライナーと
を接合し、前記梁の下方に位置して前記梁に連結された
ダイヤフラムフロアライナー上にコンクリートを打設
し、このコンクリートを打設するに際しては、前記下方
の配筋を埋設するまで先込めのコンクリートを打設し、
前記打設済みの先込めのコンクリートが固化した後に前
記上方の配筋が埋設されるまで後込めのコンクリートを
再度打設して前記梁を前記ダイヤフラムフロアライナー
上のコンクリートに埋設するように造成し、さらには、
前記他の配筋は前記側壁のコンクリートに埋設固定され
る事を特徴とする原子力プラントの建設方法であり、ダ
イヤフラムフロアライナー上での鉄筋コンクリート層を
造成する際の荷重は梁で受け止め、梁は原子炉格納容器
の側壁と原子炉圧力容器のペデスタルとに受け止めら
れ、その荷重を支持するための仮設支持部材をなくし又
は仮設支持部材を減らしてダイアフラムフロアを構築で
きる作用が得られ、その作用により、仮設支持部材量を
減らして建設物量の低減効果と、その仮設支持部材の撤
去作業を不要とすること、及びダイアフラムフロアを構
築する部品をモジュール化して据えつけ位置に一気に搬
入できるので、その搬入の効率の 良さもあって、原子力
プラントの建設が一層早まるという効果が得られるとと
もに、カットテイがダイヤフラムフロアライナーの補強
機能を発揮し、且つコンクリート打設固化後には、コン
クリートからカットテイやダイヤフラムフロアライナー
が剥がれることをスタッドが阻止する作用が得られ、ラ
イナーが剥がれにくいという効果も得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明を適用して建設するABW
Rは、図8に示す通り原子炉建屋2の中央部分に鉄筋コ
ンクリート造の原子炉格納容器(以下、RCCVと称
す)3を有する。
【0026】その構造は直径が約30メートルの円筒型
構造物であり、その中央部分には、原子炉圧力容器(以
下、RPVと称す)5を搭載して設定するRPV5のペ
デスタル11、並びにRPV5の周囲を囲むようにペデ
スタル11上に設けられた原子炉遮蔽壁12が存在す
る。
【0027】ペデスタル11,原子炉遮蔽壁12,RC
CV3ともに概略円筒状の形状をしている。
【0028】RCCV3は、高い圧力及び震動に十分耐
えるよう、床部,壁部共、全体が厚い鉄筋コンクリート
構造となっている。RCCV3の壁13と、RPV5の
ペデスタル11、並びに原子炉遮蔽壁12に囲まれた範
囲は、本実施例を用いて据付けを行うダイヤフラムフロ
ア1によって、下部のウエットウエル14と上部のドラ
イウエル15に分けられている。
【0029】完成した状態での原子炉建屋2におけるR
CCV3及びダイヤフラムフロア1の位置を図8に示
す。
【0030】RCCV3のダイヤフロムフロア1の構造
断面図をRCCV3の半分を断面図にしているものを図
2に示す。
【0031】次に、本発明を用いたダイヤフラムフロア
1の据付手順を説明する。
【0032】ダイヤフラムフロア1が建設設定される位
置は、概ねRPV5のペデスタル11の上端位置と一致
する。RPV5のペデスタル11は、内部に通気孔ユニ
ット等を備えた構造体であり、表面は、コンクリート型
枠を兼ねる鉄板21で構成されている。RPV5のペデ
スタル11上にダイヤフラムフロア1を受ける鋼製の受
台44を設けておく。
【0033】一方、RCCV3の壁13の内側は、RC
CV3のを構成する鉄筋コンクリート壁の鋼製コンク
リート型枠(以下、RCCVライナーと称す)22で覆
われている。ダイヤフラムフロア1のRCCVライナー
22側は、RCCVライナー22よりも板厚を増した円
筒状のライナー仕切板41から外側へ突き出したブラケ
ット43を建設途中のRCCVの壁13に設けられた鋼
製の受台45で受ける。
【0034】鉄骨梁(一例としてH型鋼が採用でき
る。)である内蔵梁34とブラケット43とライナー仕
切板41とは一体造とし、各々の接続部は、溶接あるい
は、ボルト締め構造とする。
【0035】次に、本実施例に用いるダイヤフラムフロ
ア1の底床を形成する鋼製型枠部材とダイヤフラムフロ
ア1の下面のライナーとを兼用する鉄板(以下、ダイヤ
フラムフロアライナーという。)85とそのダイヤフラ
ムフロアライナー85を補強しているカットティ32
(一例としてT型鋼が採用できる。),ダイヤフラムフ
ロアライナー85に掛かる荷重をカットティ32を介し
て、内蔵梁34で支持させる吊りボルト33,コンクリ
ート打設時の荷重を支持する鉄骨梁である内蔵梁34,
ダイヤフラム床コンクリートに埋設される鉄筋35及び
配管36と、ライナー仕切板41と、そのライナー仕切
板41に取り付けられている鉄筋のカプラ42と、ブラ
ケット43から構成されるダイヤフラムフロアモジュー
ル51について解説する。
【0036】図3は、ダイヤフラムフロアの建設モジュ
ール51を上方向から見た状況であり、コンクリートを
除いたダイヤフラムフロアの構成部品の配置の例を示し
たものである。
【0037】ダイヤフラムフロアモジュール51は、円
型のRCCVの壁13の内径に相当する円型であり、そ
のうち中央部分には、RPV5の外壁をとり囲む原子炉
遮蔽壁12の部分がぬけたドーナツ型をしている。ダイ
ヤフラムフロアモジュール51の底部のダイヤフラムフ
ロアライナー85を支持する複数の内蔵梁34は、RP
Vペデスタル11側及びRCCVの壁13側の各々に設
置した受台44,45の位置で受けられるように配置す
る。内蔵梁34の配置は、放射状に配置する他に、放射
状に配置した内蔵梁34の間をつなぐ連結梁84を必要
に応じて設ける。ブラケット43は、図3,図4に示す
ように、内蔵梁34の延長線上で且つ内蔵梁34の反対
側でライナー仕切板41に取り付けられている。
【0038】図2(a)(b)のように、内蔵梁34の
上側には鉄筋35のうち上端筋が配備され、内蔵梁34
の下側には鉄筋35のうち下端筋が配備されて配筋され
ている。
【0039】ライナー仕切板41は図3,図4に示すよ
うにRCCVライナー22よりも板厚を増して強度を高
めた円筒状の形状をしている。
【0040】ライナー仕切板41の内周面に固定された
カプラ42には鉄筋35が固定されている。
【0041】ライナー仕切板41の外周面に固定された
カプラ42には短尺な鉄筋35が水平に固定され、その
短尺な鉄筋35はRCCVの壁13が完成した際に、短
尺な鉄筋35はRCCVの壁13のコンクリートに埋設
されてダイヤフラムフロアを強固にRCCVの壁13
固定せしめる機能を発揮する。
【0042】ライナー仕切板41には、更に内蔵梁34
やダイヤフラムフロアライナ85が溶接等により固定さ
れ一体化されている。
【0043】ダイヤフラムフロアライナー85にはカッ
トテイ32が溶接され、そのカットテイ32と内蔵梁3
4とはカットテイ32に固定した連結手段としての吊り
ボルト33で連結されており、内蔵梁34は吊りボルト
33によりカットテイ32を介してダイヤフラムフロア
ライナー85を支持している。
【0044】このため、吊りボルト33はダイヤフラム
フロアライナー85の支持手段でもある。
【0045】ダイヤフラムフロアライナー85の補強機
能を発揮するカットテイ32の上面にはスタッド37が
固定されて上方向に突きでている。
【0046】このスタッド37は、ダイヤフラムフロア
ライナー85上にコンクリートを打設して固化した後に
ダイヤフラムフロアライナー85やカットテイ32がコ
ンクリート壁面から剥がれないように強固に壁面に固定
する機能を発揮する。
【0047】ダイヤフラムフロアのコンクリートは最終
的には鉄筋35を全部覆う厚さに施工されるが、そのコ
ンクリート内には、配管36を通す必要があるので、配
管36も予め通す位置に配備してダイヤフラムフロアモ
ジュールのメンバーに入れて組み込んでおく。
【0048】その配管36は位置がずれないようにダイ
ヤフラムフロアモジュールの他のメンバーに固定させて
おく。
【0049】ダイヤフラムフロアモジュール51は、図
5のように、大型揚重機であるクレーン71を用いてダ
イヤフラムフロア1の建設設定位置に吊りこんで搬入し
た後、RPV5のペデスタル11の鉄板21とダイヤフ
ラムフロアライナー85及び原子炉格納容器側壁ライナ
ー22とライナー仕切板41とを溶接して据付ける。
のようにして、ライナー仕切板41は原子炉格納容器側
壁ライナー22と接続される部材であるから、特許請求
の範囲の欄の請求項の記載中では原子炉格納容器側壁ラ
イナー22よりも厚みが厚いことをもってライナー仕切
板41は厚肉ライナー部材と称している。図5中で2点
破線で示した範囲は、原子炉建屋2のうち、ダイヤフラ
ムフロアモジュール51搬入時点で完成していない範囲
を示す。
【0050】尚、ダイヤフラムフロアモジュール51
は、全体を1つのモジュールとして原子炉建屋2に搬入
する外、クレーン71の容量が十分でない場合には、分
割して搬入しても良い。
【0051】次に本実施例を用いたダイヤフラムフロア
1の施工方法におけるコンクリートの打設方法について
解説する。
【0052】本実施例は、ダイヤフラムフロア1の鉄筋
コンクリートを打設した時のコンクリート重量を支える
仮設部材をなくすことを念頭にしている。本発明では、
打設直後において、コンクリートは流体であり、荷重に
耐えないが、打設後しばらくすると固化し、荷重に対し
て強度を有するようになるので、この性質を利用するこ
ととした。具体的には、鉄筋コンクリートとして打設す
るコンクリートを複数回に分割して打設することとし
た。これは、ダイヤフラムフロア1に打設するコンクリ
ート全体の強度は支持できない程度の強度が弱いサポー
ト部材のみでもコンクリート打設時のコンクリート重量
の荷重に耐えられるようにすることを目的としている。
すなわち、ダイヤフラムフロアモジュール51を搬入,
位置決めをした後、ダイヤフラムフロアモジュール51
を受台44,45で固定した状態にて行う初回のコンク
リート打設(先込めのコンクリートの打設)は、全体の
コンクリート打設量の一部のみしか行わず、この状態に
て初回のコンクリート打設範囲61が固化し、荷重に耐
える強度が発生するまで放置する。
【0053】ダイヤフラムフロア1に初回のコンクリー
ト打設範囲61を打設した状況を図6に示す。
【0054】この状態では、内蔵梁34はコンクリート
に埋設されておらず初回のコンクリート打設時の荷重を
支持する。
【0055】初回のコンクリート打設範囲61が荷重に
十分耐える状態まで固化し、初回のコンクリート打設範
囲61が、所定の強度を有するようになった後、2回目
のコンクリート打設(後込めのコンクリートの打設)範
囲62についてコンクリート層の造成を施工する。この
場合には、当初から設置されている内蔵梁34の強度に
加えて、既に打設を完了し、固化している初回のコンク
リート打設範囲61の強度が加わるため、初回より多く
のコンクリートの打設が可能となる。
【0056】2回目のコンクリート打設を行った状況を
図7に示す。
【0057】また、コンクリートの打設は、必要に応じ
て3回以上に分割して行っても良い。
【0058】コンクリート打設時の荷重を支持する内蔵
梁34やライナー85は、全て本設なので、ダイヤフラ
ムフロア1の完成後に撤去は行わない。
【0059】ダイヤフラムフロアのコンクリートの打設
時期は、ダイヤフラムフロアモジュール51をクレーン
71を使って、当該位置へ設定した後行っても良いし、
建設現場サイトのクレーン近傍エリアにある定盤上で、
あるいは組立工場でダイヤフラムフロアモジュール51
を製作する時に行っても良い。
【0060】この際に、ダイヤフラムフロアモジュール
51をクレーン71を使って、建設設定位置へ設定する
前に、ダイヤフラムフロアのコンクリートを打設してコ
ンクリートをもダイヤフラムフロアモジュール51の構
成メンバーにしたい場合には、内蔵梁34がコンクリー
トで埋設されない程度の高さまでの打設厚さとし、残り
の厚さ分のコンクリート打設はダイヤフラムフロアモジ
ュール51を前述の設定位置に搬入してから行う。
【0061】その理由は、ダイヤフラムフロアモジュー
ル51をクレーン71を使って搬入する際には、ダイヤ
フラムフロアモジュール51を変形させないで吊るため
にクレーン71で吊る点を構造的に強度の高い内蔵梁3
4に求めるからである。
【0062】他にクレーン71の吊る点を選択できるよ
うであれば、ダイヤフラムフロアのコンクリート層の全
厚みをコンクリート打設して固化させて搬入するように
して良い。
【0063】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ダイヤフラム
フロアを建設する際に仮設支持部材の採用を無くすか低
減でき、原子力プラントの建設が早まるという効果が
られる。
【0064】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による効果に加えて、梁の強度を低減できるので、梁を
小型にして建設物量を低減し、原子力プラントの建設が
一層迅速に行える。
【0065】請求項3の発明によれば、仮設支持部材の
採用を無くすか低減でき、原子力プラントの建設が早ま
ると共に、梁を小型にして建設物量を低減し得る。
【0066】請求項4の発明によれば、ダイヤフラムフ
ロアの構成部品をモジュール化する際に配管もモジュー
ルメンバーに加えることでモジュールの集積度を高めて
一括して取り扱うことができるので、原子力プラントの
建設工期を短縮させる効果が得られる。
【0067】請求項5の発明によれば、請求項4の発明
による効果に加えて、モジュールを構成する部品を厚肉
ライナー部材に一体化してモジュールの強度と集積度を
高めて、搬入効率を高めて原子力プラントの建設工期短
縮に一層貢献できるという効果が得られる。
【0068】請求項6の発明によれば、請求項4又は請
求項5の発明による効果に加えて、ダイヤフラムフロア
のコンクリートもモジュール化してそのモジュールの他
の構成メンバーと一緒に搬入設定できるから、ダイヤフ
ラムフロアの建設がダイヤフラムフロアの設定位置での
コンクリートの固化養生期間を待たずして原子力プラン
トの建設を一層促進できる効果が得られる。
【0069】請求項7の発明によれば、仮設支持部材な
し又は仮設支持部材を減らしてダイアフラムフロアを構
築できるので、仮設支持部材量を減らして建設物量の低
減効果と、その仮設支持部材の撤去作業量の低減による
建設の促進と、ダイアフラムフロア下方のウエットウエ
ル空間での作業との干渉の低減効果とが得られるので、
原子力プラントの建設工期を短縮できる建設方法が提供
できる。
【0070】請求項8の発明によれば、請求項7の発明
による効果に加えて、ダイヤフラムフロアの複数の構成
部品をモジュール化して一気に効率良く建設位置に搬入
できるのでダイヤフラムフロアの建設が更に早まり、そ
の分原子力プラントの建設工期が短縮できる効果が得ら
れる。
【0071】請求項9の発明によれば、請求項7又は請
求項8の発明による効果に加えて、鉄骨梁の採用物量が
低減できる効果が得られる。
【0072】請求項10の発明によれば、仮設支持部材
なし又は仮設支持部材を減らしてダイアフラムフロアを
構築できるので、仮設支持部材量を減らして建設物量の
低減効果と、その仮設支持部材の撤去作業量の低減によ
る建設の促進と、ダイアフラムフロア下方のウエットウ
エル空間での作業との干渉の低減効果とが得られるの
で、原子力プラントの建設工期を短縮できる上、鉄骨梁
の採用物量が低減できる効果が得られる建設方法が提供
できる。 請求項11の発明によれば、請求項10と同様
に原子力プラントの建設工期を短縮できる上、ダイヤフ
ラムフロアの複数の構成部品をモジュール化して一気に
効率良く建設位置に搬入できるので、その分原子力プラ
ントの建設工期が一層短縮できるとともに、鉄骨梁の採
用物量が低減できる効果が得られる建設方法が提供でき
る。請求項12の発明によれば、ダイヤフラムフロアの
複数の構成部品をモジュール化して一気に効率良く建設
位置に搬入できるので、その分原子力プラントの建設工
期が短縮できるうえ、コンクリート打設作業時の梁の荷
重負担割合を少なくしてその梁の採用物量が低減できる
共にカットテイがダイヤフラムフロアライナーの補強
機能を発揮し、且つコンクリート打設固化後には、コン
クリートからカットテイやダイヤフラムフロアライナー
が剥がれることをスタッドが阻止する作用が得られ、ラ
イナーが剥がれにくい原子炉格納容器を有する原子力プ
ラントが迅速に建設できるという建設方法が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による原子炉格納容器のダイヤ
フラムフロアモジュールの建設設定位置への据付状態の
縦断面図である。
【図2】図1のA部の拡大詳細図であって、(a)図は
A部の立面図を(b)図はA部の斜視図をそれぞれ示
す。
【図3】本発明の実施例によるダイヤフラムフロアモジ
ュールの上平面図である。
【図4】図1のB部の拡大図である。
【図5】本発明の実施例によるダイヤフラムフロアモジ
ュールの吊り込み状況を示した図である。
【図6】本発明の実施例によるダイヤフラムフロアの初
回コンクリートの打設後の状態を示したダイヤフラムフ
ロア部分の縦断面図である。
【図7】本発明の実施例によるダイヤフラムフロアの2
回目のコンクリートの打設後の状態を示したダイヤフラ
ムフロア部分の縦断面図である。
【図8】原子炉建屋の縦断面図である。
【図9】従来のダイヤフラムフロアの建設途中における
状況を示したダイヤフラムフロア部分の縦断面図であ
る。
【図10】他の従来例によるダイヤフラムフロアの建設
途中における状況を示したダイヤフラムフロア部分の縦
断面図である。
【符号の説明】
1…ダイヤフラムフロア、2…原子炉建屋、3…原子炉
格納容器(RCCV)、5…原子炉圧力容器(RPV)、
11…ペデスタル、12…原子炉遮蔽壁、13…原子炉
格納容器の壁、14…ウエットウエル、15…ドライウ
エル、21,31…鉄板、22…鉄製コンクリート型
枠、23,36…配管、32…カットティ、33…吊り
ボルト、34…内蔵梁、35…鉄筋、41…ライナー仕
切板、42…カプラ、43…ブラケット、51…ダイヤ
フラムフロアモジュール、61…初回のコンクリート打
設範囲、62…2回目のコンクリート打設範囲、71…
クレーン。
フロントページの続き (72)発明者 及川 忠彰 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 後田 孝一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 松浦 忠 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 鴻丸 利巳 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 根本 洋一 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 日立 ニュークリアエンジニアリング株式会社 内 (72)発明者 牧田 辰雄 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (72)発明者 前沢 澄人 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−166686(JP,A) 特開 平7−325187(JP,A) 実開 平6−4696(JP,U) 実開 平6−72097(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 13/02 G21C 13/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート壁及びこのコンクリート壁の
    内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格納
    容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧力
    容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタルに
    支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダイ
    ヤフラムフロアとを備えた原子力プラントにおいて、 前記ダイヤフラムフロアは、前記コンクリート壁の内面
    に設けられて前記格納容器ライナーよりも肉厚が厚い厚
    肉ライナー部材の一方の側面に一端が取り付けられ、他
    端が前記ペデスタルに受台を介して受けられた複数の梁
    と、前記厚肉ライナーの他方の側面に取り付けられてい
    て前記コンクリート壁から他の受台で受けられたブラケ
    ットと、前記梁と上下方向に間隔を置いて前記梁の下方
    に位置して前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライ
    ナーと、前記ダイヤフラムフロアライナーよりも上方に
    配置された配筋と、前記各受台と前記ブラケットと前記
    梁及び前記配筋を埋設したコンクリートの層とを備え
    いることを特徴とする原子力プラント。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ダイヤフラムフロ
    アライナー上のコンクリートの層は先込めのコンクリー
    トの打設による層と後込めのコンクリートの打設による
    層との少なくとも上下2層からなり、梁の強度は、先込
    めのコンクリートを打設した時点で受ける荷重に耐える
    強度以上であって、後込めのコンクリートを先込めのコ
    ンクリートが固化する前に打設した状態で受ける荷重に
    耐える強度未満に設定されていることを特徴とした原子
    力プラント。
  3. 【請求項3】コンクリート壁及びこのコンクリート壁の
    内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格納
    容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧力
    容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタルに
    支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダイ
    ヤフラムフロアとを備えた原子力プラントにおいて、 前記ダイヤフラムフロアは、前記コンクリート壁の内面
    に設けられて前記格納容器ライナーよりも肉厚が厚い厚
    肉ライナー部材の一方の側面に一端が取り付け られ、他
    端が前記ペデスタルに支持された複数の梁と、前記梁の
    下方に位置して前記梁に連結されたダイヤフラムフロア
    ライナーと、前記ダイヤフラムフロアライナーよりも上
    方に配置された配筋と、前記ダイヤフラムフロアライナ
    ー上に打設されて前記梁及び前記配筋を埋設したコンク
    リートの層とを有し、前記コンクリート壁に埋設された
    ブラケットが前記厚肉ライナー部材の他方の側面に取り
    付けられているとともに、前記ダイヤフラムフロアライ
    ナー上に打設されたコンクリートの層は先込めのコンク
    リートの打設による層と後込めのコンクリートの打設に
    よる層との少なくとも上下2層からなり、梁の強度は、
    先込めのコンクリートを打設した時点で受ける荷重に耐
    える強度以上であって、後込めのコンクリートを先込め
    のコンクリートが固化する前に打設した状態で受ける荷
    重に耐える強度未満に設定されていることを特徴とした
    原子力プラント。
  4. 【請求項4】格納容器ライナーよりも肉厚が厚く据え付
    け後に前記格納容器ライナーに接合される厚肉ライナー
    部材と、前記厚肉ライナー部材の一方の側面に取り付け
    られた複数の梁と、前記梁の下方に位置して前記梁と上
    下方向に間隔を開けて前記梁に連結されたダイヤフラム
    フロアライナーと、前記梁の上方に配備された配筋と、
    前記梁と前記ダイヤフラムフロアライナーとの上下方向
    の間隔に通された他の配筋と、ダイヤフラムフロアのコ
    ンクリートに埋設される配管と、前記厚肉ライナーの他
    方の側面に取り付けられた複数のブラケットとを有する
    ことを特徴とするダイヤフラムフロアのモジュール構
    造。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記厚肉ライナー部材
    の両方の前記側面にカプラを設置し、前記各々のカプラ
    に前記配筋を取り付けたことを特徴としたダイヤフラム
    フロアのモジュール構造。
  6. 【請求項6】請求項4又は請求項5において、コンクリ
    ートがダイヤフラムフロアライナー上に打設されている
    ことを特徴としたダイヤフラムフロアのモジュール構
    造。
  7. 【請求項7】コンクリート壁及びこのコンクリート壁の
    内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格納
    容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧力
    容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタルに
    支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダイ
    ヤフラムフロアとを備えた原子炉プラントを建設する方
    法において、 前記ペデスタルが設置され、前記原子炉格納容器の側壁
    の一部が構築された状態で、格納容器ライナーよりも肉
    厚が厚い厚肉ライナー部材の一方の側面に複数の梁が取
    り付けられて前記厚肉ライナー部材の他方の側面に複数
    のブラケットが取り付けられた部材を、前記ペデスタル
    及び前記原子炉格納容器の側壁の上方に移動させ、それ
    ぞれの前記梁の前記ペデスタル側部分を受台で受けて前
    記ペデスタルに支持し、前記各々のブラケットを他の受
    台で受けて前記側壁に支持し、その後に前記厚肉ライナ
    ー部材と前記側壁の内側部分に位置する前記格納容器ラ
    イナーとを接合し、前記梁と上下方向に間隔を置いて
    記梁の下方に位置して前記梁に連結されたダイヤフラム
    フロアライナー上に鉄筋コンクリートの層を設けて前記
    梁を前記鉄筋コンクリートの層で埋設して前記ダイヤフ
    ラムフロアを構築することを特徴とする原子力プラント
    の建設方法。
  8. 【請求項8】コンクリート壁及びこのコンクリート壁の
    内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格納
    容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧力
    容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタルに
    支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダイ
    ヤフラムフロアとを備えた原子炉プラントを建設する方
    法において、 前記ペデスタルが設置され、前記原子炉格納容器の側壁
    の一部が構築された状態で、前記格納容器ライナーより
    も肉厚が厚く据え付け後に前記格納容器ライナーに接合
    される厚肉ライナー部材と、前記厚肉ライナー部材の一
    方の側面に取り付けられた複数の梁と、前記梁と上下方
    向に間隔を置いて前記梁の下方に位置して前記梁に連結
    されたダイヤフラムフロアライナーと、前記ダイヤフラ
    ムフロアライナーよりも上方に配置された配筋と、前記
    厚肉ライナーの他方の側面に取り付けられた複数のブラ
    ケットとを有するダイヤフラムフロアのモジュールを、
    前記ペデスタル及び前記原子炉格納容器の上方に移動さ
    せ、それぞれの前記梁の前 記ペデスタル側部分を受台で
    受けて前記ペデスタルに支持し、前記各々のブラケット
    を他の受台で受けて前記側壁に支持し、その後に前記厚
    肉ライナー部材と前記側壁の内側部分に位置する前記格
    納容器ライナーとを接合し、前記梁の下方に位置して前
    記梁に連結されたダイヤフラムフロアライナー上にコン
    クリートを打設し前記梁を埋設して前記ダイヤフラムフ
    ロアを構築することを特徴とする原子力プラントの建設
    方法。
  9. 【請求項9】請求項7又は請求項8において、前記ダイ
    ヤフラムフロアライナー上のコンクリート層を、先込め
    のコンクリートの打設による層と、後込めのコンクリー
    トの打設による層との上下複数層にて打設して造成する
    ことを特徴とする原子力プラントの建設方法。
  10. 【請求項10】コンクリート壁及びこのコンクリート壁
    の内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格
    納容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧
    力容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタル
    に支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダ
    イヤフラムフロアとを備えた原子炉プラントを建設する
    方法において、 前記ペデスタルが設置され、前記原子炉格納容器の側壁
    の一部が構築された状態で、格納容器ライナーよりも肉
    厚が厚い厚肉ライナー部材の一方の側面に複数の梁が取
    り付けられて前記厚肉ライナー部材の他方の側面に複数
    のブラケットが取り付けられた部材を、前記ペデスタル
    及び前記原子炉格納容器の側壁の上方に移動させ、それ
    ぞれの前記梁を前記ペデスタルで支持して前記各々のブ
    ラケットを前記側壁で支持し、その後に前記厚肉ライナ
    ー部材と前記側壁の内側部分に位置する前記格納容器ラ
    イナーとを接合し、前記梁の下方に位置して前記梁に連
    結されたダイヤフラムフロアライナー上にコンクリート
    を先込めのコンクリートの打設による層と、後込めのコ
    ンクリートの打設による層との上下複数層にて打設して
    前記梁を埋設するように造成すること を特徴とする原子
    力プラントの建設方法。
  11. 【請求項11】コンクリート壁及びこのコンクリート壁
    の内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格
    納容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧
    力容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタル
    に支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダ
    イヤフラムフロアとを備えた原子炉プラントを建設する
    方法において、 前記ペデスタルが設置され、前記原子炉格納容器の側壁
    の一部が構築された状態で、前記格納容器ライナーより
    も肉厚が厚く据え付け後に前記格納容器ライナーに接合
    される厚肉ライナー部材と、前記厚肉ライナー部材の一
    方の側面に取り付けられた複数の梁と、前記梁の下方に
    位置して前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライナ
    ーと、前記ダイヤフラムフロアライナーよりも上方に配
    置された配筋と、前記厚肉ライナーの他方の側面に取り
    付けられた複数のブラケットとを有するダイヤフラムフ
    ロアのモジュールを、前記ペデスタル及び前記原子炉格
    納容器の上方に移動させ、それぞれの前記梁を前記ペデ
    スタルで支持して前記各々のブラケットを前記側壁で支
    持し、その後に前記厚肉ライナー部材と前記側壁の内側
    部分に位置する前記格納容器ライナーとを接合し、前記
    梁の下方に位置して前記梁に連結されたダイヤフラムフ
    ロアライナー上にコンクリートを先込めのコンクリート
    の打設による層と、後込めのコンクリートの打設による
    層との上下複数層にて打設して前記梁を埋設するように
    造成することを特徴とする原子力プラントの建設方法。
  12. 【請求項12】コンクリート壁及びこのコンクリート壁
    の内面に内張りした格納容器ライナーを有する原子炉格
    納容器と、前記原子炉格納容器内に配置されて原子炉圧
    力容器を支持するペデスタルと、一端が前記ペデスタル
    に支持されて他端が前記原子炉格納容器に支持されたダ
    イヤフラムフロアとを備えた原子炉プラントを建設する
    方法において、 前記ペデスタルが設置され、前記原子炉格納容器の側壁
    の一部が構築された状態で、前記格納容器ライナーより
    も肉厚が厚く据え付け後に前記格納容器ライナーに接合
    される厚肉ライナー部材と、前記厚肉ライナー部材の一
    方の側面に取り 付けられた複数の梁と、前記梁の下方に
    位置して前記梁に連結されたダイヤフラムフロアライナ
    ーと、前記ダイヤフラムフロアライナーよりも上方であ
    って前記梁の高さよりも上方と下方とに配した配筋と、
    前記厚肉ライナー部材の他方の側面に固定されて原子炉
    格納容器の側壁に埋め込まれる他の配筋と、さらには前
    記ダイヤフラムフロアライナーの上面に補強接続された
    カットテイと、前記カットテイに前記下方の配筋と交差
    するように固定したスタッドと、前記カットテイを前記
    梁から懸垂支持する吊りボルトと、前記厚肉ライナーの
    前記他方の側面に取り付けられた複数のブラケットとを
    有するダイヤフラムフロアのモジュールを、前記ペデス
    タル及び前記原子炉格納容器の上方に移動させ、それぞ
    れの前記梁を前記ペデスタルで支持して前記各々のブラ
    ケットを前記側壁で支持し、その後に前記厚肉ライナー
    部材と前記側壁の内側部分に位置する前記格納容器ライ
    ナーとを接合し、前記梁の下方に位置して前記梁に連結
    されたダイヤフラムフロアライナー上にコンクリートを
    打設し、このコンクリートを打設するに際しては、前記
    下方の配筋を埋設するまで先込めのコンクリートを打設
    し、前記打設済みの先込めのコンクリートが固化した後
    に前記上方の配筋が埋設されるまで後込めのコンクリー
    トを再度打設して前記梁を前記ダイヤフラムフロアライ
    ナー上のコンクリートに埋設するように造成し、さらに
    は、前記他の配筋は前記側壁のコンクリートに埋設固定
    される事を特徴とする原子力プラントの建設方法。
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