JP3020778U - 照明付き時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 押しボタンスイッチを継続的に押さなくても
照明装置を作動させることができる照明付き時計を提供
する。 【構成】 時刻を表示する表示盤２８の照明を行う照明
装置１５を備えた照明付き時計１０において、押しボタ
ンスイッチ１２を一旦オンにして次にオフしたときに作
動するタイマー回路１３を設け、照明装置１５を押しボ
タンスイッチ１２のオン時間、及びタイマー回路１３の
カウント時間中に作動させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、時刻を表示し、更に必要な場合には時刻の表示盤の照明を行う照明 付き時計に関する。

【０００２】

【従来の技術】

長針及び短針を有するアナログ式の時計や、時刻を直接数字によって表示する デジタル式の時計においては、暗い場所でも表示盤が見えるように、照明装置と これを作動させる押しボタンスイッチが設けられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の時計に設けられている照明装置は、押しボタンスイッチ を押した時間だけ点灯する構造となっているので、暗い場所で時刻を確認しよう とする場合には押しボタンスイッチを押した状態を保持しておく必要があり、極 めて手間であるという問題があった。 本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、押しボタンスイッチを継続的に 押さなくても照明装置を作動させることができる照明付き時計を提供することを 目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記目的に沿う請求項１記載の照明付き時計は、時刻を表示する表示盤の照明 を行う照明装置を備えた照明付き時計において、押しボタンスイッチを一旦オン にして次にオフしたときに作動するタイマー回路を設け、前記照明装置を前記押 しボタンスイッチのオン時間、及び前記タイマー回路のカウント時間中に作動さ せている。 請求項２記載の照明付き時計は、請求項１記載の照明付き時計において、前記 照明装置は、エレクトロルミネッセンスランプであって、更に該エレクトロルミ ネッセンスランプを駆動するインバータ回路を備えている。 請求項３記載の照明付き時計は、請求項１記載の照明付き時計において、前記 タイマー回路は、前記押しボタンスイッチをオンにすることによって電池からコ ンデンサに電荷が充電され、前記押しボタンスイッチをオフすることによって、 前記コンデンサに溜まった電荷が抵抗を介して放電され、その放電時間によって 時間のカウントが行われている。 請求項４記載の照明付き時計は、請求項３記載の照明付き時計において、前記 照明装置は、エレクトロルミネッセンスランプであって 更に該エレクトロルミ ネッセンスランプを駆動するインバータ回路を備えている。 請求項５記載の照明付き時計は、時刻を表示する表示盤に、照明装置を設けた 照明付き時計において、時計本体の予めセットされた時間に発する信号によって 作動するタイマー回路を設け、前記照明装置を前記タイマー回路の作動によって 一定時間作動させている。 そして、請求項６記載の照明付き時計は、請求項５記載の照明付き時計におい て、前記照明装置は、エレクトロルミネッセンスランプであって、更に該エレク トロルミネッセンスランプを駆動するインバータ回路を備えている。 なお、請求項１及び請求項５記載の照明付き時計において、照明装置がエレク トロルミネッセンスランプの他、蛍光灯、その他の放電灯、場合によっては白熱 ランプ等であっても本考案は適用される。

【０００５】

【考案の効果】

請求項１〜４記載の照明付き時計においては、押しボタンスイッチを押して作 動させた場合に照明装置が作動する他、押しボタンスイッチを一旦オンにして次 にオフした場合には、タイマー回路が作動しタイマー回路によってカウントされ る一定時間だけ照明装置が作動するようになっている。従って、押しボタンスイ ッチを継続的に押さえることなく、一定の時間照明装置を作動させて時計の表示 盤を見ることができる。これは、老眼や遠視の人が時計を見るときに、一旦押し ボタンスイッチを押し、次に照明付き時計から離れて表示盤を見る場合に特に意 義がある。 特に、請求項３記載の照明付き時計は、タイマー回路の構成が簡単であるので 、故障等が少なく、更には安価に構成できる。 そして、請求項２及び４記載の照明付き時計においては、照明装置としてエレ クトロルミネッセンスランプ（ＥＬランプ）を使用しているので、消費電力が少 なく更には面光源を提供できるので、バックライトとして容易に組み込める。 請求項５及び６記載の照明付き時計は、時計本体の予めセットされた時間に発 する信号によって、表示盤に設けられた照明装置が作動するので、一定の時刻で あることを照明装置によって気付くことができ、更にその時間帯に表示盤を見て 時刻を知ることができる。 特に、請求項６記載の照明付き時計においては、照明装置としてエレクトロル ミネッセンスランプを使用しているので、消費電力が少なく、電池を電源とする 照明付き時計に向いている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説 明し、本考案の理解に供する。 ここに、図１は本考案の一実施の形態に係る照明付き時計の照明装置の駆動回 路図、図２及び図３はそれぞれ照明付き時計の正面図、図４は本考案の他の実施 の形態に係る照明付き時計の照明装置の駆動回路図である。

【０００７】 図１に示すように、本考案の一実施の形態に係る照明付き時計１０は、時計本 体１１と、これとは別に設けられている押しボタンスイッチ１２、タイマー回路 １３及びインバータ回路１４と、照明装置の一例であるエレクトロルミネッセン スランプ１５と、電池１６とを有している。以下、これらについて詳しく説明す る。

【０００８】 前記押しボタンスイッチ１２は、図２に示すように照明付き時計１０の外側ケ ース１７の外側上部に突出して設けられ、上部のボタン１８を手で押さえること によって、押しボタンスイッチ１２がオンになり、押さえた手をボタン１８から 離すことによって押しボタンスイッチ１２がオフになるように構成されている。

【０００９】 前記タイマー回路１３は、コンデンサ１９と比較的大きな抵抗２０とを有し、 押しボタンスイッチ１２をオンにした場合には、電池１６（電圧は１．５Ｖ）か らコンデンサ１９に電荷が短時間の内に充電されると共に、トランジスタ２１が オンになって、後続するインバータ回路１４を作動させるようになっている。 そして、押しボタンスイッチ１２をオフした場合には、コンデンサ１９に溜ま った電荷が抵抗２０を通じて放電され、一定の時間はトランジスタ２１がオンと なっている。なお、抵抗２０に後続する抵抗２２、２３の抵抗値は小さいので、 コンデンサ１９及び抵抗２０の値によって、タイマー回路１３の作動時間が決め られており、通常は後続するインバータ回路１４が５〜２０秒程度に作動するよ うにコンデンサ１９の容量及び抵抗２０の値が決められている。

【００１０】 前記インバータ回路１４は、発振用のトランジスタ２４、これに接続される中 間タップ付きのトランス２５、これに直列に接続される発振用のコンデンサ２６ 、及びトランジスタ２４のベースに取付けられた波形安定化用のコンデンサ２７ を有し、トランジスタ２４のベースにタイマー回路１３、抵抗２２、２３を介し て通電を開始すると、トランジスタ２４がオンオフ動作を繰り返して発振し、負 荷であるエレクトロルミネッセンスランプ１５にトランス２５から一定の交流電 圧を供給するようになっている。 なお、この実施の形態においては、エレクトロルミネッセンスランプ１５に供 給される電圧は約６０Ｖ程度、周波数は２ｋＨｚ程度であるが、これらは負荷と なるエレクトロルミネッセンスランプの種類によって変更されうるものである。

【００１１】 前記エレクトロルミネッセンスランプ１５は、リング状であって、図２に示す ように、円形の表示盤２８に中心位置を合わせて取付けられ、これによって周囲 の数字や長針及び短針を照明するようになっている。 従って、この照明付き時計１０においては、押しボタンスイッチ１２を押すと エレクトロルミネッセンスランプ１５が点灯し、押しボタンスイッチ１２を離す と、タイマー回路１３が作動し、このタイマー回路１３で設定される時間だけエ レクトロルミネッセンスランプ１５が延長して点灯される。

【００１２】 次に、図３に示すデジタル式の照明付き時計２９について説明するが、その表 示盤３０である液晶表示部のバックライトとしてエレクトロルミネッセンスラン プが使用されている。内部には前記実施の形態と同一構成のタイマー回路及びイ ンバータ回路が設けられ、押しボタンスイッチ３１を押すと、直ちにエレクトロ ルミネッセンスランプが点灯して、表示盤３０の数字が明確に目視でき、次に押 しボタンスイッチ３１を離しても、所定時間エレクトロルミネッセンスランプが 点灯している。

【００１３】 前記実施の形態においては、押しボタンスイッチによって、エレクトロルミネ ッセンスランプを作動させたが、時計本体１１に別のプリセット可能な時計回路 を設け、所定の時間になったらオン信号を発し、図１に示すようにこれによって 、タイマー回路１３を作動させるようにすることも可能である。この場合のオン 接点には一定方向に電流が流れるので、リレー接点であることが好ましいが、特 定の極性のトランジスタ等のスイッチング素子であってもよい。 なお、時計本体１１に設けるプリセット可能な時計回路は周知であるので、そ の詳しい説明を省略する。

【００１４】 図４には、他の実施の形態に係る照明装置の駆動回路を示すが、図１に示す駆 動回路と異なる部分は発振用のトランジスタ２４のベースを直接トランジスタ２ １ａで駆動し、オンにさせている点である。そして、トランジスタ２１ａのベー スには抵抗２０ａが接続され、この抵抗２０ａの抵抗値とコンデンサ１９の容量 値によって、タイマー回路１３ａのカウント時間を決めている。インバータ回路 １４ａは、トランジスタ２１ａ、２４のオンによって作動するので、図１に示す 駆動回路と同一である。２２ａ、２３ｃは制限用の抵抗である。その他の構成部 品については、図１の駆動回路と同一であるので、その詳しい説明を省略する。

【００１５】 前記実施の形態においては、照明装置としてエレクトロルミネッセンスランプ を使用したが、蛍光灯（ＦＬランプ）、豆電球等であってもよい。 また、タイマー回路及びインバータ回路は、別のタイプの回路であってもよい 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態に係る照明付き時計の照
明装置の駆動回路図である。

【図２】照明付き時計の正面図である。

【図３】デジタル式時計に適用した照明付き時計の正面
図である。

【図４】他の実施の形態に係る照明装置の駆動回路図で
ある。

【符号の説明】

１０ 照明付き時計 １１ 時計本体 １２ 押しボタンスイッチ １３ タイマー
回路 １３ａ タイマー回路 １４ インバー
タ回路 １４ａ インバータ回路 １５ エレクトロルミネッセンスランプ １６ 電池 １７ 外側ケー
ス １８ ボタン １９ コンデン
サ ２０ 抵抗 ２１ トランジ
スタ ２１ａ トランジスタ ２２ 抵抗 ２２ａ 抵抗 ２３ 抵抗 ２３ａ 抵抗 ２４ トランジ
スタ ２５ トランス ２６ コンデン
サ ２７ コンデンサ ２８ 表示盤 ２９ 照明付き時計 ３０ 表示盤 ３１ 押しボタンスイッチ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 時刻を表示する表示盤の照明を行う照明
   装置を備えた照明付き時計において、 押しボタンスイッチを一旦オンにして次にオフしたとき
   に作動するタイマー回路を設け、前記照明装置を前記押
   しボタンスイッチのオン時間、及び前記タイマー回路の
   カウント時間中に作動させることを特徴とする照明付き
   時計。
2. 【請求項２】 前記照明装置は、エレクトロルミネッセ
   ンスランプであって、更に該エレクトロルミネッセンス
   ランプを駆動するインバータ回路を備えている請求項１
   記載の照明付き時計。
3. 【請求項３】 前記タイマー回路は、前記押しボタンス
   イッチをオンにすることによって電池からコンデンサに
   電荷が充電され、前記押しボタンスイッチをオフするこ
   とによって、前記コンデンサに溜まった電荷が抵抗を介
   して放電され、その放電時間によって時間のカウントが
   行われる請求項１記載の照明付き時計。
4. 【請求項４】 前記照明装置は、エレクトロルミネッセ
   ンスランプであって、更に該エレクトロルミネッセンス
   ランプを駆動するインバータ回路を備えている請求項３
   記載の照明付き時計。
5. 【請求項５】 時刻を表示する表示盤に、照明装置を設
   けた照明付き時計において、 時計本体の予めセットされた時間に発する信号によって
   作動するタイマー回路を設け、前記照明装置を前記タイ
   マー回路の作動によって一定時間作動させることを特徴
   とする照明付き時計。
6. 【請求項６】 前記照明装置は、エレクトロルミネッセ
   ンスランプであって、更に該エレクトロルミネッセンス
   ランプを駆動するインバータ回路を備えている請求項５
   記載の照明付き時計。