JP3020426U - 情報表示装置付き車両 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 情報表示装置付き車両であって、ドライバー
にとって見やすく設計されているとともに、道路状況に
応じた表示パターンの変更にも車両本体内から容易に対
応できるようにする。 【解決手段】 電力を各部に対し供給する電力供給手
段、即ち、バッテリー（図示省略）を有する車両本体
２、例えば、オフロード用の４ＷＤ車と、この４ＷＤ車
等の車両本体２の背面にあるリアウインドガラス２ａの
上部にオーバーラップするように装備され、前記バッテ
リーから供給される電力を用いて、点滅可能な複数の発
光素子、例えば、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎ
ｇ Ｄｉｏｄｅ）により、交通情報を所定の輝度で可変
表示する情報表示装置３と、車両本体２の車室内に設置
され、前記車室内から前記情報表示装置３の制御操作が
可能な表示操作部とを備えた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、情報表示装置付き車両に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、交通パトロールなどにおいて、パトロール車に設置する情報表示装置と しては、その文字・図柄等の交通情報が予め蛍光塗料により描かれている複数種 類の表示パネルの中から、作業者が、必要な表示パネルを選択し、その表示パネ ルを車両の背面の予め備えられた配置場所に取り付けて、その車両を路側に停車 したり、路上を移動したりしながら、表示パネルに予め描かれた交通情報をドラ イバーに伝えるというものがあった。 また、可変表示のものもあるが、作業者が、車両から降りて、情報表示装置を 操作することで表示内容を変えるものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記情報表示装置では、道路状況に適した表示パターンを表示 するのに、その都度交通情報が描かれている表示パネルを取り替えていたので、 その表示パネルの取り替え作業にかなりの時間が必要であった。 また、ドライバーに交通情報を伝えるのに、日中は太陽光、夜間は自動車のヘ ッドライトまたは情報表示装置に内蔵されている発光源により、表示パネルに蛍 光塗料で描かれた交通情報を照射していたので、その光の反射角度およびドライ バーの見る角度によっては、その交通情報が見辛くなってしまうこともあった。

【０００４】 さらに、表示パネルが取り替え式なので、取り替え作業の際に、蛍光塗料の剥 がれ落ちやパネルの破損が生じるという問題点があった。 また、可変表示のものでは、表示内容の変更に際して、車両を停車させて、車 両から降りて情報表示装置を操作しなければならず、面倒な作業を必要としてい た。

【０００５】 そこで、本考案の目的は、ドライバーにとって見やすく設計されているととも に、道路状況に応じた表示パターンの変更にも車室内から容易に対応できるよう にした情報表示装置付き車両を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を解決すべく本考案は、路上を移動しながら、また、路側に停車し ながら、交通情報を表示する情報表示装置付き車両であって、電力を各部に対し 供給する電力供給手段、即ち、バッテリーを有する車両本体であるオフロード用 の４ＷＤ車等と、この４ＷＤ車等の車両本体の背面にあるリアウインドガラスの 上部にオーバーラップするように装備され、前記バッテリーから供給される電力 を用いて、点滅可能な複数の発光素子、例えば、ＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔ ｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｅ）により、交通情報を所定の輝度で可変表示する情報表示 装置と、前記４ＷＤ車等の車両本体の車室内に設置され、前記車室内から前記情 報表示装置の制御操作が可能な表示操作部（電源スイッチ、輝度スイッチ、起動 スイッチ、番号表示窓、繰り上げ釦および繰り下げ釦）と、を備える構成を特徴 としている。

【０００７】 本考案によれば、例えば、４ＷＤ車等の車両本体の車室内に設置された表示操 作部において制御操作が行われると、車両本体に備えられたバッテリーから供給 された電力により、車両本体の背面のリアウインドガラス上部にオーバーラップ するように装備された情報表示装置にある複数のＬＥＤが点灯あるいは点滅され ることによって、交通情報が情報表示装置に可変表示される。

【０００８】 このように、反射光を利用せず、車両本体に備えられたバッテリーから供給さ れた電力により、車両本体の背面上部に備えた情報表示装置の表面にある複数の ＬＥＤが点灯あるいは点滅されるので、角度に依らずドライバーに見やすい交通 情報が送られる。 さらに、車室内にある表示操作部から情報表示装置の制御操作が行えるように したので、作業者が乗車したままで、ある表示パターンから道路状況に適した表 示パターンへ簡単に変更される。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案に係る情報表示装置付き車両の実施の形態の例を図１から図４ に基づいて説明する。 先ず、図１は本考案を適用した一例としての情報表示装置付き車両を示すもの であり、図２は図１の情報表示装置付き車両の背面図であり、図中、１は情報表 示装置付き車両、２は車両本体、２ａはリアウインドガラス、２ｂはボンネット 、２ｃはサイドウインドウ、３は情報表示装置、３ａは表示ケース、３ｂは表示 部、４は固定部材、４ａはフック、５は警告灯である。

【００１０】 情報表示装置付き車両１には、図示のように、車両本体２の背面にあるリアウ インドガラス２ａの上部にオーバーラップするように、固定部材４を介して情報 表示装置３が、また、車両本体２の上面に取り付けられている。

【００１１】 これから、図１および図２の情報表示装置付き車両１の各部を説明する。 車両本体２は、ボンネット２ｂ内に、車両本体２内のエンジンの起動や各部照 明機器等への供給は勿論のこと、情報表示装置３を駆動するのに充分な電力を有 したバッテリー（図示省略）を備えたオフロード用の４ＷＤ車である。

【００１２】 情報表示装置３は、車両本体２の背面にあるリアウインドガラス２ａの上部に オーバーラップするように装備されており、車両本体２に内蔵されたバッテリー から供給される電力により、横長形状の表示ケース３ａの表示部３ｂ内において 赤と黄緑の高輝度ＬＥＤを点灯あるいは点滅させるもので、１フォントが赤と黄 緑の高輝度ＬＥＤが一セットで構成されていて、１６×１６の文字フォントによ り一文字を表示し、全体で合計６文字を表示することができるようになっている 。 また、この赤と黄緑からなる一セットの高輝度ＬＥＤを一フォントとして各々 に点灯させることにより、赤、黄緑および赤黄緑混合色（橙）の三種類の色表示 が可能であり、また、後述するように、文字・図柄等を右から左へ順次移動させ ながら情報表示装置３に表示することもできるようになっている。

【００１３】 固定部材４は、情報表示装置３を車両本体２の背面にあるリアウインドガラス ２ａの上部に、オーバーラップするように固定するためのものであり、例えば、 予め情報表示装置３に取り付けられた状態で、備え付けられているフック４ａ、 ‥‥を車両本体２の側部にあるサイドウインドウ２ｃの縁に引っかけることで車 両本体２に情報表示装置３を固定するようになっている。 警告灯５は、車両本体の上部に装備され、例えば、情報表示装置３の作動時に おいて、車両本体２に内蔵されたバッテリーからの電力供給により点滅するよう になっているものである。

【００１４】 従って、交通パトロール時には、車両本体２内部に備えられたバッテリーから 供給された電力により、車両本体２の上部に装備されている警告灯５を点滅しな がら、情報表示装置３の表面にある複数の高輝度ＬＥＤを点灯あるいは点滅させ ることで、交通情報を情報表示装置３に表示できるようになっている。

【００１５】 図３は図１の情報表示装置付き車両の表示操作部を示すものであり、図中、１ １は表示操作部、１２は電源スイッチ、１３は輝度スイッチ、１４はパターン番 号設定領域、１４ａは番号表示窓、１４ｂは繰り上げ釦、１４ｃは繰り下げ釦、 １５は起動スイッチである。 表示操作部１１は、車両本体２の車室内の運転席周辺に備えられており、作業 者が乗車したままで、情報表示装置３を制御操作するためのものであって、電源 スイッチ１２、輝度スイッチ１３、パターン番号設定領域１４および起動スイッ チ１５により構成されている。

【００１６】 これから、図３の表示操作部１１の各部を説明する。 電源スイッチ１２は、車両本体２内部のバッテリーから情報表示装置３への電 力供給を入／切する切替レバータイプのものである。

【００１７】 輝度スイッチ１３は、車両本体２内部のバッテリーから情報表示装置３への電 力供給量を二段階（高／低）に切替えて、情報表示装置３の輝度を調整する切替 レバータイプのものである。

【００１８】 パターン番号設定領域１４は、情報表示装置３に表示する交通情報の複数の表 示パターン２２（図４参照）を設定するためのものであり、設定された表示パタ ーン２２の番号が表示される番号表示窓１４ａと、押圧操作によりその設定され た表示パターン２２の番号を繰り上げる繰り上げ釦１４ｂと、繰り上げ釦とは反 対に前記番号を繰り下げる繰り下げ釦１４ｃとを備えている。 この繰り上げ釦１４ｂと繰り下げ釦１４ｃとを各々に押圧操作して、番号表示 窓１４ａに表示される表示パターン２２の番号を設定できるようになっている。

【００１９】 起動スイッチ１５は、押圧操作の度毎にパターン番号設定領域１４で設定され た表示パターン２２を情報表示装置２に表示するための押し釦タイプのものであ る。

【００２０】 従って、先ず、電源スイッチ１２を入にすることで、表示操作部３を可動状態 してから、パターン番号設定領域１４にある繰り上げ釦１４ｂと繰り下げ釦１４ ｃを押圧操作して番号表示窓１４ａに表示される表示パターン２２の番号を設定 し、起動スイッチ１５を押圧操作することにより、情報表示装置３に設定された 表示パターンが表示されるようになっている。

【００２１】 図４は図１の情報表示装置付き車両の記憶手段（ＲＯＭ）に記憶された表示パ ターンを示すもので、２１はＲＯＭ、２２は表示パターン、２３は表示番号、２ ４は表示内容、２５は表示色である。 この実施の形態の例では、複数種類の表示パターン２２、‥‥をＲＯＭ２１に 記憶していて、表示操作部１１に設定された表示パターン２２の番号に対応する ＲＯＭ２１内の表示パターン２２を取り出し、情報表示板３に表示させるように なっている。

【００２２】 ＲＯＭ２１は、表示操作部１１の裏面に取り付けられ、図示のように、情報表 示装置３に表示可能な複数種類の表示パターン２２、‥‥を記憶するとともに、 この表示パターン２２を取り出し可能な記憶手段である。 また、表示パターン２２は、ＲＯＭ２１に記憶された記憶形態であり、表示番 号２３、表示内容２４および表示色２５により構成されている。

【００２３】 表示番号２３は、その表示パターン２２の記憶アドレスを示すものであり、図 示のように、０〜９のアドレス番号が与えられている。 表示内容２４は、その表示パターン２２により情報表示装置３上に表示される 文字・図柄等や、その表示方法を示すものである。

【００２４】 情報表示装置３上に表示される文字・図柄等には、例えば、「パトロール中」 、「道路点検中／フリッカ／建設省」などの交通情報がある。 ここで、表示内容において、文字と文字との間に書かれている「／フリッカ／ 」とは、ある文字を情報表示装置３に表示してから、次の文字を表示するまでの 間に、表示ケース３ａ内にある高輝度ＬＥＤの点滅を、予め決められた周期で繰 り返し、見る人の眼にちらつきを感じさせるというものである。

【００２５】 情報表示装置３上に表示される文字・図柄等の表示方法は、図示はしないが、 例えば、以下のようなものがある。 ア、通常表示方法‥‥文字・図柄等を連続して表示する表示方法。 イ、点滅表示方法‥‥高輝度ＬＥＤの点灯／滅灯を繰り返して文字・図柄等 を表示する表示方法。 ウ、交互表示方法‥‥二画面の文字・図柄等を交互に表示する表示方法。 エ、多段表示方法‥‥三画面以上の文字・図柄等を順次表示する表示方法。 オ、流れ表示方法‥‥３０文字を右から左へ順次表示する表示方法。

【００２６】 表示色２５は、以前述べたように、赤と黄緑の一セットの高輝度ＬＥＤを一フ ォントとして各々に点灯させることにより、赤の高輝度ＬＥＤのみ点灯の場合に は赤、黄緑の高輝度ＬＥＤのみ点灯の場合には黄緑、さらに赤および黄緑の両方 の高輝度ＬＥＤの点灯の場合には赤黄緑混合色（橙）の三種類があり、文字によ り使い分けることができるようになっている。

【００２７】 このような情報表示装置付き車両としたので、以下に挙げるような効果が得ら れる。 反射光を利用せず、車両本体２のボンネット２ｂ内に備えられたバッテリーか ら供給された電力により、情報表示装置３にある複数の赤と黄緑の高輝度ＬＥＤ が点灯あるいは点滅されるので、角度に依らずドライバーに見やすい交通情報が 送られる。

【００２８】 さらに、車両本体２の車室内にある表示操作部１１から情報表示装置３の制御 操作が行えるようにしたので、作業者が乗車したままで、ある表示パターンから 道路状況に適した表示パターンへ簡単に変更される。

【００２９】 なお、以上の実施の形態の例においては、ＲＯＭ２１に複数の表示パターン２ ２、‥‥を記憶させて、その表示パターン２２を取り出し、情報表示装置に表示 していたが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば、読み書き可能な ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）を用いて、さらに書き込 みも行えるようにしてもよい。

【００３０】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係る情報表示装置付き車両によれば、反射光を利用し ないで、車両本体に備えられた電流供給手段から供給された電力により、車両本 体の背面上部に備えた情報表示装置にある複数の発光素子を点灯あるいは点滅さ せて交通情報を可変表示することができるので、角度に依らずドライバーに見や すい交通情報を送ることができる。

【００３１】 さらに、車両本体の車室内にある表示操作部から情報表示装置の制御操作を行 うことができるようにしたので、作業者が乗車したままで、ある表示パターンか ら道路状況に適した表示パターンへ簡単に変更することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した一例としての情報表示装置付
き車両を示すものである。

【図２】図１の情報表示装置付き車両の背面図である。

【図３】図１の情報表示装置付き車両の表示操作部を示
すものである。

【図４】図１の情報表示装置付き車両の記憶手段（ＲＯ
Ｍ）に記憶された表示パターンを示すものである。

【符号の説明】

１ 情報表示装置付き車両 ２ 車両本体 ２ａ リアウインドガラス ３ 情報表示装置 ３ａ 表示ケース ３ｂ 表示部 １１ 表示操作部 ２２ 表示パターン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０８Ｇ 1/09 Ｐ 1/0962 Ｇ０９Ｆ 9/33 Ｙ 7426−5Ｈ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】交通情報を表示する情報表示装置付き車両
   であって、 電力供給手段を有する車両本体と、 この車両本体の背面上部に装備され、前記電力供給手段
   から供給される電力を用いて、点滅可能な複数の発光素
   子により、交通情報を所定の輝度で可変表示する情報表
   示装置と、 前記車両本体の車室内に設置され、前記情報表示装置の
   制御操作が可能な表示操作部と、 を備えたことを特徴とする情報表示装置付き車両。