JP3020361B2 - 透過型電子顕微鏡用試料の作製方法 - Google Patents

透過型電子顕微鏡用試料の作製方法

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JP3020361B2
JP3020361B2 JP4272578A JP27257892A JP3020361B2 JP 3020361 B2 JP3020361 B2 JP 3020361B2 JP 4272578 A JP4272578 A JP 4272578A JP 27257892 A JP27257892 A JP 27257892A JP 3020361 B2 JP3020361 B2 JP 3020361B2
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良文 畑
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透過型電子顕微鏡用の試
料作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、素子の微細化につれて、その内部
を観察するのに透過型電子顕微鏡が用いられている。一
般に、透過型電子顕微鏡は数100kVの加速電圧で用
いる。このため、透過型電子顕微鏡で観察する試料の膜
厚は0.1μm以下にする必要がある。そのため観察用
の薄膜試料作製は困難であり、種々の手法が考案されて
いる。
【0003】以下、半導体デバイスを平面観察するため
の従来の試料作製方法、特に電気的不良部などの特定部
を透過型電子顕微鏡観察するための試料作製方法につい
て図面を用いて説明する。
【0004】図11〜図14は従来の観察用の試料作製
方法について説明するための断面図である。図におい
て、1は観察試料、2は試料1中で観察しようとしてい
る特定部、3は試料を薄膜化するためのイオンビーム、
4はイオンビームによって試料1につくられた穴、5、
はイオンビーム3を用いたエッチングによって試料1中
央に微小な穴4が開いたことを検出するためのレーザ光
源、6はレーザビーム、7は半導体検出器である。
【0005】図11に示す試料1中の特定部2を観察す
るための試料作製方法を説明する。まず、機械的研磨に
よって、試料中央部の膜厚を約30μmとする(図1
2)。次に、図13に示すように、イオンビーム3を用
いたエッチングで試料中央部に微小な穴4を開ける。こ
のようなイオンビームを用いてエッチングをする装置が
イオンミリング装置で、透過型電子顕微鏡用の試料作製
に多く利用されている。
【0006】このような穴4が開いたことを検出する方
法について図15,16を用い説明する。イオンミリン
グ装置では、主にレーザ光源5から放射されたレーザビ
ーム6と半導体検出器7とによって穴が開いたことが検
出される。すなわち、穴が開いていない図15の状態で
は、レーザビーム6が試料1で反射されて、半導体検出
器7まで到達しない。これよりさらにエッチングが進
み、図16のように試料中央に微小な穴4が開くと、レ
ーザビーム6が半導体検出器7で検出される。微小な穴
が開いたことが検出されると、イオンビーム4を用いた
エッチングが終了する。このようなエッチングが終了し
たことを検出する装置を終点検出器という。
【0007】特定部2でなく任意の場所の観察の場合
は、図13に示すような微小な穴4が開いた試料で、こ
の穴4の周辺にある薄膜部で透過型電子顕微鏡観察す
る。
【0008】しかし、特定部2を観察する場合にはさら
にイオンビーム3を用いたエッチングによって、図14
のように観察部2の極周辺、通常2μm以内の位置まで
穴4を広げ、特定部2の試料膜厚を薄くする必要があ
る。このイオンビーム3を用いたエッチングによって観
察部2の周辺部まで穴を広げる際、観察部2をエッチン
グするのを防ぐために、わずかずつのエッチングと光学
顕微鏡観察とを繰り返して穴4を広げていく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の透過型電子顕微鏡用の試料作製方法では、レーザビ
ーム6と半導体検出器7を用いた終点検出器で試料中央
に穴が開いたことを検出した後に、わずかずつのエッチ
ングと光学顕微鏡観察とを繰り返し観察試料を作製して
いくため、試料作製に多大な時間と労力を要するという
問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】この問題を解決するため
に本発明の試料作製方法は、所定の試料膜厚をもつ試料
表面にガラスを接着し前記、ガラス表面に観察位置を識
別するマークを設けた後に、前記ガラス表面に金属膜を
蒸着し、前記マークをもとに前記レーザビームを用い観
察部周辺の前記金属膜を除去し、イオンミリングでエッ
チングを行なった後、前記ガラスを除去する。
【0011】
【作用】本発明の試料作製方法では、試料表面に接着し
たガラス上に金属膜を蒸着し、観察部周辺の金属膜をレ
ーザビームで除去することによって、イオンビームによ
る試料のエッチングが観察しようとする特定部の周辺ま
で進んだ時点で、レーザビームと半導体検出器とを用い
たエッチングの終点検出方法で終点を検出することによ
って、透過型電子顕微鏡で特定部を観察するための試料
が作製できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0013】図1〜図7は本発明の一実施例における透
過型電子顕微鏡用の試料作製方法を示すものである。図
1において、1は観察試料、2は観察試料1中の観察し
ようとする特定部、3は試料を薄膜化するためのイオン
ビーム、4はイオンビームによって試料1につくられた
穴、5はイオンビーム3を用いたエッチングによって試
料1中央に微小な穴が開いたことを検出するためのレー
ザ光源、6はレーザビーム、7は半導体検出器で、これ
らは従来例と同一の構成である。8はガラス、9はガラ
ス8上に設けられたマーク、10はガラス8上に蒸着さ
れた金属膜、11は観察部2の周辺部に設けられた金属
膜10の開口部である。
【0014】以下その試料作製方法について説明する。
まず、従来例と同様に断面図を図1に示す試料を機械的
研磨によって中央部の膜厚を30μmとする(図2)。
次に、試料1の表面に膜厚300μmのガラス8をワッ
クスを用い接着し、ガラス8表面にレーザビーム6を用
いて、観察部2を特定するためのマーク9を設ける(図
3)。次に、ガラス8上に金属膜10を蒸着する(図
4)。この実施例では、膜厚約1μmのアルミニウム膜
を真空蒸着で蒸着した。次に、マーク9付近の金属膜1
0をレーザビーム6で除去して、開口部11を設ける
(図5)。開口部の大きさは約5μm×5μmである。
図5に示すように、開口部は観察部2を一端として、イ
オンビーム3で最初に穴4が開く方向に設ける。このよ
うな試料を従来例と同様にイオンミリング装置でエッチ
ングすると、試料1に開いた穴4が観察部2近くまで開
いた時点で、レーザビーム6と半導体検出器7とを用い
た終点検出器でエッチング終了が検出される(図6)。
そして、最後にガラス8をはがして観察試料とする(図
7)。
【0015】イオンミリングでのエッチングの過程を図
8〜図10を用いさらに詳しく説明する。
【0016】図8はエッチングを開始した時点の断面図
で、この時点ではレーザビーム6は試料1で反射され半
導体検出器7に到達しない。さらにエッチングが進み試
料1の中央に微小な穴4が開いても、レーザビーム6は
ガラス8上に蒸着された金属膜10で反射されるので半
導体検出器7に到達しない(図9)。従来の試料作製方
法ではこの時点で半導体検出器7にレーザビーム6が到
達し、エッチングの終了が検出されていた。今回の試料
作製方法ではさらにエッチングが進み、試料1の穴4が
広がって、金属膜10の開口部11まで達すると、レー
ザビーム6が開口部11を通り半導体検出器7に到達す
る(図10)。これによってエッチングの終了と認識さ
れる。なお、図8〜図10ではレーザビーム6は直線で
示しているが実際のレーザビームの直径は試料より大き
い。
【0017】この方法で作製された観察試料は特定部2
近くまで穴4が広がっているため、さらに追加のエッチ
ングすることなく、特定部2の透過型電子顕微鏡観察が
可能である。
【0018】なお、本実施例ではガラス上にアルミニウ
ム膜を蒸着したが、これに代えて金などの他の蒸着薄膜
を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明の試料作製方法では試料表面に接
着したガラス上にアルミニウム膜を蒸着し、観察部周辺
のアルミニウム膜をレーザビームで除去することによっ
て、イオンビームによる試料のエッチングが観察しよう
とする特定部の周辺まで進んだ時点で、レーザビームと
半導体検出器を用いたエッチングの終点検出方法で終点
を検出することによって、透過型電子顕微鏡で特定部を
観察するための試料作製を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試料作製方法を示した断面模式図
【図2】本発明の試料作製方法を示した断面模式図
【図3】本発明の試料作製方法を示した断面模式図
【図4】本発明の試料作製方法を示した断面模式図
【図5】本発明の試料作製方法を示した断面模式図
【図6】本発明の試料作製方法を示した断面模式図
【図7】本発明の試料作製方法を示した断面模式図
【図8】本発明の試料作製方法におけるエッチングの終
点検出を説明する図
【図9】本発明の試料作製方法におけるエッチングの終
点検出を説明する図
【図10】本発明の試料作製方法におけるエッチングの
終点検出を説明する図
【図11】従来の試料作製方法を示した断面模式図
【図12】従来の試料作製方法を示した断面模式図
【図13】従来の試料作製方法を示した断面模式図
【図14】従来の試料作製方法を示した断面模式図
【図15】イオンミリング装置におけるエッチング終点
検出方法を説明する図
【図16】イオンミリング装置におけるエッチング終点
検出方法を説明する図
【符号の説明】
1 試料 2 特定部 3 イオンビーム 4 穴 5 レーザ光源 6 レーザビーム 7 半導体検出器 8 ガラス 9 マーク 10 金属膜 11 開口部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過型電子顕微鏡試料の作製方法におい
    て、所定の試料膜厚をもつ試料表面にガラスを接着する
    工程と、前記ガラス表面に試料の観察位置を識別するマ
    ークを設ける工程と、前記ガラス表面に金属膜を蒸着す
    る工程と、レーザービームを用いて、前記マークをもと
    に観察部周辺の前記金属膜を除去する工程と、イオンミ
    リングを用いて前記試料をエッチングし、試料のエッチ
    ングが観察しようとする特定部の周辺まで進んだ時点で
    レーザービームと半導体検出器とを用いてエッチングの
    終点を検出する工程と、その後前記ガラスを除去する工
    程とを有することを特徴とする透過型電子顕微鏡試料の
    作製方法。
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KR100676613B1 (ko) * 2004-12-31 2007-01-30 동부일렉트로닉스 주식회사 파라핀을 이용한 반도체 시편 제조 방법

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