JPH05203444A - 原子間力顕微鏡用カンチレバーの製造方法 - Google Patents

原子間力顕微鏡用カンチレバーの製造方法

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JPH05203444A
JPH05203444A JP4014264A JP1426492A JPH05203444A JP H05203444 A JPH05203444 A JP H05203444A JP 4014264 A JP4014264 A JP 4014264A JP 1426492 A JP1426492 A JP 1426492A JP H05203444 A JPH05203444 A JP H05203444A
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photoresist
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Tomoyuki Yoshino
朋之 吉野
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    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/24AFM [Atomic Force Microscopy] or apparatus therefor, e.g. AFM probes
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原子間力顕微鏡として、その表面解析力の向
上及びカンチレバーの長寿命化を目的とし、これの好適
な製造方法を提供する。 【構成】 原子間力顕微鏡用カンチレバーとして、その
先端にダイヤモンドを有するカンチレバーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子間力顕微鏡用カン
チレバーとして、先端にダイヤモンドを有したカンチレ
バーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の原子間力顕微鏡用カンチレバー
は、窒化膜上に同じ材質である窒化膜でできたチップや
酸化膜から成るチップを有しているものである。あるい
は、カンチレバーの先端を鋭利にして、特にチップ等は
持たないものもある。これらの原子間力顕微鏡用カンチ
レバーを図2,図3に示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した形状の原子間
力顕微鏡用カンチレバーでは、カンチレバー先端のチッ
プが窒化膜や酸化膜等の薄膜の一部分からなるため強度
が非常に弱く、測定の際に被測定物と接触して破損しや
すいと言う欠点がある。また、これらの先端チップは単
結晶シリコンを異方性エッチングしてできた溝へ薄膜を
堆積してチップを作成する方法がとられるため、チップ
先端の角度を小さくするにも限界がある。
【0004】従って、原子間力顕微鏡としての十分な情
報を得るための解析を行うのが難しいものとなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の原子間力顕微鏡
用カンチレバーが上記課題を解決するために採用した手
段は、カンチレバーの先端にダイヤモンドのチップを取
り付けることでカンチレバーの強度を向上させると同時
に原子間力顕微鏡としての十分な情報を得られるように
した。
【0006】
【作用】上記のように、原子間力顕微鏡用カンチレバー
の先端に用いるダイヤモンドの先端角度を鋭角にするこ
とで、被測定物の表面を非常に狭い範囲で走査・解析す
ることが可能となる。また、ダイヤモンドは他の材料と
比べて強度が大きく、カンチレバーの長寿命化が計れ
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照にして説
明する。図1は本発明による原子間力顕微鏡用カンチレ
バーの断面図である。但し、理解しやすいように図化し
たため実際の倍率通りには表していない。図2及び図3
は従来の原子間力顕微鏡用カンチレバーを示している。
図2はカンチレバーの先端にレバーと同じ材質から成る
チップを有しているタイプである。図3はカンチレバー
の先端にチップを持たないタイプのものである。
【0008】次に本発明の原子間力顕微鏡用カンチレバ
ーを示した図1について詳しく説明すると、1は単結晶
シリコンである。単結晶シリコン1は、カンチレバーを
補強する働きと原子間力顕微鏡本体への接続部分として
の働きがある。2は本発明の最も中心的なダイヤモンド
針である。このダイヤモンド針2は、単結晶シリコンウ
エハ1上に成長させたものであるが、その際にダイヤモ
ンドを成長させる位置を制御することが最も重要であ
る。3はシリコン酸化膜であるが、4の窒化膜を成膜す
る際に単結晶シリコンウエハ1と窒化膜4の密着性を良
くするために単結晶シリコンウエハ1と窒化膜4との間
に挟んである。5は金属薄膜である。この金属薄膜5
は、カンチレバー及び先端のチップが被測定物の表面を
走査する際に、カンチレバーの動きを光信号として得る
ためにカンチレバーの表面に成膜してある。
【0009】図1と図2及び図3を比較すると、最も異
なる点は先端に鋭角のチップを有している点である。こ
の先端チップの鋭角性が、従来の原子間力顕微鏡に比べ
て解析力が向上している理由である。次に、本発明の原
子間力顕微鏡用カンチレバーの製造方法について述べ
る。図4に示したのが本発明の製造工程である。(1)
は未処理の単結晶シリコンウエハ1である。このシリコ
ンウエハの裏面を上にして、フォトレジスト6をスピン
コートしたのが(2)である。(3)は(2)でスピン
コートしたフォトレジスト6をパターニングしたもので
ある。その後、フォトレジストをマスクとして片面のみ
を水酸化カリウム水溶液で異方性エッチングを行うと
(4)に示したようになる。ここで注意することは、表
面側はエッチングされないようにフォトレジスト6を全
面に塗布する等の工夫が必要である。
【0010】(5)は(4)でエッチングを行った際に
マスクとして使用したフォトレジスト6を剥離したもの
である。エッチングを行った面(以下、裏面と言う)の
逆側の面(以下、表面と言う)へダイヤモンドを成長さ
せるため、表面を上向きにセットする。(6)は裏面の
エッチングパターンに合わせて集束イオンビーム等で表
面側の単結晶シリコンウエハ1に傷7を入れた状態であ
る。前述した通り、この傷入れの位置制御が重要な点で
ある。ダイヤモンドは基板表面の傷から核を発生して成
長する性質を利用したものである。
【0011】(7)は集束イオンビームで傷入れを行っ
た場所にダイヤモンドが成長したところを図示したもの
である。ダイヤモンドを成長させる過程では、ダイヤモ
ンドの先端をできるだけ鋭利にすることが重要である。
そのためには、ダイヤモンドの気相成長において、通常
のダイヤモンド薄膜を成膜する時とは違ったガス組成に
して、ダイヤモンドの成長と同時にダイヤモンドのエッ
チングを行う。ダイヤモンドを成長させた次の工程とし
ては、(8)に示したように単結晶シリコンウエハ1の
表面を酸化して酸化膜8を形成する。
【0012】但し、この酸化はCVD(化学的気相成長
法)等によるものでなく、熱酸化法によるものである。
CVDで酸化を行うとダイヤモンドの表面にも酸化膜が
堆積してしまうからである。この工程では酸化膜は裏面
にも成膜してしまうので、不用な裏面の酸化膜をエッチ
ングする必要がある。その処理を行ったものを(9)に
示した。
【0013】(10)はCVDで窒化膜4を成膜した状
態である。窒化膜4は、カンチレバーの主要な部分であ
るため欠陥などの無い膜を得る必要がある。但し、CV
Dによる窒化膜はダイヤモンドの上にも堆積するため、
ダイヤモンドの先端に堆積した窒化膜を取り除く必要が
ある。そのため、(11)に示したようにフォトレジス
トをスピンコートし、露光用マスクを用いてパターニン
グを行う。そのパターニングに従ってフォトレジストを
取り除いたものが(12)である。(12)に示したフ
ォトレジストのパターニングをマスクとして表面の窒化
膜をエッチングすると共に、裏面の窒化膜は全面的に除
去する。この様子が(13)に示してある。その後、フ
ォトレジストを取り除いた物が(14)である。
【0014】(15)は裏面の単結晶シリコンウエハの
肉薄部分がなくなるまでエッチングした状態である。肉
薄部分がエッチングされて、ダイヤモンド及び酸化膜が
現れたところでエッチングを終了する。その後、単結晶
シリコンウエハ側へ金属薄膜を成膜する。その様子を
(16)に示した。この金属薄膜を成膜する理由は前述
した通りであるが、カンチレバーの動きを光信号として
原子間力顕微鏡本体へ送るためのものである。
【0015】(17)に示した点線に沿ってダイシング
を行うと、(18)に示したように原子間力顕微鏡用カ
ンチレバーが完成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の断面図である。
【図2】従来の原子間力顕微鏡用カンチレバーで、カン
チレバーと同一の材質からなる先端チップを有するタイ
プの断面図である。
【図3】従来の原子間力顕微鏡用カンチレバーで、カン
チレバーの先端にチップを持たないタイプの断面図であ
る。
【図4】本発明の一実施例の工程図である。
【符号の説明】
1 単結晶シリコン 2 ダイヤモンド針 3 シリコン酸化膜 4 窒化膜 5 金属薄膜 6 フォトレジスト 7 傷 8 酸化膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンウエハの前面にフォトレジスト
    を形成する工程と、該フォトレジストをパターニングす
    る工程と、該パターニングしたフォトレジストをマスク
    として前記シリコンウエハをエッチングする工程と、エ
    ッチング終了後に前記フォトレジストを剥離する工程
    と、前記シリコンウエハのエッチング対向面に傷入れを
    行う工程と、該傷入れ部に探針となるダイヤモンドを成
    長させる工程と、該ダイヤモンド成長後前記シリコンウ
    エハ表面に酸化膜を形成する工程と、該酸化膜表面に窒
    化膜を形成する工程と、前記ダイヤモンド探針部及びシ
    リコンウエハ裏面の窒化膜を取り除くエッチングのため
    のフォトレジストパターニングマスクを形成する工程
    と、該フォトレジストパターニングマスクを除去する工
    程と、前記シリコンウエハのダイヤモンド探針形成側の
    酸化膜が露出するまで前記シリコンウエハのエッチング
    部をさらにエッチングする工程とエッチング終了後に、
    前記シリコンウエハのエッチング部に金属薄膜を形成す
    る工程とからなる原子間力顕微鏡用カンチレバーの製造
    方法。
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