JP3020177B2 - スイッチ素子アレイの駆動法 - Google Patents

スイッチ素子アレイの駆動法

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JP3020177B2
JP3020177B2 JP2252336A JP25233690A JP3020177B2 JP 3020177 B2 JP3020177 B2 JP 3020177B2 JP 2252336 A JP2252336 A JP 2252336A JP 25233690 A JP25233690 A JP 25233690A JP 3020177 B2 JP3020177 B2 JP 3020177B2
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誠治 大野
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日本板硝子株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自己走査機能を有するスイッチ素子アレイ
の駆動法に関し、特に、スイッチ素子アレイの動作安定
化、高密度集積化、低消費電力化等を可能とする駆動法
に関する。
[従来の技術] 第5図に、自己走査可能なスイッチ素子アレイの代表
的な構成例を示す。このアレイは、スイッチ素子とし
て、最も標準的な3端子の発光サイリスタを用いたもの
である。
第5図において、5つの発光サイリスタT−2〜T+
2は、一列に並べられた多数の発光サイリスタの一部で
ある。各発光サイリスタTi(iは整数)のゲート電極Gi
は、電気的接続手段としての結合用ダイオードDi,Di−
1を介して隣接する他の発光サイリスタTi+1,Ti−1の
それぞれの制御電極としてのゲート電極Gi+1,Gi−1に
接続されるとともに、ゲート負荷抵抗RLを介して電源
VGKに接続されている。そして、各発光サイリスタTiの
カソード端子は接地され、転送信号入力端子としてのア
ノード端子は2本のクロックラインCL1,CL2のどちらか
に(隣接する素子間でクロックラインが異なるように)
接続されている。これらのクロックラインCL1,CL2は、
電流制限抵抗RI1,RI2を介してクロックパルス発生器
(図示せず)に接続されている。このクロックパルス発
生器により、2相の転送クロックパルスφ1,φ2がクロ
ックラインCL1,CL2上に供給される。
第6図は、第5図のスィッチ素子アレイに用いられて
いる転送クロックパルスのタイミング図である。各転送
クロックパルスφ1,φ2は、普通の矩形波パルスで、1
周期内にハイレベル電圧VHとローレベル電圧VLの二値
状態を有する。両転送クロックパルスφ1,φ2の間で
は、安定な転送動作を保証するために、それぞれのハイ
レベル電圧区間がわずかに重なり合うように設定されて
いる。
次に、このスイッチ素子アレイによる自己走査機能の
作用を説明する。今、転送クロックパルスφ2がハイレ
ベル電圧になっていて、発光サイリスタT0がオンしてい
るとする。この時、3端子サイリスタの特性から、発光
サイリスタT0のゲート電極G0は零ボルト近くに引き下げ
られている。これにより、発光サイリスタT0の右側の回
路では、各結合ダイオードD0,D+1…に順方向電圧が印
加され、それぞれに電流が流されている。発光サイリス
タT+1,T+2…のゲート電圧は電源VGK、結合用ダイ
オードD0,D+1…、アノード負荷抵抗RL,RL…のネット
ワークから決まり、発光サイリスタT0に最も近いゲート
電極G+1の電圧が最も低く、発光サイリスタT0から離
れるにしたがってゲート電極G+2,…の電圧が高くな
る。一方、発光サイリスタT0の左側の回路では、各結合
用ダイオードD−1,D−2…が逆バイアス状態で、それ
ぞれに電流は流れず、各発光サイリスタT−1,T−2…
のゲート電極G−1,G−2…は電源VGKと同電位になっ
ている。なお、転送クロックパルスφ2がハイレベル電
圧になっているが、発光サイリスタT0がオンしているた
め、クロックラインCL2はオン時のアノード電圧(pn接
合の順方向立ち上がり電圧Vdfにほぼ等しい)に引き下
げられている。
しかして、3端子サイリスタのオン電圧(オンするた
めに必要なアノード−カソード電圧)はゲート電圧に拡
散電位(Vdfにほぼ等しい)を加えた電圧であるから、
このように発光サイリスタT0がオンしている時、他の発
光サイリスタの中でオン電圧の最も低いのは右隣のT+
1で、そのオン電圧の値は約2Vdfである。次に低いオン
電圧はT+2の3Vdfで、以下右側にいくほど高くなる一
方、発光サイリスタT0の左側の各発光サイリスタT−1,
T−2…のオン電圧は一様に約VGK+Vdfである。したが
って、転送クロックパルスφ1,φ2のハイレベル電圧V
Hを2Vdf〜3Vdfの間に設定しておくと、転送クロックパ
ルスφ1がハイレベル電圧VHに立ち上がった時、発光
サイリスタT+1のみがターン・オンし、オン状態がT0
からT+1に転送される。このようにして、クロックパ
ルスφ1,φ2が入れ替わる度毎に発光サイリスタのオン
状態が右隣の他の発光サイリスタへ転送される。
しかし、上記のスイッチ素子アレイでは、同一クロッ
クライン上で複数の発光サイリスタを同時に点灯させる
ことができないという不具合があった。すなわち、各発
光サイリスタのカソードは接地され、かつアノードは直
接クロックラインに接続されているため、同じクロック
ラインに接続されている全ての発光サイリスタのアノー
ドカソード電圧は常に等しい値になる。このため、同じ
クロックライン上の複数の発光サイリスタを同時にオン
(点灯)させようとしても、一方が先にオン状態になれ
ば、あるいはオン状態になっていれば、他方もそれに連
動してオン時のアノード電圧(Vdf)に引き下げられる
ため、転送クロックパルスの印加が働かず、ターン・オ
ンしない。
この問題に対しては、同じクロックライン上の発光サ
イリスタの各アノード電圧を互いに独立させるべく、第
4図に示すように、クロックラインCL1,CL2と各発光サ
イリスタのアノードとの間に抵抗(アノード負荷抵抗)
RAを挿入すればよい。この場合、クロックラインCL1,C
L2とクロックパルス発生器との間の電流制限抵抗RI1,RI
2は不要となり、除去してよい。このような構成によれ
ば、同じクロックライン上で、ある発光サイリスタがオ
ンしても、アノード負荷抵抗RAで電圧降下が生じるた
め、当該クロックラインはオン時のアノード電圧まで引
き下げられることがなく、このクロックラインに接続さ
れた他の発光サイリスタのアノードに転送クロックパル
スのハイレベル電圧VHが有効に作用する。これにより
複数点の同時点灯が可能となる。
このように、第4図に示すような構成によって第5図
の構成の不具合を解決することができる。ところが、第
4図の構成に従来の駆動法を用いると、異なるクロック
ライン上の発光サイリスタの間で同時点灯を安定に動作
させることができないという別の不具合が生じる。以
下、この理由を説明する。
いま転送クロックパルスφ2がハイレベル状態で、発
光サイリスタT0がオンしているとする。この時の各発光
サイリスタのゲート電圧は上述した第5図のアレイの場
合と同じである。したがって、次に転送クロックパルス
φ1がハイレベル電圧VHに立ち上がると、発光サイリ
スタT0の右隣の発光サイリスタT+1がターン・オンす
る。この発光サイリスタT+1がオンすることによっ
て、その右隣の発光サイリスタT+2のゲート電圧が約
Vdfまで引き下げられる。この時、クロックラインCL2は
ハイレベル電圧VHになっているのでこの発光サイリス
タT+2がターン・オンする。以下、同様の作用が繰り
返されてオン状態が次々と右側の各サイリスタ素子へ伝
播し、ついには発光サイリスタT0より右側の発光サイリ
スタT+1,T+2,…は全てオンしてしまう。
このようなオン状態の伝播現象を防ぐために、従来
は、第7図に示すように3本のクロックラインCL1,CL2,
CL3を設け、3相の転送クロックパルスφ1,φ2,φ3で
駆動していた。第8図は転送クロックパルスφ1,φ2,φ
3のタイミング図である。このような3相駆動によれ
ば、2つの転送クロックパルスが同時にハイレベル電圧
VHになっても残りの転送クロックパルスはローレベル
電圧VLになっているため、発光サイリスタのオン状態
が伝播することはない。
[発明が解決しようとする課題] しかし、クロックラインの本数が増えると、半導体基
板上でクロックラインの占める面積が大きくなり、アレ
イの集積度が制限されるという不具合がある。また、こ
の種のスイッチ素子アレイを光情報処理装置に応用した
場合、1単位のデータ(例えば1つの画素)にクロック
ラインの本数に等しい数の素子が割り当てられる。した
がって、クロックラインが2本から3本に増えれば、単
位データ当たり2個の素子で済んでいたのが3個必要と
なり、素子の利用効率が2/3倍に低下するという不具合
が生じる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、最
小数の転送クロックパルスで複数のスイッチ素子のオン
状態を安定に転送することを可能とし、集積度の向上
化、素子の利用効率の向上、さらには消費電力の低減化
を計るスイッチ素子アレイの駆動法を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本願の発明におけるスイ
ッチ素子アレイは、各スイッチ素子のターン・オン電圧
またはターン・オン電流が隣接する他のスイッチ素子の
オン状態によって影響を受けるように複数のスイッチ素
子を1次元、2次元または3次元的に配列し、各スイッ
チ素子に電圧もしくは電流を印加するための複数本のク
ロックラインの中の1つを接続し、これらのクロックラ
インに位相の異なる所定の転送クロックパルスをそれぞ
れ与えることによりスイッチ素子のオン状態を隣接する
スイッチ素子へ順次転送するようにしたスイッチ素子ア
レイにおいて、前記転送クロックパルスが1周期の間に
3種類以上の電圧もしくは電流の状態を有するものとし
た。
本願の発明における転送クロックパルスは、好ましい
実施態様によれば、スイッチ素子の「点孤」、「保
持」、「消孤」の3つの動作状態にそれぞれ対応する。
本願の発明に使用するスイッチ素子としては、オン状
態を保持するのに必要な電圧VON、オフ状態を保持する
のに必要な電圧VOFF、オフ状態からオン状態に遷移す
るのに必要な電圧VTURN-ON、オン状態からオフ状態に
遷移するのに必要な電圧VTURN-ON、オン状態からオフ
状態に遷移するのに必要な電圧VTURN-OFFの関係が、V
TURN-OFF<VON<VOFF<VTURN-ONまたはVTURN-ON<
VOFF<VON<VTURN-OFFとなるようにスイッチ素子で
あればよい。たとえば、3端子発光サイリスタが使用可
能である。
[作用] 本願の発明によれば、転送クロックパルスが3種類以
上の電圧の状態をとることにより、実施例にて詳細に説
明するように2相の転送クロックパルスで複数の素子の
オン状態の転送を安定に制御することが可能であり、ス
イッチ素子の集積密度を向上することができる。また、
各動作毎に最適な条件で駆動することが可能であるか
ら、たとえば素子をターン・オン(「点灯」)させた後
は、転送クロックパルスの電圧をオン状態の「保持」に
必要なだけの電圧に下げることで、消費電力を低減する
ことができる。
[実施例] 以下、本願の発明の実施例を図面を用いて説明する。
<実施例1> この実施例1は、第4図のスイッチ素子アレイで複数
点の同時点灯および複数点転送を安定に行うための駆動
法に係る。
第1図は、この実施例1による2相の転送クロックパ
ルスφ1,φ2のタイミング図である。図中横軸は時刻、
縦軸は電圧を表す。各転送クロックパルスφ1,φ2は、
1周期の期間中に電圧が3段階11,12,13に変化する。す
なわち、最初電圧V3の状態(11)をとり、次に電圧V2の
状態(12)をとり、最後に電圧V1の状態(13)をとる。
これらの電圧V1,V2,V3は、それぞれがスイッチ素子の
「消孤」、「保持」、「点孤」の各動作状態に対応する
よう、 V1<Vdf<V2<2Vdf<V3<3Vdf の関係に設定されている。
次に、第1図および第4図につき動作を説明する。い
ま、時刻t1で、転送クロックパルスφ1,φ2の電圧がそ
れぞれV1,V2、発光サイリスタT0がオン状態にあり、他
の発光サイリスタはオフ状態にあるとする。この時、3
端子サイリスタの特性から、発光サイリスタT0のゲート
電極G0は零ボルト近くに引き下げられている。これによ
り、発光サイリスタT0の右側の各結合ダイオードD0,D+
1…に電流が流れ、発光サイリスタT0に最も近いゲート
電極G+1の電圧が最も低く、発光サイリスタT0から離
れるにしたがってゲート電極G+2,…の電圧が高くなっ
ている。一方、発光サイリスタT0の左側の各結合用ダイ
オードD−1,D−2…は逆バイアス状態で、それぞれに
電流は流れず、各発光サイリスタT−1,T−2…のゲー
ト電極G−1,G−2…は電源GGKと同電位になってい
る。
しかして、このような発光サイリスタT0がオンしてい
る時、他の発光サイリスタの中でオン電圧の最も低いの
は右隣のT+1の約2Vdf、次に低いオン電圧はT+2の
3Vdfて、以下右側にいくほど高くなる。一方、発光サイ
リスタT0の左側の各発光サイリスタT−1,T−2…のオ
ン電圧は一様に約VGK+Vdfである。
したがって、次に時刻t2において、クロックラインCL
1上の転送クロックパルスφ1がハイレベル電圧V3まで
立ち上がると、この電圧V3は2Vdf<V3<3Vdfに設定され
ているので、発光サイリスタT+1がターン・オンす
る。これにより、発光サイリスタT0,T+1が同時にオン
(点灯)状態となる。
発光サイリスタT+1がオンすると、その右隣の発光
サイリスタT+2のゲート電圧がほぼ零ボルト付近まで
立ち下げられる。この時、クロックラインCL2上の転送
クロックパルスφ2は中間電圧V2の状態になっている
が、この電圧V2はV2<2Vdfに設定されているので、発光
サイリスタT+2がターン・オンすることはない。オフ
状態のままである。したがって、オン状態の伝播現象は
発生しない。
次に時刻t3において、クロックラインCL2上の転送ク
ロックパルスφ2が電圧V2から電圧V1に立ち下がる。V1
<Vdfに設定されているので、発光サイリスタT0はター
ン・オン(消灯)する。
さらに時刻t4において、転送クロックパルスφ1が電
圧V3から電圧V2まで下がる。しかしVdf<V2なので、発
光サイリスタT+1のオン状態は保持される。この時の
アレイの各部の電圧分布は、時刻t1における各部の電圧
分布を右に素子1個分シフトさせたものに相当する。し
たがって、時刻t5において転送クロックパルスφ2が電
圧V1から電圧V3へ立ち上がると、上記と同様な作用によ
り右隣の発光サイリスタT+2のみがターン・オンす
る。その右隣の発光サイリスタT+3はターン・オンし
ない。このようにして、発光サイリスタのオン状態T0→
T0,T+1→T+1→T+1,T+2→T+2→…と順次右
側に移り、複数点の同時点灯および複数点転送が安定に
行われる。
また、本駆動方式によれば、消費電力が低減される利
点もある。すなわち、転送時(発光サイリスタのターン
・オン時)以外の時は、オン状態の保持に必要な電圧V2
しかかけないので、アノード負荷抵抗RAで消費される
電力を少なくすることができる。この効果は、転送に必
要な時間に比べて保持状態の時間が長いような使い方を
するときに特に有効である。
<実施例2> 第2図は、本願発明の駆動法が適用可能なスイッチ素
子アレイの別の例を示す。
この第2図のアレイもスイッチ素子として発光サイリ
スタを使用し、多数の発光サイリスタを一列に配列す
る。ただし、各発光サイリスタのターン・オン電圧が隣
接する他の発光サイリスタのオン状態によって影響を受
けるようにするために、実施例1で扱った第4図のアレ
イでは結合用ダイオード、ゲート負荷抵抗等のネットワ
ーク配線を用いたのに対し、第2図のアレイでは発光サ
イリスタのオン電圧が光の入射によって低下する現象を
利用する。このような光結合によっても、上記ネットワ
ーク配線を用いた場合と同様な自己走査機能が得られ
る。なお、一方向走査を行うには、各発光サイリスタTi
より出射される光Liが両隣の発光サイリスタの一方だけ
(例えば右方向への走査を行う場合は右隣の発光サイリ
スタTi+1)に入射するように構成すればよい。
しかし、この第2図のアレイで、従来の駆動法(第6
図の転送クロックパルス)により複数点同時点灯ないし
複数点転送を行うとすれば、やはりオン状態の伝播現象
が発生し、安定な動作は得られない。
この実施例2は、このような第2図のアレイに対して
第1図に示す波形と同様な波形の転送クロックパルスφ
1,φ2を適用し、各パルスの電圧V1,V2,V3を適当な値に
選ぶことにより、複数点同時点灯ないし複数点転送を安
定に行うものである。以下、第1図および第2図につき
動作を説明する。
いま、時刻t1において、発光サイリスタT0がオン状態
にあるとする。この時、転送クロックパルスφ2の電圧
は中間電圧V1で、発光サイリスタT0は中間強度の光L0を
出射している。そして、この出射光L0は右隣の発光サイ
リスタT+1に入射しているため、発光サイリスタT+
1のオン電圧は正常値Vpよりも低い値Vpに下がってい
る。
次に時刻t2において、クロックラインCL2上で転送ク
ロックパルスφ1が電圧V1から電圧V3まで立ち下がる。
この電圧V3をVp<V3<Vpに設定しておくと、クロックラ
インCL1上では発光サイリスタT+1のみがターン・オ
ンする。これにより、発光サイリスタT0,T+1が同時に
オン(点灯)状態となる。
発光サイリスタT+1がオンすることで、その出射光
が右隣の発光サイリスタT+2に入射し、その発光サイ
リスタT+2のオン電圧がVqないしそれよりも低いVq′
に下がる。しかし、転送クロックパルスφ1,φ2の中間
電圧V2をVdf<V2<Vq′と設定することで、発光サイリ
スタT+2をオフ状態に保つことができる。このよう
に、この実施例2でも、オン状態の伝播現象を防止する
ことができる。
<実施例3> 上述した実施例1,2では、各転送クロックパルスφ1,
φ2を電圧V1,V2の間で段階的に変化させたのに対し
て、この実施例3では漸次的に変化させる。
第3図は、実施例3による転送クロックパルスφ1,φ
2のタイミング図である。図示のように、各転送クロッ
クパルスφ1,φ2は、電圧V1から電圧V3へステップ的に
立ち上がり、電圧V3から電圧V2まで漸次的に下がり、電
圧V2から電圧V1へステップ的に立ち下がる。電圧V3への
立ち上がりでターン・オンした発光サイリスタは電圧V3
から電圧V2への途中で「点孤」状態から「保持」状態に
移行し、電圧V1への立ち下がりで「消孤」状態になる。
このように、本願の発明による転送クロックパルスは、
第3段階以上の電圧状態をとるのであれば、任意のパル
ス波形を有するものであってもよい。
なお、上述した各実施例では、カソード端子を共通接
地してなる発光サイリスアレイについて説明したが、ア
ノード端子を共通接地してなる発光サイリスタアレイに
おいても、電圧の符号関係を異にするだけで、本願発明
の駆動法を同様に用いることができる。また、スイッチ
素子は発光サイリスタに限るものではない。静電誘電
(SI)サイリスタや電界制御サイリスタ(FCT)等も可
能である。さらに、一般的には、オン状態を保持するの
に必要な電圧VON、オフ状態を保持するのに必要な電圧
VOFF、オフ状態からオン状態に遷移するのに必要な電
圧VTURN-ON、オン状態からオフ状態に遷移するのに必
要な電圧VTURN-OFFの関係が、 VTURN-OFF<VON<VOFF<VTURN-ON または VTURN-ON<VOFF<VON<VTURN-OFF となるようなスイッチ素子であれば、任意の素子が本願
発明の適用対象となる。また、それら各状態が電流の値
によって制御されるようなスイッチ素子も同様に可能で
ある。
なお、上述した各実施例は、スイッチ素子を一次元的
に配列したアレイに係るものであったが、スイッチ素子
を二次元または三次元的に配列したアレイにおいても上
記と同様な効果が得られる。
[発明の効果] 以上述べたように、本願の発明におけるスイッチ素子
アレイの駆動法によれば、例えば2相の転送クロックパ
ルスで複数の素子のオン状態の転送を安定に制御するこ
とが可能であり、画像の書込み、保持、移動、読出し等
を行うスイッチ素子アレイの集積密度の向上、素子の利
用効率の増大をはかることができる。また、スイッチ素
子の各状態に対応して最適な電圧を選べるため、消費電
力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の実施例による転送クロックパルスのタイ
ミング図、第2図は第2の実施例が適用されるスイッチ
素子アレイの回路図、第3図は第3の実施例による転送
クロックパルスのタイミング図、第4図は第1の実施例
が適用されるスイッチ素子アレイの回路図、第5図は自
己走査可能なスイッチ素子アレイの代表的な構成の回路
図、第6図は従来の駆動法による転送クロックパルスの
タイミング図、第7図は3相駆動式スィッチ素子アレイ
の回路図、および第8図は従来の駆動法による3相転送
クロックパルスのタイミング図である。 なお、図面に用いた符号において、 11,12,13……転送クロックパルスの電圧状態 CL1,CL2……クロックライン T−2〜T+2……発光サイリスタ G−2〜G+2……ゲート電極 RL,RL……ゲート負荷抵抗 RA,RA……アノード負荷抵抗 D−2〜D+1……結合用ダイオード VGK……電極 である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々のターン・オン電圧またはターン・オ
    ン電流を外部から電気的に制御するための制御電極をそ
    れぞれ有する複数のスイッチ素子を備え、 前記複数のスイッチ素子のうちの或るスイッチ素子の制
    御電極が前記或るスイッチ素子に隣接する他のスイッチ
    素子の制御電極に電気的接続手段により接続されるよう
    に、前記複数のスイッチ素子を1次元、2次元または3
    次元的に配列し、 前記複数のスイッチ素子の各々のスイッチ素子の転送信
    号入力端子に、互いに位相の異なる転送クロックパルス
    をそれぞれ印加するための複数本のクロックラインのう
    ちの1本を接続し、 前記或るスイッチ素子のオン状態において前記或るスイ
    ッチ素子の制御電極の電気的変化が前記電気的接続手段
    を介して前記他のスイッチ素子の制御電極に与えられる
    ことによって、前記他のスイッチ素子のターン・オン電
    圧またはターン・オン電流が変化するように構成し、 そのターン・オン電圧またはターン・オフ電流が変化し
    た前記他のスイッチ素子が、前記クロックラインに印加
    される前記転送クロックパルスによってオン状態になる
    ように構成したスイッチ素子アレイを駆動する方法にお
    いて、 前記転送クロックパルスは、前記他のスイッチ素子がオ
    フ状態からオン状態に遷移する動作、オン状態を保持す
    る動作、オン状態からオフ状態に遷移する動作を順次行
    わせるのに必要な範囲の少なくとも3種類の電圧または
    電流状態を、その電圧または電流波形の1周期の間に有
    することを特徴とするスイッチ素子アレイの駆動法。
  2. 【請求項2】前記スイッチ素子として、しきい電圧もし
    くはしきい電流を外部から電気的に制御するための制御
    電極を有する発光素子を用いることを特徴とする請求項
    1記載のスイッチ素子アレイの駆動法。
  3. 【請求項3】各々のターン・オン電圧またはターン・オ
    ン電流が外部からの光照射により制御可能でありかつ各
    々がそのオン状態で発光する複数のスイッチ素子を備
    え、 前記複数のスイッチ素子のうちの或るスイッチ素子がそ
    のオン状態で発する光が前記或るスイッチ素子に隣接す
    る他のスイッチ素子に照射されるように、前記複数のス
    イッチ素子を1次元、2次元または3次元的に配列し、 前記複数のスイッチ素子の各々のスイッチ素子の転送信
    号入力端子に、互いに位相の異なる転送クロックパルス
    をそれぞれ印加するための複数本のクロックラインのう
    ちの1本を接続し、 前記或るスイッチ素子のオン状態において前記或るスイ
    ッチ素子が発する光が前記他のスイッチ素子に照射され
    ることによって、前記他のスイッチ素子のターン・オン
    電圧またはターン・オン電流が変化するように構成し、 そのターン・オン電圧またはターン・オン電流が変化し
    た前記他のスイッチ素子が、前記クロックラインに印加
    される前記転送クロックパルスによってオン状態になる
    ように構成したスイッチ素子アレイを駆動する方法にお
    いて、 前記転送クロックパルスは、前記他のスイッチ素子がオ
    フ状態からオン状態に遷移する動作、オン状態を保持す
    る動作、オン状態からオフ状態に遷移する動作を順次行
    わせるのに必要な範囲の少なくとも3種類の電圧または
    電流状態を、その電圧または電流波形の1周期の間に有
    することとを特徴とするスイッチ素子アレイの駆動法。
  4. 【請求項4】前記スイッチ素子は、オン状態を保持する
    のに必要な電圧をVON、オフ状態を保持するのに必要な
    電圧をVOFF、オフ状態からオン状態に遷移するのに必要
    な電圧をVTURN-ON、オン状態からオフ状態に遷移するの
    に必要な電圧をVTURN-OFFとしたとき、 VTURN-OFF<VON<VOFF<VTURN-ON または VTURN-OFF<VON<VON<VTURN-OFF の関係が成立するものであり、 前記転送クロックパルスは、前記他のスイッチ素子がオ
    フ状態からオン状態に遷移する動作、オン状態を保持す
    る動作、オン状態からオフ状態に遷移する動作の3種類
    の動作を順次行わせるのに必要な範囲の3種類の電圧状
    態を、その電圧波形の1周期の間に有することを特徴と
    する請求項1、2または3記載のスイッチ素子アレイの
    駆動法。
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