JP3019943U - チタン合金製眼鏡フレーム部品 - Google Patents

チタン合金製眼鏡フレーム部品

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JP3019943U
JP3019943U JP1995006467U JP646795U JP3019943U JP 3019943 U JP3019943 U JP 3019943U JP 1995006467 U JP1995006467 U JP 1995006467U JP 646795 U JP646795 U JP 646795U JP 3019943 U JP3019943 U JP 3019943U
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Inventor
恭子 小林
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株式会社石川技研
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化チタン層の光干渉による発色特性と優れ
た耐食性とを併せ持ったデザイン性に富んだチタン合金
製眼鏡フレーム部品を提供すること。 【構成】 チタン合金母材1の表面に陽極酸化処理によ
るポーラスな透明酸化チタン層2を形成し、この酸化チ
タン層2表面の少なくとも凹部21にニッケル原子3を吸
着せしめた。 【効果】 透明酸化チタン層の光干渉による発色特性を
損なうことなく酸化チタン層の耐食性を向上させること
が可能となり、軽さ・丈夫さの他に装飾性・デザイン性
に優れたβ相チタン合金製眼鏡フレーム部品を提供する
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、β相チタン材のようなチタン合金から成る眼鏡フレーム部品、詳し くは、陽極酸化処理にて形成した透明酸化チタン層の光干渉による発色特性と、 優れた耐食性とを併せ持つチタン合金製眼鏡フレーム部品(例えば、リム、ブリ ッジ、テンプル、又はこれらを組み合わせたもの等)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
眼鏡を装着したとき、その眼鏡フレームは当該着用者の眼、鼻および頭形輪郭 と重なり合って着用者の顔の一部となると共に、顔にアクセントを添えることに もなる。こうして、このような眼鏡フレームには、軽さ、丈夫さが必要とされる のは勿論のこと、着用者のイメージアップに寄与するための装飾性・デザイン性 も大変重要になってくる。
【0003】 ところで、眼鏡業界では予てより、眼鏡部品として有益な特性を持つ新材料、 例えば、軽量性・耐食性に優れたチタン材や、これら特性に適度な弾性を併せ持 つβ相チタン材(所謂βチタン)等の新材料を、眼鏡部品の材料として積極的に 導入する一方、これら新材料に装飾性を付与するために、メッキ等の表面処理技 術、金属クラッド技術、あるいは彩色した合成樹脂のカバリング技術など、各種 装飾技術の開発が積極的に進められてきている。
【0004】 このような技術動向のなかで、本件出願人は以前に、軽量性、耐食性に優れた 純チタン製眼鏡部品に対する画期的な装飾技術を開発している。これは、純チタ ン製眼鏡部品に陽極酸化処理を施すことによって部品表面に無色透明の酸化チタ ン被膜を形成し、この透明酸化チタン層の光干渉による発色現象を利用すること により部品表面に他の装飾技術には期待することのできない虹色様の色彩を表出 せしめるという装飾技術である。この技術によって、軽量性、耐食性を有すると 共に優れた装飾性を示す純チタン製眼鏡部品を市場に提供できるようになった。
【0005】 ところが、かかる酸化チタン層による光干渉発色技術を、最近好評であるβ相 チタン合金材料に適用した場合、前述した透明酸化チタン層による干渉色現象は 実現できたものの、純チタン材では見られなかった耐食性の低下を生ずることが 判明した。つまり、チタンを主成分としているにも拘らず、β相チタン材に形成 された酸化チタン被膜は、微量のアルミニウム、クロム、バナジウム等を含むた めか、装用者の汗・皮脂等によって侵されてしまうのである。
【0006】 眼鏡フレームに、いくら素晴らしい装飾が施されていたとしても、その装飾が すぐに色褪せてしまうのでは、その商品価値は無きに等しい。眼鏡業界ではこの β相チタン材における陽極酸化被膜の耐食性低下の防止が強く望まれていたので ある。
【0007】
【解決すべき技術的課題】
本考案は、陽極酸化処理を施したチタン合金製の眼鏡フレーム部品に上記の如 き問題があったことに鑑みて為されたものであり、酸化チタン層の光干渉による 発色特性と優れた耐食性とを併せ持つデザイン性に富んだチタン合金製眼鏡フレ ーム部品を提供することを技術的課題とするものである。
【0008】
【課題解決のために採用した手段】
本考案は、チタンを主成分とするチタン合金から成る眼鏡フレーム部品であっ て、チタン合金母材1表面に陽極酸化処理によるポーラスな透明酸化チタン層2 を形成し、そうして、このポーラス状態の素因をなす凹部21の空隙に着目して、 この酸化チタン層2表面の少なくとも凹部21にニッケル原子3、またはコバルト 原子、またはカルシウム原子を吸着せしめるという技術的手段を採用することに よって上記課題を解決した。
【0009】 また、要すれば、チタンを主成分とするチタン合金から成る眼鏡フレーム部品 であって、チタン合金母材1表面には陽極酸化処理によるポーラスな透明酸化チ タン層2を形成すると共に、この酸化チタン層2表面の少なくとも凹部21に水和 物を生成せしめるという技術的手段を採用した。
【0010】
【実施例】
以下、本考案を添付図面に示す実施例に基づいて詳しく説明する。なお、図1 は本考案に係るチタン合金製眼鏡フレーム部品(耳掛テンプルT)を使用した眼 鏡フレームの全体斜視図、図2は同眼鏡フレームの耳掛テンプルTのA−A線断 面図、図3は同耳掛テンプルTの表面部分Bを拡大した断面概念図である。
【0011】 図3中、符号1で指示するものは、耳掛テンプルTを構成するβ相チタン合金 母材であり、このβ相チタン合金母材1は、チタンを主成分として微量のアルミ ニウム、クロム、バナジウム等を含んでいる。
【0012】 図3中、符号2で指示するものは、β相チタン合金製の眼鏡フレーム部品を、 陽極酸化処理することにより前記チタン合金母材1表面に形成された酸化チタン 層である。本実施例の酸化チタン層2は、3%リン酸、3%硫酸の混液(室温) を用いて、30〜100V直流にて1〜5分間、陽極酸化することにより形成されて おり、この酸化チタン層2の表面には、0.1ミクロン以下の無数の凹部21・21…が存 在しポーラスな状態になっている。
【0013】 この陽極酸化処理にて得られた酸化チタン層2は無色透明であり、この透明な 酸化チタン層2へ外から光が入射し、母材1表面における反射光と酸化チタン層 2表面における反射光とが互いに干渉して、この酸化チタン層2の層厚に応じた 虹色様の発色現象が生ずるのである。
【0014】 本考案は、この凹部21・21…にニッケル原子3を吸着させることにより、酸化 チタン層2の耐食性を向上させている(図3参照)。このニッケル原子3の吸着 は次のように行なう。即ち、陽極酸化処理にてポーラスな酸化チタン層2を形成 したβ相チタン合金製眼鏡部品(耳掛テンプルT)を、約50℃の酢酸ニッケル水 溶液(10g/リットル)に3分間浸漬するのである。この簡単な浸漬処理によって、ア ルミニウム、クロム等を微量に含んだ酸化チタン層2の少なくとも凹部21にニッ ケル原子3を吸着させ、酸化チタン層2の耐食性の向上を実現したのである。
【0015】 以上、本考案の具体例である実施例を説明してきたが、本考案はこの実施例に 限定されるものではなく「実用新案登録請求の範囲」の記載内で種々の変更が可 能である。
【0016】 例えば、上記実施例では、酸化チタン層2表面にニッケル原子を吸着させるよ うにしているが、本考案は決してこれに限定されるものではなく、例えば、酸化 チタン層2を形成した眼鏡フレーム部品を、酢酸コバルト水溶液に浸漬すること によって凹部21にコバルト原子を吸着させたり、または眼鏡部品に炭酸カルシウ ム電解メッキ処理を施して凹部21をカルシウムでメッキしたり、または眼鏡部品 を加圧水蒸気に曝し若しくは沸騰水に浸漬することによって凹部21に水和物を形 成せしめるようにしても良い。酸化チタン層2の層厚、凹部21の大きさ等を考慮 して種々選択することができる。
【0017】
【本考案の効果】
以上、実施例をもって説明したとおり、本考案に係るチタン合金製眼鏡フレー ム部品にあっては、チタン合金母材表面に陽極酸化処理によるポーラスな透明酸 化チタン層を形成せしめ、しかも、この酸化チタン層表面の少なくとも凹部に、 ニッケル原子、コバルト原子を吸着させるか、又はカルシウムをメッキするか、 又は水和物を形成させるようにしているので、透明酸化チタン層の光干渉現象に よる発色特性を損なうことなく酸化チタン層の耐食性を向上させることが可能と なり、干渉色特性と優れた耐食性とを併せ持つチタン合金製眼鏡フレーム部品を 提供することができ、軽さ・丈夫さの他に装飾性・デザイン性が重要視される眼 鏡フレーム部品として産業上の利用価値は頗る高いものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るチタン合金製眼鏡フレーム部品
(耳掛テンプルT)を使用した眼鏡フレームの全体斜視
図である。
【図2】同眼鏡フレームの耳掛テンプルTのA−A線
(図1参照)断面図である。
【図3】同耳掛テンプルTの表面部分B(図2参照)を
拡大した断面概念図である。
【符号の説明】
1 チタン合金母材 2 酸化チタン層 21 凹部 3 ニッケル原子

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタンを主成分とするチタン合金から成
    る眼鏡フレーム部品であって、チタン合金母材1表面に
    は陽極酸化処理によるポーラスな透明酸化チタン層2が
    形成されていると共に、この酸化チタン層2の表面の少
    なくとも凹部21にはニッケル原子3が吸着されているこ
    とを特徴とするチタン合金製眼鏡フレーム部品。
  2. 【請求項2】 チタンを主成分とするチタン合金から成
    る眼鏡フレーム部品であって、チタン合金母材1表面に
    は陽極酸化処理によるポーラスな透明酸化チタン層2が
    形成されていると共に、この酸化チタン層2の表面の少
    なくとも凹部21にはコバルト原子が吸着されていること
    を特徴とするチタン合金製眼鏡フレーム部品。
  3. 【請求項3】 チタンを主成分とするチタン合金から成
    る眼鏡フレーム部品であって、チタン合金母材1表面に
    は陽極酸化処理によるポーラスな透明酸化チタン層2が
    形成されていると共に、この酸化チタン層2の表面の少
    なくとも凹部21にはカルシウムがメッキされていること
    を特徴とするチタン合金製眼鏡フレーム部品。
  4. 【請求項4】 チタンを主成分とするチタン合金から成
    る眼鏡フレーム部品であって、チタン合金母材1表面に
    は陽極酸化処理によるポーラスな透明酸化チタン層2が
    形成されていると共に、この酸化チタン層2表面の少な
    くとも凹部21には水和物が生成されていることを特徴と
    するチタン合金製眼鏡フレーム部品。
JP1995006467U 1995-06-28 1995-06-28 チタン合金製眼鏡フレーム部品 Expired - Lifetime JP3019943U (ja)

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